JP2005208522A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 パネルサイズが大きくなっても、縦縞が視認され難くする。ソースドライバ数の増加を抑えつつ、解像度を向上させる。
【解決手段】 表示装置はマトリクス状に配列された複数の画素1を有する。画素1は行方向に配列された赤絵素、緑絵素および青絵素をそれぞれ二つ有する。画素1に含まれる二つの赤絵素2a,2bおよび二つの青絵素4a,4bは色毎に同じ信号により駆動される。画素1に含まれる二つの緑絵素3a,3bはそれぞれ独立した信号により駆動される。
【選択図】 図2
【解決手段】 表示装置はマトリクス状に配列された複数の画素1を有する。画素1は行方向に配列された赤絵素、緑絵素および青絵素をそれぞれ二つ有する。画素1に含まれる二つの赤絵素2a,2bおよび二つの青絵素4a,4bは色毎に同じ信号により駆動される。画素1に含まれる二つの緑絵素3a,3bはそれぞれ独立した信号により駆動される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、液晶表示装置(LCD)、プラズマ表示装置(PDP)、無機または有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、発光ダイオード(LED)表示装置、蛍光表示管、電界放出型表示装置、電気泳動表示装置、エレクトロクロミック表示装置、陰極線管(CRT)表示装置などの表示装置に関する。
図7は一般的な画素の概略平面図である。画素(ピクセル)は複数の絵素(サブピクセル)から構成され、図7に示す画素101は、赤(R)絵素102、緑(G)絵素103および青(B)絵素104から構成される。各絵素102,103,103に対応する複数のデータ信号線(ソース線)105,106,107が列方向に延び、列方向と交差する行方向に複数の走査信号線(ゲート線)108が延びている。ソース線105,106,107とゲート線108との交差部付近に形成されたTFT(薄膜トランジスタ)を介して、絵素電極110がソース線105,106,107と電気的に接続されている。絵素電極110と赤緑青の3原色カラーフィルタとの組み合わせを一単位とする画素101をストライプ状に繰り返し並べたストライプ配列が一般的である。ストライプ配列では、一本のソース線105,106,107は縦一列のストライプ絵素を駆動する。
一般に人間の目は緑色の視感度が高く、赤緑青の三原色の明度比率は概ね5:12:2である。またストライプ配列では、同一色の絵素が例えば縦方向に配列する。したがって、白の表示を全面に行なった場合、明度の低い青と明度の高い緑のストライプが周期的に並ぶことになり、近くから見るとそれが縦縞状に視認されることになる。画素サイズ(ピッチ)の小さな小型パネルサイズの場合は、赤、緑、青の三絵素が完全に混じり合って均一な灰色に見える。しかし、パネルサイズが大きくなり、ドットピッチが大きくなると、パネルから離れて見ても、その縦縞が視認され、表示品位を損なうこととなる。また、パネルサイズが大きくなると、同一解像度の小さなパネルを同一距離から見た場合と比較して、当然ながら画像が粗く表示されて見える。
上記の課題を解決する手段として、画素の横解像度を二倍に高める方法、すなわち画素に含まれる絵素ピッチの幅を1/2にする方法が想定される。図8は、画素の横解像度を二倍に高めた配列を示す図である。図8に示す画素201は、赤緑青の三色の絵素が二組並んで構成されている。すなわち、赤緑青赤緑青の六つの絵素から一画素が構成されている。この絵素配列を採用することにより、横方向の各絵素ピッチが小さくなるので、縦縞による表示品位の低下を抑制することができる。
しかし、画素に含まれる絵素の数が二倍になると、絵素に入力される信号数も二倍になるので、ソース線駆動回路(ソースドライバ)の数が増加するなど周辺回路のコストアップのデメリットが生じる。また、表示装置の解像度以下の解像度を持つ信号をその表示装置に入力する場合、例えばVGA(Video Graphics Array)の解像度を持つ信号をXGA(eXtended Graphics Array )の表示パネルに入力する場合、画像処理によって信号の解像度を上げる必要があるので、さらに余分な回路が必要となる。
