図18は、本発明に係る情報提供システムの一実施の形態を説明する図である。
情報提供端末装置301は、情報提供サーバ302から、ネットワーク303を介して、情報の一例であるコンテンツを受信して、利用者1に提供する。本発明において、コンテンツは、例えば、コンテンツデータとして取り扱われる。
本発明の情報提供装置において取り扱われるコンテンツは以下の3種類に分類される。
1.再生データ型コンテンツ
2.符号化データ型コンテンツ
3.機能型コンテンツ
各コンテンツの詳細については、後に詳細に説明する。
情報提供サーバ302は、利用者1に提供するためのコンテンツをネットワーク303を介して、情報提供端末装置301に提供する(配信する)。
ネットワーク303は、有線または無線の電気通信回線からなる、コンテンツデータ伝送媒体である。ネットワーク303は、伝送媒体またはプロトコルによって限定されず、双方向に通信できれば良く、例えば、光ファイバも含む。
図19は、より具体的な情報提供システムの一実施の形態を説明する図である。情報提供端末装置301が車両311に搭載される場合、車両311の走行中における通信を可能とする必要があるため、情報提供端末装置301と情報提供サーバ302との通信には、ネットワーク303として長距離の無線ネットワーク312が使用される。例えば、ネットワーク303として携帯キャリアのデータ通信ネットワークを使用することができる。
車両311の運転中に、特定の情報源に限定して意識を集中すればよいような情報提供システムを実現するために本発明の実施の形態においては運転者(利用者1)の主たる行為である運転操作に配慮して、以下のように情報を提供する。
(1)走行中には音だけを使って情報を提供する。
(2)駐車中には画面も使って情報を提供する。
(3)利用者1に取得すべき情報があることを知らせるため、通知手段として点滅LED表示を行う。
なお、画面が必要ない場合には、音だけの情報提供でもよい。通知手段は、音による通知に置き換えてもよい。従って、音だけのサービスも実施可能である。
また、後部座席向けのサービスの場合には、常に画面を使って情報提供を行ってもよい。
本実施の形態においては、目的に対する効果を明確に示すために、利用者1に制約条件の多い例として、車載型の情報提供端末装置301を実施例としているが、車載用途にしか起きない事例を除いて他の利用場面においても同様の効果がある。
より具体的には、例えば、図20に示されるように、ネットワーク303は、携帯キャリアのデータ通信ネットワークである無線ネットワーク312、およびいわゆるホットスポットと呼ばれる領域を構成する通信局333からなる無線LAN(Local Area Network)を組み合わせて構成するようにしてもよい。
データ量の少ないコンテンツは携帯キャリアの無線ネットワーク312経由で配信され、データ量の多いコンテンツは無線LANホットスポット経由で送ることで、大容量データでも短時間で配信することが可能となり、通信コストが削減できる。
この場合、情報提供サーバ302は、通信局331および無線ネットワーク312を介して、移動中の車両311に搭載された情報提供端末装置301にデータ量の少ない通常のコンテンツを送信する。そして、情報提供サーバ302は、ブロードバンドネットワーク332および通信局333を介して、停車中の車両311に搭載された情報提供端末装置301にデータ量の多い大容量コンテンツを送信する。
図21は、車載用の情報提供端末装置301の外観の例を示す図である。情報提供端末装置301は、例えば、本体351および表示部352からなる。
本体351には、スピーカ361−1および361−2、LED(Light Emitting Diode)362、および出力端子363が設けられている。本体351には表示部はなく、出力端子363は、音声出力手段である図示せぬ外部スピーカに、情報提供端末装置301の出力した音声信号を音として出力させる。
表示部352には、表示装置として液晶表示装置364およびLED365が設けられている。
図21で示されるように、情報を提供する情報提供端末装置301は、1つに統合されているため、利用者1は1つの情報提供端末装置301に気をつけていれば重要な情報を逃すことなく受け取ることができる。これによって、(A)の要件が満たされる。
図22は、情報提供端末装置301の内部構成の例を示す図である。情報提供端末装置301は、CPU(Central Processing Unit)381、RAM(Random Access Memory)382、ROM(Read Only Memory)383、インターフェース部384、および通信部385を含む。CPU381、RAM382、ROM383、インターフェース部384、および通信部385は、バス386によって、相互に接続される。
CPU381は、RAM382またはROM383に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM382には、CPU381が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。
CPU381にはまた、バス386を介してインターフェース部384が接続されている。インターフェース部384には、利用者1の操作に対応した信号が入力される。CPU381は、インターフェース部384から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU381は、インターフェース部384を介して、処理の結果得られた音声や画像等を出力する。
CPU381にはまた、バス386を介して通信部385が接続されている。通信部385は、ネットワーク303を介して情報提供サーバ302と通信する。この例の場合、通信部385は、コンテンツを受信するか、またはコンテンツの要求を送信する、ネットワーク303とのインターフェースとして動作する。
また、通信部385を介してプログラムを取得し、RAM382に記憶してもよい。
バス386には、また、情報データベース(DB(DataBase))管理部387を介して、コンテンツ記憶部388が接続されている。コンテンツ記憶部388は、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどで構成され、コンテンツを記憶する。情報データベース管理部387は、コンテンツ記憶部388へのコンテンツの記憶、またはコンテンツの読み出しを制御する。
さらに、バス386に接続されているドライブ389は、磁気ディスク391、光ディスク392、光磁気ディスク393、或いは半導体メモリ394などが装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じてRAM382または書き込み可能なROM383に転送され、記憶される。
なお、情報提供端末装置301は、ドライブ389を設けない構成とすることができる。
利用者1は、インターフェース部384に接続された操作部を操作して、情報提供端末装置301の操作を行う。操作部は情報提供端末装置301に内蔵する構成としても、外付けする構成としてもよい。
操作部は制約下にある利用者が容易に操作できるものであることが望ましい。
手や足による機械的な操作が行いにくい制約条件下においては、ボイスコマンドを使う。あるいは、カメラなどの撮像装置(光学的手段)を使って視線や表情やしぐさなどをとらえて、操作するようにしてもよい。電車の中などボイスコマンドが使いにくい制約条件下においては、機械的操作部を利用できることが望ましい。機械的操作部は、ひろく使われている、押しボタン、切り替えスイッチ、キーボード、ポインティングデバイスなどを使うものでよい。
他人に知られたくない操作が必要なアプリケーションには、他人に操作内容がわからないような操作部を提供することが望ましい。
車載型の情報提供端末装置301の実施の形態において、操作部としてボイスコマンドとワイアレスリモートコントローラーを使用する。CRT表示装置や液晶表示装置などの表示装置の画面にグラフィカルユーザインタフェース画面を表示して、画面とポインティングデバイスの組み合わせによって操作する方式としてもよい。
運転者向けのような、視覚から注意をそらせたくないような状況では、音声のみでコントロールできるようにすることが望ましい。
緊急時のように瞬時に操作する必要がある事象の発生するアプリケーションにおいては、緊急ボタンのような単純な行為で操作できるようにすることが望ましい。例えば、運転席付近に緊急ボタンを設置するのが望ましい。
図23で示される情報提供端末装置301の実施の形態においては、利用者1は、音声コマンドあるいはリモートコントローラによって情報提供端末装置301の操作を行う。音声コマンドはマイクロフォンから入力され、発生された内容を認識することで、利用者の指示内容を検出する。リモートコントローラに操作スイッチがあるとき、リモートコントローラの操作スイッチを押すことで情報提供端末装置301は、各ボタンに対応する動作を実行する。リモートコントローラの信号は、情報提供端末装置301に、赤外線または電波などの無線により伝達される。
また、図23に示すように、外部イベントを利用する情報提供端末装置301においては、図22で示される構成に加えて、外部イベント入力部396を加えた構成とする。図23において、図22に示す場合と同様の部分には同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
外部イベント入力部396は、イベント生成者395が生成したイベントを取得し、CPU381に供給する。イベント生成者395は、自然人、および外部の装置が含まれる。イベント生成者395に含まれる外部の装置については、後述する。
また、アクチュエータ機能を利用する情報提供端末装置301は、図22または図23で示される構成にアクチュエータ接続部を加えた構成とすることができる。インターフェース部384に接続される操作部、外部イベントを発生する装置、またはアクチュエータ接続部は情報提供端末装置301に内蔵するようにしてもよい。
本発明の実施の形態においては、以下のイベントを扱う。
1.ヒューマンインターフェース(Human Interface)イベント
2.センサイベント
3.カレンダタイマイベント
4.ネットワークイベント
5.プレーヤーイベント
6.コンテンツイベント
7.通信状態イベント
利用者1の操作は後述するヒューマンインターフェース部を介してヒューマンインターフェースイベントとして入力される。後述するセンサ接続部に接続されたセンサの情報はセンサイベントとして入力される。
カレンダタイマイベントは、日時や時刻などに起因して発生するイベントである。このイベントを使うことで、ある時間経過したときや、ある時刻に行う動作を指定できる。
ネットワークイベントは、ネットワーク303を介して送られてくるイベントである。イベントの発生源は例えば情報提供サーバ302や他の情報提供端末装置301、または後述するネットワークカメラ若しくはネットワークセンサなどがある。
プレーヤーイベントは、情報提供端末装置301の中でプレイヤー(再生部または再生装置)が発生するイベントである。再生が開始した、停止した、終了したなどの、プレイヤーの動作状態を通知する。
コンテンツイベントは、コンテンツが発生するイベントである。発生するタイミングはマスター指示データによって、コンテンツ制作者121が指定できる。コンテンツイベントを使うことで、複数のコンテンツが同期するようにしたり、イベントの発生を利用者に通知したりするようにできる。
通信状態イベントは、通信状態の変化によって発生するイベントである。通信状態イベントを使うことで、通信状態の変化に応じてコンテンツの動作を変えることが可能である。通信状態イベントによって、コンテンツごとに異なる、動作を行うことができる。
すなわち、通信ができないときに、そのことを通知したり、後でダウンロードするようにしたり、別のコンテンツの再生に切り替えたりすることができる。
図24は、情報提供サーバ302の内部構成の例を示す図である。情報提供サーバ302は、CPU401、RAM402、ROM403、および通信部404を含む。CPU401、RAM402、ROM403、および通信部404は、バス405によって、相互に接続される。
CPU401は、RAM402またはROM403に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM402には、CPU401が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。
CPU401にはまた、バス405を介して通信部404が接続されている。通信部404は、ネットワーク303を介して情報提供端末装置301と通信する。この例の場合、通信部404は、コンテンツの要求を受信するか、またはコンテンツを送信する、ネットワーク303とのインターフェースとして動作する。
また、通信部404を介してプログラムを取得し、RAM402に記憶してもよい。
バス405には、また、情報データベース(DB)管理部406を介して、コンテンツ記憶部407が接続されている。コンテンツ記憶部407は、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ、または磁気テープなどで構成され、コンテンツを記憶する。情報データベース管理部406は、コンテンツ記憶部407へのコンテンツの記憶、またはコンテンツの読み出しを制御する。
さらに、バス405に接続されているドライブ408は、磁気ディスク411、光ディスク412、光磁気ディスク413、或いは半導体メモリ414などが装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じてRAM402または書き込み可能なROM403に転送され、記憶される。
なお、情報提供サーバ302は、ドライブ408を含めない構成としてもよい。
図25は、情報提供端末装置301の機能の構成の例を示すブロック図である。
利用者の操作に対応した信号は、命令解釈部421に取得される。
命令解釈部421は、取得した信号を解釈して、イベントを生成する。命令解釈部421は、生成したイベントを再生指示部422に供給する。再生指示部422は、命令解釈部421から供給されたイベントを基に、情報送信部423にコンテンツの集合のダウンロードを指示するか、または再生順序管理部425および再生情報管理部426にコンテンツの集合の再生を指示する。ここで、コンテンツの集合は、例えば、フォルダに格納されたコンテンツからなる。
情報送信部423は、再生指示部422からコンテンツの集合のダウンロードを指示されたとき、ネットワーク303を介して、情報提供サーバ302に所定のコンテンツの集合の要求を送信する。要求を受信した情報提供サーバ302は、ネットワーク303を介して、要求されたコンテンツの集合を情報提供端末装置301に供給する。
情報受信部424は、情報提供サーバ302から送信されたコンテンツの集合を受信し、受信したコンテンツの集合を再生指示部422に供給する。
再生指示部422は、受信したコンテンツの集合を、再生順序管理部425を介して、コンテンツ記憶部388に記憶させる。
再生順序管理部425は、再生指示部422から新たなコンテンツの集合の再生が指示されたとき、新たに出力しようとするコンテンツの集合の再生に関する情報を取得し、取得した、コンテンツの集合の再生に関する情報を基に、情報提供部427に、コンテンツ記憶部388に記憶されているコンテンツの出力を指示する。
再生情報管理部426は、現在出力しているコンテンツの集合に関する情報を管理し、再生指示部422から新たなコンテンツの集合の再生が指示されたとき、現在出力しているコンテンツの集合に関する情報を記憶し、再生が指示された新たなコンテンツの集合に関する情報を管理する。
再生情報管理部426は、例えば、集合に属するコンテンツが出力された順序、現在出力されているコンテンツなどを示す、コンテンツの再生に関する情報を記憶するとともに、管理している。
情報提供部427は、再生順序管理部425からの指示を基に、コンテンツ記憶部388に記憶されているコンテンツを利用者1に出力して提供する。
情報提供部427は、集合に属するコンテンツの出力が終了したとき、その旨を示す情報を再生情報管理部426に供給する。
再生情報管理部426は、記憶している、1つ前に出力していたコンテンツの集合に関する情報を読み出して、再生順序管理部425に出力すべきコンテンツの集合、およびコンテンツを指示する。
再生順序管理部425は、集合に属するコンテンツの出力が終了したとき、再生情報管理部426からの指示を基に、1つ前に出力していたコンテンツの集合の中のコンテンツの出力を情報提供部427に指示する。
この場合、情報提供部427は、コンテンツの出力が終了する前に出力していたコンテンツを出力することになる。
図26は、本発明に係る情報提供システムの一実施の形態のより詳細な構成を示すブロック図である。ヒューマンインターフェース部431は、情報提供端末装置301から出力された信号またはデータに基づいて、画像、音声、振動、光などを利用者1に呈示する。また、ヒューマンインターフェース部431は、利用者1によって操作され、操作に対応した信号またはデータを生成して、生成した操作を示す信号またはデータを情報提供端末装置301に供給する。
環境情報検出部432は、情報提供端末装置301の環境に関する情報を取得し、取得した情報から環境を示す信号またはデータを生成する。環境情報検出部432が取得する環境に関する情報は、画像若しくは明るさなど光に関する情報、音声若しくは音量(音圧)など音に関する情報、他の機器または自分自身の動作状態、位置、加速度、若しくは速度など空間的な位置に関する情報、温度、湿度若しくは風速など気候に関する情報、または周囲に分布する化学物質の種類若しくは量など化学的な環境に関する情報などなどである。
外部機器433は、情報提供端末装置301からの信号を基に、所定の機械的、電気的、または化学的な動作をする。
コンテンツ提供システム434は、例えば、情報提供サーバ302およびネットワーク303からなり、情報提供端末装置301からの要求に応じて、所定の集合に属するコンテンツを情報提供端末装置301に提供する。
情報提供端末装置301は、マスター制御部451、プレイリストリーダー452、プレイヤー453−1乃至453−n、画像出力部454、音声出力部455、通信部456、ネットワークインターフェース457、初期ポインタ記憶部458、カレントポインタ459、ポインタスタック460、イベント処理部461、音声入力部462、操作入力部463、カレンダタイマ464、センサ接続部465、およびアクチュエータ接続部466を含む。
マスター制御部451は、コンテンツの集合に関係付けられている、イベントに対する指令が記述されているイベント対応制御プログラムの一例であるマスター指示データ、コマンドマップデータ、またはダイナミックコマンドマップデータを読み込んで、読み込んだマスター指示データ、コマンドマップデータ、またはダイナミックコマンドマップデータ、並びにイベント処理部461からのイベントを基に、プレイリストリーダー452に、コンテンツからなる集合の出力を指示する。
ここで、コンテンツの集合は、何らかの関係付けがなされている、0または1若しくは複数のコンテンツからなる。例えば、集合を、フォルダまたはディレクトリに格納されているコンテンツからなる集合とすることができる。集合を決定するための関係付けを、コンテンツ毎に記述するようにしてもよい。
集合に関係付けられるとは、集合からイベント対応制御プログラムを特定できることをいう。集合に関係付けられることには、集合に、空であるイベント対応制御プログラムが関係付けられることを含む。例えば、集合を、フォルダに格納されているコンテンツからなる集合としたとき、イベント対応制御プログラムが、フォルダに格納されることにより、イベント対応制御プログラムは、フォルダに格納されているコンテンツの集合に関係付けられる。
マスター制御部451は、後述するマスター指示データ、コマンドマップデータ、およびダイナミックコマンドマップデータを読み込んで、読み込んだマスター指示データ、コマンドマップデータ、およびダイナミックコマンドマップデータ、並びにイベント処理部461からのイベントを基に、通信部456に、集合に属するコンテンツからなる集合の受信を指示する。
プレイリストリーダー452は、コンテンツの出力の順序が記述されている順序データの一例であるプレイリストを基に、プレイヤー453−1乃至453−nにコンテンツの出力を指示する。プレイリストリーダー452は、マスター制御部451から、所定のコンテンツの集合の出力が指示された場合、出力が指示された集合に関係付けられている順序データの一例であるプレイリストを基に、プレイヤー453−1乃至453−nにコンテンツの出力を指示する。
例えば、集合を、フォルダに格納されているコンテンツからなる集合としたとき、順序データの一例であるプレイリストが、フォルダに格納されることにより、順序データの一例であるプレイリストは、フォルダに格納されているコンテンツの集合に関係付けられる。
プレイリストリーダー452は、所定の集合について、プレイリストに順序が記述されている全てのコンテンツの出力を終了したとき、その集合のコンテンツの出力を完了した旨を示す情報をマスター制御部451に供給する。
プレイヤー453−1乃至453−nは、プレイリストリーダー452の制御の基に、コンテンツ記録部388に記録されているコンテンツを再生して、再生されたコンテンツを画像出力部454および音声出力部455に出力する。プレイヤー453−1乃至453−nは、それぞれ異なる方式のコンテンツを再生する。
プレイヤー453−1乃至453−nは、コンテンツの再生が終了したとき、コンテンツの再生を示す情報をプレイリストリーダー452に供給する。
画像出力部454は、プレイヤー453−1乃至453−nのいずれかから供給されたコンテンツの出力である画像を、所定の方式で、ヒューマンインターフェース部431に出力する。
音声出力部455は、プレイヤー453−1乃至453−nのいずれかから供給されたコンテンツの出力である音声を、所定の方式で、ヒューマンインターフェース部431に出力する。
通信部456は、マスター制御部451から、所定のコンテンツの集合の受信が指示された場合、ネットワークインターフェース457およびネットワーク303を介して、情報提供サーバ302に、受信が指示されたコンテンツの集合の要求を送信する。通信部456は、ネットワークインターフェース457およびネットワーク303を介して、情報提供サーバ302から送信された、要求した集合に属するコンテンツ、要求した集合に関係付けられているイベント対応制御プログラムの一例であるマスター指示データ、コマンドマップデータ、若しくはダイナミックコマンドマップデータ、または要求した集合に関係付けられている順序データの一例であるプレイリストを受信する。
また、通信部456は、コンテンツの受信が開始された、またはコンテンツの受信が完了したなどを示すイベントを生成して、生成したイベントをイベント処理部461に供給する。
ネットワークインターフェース457は、例えば、NIC(Network Interface Card)であり、接続されるネットワークの方式に対応した、コンテンツまたはデータを送信するか受信する。ネットワークインターフェース457は、例えば、ネットワーク303が無線ネットワーク312であるとき、無線を媒体として、コンテンツまたはデータを格納したパケットを送信するか、受信する。
初期ポインタ記憶部458は、起動時に出力すべきコンテンツの集合を示す初期ポインタを格納している。
カレントポインタ459は、コンテンツの出力の順序が記述されているプレイリストにおいて、現在出力されているコンテンツの位置を示す情報を格納する。
ポインタスタック460は、マスター制御部451がコンテンツの集合の出力を指示したとき、その時点で出力していたコンテンツを示すカレントポインタ459の値であるポインタ情報をプッシュして格納し、コンテンツの集合の出力が終了したとき、格納しているポインタ情報をポップして読み出す。すなわち、ポインタスタック460は、出力される集合が変更されたときのポインタ情報を履歴として記憶する。これにより、プレイリストに基づいて、集合に属するコンテンツの全ての出力が終了した場合、出力される集合が変更される前に出力されていたコンテンツが、出力されることになる。
イベント処理部461は、イベント源からのイベントを取得して、マスター制御部451に取得したイベントを供給する。例えば、イベント処理部461は、通信部456から供給された、コンテンツの受信を完了したことを示すイベント、音声入力部462から供給された、利用者1の発声に対応するコマンドであるイベント、操作入力部463から供給された、利用者1の操作に対応するイベント、カレンダタイマ464から供給された年、月、日、若しくは時刻、または時間に対応するイベント、センサ接続部465から供給された環境の変化を示すイベントを取得して、マスター制御部451に供給する。
音声入力部462は、ヒューマンインターフェース部431の音声取得部473から供給された、利用者1が発声した音声の信号から、利用者1が発声した単語を認識し、認識した音声をイベント(コマンド)として、すなわち、認識した音声を示すイベントを生成して、生成したイベントをイベント処理部461に供給する。コマンドは、例えば、認識された単語を表すテキストとすることができる。
操作入力部463は、ヒューマンインターフェース部431の操作取得部474から供給された、利用者1の操作に対応した信号から、利用者の操作を示すイベントを生成して、生成したイベントをイベント処理部461に供給する。
カレンダタイマ464は、設定されている年、月、日、若しくは時刻に対するイベント、または時間(期間)に対応するイベントを生成して、生成したイベントをイベント処理部461に供給する。例えば、カレンダタイマ464は、マスター制御部451から設定された時刻になったとき、設定された時刻を示すイベントを生成して、生成したイベントをイベント処理部461に供給する。例えば、カレンダタイマ464は、マスター制御部451から時間(期間)が設定され、カウントの開始が指示されたとき、設定された時間(期間)が経過したとき、時間(期間)が経過したことを示すイベントを生成して、生成したイベントをイベント処理部461に供給する。
センサ接続部465は、環境情報検出部432から供給された、環境の情報を示す信号を基に、イベントを生成して、生成したイベントをイベント処理部461に供給する。
アクチュエータ接続部466は、マスター制御部451の制御の基に、外部機器433に動作を指示する信号を供給する。
ヒューマンインターフェース部431は、表示部471、音声出力部472、音声取得部473、または操作取得部474を含む。
表示部471は、画像出力部454から供給された信号またはデータを基に、画像または文字を表示する。表示部471は、画像または文字を表示する液晶表示装置、CRT(Cathode-Ray Tube)表示装置、LED表示装置、または有機EL(Electro Luminescence)表示装置などからなる。
音声出力部472は、音声出力部455から供給された信号またはデータを基に、音声を出力する(音を出す)。例えば、音声出力部472は、ラウドスピーカー、またはブザーなどからなる。
