JP2005211590A - 超音波距離測定方法、超音波距離測定装置および超音波診断装置 - Google Patents

超音波距離測定方法、超音波距離測定装置および超音波診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズなどの影響を低減し、超音波画像を用いずに測定対象物の厚さ変化量を測定する。
【解決手段】 超音波を用いて測定対象物の2点間の距離変化量を測定する超音波距離測定方法であって、前記測定対象物の2点を含むように超音波の音響線を設定し、前記音響線上において前記測定対象物を含む複数の測定対象位置における位置変化量を所定の期間、測定するステップと、前記測定対象物の2点間の距離変化を生じさせる力の力変化量を前記測定対象位置の位置変化量の測定と同時に所定の期間、測定するステップと、前記複数の測定対象位置における位置変化量から、各測定対象位置間の距離変化量それぞれを求めるステップと、前記所定の期間における前記力変化量と各距離変化量を比較し、前記力変化量のプロファイルともっとも一致するプロファイルを有する距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定するステップとを包含する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波を用いて距離情報の時間変化量を測定する超音波距離測定方法および超音波距離測定装置に関する。また、そのような超音波距離測定装置を備えた超音波診断装置にも関する。
近年、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器系疾病を患う人々が増加してきており、このような疾病の予防および治療を行うことが大きな課題となっている。心筋梗塞や脳梗塞の発病には、動脈の硬化が深く関係しているため、血管の硬化の度合いを示す血管の弾性率を精確に測定する装置が求められている。
物質の弾性率は、物質の厚さの変化量と厚さの変化をもたらす力の変化量とを測定することにより求められる。これら2つの変化量のうち、厚さの変化をもたらす力の変化量は圧力計等を用いることによって比較的容易に求めることができる。
一方、物質の厚さを非破壊で測定する方法としては、X線や超音波を用いる方法が知られている。特に超音波を用いる方法は、X線と比べて人体への影響が少なく、装置を取り扱うために特殊な資格が必要ないため、医療分野を始め種々の工業分野でも用いられている。
超音波を用いて物質の厚さの変化量を精度良く求める方法として、例えば特許文献1に開示されている方法が公知である。この方法は、検波信号の振幅および位相の両方を用い、制約付最小二乗法によって対象の瞬時の位置を決定し、高精度なトラッキングを実現する。この方法によれば、拍動によって大きく動いている組織上の微小振動を測定することが可能であり、振幅が10mm以上ある拍動に伴う大振幅変位運動上の数百Hzまでの微小振動を、拍動が10回程度繰り返されても充分再現性良く測定することができる。この方法を用いた超音波診断装置は、数百Hzまでの高い周波数成分を再現性良く測定でき、超音波ビームの集束によって心筋や動脈壁上の1〜2mm程度の領域における厚さ変化量を測定することができる。また、一心拍中、あらゆる時相の成分の超音波信号が得られ、その信号の周波数スペクトル解析可能である等の優れた特徴を備えていると報告されている。
特開平10−5226号公報
超音波により厚み変化量を求める場合、測定対象となる二点の位置を同定することが重要となる。例えば、ある物質の厚さ変化量を求めようとした場合、その物質の上端部と下端部を特定する必要がある。通常、超音波診断装置には画像表示機能が搭載されており、超音波の反射エコー強度を輝度に変換して得られる画像(Bモード画像)を見ることができれば、輝度の高い位置が音響インピーダンスの不連続に変化する点、すなわち厚さを測定すべき物質の上端部あるいは下端部であると特定することができる。この際、物質の厚さは変化しているので、ある時刻における上端部および下端部の位置を同時にかつ瞬時に特定する必要がる。
しかし、ある瞬間の輝度最大値を上端部あるいは下端部としてしまうことには問題がある。ノイズの影響などによってその瞬間だけ輝度が高くなる可能性があるためである。また、画像によって上端部あるいは下端部を特定する場合、経時的に厚さあるいは厚さ変化量を測定することが難しい。
本発明はこのような従来の問題を解決し、超音波を用いて二つの測定対象物間の距離変化量を測定する際に、その二点を高精度に同定することで、より正確な距離変化量を測定することが可能な超音波距離測定方法および超音波距離測定装置を提供する。また、そのような超音波距離測定装置を備えた超音波診断装置を提供する。
本発明の超音波距離測定方法は、超音波を用いて測定対象物の2点間の距離変化量を測定する方法であって、前記測定対象物の2点を含むように超音波の音響線を設定し、前記音響線上において前記測定対象物を含む複数の測定対象位置における位置変化量を所定の期間、測定するステップと、前記測定対象物の2点間の距離変化を生じさせる力の力変化量を前記測定対象位置の位置変化量の測定と同時に所定の期間、測定するステップと、
前記複数の測定対象位置における位置変化量から、各測定対象位置間の距離変化量それぞれを求めるステップと、前記所定の期間における前記力変化量と各距離変化量を比較し、前記力変化量のプロファイルともっとも一致するプロファイルを有する距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定するステップとを包含する。