横解像度を二倍に高めた絵素配列において、ソース線駆動回路の数の増加を避けるために、同色の二つの絵素を単一の信号線で接続して、同色の二つの絵素に同一信号データを供給する方法も考えられる。しかし、図8に示す、横解像度を二倍に高めた絵素配列では、人間の目に対して視感度の高い二つの緑絵素203a,203bが青絵素および赤絵素を挟んで配列される。したがって、図7に示す一般的な絵素の1ピッチ分だけ離れて、視感度の高い二つの緑絵素203a,203bが並列することになるので、ジャギが発生し易いというデメリットもある。図9は、図8に示す絵素配列を用いて、同色の二つの絵素を単一の信号線で接続し、同色の二つの絵素に同一信号データを供給する方法により、斜め線を表示させた状態を模式的に示す図である。図9に示すように、一画素に含まれる二つの緑絵素203a,203bが離れているので、斜め線Lが階段状(ギザギザ状)に見えるおそれがある。
絵素配列を変えることにより画質を向上させることを目的として、種々の表示装置が開発されている。例えば、2列に2個ずつ配列された4絵素から1画素が構成された表示装置が開発されている。その一例としての特許文献1には、RGGBの4絵素を構成単位とし、2つのG絵素を対角線に並べたカラー液晶表示装置が記載されている。しかし、特許文献1に開示された配列では、視感度の高いG絵素が斜めに配列されることになるので、縦縞の発生は緩和されるが、斜め縞が発生する。同様に、デルタ配列やモザイク配列を採用することによっても縦縞の発生はある程度緩和されるが、横縞や斜め縞が発生するので、根本的な解決には至らない。
特開平2-245733号公報(第1図(b))
本発明の目的の1つは、パネルサイズが大きくなっても、縦縞が視認され難くすることである。本発明の他の目的は、ソースドライバ数の増加を抑えつつ、解像度を向上させることである。
縦縞の問題解決のために、画素の横解像度を二倍に高める。すなわち画素に含まれるR,G,B 絵素の数を図7に示す一般的な画素101の絵素数の二倍に高めて、絵素ピッチの幅を1/2にする。これにより、白表示において、輝度の高いG絵素と輝度の低いB絵素による縦縞が視認され難くなる。
また、画素に含まれる二つのG絵素をそれぞれ独立した信号により駆動するのに対して、画素に含まれる二つのR絵素および二つのB絵素を色毎に同じ信号により駆動する。すなわちG絵素を駆動するソースドライバの数だけを二倍にする。これにより、六つの絵素をそれぞれ独立した信号により駆動する場合に比して、ソースドライバ数の増加を1/3に抑えることができ、周辺回路のコストアップを抑えることができる。さらに、輝度解像度への影響が大きいG絵素の横解像度が二倍になるので、画素の解像度が見かけ上二倍になり、高精細、高品質な表示が実現できる。
本発明において、画素の形状は正方形であることが好ましい。言い換えれば、各絵素が高さ(列方向のピッチ)の略等しいストライプ状であって、各絵素の列方向と行方向とのピッチ比が概略1:6であることが好ましい。一般的には、表示画像が正方形の単位で分割されるので、画素が正方形でない場合には、表示画像の縦横比が崩れて、表示画像が縦長や横長になる。したがって、画素が正方形でない場合には、画素に入力される信号を補完する必要があるからである。
なお、本明細書において「行方向」および「列方向」は、必ずしも横方向と縦方向とを意味するものではない。また必ずしも相互に直交する二つの方向を意味するものでもなく、相互に交差する二つの方向を意味する。例えば、行方向に対して傾斜した方向に列方向が設定され得る。
本発明によれば、パネルサイズが大きくなっても、縦縞が視認され難くすることができる。また、ソースドライバ数の増加を抑えつつ、解像度を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態では、液晶表示装置について説明するが、本発明の表示装置は、液晶表示装置だけでなく、無機または有機EL表示装置、PDP、LED表示装置、蛍光表示管、電界放出型表示装置、電気泳動表示装置、エレクトロクロミック表示装置、CRT表示装置などの各種の表示装置を包含する。
以下に示す参照符号において、同族的な構成要素を総括的に表すために、英字を省略して数字のみを表記することがある。例えば、第一緑絵素3aおよび第二緑絵素3bを総括的に緑絵素3と表記することがある。
