JP2005206490A - 経口投与用の組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 L−トレオン酸カルシウムを含有する経口投与製剤において、その生体利用性を損なわずに、苦味、えぐみを改善する手段を提供する。
【解決手段】 L−トレオン酸カルシウムを含有する経口投与用の組成物に、更に、糖アルコールとグアーガム及び/又はゼラチンとを含有させる。前記糖アルコールとしては、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、スレオトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトール及びトレハロースより選択されるものであることが好ましい。前記糖アルコールの総含有量としては、組成物全量に対して、10〜50質量%であることが好ましい。前記グアーガム及び/又はゼラチンとして、両者を含有することが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】 L−トレオン酸カルシウムを含有する経口投与用の組成物に、更に、糖アルコールとグアーガム及び/又はゼラチンとを含有させる。前記糖アルコールとしては、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、スレオトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトール及びトレハロースより選択されるものであることが好ましい。前記糖アルコールの総含有量としては、組成物全量に対して、10〜50質量%であることが好ましい。前記グアーガム及び/又はゼラチンとして、両者を含有することが好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、経口投与用の組成物に関し、更に詳細には、L−トレオン酸カルシウムを含有する経口投与用の組成物に関する。
L−トレオン酸は、アスコルビン酸より誘導される直鎖のトリヒドロキシカルボン酸であり、この糖鎖に近い構造故に、金属イオン類と錯体を形成して、生体内に運搬しやすい性質を有している。この性質を利用して、骨粗鬆症などのカルシウム欠乏症の予防、増悪の抑制に用いられ、これにより骨重量の減少の抑制を達成する技術が既に知られている。(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照)通常、この様な目的での組成物の形態としては、顆粒乃至は錠剤の形態を取り、経口的な投与製剤の形態が好ましいものとされている。これは、前記の疾患が慢性的なものであり、投与期間が長くなると想定され、注射などの投与方法では血管を著しく痛める故に、投与に於いて苦痛の少ない製剤形態が取られるのが普通であるためである。ところが、L−トレオン酸カルシウムにおいては、所謂「えぐさ」のように表現される、独特の味覚刺激が存在する。この為、長期間庭たる経口投与に於いては、かかる味覚刺激故に、投与を精神的に忌避する傾向が存した。この様な、苦味、えぐみ等の対応には、例えば、被膜形成剤で厚く被覆を行ったり、多層構造の顆粒乃至は錠剤に加工して、苦味、えぐみを有する成分を製剤の奥に封じ込め、その味が表面に溶出しないように加工することが一般的に行われているが、この様な措置を行うことにより、崩壊しにくくなったりして有効成分(薬物)放出性が損なわれ、これにより、生体利用性を損なうことが少なくなかった。即ち、L−トレオン酸カルシウムを含有する経口投与製剤においては、その生体利用性を損なわずに、苦味、えぐみを改善する手段を開発することが望まれていた。
一方、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、スレオトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトール或いはトレハロース等の糖アルコールも、グアーガム及び/又はゼラチンも、何れも、製剤化の為の成分として、医薬品或いは食品で汎用されているものであり、これらの2種を組み合わせることにより、崩壊性に優れる固形製剤が得られることは既に知られている。(例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7を参照)又、かかる2者の組合せで吸湿により、軟化或いは型くずれしない錠剤に加工する技術も既に知られている。(例えば、特許文献8を参照)しかしながら、この2者の組合せが、苦味、えぐみのマスキングに有効であって、且つ、崩壊性、溶出性などの生体利用性に影響を与えないことは全く知られていなかった。更に、L−トレオン酸カルシウムとこの2者を組み合わせる技術も全く知られていなかった。
本発明は、この様な状況下為されたものであり、L−トレオン酸カルシウムを含有する経口投与製剤において、その生体利用性を損なわずに、苦味、えぐみを改善する手段を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、L−トレオン酸カルシウムを含有する経口投与製剤において、その生体利用性を損なわずに、苦味、えぐみを改善する手段を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、L−トレオン酸カルシウムを含有する経口投与用の組成物であって、糖アルコールとグアーガム及び/又はゼラチンとを含有するものが、その様な特性を備えていることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示す技術に関するものである。