ある好ましい実施形態において、前記測定対象物の2点間は前記測定対象物の厚さを規定している。
ある好ましい実施形態において、前記決定ステップは、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量との差に基づいて決定する。
ある好ましい実施形態において、前記決定ステップは、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量とのそれぞれの差の二乗平均平方根値または二乗平均値を求め、前記二乗平均平方根値または二乗平均値が最小となる距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する。
ある好ましい実施形態において、前記決定ステップは、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量との差をそれぞれ求める前に、前記距離変化量または前記力変化量の少なくとも一方に任意の定数を乗じる。
ある好ましい実施形態において、前記決定ステップは、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量との差をそれぞれ求める前に、各距離変化量の最大値が等しくなるよう各距離変化量を規格化する。
ある好ましい実施形態において、前記決定ステップは、前記所定の期間における前記各距離変化量および前記力変化量をそれぞれフーリエ変換し、前記各距離変化量のフーリエ変換値と前記力変化量のフーリエ変換値との差に基づいて決定する。
ある好ましい実施形態において、前記決定ステップは、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量のフーリエ変換値と前記力変化量のフーリエ変換値とのそれぞれの差の二乗平均平方根値または二乗平均値を求め、前記二乗平均平方根値または二乗平均値が最小となる距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する。
ある好ましい実施形態において、前記決定ステップは、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量のフーリエ変換値と前記力変化量のフーリエ変換値とのそれぞれの差を求める前に、前記距離変化量または前記力変化量の少なくとも一方に任意の定数を乗じる。
ある好ましい実施形態において、前記決定ステップは、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量との差を求める前に、各距離変化量の最大値が等しくなるよう各距離変化量を規格化する。
ある好ましい実施形態において、前記決定ステップは、前記力変化量のプロファイルともっとも一致するプロファイルを有する距離変化量が複数ある場合、もっとも離れた2点により規定される距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する。
本発明の超音波距離測定装置は、距離変化量を測定すべき前記測定対象物の2点を含むように設定された前記超音波送信波の音響線上において、前記測定対象物を含む複数の測定対象位置から超音波反射波が得られるように超音波プローブを駆動する駆動部、前記超音波反射波を受信する受信部、および前記超音波反射波を位相検波する位相検波部を含む超音波測定制御部と、前記位相検波された超音波反射波に基づき、複数の測定対象位置の所定期間における位置変化量および各測定対象位置間の距離変化量それぞれを求める距離変化量演算部と、前記測定対象位置の位置変化量の測定と同時に測定された前記測定対象物の2点間の距離変化を生じさせる力の前記所定期間における力変化量に関する測定値を受け取り、前記所定の期間における前記力変化量と各距離変化量を比較し、前記所定の期間における前記力変化量のプロファイルともっとも一致するプロファイルを有する距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する距離変化量決定部とを備える。
ある好ましい実施形態において、前記測定対象物の2点間は前記測定対象物の厚さを規定している。
ある好ましい実施形態において、前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量との差に基づいて決定する。
ある好ましい実施形態において、前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量とのそれぞれの差の二乗平均平方根値または二乗平均値を求め、前記二乗平均平方根値または二乗平均値が最小となる距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する。
ある好ましい実施形態において、前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量とのそれぞれの差を求める前に、前記距離変化量または前記力変化量の少なくとも一方に任意の定数を乗じる。
ある好ましい実施形態において、前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量とのそれぞれの差を求める前に、各距離変化量の最大値が等しくなるよう各距離変化量を規格化する。
ある好ましい実施形態において、前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における前記各距離変化量および前記力変化量をそれぞれフーリエ変換し、前記距離変化量のフーリエ変換値と前記力変化量のフーリエ変換値との差に基づいて決定する。
