JP2005208925A - データ変換装置、およびデータ変換プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の要素が配置されたページを表わす画像データを、高速に出力デバイス用の画像データに変換することができるデータ変換装置、およびデータ変換プログラムを提供する。
【解決手段】
少なくとも1つの要素が配置された画像を表わす、それら要素それぞれを表現した要素データ部分を含む画像データを取得する画像データ取得部と、画像データに含まれる要素データ部分のうち複数の要素データ部分を互いに合成して1つの要素データ部分を生成し、複数の要素データ部分に替えてその合成した要素データ部分を含む画像データを生成する要素合成部とを備えたことを特徴とする。画像データに含まれる要素データの総数を減少させることによって、RIPのセットアップの回数を抑えて、画像データの変換にかかる一連の処理時間を減少させることができる。
【選択図】 図6
【解決手段】
少なくとも1つの要素が配置された画像を表わす、それら要素それぞれを表現した要素データ部分を含む画像データを取得する画像データ取得部と、画像データに含まれる要素データ部分のうち複数の要素データ部分を互いに合成して1つの要素データ部分を生成し、複数の要素データ部分に替えてその合成した要素データ部分を含む画像データを生成する要素合成部とを備えたことを特徴とする。画像データに含まれる要素データの総数を減少させることによって、RIPのセットアップの回数を抑えて、画像データの変換にかかる一連の処理時間を減少させることができる。
【選択図】 図6
Description
本発明は、画像データを、所定のデータ形式の画像データに変換するデータ変換装置、およびデータ変換プログラムに関する。
近年では、印刷分野も電子化が進んでおり、印刷物のページを編集用のコンピュータ上で編集するDTP(Desktop Publishing)が普及している。オペレータがページを編集する際に使用するDTPソフトウェアは、PS(PostScript:登録商標)やPDF(Portable Document Format)などといったページ記述言語でページを記述するものが一般的であり、このDTPソフトウェアによって、文字や写真などといった要素の配置位置が確定された状態のページのイメージを表わした画像データが生成される。DTPソフトウェアによって生成された画像データは、ページ上に配置される要素それぞれを表わす要素データ部分を含むとともに、ページ上における要素の配置位置が記述されている。
ところで、例えば複数の宛先に向けた葉書などを作成する際には、スタンプマークなどのように複数のページ間で共通して用いられるマスタ要素が記述された要素データ部分を流用し、宛名などのように個々のページで異なるバリアブル要素が記述された要素データ部分のみを差し替えた画像データを編集して出力するバリアブル印刷がしばしば行われている。近年、このようなバリアブル印刷用のページを効率よく編集することができるPPML(Personalized Print Markup Language)というデータ記述言語が広く知られてきている(例えば、特許文献1参照)。このPPMLは、複数のページ間でマスタ要素を共有することを予め宣言しておくことができる。PSやPDFなどを用いてバリアブル印刷用のページを記述する場合、複数のページ上に共通して出現するマスタ要素をその都度記述する必要があるが、PPMLを用いると、初めにマスタ要素を一度だけ記述しておき、ページ上にマスタ要素が出現したときには、既に記述したマスタ要素の再利用を指示することができる。したがって、PPMLを適用することによって、ページを見やすく簡素に記述することができるうえ、画像データの総量を削減することができる。
特開2003−316549号公報
ここで、上述したPS、PDF、PPMLなどを用いると、同じページを何通りもの方法で記述することができる。例えば、葉書のイメージを記述する際には、郵便番号の7桁の数字枠それぞれを別々の要素として分割して記述したり、それら7桁の数字枠をまとめて1つの要素として記述することもできる。どのような記述方法を適用するのかは、編集の際に用いられるDTPソフトウェアの仕様に依存する。
DTPソフトウェアによって生成された画像データは、このままではプリンタ等の出力デバイスで出力することができないため、RIP(Raster Image Processor)に送られて、要素が記述された要素データ部分ごとに出力デバイスに適合したデータ形式の画像データに変換される。このとき、まずはRIP内部のセットアップ処理が行われ、その後、データ形式の変換処理(ラスタライズ処理)が行われるため、例えば、郵便番号の7桁の数字枠それぞれを別々の要素に分けて記述する場合には、この郵便番号の部分のみで合計7回のセットアップ処理が行われることになる。セットアップ処理に要する処理時間は要素の大きさや複雑さには依存せずほぼ一定であるため、ページ上に配置される画像や文字などを細かい要素に分けて記述するDTPソフトウェアの場合には、セットアップ処理の実行回数が増加する分だけ処理時間が大きくなってしまうという問題がある。
このような問題は、RIPシステムのみに限られた問題ではなく、ページを表わす画像データを出力デバイス用の画像データに変換するデータ変換装置を用いる分野一般で生じる問題である。
本発明は、上記事情に鑑み、複数の要素が配置されたページを表わす画像データを、高速に出力デバイス用の画像データに変換することができるデータ変換装置、およびデータ変換プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の第1のデータ変換装置は、少なくとも1つの要素が配置された画像を表わす、要素それぞれを表現した要素データ部分を含む画像データを取得する画像データ取得部と、
画像データ取得部で取得された画像データに含まれる要素データ部分のうち複数の要素データ部分を互いに合成して1つの要素データ部分を生成し、複数の要素データ部分に替えてその合成した要素データ部分を含む画像データを生成する要素合成部とを備えたことを特徴とする。
画像データ取得部で取得された画像データに含まれる要素データ部分のうち複数の要素データ部分を互いに合成して1つの要素データ部分を生成し、複数の要素データ部分に替えてその合成した要素データ部分を含む画像データを生成する要素合成部とを備えたことを特徴とする。