(1)L−トレオン酸カルシウムを含有する経口投与用の組成物であって、糖アルコールとグアーガム及び/又はゼラチンとを含有することを特徴とする、組成物。
(2)前記糖アルコールが、次のA群より選択されるものであることを特徴とする、(1)に記載の組成物。
(A群)
ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、スレオトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトール、トレハロース
(3)前記糖アルコールの総含有量が、組成物全量に対して、10〜50質量%であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の組成物。
(4)前記グアーガム及び/又はゼラチンとして、両者を含有することを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の組成物。
(5)前記グアーガム及び/又はゼラチンの含有量が、0.1〜10質量%であることを特徴とする、(1)〜(4)何れか1項に記載の組成物。
(6)錠剤であることを特徴とする、(1)〜(5)何れか1項に記載の組成物。
(7)腸溶性の被覆剤で被覆されていることを特徴とする、(6)に記載の組成物。
(8)腸溶性の被覆剤が、ゼラチン、シェラック、ツェイン、エチルセルロース及びメタクリル酸コポリマーから選択されるものであることを特徴とする、(6)又は(7)に記載の組成物。
(9)更に、クエン酸トリエチル、グリセリン脂肪酸エステル及びポリエチレングリコールから選択される1種乃至は2種以上を含有することを特徴とする、(8)に記載の組成物。
(10)L−トレオン酸カルシウムを含む組成物を造粒した後、ヒドロキシカルボン酸を含有する組成物と混合した後、打錠して錠剤と為し、しかる後に被膜成分を被覆する製造法によって製造されたことを特徴とする、(1)〜(9)何れか1項に記載の組成物。
(11)食品であることを特徴とする、(1)〜(10)何れか1項に記載の組成物。
(12)骨粗鬆症用の特定保健用食品であることを特徴とする、(11)に記載の食品。
(1)L−トレオン酸カルシウムを含有する経口投与用の組成物であって、糖アルコールとグアーガム及び/又はゼラチンとを含有することを特徴とする、組成物。
(2)前記糖アルコールが、次のA群より選択されるものであることを特徴とする、(1)に記載の組成物。
(A群)
ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、スレオトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトール、トレハロース
(3)前記糖アルコールの総含有量が、組成物全量に対して、10〜50質量%であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の組成物。
(4)前記グアーガム及び/又はゼラチンとして、両者を含有することを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の組成物。
(5)前記グアーガム及び/又はゼラチンの含有量が、0.1〜10質量%であることを特徴とする、(1)〜(4)何れか1項に記載の組成物。
(6)錠剤であることを特徴とする、(1)〜(5)何れか1項に記載の組成物。
(7)腸溶性の被覆剤で被覆されていることを特徴とする、(6)に記載の組成物。
(8)腸溶性の被覆剤が、ゼラチン、シェラック、ツェイン、エチルセルロース及びメタクリル酸コポリマーから選択されるものであることを特徴とする、(6)又は(7)に記載の組成物。
(9)更に、クエン酸トリエチル、グリセリン脂肪酸エステル及びポリエチレングリコールから選択される1種乃至は2種以上を含有することを特徴とする、(8)に記載の組成物。
(10)L−トレオン酸カルシウムを含む組成物を造粒した後、ヒドロキシカルボン酸を含有する組成物と混合した後、打錠して錠剤と為し、しかる後に被膜成分を被覆する製造法によって製造されたことを特徴とする、(1)〜(9)何れか1項に記載の組成物。
(11)食品であることを特徴とする、(1)〜(10)何れか1項に記載の組成物。
(12)骨粗鬆症用の特定保健用食品であることを特徴とする、(11)に記載の食品。
本発明によれば、L−トレオン酸カルシウムを含有する経口投与製剤において、その生体利用性を損なわずに、苦味、えぐみを改善する手段を提供することができる。
(1)本発明の組成物の必須成分であるL−トレオン酸カルシウム