ある好ましい実施形態において、前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量のフーリエ変換値と前記力変化量のフーリエ変換値とのそれぞれの差の二乗平均平方根値または二乗平均値を求め、前記二乗平均平方根値または二乗平均値が最小となる距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する。
ある好ましい実施形態において、前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量のフーリエ変換値と前記力変化量のフーリエ変換値とのそれぞれの差を求める前に、前記距離変化量または前記力変化量の少なくとも一方に任意の定数を乗じる。
ある好ましい実施形態において、前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量との差を求める前に、各距離変化量の最大値が等しくなるよう各距離変化量を規格化する。
ある好ましい実施形態において、前記距離変化量決定部は、前記力変化量のプロファイルともっとも一致するプロファイルを有する距離変化量が複数ある場合、もっとも離れた2点により規定される距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する。
本発明の超音波診断装置は、上記いずれかに規定される超音波距離測定装置と、血管内に挿入可能な直径を有するファイバ状の超音波プローブであって、前記距離変化を生じさせる力を測定する力検知部を有し、前記ファイバの延びる方向と非平行な平面内において超音波を放射状に出力する超音波プローブとを備える。
本発明によれば、所定の期間における複数の測定位置間のそれぞれの距離変化量を求め、距離変化を生じさせる力の力変化量と最も一致するプロフィアルを有する距離変化量を特定することにより、測定中の瞬時ノイズなどの影響を受けることなく、正確な距離変化量を求めることができる。また、超音波画像等を見て操作者が測定位置を決定しなくてよいため、操作者の測定癖などの操作者に依存する誤差を排除することができる。さらに、決定した測定位置を用いて、それ以降の距離変化をリアルタイムで求めることも可能である。
以下、本発明による超音波距離測定装置の実施形態を説明する。図1は、超音波距離測定装置51の構成を示すブロック図である。超音波距離測定装置51は、距離変化量測定部11と距離変化量決定部13とを備える。また、これらを制御するマイコン14も備える。
距離変化量測定部11は、超音波によって測定対象物の任意の位置の二点間距離(ここでは厚さ)の変化量を測定する。このために、距離変化量測定部11は、二点間距離変化量を測定すべき測定対象物の2点を含むように設定された超音波送信波の音響線上において、測定対象物を含む複数の測定対象位置から超音波反射波が得られるように超音波を送信し、超音波反射波を受信する超音波測定制御部16と、超音波反射波に基づき、複数の測定対象位置の所定期間における位置変化量および各測定対象位置間の距離変化量それぞれを求める距離変化量演算部17とを含む。距離変化量測定部11は、好ましくは、超音波を送受信する超音波プローブ15を備えている。
距離変化量決定部13は、距離変化量測定部11から、各測定対象位置間の距離変化量に関するデータを受け取る。また、距離変化量測定部11による測定対象位置の位置変化量の測定と同時に測定された測定対象物の2点間の距離変化を生じさせる力の力変化量に関する測定値を力変化量測定部12から受け取る。そして、定の期間における前記力変化量と各距離変化量を比較し、力変化量のプロファイルともっとも一致するプロファイルを有する距離変化量を測定対象物の2点間の距離変化量として決定する。力変化量測定部12は、力センサ26および力変化量演算部27を含む。
図1に示すように、本実施形態では、たとえば、水1中に弾性体からなる管4を保持し、流体(伝達媒体)7の移動によって脈動する管4の厚さの変化量を測定する。より、具体的には、管4の位置6における厚さの変化量を測定するために、管4の外部から超音波を送信し、管4の位置6において反射した超音波を受信するための超音波プローブ15を水1中に保持する。超音波プローブ15には、たとえば、アレイ状に配列された複数の超音波振動子(超音波振動子群)を有する超音波診断装置用プローブを用いることができる。プローブの大きさはたとえば1cm×5cmである。
管4の厚さ変化は流体7に加えられる力により生じる。このため、流体7中の位置6近傍に力センサ18を配置する。力センサ26は具体的には流体7の圧力を測定する圧力センサである。測定対象物の2点間の距離変化を引き起こす力変化を正確に測定するため、超音波プローブ15と力センサ26とは近接しているほうが好ましいが、超音波プローブ15および力センサ18の位置は図1に示す位置関係に限られるわけではない。たとえば、超音波プローブ15は管4の内部に配置してもよいし、力センサ26も管4の外側に設けてもよい。また、測定対象物が生体の動脈である場合には、市販の血圧計を力変化量測定部12として用いてもよい。
図2は、距離変化量測定部11の構成を具体的に示すブロック図である。超音波測定制御部16は、駆動部18、受信部19、遅延時間制御部20、位相検波部21およびフィルタ22を含む。駆動部18は、所定の駆動パルス信号を超音波プローブ15に与える。駆動パルスにより超音波プローブ15から送信される超音波送信波は、測定対象物である管4において反射し、生じた超音波反射波が超音波プローブ15で受信される。超音波プローブ15により受信された超音波反射波は、受信部19において増幅される。受信部19はA/D変換部を含み、受信部19において増幅された超音波反射波はデジタル信号に変換される。
