JP2005209558A - 導光板及びバックライト - Google Patents
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Abstract
【課題】輝度が高く、ドット見えが少ない導光板及び該導光板と下向きプリズムシートを備えてなるバックライトを提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂を成形してなり、光入射面、光反射面及び光出射面を有する導光板において、光出射面に、平均底面積0.8〜78μm2、平均高さ0.5μm以上、5μm未満の凸部又は平均開口部面積0.8〜78μm2、平均深さ0.5μm以上、5μm未満の凹部を有することを特徴とする導光板、及び、該導光板の光反射面に反射シートが積層され、光出射面に下向きプリズムシートと拡散シートとが積層されてなることを特徴とするバックライト。
【選択図】図1
【解決手段】熱可塑性樹脂を成形してなり、光入射面、光反射面及び光出射面を有する導光板において、光出射面に、平均底面積0.8〜78μm2、平均高さ0.5μm以上、5μm未満の凸部又は平均開口部面積0.8〜78μm2、平均深さ0.5μm以上、5μm未満の凹部を有することを特徴とする導光板、及び、該導光板の光反射面に反射シートが積層され、光出射面に下向きプリズムシートと拡散シートとが積層されてなることを特徴とするバックライト。
【選択図】図1
Description
本発明は、導光板及びバックライトに関する。さらに詳しくは、本発明は、輝度が高く、ドット見えが少ない導光板及び該導光板と下向きプリズムシートを備えてなるバックライトに関する。
パーソナルコンピュータ、薄型テレビジョン、カーナビゲーションシステムなどの表示画面に、液晶表示装置が広く用いられている。液晶表示装置は、液晶表示パネルとバックライトとを備えている。液晶表示装置のバックライトとしては、管状光源を導光板のエッジ部に設置するエッジライト型バックライトと、管状光源を光拡散板を介して表示画面の直下に設置する直下型バックライトが一般的に用いられている。エッジライト型バックライトは、透明なメタクリル樹脂などの成形品で作られた導光板のエッジ部の光入射面に、冷陰極管などの光源を配置する方式であり、薄型のバックライトを実現することができる。冷陰極管などの線状の光源から発せられる光を、均一な面状の光としてバックライトから効率的に出射させるために、導光板の反射面側には反射シートが積層され、出射面側には、下側プリズムシートと上側プリズムシートの2枚のプリズムシートがプリズムの方向が直交するように積層され、その上に拡散シートが積層される場合が多い。導光板と下側プリズムシートの間に、さらに拡散シートが積層される場合もある。
均一な面状の光を得るために、導光板の光反射面及び光出射面についても、梨地、プリズム面、突起又は窪みを有する面、ドット印刷面などのさまざまな形状が検討されている。例えば、輝線や暗線の出現を防止し、明るく均一な出射光を得ることのできる導光板として、光出射面又は光反射面に、半径5〜50μm、高さ若しくは深さ5〜50μm、曲率半径10〜100μmである円弧状凸型若しくは円弧状凹型、又は、最大投射長10〜100μm、高さ若しくは深さ5〜50μmである三角柱、四角柱及び円柱の凸型若しくは凹型である光制御部を有し、光出射面又は光反射面に、入射端面部に向かって稜線を斜めに切り取ったプリズム部を有する導光板が提案されている(特許文献1)。
しかし、このような導光板を用いた場合、上記凹型又は凸型に起因するドット見えが発生し、輝度も十分でない問題があった。
特開2002−133930号公報(第2頁)
均一な面状の光を得るために、導光板の光反射面及び光出射面についても、梨地、プリズム面、突起又は窪みを有する面、ドット印刷面などのさまざまな形状が検討されている。例えば、輝線や暗線の出現を防止し、明るく均一な出射光を得ることのできる導光板として、光出射面又は光反射面に、半径5〜50μm、高さ若しくは深さ5〜50μm、曲率半径10〜100μmである円弧状凸型若しくは円弧状凹型、又は、最大投射長10〜100μm、高さ若しくは深さ5〜50μmである三角柱、四角柱及び円柱の凸型若しくは凹型である光制御部を有し、光出射面又は光反射面に、入射端面部に向かって稜線を斜めに切り取ったプリズム部を有する導光板が提案されている(特許文献1)。
しかし、このような導光板を用いた場合、上記凹型又は凸型に起因するドット見えが発生し、輝度も十分でない問題があった。
本発明は、輝度が高く、ドット見えが少ない導光板及び該導光板と下向きプリズムシートを備えてなるバックライトを提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂を成形してなる導光板において、光出射面に、底面積又は開口部面積0.8〜78μm、高さ0.5〜5μmの凸部又は凹部を設けることにより、輝度が高く、ドット見えの少ないバックライトが得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)熱可塑性樹脂を成形してなり、光入射面、光反射面及び光出射面を有する導光板において、光出射面に、平均底面積0.8〜78μm2、平均高さ0.5μm以上、5μm未満の凸部又は平均開口部面積0.8〜78μm2、平均深さ0.5μm以上、5μm未満の凹部を有することを特徴とする導光板、