例えば、従来から広く用いられているRIPシステムにおいては、画像データに含まれる要素データ部分ごとに、RIPシステムのセットアップ処理、およびデータ形式の変換処理が行われる。したがって、ページ上の画像や文字などが細かい要素に分けられて記述された画像データの場合には、セットアップ処理が無駄に何度も行われるため、一連のRIP処理にかかる処理時間が大きくなってしまうという問題がある。この問題は、RIPシステムに限られた問題ではなく、画像データを要素データ部分ごとに変換するデータ変換装置一般で生じる問題である。
本発明の第1のデータ変換装置によると、画像データに含まれる要素データ部分のうち複数の要素データ部分を合成することによって、画像データが表わす画像自体は本質的には維持しつつ、画像データに含まれる要素データ部分の数が減少される。この本発明の第1のデータ変換装置を、例えばRIPシステムなどに適用することによって、セットアップ処理等を実行する回数が減少され、画像データを変換する一連の処理を高速化することができる。
また、本発明の第1のデータ変換装置において、上記の要素合成部で生成された画像データを、画像を出力する所定の出力デバイスに適合したデータ形式の画像データに変換するデータ形式変換部を備えたことが好適である。
この好適なデータ変換装置によると、例えば、編集装置などで多数の要素データ部分を含む画像データが生成された場合であっても、その画像データ中に含まれる要素データ部分の総数が減少されてから、画像データが出力デバイスに適合したデータ形式の画像データに変換される。したがって、編集装置側で要素データ部分の総数やデータ形式などを気にしなくても、高速に、画像データを出力デバイスに適合した画像データに変換することができる。
また、本発明の第1のデータ変換装置において、上記の画像データが、複数バージョンの画像を表わした画像群データであるとともに、要素データ部分として、複数バージョンの画像のうち複数の画像に配置されるマスタ要素を表現したマスタ要素データ部分と、複数バージョンの画像のうちの1つの画像のみに配置されるバリアブル要素を表現したバリアブル要素データ部分とを含むものであり、
要素合成部は、画像データに含まれるバリアブル要素データ部分のうち、同一画像上に配置される複数のバリアブル要素それぞれを表現した複数のバリアブル要素データ部分を互いに合成するものであることが好ましい。
要素合成部は、画像データに含まれるバリアブル要素データ部分のうち、同一画像上に配置される複数のバリアブル要素それぞれを表現した複数のバリアブル要素データ部分を互いに合成するものであることが好ましい。
例えばPPMLなどで記述された画像群データにおいては、マスタ要素データ部分は一度だけ記述されて、その記述されたマスタ要素データ部分が複数バージョンの画像それぞれにおけるマスタ要素を表わすマスタ要素データ部分として共通して利用される。このため、マスタ要素データ部分を書き換えてしまうと、そのマスタ要素データ部分が表わすマスタ要素を含む全ての画像に影響を与えてしまう。したがって、他の画像に影響を与えない、同一画像上の複数のバリアブル要素それぞれを表現した複数のバリアブル要素データ部分同士を合成することが好ましい。
また、本発明の第1のデータ変換装置において、上記の要素合成部は、画像データに含まれる要素データ部分のうち、画像上において所定距離よりも近い相対距離に配置される複数の要素それぞれを表現した複数の要素データ部分を互いに合成するものであることが好ましい。
複数の要素データ部分同士が合成されて生成される要素データ部分は、複数の要素それぞれの領域と、それらの要素に挟まれた領域とをあわせた領域を表現したものとなる。したがって、例えば、その合成後の要素データ部分にデータ形式の変換処理などを施す場合、その要素データ部分が表わす領域における、元々要素が配置されていない領域にも変換処理が無駄に施される。したがって、画像上において複数の要素が所定距離よりも近い相対距離に配置され、それら複数の要素によって挟まれた領域が小さい場合にのみ要素データ部分の合成を行うことによって、変換処理などにかかる無駄な処理時間を抑えることができる。
また、上記目的を達成する本発明の第2のデータ変換装置は、それぞれに少なくとも1つの要素が配置される複数バージョンの画像を包括的に表わした、複数バージョンの画像のうち複数の画像に配置されるマスタ要素を表現したマスタ要素データ部分と、複数バージョンの画像のうち1つの画像のみに配置されるバリアブル要素を表現したバリアブル要素データ部分とを含む画像群データを取得する画像データ取得部と、
画像群データに含まれるマスタ要素データ部分が表わすマスタ要素の、複数バージョンの画像それぞれにおける配置を解釈する配置解釈部と、
画像群データに含まれるマスタ要素データ部分およびバリアブル要素データ部分と、配置解釈部によって解釈された配置とに基づいて、画像群データが包括的に表わす複数バージョンの画像を個別に表わした複数の画像データを生成するデータ展開部とを備えたことを特徴とする。
画像群データに含まれるマスタ要素データ部分が表わすマスタ要素の、複数バージョンの画像それぞれにおける配置を解釈する配置解釈部と、
画像群データに含まれるマスタ要素データ部分およびバリアブル要素データ部分と、配置解釈部によって解釈された配置とに基づいて、画像群データが包括的に表わす複数バージョンの画像を個別に表わした複数の画像データを生成するデータ展開部とを備えたことを特徴とする。
ここで、配置解釈部における配置の解釈には、複数バージョンの画像それぞれにマスタ要素が含まれるか否かといった解釈も含まれる。
例えばPPMLなどで記述された、マスタ要素データ部分が複数バージョンの画像に共通で一度だけ記述された画像データは、複数バージョンの画像それぞれを個別に記述するPSやPDFなどに適合した、RIPシステム等といった従来の出力システムに適用することができない。
本発明の第2のデータ変換装置は、画像群データ中のマスタ要素データ部分を複製するなどして複数のマスタ要素データ部分を生成し、複数バージョンの画像それぞれにおけるマスタ要素の配置を解釈して、生成した複数のマスタ要素データ部分をその配置に合わせて振り分けて、複数バージョンの画像を個別に表わした複数の画像データを生成する。生成された複数の画像データは、複数バージョンの画像において共通で用いられていたマスタ要素データ部分がそれぞれに含まれているため、従来のRIPシステムなどにも適用することができる。
また、本発明の第2のデータ変換装置において、上記のデータ展開部が、マスタ要素データ部分とバリアブル要素データ部分とのそれぞれを、画像を出力する所定の出力デバイスに適合したデータ形式を有する要素データに変換し、マスタ要素データ部分を変換した要素データについてはさらに、データ解釈部によって解釈された配置に基づいて複数の要素データに変換するものであることが好適である。