本発明の組成物は、経口投与用のものであって、L−トレオン酸カルシウムを含有することを特徴とする。L−トレオン酸カルシウムは既に文献記載の既知の物質であり、その製造は既に公知である。(例えば、特許文献7を参照)即ち、等当量のL−アスコルビン酸、炭酸カルシウム及び過酸化水素水を10〜60℃の温度条件で反応させることにより、製造することが出来る。反応物は、カラムクロマトグラフィーや再結晶などの通常の精製手段を用いて精製することが出来る。本発明の組成物に於いては、純度を90%以上に高めたものを使用することが好ましい。本発明の組成物に於けるかかるトレオン酸カルシウムの好ましい含有量は、10〜80質量%であり、より好ましくは20〜60質量%である。これは、含有量が少なすぎると効果を得るために必要な総投与量が多くなりすぎて、飲用に困難が生じる場合が存し、多すぎると製造工程においてスティッキングなどの好ましくない現象が生じる場合が存するためである。又、製造工程において、スティンギングを抑制するために、かかるL−トレオン酸カルシウムは、100ミクロン以下、より好ましくは20ミクロン以下になるように、分級など行って、調整しておくことが好ましい。
本発明の組成物は、経口投与用のものであって、L−トレオン酸カルシウムを含有することを特徴とする。L−トレオン酸カルシウムは既に文献記載の既知の物質であり、その製造は既に公知である。(例えば、特許文献7を参照)即ち、等当量のL−アスコルビン酸、炭酸カルシウム及び過酸化水素水を10〜60℃の温度条件で反応させることにより、製造することが出来る。反応物は、カラムクロマトグラフィーや再結晶などの通常の精製手段を用いて精製することが出来る。本発明の組成物に於いては、純度を90%以上に高めたものを使用することが好ましい。本発明の組成物に於けるかかるトレオン酸カルシウムの好ましい含有量は、10〜80質量%であり、より好ましくは20〜60質量%である。これは、含有量が少なすぎると効果を得るために必要な総投与量が多くなりすぎて、飲用に困難が生じる場合が存し、多すぎると製造工程においてスティッキングなどの好ましくない現象が生じる場合が存するためである。又、製造工程において、スティンギングを抑制するために、かかるL−トレオン酸カルシウムは、100ミクロン以下、より好ましくは20ミクロン以下になるように、分級など行って、調整しておくことが好ましい。
(2)本発明の組成物の必須成分であるグアーガム及び/又はゼラチン
本発明の組成物は、経口投与用のものであって、グアーガム及び/又はゼラチンを含有することを特徴とする。グアーガム及び/又はゼラチンは医薬製剤或いは食品組成物で汎用されている成分であり、日本薬局方にもその記載が存する。本発明の組成物に於いては、通常医薬製剤、食品添加物として使用されているものであれば特段の限定無く使用することが出来る。グアーガム及び/又はゼラチンは、これらの両方を含有することが好ましい。本発明の組成物に於けるかかるグアーガム及び/又はゼラチンの好ましい含有量は、0.5〜10質量%であり、更に好ましくは1〜5質量%である。又、好ましい形態に於いては、グアーガムとゼラチンとの質量比は、1:4〜2:1が好ましく、1:2〜1:1がより好ましい。
本発明の組成物は、経口投与用のものであって、グアーガム及び/又はゼラチンを含有することを特徴とする。グアーガム及び/又はゼラチンは医薬製剤或いは食品組成物で汎用されている成分であり、日本薬局方にもその記載が存する。本発明の組成物に於いては、通常医薬製剤、食品添加物として使用されているものであれば特段の限定無く使用することが出来る。グアーガム及び/又はゼラチンは、これらの両方を含有することが好ましい。本発明の組成物に於けるかかるグアーガム及び/又はゼラチンの好ましい含有量は、0.5〜10質量%であり、更に好ましくは1〜5質量%である。又、好ましい形態に於いては、グアーガムとゼラチンとの質量比は、1:4〜2:1が好ましく、1:2〜1:1がより好ましい。
(3)本発明の組成物の必須成分である糖アルコール
本発明の組成物は、糖アルコールを必須成分として含有することを特徴とする。糖アルコールとは、糖に於けるアルデヒド基乃至はケト基を還元して1級アルコール乃至は2級アルコールに変換した化合物の総称であり、通常食品組成物や医薬組成物で使用されるものであれば特段の限定無く使用することが出来るが、例えば、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、スレオトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトール或いはトレハロース等が好適に例示できる。これらの糖アルコールの中で特に好ましいものはマンニトールである。これは前記グアーガム及び/又はゼラチンとともに作用して、苦味、えぐみのマスキング効果が特に顕著であるためである。本発明の組成物に於いては、かかる糖アルコールは唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。本発明の組成物に於ける、かかる糖アルコールの好ましい含有量は、総量で、10〜50質量%であり、より好ましくは、20〜40質量%である。これは、少なすぎるとマスキング効果が損なわれる場合が存し、多すぎると製剤そのものの投与量が多くなりすぎ、連続投与に精神的障害を生じる場合が存するためである。