(2)光出射面に有する凸部の形状が、半球状である(1)記載の導光板、
(3)凸部の底面積の合計又は凹部の開口部面積の合計が、光出射面の全面積の5〜50%である(1)記載の導光板、
(4)光反射面が、表面の算術平均粗さRaが0.1μm以下の平面又はプリズム面である(1)記載の導光板、
(5)熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する樹脂である(1)記載の導光板、及び、
(6)(1)ないし(5)のいずれかに記載の導光板の光反射面に反射シートが積層され、光出射面に下向きプリズムシートと拡散シートとが積層されてなることを特徴とするバックライト、
を提供するものである。
すなわち、本発明は、
(1)熱可塑性樹脂を成形してなり、光入射面、光反射面及び光出射面を有する導光板において、光出射面に、平均底面積0.8〜78μm2、平均高さ0.5μm以上、5μm未満の凸部又は平均開口部面積0.8〜78μm2、平均深さ0.5μm以上、5μm未満の凹部を有することを特徴とする導光板、
(2)光出射面に有する凸部の形状が、半球状である(1)記載の導光板、
(3)凸部の底面積の合計又は凹部の開口部面積の合計が、光出射面の全面積の5〜50%である(1)記載の導光板、
(4)光反射面が、表面の算術平均粗さRaが0.1μm以下の平面又はプリズム面である(1)記載の導光板、
(5)熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する樹脂である(1)記載の導光板、及び、
(6)(1)ないし(5)のいずれかに記載の導光板の光反射面に反射シートが積層され、光出射面に下向きプリズムシートと拡散シートとが積層されてなることを特徴とするバックライト、
を提供するものである。
本発明の導光板を用いることにより、輝度が高く、ドット見えの少ないバックライトを得ることができる。
本発明の導光板は、熱可塑性樹脂を成形してなり、光入射面、光反射面及び光出射面を有する導光板において、光出射面に、平均底面積0.8〜78μm2、平均高さ0.5μm以上、5μm未満の凸部又は平均開口部面積0.8〜78μm2、平均深さ0.5μm以上、5μm未満の凹部を有する導光板である。
図1は、本発明の導光板の一態様の模式的斜視図である。本態様の導光板は、一側面が光入射面1であり、下面が光反射面2であり、上面が光出射面3である。光入射面と対向する側面は、光入射面よりも厚さが小さく、他の二つの側面4は台形となり、導光板はくさび形の形状をなしている。本態様の導光板は、光反射面が単位プリズムが密接して並んだプリズム面5であり、光出射面に、多数の半球状の凸部6を有する。
本発明において、光出射面の凸部の平均底面積又は凹部の平均開口部面積は、0.8〜78μm2であり、より好ましくは15〜70μm2であり、特に好ましくは15〜30μm2である。凸部の平均底面積又は凹部の平均開口部面積が0.8μm2未満であると、十分に高い輝度が得られないおそれがある。凸部の平均底面積又は凹部の平均開口部面積が78μm2を超えると、十分に高い輝度が得られず、また、画面に凸部又は凹部にもとづくドット見えが現れるおそれがある。本発明において、光出射面の凸部の平均高さ又は凹部の平均深さは、0.5μm以上、5μm未満であり、より好ましくは1.5〜4.7μmであり、特に好ましくは1.5〜3.5μmである。凸部の平均高さ又は凹部の平均深さが0.5μm未満であっても、5μm以上であっても、十分に高い輝度が得られないおそれがある。また、凸部の平均高さ又は凹部の平均深さが5μm以上の場合には、該凸部又は凹部に起因するドット見えが生じるおそれがある。
図1は、本発明の導光板の一態様の模式的斜視図である。本態様の導光板は、一側面が光入射面1であり、下面が光反射面2であり、上面が光出射面3である。光入射面と対向する側面は、光入射面よりも厚さが小さく、他の二つの側面4は台形となり、導光板はくさび形の形状をなしている。本態様の導光板は、光反射面が単位プリズムが密接して並んだプリズム面5であり、光出射面に、多数の半球状の凸部6を有する。
本発明において、光出射面の凸部の平均底面積又は凹部の平均開口部面積は、0.8〜78μm2であり、より好ましくは15〜70μm2であり、特に好ましくは15〜30μm2である。凸部の平均底面積又は凹部の平均開口部面積が0.8μm2未満であると、十分に高い輝度が得られないおそれがある。凸部の平均底面積又は凹部の平均開口部面積が78μm2を超えると、十分に高い輝度が得られず、また、画面に凸部又は凹部にもとづくドット見えが現れるおそれがある。本発明において、光出射面の凸部の平均高さ又は凹部の平均深さは、0.5μm以上、5μm未満であり、より好ましくは1.5〜4.7μmであり、特に好ましくは1.5〜3.5μmである。凸部の平均高さ又は凹部の平均深さが0.5μm未満であっても、5μm以上であっても、十分に高い輝度が得られないおそれがある。また、凸部の平均高さ又は凹部の平均深さが5μm以上の場合には、該凸部又は凹部に起因するドット見えが生じるおそれがある。