音声取得部473は、例えば、マイクロフォンからなり、利用者1の発声した音声を取得し、取得した音声を示す信号またはデータを音声入力部462に供給する。
操作取得部474は、例えば、スイッチからなり、利用者1の操作に対応した信号またはデータを操作入力接続部463に供給する。
環境情報検出部432は、センサ481−1乃至センサ481−nを含む。センサ481−1乃至センサ481−nは、それぞれ、異なる種類の情報を取得するか、または同じ種類の情報を取得する。
例えば、センサ481−1は、画像若しくは明るさなど光に関する情報を取得し、取得した光に関する情報を示す信号またはデータをセンサ接続部465に供給する。センサ481−2は、音声若しくは音量(音圧)など音に関する情報を取得し、取得した音に関する情報を示す信号またはデータをセンサ接続部465に供給する。センサ481−3は、位置、加速度、若しくは速度など空間的な位置に関する情報を取得し、取得した空間的な位置に関する情報を示す信号またはデータをセンサ接続部465に供給する。
外部機器433は、アクチュエータ491−1乃至491−nを含む。アクチュエータ491−1乃至491−nは、それぞれ、異なる種類の動作をするか、または同じ種類の動作をする。アクチュエータ491−1乃至491−nは、それぞれ、例えば、電気スイッチ、ソレノイド、油圧スイッチ、エアバルブ、電気モーター、油圧シリンダ、またはエアシリンダなどとすることができる。
例えば、アクチュエータ491−1は、情報提供端末装置301が装着されている車両311のドアのキーロックを施錠する電気スイッチとすることができる。例えば、アクチュエータ491−2は、情報提供端末装置301が装着されている車両311のウィンドを上下させるモーターとすることができる。例えば、アクチュエータ491−2は、情報提供端末装置301が装着されている車両311のエアコンディショナーのバタフライバルブを動作させるモーターとすることができる。例えば、アクチュエータ491−1は、情報提供端末装置301が装着されている車両311のヘッドライトの点灯を制御する電気スイッチとすることができる。
なお、提供システムは、環境情報検出部432または外部機器433を含まない構成とすることもできる。その場合はセンサ接続部465またはアクチュエータ接続部466を含まない構成とすることもできる。
また、ヒューマンインターフェース部431、環境情報検出部432、または外部機器433は、独立した装置としても良く、情報提供端末装置301に組み込むようにしても良い。特に、センサ481−1乃至481−nの一部または全部を情報提供端末装置301に組み込むようにしても良い。
さらに、通信部456は、複数の伝送路を介して、情報提供サーバ302と通信するようにしてもよい。
図27は、情報提供端末装置301の動作の概略を説明する図である。
コンテンツ記憶部388は、所定のデータ構造でコンテンツを記憶する。コンテンツ記憶部388は、フォルダ501−1乃至501−n毎に、再生データ型コンテンツ511、符号化データ型コンテンツ512、機能型コンテンツ513、プレイリスト514、またはマスター指示データ515を格納する。フォルダ501−1乃至501−nは、後述するデータ構造を有する。
以下、フォルダ501−1乃至501−nを個々に区別する必要がないとき、単に、フォルダ501と称する。
以下の説明において、再生データ型コンテンツ511をコンテンツ511とも称する。以下おいて、コンテンツ511に対する動作または処理を説明する。
特に明記しない限り、コンテンツ511に対する動作または処理を、符号化データ型コンテンツ512または機能型コンテンツ513に対する動作または処理に置き換えることができる。
マスター制御部451は、イベント処理部461から供給されるイベント(情報)に基づいて、コンテンツ記憶部388、ポインタスタック460、カレントポインタ459、初期ポインタ記憶部458の内容を読み書きする。
イベント処理部461は、プレイヤー453−1乃至453−nから供給されたプレイヤーイベント、音声入力部462または操作入力部463を介して、ヒューマンインターフェース部431から供給されたヒューマンインターフェースイベント、センサ接続部465から供給されたセンサイベント、カレンダタイマ464から供給されたカレンダイベント、またはネットワーク303を介して、ネットワークカメラ503、ネットワークセンサ504、若しくは情報処理装置若しくはサーバなどの他のイベント源505から供給されたネットワークイベントを取得し、マスター制御部451にイベントの内容を示すイベント情報を供給する。
以下、プレイヤー453−1乃至453−nを個々に区別する必要がないとき、単にプレイヤー453と称する。
プレイリストリーダー452は、マスター制御部451の指示にもとづいて、コンテンツ記憶部388に記憶されている、現在再生しているコンテンツを格納しているフォルダにあるプレイリストを読み、コンテンツの種別に応じてプレイヤー453−1乃至453−nのうちの1つを選択し、コンテンツの再生を指示する。
プレイヤー453−1乃至453−nはプレイリストリーダー452の指示にもとづいて、指定されたコンテンツの再生を行う。情報提供端末装置301が動作を開始すると、マスター制御部451が初期ポインタ記憶部458から最初に再生するコンテンツを指定するための情報を読み込み、マスター指示データを読み込み、そこに記述されている内容に従って、カレントポインタ459に書き込み、プレイリストリーダー452に再生開始を指示する。
ポインタスタック460は、マスター制御部451の制御に基づいて、出力するコンテンツが格納されているフォルダ501−1乃至501−nが切り替わったとき、フォルダ501−1乃至501−nのいずれかを指示するカレントポインタ459の内容を、ポインタ502−1乃至502−nとしてプッシュするか(記憶するか)、またはポインタ502−1乃至502−nをポップする(読み出してカレントポインタ459に記憶させる)。
図28は、本発明に係る情報提供システムのより具体的な構成を示す図である。図26に示す場合と同様の部分には同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
図28で示される情報提供システムにおいて、コンテンツ記憶部388としてのハードディスク601が設けられている。無線パケット通信部602は、ネットワークインターフェース457の一例である。無線パケット通信部602は、ネットワーク303の一例である無線パケットネットワーク607を介して、情報提供サーバ302と通信する。
MPEG(Moving Pictures Experts Group)2-プレーヤー603およびMPEG4-プレイヤー604は、それぞれMPEG2方式またはMPEG4方式の画像および音声からなるコンテンツを再生する。MP3(MPEG 1 Audio Layer 3)-プレーヤー605は、MP3方式の音声のコンテンツを再生する。
音声合成部606は、音声合成を行うためのコンテンツ、例えば、テキストトゥスピーチ方式のコンテンツを基に、音声を合成する。
液晶表示部608は、表示部471の一例であり、液晶表示装置からなる。スピーカ609は、音声出力部472の一例であり、ダイナミック型スピーカーなどからなる。マイクロフォン610は、音声取得部473の一例であり、ダイナミック型マイクロフォンまたはコンデンサ型マイクロフォンからなる。
図28の情報提供システムにおいて音声サービスのみを提供し、表示を必要としない場合には、液晶表示部608と画像出力部454を含まない構成としてもよい。
リモートコントローラ611は、操作取得部474の一例であり、赤外線または電波により、操作の内容を示す信号を操作入力部463に供給する。
加速度センサ612、音圧センサ613、GPS(Global Positioning System)アンテナ、故障診断センサ615、CCD(Charge Coupled Device)カメラ616は、センサ481−1乃至481−nの一例であり、それぞれ、加速度、音圧、位置情報、装置の動作状態、画像を取得するセンサである。
通知LED617および警告ブザー618は、アクチュエータ491−1乃至491−nの一例であり、それぞれ、光の点灯、消灯、点滅などにより情報を利用者1に伝達し、音により情報を利用者1に伝達する。
図29は、本発明に係る情報提供システムのより具体的な他の構成を示す図である。図28に示す場合と同様の部分には同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
図29で示される情報提供システムにおいて、情報提供端末装置301には、アクチュエータ接続部466が設けられておらず、情報提供端末装置301は、外部機器433を制御しない。環境情報検出部432は、GPSアンテナ614だけが設けられている。
図29で示される情報提供端末装置301は、例えば、ヒューマンインターフェース部431を組み込んだ、より簡単な構成とされ、利用者1の持ち歩きに適している。
図30は、マスター制御部451のより詳細な構成を説明するブロック図である。
マスタ制御部451には、マスターコア部701、カレントフォルダ記憶部702、フォルダスタック703、ダイナミックコマンドスタック704、およびマスター指示データスタック705が設けられている。
マスターコア部701は、イベント処理部461から供給されるイベント、マスター指示データ515、後述するコマンドマップデータ、およびダイナミックコマンドマップデータ、並びに初期ポインタ記憶部458、カレントポインタ459、カレントフォルダ記憶部702、フォルダスタック703、ダイナミックコマンドスタック704、およびマスター指示データスタック705に格納されている情報に基づいて、コンテンツ記憶部388、プレイリストリーダー452、および通信部456を制御する。
カレントフォルダ記憶部702は、現在出力されているコンテンツが格納されているフォルダ501を特定するデータを格納する。
フォルダスタック703は、過去に出力されていたコンテンツが格納されているフォルダ501を特定するデータを順に格納する。
ダイナミックコマンドスタック704は、過去に出力されていたコンテンツが格納されているフォルダ501であって、ダイナミックコマンドマップデータが格納されているフォルダ501を特定するデータを順に格納する。
マスター指示データスタック705は、過去に出力されていたコンテンツが格納されているフォルダ501であって、マスター指示データ515が格納されているフォルダ501を特定するデータを順に格納する。
図31は、イベント処理部461の動作を説明するブロック図である。
イベント処理部461は、マスター制御部451からの設定指示に基づいて、音声入力部462、操作入力部463、カレンダタイマ464、センサ接続部465、およびアクチュエータ接続部466に、イベントの内容を示すイベント情報の出力を決定するための、例えば、閾値などの設定を指示する。
イベント処理部461は、音声入力部462、操作入力部463、カレンダタイマ464、センサ接続部465、およびアクチュエータ接続部466が、設定に基づいて出力したイベントの内容を示すイベント情報を取得して、取得したイベント情報をマスター制御部451に供給する。
図32は、コマンドマップデータ、ダイナミックコマンドマップデータ、およびマスター指示データの読み込み、および入力されたイベントに基づく、指令の検索を説明する図である。
マスターコア部701によって管理される、RAM382の所定の領域であるコマンドマップ記憶部801は、コマンドに対する指令が記憶されているコマンドマップデータ811を格納する。マンドマップデータ811は、情報提供端末装置301が動作中は、継続してコマンドマップ記憶部801に記憶される。
ダイナミックコマンドスタック704は、コマンドに対する指令が記述されているダイナミックコマンドマップデータ812−1乃至812−nを格納する。ダイナミックコマンドマップデータ812−1乃至812−nは、出力しているコンテンツ511が変化すると、ダイナミックコマンドスタック704に記憶されたり、ダイナミックコマンドスタック704から消去される。
以下、ダイナミックコマンドマップデータ812−1乃至812−nを個々に区別する必要がないとき、単にダイナミックコマンドマップデータ812と称する。
例えば、コンテンツ511が格納されているフォルダ501が階層構造の一例である木構造を有している場合、出力しているコンテンツ511が格納されているフォルダ501および、出力しているコンテンツ511が格納されているフォルダ501の祖先のフォルダ501に格納されているダイナミックコマンドマップデータ812がダイナミックコマンドスタック704に記憶され、出力しているコンテンツ511が格納されているフォルダ501の祖先ではないフォルダ501に格納されているダイナミックコマンドマップデータ812は、ダイナミックコマンドスタック704から消去される。
マスター指示データスタック705は、コマンドに対する指令が記憶されているマスター指示データ515−1乃至515−nを格納する。マスター指示データ515−1乃至515−nは、出力しているコンテンツ511が変化すると、マスター指示データスタック705に記憶されたり、マスター指示データスタック705から消去される。
例えば、コンテンツ511が格納されているフォルダ501が階層構造の一例である木構造を有している場合、出力しているコンテンツ511が格納されているフォルダ501および、出力しているコンテンツ511が格納されているフォルダ501の祖先のフォルダ501に格納されているマスター指示データ515がマスター指示データスタック705に記憶され、出力しているコンテンツ511が格納されているフォルダ501の祖先ではないフォルダ501に格納されているマスター指示データ515は、マスター指示データスタック705から消去される。
例えば、音声取得部473は、取得した利用者1の音声を示す信号を音声入力部462に供給する。音声入力部462は、イベント処理部461の設定指示による設定を基に、イベントを生成して、イベント処理部461に供給する。例えば、イベントは、利用者1の音声が認識された認識結果単語列である。例えば、音声入力部462は、イベントとしての、テキストで示される認識結果単語列である”交通情報 東京都 港区”をイベント処理部461に供給する。
イベント処理部461は、供給されたイベントを操作イベント情報として、マスター制御部451に供給する。例えば、イベント処理部461は、イベントを操作イベント情報として、”交通情報 東京都 港区”をマスター制御部451に供給する。
マスター制御部451は、例えば、イベントに対する指令を所定の順序で、コマンドマップデータ811、ダイナミックコマンドデータ812−1乃至812−n、およびマスター指示データ515−1乃至515−nから検索する。
例えば、マスター制御部451は、マスター指示データ515−1乃至515−nについて、後から設定された順に、イベントに対する指令を検索し、イベントに対する指令が検索されなかったとき、ダイナミックコマンドデータ812−1乃至812−nについて、後から設定された順に、イベントに対する指令を検索する。マスター制御部451は、マスター指示データ515−1乃至515−nおよびダイナミックコマンドデータ812−1乃至812−nからイベントに対する指令が検索できなかったとき、コマンドマップデータ811から、イベントに対する指令を検索する。
マスター制御部451は、検索された指令に基づいて、コンテンツ記憶部388、プレイリストリーダー452、通信部456、イベント処理部461を制御する。
なお、マスター制御部451がイベントに対する指令を検索する順序は、任意に設定することができる。
図33は、コンテンツの流れを説明する図である。
通信部456は、ネットワークインターフェース457およびネットワーク303を介して、情報提供サーバ302から供給されたコンテンツ511、マスター指示データ515、ダイナミックコマンドマップ812、およびプレイリスト514をコンテンツ記憶部388に記憶させる。
マスター制御部451は、コンテンツ記憶部388に記憶されているマスター指示データ515およびダイナミックコマンドマップ812を読み出して、読み出したマスター指示データ515およびダイナミックコマンドマップ812に基づいて、通信部456のコンテンツの受信およびプレイリストリーダー452のコンテンツの再生の指示を制御する。
プレイリストリーダー452は、コンテンツ記憶部388に記憶されているプレイリスト514に基づいて、プレイリスト514を格納しているフォルダ501に格納されているコンテンツ511の出力をプレイヤー453−1乃至453−nに指示する。
プレイヤー453−1乃至453−nの何れかは、プレイリストリーダー452からの指示に基づいて、コンテンツ記憶部388からコンテンツ511を読み出して、読み出したコンテンツ511を出力する。
図34は、起動時における情報提供端末装置301の動作を説明する図である。
マスター制御部451は、最初に、初期ポインタ記憶部458に記憶されている初期ポインタを読み込み、読み込んだ初期ポインタを基に、初期ポインタで指定されるフォルダ501に格納されているマスター指示データ515およびダイナミックコマンドマップ812を読み出して、初期ポインタで指定されるフォルダ501に格納されているコンテンツ511の集合の出力をプレイリストリーダー452に指示する。
プレイリストリーダー452は、マスター制御部451から指示され、初期ポインタで指定されるフォルダ501に格納されているプレイリスト514を読み出して、読み出したプレイリスト514に記述されているコンテンツ511の順序に基づいて、初期ポインタで指定されるフォルダ501に格納されているコンテンツ511の出力を、プレイヤー453−1乃至453−nに指示する。
初期ポインタで指定されるフォルダ501に格納されているコンテンツ511を出力するプレイヤー453−1乃至453−nの何れかは、コンテンツの再生を開始したとき、コンテンツの再生開始を示すプレーヤーイベントをイベント処理部461に供給する。
イベント処理部461は、マスター制御部451にイベントを通知する。
マスター制御部451は、イベント処理部461から通知されたイベントに対応する指令を取得して、取得した指令を基に、プレイリストリーダー452に次の集合(フォルダ501)の再生を指示する。
次に、本発明に係るコンテンツ提供装置の動作の特徴を説明する。
本発明においては、一元的に統合されて階層的なフォルダに情報が整理された情報提供サーバ302からコンテンツ511の配信が行われ、コンテンツ511の配信のためのダウンロードを利用者1の操作とは独立して情報提供端末装置301が段階的に行い、利用者1が情報を必要とする以前にコンテンツ511の一部が配信されているようなコンテンツ511をコンテンツ制作者121がコンテンツ511の制作意図にもとづいて作成でき、情報提供端末装置301が情報提供端末装置301内と情報提供端末装置301外のイベントに応じて自動的にコンテンツ511の再生をコントロールする、コンテンツ511の配信の仕組みを提供することによって、目的を達成している。
本発明は、コンテンツサービスが一元化されることになり、それに伴って情報提供端末装置301の操作も統合されるので、車両311を運転中のような極めて制約条件の多い利用者1も利用することが可能となる。
本発明によれば、システム全体が極めてシンプルな構成で実現可能であるため、コンテンツ配信サービスのコスト低減にも大きく貢献する。
本発明において実現している技術的特徴は、OS(Operating System)上でプログラミング言語を使ってプログラミングする概念とは異なる。
本発明においては、「情報を得ること以外に主たる行為を行っていることによって、同時に複数の情報源に気を配ることが困難な状況下にある人に対して、その人が必要としている適切な量の情報を適切な時期に適切な順序で確実に提供して情報を効果的に活用できるようにする」ことを1つの目的としており、情報提供を行うときに(A)乃至(I)の要件を満たしたサービスを実現するためのデータ構造や端末装置やネットワークに関する装置や方式を実現しており、汎用的に使えるOSやプログラミング機能の提供を目的としているわけではない。
上述した課題が解決されるためにはコンテンツサービスの動作を利用者1や環境の状態やネットワークを介して情報を伝える情報源の状態変化を伝え、コンテンツサービスをコントロールする仕組みが必要である。
本発明の目的を達成するためには、以下のようなイベントを使ってコンテンツ511の配信や再生をコントロールできる必要がある。
(1)利用者1からのイベント
(2)ネットワークから伝えられるイベント
(3)コンテンツ制作者121が利用したい状況変化イベント
(4)時間経過や時刻、日程などに起因するイベント
(5)プレイヤー453が発生する再生終了などのイベント
(6)コンテンツ511の再生によって発生するイベント
(7)環境から発生するイベント
イベントを使ってコンテンツ511の配信や再生をコントロールするためにはイベントを検出する手段とコンテンツでそれを利用する仕組みが必要である。
イベントに対応する対応はコンテンツ制作者121ごとに制作意図が異なるため、同じイベントが発生してもコンテンツ511ごとに対応(要求される処理または動作)が異なる。
したがって、あらかじめ情報提供端末装置301をプログラミングしておくことでは対応できない。イベントに対してどのように対応するかを、制作意図に応じてコンテンツ制作者121が指示できる必要がある。
新たな機能をプログラミングした追加プログラムをダウンロードできるようにするだけでは不足で、利用者1自身がダウンロード操作や端末の更新操作を行うことなく自動的に更新されつづける仕組みが必要となる。
本発明は以下のような構成とすることによって、(A)乃至(I)の要件を満たす放送と通信を融合した情報提供システムを、極めてシンプルな構成で実現した。
一元的に統合されて階層的なフォルダ501に情報が整理された情報提供サーバ302からコンテンツ511の配信が行われ、コンテンツ511の配信のためのダウンロードを利用者1の操作とは独立して情報提供端末装置301が段階的に行い、利用者1が情報を必要とする以前にコンテンツ511の一部が配信されているようなコンテン511ツをコンテンツ制作者121がコンテンツ511の制作意図にもとづいて作成でき、情報提供端末装置301が情報提供端末装置301内と情報提供端末装置301外のイベントに応じて自動的にコンテンツ511の再生をコントロールする、コンテンツ511の配信の仕組みを提供する。
このことによって本発明はシンプルな構成でありながら多くの特徴を持つ。
図35は、このような本発明に係る情報提供システムの動作の概要を示す図である。
情報提供サーバ302は、情報源901−1乃至901−4から供給されたコンテンツである情報をそれぞれ記憶する。
情報提供サーバ302は、情報提供端末装置301に情報を送信する。また、情報提供サーバ302は、イベント源505から供給されたネットワークイベントを情報提供端末装置301に供給する。
情報提供端末装置301は、環境情報検出部432から供給されたセンサイベントまたは、利用者から供給されたイベントであるコマンドを基に、情報提供サーバ302から供給された情報を、利用者1に、無駄なく整然と連続して提供する。その結果、利用者は、情報提供端末装置301を利用しながら、他の行為に意識を集中することができる。利用者から供給されたイベントであるコマンドは、単語の音声などとすることができ、利用者1は、情報提供端末装置301に対して、簡単なコマンド操作を行うことができる。
図36は、コンテンツ511、プレイリスト514、およびマスター指示データ515と、フォルダ501との関係を示す図である。発明においてはコンテンツ511は、フォルダ501のなかに格納される。フォルダ501にはコンテンツ511とコンテンツの再生順序に関するプレイリスト514と、コンテンツ511の動作に関して指示するためのマスター指示データ515が格納される。
なお、ダイナミックコマンドマップデータ812は、コンテンツ511の一種として、フォルダ501に格納される。ダイナミックコマンドマップデータ812は、特定のファイル名を持つか、特定のプロパティを持つ。
コンテンツ511は、音声や映像やテキストなどのコンテンツデータあるいは、フォルダ501である。フォルダ501の中にフォルダ501が格納されることによって、階層構造が実現できる。
プレイリスト514には、例えば、コンテンツ511−3であるコンテンツ3、コンテンツ511−1であるコンテンツ1、コンテンツ511−4であるコンテンツ4、コンテンツ511−6であるコンテンツ6、およびコンテンツ511−5であるコンテンツ5の順に、出力するコンテンツ511順序が記述されている。
マスター指示データ515には、イベントに対する、操作対象と操作が記述されている。例えば、マスター指示データ515には、イベント1に対する、操作対象1とその操作1、イベント2に対する、操作対象2とその操作2、イベント3に対する、操作対象3とその操作3、イベント4に対する、操作対象4とその操作4、およびイベント5に対する、操作対象5とその操作5が記述されている。
本発明においては、情報提供システムを以下のような特徴的な構成としたことによって、後述するさまざまな効果が得られる。
1.情報提供サーバ302においてすべてのコンテンツ511が1つのフォルダ501のサブフォルダであるフォルダ501に階層的に整理されて提供される。
2.コンテンツ511の配信は配信が完了したコンテンツ511に対する利用者1の操作に応じて段階的に行われる。
3.先行するコンテンツ511が後続のコンテンツ511の配信を引き起こし、自動的に連続してサービスが提供される。
4.各情報提供端末装置301に格納されたコンテンツ511は、初期状態が同一であった場合でも、利用者1の情報提供端末装置301の利用履歴によって利用者1に応じて異なった構成となる。
5.コンテンツ511の配信は、情報提供端末装置301が情報提供サーバ302の指定されたフォルダ501以下を全てダウンロードして、コピーするのみでよい。
6.情報提供端末装置301において、コンテンツ511の階層は情報提供サーバ302と同じ階層構成となり、コンテンツ制作者121が管理できる。
7.コンテンツ制作者121はマスター指示データ515を使ってフォルダ501ごとに、配信後のコンテンツ511の情報提供端末装置301内におけるふるまいを指定できる。
8.コンテンツ制作者121以外は、コンテンツ511を改変することができない。
9.コンテンツ制作者121の意図にもとづいて、利用者1の操作、情報提供端末装置301内外で検出されるイベント、ネットワークイベントによってコンテンツ511の再生が自動的にコントロールされる。
10.利用者1がコンテンツ511の利用操作を行うだけで、コンテンツ511が自動的に配信されて、情報提供端末装置301に格納される。
11.情報提供端末装置301において、利用者1はフォルダ501に格納される蓄積型、放送型、通信型、機能型すべてのコンテンツ511を統合された操作で扱える。
利用者1が操作を行わないときには、それまでの操作履歴に応じて配信されたコンテンツ511によって自動的にサービスが継続される。
利用者1はコンテンツ制作者121によって配慮されたコンテンツ511によって操作を簡単に行うことができる。
コンテンツ制作者121は、利用者1に操作ガイドを提示し、操作に導くことができる。