本発明の組成物は、糖アルコールを必須成分として含有することを特徴とする。糖アルコールとは、糖に於けるアルデヒド基乃至はケト基を還元して1級アルコール乃至は2級アルコールに変換した化合物の総称であり、通常食品組成物や医薬組成物で使用されるものであれば特段の限定無く使用することが出来るが、例えば、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、スレオトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトール或いはトレハロース等が好適に例示できる。これらの糖アルコールの中で特に好ましいものはマンニトールである。これは前記グアーガム及び/又はゼラチンとともに作用して、苦味、えぐみのマスキング効果が特に顕著であるためである。本発明の組成物に於いては、かかる糖アルコールは唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。本発明の組成物に於ける、かかる糖アルコールの好ましい含有量は、総量で、10〜50質量%であり、より好ましくは、20〜40質量%である。これは、少なすぎるとマスキング効果が損なわれる場合が存し、多すぎると製剤そのものの投与量が多くなりすぎ、連続投与に精神的障害を生じる場合が存するためである。
(4)本発明の組成物の好ましい成分である腸溶性の被覆剤
本発明の組成物は、経口投与用の組成物であって、好ましい形態に於いて、腸溶性の被覆剤を好ましく含有する。腸溶性の被覆剤としては、胃では殆ど溶解せず腸で溶解するポリマーが用いられる。該ポリマーは、例えば、分子量30000〜500000、好ましくは70000〜400000程度の酸性高分子が好ましく例示できる。前記腸溶性のポリマーとしては、例えば、エチルセルロース、ツェイン、シェラック、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(和光純薬株式会社製:商品名「HPMCP」)、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース(興人社製:商品名「CMEC AQ」)、メタクリル酸−メタクリル酸メチルコポリマー(樋口商会株式会社販売、商品名「オイドラギット(Eudragit)L100−55」、「オイドラギット L100」、「オイドラギット S100」]などが例示される前記腸溶性ポリマーは、唯1種を用いることも出来るし、2種以上を組み合わせて用いることも出来る。これらの腸溶 性ポリマーの中で、例えば、ゼラチン、シェラック、ツェイン、エチルセルロース及びメタクリル酸コポリマー等がより好ましく例示できる。これらを含有するには、錠剤などに加工したものに、必要に応じて可塑剤とともに、液状媒体に可溶化乃至は均一分散させて、噴霧被覆させて含有させることが好ましい。前記液状媒体としては、例えば、エタノールや水などが好適に例示できる。かかる腸溶性の被覆剤の好ましい含有量は、総量で、製剤全量に対して、0.5〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%である。これは被覆量が多すぎても、少なすぎても生体利用性を損なう場合が存するからである。
本発明の組成物は、経口投与用の組成物であって、好ましい形態に於いて、腸溶性の被覆剤を好ましく含有する。腸溶性の被覆剤としては、胃では殆ど溶解せず腸で溶解するポリマーが用いられる。該ポリマーは、例えば、分子量30000〜500000、好ましくは70000〜400000程度の酸性高分子が好ましく例示できる。前記腸溶性のポリマーとしては、例えば、エチルセルロース、ツェイン、シェラック、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(和光純薬株式会社製:商品名「HPMCP」)、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース(興人社製:商品名「CMEC AQ」)、メタクリル酸−メタクリル酸メチルコポリマー(樋口商会株式会社販売、商品名「オイドラギット(Eudragit)L100−55」、「オイドラギット L100」、「オイドラギット S100」]などが例示される前記腸溶性ポリマーは、唯1種を用いることも出来るし、2種以上を組み合わせて用いることも出来る。これらの腸溶 性ポリマーの中で、例えば、ゼラチン、シェラック、ツェイン、エチルセルロース及びメタクリル酸コポリマー等がより好ましく例示できる。これらを含有するには、錠剤などに加工したものに、必要に応じて可塑剤とともに、液状媒体に可溶化乃至は均一分散させて、噴霧被覆させて含有させることが好ましい。前記液状媒体としては、例えば、エタノールや水などが好適に例示できる。かかる腸溶性の被覆剤の好ましい含有量は、総量で、製剤全量に対して、0.5〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%である。これは被覆量が多すぎても、少なすぎても生体利用性を損なう場合が存するからである。
(5)本発明の組成物の好ましい成分である可塑剤
本発明の組成物は、経口投与用の組成物であって、好ましい形態に於いて、可塑剤を好ましく含有する。特に、製剤に腸溶性の被膜を被覆する場合には、被膜の強度を高めることが出来るので、可塑剤を被膜に含有させることが特に好ましい。この様な可塑剤としては、通常医薬或いは食品で用いられているものであれば、特段の限定無く使用することが出来、例えば、クエン酸トリエチル、グリセリン脂肪酸エステル及びポリエチレングリコールから選択される1種乃至は2種以上が好ましく例示できる。前記グリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸残基としては、炭素数6〜10の中鎖脂肪酸残基が好ましく、カプリル酸残基或いはカプリン酸残基が好ましく例示できる。特に好ましいものは、クエン酸トリエチルである。かかる可塑剤の好ましい含有量は、腸溶性被覆剤の総量に対して0.1〜15質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。これは少なすぎると被膜が脆弱になり、多すぎると胃酸からの保護性が低下する場合が存するからである。