本発明において、光出射面に設ける凸部又は凹部の形状に特に制限はなく、熱可塑性樹脂の成形により形成し得る形状である限り、任意の形状とすることができる。本発明の導光板の製造方法は特に限定されないが、射出成形が好適に用いられる。図2は、凸部の形状を例示する断面図及び平面図である。本図において、(1)は半球状凸部であり、(2)は半球より小さい部分球面を有する凸部であり、(3)は半球より大きい部分球面を有する凸部である。(3)のような形状の凸部であっても、弾性限界内の変形によって型抜きが可能である限り、用いることができる。(4)は半回転楕円体状凸部であり、(5)は直円錐状凸部であり、(6)は正三角錐状凸部であり、(7)は正四角錐状凸部であり、(8)は正四角柱状凸部であり、(9)は正四角錐台状凸部である。
図3は、凹部の形状を例示する断面図及び平面図である。本図において、(1)は半球状凹部であり、(2)は半球より小さい部分球面を有する凹部であり、(3)は半球より大きい部分球面を有する凹部である。(3)のような形状の凹部であっても、弾性限界内の変形によって型抜きが可能である限り、用いることができる。(4)は半回転楕円体状凹部であり、(5)は直円錐状凹部であり、(6)は正三角錐状凹部であり、(7)は正四角錐状凹部であり、(8)は正四角柱状凹部であり、(9)は正四角錐台状凹部である。
これらの凸部又は凹部においては、輝度がより高くなることから、上記(1)〜(4)の凸部又は凹部が好ましく、上記(1)〜(4)の凸部がより好ましく、(1)半球状凸部が特に好ましい。
図3は、凹部の形状を例示する断面図及び平面図である。本図において、(1)は半球状凹部であり、(2)は半球より小さい部分球面を有する凹部であり、(3)は半球より大きい部分球面を有する凹部である。(3)のような形状の凹部であっても、弾性限界内の変形によって型抜きが可能である限り、用いることができる。(4)は半回転楕円体状凹部であり、(5)は直円錐状凹部であり、(6)は正三角錐状凹部であり、(7)は正四角錐状凹部であり、(8)は正四角柱状凹部であり、(9)は正四角錐台状凹部である。
これらの凸部又は凹部においては、輝度がより高くなることから、上記(1)〜(4)の凸部又は凹部が好ましく、上記(1)〜(4)の凸部がより好ましく、(1)半球状凸部が特に好ましい。
本発明の導光板においては、光出射面の凸部の底面積の合計又は凹部の開口部面積の合計が、光出射面の全面積の5〜50%であることが好ましく、10〜30%であることがより好ましい。凸部の底面積の合計又は凹部の開口部面積の合計が光出射面の全面積の5%未満であっても、50%を超えても、十分に高い輝度が得られないおそれがある。
本発明の導光板においては、光反射面が、表面の算術平均粗さRaが0.1μm以下の平面又はプリズム面であることが好ましく、表面の算術平均粗さRaが0.05μm以下の平面又はプリズム面であることがより好ましい。光反射面の表面の算術平均粗さRaが0.1μmを超えると、十分に高い輝度が得られないおそれがある。プリズム面の形状に特に制限はなく、例えば、底面の幅1〜100μm、頂角30〜100度の単位プリズムを密接して並べた形状とすることができる。また、単位プリズムの方向にも特に制限はなく、例えば、光入射面と略垂直な方向とすることができ、あるいは、光入射面と平行な方向とすることもできる。
本発明の導光板の短手方向の長さは、特に限定されないが、好ましくは100mm以上、さらに好ましくは150mm以上、特に好ましくは200mm以上である。大型の導光板ほど光路長が長くなり、輝度を向上させることが一般に難かしいので、本発明の輝度向上効果が大きな役割を果たすからである。
本発明の導光板においては、光反射面が、表面の算術平均粗さRaが0.1μm以下の平面又はプリズム面であることが好ましく、表面の算術平均粗さRaが0.05μm以下の平面又はプリズム面であることがより好ましい。光反射面の表面の算術平均粗さRaが0.1μmを超えると、十分に高い輝度が得られないおそれがある。プリズム面の形状に特に制限はなく、例えば、底面の幅1〜100μm、頂角30〜100度の単位プリズムを密接して並べた形状とすることができる。また、単位プリズムの方向にも特に制限はなく、例えば、光入射面と略垂直な方向とすることができ、あるいは、光入射面と平行な方向とすることもできる。
本発明の導光板の短手方向の長さは、特に限定されないが、好ましくは100mm以上、さらに好ましくは150mm以上、特に好ましくは200mm以上である。大型の導光板ほど光路長が長くなり、輝度を向上させることが一般に難かしいので、本発明の輝度向上効果が大きな役割を果たすからである。