ネットワーク303に接続されていないときでも、それまでに配信されたコンテンツ511を使ってコンテンツ511を利用することができる。
上記の特徴的な構成は、実施例に示す極めてシンプルなシステムによって実現される。
本発明の情報提供システムが持つ特徴を以下に詳細に示す。
まず、主たる行為に集中できるための仕組みを説明する。
本発明によれば、利用者1は整理されて提供される情報を受け取りながら、限られた場面で必要な操作を行うだけで、状況に応じて情報を受け取ることができ、主たる行為に集中することができる。
(A)情報を1つのコンテンツ511に統合する仕組みから、利用者1は、それだけを気にしていればよい。
(B)利用者1が欲しい情報をダイレクトに指定する仕組みから、利用者1は、欲しい情報が明確なときはすぐにそれを得られる。
(C)情報を連続して自動的に提供する仕組みから、操作しないまたは操作できないときも利用者1は自動的に情報を得られる。
(D)指定した情報から関連する別の情報を引き出せるので、利用者1は、必要な情報から得られる。すなわち、利用者1にとって、不要な情報は、呈示されることが少ない。
(E)コンテンツ511の再生動作が、利用者のみでなく、センサ情報、外部イベント、コンテンツの再生動作によってコントロールされる。したがって、コンテンツ511の再生は、自動的にコントロールできる。
(F)利用者1に情報を段階的に提供する仕組みから、情報の関係が整理されて提供される。
(G)コンテンツ511の内容が先行番組の再生や外部イベントに応じて変化する仕組みから、利用者1の行動に応じてコンテンツ511の内容が変化していく。
(H)通知すべき情報がコンテンツ511を経由して利用者1に通知されるので、利用者1は、重要な情報を見過ごすことがない。
(I)情報提供の方法が利用者1の状況に応じて切り替えられる。従って、編集者(コンテンツ制作者121)は最適な方法が利用できる。
次に、放送と通信との融合について説明する。
以下のような構成としたことで、蓄積型の特徴を備える情報提供端末装置301において、放送と通信とを融合したサービスを提供することを可能とした。
・配信されるコンテンツ511に含まれる情報データによって、情報提供端末装置301の再生制御とコンテンツ管理が行える。
・フォルダ501の内容をそのまま情報提供端末装置301に再現することでコンテンツ511が配信できるため放送でも通信でも配信できる。
利用者1に主たる行為に集中させるという目的を達成するため、(A)乃至(I)の要件を満たすような構成としたため、利用者1はリモートコントローラ611やボイスコマンドでテレビ放送受信機やラジオ放送受信機のような簡単な操作を行うことで連続して情報提供サービスを受けることができる。利用者1は、操作を行いたいときには操作を行って、連続した情報提供の流れを変更して、所望の情報を選択して取得することもできる。
コンテンツ511に含まれる情報データによって、コンテンツ511内の再生する部分を指定したり変更したり、他のコンテンツ511の再生に切り替えたり、新たなコンテンツ511を配信することが可能となり、通信型のサービスを利用することも可能である。
これらの特徴によって、1台の情報提供端末装置301の統合されたユーザインタフェースを介して、蓄積型、放送型、通信型の全ての特徴を兼ね備えたサービスが実現できる。
次に、放送型のコンテンツの配信について説明する。
本発明においては、全ての情報が一元的に統合されて集められた情報提供サーバ302から各情報提供端末装置301の利用者1が利用する情報が選択的に配信される構成となっている。
このため、情報配信サービスを行うコンテンツ制作者121やコンテンツ制作者121にコンテンツの元となる情報を提供した情報提供者の立場からみると、従来の放送型のように全ての情報提供端末装置301に対して同じ情報を準備して情報提供サーバ302に登録するだけで、利用者1の求める情報が選択的に配信できることを意味する。
本発明によれば、コンテンツ511の選択的配信は利用者1と情報提供端末装置301の間の動的な相互関係によって引き起こされるので、情報配信を行うための情報提供サーバ302は極めてシンプルな構成でよく、情報配信サービスを行う側でローコストな運用が可能となり、極めて大きな経済的効果が期待できる。
次に、通信型のコンテンツの配信について説明する。
本発明においては、放送型のコンテンツ511の配信によって配信したコンテンツ511の中に、個々の利用者1が状況に応じて選択できる選択肢から、コンテンツ511を指定することが可能な構成となっている。
利用者1が特に操作をする必要が無い場合には、放送型のコンテンツ511において、利用者1がなんらかの操作を行いたい場合には、同じコンテンツ511を使って、利用者1の操作に応じて選択された情報を提供するWebブラウザのような通信型のサービスを行うことが可能である。
さらには、電子メールや通話のような従来型の通信サービスを、放送型のサービスとして配信されたコンテンツ511の中からコンテンツ511として参照して利用することが可能となる。
このような特徴を備えたことによって、本発明に係る情報提供システムにおいては、放送型サービスと通信型サービスと蓄積型サービスの全ての特徴を備えたサービスを実現できる。
情報提供と操作に関する仕組みを統合した結果、本発明によるサービス提供システムは、情報提供端末装置301の構成、情報を提供する情報提供サーバ302がすべてシンプルな構成で実現できる。
本発明は情報配信システムを以下の構成としたことによって、極めてシンプルな構成であるにもかかわらず、後述するさまざまな効果が発揮できる。
1.配信する情報をコンテンツ511としてフォルダ501にまとめる。ユニークなトップフォルダで統合された階層型の構成を持つ情報提供サーバ302に情報をして集約する。
2.コンテンツ制作者121の制作意図をマスター指示データ515またはマンドに対する指令が記憶されているとしてコンテンツ511に含めて配信する。
3.利用者1の操作にもとづいて、情報提供端末装置301が情報提供サーバ302からダウンロードする。対応するフォルダ501のコンテンツ511がダウンロードされる。指定されたフォルダ501以下のすべてフォルダ501がダウンロードされる。
本発明に係る情報提供システムが(A)の要件を満たすことを示す。
(A)の要件を満たすために本発明では、以下に示す全てにおいてサービスを統合する。
(a)図37で示されるように、端末装置が情報提供端末装置301に統合される。情報を提供する端末装置を単純に各端末の機能を併せ持つということではなく、(B)の要件から(H)の要件を満たすように統合した。この結果、利用者1は情報提供端末装置301のみに注意を払い、主たる行為を行いながらできる簡単な操作を行うことで、全ての情報が取得できる。
(b)情報を統合する。
各情報提供端末装置301において、情報は階層化された「フォルダ」と呼ばれる単位(集合)にコンテンツ511として整理され、最上位の階層にある1つのフォルダ「トップフォルダ」で統合される構成とした。この構成によって、全ての情報はトップフォルダに統合され、そこからたどることで全ての情報が参照可能になる。情報提供端末装置301のコンテンツ511がこのように格納されていることによって、利用者1はルートフォルダのコンテンツ511を利用することによって、全てのコンテンツ511が利用できることになる。
トップフォルダ以下に格納されたコンテンツ511は、以前の利用者1の操作による選択にもとづくものであるため、各端末の利用者1が情報を必要としたことに関連してコンテンツ制作者121が提供したコンテンツ511が統合されて格納されていることになり、利用者1が少ない操作によって必要な情報を指定して取得することが可能となる。
(c)放送型サービスと通信型サービスを統合する。
単純にニュースや音楽を聴いたりするのみでなく、メール送受信や通話などの通信サービスについても統合するために、本発明では機能型コンテンツ513(図27)という仕組みを提供する。
機能型コンテンツ513によって、利用者1は音楽データ以外に、メールを読んだり、通話したりするというようなことが行えるようになる。機能型コンテンツ513においても音楽コンテンツの再生と同様に利用できるような操作としたことによって、統一された再生の制御を行う操作によって、全ての機能型コンテンツ513が利用できる。
このような構成としたことによって、放送型のサービスでも通信型のサービスでも統合された操作が実現されることになる。
本発明に係る情報提供システムが(B)の要件を満たすことを説明する。
本発明では、利用者1は操作手段であるボイスコマンドやGUI(Graphical User Interface)やリモートコントローラ611などの操作によってコンテンツ511を指定することによって行われる。
図38で示されるように、何が必要な情報であるかを指定できる仕組みとして、主要な項目についてコンテンツ511あるいはコンテンツ511内のメニューを直接指定して選択できる直接指定機能が提供される。
直接指定機能はコマンドマップまたはダイナミックコマンドという仕組みによって実現される。マンドマップデータ811には例えばボイスコマンドであれば、ボイスコマンドの語彙とそれによって選択されるコンテンツ511の対応関係情報が格納される。
ダイナミックコマンドマップデータ812にはコンテンツ511ごとにコマンドの一部または全てを入れ替える機能を提供する。この機能によって、コンテンツ511が更新されていくなかでコンテンツ511の構成が変更された場合にも、直接コンテンツ511を指定して選択することができる。
情報提供端末装置301に格納されているコンテンツは、各情報提供端末装置301の利用者1ごとに、それまでの利用者1の操作の結果として、必要な情報に関連するコンテンツ511が自動的に整理されたものである。その結果として、利用者1にとって必要な情報のみが集められていることになり、利用者1は情報提供サーバ302に格納されている全ての階層のコンテンツ511のなかから選択するような多くの操作を必要とせず、極めて少ない操作で所望の情報に到達できる。
本発明に係る情報提供システムが(C)の要件を満たすことを説明する。
図39で示されるように、情報を得る操作を行うために注意が散漫にならないようにするため、本発明に係る情報提供システムにおいては以下のような情報提供を行う。
1.すぐに操作を行うことが必要になれば、すぐに操作を行うことが可能である。
2.操作を行わずに連続して情報を取得したい場合には自動的に連続して情報を提供する。
本発明に係る情報提供システムが(D)の要件を満たすことを説明する。
図40で示されるように、提示される情報のなかに不要な情報が少ないように、情報を提供できるようにするため、本発明に係る情報提供システムにおいては以下のような構成としている。
1.利用者1が最初に直接指定して選んだコンテンツ511から、その後で提供するコンテンツ511が自動的に引き出されるようにできる構成としている。
2.コンテンツ511の中で選択操作が行われた場合には、それに応じて後続のコンテンツ511を差し替えるようにできる構成としている。
この構成によって、最初に提供されるものは利用者1が自ら選択したものであり、後続のコンテンツ511は先行するコンテンツ511を提供している際に利用者が選択操作を行った結果であるように情報を提供することが可能となり、提示される情報は利用者511の求める情報である可能性を高めることができる。
本発明に係る情報提供システムが(E)の要件を満たすことを説明する。
図41で示されるように、情報の関係が整理されて提供されるために、本発明に係る情報提供システムにおいては、利用者1の使う情報提供端末装置301ごとに、各利用者1の求める情報が整理されて格納されている構成とする。
各情報の整理は人の編集者921−1乃至921−3によって行われ、整理した結果はコンテンツの階層と、コンテンツデータそのものに反映されて情報提供センタ(図中の情報源901−1乃至901−3に対応する)のコンテンツデータベースに格納されている。
編集者921−1乃至921−3によって整理された情報の構造は、利用者1がコンテンツ511を利用することによって、自動的に必要な情報がもとの整理された構造を保ったまま、情報提供端末装置301内に配信される。
その結果、利用者1は少ない操作によって容易に必要とする情報を選択することができる。
本発明に係る情報提供システムが(F)の要件を満たすことを説明する。
図42で示されるように、適切な時期に適切な情報が適切な順序で提供されるようにするため、本発明に係る情報提供システムは、以下に示す機能を提供する。
1.イベントによって、情報提供の流れを制御する。
2.提供する情報がコンテンツ再生によって発生するイベントによって選択される。
3.提供する順序はイベントによって入れ替わる。
これらの機能によって、情報提供者(コンテンツ制作者121)が制作したコンテンツ511は、編集時に決まる固定された順序ではなく、利用者1の希望や状況に応じて変化していく順序と内容で再生されることになる。
本発明に係る情報提供システムが(G)の要件を満たすことを説明する。
本発明では、コンテンツ511がイベントに応じて自分自身や他のコンテンツ511の内容を変更できる構成とした。
図43で示されるように、この構成によって、提供される情報は情報提供端末装置301ごとに自動的に更新され利用者1や状況の変化に対応できることになる。
本発明に係る情報提供システムが(H)の要件を満たすことを説明する。
本発明に係る情報提供システムでは、図43で示されるように、イベントに応じてコンテンツ511の再生状態が変わり、利用者や環境状態の変化に応じて、その時々に伝えたい情報を提供することができる。(図5.2.1G)
本発明に係る情報提供システムが(I)の要件を満たすことを説明する。
本発明に係る情報提供システムでは、図43で示されるように、センサ481−1乃至481−nや利用者1の操作などで発生するイベントから、利用者1の状態を把握することによって、情報を提供する方式を切り替えることが可能である。
次に、放送と通信との融合について説明する。
本発明に係る情報提供システムは、以下の構成としたことで放送と通信の両方の特徴を持つサービスを統合されたサービスとして提供できる。
1.操作が必要ない場合にはテレビ放送やFM放送のように自動的に情報の提供が継続されるので、利用者は見たり聞いたりしているだけでよい。
2.操作をしたいときには、操作をすることでそれに応じて得られる情報が変化する。
次に、放送型サービスをもたらす構成を説明する。
1.利用者1は、チャンネルを選択するだけで連続して情報が提供される。
2.多数の利用者1に同時に同じ情報を提供できる。
ここで、連続した情報の提供について説明する。
利用者1がコンテンツ511を指定する操作を行うと、指定されたコンテンツ511の再生が自動的に開始される。そのコンテンツ511を再生することによって、コンテンツ制作者121の制作意図に応じて、後続のコンテンツ511が自動配信され自動的に連続して再生が行われる構成となっている。このような構成とした結果、利用者1が操作を行わなくても、情報の提供は連続して行われることになる。
同時に情報を提供することについて説明する。
コンテンツ511はネットワークイベントを受け付けられる構成となっているため、同時に提供することが必要な場合には、ネットワークイベントによって同時に情報を提供できる。
次に、通信型サービスをもたらす構成を説明する。
通信型サービスは通信データが双方向で流れる。このため、放送型サービスと比較して以下に分類される特徴を持つ。
1.情報を詳細に指定して取得できる。
2.必要なときに情報を取得できる。
3.双方向の情報提供が可能である。
4.メール型のサービスが可能である。
5.通話型のサービスが可能である。
蓄積型サービスをもたらす構成を説明する。
本発明に係る情報提供システムにおいては情報提供端末装置301にコンテンツ記憶部388を備えている。
コンテンツ記憶部388によって、情報が自動的に更新され、整理された情報を自在に指定して利用できるという大きな特徴をそなえた蓄積型サービスがもたらされることになる。
近年、ハードディスクを搭載して1000曲以上格納できるような携帯型音楽プレイヤーがあるが、楽曲の更新は利用者1が個別に行わなければならず、操作が非常に煩雑である。
本発明によれば同様の形状の装置で、コンテンツ511が自動的に更新され自在にコンテンツ511を選んで聞けるサービスがもたらされることになる。
次に、機能型サービスについて説明する。
第1に機能型サービスの操作が統合される。
本発明に係る情報提供システムにおいては情報提供サービスの操作の中に、機能型サービスを取り込むことができる。そのことによって機能的サービスが利用者1を煩わせず、主たる行為から注意をそらせない効果が得られる。
第2にコンテンツから機能型サービスを利用できる。
機能型コンテンツ513によって、再生データ型コンテンツ511から機能型サービスを起動しコントロールすることが可能である。
第3に外部機器を制御できる。
アクチュエータ接続部466の機能を加えた構成とすることによって、外部機器433をコントロールできる。
次にコンテンツ511の統合について説明する。
本発明では、以下の構成としたことで情報提供端末装置301で行えることが全て、コンテンツ511の利用という単一の行為によって行えるようになる。
1.提供するすべての情報をコンテンツ511として扱う。
2.すべての種類のコンテンツ511を統合された操作でコントロールする。
3.全てのコンテンツ511はユニークなルートフォルダ以下のいずれかの階層のフォルダ501にある。
4.情報提供端末装置301の操作によって、いずれかのコンテンツ511を指定して利用できる。
コンテンツ511の利用によって行えることは、単にニュースや天気予報、交通情報、音楽情報を聞くということにとどまらない。
例えば車載型の情報提供端末装置301の例では、メールを読み上げて聞く、ボイスメールを送信する、受信する、車両311の状態情報を聞く、車両311の外にいる人と通話する、など実施の形態においてコンテンツ511として説明した全てが利用可能となる。
シンプルな構成について説明する。
まず、情報提供サーバ302について説明する。
本発明では、コンテンツ511の配信は情報提供サーバ302上に階層構造で準備された全配信データから、いずれかの階層のいずれかのフォルダ501以下をすべて同じ階層構造でコピーすることによって行われる。
したがって、情報提供サーバ302は、情報提供端末装置301が指定してきたフォルダ501以下のすべての情報を転送するだけでよい。
以上のような構成としたことによって極めてシンプルな構成で、本発明の目的を達成した情報配信システムが構築できる。
次に、情報提供端末装置301について説明する。
本発明では、情報提供サーバ302から情報提供端末装置301に配信されたコンテンツ511に含まれている情報データ(例えば、マスター指示データ515またはダイナミックコマンドマップデータ812)によって、コンテンツ511が情報提供端末装置301の再生コントロールや情報提供端末装置301内に格納されたコンテンツ511の更新や削除などの管理を、コンテンツ制作者121の意図に基づいて行える構成とした。
さらに、先に配信されたコンテンツ511を利用者1が利用することによって、後続のコンテンツ511のいずれが必要であるかが定まり、自動的に配信されるようなコンテンツ511を作成可能とした。
このような構成としたことによって、情報提供端末装置301は指定されたコンテンツ511をコンテンツ記憶部388に格納し、格納したコンテンツ511に含まれる情報データ(例えば、マスター指示データ515またはダイナミックコマンドマップデータ812)に従って再生を行うだけでよい。
情報を提供する手段または方法の切り替えについて説明する。
情報提供端末装置301は、コンテンツ制作者121が提供する情報の内容に応じて使い分けられるように、複数の情報出力装置(またはプログラム)を装備することが望ましい。
本発明の実施の形態においては、以下のように使い分ける。
1.LEDと音による通知
2.液晶表示装置(液晶表示部608)を使った映像による情報の提供
3.音のみによる情報の提供
LEDと音による通知は。情報提供端末装置301の電源がオフになっているときにも利用者1に通知するために利用される。
液晶表示装置を使った映像による情報の提供は、利用者1が視覚を利用可能な場合に利用される。この場合にはGUIが利用できる。
音のみによる情報の提供は、利用者が車両311の運転中のような視覚を情報提供端末装置301に集中させることができない場合に利用される。
本発明の目的を達成するためには、情報を提供する手段が利用者の利用状態に応じて使い分けられる必要がある。そのために、利用者の操作を求めることは利用者の注意を主たる行為からそらす結果となるので、できる限り自動的に行うことが望ましいことになる。
本発明においては、配信されるコンテンツ内に予め情報提供手段が異なる複数のコンテンツを準備しておいて、センサイベントが発生したときに、利用者の操作を待つことなく自動的にコンテンツを切り替えることによって、上記の動作を実現できる。具体的には、例えば車載の情報提供端末装置301向け観光ガイドを提供するコンテンツにおいて、観光ガイド制作者(コンテンツ制作者121)は、音だけの走行中のコンテンツと映像を使った駐車中のコンテンツを予め準備して、双方のコンテンツを1つの観光ガイドコンテンツにまとめて配信する。この観光ガイドコンテンツが再生される場合を想定して、コンテンツ制作者121は車両移動状態センサのセンサイベントに対応してコンテンツを切り替えるような情報データをマスター指示データ515に記述しておけばよい。
このように、コンテンツ制作者121が情報提供手段を選択可能なコンテンツ511を制作して配信できることが本発明の特徴の1つである。この特徴のため、コンテンツ制作者121は利用者1の制約条件を考慮して、かつ最も効果的に演出された情報の提供を行うことが可能となる。
具体的には前述した観光ガイドにおいて、駐車中は動画も使ったガイドを提供し、走行中は音だけで構成されたガイドを提供することができる。
マスター指示データ515によって、車の走行状態に応じて、音だけの走行中のコンテンツ511と映像を使った駐車中のコンテンツ511が自動的に切り替えられることになる。
コンテンツ制作者121からの切り替えが必要でないような応用においては、センサ481が車両311の移動を検出した場合には、表示を止める、あるいは運転に支障がない程度の表示にとどめるような構成としてもよい。
情報提供端末装置301の外部に、コントロール可能な外部機器433を接続するアクチュエータ接続部466を加えることによって、情報提供端末装置301はコンテンツ511から発生するイベントによって、外部機器433をコントロールできるようになる。
このようなアクチュエータ機能を加えた構成とすることによって、コンテンツ制作者121は外部機器433をコントロールするコンテンツ511を制作することが可能となる。
情報提供端末装置301において、情報は階層的にフォルダ501と呼ばれるデータ構造で記録される。
図44は、フォルダ501の概念を示す図である。フォルダ501は、階層的に構成され、内部に格納されたコンテンツ511を、他のフォルダ501に格納されたコンテンツ511と区別する。すなわち、1つのフォルダ501に格納されたコンテンツ511は、互いに関係付けられ、集合を構成する。
フォルダ501が、情報提供サーバ302から、情報提供端末装置301に送信されるとき、所定のフォルダ501の子孫のフォルダ501も、情報提供サーバ302から、情報提供端末装置301に送信される。
図45は、情報を管理するデータ構造を示す図である。図45で示される例ではルートフォルダ501−1にフォルダ501−2、フォルダ501−3、フォルダ501−4がある。フォルダ501−4には、コンテンツ511−1、コンテンツ511−2、コンテンツ511−3、フォルダ501−5を示すコンテンツ931−1、フォルダ501−6を示すコンテンツ931−2、フォルダ501−7を示すコンテンツ931−3、プレイリスト514、およびマスター指示データ515が格納される。
このようなデータ構造とマスター指示データ515の仕組みによって、本発明においてはコンテンツ511の配信は情報提供サーバ302上に階層構造で準備したコンテンツ511から、指定されたフォルダ501以下のフォルダ501を読み出して情報提供端末装置301のコンテンツ記憶部388に全てコピーするだけでよいため、情報提供サーバ302と情報提供端末装置301の構成はシンプルなものとなる。
情報提供端末装置301に配信されて、情報提供端末装置301内のコンテンツ記憶部388に格納されたコンテンツ511が、イベントに応じて動的に更新されていくコンテンツ511の場合にも、情報提供サーバ302上に階層構造で準備したコンテンツ511から、指定されたフォルダ501以下のフォルダ501を読み出して情報提供端末装置301のコンテンツ記憶部388に全てコピーするだけでよい。このことは、本発明の大きな特徴の1つで、コンテンツ制作者121は配信後に自動的に更新されていくコンテンツ511を容易に作成することが可能である。
この特徴は、マスター制御部451がコンテンツ制作者121が作成して情報提供端末装置301のコンテンツ記憶部388に記録されているマスター指示データ515に従ってコンテンツ511の内容を修正、追加、削除できることによってもたらされる。
フォルダ511には以下のいずれかを格納できる。
(a)プレイリスト514
(b)コンテンツ(データ)511
(c)マスター指示データ515
(d)フォルダ501(を示すコンテンツ931)
(e)ダイナミックコマンドマップデータ812
フォルダ501内に別のフォルダ501を格納できることによって、コンテンツ511の階層が実現される。
本実施の形態においては、コマンドマップデータ811を情報提供端末装置301のルートフォルダ501−1に格納して、情報提供端末装置301の起動時に自動的に読み込むようにする。コマンドマップデータ811は情報提供端末装置301のソフトウェアにあらかじめ組み込む構成としてもよい。
利用者1の操作によって、再生するコンテンツ511が指定されるとマスター制御部451は指定されたコンテンツに対応するフォルダにあるマスター指示データ515とダイナミックコマンドマップデータ812を読み込み、フォルダ501を指定してプレイリストリーダー452に再生を指示する。
マスター制御部451からフォルダ501を指定されると、プレイリストリーダー452はフォルダ501にあるプレイリスト514を読みそこに記述されている順序で、各コンテンツ511の種類ごとにプレイヤー453を選択し、プレイヤー453にコンテンツ511を指定して再生を行わせる。
プレイヤー453は指定されたコンテンツ511の再生を行う。
フォルダ501にサブフォルダであるフォルダ501が存在する場合には、サブフォルダに対して再帰的に上述した処理を行う。
コンテンツ提供システムが、コンテンツとして扱う対象は、以下の通りである。
複数種類のコンテンツ511を扱うため、プレイヤー453は必要なコンテンツ511の種類ごとに実装する。
プレイヤー453の性格で分類すると、以下のようになる。
再生データ型コンテンツ511は、映像や音声を格納したデータである。再生データ型コンテンツ511は、MPEG1、MPEG2、MPEG4やMP3などのフォーマットで格納される。フォーマットごとにプレイヤー453を実装する。