例えば、共通で用いられていたマスタ要素データ部分がそれぞれに含まれた、複数バージョンの画像それぞれを表わす複数の画像データを生成し、それら複数の画像データをそれぞれRIPシステムなどに送ると、同一のマスタ要素データ部分に対してデータ形式の変換処理が複数回施されてしまい、処理に時間がかかってしまうという問題がある。
好適な第2のデータ変換装置によると、まず、画像群データ中のマスタ要素データ部分とバリアブル要素データ部分のそれぞれに対してデータ形式の変換処理を施し、そのデータ形式変換後のマスタ要素データ部分を複製するなどといった処理によって、複数バージョンの画像を個別に表わした複数の画像データを生成する。画像群データ中には、マスタ要素データ部分が複数バージョンの画像に共通して一度のみ記述されているため、そのマスタ要素データ部分に対してはデータ形式の変換処理が一度のみ施される。したがって、データ形式を変換する処理時間を軽減することができる。
また、上記目的を達成する本発明の第1のデータ変換装置は、コンピュータ内で実行され、そのコンピュータ上で、
少なくとも1つの要素が配置された画像を表わす、要素それぞれを表現した要素データ部分を含む画像データを取得する画像データ取得部と、
画像データ取得部で取得された画像データに含まれる要素データ部分のうち複数の要素データ部分を互いに合成して1つの要素データ部分を生成し、複数の要素データ部分に替えてその合成した要素データ部分を含む画像データを生成する要素合成部とを構成することを特徴とする。
少なくとも1つの要素が配置された画像を表わす、要素それぞれを表現した要素データ部分を含む画像データを取得する画像データ取得部と、
画像データ取得部で取得された画像データに含まれる要素データ部分のうち複数の要素データ部分を互いに合成して1つの要素データ部分を生成し、複数の要素データ部分に替えてその合成した要素データ部分を含む画像データを生成する要素合成部とを構成することを特徴とする。
本発明の第1のデータ変換プログラムをコンピュータ内で実行させることによって、そのコンピュータ上に、上記のような第1のデータ変換装置における各要素を構成することができる。
なお、第1のデータ変換プログラムについては、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいう第1のデータ変換プログラムには、上記の基本形態のみではなく、前述した第1のデータ変換装置の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
また、上記目的を達成する本発明の第2のデータ変換装置は、コンピュータ内で実行され、そのコンピュータ上で、
それぞれに少なくとも1つの要素が配置される複数バージョンの画像を包括的に表わした、複数バージョンの画像のうち複数の画像に配置されるマスタ要素を表現したマスタ要素データ部分と、複数バージョンの画像のうち1つの画像のみに配置されるバリアブル要素を表現したバリアブル要素データ部分とを含む画像群データを取得する画像データ取得部と、
画像群データに含まれるマスタ要素データ部分が表わすマスタ要素の、複数バージョンの画像それぞれにおける配置を解釈する配置解釈部と、
画像群データに含まれるマスタ要素データ部分およびバリアブル要素データ部分と、配置解釈部によって解釈された配置とに基づいて、画像群データが包括的に表わす複数バージョンの画像を個別に表わした複数の画像データを生成するデータ展開部とを構成することを特徴とする。
それぞれに少なくとも1つの要素が配置される複数バージョンの画像を包括的に表わした、複数バージョンの画像のうち複数の画像に配置されるマスタ要素を表現したマスタ要素データ部分と、複数バージョンの画像のうち1つの画像のみに配置されるバリアブル要素を表現したバリアブル要素データ部分とを含む画像群データを取得する画像データ取得部と、
画像群データに含まれるマスタ要素データ部分が表わすマスタ要素の、複数バージョンの画像それぞれにおける配置を解釈する配置解釈部と、
画像群データに含まれるマスタ要素データ部分およびバリアブル要素データ部分と、配置解釈部によって解釈された配置とに基づいて、画像群データが包括的に表わす複数バージョンの画像を個別に表わした複数の画像データを生成するデータ展開部とを構成することを特徴とする。
なお、第2のデータ変換プログラムについても、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいう第2のデータ変換プログラムには、上記の基本形態のみではなく、前述した第2のデータ変換装置の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
以上説明したように、本発明によれば、複数の要素が配置された画像を表わす画像データを、高速に出力デバイス用の画像データに変換することができるデータ変換装置、およびデータ変換プログラムを提供することができる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態が組み込まれたRIPシステムを示す図である。
この図1には、編集装置301,302を構成するコンピュータと、RIP装置100を構成するコンピュータと、プリンタ200とが示されている。
編集装置301,302では、印刷物を構成するページのイメージを表わす画像データが編集され、その画像データが通信網300を介してRIP装置100に送られてくる。
RIP装置100は、編集装置301,302から画像データを受け取り、その画像データをプリンタ200用の、ラスタイメージで画像を表現した画像データに変換し、プリンタ200に向けて出力するものである。なお画像データは、通信網300を介して受け取られる以外に、CD−R(Compact Disc Recordable)やMO(光磁気)ディスク等といった記憶媒体が用いられて受け取られてもよい。
プリンタ200は、本発明にいう所定の出力デバイスの一例に相当するものであり、RIP装置100から画像データが送られてくると、その画像データが表わす画像を出力する。
ここで、編集装置301,302には、複数バージョンの印刷物を編集し、その複数バージョンの印刷物を表した画像データを作成する機能が備えられているものとし、作成された画像データがRIP装置100に送られてくる場合について以下説明する。
図2は、複数バージョンの印刷物の一例を示す図である。