遅延時間制御部20は送信部18および受信部19に接続されており、送信部18から超音波プローブ15の超音波振動子群に与える駆動パルス信号の遅延時間を制御する。これにより、超音波プローブ15から送信される超音波送信波の超音波ビームの音響線の方向や焦点深度を変化させる。また、超音波プローブ15によって受信され、受信部19によって増幅された超音波反射波信号の遅延時間を制御することにより、受信される超音波の音響線の方向を変化させることができる。遅延時間制御部20の出力は位相検波部21に入力される。
位相検波部21は、遅延時間制御部20で遅延制御された受信反射波信号を位相検波し、実部信号と虚部信号とに分離する。分離された実部信号および虚部信号はフィルタ部22に入力される。フィルタ部22は測定対象以外からの反射成分やノイズ成分を除去する。位相検波部21およびフィルタ部22はソフトウエアによってもハードウエアによっても構成することができる。
距離変化量演算部17は、運動速度演算部23と、位置変位量演算部24と、距離変化量候補演算部25とを含む。位相検波された信号の実部信号および虚部信号を用いて、運動速度演算部23が対象となる管4の位置6を含む音響線上に設定された複数の測定対象位置の運動速度を求める。位置変位量演算部24は運動速度を積分することにより音響線上の複数の測定対象位置それぞれの位置変位量を求めることができる。距離変化量候補演算部25は、位置変位量演算部24において求めた複数の測定対象位置から各測定位置間の差を求めることにより、複数の厚さ(距離)候補を演算する。
距離変量測定部11の超音波測定制御部16は市販されている超音波診断装置の該当する部分を利用して構成することが可能である。また、超音波距離測定装置51を超音波診断装置に組み込む場合には、これらの構成を超音波距離測定装置51および超音波診断装置とで共用してもよい。
次に、管4に設定された複数の測定対象位置およびら各測定位置間の差から求められる距離(厚さ)変化量候補を説明する。図3は、超音波プローブ15から送信される超音波ビーム24の音響線22上に設定された測定対象位置を示している。求めたい値は位置6における壁5の厚さ(距離)であり、そのためには位置6における壁5の外側表面5aおよび内側表面5bの正確な位置変位量が必要である。特許文献1の方法による超音波測定では、測定対象物に設定した測定対象物の移動あるいは変形とともに変位する測定位置を正確にトラッキングでき、位置変位量を測定することができる。この測定位置は、測定対象物に設定した位置であって、測定対象物の移動とともに位置も変位する。しかし、壁5を規定する外側表面5aおよび内側表面5b上に正確に測定位置を設定することは難しく、また、外側表面5aおよび内側表面5bがどこに位置しているかを知ることも難しい。
このため、本発明では、図3に示すように、測定対象物の2点である位置6における外側表面5aおよび内側表面5bを含むように超音波ビーム31の音響線30を設定する。そして、音響線30上において、ある時刻を基準として測定対象物である管4の壁5を含むように複数の測定対象位置P1、P2、・・・Pk、・・Pn(トラッキング点)を設定する。この図では、P4およびPk+2がそれぞれ外側表面5aおよび内側表面5bにもっとも近い位置である。測定対象位置の間隔は、用いる超音波プローブ15や超音波測定制御部16の測定精度や、求められる測定精度によって任意に定めることができる。
超音波プローブ15から発信した超音波ビーム31は、水1、壁5および流体7中を伝播し、その過程においてこれらにより反射または散乱し、超音波プローブ15へ戻り、超音波反射波として受信される。超音波反射波は距離変化量測定部11の位相検波部21において反射波信号r(t)として位相検波され、検波された信号が実部信号および虚部信号に分離されフィル部22を通過する。運動速度演算部23では、反射波信号r(t)と微小時間Δt後の反射波信号r(t+Δt)において振幅は変化せず、位相および反射位置のみが変化するという制約のもとで、反射波信号r(t)とr(t+Δt)との波形の整合誤差が最小となるよう最小二乗法によって位相差を求める。この位相差から、測定対象位置Pnの運動速度Vn(t)が求められ、さらにこれを位置変位量演算部24において積分することにより、位置変位量dn(t)を求めることができる。
距離変化量候補演算部25は、n点存在する測定位置のなかから任意の二点間の距離をすべての組み合わせ、すなわちn!/[(n−2)!×2]個の距離変化量候補を演算し、この結果を距離変化量決定部13に出力する。具体的には、所定の期間における測定対象位置間P1−P2、P1−P3、・・・、P1−Pn、P2−P3、・・・・P2−Pn、Pn-1−Pnの位置変位量差である距離変化量d1(t)−d2(t)、d1(t)−d3(t)、・・・、d1(t)−dn(t)、d2(t)−d3(t)、・・・・d2(t)−dn(t)、dn-1(t)−dn(t)を求める。この際、例えば、壁5の厚さがトラッキング点に換算して少なくとも20点以上離れていることが事前にわかっている場合には、測定対象位置が20点未満の組み合わせは演算しないようにすることが好ましい。具体的には、d1(t)−d20(t)、d1(t)−d21(t)、・・・、d1(t)−dn(t)、d2(t)−d22(t)、・・・・d2(t)−dn(t)、dn-1(t)−dn(t)のみを求める。これにより、演算量を減らすことができ、演算に要する時間を短縮することができる。
距離変化量決定部13は、複数個の距離変化量候補を受け取り、力変化量測定部12から出力された力変化量と比較することにより、正しい距離変化量を決定し選択する。その比較、決定方法を以下に説明する。