車載型の情報提供端末装置301の実施例においては、サウンドコンテンツとしてMP3、映像コンテンツとしてMPEG2またはMPEG4を使う。
符号化データ型コンテンツ512は、映像や音楽などを符号化して格納したデータである。MIDI(Musical Instrument Digital Interface)やFLASH(商標)などの音や画像を符号化して格納したデータが該当する。テキストの形式で格納し、Text to Speechで音声に変換して再生する読み上げデータもこれに含まれる。
車載型の情報提供端末装置301の実施の形態においては、符号化データ型コンテンツ512としてMIDIとText to Speechを使う。
機能型コンテンツ513は、上記以外に、例えば以下に示すような再生型の映像や音声でない情報を映像または音声情報に変換したコンテンツを含む。このような機能型コンテンツ513を再生するプレイヤー453を実装するようにしてもよい。
比較的単純な例として以下のものがある。
・再生した時点の時刻を読み上げる機能型コンテンツ513とそれを再生するプレイヤー453
・再生した時点の位置を経度、緯度で読み上げる機能型コンテンツ513とそれを再生するプレイヤー453
・再生した時点の場所を住所表記で読み上げる機能型コンテンツ513とそれを再生するプレイヤー453
・再生した時点のバッテリ電圧状態を読み上げる機能型コンテンツ513とそれを再生するプレイヤー453
・自動車の前方や後方を映したカメラ映像コンテンツである機能型コンテンツ513とそれを表示するプレイヤー453
・運転席を映したカメラ映像コンテンツである機能型コンテンツ513とそれを再生するプレイヤー453
・ネットワーク303に接続されたカメラの映像を表示する機能型コンテンツ513とそれを表示するプレイヤー453
より高度な機能型コンテンツ513の例を以下に示す。
・情報提供サーバ302でメールを受信して、受信したメールを読み上げ可能な形式に変換してコンテンツ511の階層に格納して、メール着信イベントをイベント処理部461に通知する機能型コンテンツ513とそれを再生するプレイヤー453
・スケジュール:情報提供サーバ302の個人向け情報のスケジュールデータによって、スケジュールをFMラジオ番組のイベントガイドのように再生する機能型コンテンツ513
・通話コンテンツ:スタートすると通話の仕方をガイドし、ガイドに従って操作すると通話できる機能型コンテンツ513
・ルートガイド:位置情報センサからの位置情報イベントをもとに、走行するルートのガイドを行う機能型コンテンツ513
・車両311の故障を検知するセンサ481からのイベントをもとに故障通知を行い、図示せぬセンタにイベントを送るとともにガイドコンテンツを流す機能型コンテンツ513
・同乗者がいる時には、プライバシを守るために、プロテクション表示を行う機能型コンテンツ513
・利用者の都合に応じてネットワークイベントを受信したときの対応動作が変化する機能型コンテンツ513
・情報提供端末装置301は、携帯電話接続装置を加えた構成として、接続した携帯電話機を使ってハンズフリー通話を行う機能型コンテンツ513
これらの機能コンテンツを再生するプレイヤー453は、マスター制御部451から再生データ型コンテンツ511と同様の指示でコントロールできるように実装する。それによって、これらの機能型コンテンツ513を利用する利用者1は再生データ型コンテンツ511と全く同様の操作を行うことで、コンテンツ511として利用できる。
機能型コンテンツ513が再生データ型コンテンツ511や符号化データ型コンテンツ512と同様にコントロールできることで、利用者1の操作感が統合されイベントに対応する動作も整合が取れるようになり、すべての型のコンテンツに対するサービスが統合されることになる。
次に、マスター指示データ515について説明する。
本発明に係る情報提供システムにおける重要な特徴に、上述したコンテンツ511乃至513を全てマスター制御部451からコントロールできるようにしたことがある。この特徴によって、コンテンツ制作者121はそのコンテンツ511乃至513のなかで全ての種類のコンテンツを扱うことが可能となる。
この仕組みを実現するためにマスター指示データ515が使われる。
マスター指示データ515はマスター制御部451に対する指示が以下の論理構造で記述される。
<いつ><何を><どうする>
マスター指示データ515の指示内容の詳細を以下に示す。
<いつ>の部分の記載について説明する。マスター制御部451はイベント処理部461からのイベント入力にもとづいて動作する。従って、いずれかのイベントが入力されたときに動作することになる。<いつ>の部分の記述は、イベントを示す。
<いつ>の部分の記述の例を示す。
1.ユーザが操作を行ったとき
2.センサが異常を検知したとき
3.タイマイベントが発生したとき
4.ネットワーク303に接続されているセンサが異常を検知したとき
5.他の情報提供端末装置301からイベントを受信したとき
6.コンテンツ511がイベントを発生したとき
7.プレイヤー453が再生を終了したとき
<何を>の部分の記載は、処理の対象となる対象物を示す。
<何を>の部分の記述の例を示す。
1.コンテンツデータを
2.コンテンツフォルダを
3.マスター指示データ515を
4.ポインタを
5.ポインタスタック460を
6.イベントを
7.ダイナミックコマンドマップデータ812を
<どうする>の部分の記載は、処理の内容を示す。
コンテンツデータやコンテンツデータ、マスター指示データ515、ダイナミックコマンドマップに対する処理の例を示す。
1.消す。
2.更新する。
3.新たにつくる。
4.ポインタやポインタスタック460を変更する。
5.イベントを発生する。
情報提供端末装置301内におけるコンテンツ511の管理について説明する。
本発明に係る方式においては、フォルダ501への情報の書き込みや、削除、新たなフォルダ501の作成が利用者1の操作によっては行われず、マスター制御部451によってのみ行われるところに特徴がある。
図46は、フォルダ501の管理の仕組みを示す図である。
マスター制御部451は、マスター指示データ515(またはマンドマップデータ811若しくはダイナミックコマンドマップデータ812)に記載されている内容に沿った動作しか行わないため以下の効果がある。
1.パーソナルコンピュータのOSのように利用者1の誤操作によってデータが失われてコンテンツ511の再生が正しく行われなくなることはない。
2.コンテンツ制作者121が端末に必要なデータがあるようにできる。
3.指定されたアクション以外は行われないため、データ(コンテンツ511)を破壊されることが無い。
4.データ(コンテンツ511)を書き込んだり、消したりする条件をコンテンツ制作者121が確実に管理できる。
パーソナルコンピュータのOSの場合のようにネットワーク303や記憶媒体を介して、コンピュータウィルスが侵入して、情報が破壊されたり改竄されたりすることが無いようにするため、フォルダ501への情報の書き込みや、削除、新たなフォルダの作成が利用者1の操作によっては行われず、マスター制御部451と呼ばれる仕組みによってのみ行われることを厳密に守ることが好ましい。
情報提供端末装置301において、フォルダ501によるコンテンツ511の階層構造を単純に、OSのファイルシステムにおけるディレクトリの階層上に対応付けして格納するように実装することは好ましくない。一般的なOSにおいては、マスター制御部451以外に利用者1、システム管理者、ネットワーク管理者が、OSで提供された操作コマンドによって、フォルダ501によるコンテンツ511にアクセス可能となり、矛盾を引き起こして所定の動作を行うことを保証できなくなる。
あるいは、ツールやアプリケーションソフトウェアなど端末内で実行中の本発明による情報提供とは無関係なソフトウェアが、フォルダ501によるコンテンツ511にアクセス可能となり、矛盾を引き起こして所定の動作を行うことを保証できなくなる。
メンテナンスなどの目的でマスター制御部451以外にコンテンツ記憶部388、プレイリストリーダー452、ポインタスタック457、カレントPointer、初期ポインタ記憶部458をアクセス可能なソフトウェアを実装する場合、マスター制御部451の動作に矛盾を引き起こすような動作を行わないようにする必要がある。
本発明をLINUXのような通常のOS上に実装する場合には、ファイルの保護情報やプロセスに与える権限を厳密に管理して、マスター制御部451以外にコンテンツ記憶部388、プレイリストリーダー452、ポインタスタック457、カレントポインタ459、初期ポインタ記憶部458をマスター制御部451以外のソフトウェアが読み書きして、マスター制御部451の動作に矛盾を引き起こすような動作を行わないようにする必要がある。
運用中の情報提供端末装置301におけるデータ構造の例を図47に示す。
図47で示されるようにデータ(コンテンツ511)は階層的に管理される。
情報提供端末装置301におけるデータ構造は情報提供サーバ302の階層的論理構造を反映した階層構造になっているが、全ての情報をコピーしたものではなく、各情報提供端末装置301の利用状況に応じて異なったものとなる。
図47で示される例において、ルートフォルダ501−1にフォルダ501が5個あり、それぞれ最新情報、ガイド、音楽、ナビゲーション、ツールに分類したコンテンツが格納されている。これらの5個のフォルダ501−2乃至501−6の構成やその内容として格納されている情報は、全ての情報提供端末装置301に対して予め固定的に定めるものではなく利用者が情報提供端末装置301を利用することによって初期状態から変化してきた結果、この例のようなデータ構造となる。
フォルダ501は情報提供端末装置301の内部で管理されているため、パーソナルコンピュータのOSで使われているような人が利用するファイル名に相当する名称は必要がない。以下、本発明の実施の形態の説明では最新情報に分類された情報が格納されているフォルダ501−2を最新情報フォルダと称する。
最新情報フォルダ501−2にはフォルダ501が3個ありニュース、天気予報、交通情報に関するコンテンツ511が格納されている。
ニュースフォルダ501−7には4個のフォルダがあり一般ニュース、社会ニュース、経済ニュース、スポーツニュースに関連するコンテンツ511が格納されている。
ツールフォルダ501−6には、機能型コンテンツ513が格納されている。
ナビゲーションフォルダ501−5には利用者を誘導するコンテンツ511が格納されている。
利用者1の操作はヒューマンインターフェース部431からイベント処理部461を経由してマスター制御部451に入力され、マスター制御部451が動作することによって再生されるコンテンツ511に対して利用者1の要望を伝える。
次に、コンテンツ511を指定する操作について説明する。
利用者1はコンテンツ511という形で階層的に整理された情報のいずれかを指定して欲しい情報を情報提供端末装置301に指示する操作をおこなう。
本発明に係る情報提供システムにおいては、全ての情報がルートフォルダ501−1のコンテンツ511を再生することを起点として引き出すことができる。直接指定機能があるため、ルートフォルダ501−1ではなく、直接指定したフォルダ501からコンテンツ511を再生することも可能である。
利用する情報が常に同一の場合には、初期ポインタ記憶部458に最初に再生を行いたいコンテンツ511(のフォルダ501)を登録しておくことで、情報提供端末装置301の起動時に常にそのコンテンツ511が再生されるようにすることもできる。
上記のいずれかを起点として、コンテンツ記憶部388にある指定されたコンテンツ511の再生が開始される。
コマンドマップデータ811に、操作コマンドと指定されるコンテンツ511の対応関係が格納される。
ダイナミックコマンドマップデータ812によって、コンテンツ511ごとに操作コマンドとコンテンツ511の対応関係を動的に管理することができる。ダイナミックコマンドマップデータ812は、コマンドの追加や変更を必要とするコンテンツ511のみが使用すればよい。
利用者1が操作した時の情報提供端末装置301の動作を図48に示す。
コンテンツ511の再生をコントロールする操作について説明する。
コンテンツ511の再生は利用者1が情報提供端末装置301を操作した結果、ルートフォルダ501−1以下の階層にあるいずれかのフォルダ501が指定されることによって開始される。
利用者1が最初のコンテンツ511の指定を行った後、操作を行わないでいると、指定されたコンテンツ511のフォルダ501にあるコンテンツ511の再生が全て終了するまで継続される。
利用者1がコンテンツ511の再生中のいずれかの時点で再生制御操作を行うと、マスター制御部451を介してプレイヤー453やプレイリストリーダー452が制御されて、再生がスタートしたりストップしたり、または次のコンテンツ511にジャンプしたり、前のコンテンツ511に戻ったりする。
本発明の実施の形態においてコンテンツ511の再生制御操作は、以下のものがある。
1.スタート
2.ストップ
3.次
4.前
5.コンテンツの直接指定
6.ヘルプ
7.説明
8.選択
コンテンツ511の直接指定はボイスコマンド(音声の単語からなるコマンド)で、例えば「天気予報 東京都 千代田区」のように指定する。
コンテンツ511の再生中にボイスコマンド「ヘルプ」を使うことで、コンテンツ511の利用の仕方を説明するコンテンツが再生される。
コンテンツ511の再生中のボイスコマンド「ガイド」を使うことで、再生中のコンテンツ511を解説するコンテンツ511が再生される。
なお、「ヘルプ」と「説明」を「説明」コマンドに統合した構成としてもよい。
また、「詳細」コマンドに統合した構成としてもよい。
さらに、コマンドにコンテンツ511の再生を繰り返すリピートコマンドを加えた構成としてもよい。
なお、コマンドに応答確認コマンド「はい」「いいえ」を加えた構成としてもよい。
また、コマンドにコンテンツ511にマークをつける「チェック」コマンドを加えた構成としてもよい。
あるいは、新たなコンテンツ511が配信されたときにコマンドが追加されるようにしてもよい。
次に、コンテンツに対する操作について説明する。
マスター指示データ515には、イベントが入力されたときのマスター制御部451に対する指示を書くことができるので、利用者1が行った操作によってコンテンツ511の再生の流れを変えるコンテンツ511をコンテンツ制作者121が作成することができる。
結果として、コンテンツ制作者121がヒューマンインターフェースイベントを利用するコンテンツ511を作成した場合、利用者511が行う操作によってコンテンツ511の再生動作を変えることができる。
利用者1の立場からみると、コンテンツ511を操作することができることになる。
機能型コンテンツ513の操作はこの仕組みを使って実現され、利用者1の操作に起因するイベントのみではなく、ネットワークイベントやセンサイベントによってもコントロール可能であるので、ネットワーク303を介してリモートでコントロールしたり、センサ481の検出したイベントによって自動的に再生が開始したりするようなことも可能である。
コンテンツ511の順序を指定する操作を説明する。
以下のようにすることで、ボイスコマンドを使って、コンテンツ511の順序を指定することができる。
例えば、以下のコマンドによって、コンテンツA、B、Cが順に再生される。
「順序指定」 <コンテンツAを指定するボイスコマンド> <コンテンツBを指定するボイスコマンド> <コンテンツCを指定するボイスコマンド> 「終了」
ここで、「順序指定」は、順序の指定を開始するコマンドである。「終了」は、順序の指定を終了するコマンドである。
このように順序を指定することによって、利用者1は求める順序で、情報の提供を受けることができる。
この順序指定操作後に個別の直接指定コマンドを使うことによって、コンテンツA、B、Cに含まれない情報、例えばコンテンツDを取得することは可能である。その場合、コンテンツDの再生が終了すれば、自動的にコンテンツDが指定されたときの状態にもどることによって、利用者1の指定した順序での情報提供が継続される。
このような動作によって、本発明は利用者1の求める順序で情報を提供し、かつ操作して別のコンテンツを利用したいときには、任意の時点で操作が可能であるという特徴的な動作を行う。
次に、図49を参照して、情報提供サーバ302について説明する。
情報提供端末装置301は情報提供サーバ302からネットワーク303を介して情報をダウンロードする。
情報提供サーバ302には、情報提供端末装置301に提供するコンテンツが格納されている。
情報提供サーバ302には、コンテンツ511(情報)が階層化されて格納されていて、情報提供端末装置301は、ネットワーク303を介して、情報提供サーバ302からダウンロードしたコンテンツ511をコンテンツ記憶部388に記憶する。
情報提供サーバ302には提供可能なコンテンツ511が全て格納されているので、通常は情報提供端末装置301よりもはるかに多いコンテンツ511が格納されている。
本発明においては、情報提供サーバ302に格納されるコンテンツ511が情報提供端末装置301に格納されたコンテンツ511を削除するようなことも可能であるため、情報提供サーバ302のセキュリティには特に注意が必要である。
本発明の実施の形態では情報提供サーバ302の情報を安全に管理するため、情報提供サーバ302にコンテンツ511を登録できるのは、コンテンツ登録端末装置1101−1乃至1101−3のみとする。各編集者921−1乃至921−3にはンテンツ登録端末装置1101−1乃至1101−3が提供され、ンテンツ登録端末装置1101−1乃至1101−3によってのみコンテンツ511が登録、修正、削除できるようにすることで、コンテンツ登録端末装置1101−1乃至1101−3のいずれかを持たず、他の情報端末装置1103のみを有する第3者(権原を有しない編集者1102)はコンテンツ511を改竄することができなくなる。また、情報端末装置1105のみを有する第3者(いわゆるハッキングを行う者(ハッカー、クラッカー)1104)も、コンテンツ511を改竄することができない。
編集者921−1乃至921−3間で問題が生じないようにするため、編集者921−1乃至921−3ごとに別のフォルダ501を指定して、個別に管理するのが望ましい。
本発明の実施の形態においては、1台の情報提供サーバ302に全てのコンテンツ511を格納した構成としているが、大規模な情報提供センタでは、市販されている負荷分散装置などによって複数のサーバに分散した構成としてもよい。本発明によれば、情報提供サーバ302はネットワーク303を介して情報提供端末装置301から求められたコンテンツ511を送るだけでよいので、シンプルな構成で複数のサーバに分散させることができる。
次に、情報提供端末装置301と情報提供サーバ302の特徴的な動作を説明する。
本発明では、一元的に統合されて階層的なフォルダ501に情報が整理された情報提供サーバ302からコンテンツ配信が行われ、コンテンツの配信のためのダウンロードを利用者の操作とは独立して情報提供端末装置301が段階的に行い、利用者が情報を必要とする以前にコンテンツ511の一部が配信されているようなコンテンツ511をコンテンツ制作者121がコンテンツ511の制作意図にもとづいて作成でき、情報提供端末装置301が情報提供端末装置301内と情報提供端末装置301外のイベントに応じて自動的にコンテンツ511の再生をコントロールする、コンテンツ511の配信の仕組みを提供することによって、目的を達成している。
情報が連続して引き出される動作について説明する。
本発明の特徴の1つに、利用者1がコンテンツ511を指定したときに、後続のコンテンツ511が自動的に情報提供サーバ302から引き出されて、次々と情報提供端末装置301にダウンロードされることによって、連続して情報が提供されるということがある。
その際、ダウンロードしダウンロードしたコンテンツ511を利用するという通常のコンテンツ配信とは大きく異なる以下の特徴的な動きをする。すなわち、ダウンロードするコンテンツ511を指定してダウンロードするのではなく、既に配信が完了していて直ちに利用可能なコンテンツ511を利用するという利用者1の操作が、間接的に後続するコンテンツ511の配信を自動的に引き起こし、それが連鎖することによって連続して情報の提供が継続されるという動きが、本発明に係る情報提供システムの特徴的な動作の1つである。
利用者1が操作で別のコンテンツ1に切り替えたり、ストップやポーズなどのコマンドで再生を停止したりした場合には、上記の連続したコンテンツ配信の動きは自動的に止まる。コンテンツ配信を送り側でコントロールする仕組みにおいては、連続したコンテンツ配信を停止するためには、サーバと端末装置が連携した複雑な動きを必要とするが、本発明においてはコンテンツ制作者121が特に指定する必要もなく、情報提供サーバ302との連携も必要としないシンプルな動きで、コンテンツ511の連続配信を自動的に停止することができる。このことも、本発明の大きな特徴である。
利用者1が行うのは、取得したい情報を選択し、所望の情報が得られたら再生を止めるか、別のコンテンツ511に切り替えるという極めて単純な操作であり、主たる行為にほとんど影響を与えることなく行うことが可能であるが、そのような単純な行為によって、自動的に情報提供端末装置301に利用者の求める利用者が必要とした量の情報が、自動的に情報提供サーバ302から配信され、自動的に階層に整理されて格納されることが、本発明の大きな特徴である。
図50を参照して情報が連続して引き出される動作の基本形を説明する。
第1階層のフォルダをフォルダ501−1とし、第2階層のフォルダをフォルダ501−2、フォルダ501−3、フォルダ501−4、フォルダ501−5とする。フォルダ501−3にはフォルダ501−8が格納され、フォルダ501−5にフォルダ501−6および501−7が格納されている。フォルダ501−8は、コンテンツAを格納し、フォルダ501−6は、コンテンツBを格納する。フォルダ501−7は、コンテンツCを格納する。
フォルダ501−8に格納されたコンテンツ511であるコンテンツAは、コンテンツ511−1乃至コンテンツ511−3であるコンテンツA1乃至A3からなり、フォルダ501−6に格納されたコンテンツ511であるコンテンツBは、コンテンツ511−4乃至コンテンツ511−8であるコンテンツB1乃至コンテンツB5からなる。フォルダ501−8のプレイリスト514は、コンテンツ511−1(A1)、コンテンツ511−2(A2)、コンテンツ511−3(A3)の順序を示す。フォルダ501−6のプレイリスト514はコンテンツ511−4(B1)、コンテンツ511−5(B2)、コンテンツ511−6(B3)、コンテンツ511−7(B4)、コンテンツ511−8(B5)の順序を示す。
利用者1が既に配信が完了しているコンテンツ511−1(A1)をボイスコマンドで直接指定して再生を開始する。
コンテンツAのコンテンツ制作者121はコンテンツAを聞いた人には、コンテンツBを続けて聞いて欲しいとする。その場合、コンテンツAのコンテンツ制作者121はコンテンツAに含まれるマスター指示データ515に指示を書き込んで、コンテンツAが再生されたときにコンテンツBのダウンロードが起動され、コンテンツAの再生が終了したときに、コンテンツBの再生が行われるようにすればよい。
具体的には以下のようになる。
1.コンテンツ511−1(A1)の再生開始イベントが発生したら、コンテンツBのダウンロードを開始する。
2.コンテンツBのダウンロードが完了したら、フォルダ501−8のプレイリスト514の最後にコンテンツBを加える。
コンテンツ制作者121が「コンテンツ511−1(A1)の再生開始イベントが発生したら、コンテンツBのダウンロードを開始する」ことを指示するマスター指示データ515を作成することによって、コンテンツAのなかのコンテンツ511−1(A1)の再生が開始したときに、コンテンツAに含まれているマスター指示データ515に書かれた指示にもとづいて、マスター制御部451がコンテンツBのダウンロードを開始を指示する。プレイリスト514はコンテンツ511−1(A1)、コンテンツ511−2(A2)、コンテンツ511−3(A3)の順となっているので、コンテンツ511−1(A1)、コンテンツ511−2(A2)、コンテンツ511−3(A3)が順に再生されることになる。
「コンテンツBのダウンロードが完了したら、フォルダ501−8のプレイリスト514の最後にコンテンツBを加える。」という指示によって、コンテンツBのダウンロードが完了すると、フォルダ501−8のプレイリスト514のコンテンツ511−3(A3)の次はコンテンツBと書き換えられるので。コンテンツA3の次にはコンテンツBが再生されることになる。
コンテンツBのフォルダ501−6にはコンテンツ511−4(B1)乃至コンテンツ511−8(B5)があり、コンテンツBのプレイリストはコンテンツ511−4(B1)、コンテンツ511−5(B2)、コンテンツ511−6(B3)、コンテンツ511−7(B4)、コンテンツ511−8(B5)の順となっているので、コンテンツ511−3(A3)に続いてコンテンツBが再生される。
コンテンツ511−4(B1)の再生が開始したときに、別のコンテンツCをダウンロードして、プレイリスト514に追加するようにしておけば、同様の手順でコンテンツ511の再生が行われることになる。
もし、利用者1がコンテンツAを指定しなかった場合には、コンテンツBやさらにダウンロードされるコンテンツのダウンロードは行われない。同様のことが、利用者1が他の直接指定できるコンテンツ511を再生したときにも可能であるため、利用者1がどのコンテンツを指定したかによって、個々の情報提供端末装置301のコンテンツ記憶部388に格納された情報は自動的に利用者の求めるものに応じた、異なった構成となる。
利用者1はコンテンツA、コンテンツB、およびコンテンツCの順に再生が行われている途中のどこかで、別のコンテンツ511を指定して再生することができる。それがコンテンツAの再生中であれば、コンテンツCの配信は行われない。従って、コンテンツAの再生を開始した全ての情報提供端末装置301でコンテンツBやコンテンツCの配信が行われるわけではない。
以上説明した処理によって、利用者1が十分に情報を取得したと思い、別のコンテンツ511に切り替えるまで、最初に指定したコンテンツ511の再生が連続して行われるという動作が実現される。
コンテンツ511−3(A3)の再生が終わったときに、コンテンツBのダウンロードが終了していなかった場合、この例ではプレイリストが前のままであるので、コンテンツAの再生が終了する。コンテンツの再生を中断させたくない場合には、例えばコンテンツ511−3(A3)の後に十分に長いコンテンツA4が再生されるようにしておいて、コンテンツBのダウンロードが終了したときに、コンテンツA4を消してコンテンツBを追加するようにすればよい。あるいは、単純にコンテンツBの再生が終了したときに、利用者に通知するようにして、通知したコンテンツのプレイリストからコンテンツBが再生されるようなコンテンツを作成してもよい。
この例においては、利用者1がコンテンツAを選択しているので、通信が行われなくなったときや配信が間に合わない場合には、コンテンツAやコンテンツBの再生は終了し、コンテンツAに切り替えた以前のコンテンツ511の再生が継続される。したがっていずれかの段階で通信できない状態になったときにも、自動的に以前のコンテンツ511の再生が継続されて、サービスが停止することはない。このように、コンテンツ制作者121(この例においてはコンテンツAやコンテンツBのコンテンツ制作者121)が通信の中断に対して対応する動作を指定しない場合にも、利用者1の操作を待つことなく自動的にサービスが継続されるという動作が、本発明の大きな特徴である。