図2には、複数バージョンの印刷物の一例として、複数の宛先用に作成された葉書400_1,…,400_nが示されている。ここでは、葉書400_1,…,400_nを代表して、1番目の宛先用の葉書400_1について説明する。葉書400_1には、複数の葉書400_1,…,400_nにおいて共通して用いられるスタンプおよび製品案内の2つのマスタ要素411,412と、それら複数の葉書400_1,…,400_nそれぞれにおいて個別に用いられる、郵便番号、宛名、および住所の3つのバリアブル要素421_1,422_1,423_1が配置されている。マスタ要素411,412は、本発明にいうマスタ要素の一例にあたり、バリアブル要素421_1,422_1,423_1は、本発明にいうバリアブル要素の一例に相当する。
本実施形態では、図1に示す編集装置301,302において、ページ上に配置される要素それぞれを要素データ部分として記述するとともに、マスタ要素を表わす要素データ部分は複数ページ間で共有して一度だけ記述するPPMLが適用されたDTPソフトウェアが用いられる。このDTPソフトウェアによって、図2に示すマスタ要素411,412を表現した要素データ部分が複数の葉書400_1,…,400_nに共通して1度だけ記述され、バリアブル要素421_1,…,421_n;422_1,…,422_n;423_1,…,423_nそれぞれを表現した複数の要素データ部分が記述されたPPML形式の画像データが生成される。PPMLで記述した画像データの態様として、代表的には、図3のパート(A)、およびパート(B)に示すような2つの態様が知られており、編集装置301,302では、それら2つの態様のうち、オペレータの好みに合わせた態様で画像データを記述するDTPソフトウェアが用いられる。
図3は、図2に示す葉書を表わす画像データの概念図である。
尚、基本的には、PPMLは要素の配置などを記述するデータ記述言語であり、その要素を表わす要素データ部分自体は、例えば、PSやPDF等で記述されたり、PSやPDFで記述された要素データ部分がASCII(American Standard Code for Information Intercharge)テキストに変換されて記述される。また、PPMLで同一のページを記述するときでも、要素データ部分の記述方法によっては、要素配置などを記述する方法が多少異なる場合がある。しかし、要素データ部分や要素配置などの記述方法が異なっても、それらは本質的には同じ内容を表現しているため、同じ符号を付して説明を行う。
図3のパート(A)には、DTPソフトウェアによって生成される画像データのうち第1態様の画像データが示されている。画像群データ500_1は、図2に示すスタンプマークのマスタ要素411が独立したデータとして表現されたマスタ要素データ部分511と、製品案内のマスタ要素412が独立したデータとして表現されたマスタ要素データ部分512と、複数の宛先それぞれに応じたバリアブル要素421_1,…,421_n;422_1,…,422_n;423_1,…,423_nそれぞれが別々のデータとして表現されたバリアブル要素データ部分521_1,522_1,523_1,…,521_n,522_n,523_nと、それらマスタ要素、およびバリアブル要素の葉書400上における配置位置などが1つのデータとして表現されたPPMLデータ部分530とで構成される。
図3のパート(B)には、DTPソフトウェアによって生成される画像データのうち第2態様の画像データが示されている。第2態様の画像データ500_2では、パート(A)にも示すマスタ要素データ部分511,512と、バリアブル要素データ部分521_1,522_1,523_1,…,521_n,522_n,523_nと、PPMLデータ部分530が1つの画像データ中にいっしょに記述されている。
ここで、パート(A)に示す画像群データ500_1、およびパート(B)に示す画像データ500_2は、要素データ部分およびPPMLデータ部分の記述方法が相互に異なるが、本質的には同じ内容が記述されているため、以下では、これら2つの態様の画像データをまとめて画像データ500と表わす。
図1のRIPシステムは、RIP装置100で、上記のような複数バージョン(複数の宛先用)の印刷物を表した画像データを受け取ると、各バージョン(各宛先用)の画像をプリンタ200で出力することができる。
図1に示すRIPシステムにおける、本発明の一実施形態としての特徴は、RIP装置100として動作するコンピュータにおける動作内容にある。そこで、以下では、RIP装置100に着目して説明を行う。
この図1に示すRIP装置100は、上述したようにコンピュータで構成されており、このコンピュータは、CPU、主記憶装置、ハードディスク、通信用ボード等が内蔵された本体101、この本体101からの指示により表示画面上に画像や文字列の表示を行うCRTディスプレイ102、このコンピュータにユーザの指示や文字情報を入力するためのキーボード103、上記CRTディスプレイ102の表示画面上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示されているアイコン等に応じた指示を入力するマウス104を備えている。
本体101には、CD−ROM105(図1には図示せず;図4参照)やCD−Rが取り出し自在に装填され、そのように装填されたCD−ROM105やCD−Rに記憶された情報を再生するCD−ROMドライブが内蔵されている。また、本体101には、光磁気ディスク(MO)106(図1には図示せず;図4参照)が取り出し自在に装填され、そのように装填されたMO106に対し情報の記録再生を行うMOドライブも内蔵されている。
図4は、RIP装置100を構成するコンピュータのハードウェア構成図である。
このハードウェア構成図には、CPU(中央演算処理装置)111、RAM112、HDD(ハードディスクドライブ)113、MOドライブ114、CD−ROMドライブ115、および通信用ボード116が示されており、それらはバス110で相互に接続されている。
HDD113は、記録媒体の一種であるハードディスク120を内蔵しており、このハードディスク120に対し情報の記録再生を行う。
通信用ボード116は、LAN(Local Area Network)等といった通信回線に接続される。図1に示すRIP装置100は、この通信用ボード116を介して接続される通信網300によって他のコンピュータシステムとの間でデータの送受信を行うことができ、プリンタ200に向けた画像データの出力を行うこともできる。
また、図4には、図示しない複数のI/Oインターフェースそれぞれを介してバス110に接続された、図1にも示したマウス104、キーボード103、CRTディスプレイ102が示されている。
ここでは、CD−ROM105に、本発明のデータ変換プログラムの一実施形態が記憶されている。このCD−ROM105は本体101内に装填され、そのCD−ROM105に記憶されたデータ変換プログラムがCD−ROMドライブ115によって読み込まれ、バス110を経由してハードディスク120内にインストールされる。