本発明の導光板に用いる熱可塑性樹脂は、厚さ1mmの試験片を用いて測定した全光線透過率が、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。このような熱可塑性樹脂としては、例えば、脂環式構造を有する樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル化合物共重合体樹脂、ポリエーテルスルホンなどを挙げることができる。これらの中で、脂環式構造を有する樹脂、メタクリル樹脂及び(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル化合物共重合体樹脂を好適に用いることができ、脂環式構造を有する樹脂を特に好適に用いることができる。脂環式構造を有する樹脂は、溶融樹脂の流動性が良好なので、低い射出圧力で金型のキャビティを充填することができ、吸湿性が極めて低いので、寸法安定性に優れ、導光板に反りを生ずることがなく、比重が小さいので導光板を軽量化することができる。また、脂環式構造を有する樹脂は、ウエルドラインが発生しにくい。
脂環式構造を有する樹脂としては、主鎖又は側鎖に脂環式構造を有する重合体樹脂を挙げることができる。主鎖に脂環式構造を有する重合体樹脂は、機械的強度と耐熱性が良好なので、特に好適に用いることができる。脂環式構造は、飽和環状炭化水素構造であることが好ましく、その炭素数は、4〜30であることが好ましく、5〜20であることがより好ましく、5〜15であることがさらに好ましい。脂環式構造を有する重合体樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましく、90重量%以上であることがさらに好ましい。
脂環式構造を有する樹脂としては、主鎖又は側鎖に脂環式構造を有する重合体樹脂を挙げることができる。主鎖に脂環式構造を有する重合体樹脂は、機械的強度と耐熱性が良好なので、特に好適に用いることができる。脂環式構造は、飽和環状炭化水素構造であることが好ましく、その炭素数は、4〜30であることが好ましく、5〜20であることがより好ましく、5〜15であることがさらに好ましい。脂環式構造を有する重合体樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましく、90重量%以上であることがさらに好ましい。
脂環式構造を有する樹脂としては、例えば、ノルボルネン系単量体の開環重合体若しくは開環共重合体又はそれらの水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体若しくは付加共重合体又はそれらの水素添加物、単環の環状オレフィン系単量体の重合体又はその水素添加物、環状共役ジエン系単量体の重合体又はその水素添加物、ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体若しくは共重合体又はそれらの水素添加物、ビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体又は共重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物などを挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン系単量体の重合体の水素添加物及びビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物は、機械的強度と耐熱性に優れるので、特に好適に用いることができる。
メタクリル樹脂は、透明性に優れ、強靭でひびが入りにくいので、好適に用いることができる。メタクリル樹脂としては、JIS K 6717に規定されるメタクリル酸メチル重合物を80%以上含むメタクリル樹脂成形材料を挙げることができる。この規格に規定されるメタクリル樹脂の中で、ビカット軟化点温度96〜100℃、メルトフローレート8〜16の指定分類コード100−120のメタクリル樹脂は、適度な流動性と強度を有するので、好適に用いることができる。
メタクリル樹脂は、透明性に優れ、強靭でひびが入りにくいので、好適に用いることができる。メタクリル樹脂としては、JIS K 6717に規定されるメタクリル酸メチル重合物を80%以上含むメタクリル樹脂成形材料を挙げることができる。この規格に規定されるメタクリル樹脂の中で、ビカット軟化点温度96〜100℃、メルトフローレート8〜16の指定分類コード100−120のメタクリル樹脂は、適度な流動性と強度を有するので、好適に用いることができる。
本発明のバックライトは、本発明の導光板の光反射面に反射シートが積層され、光出射面に下向きプリズムシートと拡散シートとが積層されてなるバックライトである。図4は、本発明のバックライトの一態様の説明図である。本態様のバックライトは、導光板7の光入射面に冷陰極管8が取り付けられ、冷陰極管が反射板9で覆われている。導光板の光反射面に反射シート10が積層され、光出射面に下向きプリズムシート11と拡散シート12がこの順に積載されている。導光板の光反射面がプリズム面であるときは、光反射面の単位プリズムの方向と、下向きプリズムシートの単位プリズムの方向が、平行でないことが好ましい。本発明の導光板は、光出射面から出射する光の輝度が高く、ドット見えが少ないので、高品質の画像表示を得ることができる。