コンテンツ511をダウンロードするネットワーク303の通信速度が比較的安定している場合には、上記の簡単な手順で対応できる。車載の情報提供端末装置301などにおいては、長期間通信できなくなることが想定される場合には、予めそのことを想定してコンテンツ511を作成しておくことが望ましい。車両311が長期間地下駐車場に駐車するような場合も想定されるため、一定期間の間に通信が行われることは原理的に保証できないが、本発明においては編集者921がイベントを活用したコンテンツ511を作成することによって、編集方針に応じた柔軟な対応を行うことが可能となる。
さらに複雑な演出を行う場合には、以下に示す様々な手法でコンテンツ511を作成することによって、自由にコンテンツ511の構成を行うことができる。
例えば、オンデマンド操作である。
本発明では、コンテンツ511の再生中に利用者1がボイスコマンドを使用してコンテンツ511の再生の流れを変えて、希望する情報を取得できるようにするような制作意図をもって、コンテンツ制作を行うことができることを示す。
以下に示すオンデマンド操作が、指定されたコンテンツ511の配信と独立していることが、本発明による方式の大きな特徴である。すなわち、オンデマンド操作を行うときに、指定されたコンテンツ511をダウンロードして提供するという単純な動きではなく、利用者1の操作とは独立して効率的に必要なコンテンツ511の配信が自動的に行われることによって、利用者1が操作を行う時には既に配信が完了していて直ぐにコンテンツ511の利用が可能となるようなコンテンツ制作を行える仕組みが提供されることが特徴であるといえる。本発明によれば、多くの場合に利用者1が情報を必要とした場合には既に関連する情報が、情報提供端末装置301に配信されて格納されているので、利用者1はオンデマンド操作によってすぐに利用できる。
以下に配信されて情報提供端末装置301内に格納されているコンテンツ511のオンデマンド操作について説明する。以下の説明でコマンド操作を行うときにはコンテンツ511の配信は既に完了しているので、情報提供サーバ302から情報提供端末装置301にコンテンツ511をダウンロードする時間によるタイムラグはなく、軽快なレスポンスが得られる。
例えば、あるコンテンツ511の再生中に「ヘルプ」コマンドを使うことで、あらかじめコンテンツ制作者121が準備した、コンテンツ511の利用方法について説明したコンテンツ511が再生される。
コンテンツ511の再生中に「説明」コマンドを使うことで、あらかじめコンテンツ制作者121が準備した、コンテンツ511の内容について説明したコンテンツ511が再生される。
コンテンツ511の再生中に「選択」コマンドを使うことで、再生中のコンテンツ511で選択に対応して指定されている動作が行われる。
直接指定コマンドを使うことで、コンテンツ511を直接指定して選択し、コンテンツ511に含まれる情報の提供を受けることも可能である。
利用者1の一般的な利用形態は、例えば、以下のようになる。
1.車(車両311)に乗って会社から帰宅するため、「交通情報」で交通情報を聞く。
2.今日の株価を知るために、「最新情報 ニュース 経済」で経済ニュースを聞く。
3.「天気予報」を指定し明日の天気を知る。
4.「音楽 最新ポップス」で音楽コンテンツを聞く。
なお、上記の説明において、後述する自動配信のしくみで交通情報と経済ニュース、天気予報、最新ポップスは自動的に配信されている。
また、上記の説明においてオンデマンド操作の説明をするために、全て直接操作した例を示している。利用者1の好みに応じて、自動的に交通情報と株価情報と天気予報が流れるようなコンテンツ511を作成することも可能である。
本発明においては、各コマンドの個々の入力に対して、個別にコンテンツ511の配信すなわち情報提供サーバ302から情報提供端末装置301へのコンテンツ511のダウンロードが行われるわけではない。コンテンツ511の配信は、コンテンツ制作者121の制作意図にもとづいて記述された情報データ(例えば、マスター指示データ515またはダイナミックコマンドマップデータ812)によって、行われる。
上記のようなコンテンツ制作が可能な構成とした結果、利用者1がいちいち配信するコンテンツ511を指定して、ダウンロードが完了することを待って、ダウンロードが完了したコンテンツ511を利用し、そこで新たにコンテンツ511を指定するような煩雑な操作は必要がない。
コンテンツ制作者121はあらかじめある段階での情報提供や操作に必要な情報をまとめて、配信することができる。これは、コンテンツ511を格納したフォルダ501以下の全てのコンテンツ511をダウンロードするという構成としたことによってもたらされる。
結果として、利用者1はそれまでの操作履歴によっていずれかの段階で配信が完了したいずれかのコンテンツ511を利用するという行為のみを行えばよく、コンテンツ配信の仕組みを知る必要や、配信の仕組みに応じた操作を行う必要は無い。
利用者1の操作と独立したダウンロードの動作について、以下に示す。
まず、利用者に選択肢を提示する動きについて説明する。
前述した情報が連続して引き出される動作とオンデマンド操作の機能を組み合わせることによって、利用者1は直接指定コマンドでコンテンツ511を直接指定して再生し、指定されたコンテンツ511が後続のコンテンツ511を情報提供端末装置501内に引き込んで、継続して情報の提供が行われ、後続のコンテンツ511がさらに後のコンテンツ511を情報提供端末装置501内に引き込んで情報の提供が継続し、利用者1が連続していた情報の提供に満足するか、別の情報が必要になるまで続く。上記の動作においては、利用者1自身が変更操作を認識して流れを変えるようなフローとなっている。従ってコマンドを覚えている操作しか行うことができない。
以下に、利用者1がコマンド操作を覚えていないときにおいても、選択肢から選ぶことができ、かつ利用者1が選択を必要としないか選択操作を行うことができないときには、自動的に連続した情報提供が継続されるという、本発明における特徴的な動作について説明する。この動作によって、コンテンツ制作者121は操作を必要としない利用者1にとっては、通常のFM放送の番組のように簡潔にまとめた情報を提供し、利用者1が操作を行って自分の必要とする情報を選択して、詳細な情報を得られるようなコンテンツ511を1つのコンテンツとして作成することができる。
駐車中の場合には画面にメニューを表示して、利用者1がリモートコントローラ611を操作して選択するようにすればよいが、運転中には、画面を見なくても操作できる必要がある。この場面で本発明の目的を達成するためには、利用者1が選択肢を必要とする場面では選択肢を提供し、利用者1が操作を必要としない場合には利用者1が操作しなくても連続して情報の提供が継続する仕組みが必要となる。
配信システムにおいては、利用者1が途中までしか利用しない場面があるので、情報を必要な分だけ配信することが望ましい。本発明では、情報提供サーバ302上でフォルダ501の階層に情報が分割して格納されている。
利用者1はいずれかの階層のいずれかの階層のコンテンツ511を利用している。その段階で必要のないコンテンツ511は情報提供サーバ302上に準備されているが、情報提供端末装置301にはダウンロードされていない。
その後で、利用者1がどの情報を必要とするかは、再生中のコンテンツ511に含まれるサブコンテンツのどれが使われるかによって変わるので、コンテンツ制作者121はそれに応じて必要な情報のみがダウンロードされるようにすることが望ましい。
上記の動作は例えば以下のようなコンテンツ511を作成することによって実現される。
例えば観光ガイドの例で、ある観光地に関する情報の提供を受ける場合に、直接コマンドで指定できる。
「観光ガイド 京都」と指定したとする。
コンテンツ制作者121は、あらかじめ利用者1がどの程度詳細な情報が知りたいかはわからないので、例えば以下の制作方針でコンテンツ511を制作する。
1.都道府県で指定された場合、最初の1分で指定された都道府県の観光地をリストアップして伝えるコンテンツを作成する。
2.上記コンテンツ511の再生が開始したときに、リストアップした観光地ごとに1分程度に要約したコンテンツ511の1個目がダウンロードを開始するようにする。
3.1個目のコンテンツ511の再生が開始したときに2個目のコンテンツ511のダウンロードを開始するようにする。
4.1個目のコンテンツ511の再生が終了したときに2個目のコンテンツ511の再生を開始する。
5.以下のコンテンツ511も同様にダウンロードし、自動的に再生するようにする。
6.1分に要約したコンテンツ511の再生が全て終了したら、各観光地ごとに10分間の詳細コンテンツ511を同様の手順でダウンロードし自動的に再生するようにする。
このようなコンテンツ511を作成することによって、利用者1は最初に「観光ガイド 京都」で指定して、必要なところまで情報を取得したら、「音楽 ヒットチャート」などの直接指定コマンドで別のコンテンツ511を指定するだけで、必要なレベルの情報が取得できることになる。上記のコンテンツ511では、必要なコンテンツ511のみが実際に配信されるので、ネットワーク303に使われない無駄なコンテンツ511が大量に流れることを防止することができる。
この連続ダウンロードの仕組みと、コンテンツ511内での直接指定を組み合わせることで、操作したいときにのみ操作して必要な情報が得られるようにできる。今のコンテンツの例では、観光地のリストや1分に要約したコンテンツ511を再生しているときに、「詳細」コマンドを使うことでそのときに再生されている観光地に対する10分の詳細コンテンツを再生するようにすれば、必要な観光地のみの情報を得ることができる。
例えば、「嵐山では今の時期は桜がちょうど見頃でおすすめです。」と再生されているときに、「詳細」コマンドを使えば嵐山の詳細情報がダウンロードされ再生される。
利用者1は途中のいずれかの時点で1回のみ何らかの操作を行ったり、2回以上操作を行ったり、一度も操作を行わなかったりするが、いずれの場合にも同一のコンテンツ511で対応できることが特徴となる。
符号化データ型コンテンツ512(例えばテキストを読み上げるようなコンテンツ)で天気予報を作成するようにすれば、比較的低速度の回線においても上記の動作は実施可能である。通信速度が十分に早いネットワーク303においては、音楽コンテンツや映像コンテンツのような大容量のコンテンツにおいても上記の動作が実施可能である。従ってコンテンツ制作者121は、回線速度に応じて利用するコンテンツ511を使い分けることが望ましい。
上記のコンテンツ511の例においては、コンテンツ511がダウンロード後すぐに利用される構成としているが、後に利用されるようにしてもよい。そのような例を後に示す。
本発明の実施の形態では、個別にダウンロードするコンテンツ511を指定する構成としているが、順次ダウンロードリストを作成するとコンテンツ511のダウンロードが順次行われるような機能を加えて、コンテンツ作成の手間を省くような構成としてもよい。
次に、コンテンツ511が後続のコンテンツ511のプレイリスト514を編集する動作について説明する。
本発明では、コンテンツ511が後続のコンテンツ511をダウンロードしたときに、プレイリスト514の編集を行うことができる。
まず、選択コマンドに対する動作を説明する。
本発明においては、「選択」コマンドに対する動作が、コンテンツ制作者121によって指定できる。
このことによって、利用者1に現在提供されているコンテンツ511が選択されたときに、別のサービスを提供することが可能になる。選択コマンドの利用は各コンテンツ511のコンテンツ制作者121が選択できるので、同じ「選択」コマンドを様々な目的で利用できることになる。このことは、利用者1から見ると、操作感の統一につながり情報提供端末装置301を操作するときに、主たる行為から注意がそらされることが少なくなるという効果がある。
選択コマンドで選択する対象のコンテンツ511は全てのコンテンツが対象であるので、放送型、通信型、および機能型の全てのサービスにおいて、選択という操作が統一されることになる。
本発明の実施の形態においては、選択コマンドが選択された場合には最も下の階層の指示データが用いられるものとする。
「選択」コマンドは例えば以下のように利用される。
例えば、概説のコンテンツ511から詳細なコンテンツ511の選択をするとき利用される。概略の説明をするコンテンツ511を再生しているときに、「選択」コマンドで詳細を説明するコンテンツ511を再生させる。
また、メニューとして利用される。
メニューの各項目を再生するメニュー項目を説明するコンテンツ511を個別に作成して、それを連続して再生するメニューとなるコンテンツ511を作成する。メニュー項目を説明するコンテンツ511に対してそれぞれ選択コマンドが指定されたときの動作をマスター指示データ515に記述することで、コンテンツ511はメニューとして利用できる。
さらに、機能型コンテンツ513の指定ができる。
選択コマンドで機能型コンテンツ513を指定することによって、利用者1は「選択」コマンドで機能型コンテンツ513を呼び出して利用することができる。
メニュー型と組み合わせることで、例えば以下のように利用できる。
例えば、「ガイド 通信履歴」で情報提供端末装置301の機能についてのメニューとなるコンテンツ511が再生されるようにしておく。
例えば、以下のような説明が流れる。
「ボイスメールが2件送られてきています。1件目は加藤さんから、2件目は清水さんからです。IP電話の着信が1件ありました。藤原さんからです。FAXが1件送られてきています。」
いずれかの段階で、「選択」コマンドを使うことで、対応する機能型コンテンツ513が指定され、それに対応するプレイヤー453が起動される。
「ボイスメールが2件送られてきています。」の間に「選択」コマンドが出されると、2件のボイスメールが再生される。「1件目は加藤さんから」、「2件目は清水さんからです。」の間であればそれぞれ1件目ボイスメール、2件目のボイスメールが再生される。
「IP電話の着信が1件ありました。藤原さんからです。」の間であれば、通話コンテンツが選択され自動発信する。
「FAXが1件送られてきています。」の間であって、走行中でなければ画面に表示され、走行中であれば「現在走行中なので表示できません。発信元はxxxxxxxxx番です」というメッセージが流れる。
さらに、ネットワークイベントを発生させることができる。
「ここで選択すると、センタに通知されます」という内容のメッセージを流して利用者1にセンタへの通知を促し、選択された場合に、情報提供端末装置501が、ネットワークイベントを発生して、情報提供サーバ302に利用者1が選択したことを通知できる。
さらに、同一のコンテンツ511の更新に利用できる。
従来の情報提供システムは、同一コンテンツの更新に複雑な仕組みが必要であったり、コンテンツの更新に利用者の操作が必要であったり、全ての利用者に更新データを送りつけるなど、多くの問題点があった。
本発明においては、同一のコンテンツ511の更新が必要な利用者1にのみ自動的に更新されるような仕組みを、極めて容易な作成手順で提供するという大きな特徴がある。
利用されない可能性のあるコンテンツ511まで全て配信することは望ましくないので、例えば天気予報のコンテンツ511について全国の今日の天気予報、週間天気予報、長期予報を全て1つのコンテンツ511にまとめるのは好ましくない。そこで、最初に配信される1分に要約した全国の天気コンテンツの情報データとして、情報提供端末装置301が4時間ごとに最新のコンテンツ511をダウンロードするようにしておく。すると、利用者1がいつ利用しても最新の4時間以内の1分に要約した天気予報が直ちに再生される。
このような動作は、最初に全国の天気コンテンツが情報提供サーバ302からダウンロードされて以降は、情報提供端末装置301の動作によって行われる。従って、情報提供サーバ302は情報提供端末装置301からダウンロード要求を待っているだけでよいので、通信プロトコルは極めて簡単な構成となる。
コンテンツ制作者121はこのような更新を行うコンテンツ511を作成する場合、コンテンツ511の情報データとして、単にそのコンテンツを4時間ごとに更新せよという内容で記述するだけでよい。従って、極めて容易に自動更新コンテンツが作成できることになる。天気予報や交通情報のような情報は、すでにシステム化が進んでいるので、情報の更新についても、既存の天気予報情報作成システムや交通情報作成システムの作成したデータを、情報提供端末装置301にコピーするだけでよい。
後続のコンテンツ511のダウンロードを指示できる。
天気予報コンテンツで都道府県別に詳細な天気概況を提供する場合、原則として、多くの利用者1は自分がいる地域の情報しか必要としないため、全ての利用者1に全ての情報を提供すると、多くの無駄な情報がネットワーク303上を流れることになる。
この課題には以下のように対応できる。
初期状態の情報提供端末装置301において、「天気予報」で指定されるコンテンツ511において、始めは短い全国の天気予報のみを提供するようにしておく。全国の天気を再生中に「ヘルプ」コマンドを使うと、全国の天気以外に地方別の天気予報と、都道府県別の天気予報があることを説明し、それぞれ「天気予報 関東」や「天気予報 神奈川県」のように指定できることを説明する。
利用者1が初期状態の端末において「天気予報 神奈川県」と指定することで、神奈川県の天気予報コンテンツが新たに情報提供端末装置301にダウンロードされる。各地方や都道府県の天気予報のコンテンツ511のマスター指示データ515に、4時間ごとに更新する指示を書いておくと、情報提供端末装置301は自動的に4時間ごとに更新を行う。
神奈川県の天気予報を自動的に更新するのは、いずれかの時点で「天気予報 神奈川県」を指定した利用者の情報提供端末装置301に限られるので、ネットワーク303上を全情報提供端末装置301向けに全都道府県の天気予報が配信されるようなことを防ぐことができる。
車載の情報提供端末装置301などの移動体通信においては、トンネルや圏外などによって、利用者1が「天気予報 神奈川県」と指定したときには、ネットワーク303と接続できないかもしれないが、既にダウンロードが完了しているデータによって、天気予報コンテンツの提供を受けることが可能である。
このようにして、後続のコンテンツ511のダウンロードが行われるようにすることで、利用者1は仕組みに気づくことなく利用することができて、利用者1の操作を増やしたり、利用者1の意識をそらせたりすることなく、自動的にコンテンツ511のダウンロードが行われることになる。
この点は、従来のWebブラウザにおけるサービスにおいて、その時点でネットワークと接続されていなければ、天気予報を見ることができないのと大きく異なっており、本発明の特徴の1つである。
コンテンツ511に対する利用者1の反応が、後に必要となるコンテンツ511の配信を起動するようにできる。
本発明による方式では、コンテンツ511の配信が起動され、コンテンツ511の配信が完了したときに、必ずしもすぐに再生されるように想定されているわけではない。
本発明による方式では、あるコンテンツ511のなかで利用者1が関心を持ったことに関するコンテンツ1の配信を起動し、ダウンロードが完了したときに、もとのコンテンツ511とは異なる別のコンテンツ511から参照されるように別のコンテンツ511のプレイリスト514を変更することによって、その情報を必要とする可能性の高い利用者1のみに、利用者1がその情報を必要とする以前に予めコンテンツ511の配信を完了させておいて、利用者514がその情報を必要としたときにはただちに、求める情報を提供することが可能となる。この動作は本発明の特徴的な動作の1つである。
例えば、今週のヒットチャートというコンテンツ511の場合、今週のヒットチャート1位から10位までの曲目とアーティストが知りたい人に対してはそのことに関する情報と、楽曲の一部が提供されるだけでよい。
利用者1が「選択」コマンドを使わない場合には、今週のヒットチャート1位から10位までの曲目とアーティストと曲の一部が紹介されてコンテンツ511の再生が終了し、次のコンテンツ511が再生される。
利用者1がヒットチャート2位のところで「選択」コマンドを使ったとすると、その利用者1はそのアーティストあるいは曲に関心があることがわかる。コンテンツ制作者121は、そのアーティストと曲に対して、即時に配信できるだけの情報を提供し、さらに詳細なコンテンツ511を用意しておいて、それをダウンロードして、それを例えば「ガイド インタレスト」で指定されるコンテンツのプレイリスト514に追加するようにマスター指示データ515に書いておく。
このようなコンテンツ511を作成することで、利用者1が2位の曲で「選択」コマンドを使うと、2位の曲の即時に配信された情報が再生され、その時点ではコンテンツ511の再生が終了する。
その後「ガイド インタレスト」コマンドを使用すると、そのなかで2位の曲に関する詳細な情報が聞けることになる。そのなかで、さらに利用者1が曲目を選んで「音楽 ポップス」で指定されるコンテンツ511の中にダウンロードするようにしておけば、選んだ利用者の情報提供端末装置301にはその曲がダウンロードされるようにできる。
プレイリスト514にないコンテンツ511の扱いについて説明する。
プレイリスト514は本発明において、コンテンツ511の再生順序を指定する以外にも重要な役割を果たす。
以下に示すプレイリスト514の動きは、本発明の重要な特徴の1つである。
プレイリスト514がある場合には、プレイリスト514に記述されているコンテンツ511のみが再生され、プレイリスト514に記述されていないコンテンツ511は再生されない。
プレイリスト514がない場合には作成時刻順などのように予め定まる順序で再生が行われるようにしてもよい。
プレイリスト514に記述されていないコンテンツ511は再生されないことを活用して、情報提供端末装置301に、以下の動作を実行させることができる。
1.すぐに利用しないコンテンツ511を予め配信する。
2.再生できるコンテンツ511を新たなダウンロードなしで入れ替える。
3.利用できていたコンテンツ511を利用できなくする。
4.利用できなかったコンテンツ511を利用できるようにする。
プレイリスト514はマスター制御部451によって新規作成、修正、削除ができるので、コンテンツ511の再生中にイベントを使ってプレイリスト514の内容を書き換えることが可能である。
この機能を使うことによって、例えば以下のようなことができるようになる。
1.最初は1曲のみ再生される状態で配信されたコンテンツ511が、後で10曲が再生されるコンテンツ511になる。
2.10曲のコンテンツデータが含まれて配信されるが、何らかのイベントが発生するまで1曲も再生されない。
3.最初は曲のさわり(先頭)の10秒間のみしか再生されないコンテンツ511が、何らかのイベントで全て再生されるようになる。
4.利用者1の操作によって、再生されるコンテンツ511が入れ替わる。
5.ネットワークイベントによって再生されるコンテンツ511が入れ替わる。
これらは、配信したコンテンツ511を削除せずに行うことが可能であるため、配信後のコンテンツ管理に極めて有効に活用できる。
なお、本発明の実施の形態においては、コンテンツ制作者121の操作における利便性を考慮して、プレイリスト514がない場合に自動的に順次再生を行う構成としている。コンテンツ登録端末装置1101において、プレイリスト514を自動作成するような構成として、情報提供端末装置301においてプレイリスト514がない場合には、再生が行われない構成としてもよい。
リピートコマンドを実現することもできる。
コマンドにリピートコマンドを加えた構成とすることで、メニューとしての利用をしているときの操作性を向上させることができる。
メニューとして動作しているときに、利用者が選択コマンドを出しそこなうと、メニューとなっていたコンテンツ511は先に進んでしまうので、もとに戻って再度メニューのコンテンツ511を指定する必要がある。
このような場合に、リピートコマンドによって再生中のコンテンツ511が再度再生されるようにすれば、利用者は「リピート」コマンドでメニューの最初から再度聞きながら、「選択」コマンドで指定することができる。
また、チェックコマンドを実現することもできる。
選択コマンドを使うと、その時点で選択に対応した動作が開始されるので、利用者1はそれ以降を聞くことはない。このため、複数を指定するときには操作が少し煩雑になる。
複数選択の選択肢が多く必要となるような利用においては、コマンドに複数指定の「チェック」コマンドを追加した構成とすることで、利用者1はメニューとなるコンテンツ511の再生中に複数の項目を選択することが可能となる。
コンテンツ511の配信の自由度について説明する。
本発明によるコンテンツ配信方式においては、コンテンツ511の配信は利用者1が配信の要因となった操作を行った後すぐに行ってもよいし、少し待ってから行ってもよいし、情報提供サーバ302やネットワーク303の負荷に応じた適当なときに行ってもよい。いずれにするかは、コンテンツ制作者121がアプリケーションの内容に応じて自由に決めることができる。
このような動作によって、本発明に係る情報配信システムは利用者1の操作後、直ちにダウンロードされる応用にも、後になってダウンロードされる応用にも適用できる。
図51乃至図53を参照して、チェックコマンドにより、コンテンツ511が後続のコンテンツ511をダウンロードしプレイリスト514を編集する仕組みを説明する。
情報提供端末装置301は、情報提供サーバ302から、最初の10秒間からなるコンテンツ511−1−1乃至511−1−n、およびコンテンツ511−1−1乃至511−1−nを順に再生することを示すプレイリスト514−1をダウンロードし、プレイリスト514に基づいて、コンテンツ511−1−1乃至511−1−nを順に再生する。
情報提供端末装置301は、コンテンツ511−1−1乃至511−1−nのいずれかが再生されているとき、チェックコマンドが入力されたとき、これを基に、次にダウンロードするコンテンツ511を決定する。
例えば、コンテンツ511−1−2、コンテンツ511−1−5、コンテンツ511−1−7、またはコンテンツ511−1−10が再生されているとき、チェックコマンドが入力された場合、情報提供端末装置301は、情報提供サーバ302から、要約からなるコンテンツ511−2−1乃至511−2−mのうち、コンテンツ511−2−2、コンテンツ511−2−5、コンテンツ511−2−7、およびコンテンツ511−2−10をダウンロードし、コンテンツ511−2−2、コンテンツ511−2−5、コンテンツ511−2−7、およびコンテンツ511−2−10を再生することを示すプレイリスト514−2を生成する。情報提供端末装置301は、プレイリスト514−2に基づいて、コンテンツ511−2−2、コンテンツ511−2−5、コンテンツ511−2−7、およびコンテンツ511−2−10を順に再生する。
情報提供端末装置301は、コンテンツ511−2−2、コンテンツ511−2−5、コンテンツ511−2−7、およびコンテンツ511−2−10のいずれかが再生されているとき、チェックコマンドが入力されたとき、これを基に、次にダウンロードするコンテンツ511を決定する。