図1は実施形態の液晶表示装置を模式的に示す部分断面図である。液晶表示装置は、液晶パネルと、液晶パネルを駆動するための駆動回路部を有する。透過型液晶表示装置であればバックライトなどの光源をさらに有する。液晶パネルは、TFT(Thin Film Transistor)基板10と、これに対向配置されたCF(カラーフィルタ)基板11と、両基板10,11に挟まれた周辺シール材12と、両基板10,11に挟まれ、かつ周辺シール材12に囲まれた液晶層13と、両基板10,11の外側面にそれぞれ貼り付けられた一対の偏光板14,15を有する。
図2はTFT基板10を模式的に示す平面図である。TFT基板10は、列方向に延びる複数のソース線5,6,7と、ソース線5,6,7に交差して行方向に延びる複数のゲート線8と、ソース線5,6,7およびゲート線8の交差部近傍に設けられたTFT9と、TFT9を介してソース線5,6,7に接続され、マトリクス状に配置された絵素透明電極(以下、絵素電極ともいう)16と、絵素電極16を覆い、ポリイミドなどからなる液晶配向膜17を有する。
CF基板11は、赤緑青の三色のカラーフィルタ層2,3,4と、クロムや黒色樹脂からなる遮光層18と、ITO(インジウム錫酸化物)などからなる共通透明電極19と、共通透明電極19を覆う液晶配向膜20を有する。
両基板10,11の材料としては、石英ガラスやソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラスなどのガラス、ポリエステルやポリイミドなどのプラスチック、シリコンなどの半導体が挙げられる。
液晶パネルの製造工程について説明する。まずTFT基板10の作成方法について説明する。スパッタリング法にて、ガラス基板上にTaあるいはTaMo合金で膜厚約100 〜200nm
の薄膜を形成した後、フォトエッチングプロセスにて所定パターンを有するゲート線8を作成する。その上にSiNx等の絶縁膜を形成した後、a-Si層およびエッチストッパ層(SiNx)の成膜を行い、フォトプロセスにてTFT9を形成する。次に、Ti等でソースメタルを成膜し、フォトエッチングで所定パターンを有するソース線5,6,7やドレイン等の形成を行なう。さらにSi等の保護膜およびコンタクトホールを形成した後、ITO 膜を成膜し、フォトエッチングプロセスにて絵素電極16を形成する。このように作成されたTFT基板10の上に、ポリイミド系の液晶配向膜17を印刷し、焼成して作成する。通常は、液晶配向膜17の厚みは50〜100 nmの範囲で形成される。その後、回転布にて一方向にラビングを行なう。
の薄膜を形成した後、フォトエッチングプロセスにて所定パターンを有するゲート線8を作成する。その上にSiNx等の絶縁膜を形成した後、a-Si層およびエッチストッパ層(SiNx)の成膜を行い、フォトプロセスにてTFT9を形成する。次に、Ti等でソースメタルを成膜し、フォトエッチングで所定パターンを有するソース線5,6,7やドレイン等の形成を行なう。さらにSi等の保護膜およびコンタクトホールを形成した後、ITO 膜を成膜し、フォトエッチングプロセスにて絵素電極16を形成する。このように作成されたTFT基板10の上に、ポリイミド系の液晶配向膜17を印刷し、焼成して作成する。通常は、液晶配向膜17の厚みは50〜100 nmの範囲で形成される。その後、回転布にて一方向にラビングを行なう。
次に、CF基板11の作成方法について説明する。Cr(クロム)あるいは黒色樹脂のブラックマスク材料をガラス基板上に塗布し、フォトプロセスにて遮光層18を形成する。赤緑青のそれぞれについて、カラーフィルタ膜のコーティング、フォトプロセスによる所定パターンの形成および焼成を行なって、赤緑青のカラーフィルタ層2,3,4を形成する。マスクを介してITO膜を成膜することにより共通透明電極19を形成する。TFT基板10と同様に、CF基板11上に液晶配向膜20を形成する。
TFT基板10またはCF基板11にスペーサ散布および周辺シール材12の印刷を行い、両基板10,11を貼り合せ、焼成を行なう。貼り合わされた基板をパネル単位に分断した後、作成されたパネルのセル内に液晶材料を注入し、封止する。パネルの両面に偏光板14,15を貼り付けて、液晶パネルが完成する。