このハードディスク120内にインストールされたデータ変換プログラムが起動されると、このハードディスク120内のデータ変換プログラムはRAM112にロードされ、CPU111により実行される。本発明のデータ変換プログラムの一実施形態が起動されて実行されると、RIP装置100は、本発明のデータ変換装置の一実施形態として動作する。
図4では、データ変換プログラムを記憶する記憶媒体としてCD−ROM105が例示されているが、本発明のデータ変換プログラムを記憶する記憶媒体はCD−ROMに限られるものではなく、それ以外の光ディスク、MO、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどの記憶媒体であってもよい。また、本発明のデータ変換プログラムは、記憶媒体を介さずに、通信網を介して直接にコンピュータに供給されるものであってもよい。
図5は、本発明のデータ変換プログラムの一実施形態を示す図である。
このデータ変換プログラム1000は、図1に示すRIP装置100のコンピュータ内で実行され、そのRIP装置100を本発明のデータ変換装置の一実施形態として動作させるものであり、画像取得部1010と、PS生成部1020と、要素合成部1030と、RIP処理部1040と、データ展開部1050とを有する。このデータ変換プログラム1000の各要素の詳細については後述する。
図6は、図1に示すRIP装置100の機能ブロック図である。
このRIP装置100は、図5のデータ変換プログラム1000がコンピュータにインストールされて実行されることによって構成されるものである。
RIP装置100は、PPML解釈部710と、RIP処理部720と、データ展開部740と、図4に示すハードディスク120がその役割を担うデータ保存部730とを有しており、さらに、PPML解釈部710は、画像取得部711と、PS生成部712と、要素合成部713とを有している。
画像取得部711、PS生成部712、要素合成部713、RIP処理部720、およびデータ展開部740は、図5に示すデータ変換プログラム1000を構成する、画像取得部1010、PS生成部1020、要素合成部1030、RIP処理部1040、データ展開部1050にそれぞれ対応するが、図6の各要素は、コンピュータのハードウェアとそのコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組合せで構成されているのに対し、図5に示すデータ変換プログラムの各要素はそれらのうちのアプリケーションプログラムのみにより構成されている点が異なる。
画像取得部711は、本発明のデータ変換装置における画像データ取得部の一例にあたり、以下同様に、PS生成部712は配置解釈部の一例、要素合成部713は要素合成部の一例、RIP処理部720はデータ形式変換部の一例、データ展開部740はデータ展開部の一例にそれぞれ相当する。
以下、図6に示すRIP装置100の各要素を説明することによって、図5に示すデータ変換プログラム1000の各要素も併せて説明する。
図6のRIP装置100を構成するPPML解釈部710では、図1に示す編集装置301,302で編集されて通信網300を介して送られてきた画像データが取得される。ここでは、図3に示す画像データ500が送られてきたものとし、PPML解釈部710の画像取得部711ではその画像データ500が取得される。PS生成部712は、画像データ500から、マスタ要素データ部分511,512、バリアブル要素データ部分521_1,…,523_n、およびPPMLデータ部分530それぞれを切り出す。さらに、PS生成部712は、切り出したマスタ要素データ部分511,512、およびバリアブル要素データ部分521_1,…,523_nそれぞれに基づいて、RIP処理部720での処理が可能なPSで記述されたPS要素データを生成するとともに、PPMLデータ部分530に基づいて、後段のデータ展開部740での処理で必要な要素の配置位置等の情報が記述された内部情報を生成し、その内部情報をデータ保存部730に送る。要素合成部713は、生成されたPS要素データのうち、複数のPS要素データを互いに合成して1つのPS要素データを生成する。生成された要素データはRIP処理部720に送られる。
RIP処理部720は、PS要素データのデータ形式を図1のプリンタ200に適合したデータ形式に変換し、ラスタ要素データを生成する。生成されたラスタ要素データはデータ保存部730に送られる。
データ保存部610は、PPML解釈部710から送られてきた内部情報、およびRIP処理部720から送られてきたラスタ要素データを保存する。これら内部情報、およびラスタ要素データは、データ展開部740に送られる。
データ展開部740は、データ保存部610からラスタ要素データと内部情報とを受け取って、ラスタ要素データが表わす要素を、内部情報に示された配置位置、および大きさで配置したページを表わすラスタデータを生成する。生成されたラスタデータは、図1に示すプリンタ200に送られる。
図7は、RIP装置において、編集装置から受け取った画像データをラスタ形式の画像データに変換する一連の処理を示すフローチャートである。
図1の編集装置301,302において編集された画像データ500は、図1に示す通信網300を介して、図6に示すPPML解釈部710の画像取得部711に取得される(図7のステップS1)。尚、図3のパート(A)およびパート(B)に示す画像データ500の記述態様は、マスタ要素データ部分、バリアブル要素データ部分、およびPPMLデータ部分を1つのデータ中にいっしょに記述するか、それらを別々に記述するかという点のみ相違し、記述されている内容は同一のものであるため、以下ではそれらを代表して、パート(B)に示す画像データ500_2を用いて説明する。
図8は、図3のパート(B)に示す画像データの詳細な概念図である。