例えば、コンテンツ511−2−7が再生されているとき、チェックコマンドが入力された場合、情報提供端末装置301は、情報提供サーバ302から、要約からなるコンテンツ511−3−1乃至511−3−kのうち、コンテンツ511−3−7をダウンロードし、コンテンツ511−3−7を再生することを示すプレイリスト514−3を生成する。
情報提供端末装置301は、プレイリスト514−3に基づいて、コンテンツ511−3−7を再生する。
このように、情報提供端末装置301は、プレイリスト514を生成し、生成したプレイリストに基づいて、コンテンツ511を出力することができる。
通知について説明する。
本発明によれば、通知はイベントをつかってコンテンツ制作者121が通知用に作成したコンテンツ511を使って行う。
このような構成としたため、通知は固定されたものではなく、コンテンツ511として自由に作成することができ、コンテンツ制作者121は通知を効果的に行うための演出を行うことができる。
配信されたコンテンツ内での通話について説明する。
機能型コンテンツ513の通話コンテンツを使うことで、配信されたコンテンツから通話を行うようなサービスが実現できる。
具体的には、コンテンツ制作者121が以下のようにコンテンツ511を作成することで、コンテンツ511のなかから通話を行うことができる。
「連絡する方式を指定してください。連絡する方法は以下のなかから選べます。店頭で申し込みの内容伝える。今通話して内容を伝える。」というガイドメッセージを流しておき、「今通話して内容を伝える。」のところで「選択」コマンドで選択するとコンテンツ511に記述されている情報に従って通話が行われる。
ボイスメールまたは映像メールについて説明する。
ボイスメールや映像メールは、本発明の方式によれば容易に実現できる。例えば以下のようにすればよい。
情報提供サーバ302内のいずれかの階層に利用者別コンテンツフォルダを作成し、その下にメールフォルダを作成し、その下にメールメニューコンテンツを作成し、メールメニューコンテンツから各メールが参照されるようにしておけばよい。
メールメニューコンテンツは容易に自動作成できる。ボイスメールは送られてきたデータをそのままコンテンツとして使用すればよい。
情報提供端末装置301において機能型コンテンツ513として、ボイスメールや映像メールを作成できるようにすることで、情報提供端末装置301間において、ボイスメールや映像メールをやりとりすることが可能となる。
本発明においては、このボイスメールや映像メールもコンテンツである構成としたため、他のコンテンツの中でコンテンツとして利用できる。このために、コンテンツ制作者121がコンテンツの中でボイスメールや映像メールを送信してもらったりすることも可能となるという効果が得られる。
そのようなコンテンツによって取得したボイスメールや映像メールのデータはそのままコンテンツとして利用できるので、それを別の利用者に提供するコンテンツの一部として利用することが可能である。
このようにコンテンツを関連づけて作成することによって、情報提供端末装置301をコンテンツ511の生成手段として利用することが可能となる。
このようなコンテンツを「メール」というコマンドによって指定できるようにすれば、他のコンテンツ511と同様に扱うことができる。
テキストメールの受信について説明する。
情報提供サーバ302において、ボイスメールと同様の構成で、テキストメールを受信するコンテンツを作成できる。
通常のテキストメールを受信するサーバから、利用者のテキストメールフォルダに電子メールの発信者情報とタイトルと本文を読み上げ可能な形式に変換して格納する、テキストメール受信手段を加えた配信システムとすることによって、インターネットからの電子メールが本発明のコンテンツ511に変換できる。
このようなコンテンツを「テキストメール」というコマンドによって指定できるようにすれば、他のコンテンツ511と同様に扱うことができる。
コンテンツ511の状態について説明する。
情報提供端末装置301内にどのようなコンテンツ511があるのかを利用者1に説明するコンテンツ511を作成することが望ましい。
そのようなコンテンツ511は、コンテンツ511を配信するときに、配信するコンテンツ511ごとに、内容を説明するコンテンツ511を含めるような運用を行って、ダウンロード時に本コンテンツに追加されるようにすることで容易に実現できる。
コンテンツの管理について説明する。
コンテンツの管理は、情報提供端末装置301にダウンロードされたコンテンツ511に含まれるマスター指示データ515に基づいて行われる。
コンテンツ511が情報提供端末装置301内で削除されたり、プレイリスト514から削除されるタイミングは、マスター指示データ515によって指定できる。
利用者1は不要となったコンテンツ511をコマンドで削除することはできるが、コンテンツ制作者121が何らかのコンテンツ511でコピーできるサービスを提供しない限り、他の情報提供端末装置301にコピーすることはできない。
これらの機能によって、コンテンツ制作者121は動的にコンテンツ511の管理を行うことができる。
これらの機能は、コンテンツ511の販売や貸し出しや著作権管理にも活用できる。
例えば、1ヶ月間のみ貸し出すコンテンツ511は、マスター指示データ515に1ヵ月後にそのコンテンツを消すと書いておくだけでよいので、極めて容易に実現できる。
ネットワークイベントの利用について説明する。
情報提供サーバ302がネットワーク303の一例であるインターネットと接続されて、インターネットからのネットワークイベントを受け付けて転送する構成とすることで、ネットワークイベントはインターネット上のどこからでも送信できるようになる。
そのような構成とすることで、インターネットに接続されたいずれかの場所から情報提供サーバ302にネットワークイベントが伝わったときに、その内容について説明するコンテンツ511を使って情報提供端末装置301から提供できる。
例えば、家やオフィスや店舗などに異常があったことを通知するコンテンツ511が容易に作成できる。
センサイベントの利用について説明する。
センサ481が発生したイベントの内容を利用者に説明するコンテンツ511を作成することで、センサイベントによってコンテンツ511が自動生成される。
故障診断について説明する。
例えば、車両311の例である、最近の自動車には車両の情報が流れているCAN(Controller Area Network)などのネットワーク通信機能が装備され、端子が装備されていることが多いので、そこに故障診断センサを接続して情報提供端末装置301のセンサ接続部465を使って接続する。
故障診断センサが故障を発見するとテキストで読み上げ可能な形式で診断結果を出力する構成として、情報提供端末装置301のセンサ接続手段から入力した情報が、例えば「故障診断」で指定されるコンテンツフォルダに格納され、センサイベントが発生するようにする。以上の構成とすることによって、車両311に故障が発生した場合には、通知コンテンツとして利用者に知らされることになる。
本発明では、情報の提供源が統合されているので、利用者1は1つの情報源に注意していればよいので、主たる行為から大きく注意をそらされることなく確実に故障の通知を受けることができる。
さらに、このコンテンツにおいて、「説明」コマンドによって故障の内容と対処法、連絡先などが通知されるようにしておけば、利用者1は通常の端末操作によって、異常状態に対応することができる。異常時にマニュアルなどを見ることなく、普通に操作できるので主たる行為から注意をそらせることが少ない。
さらに機能型コンテンツ513の通話コンテンツを使って連絡先の案内中に「選択」コマンドを使用すると、連絡先と通話するようなサービスも容易に提供することができる。
速度センサの利用について説明する。
車両311の速度は車速度パルスや加速度センサやGPSなどのセンサによって検知することができる。センサ接続部465を介して、そのようなセンサ481を接続することによって、情報提供端末装置301は車両311の速度に応じたコンテンツサービスを実現することができる。
センサ481と外部機器433のアクチュエータ491の利用について説明する。
環境情報検出部432にカメラ映像入力手段であるCCDカメラ616を加えた構成として、例えば加速度センサ613と音圧センサ613を組み合わせて、事故や異常状態を検出して、CCDカメラ616から得られる映像情報をコンテンツ記憶部388に利用者1が再生可能なコンテンツ511として記録し、利用者1の操作に応じて記録した映像を提供することができる。
ホットスポットでのコンテンツ511のダウンロードについて説明する。
本発明の方式によれば携帯キャリアパケット通信ネットワークと無線LANホットスポットを組み合わせた構成としたときに、リアルタイム性が求められるコンテンツを携帯キャリアパケット通信ネットワークで扱い、大容量のコンテンツを無線LANホットスポットで扱うことができる。
そのようにコンテンツを扱うためには、以下のようにすればよい。
1.大容量コンテンツをダウンロードするコンテンツ511を作成しておいて、いずれかのタイミングで情報提供端末装置301に配信されるようにしておく。
2.コンテンツ511が配信されたときに、ホットスポットを利用するときに使うコンテンツのプレイリスト514に配信されたコンテンツ511が追加されるようにしておく。
3.利用者1がホットスポットを利用するときに使うコンテンツ511を再生すると、自動的に大容量のコンテンツ511がダウンロードされる。
以上のようにコンテンツ511を作成することで、無線LAN通信機能以外に特に新たな構成の追加を必要としない。
あるいは、通信状態イベントを使って、ホットスポットに入ったときに、利用者1に通知するコンテンツ511を再生するようにして、そのコンテンツ511の中で選択肢を提示してダウンロードするコンテンツ511の選択を求め、利用者1が選択したコンテンツ511をダウンロードするようにしてもよい。
オフライン動作について説明する。
本発明においては、いつの時点においても利用者が情報提供端末装置301の利用を開始するとき、最初に指定して利用を始めるコンテンツ511は、既に配信が完了してすぐに利用可能な状態となっている。さらに、それまでの利用者1の操作に応じて、関連する情報は既に配信が完了して、端末内に格納された状態となっている。
したがって、既に情報提供端末装置301内に格納済みのコンテンツ511については、ネットワーク303と接続されていない状態で、普通に利用することができる。
しかも、オフライン動作においても利用者の操作は全く同一である。
ダウンロード操作が不要となる運用が可能である。
このことによって、利用者はコンテンツ511をダウンロードする操作を行う必要がないという極めて基本的な特徴がもたらされる。この点が多くのインターネットサービスと異なる。
圏外時の動作について説明する。
通信状態イベントを使うことによって、通信が可能な状態で利用者1が情報提供端末装置301を使っているときに、例えば車載型の情報提供端末装置301が地下駐車場やトンネルに入って通信できない状態になったときに、コンテンツ511の動作を変えて、状態の変化に対応することができる。逆に通信が可能になったときに、元のコンテンツ511の再生に切り替えたり、ダウンロードを開始したりするようなコンテンツ511を作成することもできる。
これは、本発明の大きな特徴のひとつである。
たとえば、FM放送やテレビジョン放送や、携帯電話や携帯メールやWebブラウザなど、通信しながらサービスを提供しながらサービスを行う端末やサービスにおいては、通信が行えなくなるとサービスが停止し、利用者が何らかの操作を行わない限り、端末のサービスが停止するサービスとは異なる。
本発明によれば、コンテンツ制作者121は通信が行えなくなったときに、コンテンツ511が終了して、次のコンテンツ511が再生されたり、あらかじめ準備しておいたコンテンツ511に切り替えてサービスを継続したりすることで、サービスが停止せず継続するようにできる。このようなサービスの連続性は本発明の大きな特徴である。
次に、コンテンツ登録端末装置1101について説明する。
コンテンツ登録端末装置1101は、単純な構成とすることができる。コンテンツ511の記述は複雑なものではないため、コンテンツ登録端末装置1101の動作としては、フォルダ501を指定して登録する情報を書きこむという機能があればよい。
従って、コンテンツ登録端末装置1101は、フォルダ指定機能と提供情報ファイル指定機能と提供情報取得機能のみを持つ端末でよく、極めてシンプルな構成とすることができる。
コンテンツ登録端末装置1101の設置場所は、情報提供端末装置301と同じ場所に設置されてもよいが、同じ場所に設置されることが必須なわけではない。異なる場所であってもよい。
コンテンツ登録端末装置1101はネットワーク303経由で情報提供サーバ302に接続されればよいので、情報提供サーバ302とコンテンツ登録端末装置1101をネットワーク303の一例であるインターネットに接続することで、世界中から提供されるコンテンツ情報を、1つに統合されて整理された方式で、自動車を運転中のような制約条件が多い利用者1に提供できることになる。
コンテンツ制作者121の支援機能について説明する。
コンテンツ登録端末装置1101に以下のコンテンツ制作者121支援機能を加えた構成とすることによって、それらの作業も自動的に行えるようになる。
1.更新コンテンツの自動取得機能
2.コンテンツ管理情報の自動入力機能
3.コンテンツの自動収集機能
本発明では、コンテンツ511の配信は指定されたフォルダ501以下の全てのデータをコピーするだけでよいという構成としたため、コンテンツ制作者121の支援機能は容易に実現できる。
コンテンツ自動生成端末装置について説明する。
例えば、映像データを出力するネットワークカメラなどの、コンテンツを出力する装置は、本発明による情報提供システムにおいて、コンテンツ自動生成端末装置として利用できる。
ネットワークイベント発生端末装置について説明する。
本発明においては利用者1が必要とするコンテンツ511があらかじめ配信されているようにして、コンテンツイベントの処理を情報提供端末装置301で行うことによって、情報を配信する際の配信側のシステム構成を極めてシンプルなものとすることができた。
従来の配信システムの多くは、利用者に情報を提供する端末の外で発生したイベントを配信側のシステムで処理する構成となっているため、本発明のようなさまざまな情報を集約したシステムを構築するためには、イベントの種類ごと、利用者の利用目的ごとにイベント処理を行うような、極めて大規模なシステムを必要とする。
例えば、テレビジョン放送における地震情報のテロップ表示では、イベントとして発生した文字データを地震情報をテレビ画像に重ねて表示したときに読みよい形式の放送中の番組映像にテロップを重ね合わせて、しかも、放送は各テレビ局ごとに行われているため、各放送局ごとにイベント処理を行う必要がある。同様なことはラジオ放送局についてもいえる。
インターネットのWebブラウザに対するサービスでは上記の問題はさらに深刻で、利用者がWebブラウザのみから情報を取得している状態においては、インターネット上の全てのページが緊急情報の表示を行わない限り、利用者に確実に情報を届けることはできない。
本発明によれば、利用者の操作に応じて利用者が関心のある事項に関連するコンテンツの一部が、情報提供端末装置301に配信されているので、その配信済みのコンテンツのマスター指示データ515に当該イベントの処理を記述しておくというシンプルな準備作業のみで、上記の問題点が解決する。このことは、本発明の大きな特徴の1つである。
本発明では以下のようにネットワークイベント発生端末装置を配置することによって、インターネットや情報提供サーバ302や情報提供端末装置301にネットワーク接続可能ないずれのネットワーク装置からも、ネットワークイベントを発生させることができる。
インターネットに接続可能なネットワークイベント発生端末装置を加えた構成とすることで、コンテンツ制作者121はインターネットに接続可能ないずれかの場所で発生するイベントをコンテンツ511で活用することが可能となる。
例えば、コンテンツ511の編集責任者のデスクにネットワークイベント発生端末装置を設置し、コンテンツの更新内容を確認したときに、確認した対象コンテンツで使っているネットワークイベントを出力するような構成とすれば、編集責任者が、ネットワークイベント発生端末装置を操作したときに、そのコンテンツの配信を受けていた情報提供端末装置301にイベントが送られて、更新されたばかりの情報をダウンロードするようにすることができる。
あるいは、センサ481で異常や何らかのイベントを検出するようにしておいて、そのイベントが発生したらある通知コンテンツを再生するようなコンテンツ511を作成しておいて、そのコンテンツを配信された端末はそのイベントが発生したときに、利用者に通知することも可能となる。
携帯用の情報提供端末装置301について説明する。
携帯用の情報提供端末装置301は、図29で示される構成とすることができる。
携帯用の情報提供端末装置301の操作について説明する。
車両311の運転中に情報提供端末装置301を操作するためには、車両311がプライベートな空間であるため、ボイスコマンドが最適であったが、人が携帯して利用する端末装置では公共の場所で使われる場面が想定されるので、ボイスコマンドが使えないこともある。このため操作はボイスコマンドでも、ボタン操作でも行える構成とする。
リモートコントローラ611のボタンあるいは、筐体に取り付けたボタンで以下の構成の操作が行えるようにすればよい。
プレイヤー453の再生制御:次、前、再生/ポーズ
操作履歴制御:戻る、進む
コンテンツ制御:上、下、右、左、選択
リモートコントローラ611あるいは筐体のボタンは、以下のシステム制御に関する操作が行えるようにすることが望ましい。
システム制御:電源ON/OFF、音量大、音量小、画面輝度上げる、画面輝度下げる、画面コントラスト上げる、画面コントラスト下げる。
このような構成とすることで、声が出せる環境ではボイスコマンドで操作を行い、声が出せない環境ではボタン操作で本発明に係る情報提供システムのサービスが利用可能となる。
後述する、メニュー操作のためのボタンを追加した構成とすることで、操作を簡略化することが可能となる。
プレイヤー453の再生制御に、「コンテンツの先頭に戻る」、「コンテンツの最後まで進める」操作を加えた構成としてもよい。
コンテンツ511において、上、下、右、左の操作が必要でない場合には、上、下、右、左ボタンを省略した構成としてもよい。
選択ボタンは他のボタンと兼ねた構成としたり、複数ボタンを組み合わせた構成としてもよい。
携帯用の情報提供端末装置301の直接指定操作について説明する。
ボイスコマンドにおいては、コマンドマップあるいはダイナミックコマンドマップを使って直接コンテンツを指定することが可能であるが、ボタン操作のみでは直接指定操作を行うことはできない。
そこで、以下のような構成とすることで、ボタン操作のみで直接指定操作を行うことができる。この構成によって、車載型の情報提供端末装置301のように主にボイスコマンドで操作する場合においても、直接操作コマンドを覚えていなくても利用できるという効果が得られる。
なお、各方式を組み合わせた構成としてもよい。
第1の方式として、コンテンツの最初の前に戻る操作を行ったときに、コンテンツ全体のメニューコンテンツを再生するようにして、メニューコンテンツの内容で直接指定操作の可能なコンテンツをリストアップして、選択操作で選択が行えるようにする。
第2の方式として、メニューボタンを加えた構成として、メニュ−ボタンを押したときに、コンテンツ全体のメニューコンテンツを再生するようにして、メニューコンテンツの内容で直接指定操作の可能なコンテンツをリストアップして、選択操作で選択が行えるようにする。
第3の方式として、コンテンツで上、下、右、左の操作が必要でない場合には、上、下、右、左ボタンによってメニューを選択できるようにする方式によっても、直接指定操作を実現できる。
画面が利用できる場合には、画面に選択肢と選択されている項目を表示すればよい。
画面が利用できない場合には、ボタンで操作が行われるごとに、選択されたメニュー項目を音声や選択項目を示す音でガイド出力し、利用者に知らせる構成とすることで、ヘッドフォンなどで音だけのサービスを受けている場合にも、ボタン操作による直接指定操作が実現できる。
携帯用の情報提供端末装置301によるサービスについて説明する。
このような構成とすることで、小型の携帯用情報提供端末装置301によって車載型情報提供端末装置301と同様の全てのサービスが実施できる。
すなわち、音楽コンテンツやDJ番組のようにコンテンツを配信するサービスのみではなく、以下のようなサービスも1台で行えるようになるという効果がある。
・旅行前に旅行ガイドコンテンツを操作して、自分の見たいところを引き出してガイドを閲覧し、端末内にガイドが(自動的に)格納された状態として、旅先で少ないボタン操作で情報提供端末装置301内に蓄積されたガイドを閲覧する。
・外出中にレストランガイドコンテンツでレストランを探し、続けて自動的にレストランと通話し詳細な内容を打ち合わせて予約できる。
・ボイスメッセージや、映像メッセージを相手に伝えたり、電子メールを読んだり聞いたりできる。
・ある場所に来ると、情報提供端末装置301内で位置イベントが発生し、それにもとづいて、例えばそこから目的地までの行き方をガイドするコンテンツが実現できる。
・歩行中にボイスコマンド「アドレス帳」でアドレス帳を呼び出して、アドレス帳の操作で相手を指定して通話する。
・例えば、整備用業務用端末装置として情報提供端末装置301を使っているときに、騒音レベルが高い状態においてはボタン操作で利用し、騒音レベルが低い状態ではボイスコマンドによる操作で利用する。
上記の例で示されるように、利用者1がボイスコマンドを利用可能な環境では、ボイスコマンドで操作し、状況が変わればそのままボタン操作で操作を続行することが可能である。
利用者1が情報提供端末装置301の操作を行わなければ、車載型の情報提供端末装置301の場合と同様に、それまでの利用者1の操作に応じて自動的にコンテンツ511の再生が継続される。従って、利用者1はそのときごとに主たる行為に集中することが可能となり、本発明の目的も達成されることになる。
人用の情報提供端末装置301としての実施の形態について説明する。
人が情報提供端末装置301を机上に置いたり持ち運んだりして、利用する場面においても、情報を取得することの他に主たる行為があることは多い。
この実施例の情報提供端末装置301を車両311に持ち込んだ場合に、車内の状況に応じて情報を提供するようにすることで、より汎用性の高い情報提供サービスを実現することも可能である。
複数のマスター制御部451を切り替える実施の形態について説明する。
複数のマスター制御部451を実装して、切り替える構成としてもよい。
マスター制御部451を複数実装することによって、同時に複数のポインタスタック457を管理できるようになる。
このため、再生中の複数のコンテンツ511の状態を同時に記憶しておくことが可能となる。このことは、以下に示す効果がある。
・瞬時にコンテンツ511を切り替えて利用することができる。
・コンテンツ511を切り替えたときにそれまでの操作の履歴が、コンテンツ511ごとに分けて記録されるため、わかりやすい。
複数のマスター制御部451を切り替える方式は、例えば以下のような場合に効果的である。
・音楽コンテンツ、ニュースコンテンツ、観光ガイドコンテンツが同時期に平行して利用されているとき。
・複数の利用者1が、別々の時間帯に同一の情報提供端末装置301を利用するとき。
ヒューマンインターフェース部431を補助的な情報提供装置で補完する例について説明する。
多くの場合、人は目を使って行為を行っているので、目を使わないと取得できない情報は、視線をそらしても支障がない場合に限定することが強く望ましい。
主たる行為に集中している場合、情報提供端末装置301から提供される情報が発生したことに気づかない場合がある。そのような場合に確実に情報が提供されるようにするために、主たるヒューマンインターフェース部431を補助的な情報提供装置で補完する方式を示す。
例えば、自動車である車両311を運転中の運転者は運転に集中しているため、車内に設置された情報提供端末装置301から提供された情報に気づかないことがありえる。
そのような場合に、前方を注意したままで確認できるように通知を送り、情報提供端末装置301からの情報に注意を喚起する方式や、車外にある別の情報提供端末装置301から注意を喚起することで、より確実に情報を提供することが可能となる。
本発明によれば、コンテンツがイベントを送信したり受信したりすることが可能であるため上記のことは容易に実現可能である。
本発明によれば、コンテンツ制作者121はコンテンツ511の制作意図に応じて、効果的な通知を行うことが可能である。
以下に、通知コンテンツにおいて補助的な情報提供装置を活用した例を示す。
コンテンツの内容が更新されたときに、利用者が別のコンテンツを連続して再生していると、何らかの通知をしないと、利用者は更新に気づかない。例えば、利用者が音楽コンテンツを聞いているときに、緊急の通知を行うような場合には割り込んで通知を行えばよいが、「新着の映画ガイドがあります。」のような緊急性が無い情報を更新があるたびに通知を行うと、煩雑になり利用者が主たる行為から注意をそらせる原因となりかねない。
補助的な情報提供装置は、利用者が行為を行っているときに、大きく注意をそらさないで、情報の内容が確認できるものが望ましい。
例えば、運転席から前方を見ているときに見やすい位置に補助的な情報提供装置を設置する。
このようなときに、コンテンツ間イベントの仕組みを使うことで、コンテンツから補助的な情報提供装置を制御することができる。
補助的な情報提供装置の提供するコンテンツは、主なヒューマンインターフェース部431である音コンテンツとは別の独立したコンテンツとして提供される。
例えば、補助的な情報提供装置は以下の状態を持つ。
1.通知する情報はない。
2.コンテンツの配信を受けている。
3.コンテンツの更新があった。
4.重要な情報がある。
補助的な情報提供装置は、これらを、LEDの色や点滅パターンの変化で示すことが可能である。
より効果的に演出できるようにするためには、以下の方法がある。
補助的な情報提供装置として音や映像ではなく、機械的な動作で直接視覚に訴えることは効果的である。
例えば、補助的な情報提供装置は犬型ロボットのような、しぐさを変えられるようなものとする。前記の状態を以下のように対応づけることによって、利用者は運転操作にゆとりがあるときに、それを一瞥することでどんな状態なのかを瞬時に把握することができる。
あるいは、走行中の車において、表示パネル(メーター類等)が使われないときには、表示パネルを補助的な情報提供装置として利用するようにしてもよい。具体的には、注視しなくても視野の端で視認できるような画面の表示パターンを切り替えたり、犬型ロボットの3D表示を行えばよい。
本発明においては、配信されたコンテンツが情報提供端末装置301内においてイベントを発生する機能と、他のコンテンツが発生したイベントを受信する機能と、情報提供端末装置301が外部機器435を制御するためのアクチュエータ接続部466が提供されるため、コンテンツ制作者121が上記のような演出を行うことが可能となる。