本発明に用いる反射シートとしては、例えば、白色顔料を含む塗料を塗布した樹脂シート、白色顔料を練り込んだ樹脂シートなどを挙げることができる。白色顔料としては、例えば、鉛白、亜鉛華、酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸鉛、リトポン、硫化亜鉛、チタン酸鉛、酸化ジルコニウム、バライト、炭酸バリウム、白亜、炭酸カルシウム、石膏、炭酸マグネシウム、アルミナ、クレー、滑石粉、珪藻土などを挙げることができる。シートを構成する樹脂としては、例えば、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエーテルスルホン、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミドなどを挙げることができる。
本発明に用いる反射シートとしては、例えば、白色顔料を含む塗料を塗布した樹脂シート、白色顔料を練り込んだ樹脂シートなどを挙げることができる。白色顔料としては、例えば、鉛白、亜鉛華、酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸鉛、リトポン、硫化亜鉛、チタン酸鉛、酸化ジルコニウム、バライト、炭酸バリウム、白亜、炭酸カルシウム、石膏、炭酸マグネシウム、アルミナ、クレー、滑石粉、珪藻土などを挙げることができる。シートを構成する樹脂としては、例えば、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエーテルスルホン、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミドなどを挙げることができる。
本発明に用いるプリズムシートとしては、例えば、透明基材シートの一方の面に、三角柱状、蒲鉾状、波状、台形状などの単位プリズムや、凹レンズ状、凸レンズ状などの単位レンズを形成し、他方の面が平面であるシートなどを挙げることができる。単位プリズム又は単位レンズの繰り返しピッチは、1〜100μmであることが好ましい。単位プリズムが三角柱状であるとき、その頂角は、30〜100度であることが好ましい。透明基材シートを構成する材料は、屈折率が1.4〜1.6であることが好ましい。このような材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ボリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、ジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセンなどのノモルボルネン系単量体からなる樹脂、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートエポキシアクリレートなどからなる電離放射線硬化性樹脂、これらのカルボン酸変性物、ガラス、透明セラミックスなどを挙げることができる。
本発明に用いる拡散シートとしては、例えば、アクリル樹脂やガラスなどのビーズを、アクリル樹脂、ポリウレタンなどの合成樹脂バインダーに分散した分散液を、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどの基材フィルムに塗工した拡散シートや、合成樹脂製のシートの成形時に、エンボス加工を施すことにより、表面に凹凸を形成した拡散シートなどを挙げることができる。
なお、本発明の導光板は、特開平11−288611号公報に記載されている広発光エリアを確保したタンデム型面光源装置の導光板ユニットとしても使用することができる。
本発明に用いる拡散シートとしては、例えば、アクリル樹脂やガラスなどのビーズを、アクリル樹脂、ポリウレタンなどの合成樹脂バインダーに分散した分散液を、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどの基材フィルムに塗工した拡散シートや、合成樹脂製のシートの成形時に、エンボス加工を施すことにより、表面に凹凸を形成した拡散シートなどを挙げることができる。
なお、本発明の導光板は、特開平11−288611号公報に記載されている広発光エリアを確保したタンデム型面光源装置の導光板ユニットとしても使用することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
導光板の寸法は、縦230mm、横306mmであって、横306mm側の光入射面となる側面の厚さ2.0mm、光入射面と対向する側面の厚さ0.6mmであり、他の2側面は台形である。
金型は、光入射面側にファンゲートを設け、光反射面は、光入射面と略垂直方向に、底面の幅30μm、高さ15μm、頂角90度の単位プリズムが密接して存在するプリズム面とし、その表面の算術平均粗さRaは0.01μmとした。光出射面には、直径5μm、高さ2.5μm、底面積19.6μm2の半球状の凸部を、底面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した。