一般に、弾性体に力が加えられたとき、その弾性体には歪みが発生する。加えられた力をΔp(t)、歪みをε(t)とすると、これらの間には以下の関係式(1)が成り立つ。
Δp(t)=E・ε(t) ・・・(1)
ここでEは弾性率であり、弾性体に固有の数値である。力が加えられていない状態の弾性体の厚さをhd、時刻tのときの厚さをh(t)とすると、歪みε(t)は以下の式(2)で表される。
ε(t)={hd−h(t)}/hd=Δh(t)/hd ・・・(2)
Δh(t)は厚さ変化量である。式(1)(2)より、次式(3)が成り立つ。
Δp(t)=E・Δh(t)/hd ・・・(3)
式(3)より、厚さの変化量は加えられた力に比例していることがわかる。すなわち、力の時間変化グラフと距離の時間変化グラフとは、任意の係数を介せば、理想的には完全に一致する。したがって、所定の期間における力変化量のプロファイルともっとも一致するプロファイルを有する距離変化量候補が求めるべき正しい距離変化量であり、そのより距離変化量を与える2点が弾性体の厚さを規定する2点、つまり正しい測定位置である。トラッキング点が水1内や流体7に設定された場合には、位置変位量を正しく測定することができないため、二つのプロファイルの一致度が低下することは理解できる。しかしながら、複数個の距離変化量候補がすべて弾性体の内部に設けられたトラッキング点から求めたものであった場合、弾性体が完全弾性体であるとすると、これらすべての距離変化量候補のプロファイルは、力変化量のプロファイルとの一致度が同じ値となってしまう。そのような場合には、複数のプロファイル候補の中で、二点間距離が最も離れている(最も厚い)ものを正しい測定値とすることが好適である。通常の弾性体は、完全弾性体ではなく粘性を持っているため、その非線形効果によって印加される力の大きさと位置変位量とは完全には一致しない。そして、その非線形効果は弾性体の内部ほど顕著に現れるため、通常の弾性体ではトラッキング点が水1との境界や流体7との境界に最も近く、かつ弾性体内部に位置する二点間距離のプロファイルが力変化量のプロファイルと最も一致する。
図4(a)から(d)を参照して力変化量と距離変化量候補とのプロファイルの比較をさらに説明する。図4(a)は、力変化量測定部12によって測定された所定の期間における力変化量を時間軸を用いたグラフで模式的に示している。また図4(b)から(d)は、距離変化量演算部17が求めた各測定位置間における距離変化量のうち測定対象位置P3−Pk+2、P4−Pk+2、P5−Pk+2間の距離変化量を時間軸を用いたグラフで模式的に示している。これらのグラフは連続した曲線で示されているが、測定は求められる制精度や装置の演算性能に応じた時間間隔で離散的に行われている。図4(b)から(d)に示すように、図4(a)に示す力変化量のプロファイルともっともよく一致するのは図4(c)に示すグラフである。したがって、この場合には、測定対象位置P4およびPk+2が管4の壁5の外側表面5aと内側表面5bの位置を表していることになる。このようなプロファイルの比較を、距離変化量決定部13は数値的に行う。プロファイルの比較には種々の公知の計算方法を用いることができる。たとえば、各測定時刻における力変化量と各距離変化量候補との差を求め、求めた差の二乗平均平方根(RMS)、あるいは、二乗平均をそれぞれ計算する。これを所定の期間合計した値を各距離変化量候補について求める。すべての距離変化量候補のうち、二乗平均平方根の値または二乗平均値が最小となるものが正しい距離変化量となる。
なお、力変化量および距離変化量のプロファイル比較する場合、2つの変化量では単位が異なるため、その大きさには意味なく、単純に力変化量と各距離変化量候補との差を求めると、正しい比較ができない。このため、たとえば、各距離変化量の最大値が等しくなるようにすべての距離変化量候補を規格化し、規格化された距離変化量候補を用いてそれぞれ力変化量との差を求める。図4に示す例では、たとえば、P3−Pk+2、P4−Pk+2、P5−Pk+2間の距離変化量を示すグラフにおいて、最大値がそれぞれh3、h4、h5であり、力変化量を示すグラフの最大値がhfである場合、各時刻のデータをそれぞれhf/h3、hf/h4、hf/h5倍することにより、各距離変化量を示すグラフの最大値が規格化される。この規格化された値を用いてそれぞれ力変化量との差を求め、さらにRMSを求めることによって正しい比較が可能となる。
あるいは、各距離変化量候補と力変化量との差を求める際に、力変化量のデータをh3/hf、h4/hf、h5/hf倍した値を用いてもよい。この場合には、求めた差をそれぞれh3、h4、h5で除し、除した値の二乗平均平方根の値または二乗平均値を求める。
また、力変化量と距離変化量のプロファイルの比較に時間軸を基準としているが、力変化量及び距離変化量の値をそれぞれフーリエ変換し、フーリエ変換値を用いて上述したように差分を求め、差分の二乗平均平方根(RMS)、あるいは、二乗平均を計算してもよい。
このようにして決定した測定位置における距離変化量は、所定の測定期間における全データを用いて求められているため、測定中の瞬時ノイズなどの影響を受けにくい。このため、正確な距離変化量を求めることが可能である。また、超音波画像等を見て操作者が測定位置を決定しなくてよいため、操作者の測定癖などの操作者に依存する誤差を排除することができる。
また、一度決定した測定位置は、超音波プローブ15と測定対象物と位置が変化しない限り、変更する必要がない。このため、決定した測定位置を用いて、それ以降の距離変化をリアルタイムで求めることも可能である。