本実施形態の液晶表示装置においては、絵素透明電極16と絵素透明電極16に対向する共通透明電極19とが重畳する領域が絵素となる。厳密には、表示すべき状態に応じて電圧が印加される領域のうち、遮光層18の開口部に対応する領域が絵素になる。この領域の面積が絵素の面積となる。以下、説明の便宜上、赤緑青の三色のカラーフィルタ層2,3,4に対応する各絵素を赤絵素2、緑絵素3および青絵素4と呼ぶ。また絵素透明電極16を単に「絵素」と呼ぶこともある。なお、本発明の表示装置は、本実施形態で例示するアクティブマトリクス型液晶表示装置に限られず、例えば、単純マトリクス型液晶表示装置に適用することもできる。単純マトリクス型液晶表示装置においては、ストライプ状に設けられる列電極と、列電極に交差するストライプ状の行電極とが重畳するそれぞれの領域が絵素となる。
図2に示すように、本実施形態の液晶表示装置はマトリクス状に配列された複数の画素1を有する。一画素1は、行方向に隣接する二組の絵素群1a,1bから構成されている。各絵素群1a,1bのそれぞれは、周期的に行方向に配列された赤緑青の三色の絵素2,3,4を有している。具体的には、第一および第二赤絵素2a,2b、第一および第二緑絵素3a,3b、第一および第二青絵素4a,4bが一画素1に含まれる。すなわち、一画素1に同色の絵素領域が二領域存在する。
本実施形態による画素(絵素配列)では、各絵素2,3,4の幅(行方向におけるピッチ)は高さ(列方向におけるピッチ)の概略1/6である。すなわち、一般的なストライプ配列における絵素の縦横比は概略1/3であるが、本実施形態における各絵素2,3,4は一般的な絵素よりも細長い形状である。
本実施形態における駆動回路部は、外部から入力される信号に基づいて信号処理を行なう液晶コントローラ(不図示)と、液晶コントローラからの指示に基づいて映像信号を出力するソース線駆動回路(不図示)と、液晶コントローラからの指示に基づいて走査パルスを出力するゲート線駆動回路(不図示)を有する。液晶コントローラは、TCP(Tape Carrier Package)を介して液晶パネルに電気的に接続される。TCPには、ソース線駆動回路やゲート線駆動回路が実装されている。
各絵素2,3,4はそれぞれに対応するソース線5,6,7に電気的に接続され、ソース線5,6,7からの映像信号が各TFT9を介して入力される。詳細に述べると、それぞれが行方向に延びる複数のゲート線には、水平走査期間ごとにゲート線駆動回路から走査パルスが順次(例えば一行ごとに)印加される。走査パルスにより選択されたTFT9を介して、ソース線駆動回路からソース線5,6,7を経由して供給される映像信号が対応の絵素2,3,4に入力される。
本実施形態では、赤絵素2および青絵素4については、ソース線駆動回路から出力された映像信号が二つに分岐して、一画素に含まれる同色の絵素を駆動させる。言い換えれば、一画素に含まれる赤絵素2および青絵素4は、それぞれ共通の信号により駆動される。具体的には、赤絵素2に映像信号を供給するための赤絵素用ソース線5は、TFT基板10上の表示領域(アクティブエリア)の外側で二つのソース線5a,5bに分岐している。二つのソース線5a,5bは、第一および第二赤絵素2a,2bの絵素透明電極16とそれぞれ電気的に接続されている。これにより、ソース線駆動回路から出力された一つの映像信号が二つに分岐されて、第一および第二赤絵素2a,2bを駆動させる。同様に、青絵素用ソース線7も二つのソース線7a,7bに分岐している。
一方、一画素に含まれる二つの緑絵素3a,3bはそれぞれ独立した信号により駆動される。言い換えれば、第一および第二緑絵素3a,3bの絵素透明電極16は、二つのソース線6a,6bとそれぞれ電気的に接続されている。したがって、赤絵素2および青絵素4についてはソース線駆動回路の出力数を従来のものと同じにし、緑絵素3についてはソース線駆動回路の出力数を従来のものの二倍にする。これにより、六つの絵素2,3,4をそれぞれ独立した信号により駆動する場合に比して、ソース線駆動回路の出力数の増加を1/3に抑えることができ、周辺回路のコストアップを抑えることができる。
ソース線5,6,7の分岐は、ソース線駆動回路の端子部近辺で行なうことができる。この場合、分岐したソース線と他のソース線とが交差する箇所が生じる。図2を参照しながら具体的に説明する。例えば、第2の緑絵素3b用のソース線6bと、青絵素用ソース線7から分岐した第2の青絵素4b用のソース線7bとが交差する箇所が生じる。両ソース線6b,7bの交差箇所でのショートを回避するために、例えばソース線6b上に絶縁膜を形成し、この絶縁膜上を跨ぐようにソース線7bを形成することもできる。しかしこの方法では、ソースメタルのパターニング工程を2回行なう必要があるので、製造コストが上昇する。上記のTFT製造プロセスで、言い換えれば新たなプロセスを追加せずに、両ソース線6b,7bの交差箇所でのショートを回避する方法について図3を参照しながら説明する。