射出成形機[(株)日本製鋼所、J350ELIII460HA、型締力3,440kN]を用い、溶融樹脂温度275℃、金型温度80℃、射出1秒、射出後50MPaの保圧を7秒加え、その後冷却27秒、取り出し5秒、合計40秒の成形サイクルで、導光板を射出成形した。
得られた導光板の光反射面に反射シート[東レ(株)、E60L]を積層し、光出射面に下向きプリズムシート[三菱レイヨン(株)、D117TF]と拡散シート[(株)ツジデン、D117TF]を積層し、光入射面に冷陰極蛍光ランプ[ハリソン東芝ライティング(株)、MBVM16J]を取り付け、冷陰極蛍光ランプを内面が白色の反射板で覆ってバックライトを作製した。
冷陰極蛍光ランプに点灯して1時間後に、表示画面の輝度を二次元色分布測定装置[ミノルタ(株)、CA−1500W]を用いて測定した。平均輝度は、2,950cd/m2であった。表示画面に、ドット見えは全く観察されなかった。
実施例2
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径9μm、高さ4.5μm、底面積63.6μm2の半球状の凸部を、底面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,870cd/m2であった。表示画面に、半球状の凸部にもとづくドット見えが、かすかに認められた。
実施例3
メタクリル樹脂[旭化成(株)、デルペット70NHX]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径9μm、高さ4.5μm、底面積63.6μm2の半球状の凸部を、底面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,690cd/m2であった。表示画面に、半球状の凸部にもとづくドット見えが、かすかに認められた。
実施例4
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、底面の直径9μm、高さ4.5μm、底面積63.6μm2の直円錐状の凸部を、底面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,810cd/m2であった。表示画面に、直円錐状の凸部にもとづくドット見えが、かすかに認められた。
比較例1
メタクリル樹脂[旭化成(株)、デルペット70NHX]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径12μm、高さ6.0μm、底面積113μm2の半球状の凸部を、底面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,530cd/m2であった。表示画面に、半球状の凸部にもとづくドット見えが、明らかに認められた。
比較例2
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面を梨地とした以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,030cd/m2であった。表示画面に、ドット見えがかすかに認められた。
実施例1
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
導光板の寸法は、縦230mm、横306mmであって、横306mm側の光入射面となる側面の厚さ2.0mm、光入射面と対向する側面の厚さ0.6mmであり、他の2側面は台形である。
金型は、光入射面側にファンゲートを設け、光反射面は、光入射面と略垂直方向に、底面の幅30μm、高さ15μm、頂角90度の単位プリズムが密接して存在するプリズム面とし、その表面の算術平均粗さRaは0.01μmとした。光出射面には、直径5μm、高さ2.5μm、底面積19.6μm2の半球状の凸部を、底面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した。
射出成形機[(株)日本製鋼所、J350ELIII460HA、型締力3,440kN]を用い、溶融樹脂温度275℃、金型温度80℃、射出1秒、射出後50MPaの保圧を7秒加え、その後冷却27秒、取り出し5秒、合計40秒の成形サイクルで、導光板を射出成形した。
得られた導光板の光反射面に反射シート[東レ(株)、E60L]を積層し、光出射面に下向きプリズムシート[三菱レイヨン(株)、D117TF]と拡散シート[(株)ツジデン、D117TF]を積層し、光入射面に冷陰極蛍光ランプ[ハリソン東芝ライティング(株)、MBVM16J]を取り付け、冷陰極蛍光ランプを内面が白色の反射板で覆ってバックライトを作製した。
冷陰極蛍光ランプに点灯して1時間後に、表示画面の輝度を二次元色分布測定装置[ミノルタ(株)、CA−1500W]を用いて測定した。平均輝度は、2,950cd/m2であった。表示画面に、ドット見えは全く観察されなかった。
実施例2