このように、本発明の超音波距離測定装置によれば、正確な距離変化量を求めることができる。また、求めた距離変化量を用いて測定対象物の正確な弾性率を求めことが可能である。
本発明の超音波距離測定装置は、特に種々の気体や液体を輸送する管の厚さを求めるのに適している。たとえば、ガス配管、水道配管などの厚さを測定するのに適している。生体内の血管の弾性率求め、硬化部分を特定するために正確な血管の厚さを測定するためには、血管の厚さを測定する部分にできるだけ近接した位置において血圧を求めることが好ましい。このためには、たとえば、血管内超音波診断装置(Intravascular Ultrasound、IVUSと略す)に本発明を適用することができる。IVUSは先端に微小な高周波振動子が設けられた細いプローブを血管内に挿入し、血管壁や血管近傍組織を超音波により診断する装置である。
図5(a)および(b)は本発明の超音波距離測定装置を備えたIVUSに用いるプローブを模式的に示している。図5(a)に示すように、プローブ35は、測定すべき血管に挿入可能な程度の直径および長さを有する外形を備えている。公知のIVUSのプローブとして3mm程度、あるいは、1mm以下の直径を有するものが実現されている。プローブ35の先端近傍には力センサ26および超音波振動子36が設けられている。力センサ26にはたとえば圧電素子を用いた圧力センサを用いることができる。超音波振動子36プローブの外周に沿って複数配置されており、電気的に数個ずつ、順に発振させることにより、プローブの長さ方向に非平行な面内、好ましくは、垂直な面内における全方向(360度)を走査することができる。
図5(b)に示すプローブ37は、その先端近傍に力センサ26と、超音波振動子38と、ミラー39とを備えている。超音波振動子38は図に示すようにミラー39に向かって超音波を送信する。ミラー39は、プローブの長さ方向の中心軸周りに回転することによって、超音波をプローブの長さ方向に垂直な面内における全方向に送受信し、走査することができる。
図5(a)および(b)に示す以外に、超音波振動子自体が回転するプローブに力センサを設けてもよい。このような、プローブに力センサを設けても血管における微小部分の厚さの変化およびその部分近傍の圧力変化を測定することができ、上述したように距離変化量を求めることができる。
図6は、図5(a)に示すプローブを用いて得られるBモード画像を模式的に示している。図5に示すように、プローブ35の断面を中心として血液61、血管壁62および体組織63が異なる濃度で示されている。上述したように、プローブ35はプローブの長さ方向に垂直な面内における全方向(360度)を走査することが可能であり、プローブ35の断面を中心として任意の方向に音響線22を設定して、その音響線22上の血管壁62の厚さを上述した本発明の方法により、測定することができる。血管の長さ方向における超音波振動子36の位置はプローブの挿入位置をかえることにより、調節することができる。
このように本発明の超音波距離測定装置を備えたIVUSを用いれば、血管の長さ方向の特定の位置のみならず、その位置における周方向の方位を特定して厚さおよび厚さ変化量を測定することができる。したがって、血管の厚さや弾性率を精度よく測定することが可能となる。
(実験例)
図7を参照しながら、超音波距離測定装置51を用いてシリコーンチューブ壁の厚さ変化量を求めた実験例を説明する。
シリコーンチューブ41は、配管42により脈動ポンプ32と接続されている。脈動ポンプ32から排出された水44は脈動成分を持ち、シリコーンチューブ41の壁の厚さは、脈動の強弱によって変化する。シリコーンチューブ41は、水45で満たされた水槽46内に設置されている。
シリコーンチューブ41内の水の圧力変化は、力センサ18にて検出し、力変化量演算部27を用いて測定する。測定結果は超音波距離測定装置51内の距離変化量決定部13に出力される。超音波距離測定装置51の超音波プローブ15から送信された超音波は、図3に示すように音響線22を有する超音波ビーム31となりシリコーンチューブ41と水45との境界、および、シリコーンチューブ41と水44との境界にて強く反射され、超音波プローブ15により受信される。測定位置は音響線22上にP1、P2・・・・・P50として約51.9μm間隔で設定する。ポンプ32の脈動の1周期分の期間に得られた信号は超音波距離測定装置51の本体に出力され、距離変化量演算部17にて複数の距離変化量候補が演算され、その結果が距離変化量決定部13に出力される。図8に複数の距離変化量候補のうち、4つの距離変化量グラフを示す。
図8(a)はトラッキング点P8およびP39から得た距離変化量であり、以下図8(b)はP8およびP40、図8(c)はP9およびP39、図8(d)はP9およびP40から得た距離変化量をそれぞれ示す。また、4つのグラフが示す距離変化量の最大値は、それぞれ、5.14μm、4.62μm、5.34μm、および4.82μmであり、それぞれ異なっている。
図9に力変化量グラフを示す。この力変化量グラフが図8(a)の距離変化量グラフとなるべく一致するよう力変化量グラフを任意倍し、力変化量グラフおよび距離変化量グラフにおける各点の差の二乗平均平方根を求めたところ0.206となった。同様の演算を他の3つの距離変化量グラフに対しても行ったところ、それぞれの二乗平均平方根は図8(b)、(c)、(d)のグラフについてそれぞれ0.192、0.212、0.190となり、図8(d)における二乗平均平方根が最も小さい値となった。図10に二乗平均平方根が最小となったP9およびP40から得た距離変化量グラフ(実線、μm単位)と力変化量グラフ(破線、任意単位)とを重ねて示す。縦軸はμmを示しており、距離変化量グラフに対するものである。