図3は第2の緑絵素3b用のソース線6bと第2の青絵素4b用のソース線7bとの交差部付近における製造プロセスを説明する模式的な平面図である。まず図3(a)に示すように、ゲート線の作成と同時に、ゲートメタルを用いて青絵素用ソース線7と第2の青絵素4b用のソース線7bとの接続部30を形成する。図3(b)に示すように、ゲート絶縁膜のパターニングと同時に、接続部30上のソース線6bが交差する領域に層間絶縁膜31を形成する。次にソースメタルからソース線5,6,7を形成する。このとき、図3(c)に示すように、両ソース線7,7bが接続部30を介して接続されるように、かつソース線6bが層間絶縁膜31上を跨ぐように、ソースメタルのパターニングを行なう。なお、図3では、層間絶縁膜31の領域を除いて接続部30を露出させているが、接続部30をゲート絶縁膜で覆い、コンタクトホールを介して両ソース線7,7bが接続部30に接続されるようにしても良い。
本実施形態では、ソース線駆動回路の接続端子からアクティブエリアまでの額縁領域内で分岐配線を形成しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ガラス基板面上に余裕がない場合、ソース線駆動回路内やTCP内で分岐配線を形成しても良い。
次に、緑絵素3に入力されるデータ信号の処理方法について、図4および図5を参照しながら説明する。図4(a)はサンプリングされた入力信号に対応する元の絵素位置を示す図であり、図4(b)は本実施形態での供給信号に対応する絵素位置を示す図である。図5はデータ信号の処理方法を示すブロック図である。なお、本明細書において、サンプリングされた入力データ信号を「入力信号」と呼び、絵素(絵素透明電極16)に供給されるデータ信号を「供給信号」と呼ぶ。また、分かり易さのために、図4(a)および(b)には図2および図7で用いた、絵素や画素の参照符号を付すが、図4(a)および(b)は液晶パネル上の絵素や画素の実際の位置を示すものではない。
図4に示すように、入力信号を分配処理(フィルタ処理)する前に入力信号のγ(ガンマ)補正を行なう。ガンマ値が1.0 となるようにガンマ補正を分配処理の前に行なうことによって、分配処理による色ずれを防止することができる。言い換えれば出力輝度レベルで分配処理を行なうことができる。例えば入力信号の階調レベルをD1、階調レベルの最大値をLmaxとすると、γ補正後の階調レベルD2は次式で表される。
D2=(D1/Lmax)^1/γ×Lmax(ただし、γは画像の輝度の変化に対する電圧換算値の変化の比であり、表示パネルに固有の値である。)
γ補正を行なった後、信号分配処理を行なう。図4を参照しながら、信号分配処理の一例を説明する。本実施形態では一画素1に二つの緑絵素3a,3bが含まれているので、入力信号を二倍にする。分配処理前におけるn行m列の画素101に含まれる緑絵素103への入力信号をGn,mとする。同様に、n行m−1列の画素101に含まれる緑絵素103への入力信号をGn,m−1とし、n行m+1列の画素101に含まれる緑絵素103への入力信号をGn,m+1とする。
分配処理後におけるy行x列の画素1に含まれる二つの緑絵素3a,3bへの供給信号をそれぞれGy,x1およびGy,x2とすると、Gn,mとGn,m−1とを一定比率で分配した値をGy,x1とし、Gn,mとGn,m+1とを一定比率で分配した値をGy,x2とする。分配処理は、例えば、サンプリングされた入力信号に対応する絵素の位置と、供給信号が供給されて表示される2つの絵素の重心位置とを合わせるために行われる。例えば、元の入力信号の緑絵素の位置と、二倍に増えた緑絵素3a,3bの重心位置とを合わせるために、Gy,x1 =(Gn,m-1 + 3×Gn,m) ÷4 、Gy,x2 =(3×Gn,m+Gn,m+1) ÷4 とする。すなわち、右側または左側のいずれか一方の隣接画素に含まれる緑絵素の1/4輝度データを取り込む信号分配処理を行なう。
一方、緑絵素と同様に、赤絵素および青絵素についても一画素1にそれぞれ二つの絵素が含まれているが、色毎に同じ信号が入力されるので、供給信号を二倍にしなくても良い。なお、分配処理を行なわない場合には、γ補正を行わなくても良い。