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径9μm、高さ4.5μm、底面積63.6μm2の半球状の凸部を、底面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,870cd/m2であった。表示画面に、半球状の凸部にもとづくドット見えが、かすかに認められた。
実施例3
メタクリル樹脂[旭化成(株)、デルペット70NHX]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径9μm、高さ4.5μm、底面積63.6μm2の半球状の凸部を、底面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,690cd/m2であった。表示画面に、半球状の凸部にもとづくドット見えが、かすかに認められた。
実施例4
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、底面の直径9μm、高さ4.5μm、底面積63.6μm2の直円錐状の凸部を、底面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,810cd/m2であった。表示画面に、直円錐状の凸部にもとづくドット見えが、かすかに認められた。
比較例1
メタクリル樹脂[旭化成(株)、デルペット70NHX]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径12μm、高さ6.0μm、底面積113μm2の半球状の凸部を、底面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,530cd/m2であった。表示画面に、半球状の凸部にもとづくドット見えが、明らかに認められた。
比較例2
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面を梨地とした以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,030cd/m2であった。表示画面に、ドット見えがかすかに認められた。
実施例5
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径5μm、深さ2.5μm、開口部面積19.6μm2の半球状の凹部を、開口部面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,880cd/m2であった。表示画面に、ドット見えは全く観察されなかった。
実施例6
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径9μm、深さ4.5μm、開口部面積63.6μm2の半球状の凹部を、開口部面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,790cd/m2であった。表示画面に、半球状の開口部にもとづくドット見えが、かすかに認められた。
実施例7
メタクリル樹脂[旭化成(株)、デルペット70NHX]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径9μm、高さ4.5μm、開口部面積63.6μm2の半球状の凹部を、開口部面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,620cd/m2であった。表示画面に、半球状の開口部にもとづくドット見えが、かすかに認められた。
実施例8
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、底面の一辺8μm、高さ4.5μm、開口部面積64μm2の正四角錐状の凹部を、開口部面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,710cd/m2であった。表示画面に、正四角錐状の凹部にもとづくドット見えが、かすかに認められた。
比較例3
メタクリル樹脂[旭化成(株)、デルペット70NHX]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径12μm、深さ6.0μm、開口部面積113μm2の半球状の凹部を、開口部面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,490cd/m2であった。表示画面に、半球状の凹部にもとづくドット見えが、明らかに認められた。
実施例1〜8及び比較例1〜3の結果を、第1表に示す。
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径5μm、深さ2.5μm、開口部面積19.6μm2の半球状の凹部を、開口部面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,880cd/m2であった。表示画面に、ドット見えは全く観察されなかった。
実施例6