図3のパート(B)に示す画像データ500は、ヘッダなどが記述されたプロローグ部501と、図2に示すマスタ要素411,412を複数の葉書400_1,…,400_n間で共通して用いる宣言が記述されたマスタ要素宣言部502_1,502_2と、葉書400_1,…,400_nそれぞれのイメージが記述されたページ記述部503_1,…,503_nとで構成されている。マスタ要素宣言部502_1,502_2には、図3のパート(B)にも示すマスタ要素データ部分511,512と、それらマスタ要素データ部分511,512それぞれに付されたマスタ要素データ部分名511´,512´とが記述されている。また、ページ記述部503_1は、各葉書上に要素を配置する要素配置部611_1,612_2,613_1などで構成されている。ページ記述部503_1,…,503_nの、マスタ要素411,412が配置される要素配置部611_1,612_2には、PPMLデータ部分530のうちマスタ要素411,412に関する部分が記述されたPPML分割部分524_1,524_2と、マスタ要素宣言部502_1,502_2に記述されたマスタ要素データ部分名511´,512´とが記述されており、バリアブル要素421_1が配置される要素配置部613_1には、図3のパート(B)にも示すバリアブル要素データ部分521_1と、そのバリアブル要素421_1に関するPPML分割部分524_3とが記述されている。このマスタ要素411,412が配置される要素配置部611_1,612_2は、ページ記述部503_1,…,ページ記述部503_nに共通して含まれているが、マスタ要素宣言部502_1,502_2で一度だけマスタ要素データ部分511,512を記述し、その後はマスタ要素データ部分名511´,512´のみ記述することによって、画像データ500の総量が軽減されている。
図6の画像取得部711は、図8に示す画像データ500をPS生成部712に送る。
PS生成部712は、画像データ500に記述されたPPML分割部分524_1,524_2,524_3などを取得し、それらに基づいて、後段での処理に用いられる、要素の配置や大きさなどといった情報が記述された内部情報を生成し、内部情報をデータ保存部730に送る。さらに、PS生成部712は、画像データ500からマスタ要素データ部分511,512、およびバリアブル要素データ部分521_1,…,523_nといった要素データ部分を切り出すとともに、切り出した要素データ部分それぞれに所定のヘッダを付加して、PS要素データを生成する(図7のステップS2)。
図9は、PS要素データの一例を示す概念図である。
図9には、図8に示す要素データ部分のうちのバリアブル要素データ部分521_1に基づいて生成されたPS要素データ801が示されている。PS要素データ801は、画像データ500から切り出されたバリアブル要素データ部分521_1に、所定のヘッダなどが記述されたプロローグ部811と、RIP処理部720での処理命令812とが付加されて構成されている。このようなPS要素データが、図8に示す要素データ部分それぞれについて生成される。生成されたPS要素データは、要素合成部713に送られる。
要素合成部713は、PS要素データが送られてくると、同じ葉書上に配置された複数の要素それぞれを表わす複数のPS要素データ同士を合成する(図7のステップS3)。尚、本実施形態においては、複数のマスタ要素それぞれを表わす複数のPS要素データ同士、あるいは、複数のバリアブル要素それぞれを表わす複数のPS要素データ同士が合成される。この例では、図2に示すように、マスタ要素411およびマスタ要素412の相対距離が距離d1、バリアブル要素421とバリアブル要素422の相対距離が距離d2、バリアブル要素422とバリアブル要素423の相対距離が距離d3である。複数のPS要素データ同士を合成する場合、それら複数のPS要素データそれぞれが表わす複数の要素によって挟まれる領域にも、後のRIP処理部720においてラスタライズ処理が施される。相対距離が遠い複数の要素それぞれを表わす複数のPS要素データ同士を合成すると、それら複数の要素によって挟まれる領域が大きくなり、無駄にラスタライズ処理が行われて処理時間がかかってしまうという問題がある。したがって、この例では、相対距離が所定距離d以下の複数の要素それぞれを表わす複数の要素データ同士のみ合成する。距離d1<距離d2<所定距離d<距離d3であるものとすると、相対距離が所定距離以下であるマスタ要素411とマスタ要素412それぞれを表わすPS要素データ同士、およびバリアブル要素421_1とバリアブル要素422_1それぞれを表わすPS要素データ同士、…、バリアブル要素421_nとバリアブル要素422_nそれぞれを表わすPS要素データ同士が合成される。
図10は、合成されたPS要素データの一例を示す概念図である。
PS要素データ801´は、図2に示すバリアブル要素421_1とバリアブル要素422_1それぞれを表わすPS要素データが合成されて生成されたものである。PS要素データ801´は、図8に示す合成前のPS要素データ801のバリアブル要素データ部分521が記述された後に、バリアブル要素データ部分522が記述されて構成されている。このように、PS要素データ同士の合成は、簡素な処理によって行うことができる。
図11は、合成されたPS要素データが表わす合成要素の一例を示す図である。
図11のパート(A)には、図9に示す、バリアブル要素421_1とバリアブル要素422_1それぞれを表わすPS要素データが合成されて生成されたPS要素データ801´が表わす合成要素541_1が示されている。また、パート(B)には、マスタ要素411_1とマスタ要素412_1それぞれを表わすPS要素データが合成されて生成されたPS要素データが表わす合成要素542が示されている。
図6に示す要素合成部713でPS要素データ同士の合成が行われることによって、PS要素データの総数が減少される。要素合成部713は、PS要素データをRIP処理部720に送る。
RIP処理部720は、要素合成部713から送られてきたPS要素データを、図1のプリンタ200に適合したデータ形式のラスタ要素データに変換する(図7のステップS4)。ここで、データ形式の変換処理(ラスタライズ処理)が実行される前には、その都度、RIP処理部720におけるセットアップ処理が行われる。このセットアップ処理は、ラスタライズ処理を施すPS要素データの複雑さなどには関係なくほぼ一定の処理時間を要する。本実施形態においては、要素合成部713で予めPS要素データ同士が合成されて、PS要素データの総数が減少されている。したがって、RIP処理部720で行われるセットアップ処理の回数が減少され、処理時間を抑えることができる。生成されたラスタ要素データは、データ保存部730に送られて保存される。
図12は、データ保存部に保存された各種データを示す概念図である。
この時点で、データ保存部730には、バリアブル要素421_1とバリアブル要素422_1が合成された合成要素を表わすラスタ要素データ911_1と、バリアブル要素423_1を表わすラスタ要素データ912_1とのセットが葉書400_1,…,400_nそれぞれに応じてn件分保存されており、マスタ要素411およびマスタ要素412が合成された合成要素を表わすラスタ要素データ901が葉書400_1,…,400_nに共通で1つ保存されている。また、データ保存部730には、内部情報531も保存されている。