以上より、二乗平均平方根が最小となったP9およびP40間の距離変化量4.82μmを、シリコーンチューブ41の壁の厚さ変化量とすることができる。また、測定位置の間隔は約51.9μmであることから、点P9とP40とがチューブの外側表面5a、および内側表面5bに相当し、シリコーンチューブ41の厚さは51.9μmの31倍、すなわち1.61mmである。
本発明の超音波距離測定装置は、力の変化により、2点間の距離が経時変化する測定対象物の距離変化量を正確に測定することができる。特に、気体や液体を輸送する管の厚さを求めるのに適している。また、生体の血管の厚さあるいは厚さ変化量を正確に求めることができる。
本発明による超音波距離測定装置を示すブロック図である。 図1に示す超音波距離測定装置の距離変化量測定部の構成を示すブロック図である。 図1に示す超音波距離測定装置の測定対象位置を説明する図である。 (a)は力変化量を示すグラフであり、(b)から(d)は、距離変化量候補を示すグラフである。 (a)および(b)は、血管に挿入するプローブの例を示す模式図である。 図5(a)のプローブを用いて得られるBモード画像の模式図である。 図1に示す超音波距離測定装置を用いて脈動するシリコーンチューブ壁の厚さ変化量を測定する実験例を説明するブロック図である。 図7に示す実験例において、超音波距離測定装置により測定された複数の距離変化量候補のうちの4つの距離変化量を示すグラフである。 図4に示す実験例において、力測定部により測定された力変化量を示すグラフである。 図4に示す実験例において、RMSが最小となった距離変化量グラフと力変化量グラフとを重ねたものを示している。
符号の説明
1 水
4 弾性体
5 壁
6 音響線
7 流体
11 距離変化量測定部
12 力変化量測定部
13 距離変化量決定部
14 マイコン
15 超音波プローブ
16 超音波測定制御部
17 距離変化量演算部
18 送信部
19 受信部
20 遅延時間制御部
21 位相検波部
22 フィルタ部
23 運動速度演算部
24 位置変位量演算部
25 距離変化量候補演算部
26 力センサ
27 力変化量演算部
30 音響線
31 超音波ビーム
41 シリコーンチューブ
42 配管
43 脈動ポンプ
44、45 水
46 水槽
51 超音波距離測定装置

Claims (23)

  1. 超音波を用いて測定対象物の2点間の距離変化量を測定する超音波距離測定方法であって、
    前記測定対象物の2点を含むように超音波の音響線を設定し、前記音響線上において前記測定対象物を含む複数の測定対象位置における位置変化量を所定の期間、測定するステップと、
    前記測定対象物の2点間の距離変化を生じさせる力の力変化量を前記測定対象位置の位置変化量の測定と同時に所定の期間、測定するステップと、
    前記複数の測定対象位置における位置変化量から、各測定対象位置間の距離変化量それぞれを求めるステップと、
    前記所定の期間における前記力変化量と各距離変化量を比較し、前記力変化量のプロファイルともっとも一致するプロファイルを有する距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定するステップと、
    を包含する超音波距離測定方法。
  2. 前記測定対象物の2点間は前記測定対象物の厚さを規定している請求項1に記載の超音波距離測定方法。
  3. 前記決定ステップは、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量との差に基づいて決定する請求項1に記載の超音波距離測定方法。
  4. 前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量とのそれぞれの差の二乗平均平方根値または二乗平均値を求め、前記二乗平均平方根値または二乗平均値が最小となる距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する請求項3に記載の超音波距離測定方法。
  5. 前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量との差をそれぞれ求める前に、前記距離変化量または前記力変化量の少なくとも一方に任意の定数を乗じる請求項3または4に記載の超音波距離測定方法。
  6. 前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量との差をそれぞれ求める前に、各距離変化量の最大値が等しくなるよう各距離変化量を規格化する請求項3または4に記載の超音波距離測定方法。
  7. 前記決定ステップは、前記所定の期間における前記各距離変化量および前記力変化量をそれぞれフーリエ変換し、前記各距離変化量のフーリエ変換値と前記力変化量のフーリエ変換値との差に基づいて決定する請求項1に記載の超音波距離測定方法。
  8. 前記決定ステップは、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量のフーリエ変換値と前記力変化量のフーリエ変換値とのそれぞれの差の二乗平均平方根値または二乗平均値を求め、前記二乗平均平方根値または二乗平均値が最小となる距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する請求項7に記載の超音波距離測定方法。
  9. 前記決定ステップは、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量のフーリエ変換値と前記力変化量のフーリエ変換値とのそれぞれの差を求める前に、前記距離変化量または前記力変化量の少なくとも一方に任意の定数を乗じる請求項7または8に記載の超音波距離測定方法。