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径9μm、深さ4.5μm、開口部面積63.6μm2の半球状の凹部を、開口部面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,790cd/m2であった。表示画面に、半球状の開口部にもとづくドット見えが、かすかに認められた。
実施例7
メタクリル樹脂[旭化成(株)、デルペット70NHX]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径9μm、高さ4.5μm、開口部面積63.6μm2の半球状の凹部を、開口部面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,620cd/m2であった。表示画面に、半球状の開口部にもとづくドット見えが、かすかに認められた。
実施例8
脂環式構造を有する樹脂[日本ゼオン(株)、ゼオノア1060R]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、底面の一辺8μm、高さ4.5μm、開口部面積64μm2の正四角錐状の凹部を、開口部面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,710cd/m2であった。表示画面に、正四角錐状の凹部にもとづくドット見えが、かすかに認められた。
比較例3
メタクリル樹脂[旭化成(株)、デルペット70NHX]を用いて、15インチ型導光板を、射出成形により作製した。
光出射面に、直径12μm、深さ6.0μm、開口部面積113μm2の半球状の凹部を、開口部面積の合計が10,560mm2、すなわち光出射面の全表面積の15%になるように分散配置した金型を用いた以外は、実施例1と同様にして、導光板を射出成形し、バックライトを作製して評価を行った。
平均輝度は、2,490cd/m2であった。表示画面に、半球状の凹部にもとづくドット見えが、明らかに認められた。
実施例1〜8及び比較例1〜3の結果を、第1表に示す。
第1表に見られるように、光出射面に底面積19.6〜63.6μm2、高さ2.5μmの凸部を有する実施例1〜4の導光板と、光出射面に開口部面積19.6〜63.6μm2、深さ2.5μmの凹部を有する実施例5〜8の導光板から得られるバックライトは、平均輝度が高く、ドット見えが全く観察されないか、あるいは、ドット見えがかすかである。
これに対して、光出射面に底面積113μm2、高さ6.0μmの凸部を有する比較例1の導光板と、光出射面に開口部面積113μm2、深さ6.0μmの凹部を有する比較例3の導光板から得られるバックライトは、平均輝度が低く、凸部又は凹部にもとづくドット見えが明らかに観察される。光出射面を梨地とした比較例2の導光板から得られるバックライトは、ドット見えはかすかであるが、平均輝度が低い。
これに対して、光出射面に底面積113μm2、高さ6.0μmの凸部を有する比較例1の導光板と、光出射面に開口部面積113μm2、深さ6.0μmの凹部を有する比較例3の導光板から得られるバックライトは、平均輝度が低く、凸部又は凹部にもとづくドット見えが明らかに観察される。光出射面を梨地とした比較例2の導光板から得られるバックライトは、ドット見えはかすかであるが、平均輝度が低い。
本発明の導光板は、輝度が高く、ドット見えが少ないバックライトを構成することができるので、高品質の画像表示を得ることができる。
1 光入射面
2 光反射面
3 光出射面
4 側面
5 プリズム面
6 半球状の凸部
7 導光板
8 冷陰極管
9 反射板
10 反射シート
11 プリズムシート
12 拡散シート
2 光反射面
3 光出射面
4 側面
5 プリズム面
6 半球状の凸部
7 導光板
8 冷陰極管
9 反射板
10 反射シート
11 プリズムシート
12 拡散シート
Claims (6)
- 熱可塑性樹脂を成形してなり、光入射面、光反射面及び光出射面を有する導光板において、光出射面に、平均底面積0.8〜78μm2、平均高さ0.5μm以上、5μm未満の凸部又は平均開口部面積0.8〜78μm2、平均深さ0.5μm以上、5μm未満の凹部を有することを特徴とする導光板。
- 光出射面に有する凸部の形状が、半球状である請求項1記載の導光板。
- 凸部の底面積の合計又は凹部の開口部面積の合計が、光出射面の全面積の5〜50%である請求項1記載の導光板。
- 光反射面が、表面の算術平均粗さRaが0.1μm以下の平面又はプリズム面である請求項1記載の導光板。
- 熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する樹脂である請求項1記載の導光板。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の導光板の光反射面に反射シートが積層され、光出射面に下向きプリズムシートと拡散シートとが積層されてなることを特徴とするバックライト。
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