データ保存部730に保存されたラスタ要素データ、および内部情報は、データ展開部740に送られる。データ展開部740は、ラスタ要素データを結合して、内部情報が表わす配置、および大きさで要素が配置されたページを表わすn件分のラスタデータを生成する(図7のステップS5)。ここで、データ保存部730には、複数ページに共通して配置されるマスタ要素を表わすラスタ要素データ901が1つずつしか保存されていないため、データ保存部730は、そのラスタ要素データ901を複製して、そのマスタ要素が配置される複数のページそれぞれを表わす複数のラスタデータに振り分ける。
図13は、生成されたラスタデータを示す概念図である。
第1の宛先用の葉書を表わす、第1ページ用ラスタデータ900_1には、図12に示すマスタ要素のラスタ要素データ901と、バリアブル要素のラスタ要素データ911_1,912_1とが含まれている。また、第nの宛先用の葉書を表わす、第nページ用ラスタデータ900_nには、複製されたマスタ要素のラスタ要素データ901と、バリアブル要素のラスタ要素データ911_n,912_nとが含まれている。
このように、マスタ要素とバリアブル要素とが別々に記述された画像データにラスタライズ処理を行う際には、まず、複数の要素データそれぞれにラスタライズ処理を行い、その後、要素データを結合して複数バージョンの画像それぞれを表わす複数の画像データを生成することが好ましい。マスタ要素を表わす要素データのラスタライズ処理を一度だけ行い、そのラスタライズ処理が施された後の要素データを複製して、複数バージョンの画像それぞれの画像データ用として用いることができ、処理時間を大幅に削減することができる。
なお、上記では、データ変換装置をRIPシステムに適用する例について説明したが、本発明のデータ変換装置はRIPシステム以外のデータ変換システムに適用するものであってもよい。
また、上記では、第1および第2態様のうちいずれかの態様の画像データが取得される例について説明したが、本発明にいう画像データ取得部は、いくつかの要素データ部分は1つのデータとして表現され、それ以外の要素データ部分はそれぞれが別のデータとして表現された、第1および第2態様を組み合わせた態様の画像データを取得するものであってもよい。
また、上記では、画像データに含まれる要素データ部分を切り出して要素データを生成した後に、それら要素データのうちの複数の要素データ同士を合成する例について説明したが、本発明にいう要素合成部は、画像データに含まれる要素データ部分を切り出してそれらを合成した後に、要素データを生成するものであってもよい。
また、上記では、複数のマスタ要素同士の相対距離が所定距離以内であれば、それら複数のマスタ要素それぞれを表わす複数のマスタ要素データ部分同士も合成する例について説明したが、本発明にいう要素合成部は、バリアブル要素データ部分同士のみを合成するものであってもよい。
また、上記では、マスタ要素が複数バージョンの画像全てに共通して含まれる例について説明したが、本発明にいうマスタ要素は、複数バージョンの画像のうち複数の画像に共通して含まれるものであってもよい。例えば、図2の製品案内のマスタ要素412が数種類あり、宛先によってそれら数種類のうちの1つを配置する場合などには、2つのマスタ要素411,412それぞれを表わす複数のマスタ要素データ部分同士を合成してしまうと、製品案内のマスタ要素412の種類分だけ、スタンプマークのマスタ要素411のマスタ要素データ部分にもラスタライズ処理が行われて処理時間がかかってしまう。したがって、本発明にいう要素合成部は、マスタ要素データ部分のうち複数バージョンの画像全てに共通して含まれる複数のマスタ要素それぞれを表わすマスタ要素データ部分同士のみを合成するものであってもよい。
また、上記では、マスタ要素が全てのページに共通して含まれる例について説明したが、本発明にいうマスタ要素は、複数のページに共通して含まれるものであれば、全てのページに含まれているものである必要はなく、そのマスタ要素が配置される位置がページごとに異なるものであってもよい。
また、上記では、画像データ取得部で取得した画像データを所定の出力デバイスに適合したデータ形式の画像データに変換するデータ形式変換部を備えたデータ変換装置について説明したが、本発明のデータ変換装置は、データ形式変換部を備えないものであってもよい。例えば、この実施形態のデータ変換装置にPPMLで記述されたPPML画像データを送ると、PPML画像データに含まれる要素データのうち複数の要素データ同士が互いに合成されることによって、PPML画像データ中の要素データの総数が減少される。この実施形態は、画像データに含まれる要素データの数を減少させるフィルタリングシステムとして適用することができる。
100 データ変換装置
101 本体
102 CRTディスプレイ
103 キーボード
104 マウス
105 CD−ROM
106 光磁気ディスク
110 バス
111 CPU
112 RAM
113 HDD
114 MOドライブ
115 CD−ROMドライブ
116 通信用ボード
120 ハードディスク
200 プリンタ
300 通信網
301,302 編集装置
400_1,…,400_n 葉書
411,412 マスタ要素
421_1,422_1,423_1 バリアブル要素
500_1,500_2 画像データ
511,512 マスタ要素データ部分
521_1,522_1,523_1,…,521_n,522_n,523_n バリアブル要素データ部分
530 PPMLデータ部分
531 内部情報
710 PPML解釈部
711 画像取得部
712 PS生成部
713 要素合成部
720 RIP処理部
730 データ保存部
740 データ展開部
1000 データ変換プログラム
1010 画像取得部
1020 PS生成部
1030 要素合成部
1040 RIP処理部
1050 データ変換部
101 本体
102 CRTディスプレイ
103 キーボード
104 マウス
105 CD−ROM
106 光磁気ディスク
110 バス
111 CPU
112 RAM
113 HDD
114 MOドライブ
115 CD−ROMドライブ
116 通信用ボード
120 ハードディスク
200 プリンタ
300 通信網
301,302 編集装置
400_1,…,400_n 葉書
411,412 マスタ要素
421_1,422_1,423_1 バリアブル要素
500_1,500_2 画像データ
511,512 マスタ要素データ部分
521_1,522_1,523_1,…,521_n,522_n,523_n バリアブル要素データ部分
530 PPMLデータ部分
531 内部情報
710 PPML解釈部