  10. 前記決定ステップは、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量との差を求める前に、各距離変化量の最大値が等しくなるよう各距離変化量を規格化する請求項7または8に記載の超音波距離測定方法。
  11. 前記決定ステップは、前記力変化量のプロファイルともっとも一致するプロファイルを有する距離変化量が複数ある場合、もっとも離れた2点により規定される距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する請求項1に記載の超音波距離測定方法。
  12. 距離変化量を測定すべき前記測定対象物の2点を含むように設定された前記超音波送信波の音響線上において、前記測定対象物を含む複数の測定対象位置から超音波反射波が得られるように超音波プローブを駆動する駆動部、前記超音波反射波を受信する受信部、および前記超音波反射波を位相検波する位相検波部を含む超音波測定制御部と、
    前記位相検波された超音波反射波に基づき、複数の測定対象位置の所定期間における位置変化量および各測定対象位置間の距離変化量それぞれを求める距離変化量演算部と、
    前記測定対象位置の位置変化量の測定と同時に測定された前記測定対象物の2点間の距離変化を生じさせる力の前記所定期間における力変化量に関する測定値を受け取り、前記所定の期間における前記力変化量と各距離変化量を比較し、前記所定の期間における前記力変化量のプロファイルともっとも一致するプロファイルを有する距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する距離変化量決定部と、
    を備える超音波距離測定装置。
  13. 前記測定対象物の2点間は前記測定対象物の厚さを規定している請求項12に記載の超音波距離測定装置。
  14. 前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量との差に基づいて決定する請求項12に記載の超音波距離測定装置。
  15. 前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量とのそれぞれの差の二乗平均平方根値または二乗平均値を求め、前記二乗平均平方根値または二乗平均値が最小となる距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する請求項14に記載の超音波距離測定装置。
  16. 前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量とのそれぞれの差を求める前に、前記距離変化量または前記力変化量の少なくとも一方に任意の定数を乗じる請求項14または15に記載の超音波距離測定装置。
  17. 前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量とのそれぞれの差を求める前に、各距離変化量の最大値が等しくなるよう各距離変化量を規格化する請求項13または14に記載の超音波距離測定装置。
  18. 前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における前記各距離変化量および前記力変化量をそれぞれフーリエ変換し、前記距離変化量のフーリエ変換値と前記力変化量のフーリエ変換値との差に基づいて決定する請求項12に記載の超音波距離測定装置。
  19. 前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量のフーリエ変換値と前記力変化量のフーリエ変換値とのそれぞれの差の二乗平均平方根値または二乗平均値を求め、前記二乗平均平方根値または二乗平均値が最小となる距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する請求項18に記載の超音波距離測定装置。
  20. 前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量のフーリエ変換値と前記力変化量のフーリエ変換値とのそれぞれの差を求める前に、前記距離変化量または前記力変化量の少なくとも一方に任意の定数を乗じる請求項18または19に記載の超音波距離測定装置。
  21. 前記距離変化量決定部は、前記所定の期間における各測定対象位置間の距離変化量と前記力変化量との差を求める前に、各距離変化量の最大値が等しくなるよう各距離変化量を規格化する請求項18または19に記載の超音波距離測定装置。
  22. 前記距離変化量決定部は、前記力変化量のプロファイルともっとも一致するプロファイルを有する距離変化量が複数ある場合、もっとも離れた2点により規定される距離変化量を前記測定対象物の2点間の距離変化量として決定する請求項12に記載の超音波距離測定装置。
  23. 請求項12から22のいずれかに規定される超音波距離測定装置と、
    血管内に挿入可能な直径を有するファイバ状の超音波プローブであって、前記距離変化を生じさせる力を測定する力検知部を有し、前記ファイバの延びる方向と非平行な平面内において超音波を放射状に出力する超音波プローブと、
    を備えた超音波診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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