しかし、色ずれをより生じ難くするには、赤絵素および青絵素についても分配処理を行なうことが望ましい。例えば次の分配処理を行なうことが望ましい。分配処理前におけるn行m列の画素101に含まれる赤絵素102および青絵素104への入力信号をそれぞれRn,mおよびBn,mとする。同様に、n行m−1列の画素101に含まれる赤絵素102および青絵素104への入力信号をそれぞれRn,m−1およびBn,m−1とし、n行m+1列の画素101に含まれる赤絵素102および青絵素104への入力信号をそれぞれRn,m+1およびBn,m+1とする。
分配処理後におけるy行x列の画素1に含まれる赤絵素2a,2bおよび青絵素4a,4bへの供給信号をそれぞれRy,xおよびBy,xとすると、Rn,mとRn,m−1とRn,m+1とを一定比率で分配した値をRy,xとし、Bn,mとBn,m−1とBn,m+1とを一定比率で分配した値をBy,xとする。すなわち、隣接する左右の画素に含まれる同色の絵素の輝度データを取り込む信号分配処理を行なう。例えば、Ry,x=(Rn,m-1 +6 ×Rn,m+Rn,m+1) ÷8 、By,x= (Bn,m-1+6 ×Bn,m+Bn,m+1) ÷8 とする。
分配処理を行なった後、図4に示すように、再びガンマ補正を行なうことにより、データ信号を元のガンマ特性に戻す。例えば分配処理後の信号階調レベルをD3とすると、γ補正後の階調レベルD4は次式で表される。
D4=(D3/Lmax)^γ×Lmax
本実施形態では、分配処理の前後にγ補正を行なったが、表示画像が粗く、細かい画像やテキスト表示を行なう必要がなければ、色ずれの問題はそれほど生じないので、分配処理の前後のγ補正は省いても良い。
本実施形態による絵素配列は、図8に示す絵素配列と同様であり、二つの緑絵素3a,3bが青絵素4aおよび赤絵素2bを挟んで配列されている。したがって、図7に示す一般的な絵素の1ピッチ分だけ離れて、視感度の高い二つの緑絵素3a,3bが配列している。
しかし、本実施形態による絵素配列では、人間の目に視感度の高い第一緑絵素3aおよび第二緑絵素3bがそれぞれ独立した信号により駆動される。したがって、輝度解像度への影響が大きい緑絵素3の横解像度が二倍になるので、画素1の解像度が見かけ上二倍になり、高精細、高品質な表示が実現できる。図6は、本実施形態による画素(絵素配列)1を用いて斜め線を表示させた状態を模式的に示す図である。図6と図9とを対比すれば明らかなように、本実施形態では一画素に含まれる二つの緑絵素3a,3bを独立して駆動することができるので、横解像度が実質的に二倍になる。したがって、斜め線Lが階段状(ギザギザ状)に認識され難くなり、ジャギが生じ難くなる。
本実施形態の一画素1は行方向に隣接する二組の絵素群1a,1bから構成されており、各絵素群1a,1bのそれぞれは周期的に行方向に配列されたRGBの三色の絵素2,3,4を有している。しかし、本発明の表示装置は、この絵素配列に限定されず、一画素が行方向に配列されたR絵素、G絵素およびB絵素をそれぞれ二つ有していれば良い。例えば、RBGRBG、RBGRGB、RBRGBG、RGRBGBの配列を有していても良い。
また本実施形態では、同色の絵素が列方向に配列されたストライプ配列を採用しているが、本発明の表示装置は、ストライプ配列に限定されない。例えば、モザイク配列やデルタ配列を採用しても良い。
本実施形態では、液晶駆動素子としてTFTが用いられているが、MIM(Metal Insulator Metal) などの他のアクティブ駆動素子を用いても良く、あるいは駆動素子を用いないパッシブ(マルチプレックス)駆動でも良い。またTN(Twisted Nematic )モードやIPS(In-Plane Switching)モード、MVA(Multi-domain Vertical Alignment )モードなどの種々の方式に適応可能である。さらに液晶表示装置は、透過型に限らず、反射型や透過反射両用型のいずれにも適用することができる。
本発明の表示装置は、LCD、PDP、無機または有機EL表示装置、LED表示装置、蛍光表示管、電界放出型表示装置、電気泳動表示装置、エレクトロクロミック表示装置、CRT表示装置などの各種の表示装置に利用することができる。例えば、パソコンのディスプレイ、パチンコなどのアミューズメント機器のディスプレイ、携帯端末のディスプレイ、カラーテレビなどに利用することができる。
1 画素
1a,1b 絵素群
2 赤絵素(赤色カラーフィルタ層)