この実施例では、補助的な情報提供装置が車内に設置されているものである。補助的な情報提供装置は道路や施設などに設置されているようにしてもよい。
例えば、駐車場や遊園地などの施設内を走行中の車に施設管理者から情報を提供している場合、利用者1は施設の方に気を取られていて、車内の情報提供端末装置301から提供される情報に気づかないことがありえる。そのような場合に、施設内の道路脇や通路上に設置した大型表示パネルに、通知したい情報が車内の情報提供端末装置301にあることを点滅表示するようにすることで、利用者1に気づかせることができる。
あるいは、ゲートの開閉やロックの開閉などによって入ってよいという情報の伝達を効果的に行うことも可能である。
例えば、遊園地や施設である場所に入る前に利用者に説明しておきたいことがあるときに、携帯型の情報提供端末装置301で説明コンテンツを配信しておいて、それを利用者1が聞き終わったときに、ゲートである自動ドアを開放することによって、説明を確実に聞いてもらった段階で、自動的に入ってよいという情報が提供されるという演出が実現できる。さらには、説明コンテンツを聞く前にドアを手で開けようとすると、説明ガイドを聞くとドアが開きますという情報を伝えるというような演出を行うことも可能である。
フォルダ501の構成とコンテンツ511のダウンロードについて、より詳細に説明する。
図54は、フォルダ501の基本的な構成を説明する図である。図54の左側に示すように、例えば、フォルダ501−1には、必要なコンテンツ511、必要なプレイリスト514、必要なマスター指示データ515、および下位階層のフォルダ501であって、フォルダ501−1の子供のフォルダ501−2が論理的に格納される。
図54の右側に示すように、フォルダ501は、階層構造を有する。例えば、ルールフォルダ501−1の子供として、最新情報のフォルダ501−2が位置する。最新情報のフォルダ501−2の子供として、ニュースのフォルダ501−3が位置する。ニュースのフォルダ501−3の子供として、例えば、インデックスのフォルダ501−4、一般のフォルダ501−5、および社会のフォルダ501−6が配置される。
図55は、このような階層構造を有するフォルダ501の例を示す図である。フォルダ501の階層構造は、例えば、木構造とすることができる。
図56は、マスター指示データ515の例を示す図である。ダイナミックコマンドマップデータ812も同様の構成とすることができる。
この例において、指令は、移動だけなので、記述が省略されている。
図56で示す例において、左側の縦の列に記述されている単語は、イベント(コマンド)を示す。図56で示す例において、右側の縦の列に記述されている文字列は、移動先のフォルダ501を示す。
例えば、図56で示されるマスター指示データ515によって、「ガイド」であるイベントが入力されたとき、ルート:ガイド:メインで示されるフォルダ501に移動する(移動先のフォルダ501に格納されているコンテンツ511の集合が再生される)。図56で示されるマスター指示データ515によって、「天気予報 東京都」であるイベントが入力されたとき、ルート:最新情報:天気予報:東京都:メインで示されるフォルダ501に移動する。
図57は、情報提供端末装置301を起動したときに、コンテンツ記憶部388に格納されているフォルダ501、プレイリスト514、コンテンツ511、およびマスタ指示データ515の例を示す図である。
図57で示される例において、コンテンツ記憶部388には、ルートフォルダ501−1、並びにルートフォルダ501−1の子供である、インデックスフォルダ501−2、ガイドフォルダ501−3、最新情報フォルダ501−4、生活フォルダ501−5、ビジネスフォルダ501−6、およびツールフォルダ501−7が格納されている。そして、インデックスフォルダ501−2には、プレイリスト514−1、イニシャルコンテンツ511−1、およびマスタ指示データ515−1が格納されている。
情報提供端末装置301が起動されたとき、初期ポインタ記憶部458に格納されているデータがインデックスフォルダ501−2を指定しているので、マスター制御部451は、プレイリストリーダー452に、プレイリスト514−1を読み出させる。プレイリスト514−1には、イニシャルコンテンツ511−1に再生が指示されている。
マスタ指示データ515−1には、例えば、イニシャルコンテンツ511−1の再生開始イベントが発生したら、ルートフォルダ501−1のガイドフォルダ501−3をダウンロードし、ダウンロードが完了したら、ルートフォルダ501−1のガイドフォルダ501−3を再生する旨記述されている。
イニシャルコンテンツ511−1は、例えば、”AAAサービスに加入いただきましてありがとうございます。ただいまから情報提供端末のサービスを開始します。サーバから必要な情報をダウンロードするまで、しばらくお待ちください。ダウンロード完了後、端末の利用ガイドをお伝えします。”などの音声を出力するデータである。
従って、図58で示されるように、情報提供端末装置301は、利用者1が情報提供端末装置301を起動することによって、自動的に、ガイドフォルダ501−3のコンテンツを情報提供サーバ302からダウンロードする。
すなわち、情報提供端末装置301は、マスタ指示データ515−1に制御の基に、イニシャルコンテンツ511−1の再生開始イベントが発生したら、情報提供サーバ302から、ルートフォルダ501−1のガイドフォルダ501−3をダウンロードし、ダウンロードが完了したら、ルートフォルダ501−1のガイドフォルダ501−3を再生する。
従って、ルートフォルダ501−1のガイドフォルダ501−3をダウンロードの完了後、コンテンツ記憶部388のガイドフォルダ501−3には、プレイリスト514−2、コンテンツガイド1であるコンテンツ511−2、最新ガイドであるコンテンツ511−3、生活ガイドであるコンテンツ511−4、仕事ガイドであるコンテンツ511−5、ツールガイドであるコンテンツ511−6、マスター指示データ515−2、およびガイドフォルダ501−3の子供であるメインフォルダ501−8が格納される。
ガイドフォルダ501−3のダウンロードが完了したとき、マスター制御部451は、プレイリストリーダー452に、ルートフォルダ501−1のガイドフォルダ501−3の再生を指示する。
プレイリスト514−2が、コンテンツガイド1であるコンテンツ511−2、最新ガイドであるコンテンツ511−3、生活ガイドであるコンテンツ511−4、仕事ガイドであるコンテンツ511−5、およびツールガイドであるコンテンツ511−6を順に再生する指示が記述されているとき、プレイリストリーダーは、プレイリスト514−2の記述に基づいて、コンテンツガイド1であるコンテンツ511−2、最新ガイドであるコンテンツ511−3、生活ガイドであるコンテンツ511−4、仕事ガイドであるコンテンツ511−5、およびツールガイドであるコンテンツ511−6の再生をプレイヤー453に順に再生させる。
例えば、コンテンツガイド1であるコンテンツ511−2は、例えば、”コンテンツガイドです。最新情報、生活、ビジネス、ツールコンテンツを紹介します。ボイスコマンド「選択」でガイドが聞けます。”などの音声を出力するデータである。例えば、最新ガイドであるコンテンツ511−3は、例えば、”最新情報では、ニュース、天気予報、交通情報をお伝えします。”などの音声を出力するデータである。
例えば、生活ガイドであるコンテンツ511−4は、例えば、”生活情報では、アミューズメント、ショッピング、グルメに関する情報をお伝えします。”などの音声を出力するデータである。例えば、仕事ガイドであるコンテンツ511−5は、例えば、”ビジネス情報では、・・・・・・・情報をお伝えします。”などの音声を出力するデータである。
例えば、ツールガイドであるコンテンツ511−6は、例えば、”ツールでは、端末を使いこなすための機能を提供します。”などの音声を出力するデータである。
従って、例えば、音声出力部472から、”コンテンツガイドです。最新情報、生活、ビジネス、ツールコンテンツを紹介します。ボイスコマンド「選択」でガイドが聞けます。”、”最新情報では、ニュース、天気予報、交通情報をお伝えします。”、”生活情報では、アミューズメント、ショッピング、グルメに関する情報をお伝えします。”、”ビジネス情報では、・・・・・・・情報をお伝えします。”、および”ツールでは、端末を使いこなすための機能を提供します。”などと音声が出力される。
さらに、ツールガイドであるコンテンツ511−6を出力した後、コマンドガイドであるコンテンツ511を出力するようにしてもよい。
マスター指示データ515−2には、最新ガイドであるコンテンツ511−3が出力されているとき、選択コマンドが入力された場合、最新情報であるフォルダ501−4のコンテンツ511をダウンロードして、再生し、生活ガイドであるコンテンツ511−4が出力されているとき、選択コマンドが入力された場合、生活情報であるフォルダ501−5のコンテンツ511をダウンロードして、再生し、仕事ガイドであるコンテンツ511−5が出力されているとき、選択コマンドが入力された場合、ビジネス情報であるフォルダ501−6のコンテンツ511をダウンロードして、再生し、ツールであるコンテンツ511−7が出力されているとき、選択コマンドが入力された場合、ツールであるフォルダ501−7のコンテンツ511をダウンロードして、再生する旨、記述されている。
従って、マスター制御部451は、マスター指示データ515−2の記述から、コンテンツガイド1であるコンテンツ511−2が出力されているとき、選択コマンドが入力された場合、最新情報であるフォルダ501−4のコンテンツ511をダウンロードを指示し、ダウンロードが完了したとき再生を指示し、最新ガイドであるコンテンツ511−3が出力されているとき、選択コマンドが入力された場合、最新情報であるフォルダ501−4のコンテンツ511をダウンロードを指示し、ダウンロードが完了したとき再生を指示し、生活ガイドであるコンテンツ511−4が出力されているとき、選択コマンドが入力された場合、生活情報であるフォルダ501−5のコンテンツ511をダウンロードを指示し、ダウンロードが完了したとき再生を指示し、仕事ガイドであるコンテンツ511−5が出力されているとき、選択コマンドが入力された場合、ビジネス情報であるフォルダ501−6のコンテンツ511をダウンロードを指示し、ダウンロードが完了したとき再生を指示し、ツールであるコンテンツ511−7が出力されているとき、選択コマンドが入力された場合、ツールであるフォルダ501−7のコンテンツ511をダウンロードを指示し、ダウンロードが完了したとき再生を指示する。
従って、最新ガイドであるコンテンツ511−3が出力されているとき、選択コマンドが入力された場合、図60で示されるように、最新情報であるフォルダ501−4の子供であるインデックスフォルダ501−9に格納されている、プレイリスト514−3、最新情報ガイドであるコンテンツ511−7、およびマスター指示データ515−3が、情報提供サーバ302から、情報提供端末装置301に供給される。
プレイリスト514−3、最新情報ガイドであるコンテンツ511−7、およびマスター指示データ515−3が格納されているインデックスフォルダ501−9は、コンテンツ記憶部388の最新情報フォルダ501−4に格納される。
最新情報ガイドであるコンテンツ511−7は、例えば、”最新情報ガイドです。最新情報であニュース天気予報、交通情報を提供します。ニュース天気予報は1日6回自動的に更新されます。交通情報は6:00から21;00までは15分ごと、それ以外の時間は1時間ごとに更新されます。それぞれ、ボイスコマンドの「ニュース」「天気予報」「交通情報」で選択できます。この最新情報ガイドをもう一度聞くには、ボイスコマンドの「最新情報ガイド」で選択してください。”などの音声をプレイヤー453に出力させる。
マスター指示データ515−3には、例えば、最新情報ガイドのスタートイベントが発生したときに、ニュース、天気予報、交通情報のインデックスフォルダをダウンロードする旨が記述されている。
従って、図61で示されるように、マスター制御部451は、マスター指示データ515−3の記述から、最新情報ガイドのスタートイベントが発生したときに、ニュースのインデックスフォルダ501−13、天気予報のインデックスフォルダ501−15、交通情報のインデックスフォルダ501−17を通信部456にダウンロードさせる。
コンテンツ記憶部388には、最新情報のフォルダ501−4の子供のフォルダである、ニュースフォルダ501−10、天気予報フォルダ501−11、および交通情報フォルダ501−12が生成され、ニュースフォルダ501−10の子供であるニュースのインデックスフォルダ501−13、天気予報フォルダ501−11の子供である天気予報のインデックスフォルダ501−15、および交通情報フォルダ501−12の子供である交通情報のインデックスフォルダ501−17が記録される。
コンテンツ記憶部388のインデックスフォルダ501−13には、情報提供サーバ302からダウンロードされた、プレイリスト514−4、ニュースガイドであるコンテンツ511−8、およびマスター指示データ515−4が格納される。
コンテンツ記憶部388のインデックスフォルダ501−15には、情報提供サーバ302からダウンロードされた、プレイリスト514−5、天気予報ガイドであるコンテンツ511−9、およびマスター指示データ515−5が格納される。
コンテンツ記憶部388のインデックスフォルダ501−17には、情報提供サーバ302からダウンロードされた、プレイリスト514−6、交通情報ガイドであるコンテンツ511−10、およびマスター指示データ515−6が格納される。
さらに、ニュースであるフォルダ501−10の子供として、メインであるフォルダ501−14が配置される。天気予報であるフォルダ501−11の子供として、メインであるフォルダ501−16が配置される。交通情報であるフォルダ501−12の子供として、メインであるフォルダ501−18が配置される。
ニュースであるフォルダ501−10の子供としての、メインであるフォルダ501−14は、図62で示されるように、例えば、一般であるフォルダ501−21、社会であるフォルダ501−22、経済であるフォルダ501−23、およびスポーツであるフォルダ501−24からなる。
さらに、マスター指示データ515に基づいて、情報提供端末装置301は、情報提供サーバ302から、一般であるフォルダ501−21の子供であるメインのフォルダ501−31に格納されているプレイリスト514−11および一般ニュースフォルダ501−31をダウンロードし、社会であるフォルダ501−22の子供であるメインのフォルダ501−32に格納されているプレイリスト514−12および社会ニュースフォルダ501−32をダウンロードし、経済であるフォルダ501−23の子供であるメインのフォルダ501−33に格納されているプレイリスト514−13および経済ニュースフォルダ501−33をダウンロードし、およびスポーツであるフォルダ501−24の子供であるメインのフォルダ501−34に格納されているプレイリスト514−14およびスポーツニュースフォルダ501−34をダウンロードし、コンテンツ記憶部388に記憶する。
さらにまた、マスター指示データ515に基づいて、情報提供端末装置301は、情報提供サーバ302から、一般ニュースフォルダ501−31に格納されているプレイリスト514−21およびニュースであるコンテンツ511−21−1乃至511−21−nをダウンロードして、コンテンツ記憶部388に記憶し、社会ニュースフォルダ501−32に格納されているプレイリスト514−22およびニュースであるコンテンツ511−22−1乃至511−22−nをダウンロードして、コンテンツ記憶部388に記憶し、経済ニュースフォルダ501−33に格納されているプレイリスト514−23およびニュースであるコンテンツ511−23−1乃至511−23−nをダウンロードして、コンテンツ記憶部388に記憶し、スポーツニュースフォルダ501−34に格納されているプレイリスト514−24およびニュースであるコンテンツ511−24−1乃至511−24−nをダウンロードして、コンテンツ記憶部388に記憶する。
このように、情報提供端末装置301は、ネットワーク303を介して、情報提供サーバ302から、コンテンツ511、プレイリスト514、およびマスター指示データ515を順次ダウンロードして、記憶する。
このように、本発明に係る情報提供システムにおいて、情報のダウンロードは、利用者の操作に起因するコンテンツの再生によって引き起こされる。コンテンツで必要なデータは、1回の操作で指定できる。
また、フォルダを指定すると、そこに格納されているデータがサブフォルダも含めて、全てダウンロードされる(配信される)。また、コンテンツの再生によって、後続のコンテンツが自動的に配信され、サービスが連続的に行われる。
さらに、ダウンロードされたコンテンツは更新できる。
図64のフローチャートを参照して、情報提供端末装置301の起動の処理を説明する。
ステップS11において、マスター制御部451は、初期ポインタ記憶部458からフォルダ501を示す情報を読み出し、プレイリストリーダー452に、読み出した情報で示されるフォルダ501の再生を指示し、読み出した情報で示されるフォルダ501に格納されているマスター指示データ515を読み込む。
ステップS12において、プレイリストリーダー452は、読み出した情報で示されるフォルダ501であるインデックスフォルダ501からプレイリスト514を読み出す。
ステップS13において、プレイリストリーダー452は、プレイリスト514に書かれているイニシャルコンテンツ511の再生をプレイヤー453に指示する。
ステップS14において、プレイヤー453は、イニシャルコンテンツ511の再生をプレイヤー453の再生を開始し、再生開始イベントを発生する。再生開始イベントは、イベント処理部461に供給される。
ステップS15において、イベント処理部461は、マスター制御部451に再生開始イベントを供給する。
ステップS16において、マスター制御部451は、マスター指示データに従って、ルートフォルダ501の子供であるガイドフォルダ501を情報提供サーバ302からネットワーク303を介してダウンロードする。
ステップS17において、マスター制御部451は、ガイドフォルダ501のダウンロードが完了したとき、プレイリストリーダー452にガイドフォルダ501の再生を指示し、ガイドフォルダ501のコンテンツ511が再生され、処理は終了する。すなわち、ガイドフォルダ501のダウンロードが完了すると、自動的にガイドの再生が始まる。
図65は、利用者1の音声であるイベント(コマンド)「スタート」に対する、情報提供端末装置301の処理を説明するフローチャートである。
ステップS1101において、イベント処理部461は、音声入力部462から供給される、利用者1の音声「スタート」に対するイベントを取得し、取得したイベントをマスター制御部451に供給する。
ステップS2101において、マスター制御部451は、初期ポインタ記憶部458に記憶されている初期値を読み出して、読み出した初期値をカレントポインタ459に設定することにより、ポインタを初期値にして、初期値で示されるフォルダ501の再生をプレイリストリーダー452に指示する。
ステップS3101において、プレイリストリーダー452は、マスター制御部451から指示されたフォルダ501に格納されているプレイリスト514である、初期値のプレイリスト514を読み込む。ステップS3102において、プレイリストリーダー452は、プレイリスト514を基に、再生すべきコンテンツ511を決定し、コンテンツ記憶部388に記憶されているコンテンツ511から、再生すべきコンテンツ511のファイルタイプを読む。
ステップS3103において、プレイリストリーダー452は、コンテンツタイプに該当するプレイヤー453を選択する。ステップS3104において、プレイリストリーダー452は、ステップS3103の処理で選択したプレイヤー453に、再生すべきコンテンツ511のファイル名を通知する。
ステップS4101において、プレイヤー453は、ステップS3104の処理において通知されたファイル名で特定されるコンテンツ511を再生し、処理は終了する。
なお、ファイル名には、パス名が含まれる。以下、特に記載しない場合、ファイル名には、パス名が含まれるものとする。
図66は、利用者1の音声であるイベント(コマンド)「次」に対する、情報提供端末装置301の処理を説明するフローチャートである。
ステップS1201において、イベント処理部461は、音声入力部462から供給される、利用者1の音声「次」に対するイベントを取得し、取得したイベントをマスター制御部451に供給する。ステップS2201において、マスター制御部451は、プレイリストリーダー452にコンテンツの再生の中断を指示する。
ステップS3201において、プレイリストリーダー452は、コンテンツの再生の中断をプレイヤー453に指示する。ステップS4201において、プレイヤー453は、コンテンツの再生を中断する。
ステップS2202において、マスター制御部451は、カレントポインタ459に格納されている情報で示されるフォルダ501の次のコンテンツ示すように、ポインタを次のコンテンツに移動する。ステップS2203において、マスター制御部451は、ポインタで示される次のコンテンツ511の再生をプレイリストリーダー452に指示する。
ステップS3202において、プレイリストリーダー452は、コンテンツ記憶部388に記憶されているコンテンツ511から、ステップS2203の処理で再生が指示されたコンテンツ511のファイルタイプを読む。ステップS3203において、プレイリストリーダー452は、コンテンツタイプに該当するプレイヤー453を選択する。
ステップS3204において、プレイリストリーダー452は、ステップS3203の処理で選択したプレイヤー453に、再生すべきコンテンツ511のファイル名を通知する。ステップS4202において、プレイヤー453は、ステップS3204の処理において通知されたファイル名で特定されるコンテンツ511を再生し、処理は終了する。
図67および図68は、利用者1の音声であるイベント(コマンド)「削除」に対する、情報提供端末装置301の処理を説明するフローチャートである。
ステップS1301において、イベント処理部461は、音声入力部462から供給される、利用者1の音声「削除」に対するイベントを取得し、取得したイベントをマスター制御部451に供給する。
ステップS2301において、マスター制御部451は、プレイリストリーダー452にコンテンツの再生の中断を指示する。ステップS3301において、プレイリストリーダー452は、コンテンツの再生の中断をプレイヤー453に指示する。
ステップS4301において、プレイヤー453は、コンテンツの再生を中断する。ステップS2302において、マスター制御部451は、ポインタスタック460にカレントポインタ459の値をプッシュする。
ステップS2303において、マスター制御部451は、削除ガイドコンテンツ511のID(IDentifier:識別子)を、カレントポインタ459に書き込む。ステップS2304において、マスター制御部451は、カレントポインタ459で示されるコンテンツ511の再生をプレイリストリーダー452に指示する。
ステップS3302において、プレイリストリーダー452は、コンテンツ記憶部388に記憶されているコンテンツ511から、ステップS2304の処理で再生が指示されたコンテンツ511のファイルタイプを読む。ステップS3303において、プレイリストリーダー452は、コンテンツタイプに該当するプレイヤー453を選択する。
ステップS3304において、プレイリストリーダー452は、ステップS3303の処理で選択したプレイヤー453に、再生すべきコンテンツ511のファイル名を通知する。ステップS4302において、プレイヤー453は、ステップS3304の処理において通知されたファイル名で特定される削除ガイドのコンテンツ511を再生する。
ステップS2305において、マスター制御部451は、コマンド待ちの状態となる。ステップS1302において、イベント処理部461は、音声入力部462から供給される、利用者1の音声「はい」または「いいえ」に対するイベントを取得し、取得したイベントをマスター制御部451に供給する。
ステップS2306において、マスター制御部451は、イベント処理部461から供給されたイベントが「はい」であるか否かを判定し、イベントが「はい」でない場合、すなわち、イベントが「いいえ」である場合、利用者1は、コンテンツの削除を希望していないので、ステップS3305に進み、プレイリストリーダー452は、コンテンツ511の再生の続行をプレイヤー453に指示する。
ステップS4303において、プレイヤー453は、プレイリストリーダー452からコンテンツ511の再生の続行の指示を基に、コンテンツ511の再生を続行する。一方、ステップS2306において、イベントが「はい」である場合、利用者1は、コンテンツの削除を希望しているので、ステップS2307に進み、マスター制御部451は、スタックポインタ460の最も上に格納されている情報(直前にプッシュされた情報)で示されるコンテンツ511をコンテンツ記憶部388から削除する。
ステップS2308において、マスター制御部451は、プレイリスト514があれば、プレイリスト514から、削除したコンテンツ511に対応する行を、1行削除する。カレントポインタ459には、プレイリスト514上の次のコンテンツ511を指定する値が設定される。ステップS3306において、プレイリストリーダー452は、コンテンツ記憶部388に記憶されているコンテンツ511から、カレントポインタ459により指示されるコンテンツ511のファイルタイプを読む。
ステップS3307において、プレイリストリーダー452は、コンテンツタイプに該当するプレイヤー453を選択する。ステップS3308において、プレイリストリーダー452は、ステップS3307の処理で選択したプレイヤー453に、再生すべきコンテンツ511のファイル名を通知する。
ステップS4304において、プレイヤー453は、ステップS3308の処理において通知されたファイル名で特定されるコンテンツ511を再生し、処理は終了する。
図69乃至図72は、利用者1の音声であるイベント(コマンド)「リクエスト」に対する、情報提供端末装置301の処理を説明するフローチャートである。
ステップS1501において、イベント処理部461は、音声入力部462から供給される、利用者1の音声「リクエスト」に対するイベントを取得し、取得したイベントをマスター制御部451に供給する。ステップS2501において、マスター制御部451は、プレイリストリーダー452にコンテンツの再生の中断を指示する。
ステップS3501において、プレイリストリーダー452は、コンテンツの再生の中断をプレイヤー453に指示する。ステップS4501において、プレイヤー453は、コンテンツの再生を中断する。
ステップS2502において、マスター制御部451は、ポインタスタック460にカレントポインタ459の値をプッシュする。ステップS2503において、マスター制御部451は、リクエストガイドコンテンツ511のIDを、カレントポインタ459に書き込む。