711 画像取得部
712 PS生成部
713 要素合成部
720 RIP処理部
730 データ保存部
740 データ展開部
1000 データ変換プログラム
1010 画像取得部
1020 PS生成部
1030 要素合成部
1040 RIP処理部
1050 データ変換部
Claims (8)
- 少なくとも1つの要素が配置された画像を表わす、該要素それぞれを表現した要素データ部分を含む画像データを取得する画像データ取得部と、
前記画像データ取得部で取得された画像データに含まれる要素データ部分のうち複数の要素データ部分を互いに合成して1つの要素データ部分を生成し、該複数の要素データ部分に替えてその合成した要素データ部分を含む画像データを生成する要素合成部とを備えたことを特徴とするデータ変換装置。 - 前記要素合成部で生成された画像データを、画像を出力する所定の出力デバイスに適合したデータ形式の画像データに変換するデータ形式変換部を備えたことを特徴とする請求項1記載のデータ変換装置。
- 前記画像データが、複数バージョンの画像を表わした画像群データであるとともに、前記要素データ部分として、該複数バージョンの画像のうち複数の画像に配置されるマスタ要素を表現したマスタ要素データ部分と、該複数バージョンの画像のうちの1つの画像のみに配置されるバリアブル要素を表現したバリアブル要素データ部分とを含むものであり、
前記要素合成部は、前記画像データに含まれるバリアブル要素データ部分のうち、同一画像上に配置される複数のバリアブル要素それぞれを表現した複数のバリアブル要素データ部分を互いに合成するものであることを特徴とする請求項1記載のデータ変換装置。 - 前記要素合成部は、前記画像データに含まれる要素データ部分のうち、前記画像上において所定距離よりも近い相対距離に配置される複数の要素それぞれを表現した複数の要素データ部分を互いに合成するものであることを特徴とする請求項1記載のデータ変換装置。
- それぞれに少なくとも1つの要素が配置される複数バージョンの画像を包括的に表わした、該複数バージョンの画像のうち複数の画像に配置されるマスタ要素を表現したマスタ要素データ部分と、該複数バージョンの画像のうち1つの画像のみに配置されるバリアブル要素を表現したバリアブル要素データ部分とを含む画像群データを取得する画像データ取得部と、
前記画像群データに含まれるマスタ要素データ部分が表わすマスタ要素の、前記複数バージョンの画像それぞれにおける配置を解釈する配置解釈部と、
前記画像群データに含まれるマスタ要素データ部分およびバリアブル要素データ部分と、前記配置解釈部によって解釈された配置とに基づいて、前記画像群データが包括的に表わす複数バージョンの画像を個別に表わした複数の画像データを生成するデータ展開部とを備えたことを特徴とするデータ変換装置。 - 前記データ展開部が、前記マスタ要素データ部分と前記バリアブル要素データ部分とのそれぞれを、画像を出力する所定の出力デバイスに適合したデータ形式を有する要素データに変換し、マスタ要素データ部分を変換した要素データについてはさらに、前記データ解釈部によって解釈された配置に基づいて複数の要素データに変換するものであることを特徴とする請求項5記載のデータ変換装置。
- コンピュータ内で実行され、該コンピュータ上で、
少なくとも1つの要素が配置された画像を表わす、該要素それぞれを表現した要素データ部分を含む画像データを取得する画像データ取得部と、
前記画像データ取得部で取得された画像データに含まれる要素データ部分のうち複数の要素データ部分を互いに合成して1つの要素データ部分を生成し、該複数の要素データ部分に替えてその合成した要素データ部分を含む画像データを生成する要素合成部とを構成することを特徴とするデータ変換プログラム。 - コンピュータ内で実行され、該コンピュータ上で、
それぞれに少なくとも1つの要素が配置される複数バージョンの画像を包括的に表わした、該複数バージョンの画像のうち複数の画像に配置されるマスタ要素を表現したマスタ要素データ部分と、該複数バージョンの画像のうち1つの画像のみに配置されるバリアブル要素を表現したバリアブル要素データ部分とを含む画像群データを取得する画像データ取得部と、
前記画像群データに含まれるマスタ要素データ部分が表わすマスタ要素の、前記複数バージョンの画像それぞれにおける配置を解釈する配置解釈部と、
前記画像群データに含まれるマスタ要素データ部分およびバリアブル要素データ部分と、前記配置解釈部によって解釈された配置とに基づいて、前記画像群データが包括的に表わす複数バージョンの画像を個別に表わした複数の画像データを生成するデータ展開部とを構成することを特徴とするデータ変換プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004014596A JP2005208925A (ja) | 2004-01-22 | 2004-01-22 | データ変換装置、およびデータ変換プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004014596A JP2005208925A (ja) | 2004-01-22 | 2004-01-22 | データ変換装置、およびデータ変換プログラム |
Publications (1)
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ID=34900339
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011123757A (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-23 | Konica Minolta Business Technologies Inc | バリアブル印刷制御装置及び制御プログラム |
US8656278B2 (en) | 2008-05-27 | 2014-02-18 | Fujifilm Corporation | Data converting apparatus and data converting program |
JP2014142825A (ja) * | 2013-01-24 | 2014-08-07 | Brother Ind Ltd | 画像処理プログラム、画像処理装置、および変換装置 |
-
2004
- 2004-01-22 JP JP2004014596A patent/JP2005208925A/ja not_active Withdrawn
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