2a 第一赤絵素
2b 第二赤絵素
3 緑絵素(緑色カラーフィルタ層)
3a 第一緑絵素
3b 第二緑絵素
4 青絵素(青色カラーフィルタ層)
4a 第一青絵素
4b 第二青絵素
5 赤絵素用ソース線
6 緑絵素用ソース線
7 青絵素用ソース線
8 ゲート線
9 TFT
10 TFT基板
11 カラーフィルタ基板
12 周辺シール材
13 液晶層
14,15 偏光板
16 絵素透明電極
17 液晶配向膜
18 遮光層
19 共通透明電極
20 液晶配向膜
30 接続部
31 層間絶縁膜
101 画素
102 赤絵素
103 緑絵素
104 青絵素
105,106,107 データ信号線(ソース線)
108 走査信号線(ゲート線)
110 絵素電極
201 画素
203a,203b 緑絵素
1a,1b 絵素群
2 赤絵素(赤色カラーフィルタ層)
2a 第一赤絵素
2b 第二赤絵素
3 緑絵素(緑色カラーフィルタ層)
3a 第一緑絵素
3b 第二緑絵素
4 青絵素(青色カラーフィルタ層)
4a 第一青絵素
4b 第二青絵素
5 赤絵素用ソース線
6 緑絵素用ソース線
7 青絵素用ソース線
8 ゲート線
9 TFT
10 TFT基板
11 カラーフィルタ基板
12 周辺シール材
13 液晶層
14,15 偏光板
16 絵素透明電極
17 液晶配向膜
18 遮光層
19 共通透明電極
20 液晶配向膜
30 接続部
31 層間絶縁膜
101 画素
102 赤絵素
103 緑絵素
104 青絵素
105,106,107 データ信号線(ソース線)
108 走査信号線(ゲート線)
110 絵素電極
201 画素
203a,203b 緑絵素
Claims (5)
- マトリクス状に配列された複数の画素を有する表示装置であって、
前記画素は行方向に配列された赤絵素、緑絵素および青絵素をそれぞれ二つ有しており、前記画素に含まれる二つの前記赤絵素および二つの前記青絵素は色毎に同じ信号により駆動され、前記画素に含まれる二つの前記緑絵素はそれぞれ独立した信号により駆動される表示装置。 - 前記画素は正方形状である請求項1に記載の表示装置。
- 前記二つの緑絵素に入力される信号はそれぞれ分配処理がなされ、前記分配処理前におけるn行m列の画素に含まれる緑絵素への入力信号をGn,mとし、前記分配処理後におけるy行x列の前記画素に含まれる前記二つの緑絵素への供給信号をそれぞれGy,x1およびGy,x2とすると、Gy,x1はGn,mとGn,m−1とが一定比率で分配された信号であり、Gy,x2はGn,mとGn,m+1とが一定比率で分配された信号である請求項1または2に記載の表示装置。
- 前記赤絵素および前記青絵素へ供給される供給信号はそれぞれ分配処理がなされ、前記分配処理前におけるn行m列の画素に含まれる赤絵素および青絵素への入力信号をそれぞれRn,mおよびBn,mとし、前記分配処理後におけるy行x列の前記画素に含まれる前記赤絵素および前記青絵素への供給信号をそれぞれRy,xおよびBy,xとすると、Ry,xはRn,mとRn,m−1とRn,m+1とが一定比率で分配された信号であり、By,xはBn,mとBn,m−1とBn,m+1とが一定比率で分配された信号である請求項1から3のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記入力信号は前記分配処理の前にガンマ補正処理がなされ、かつ前記供給信号は前記分配処理の後にガンマ補正処理がなされる請求項3または4に記載の表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2004017566A JP2005208522A (ja) | 2004-01-26 | 2004-01-26 | 表示装置 |
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JP2004017566A JP2005208522A (ja) | 2004-01-26 | 2004-01-26 | 表示装置 |
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-
2004
- 2004-01-26 JP JP2004017566A patent/JP2005208522A/ja active Pending
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