ステップS2504において、マスター制御部451は、カレントポインタ459で示されるコンテンツ511の再生をプレイリストリーダー452に指示する。ステップS3502において、プレイリストリーダー452は、コンテンツ記憶部388に記憶されているコンテンツ511から、ステップS2504の処理で再生が指示されたコンテンツ511のファイルタイプを読む。
ステップS3503において、プレイリストリーダー452は、コンテンツタイプに該当するプレイヤー453を選択する。ステップS3504において、プレイリストリーダー452は、ステップS3503の処理で選択したプレイヤー453に、再生すべきコンテンツ511のファイル名を通知する。
ステップS4502において、プレイヤー453は、ステップS3504の処理において通知されたファイル名で特定されるリクエストガイドのコンテンツ511を再生する。ステップS2505において、マスター制御部451は、コマンド待ちの状態となる。
ステップS1502において、イベント処理部461は、音声入力部462から供給される、利用者1の音声に対するイベントである、コンテンツ指定コマンドを取得し、取得したイベントをマスター制御部451に供給する。
コンテンツ指定コマンドは、例えば、「音楽ジャズ3」などである。
ステップS2506において、マスター制御部451は、イベント処理部461から供給されたイベントがコンテンツのリクエストであるか否かを判定し、イベントがコンテンツのリクエストでない場合、利用者1は、コンテンツのリクエストを希望していないので、ステップS3505に進み、プレイリストリーダー452は、コンテンツ511の再生の続行をプレイヤー453に指示する。
ステップS4503において、プレイヤー453は、プレイリストリーダー452からコンテンツ511の再生の続行の指示を基に、コンテンツ511の再生を続行する。
一方、ステップS2506において、イベントがコンテンツのリクエストである場合、利用者1は、コンテンツのリクエストを希望しているので、ステップS2507に進み、マスター制御部451は、コンテンツのリクエストで特定されるフォルダ501(のコンテンツ511)のダウンロードを通信部456に指示する。マスター制御部451は、マスター指示データ515またはダイナミックコマンドマップデータ812を基に、コンテンツのリクエストから、ダウンロードの対象となるフォルダ501を特定する。
通信部456は、ネットワーク303を介して、情報提供サーバ302にリクエストされたフォルダ501(のコンテンツ511)のダウンロードを要求し、情報提供サーバ302から送信されたフォルダ501(のコンテンツ511)受信する。
ステップS2508において、マスター制御部451は、ポインタスタック460からカレントポインタ459に値をポップする。ステップS1503において、イベント処理部461は、ダウンロード完了のイベントが通信部456から供給されたとき、ダウンロード完了のイベントをマスター制御部451に供給して、ダウンロード完了通知を行う。
ステップS2509において、マスター制御部451は、ダウンロード完了ガイドのファイル名をカレントポインタ459に書き込む。ステップS2510において、マスター制御部451は、カレントポインタ459で示される、ダウンロード完了のコンテンツ511の再生をプレイリストリーダー452に指示する。
ステップS3506において、プレイリストリーダー452は、コンテンツ記憶部388に記憶されているコンテンツ511から、ステップS2510の処理で再生が指示されたコンテンツ511のファイルタイプを読む。ステップS3507において、プレイリストリーダー452は、コンテンツタイプに該当するプレイヤー453を選択する。ステップS3508において、プレイリストリーダー452は、ステップS3507の処理で選択したプレイヤー453に、再生すべきコンテンツ511のファイル名を通知する。
ステップS4504において、プレイヤー453は、ステップS3508の処理において通知されたファイル名で特定されるダウンロード完了のコンテンツ511を再生する。ステップS2511において、マスター制御部451は、コマンド待ちの状態となる。
ステップS1504において、イベント処理部461は、音声入力部462から供給される、利用者1の音声「はい」または「いいえ」に対するイベントを取得し、取得したイベントをマスター制御部451に供給する。
ステップS2512において、マスター制御部451は、イベント処理部461から供給されたイベントが「はい」であるか否かを判定し、イベントが「はい」でない場合、すなわち、イベントが「いいえ」である場合、利用者1は、コンテンツのリクエストを希望していないので、ステップS3509に進み、プレイリストリーダー452は、コンテンツ511の再生の続行をプレイヤー453に指示する。
ステップS4505において、プレイヤー453は、プレイリストリーダー452からコンテンツ511の再生の続行の指示を基に、コンテンツ511の再生を続行する。
一方、ステップS2512において、イベントが「はい」である場合、利用者1は、コンテンツのリクエストを希望しているので、ステップS2513に進み、マスター制御部451は、カレントポインタ459に、ダウンロードを完了したフォルダ501のコンテンツ511を指定する情報を書き込む。ステップS2514において、マスター制御部451は、カレントポインタ459で示されるコンテンツ511の再生をプレイリストリーダー452に指示する。
ステップS3510において、プレイリストリーダー452は、コンテンツ記憶部388に記憶されているコンテンツ511から、ステップS2514の処理で再生が指示されたコンテンツ511のファイルタイプを読む。ステップS3511において、プレイリストリーダー452は、コンテンツタイプに該当するプレイヤー453を選択する。
ステップS3512において、プレイリストリーダー452は、ステップS3511の処理で選択したプレイヤー453に、再生すべきコンテンツ511のファイル名を通知する。ステップS4506において、プレイヤー453は、ステップS3512の処理において通知されたファイル名で特定される、ダウンロードされたコンテンツ511を再生し、処理は終了する。
図73は、情報提供サーバ302からのイベントに対する、情報提供端末装置301の処理を説明するフローチャートである。
ステップS1901において、イベント処理部461は通信部456から供給される、情報提供サーバ302から送信されたコンテンツ更新イベントを取得し、取得したコンテンツ更新イベントをマスター制御部451に供給する。コンテンツ更新イベントは、例えば、天気予報のコンテンツ511の更新を表す。
ステップS2901において、マスター制御部451は、プレイリストリーダー452にコンテンツの再生の中断を指示する。ステップS3901において、プレイリストリーダー452は、コンテンツの再生の中断をプレイヤー453に指示する。ステップS4901において、プレイヤー453は、コンテンツの再生を中断する。
また、ステップS2901において、マスター制御部451は、通信部456に、更新されたコンテンツのダウンロードを指示する。マスター制御部451は、マスター指示データ515またはダイナミックコマンドマップデータ812を基に、コンテンツ更新イベントから、ダウンロードの対象となるフォルダ501を特定する。
通信部456は、ネットワーク303を介して、情報提供サーバ302にフォルダ501(のコンテンツ511)(この場合、天気予報のコンテンツ511)のダウンロードを要求し、情報提供サーバ302から送信されたフォルダ501(のコンテンツ511)受信する。
ステップS2902において、マスター制御部451は、ダウンロードしたコンテンツ511に、コンテンツ記憶部388に記憶されているコンテンツ511を置き換える。すなわち、コンテンツ記憶部388に記憶されているコンテンツ511が、新たなコンテンツ511に置き換えられる。
ステップS2903において、マスター制御部451は、ダウンロードしたコンテンツのIDをカレントポインタ459に書く。ステップS2904において、マスター制御部451は、カレントポインタ459で示されるコンテンツ511の再生をプレイリストリーダー452に指示する。
ステップS3902において、プレイリストリーダー452は、コンテンツ記憶部388に記憶されているコンテンツ511から、ステップS2904の処理で再生が指示されたコンテンツ511のファイルタイプを読む。ステップS3903において、プレイリストリーダー452は、コンテンツタイプに該当するプレイヤー453を選択する。
ステップS3904において、プレイリストリーダー452は、ステップS3903の処理で選択したプレイヤー453に、再生すべきコンテンツ511のファイル名を通知する。ステップS4902において、プレイヤー453は、ステップS3304の処理において通知されたファイル名で特定されるダウンロードされたコンテンツ511を再生し、処理は終了する。
次に、マスター制御部451の処理の詳細について、説明する。
図74は、マスター制御部451の起動の処理を説明するフローチャートである。
ステップS51において、マスター制御部451は、初期ポインタ記憶部458から、初期ポインタを読み込み、カレントフォルダ記憶部702にセットする。ステップS52において、マスター制御部451は、カレントポインタ459を空にする。
ステップS53において、マスター制御部451は、コンテンツフォルダ再生処理を実行して、処理は終了する。
図75は、コンテンツフォルダ再生処理の詳細を説明するフローチャートである。
ステップS71において、マスター制御部451は、カレントフォルダ記憶部702の参照するフォルダ501をコンテンツ記憶部388から読み出す。
ステップS72において、マスター制御部451は、フォルダ501にダイナミックコマンドマップデータ812があるか否かを判定し、フォルダ501にダイナミックコマンドマップデータ812があると判定された場合、ステップS73に進み、ダイナミックコマンドマップデータ812を読み込み、ダイナミックコマンドマップデータ812をダイナミックコマンドスタック704にプッシュし、手続きは、ステップS74に進む。
ステップS74において、マスター制御部451は、フォルダ501にマスター指示データ515があるか否かを判定し、フォルダ501にマスター指示データ515があると判定された場合、ステップS75に進み、マスター指示データ515を読み込み、マスター指示データ515をマスター指示データスタック705にプッシュし、手続きは、ステップS76に進む。
ステップS76において、マスター制御部451は、フォルダ501にあるプレイリスト514を指定して、プレイリストリーダー452に再生指示を行い、処理は終了する。
ステップS72において、フォルダ501にダイナミックコマンドマップデータ812がないと判定された場合、ステップS77に進み、ボイド情報(空であることを示す情報)をダイナミックコマンドスタック704にプッシュし、手続きは、ステップS74に進む。
ステップS74において、フォルダ501にマスター指示データ515がないと判定された場合、ステップS78に進み、ボイド情報をマスター指示データスタック705にプッシュし、手続きは、ステップS76に進む。
図76は、マスター制御部451による、イベント入力の処理を説明するフローチャートである。
ステップS101において、マスター制御部451は、入力されたイベントがシステム制御コマンドであるか否かを判定し、イベントがシステム制御コマンドでないと判定された場合、ステップS102に進み、コマンドマップスタックの上から順に、入力されたイベントを検索する。
ステップS103において、マスター制御部451は、コマンドマップデータ811に入力されたイベントの記述があるか否かを判定し、コマンドマップデータ811に入力されたイベントの記述がないと判定された場合、ステップS104に進み、ダイナミックコマンドスタック704の新しいエントリから順にボイド情報は無視して入力イベントを検索する。
ステップS105において、マスター制御部451は、ダイナミックコマンドマップデータ812に入力されたイベントの記述があるか否かを判定し、ダイナミックコマンドマップデータ812に入力されたイベントの記述がないと判定された場合、ステップS106に進み、マスター指示データスタック705の新しいエントリから順にボイド情報は無視して入力イベントを検索する。
ステップS107において、マスター制御部451は、マスター指示データ515に入力されたイベントの記述があるか否かを判定し、マスター指示データ515に入力されたイベントの記述があると判定された場合、ステップS108に進み、マスター指示データ515の入力されたイベントに対応して記述されている指令を基に、入力イベントの処理を実行して、処理は終了する。
ステップS107において、マスター指示データ515に入力されたイベントの記述がないと判定された場合、入力されたイベントが、システム制御コマンドではなく、コマンドマップデータ811、ダイナミックコマンドマップデータ812、およびマスター指示データ515に記述されていないので、そのまま処理は終了する。
ステップS101において、イベントがシステム制御コマンドであると判定された場合、ステップS109に進み、マスター制御部451は、システム制御処理を実行して、処理は終了する。
ステップS103において、コマンドマップデータ811に入力されたイベントの記述があると判定された場合、ステップS110に進み、入力されたイベントがプレイヤー再生制御コマンドであるか否かを判定し、入力されたイベントがプレイヤー再生制御コマンドであると判定された場合、ステップS111に進み、マスター制御部451は、プレイヤー再生制御コマンドである入力されたイベントに対応するプレイヤー再生制御を実行して、処理は終了する。
ステップS110において、入力されたイベントがプレイヤー再生制御コマンドでないと判定された場合、ステップS112に進み、マスター制御部451は、カレントポインタ459の値をポインタスタック460にプッシュする。
ステップS113において、マスター制御部451は、フォルダスタック703に、カレントフォルダ記憶部702に記憶されているカレントフォルダ情報をプッシュする。ステップS114において、マスター制御部451は、コマンドマップデータ811またはダイナミックコマンドマップデータ812の検索で検索されたエントリのフォルダ情報をカレントフォルダ記憶部702にセットする。
ステップS115において、マスター制御部451は、コンテンツフォルダ再生処理を実行して、処理は終了する。なお、ステップS115における、コンテンツフォルダ再生処理は、図75のフローチャートを参照して説明した処理と同様である。
ステップS105において、ダイナミックコマンドマップデータ812に入力されたイベントの記述があると判定された場合、ステップS112に進み、上述した処理を実行する。
図77は、前コマンドの処理を説明するフローチャートである。
ステップS141において、マスター制御部451は、プレイリストリーダー452に、プレイリスト514に記述されている、1つ前のコンテンツの再生をプレイヤー453に指示させ、処理は終了する。
図78は、次コマンドの処理を説明するフローチャートである。
ステップS161において、マスター制御部451は、プレイリストリーダー452に、プレイリスト514に記述されている、次のコンテンツの再生をプレイヤー453に指示させ、処理は終了する。
図79は、戻るコマンドの処理を説明するフローチャートである。
ステップS201において、マスター制御部451は、ポインタスタック460が空であるか否かを判定し、ポインタスタック460が空でない、すなわち、ポインタスタック460にポインタ情報が格納されているとき、ステップS202に進み、マスター制御部451は、フォルダスタック703からフォルダ情報をポップし、ポップしたフォルダ情報をカレントフォルダ記憶部702にセットする。
ステップS203において、マスター制御部451は、ポインタスタック460からポインタ情報をポップして、カレントポインタ459にセットする。ステップS204において、マスター制御部451は、コンテンツフォルダ再生処理を実行して、処理は終了する。なお、ステップS204における、コンテンツフォルダ再生処理は、図75のフローチャートを参照して説明した処理と同様である。
ステップS201において、ポインタスタック460が空であると判定された場合、処理は終了する。
このように、マスター制御部451は、戻るコマンドが入力された場合、その前に再生していたフォルダ501に格納されているコンテンツ511を再生させることができる。
図80は、プレイリストリーダー452による、コンテンツの再生指示の処理を説明するフローチャートである。
ステップS241において、プレイリストリーダー452は、内蔵しているプレイングフォルダ記憶部にマスター制御部451から指定されたプレイリスト514があるフォルダ501をセットする。
ステップS242において、プレイリストリーダー452は、カレントポインタ459が空であるか否かを判定し、カレントポインタ459が空であると判定された場合、ステップS243に進み、さらに、プレイリスト514が空であるか否かを判定する。ステップS243において、プレイリスト514が空でないと判定された場合、ステップS244に進み、プレイリストリーダー452は、プレイリストポインタの値を1にセットする。
ステップS245において、プレイリストリーダー452は、プレイリスト番目のコンテンツ511はフォルダ501であるか否か、すなわち、プレイリスト514において、プレイリストポインタで指定される位置のコンテンツ511がフォルダ501であるか否かを判定し、フォルダ501でないと判定された場合、ステップS246に進む。
ステップS246において、プレイリストリーダー452は、コンテンツ記憶部388のプレイリストポインタ番目のコンテンツIDのコンテンツ511の種別をチェックする。すなわち、プレイリストリーダー452は、コンテンツ記憶部388に記憶されている、プレイリスト514において、プレイリストポインタで指定される位置のコンテンツ511の種類を示す情報を取得する。
ステップS247において、プレイリストリーダー452は、コンテンツ511の種別に応じたプレイヤー453を選択し、コンテンツIDを指定してプレイヤー453に再生指示を出す。ステップS248において、プレイリストリーダー452は、プレイヤー453の状態をチェックし、再生経過情報をカレントポインタ459に格納する。
ステップS249において、プレイリストリーダー452は、定期確認時間待つ。ステップS250において、プレイリストリーダー452は、プレイヤー453の再生が終わったか否かを判定し、プレイヤー453の再生が終わっていないと判定された場合、ステップS248に戻り、上述した処理を繰り返す。
ステップS250において、プレイヤー453の再生が終わったと判定された場合、ステップS251に進み、プレイリストリーダー452は、カレントポインタ459を空にする。
ステップS252において、プレイリストリーダー452は、プレイリストポインタの値を1増やす。ステップS253において、プレイリストリーダー452は、プレイリストポインタが最後のコンテンツ511であったか否か、すなわち、プレイリスト514において、プレイリストポインタで指定される位置のコンテンツ511が最後のコンテンツ511であったか否かを判定し、最後のコンテンツ511ではないと判定された場合、ステップS245に戻り、上述した処理を繰り返す。
ステップS253において、最後のコンテンツ511であると判定された場合、ステップS254に進み、フォルダイグジットイベントの処理をマスター制御部451に要求して、処理は終了する。フォルダイグジットイベントの処理の詳細は、後述する。
ステップS242において、カレントポインタ459が空でないと判定された場合、ステップS255に進み、プレイリストリーダー452は、プレイヤー453に、カレントポインタ459の示すところからの再生を指示し、ステップS248に進む。ステップS245において、フォルダ501であると判定された場合、ステップS256に進み、プレイリストリーダー452は、プレイングフォルダ記憶部の値をプレイングフォルダスタックにプッシュする。
ステップS257において、プレイリストリーダー452は、マスター制御部451に、フォルダエンターイベントの処理を要求して、処理は終了する。
図81は、ステップS257に対応する、フォルダエンターイベントの処理の詳細を説明するフローチャートである。
ステップS301において、マスター制御部451は、フォルダスタック703にカレントフォルダ記憶部702に記憶されているカレントフォルダ情報をプッシュする。ステップS302において、マスター制御部451は、フォルダエンターイベントのフォルダ情報をカレントフォルダ記憶部702にセットする。
ステップS303において、マスター制御部451は、コンテンツフォルダ再生処理を実行して、処理は終了する。なお、ステップS303における、コンテンツフォルダ再生処理は、図75のフローチャートを参照して説明した処理と同様である。
図82は、ステップS254に対応する、フォルダイグジットイベントの処理の詳細を説明するフローチャートである。
ステップS351において、マスター制御部451は、ダイナミックコマンドスタック704からコマンドマップデータ811を1組ポップする。
ステップS352において、マスター制御部451は、マスター指示データスタック705から、マスター指示データを1組ポップする。
ステップS353において、マスター制御部451は、ポインタスタック460が空であるか否かを判定し、ポインタスタック460が空でないと判定された場合、ステップS354に進み、フォルダスタック703からフォルダ情報をポップし、カレントフォルダ記憶部702にフォルダ情報をセットする。
ステップS355において、マスター制御部451は、ポインタスタック460からポインタ情報をポップし、カレントポインタ459にセットする。
ステップS356において、マスター制御部451は、マスター制御部451は、コンテンツフォルダ再生処理を実行して、処理は終了する。なお、ステップS356における、コンテンツフォルダ再生処理は、図75のフローチャートを参照して説明した処理と同様である。
ステップS353において、ポインタスタック460が空であると判定された場合、ステップS357に進み、マスター制御部451は、フォルダスタック703が空であるか否かを判定し、フォルダスタック703が空であると判定された場合、処理は終了する。
ステップS357において、フォルダスタック703が空でないと判定された場合、ステップS358に進み、マスター制御部451は、フォルダスタック703からフォルダ情報をポップし、フォルダ情報をカレントフォルダ記憶部702にセットする。
ステップS359において、マスター制御部451は、マスター制御部451は、コンテンツフォルダ再生処理を実行して、処理は終了する。なお、ステップS359における、コンテンツフォルダ再生処理は、図75のフローチャートを参照して説明した処理と同様である。
このように、情報を出力するようにした場合、利用者に情報を提供することができる。
また、出力されている情報を含む集合に関係付けられているイベント対応制御プログラムが読み込まれて、読み込んだイベント対応制御プログラムに基づいて、イベントに対応して、集合の出力が制御され、出力が指示された集合に関係付けられている順序データに基づいて、集合に含まれている情報の出力が制御されるするようにした場合、最小限の操作で、適切な時期に適切な順序で適切な情報を連続的に出力できるようになる。
情報を受信するようにした場合、受信した情報を出力することができる。
また、集合毎に関係付けられている、イベントに対する指令が記述されているイベント対応制御プログラムの中の、出力されている情報を含む集合に関係付けられているイベント対応制御プログラムに基づいて、イベントに対応して、集合の受信が制御され、情報を提供する情報提供装置への、集合受信制御手段から受信が指示された集合の要求の送信が制御され、情報提供装置から提供された、要求した集合に属する情報、および要求した集合に関係付けられているイベント対応制御プログラムの受信が制御されるようにした場合、最小限の操作で、適切な時期に適切な順序で必要な情報を連続的に受信できるようになる。
さらに、情報からなる集合を単位とする階層構造を有する情報、および集合毎に関係付けられている、受信側におけるイベントに対する指令が記述されているイベント対応制御プログラムが記憶され、情報を受信する情報受信装置から、集合が要求された場合、情報受信装置に、要求された集合に属する情報、および要求された集合に関係付けられているイベント対応制御プログラムが送信されるようにした場合、情報受信装置において、最小限の操作で、適切な時期に適切な順序で必要な情報を連続的に受信できるようになる。
プログラムが、集合の中の1つである第1の集合に関係付けられ、第1の集合に属する情報、または第1の集合の子孫の集合に属する情報が出力されている場合、情報の出力または受信を制御するコンピュータに読み込まれ、所定のイベントが発生した場合、集合の中の他の集合である第2の集合の出力および第2の集合の受信の少なくとも一方の処理をコンピュータに実行させるようにした場合、最小限の操作で、適切な時期に適切な順序で必要な情報を連続的に出力できるようになるか、または適切な時期に適切な順序で必要な情報を連続的に受信できるようになる。
また、情報が記憶されると共に、集合毎に関係付けられている、情報受信装置におけるイベントに対する指令が記述されているイベント対応制御プログラムが記憶され、情報受信装置から、集合が要求された場合、情報受信装置に、要求された集合に属する情報、および要求された集合に関係付けられているイベント対応制御プログラムが送信され、イベント対応制御プログラムの中の、出力されている情報を含む集合に関係付けられているイベント対応制御プログラムに基づいて、イベントに対応して、集合の受信が制御され、情報提供装置に、受信が指示された集合の要求が送信され、情報提供装置から提供された、要求した集合に属する情報、および要求した集合に関係付けられているイベント対応制御プログラムが受信されるようにした場合、情報受信装置において、最小限の操作で、適切な時期に適切な順序で必要な情報を連続的に出力できるようになる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、図22、図23、または図24に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク391若しくは磁気ディスク411(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク392若しくは光ディスク412(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク393若しくは光磁気ディスク413、若しくは半導体メモリ394若しくは半導体メモリ414などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM383またはROM403や、図示せぬハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。