本発明の組成物は、経口投与用の組成物であって、好ましい形態に於いて、可塑剤を好ましく含有する。特に、製剤に腸溶性の被膜を被覆する場合には、被膜の強度を高めることが出来るので、可塑剤を被膜に含有させることが特に好ましい。この様な可塑剤としては、通常医薬或いは食品で用いられているものであれば、特段の限定無く使用することが出来、例えば、クエン酸トリエチル、グリセリン脂肪酸エステル及びポリエチレングリコールから選択される1種乃至は2種以上が好ましく例示できる。前記グリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸残基としては、炭素数6〜10の中鎖脂肪酸残基が好ましく、カプリル酸残基或いはカプリン酸残基が好ましく例示できる。特に好ましいものは、クエン酸トリエチルである。かかる可塑剤の好ましい含有量は、腸溶性被覆剤の総量に対して0.1〜15質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。これは少なすぎると被膜が脆弱になり、多すぎると胃酸からの保護性が低下する場合が存するからである。
(4)本発明の組成物
本発明の組成物は、経口投与用の組成物であって、前記成分を含有することを特徴とする。かかる経口投与用の組成物としては、医薬組成物或いは食品組成物などが好適に例示でき、特に好ましくは、食品組成物であり、中でも「骨密度の低下を予防する」等の骨粗鬆症の予防と増悪の抑制を目的とする、特定保健用食品に適用することが特に好ましい。これは、主たる成分であるL−トレオン酸カルシウムの、安全性が高く、習慣性が無く、着実で緩和な作用の特性を生かせるからである。この様に、特定保健用食品として実施する場合に於いて、本発明の組成物には、特定保健用食品である旨、その目的が骨粗鬆症に伴う骨の異常の予防、或いは悪化の抑制のために用いられる旨、及びその用法、用量について記載した添付文書を付随させることが好ましく、前記用法・用量としては、例えば、特許文献2に記載されている如くに、「L−トレオン酸カルシウムの投与量は成人又はベビーの如き異なる受容体(レシピエント)と共に変化し得る。凡てのケースに於て、成人(60kg体重)に対する投与量は毎日12g及び 0.5gの間に入り、好ましくは毎日10.7g及び2gの間で、例えば 3.6g/日の投与量であり、最も好ましくは毎日7g及び3gの間で、例えば3g/日であり、これらはカルシウム元素ベースで夫々 1.4gカルシウム元素/日、 0.9gカルシウム元素/日、 0.45gカルシウム元素/日に相当する。ベビーに対しては、投与量は彼等の体重により割引される。」旨の内容が好ましい。本発明の組成物に於いては、前記の成分以外に、本発明の効果である、「生体利用性の良さ」を損なわない範囲に於いて、通常経口投与用の医薬組成物、食品組成物で使用される任意の成分を、含有することが出来る。かかる成分としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、等のグアーガム及び/又はゼラチンや腸溶性の被覆剤に分類されない被覆成分、乳糖、澱粉、白糖、α化デンプン等の糖アルコールに分類されない賦形成分、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、カルボキシメチルエチルセルロース、ポリビニルアルコール、プルラン、ジェランガム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、クエン酸、ハッカ油、ステビア、ソーマチン等の矯味成分、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸塩等が好適に例示できる。本発明の組成物は、前記の必須成分と任意の成分とを常法に従って処理することにより、製造することも出来るが、錠剤である場合には、好ましくは、L−トレオン酸カルシウムを含有する組成物であって、被覆剤の一部乃至は全部を含まない組成物を混合し、造粒して、しかる後に、所望により滑沢剤を添加し、打錠して錠剤となす工程を経て、腸溶性の被覆剤を被覆する工程で製造する方法であり、顆粒剤の場合には、L−トレオン酸カルシウムを含有する組成物であって、被覆剤の一部乃至は全部を含まない組成物を「フロークオーター」(フロンイント産業株式会社製)等の流動層造粒装置に仕込み、混合し、水性担体を添加して湿式造粒して、しかる後に被覆剤と所望により可塑剤を溶液にして噴霧して被覆する方法である。この様な方法で製造することにより、苦味、えぐみがマスキングされ、且つ、より生体利用性の高い製剤を製造することが出来る。
本発明の組成物は、経口投与用の組成物であって、前記成分を含有することを特徴とする。かかる経口投与用の組成物としては、医薬組成物或いは食品組成物などが好適に例示でき、特に好ましくは、食品組成物であり、中でも「骨密度の低下を予防する」等の骨粗鬆症の予防と増悪の抑制を目的とする、特定保健用食品に適用することが特に好ましい。これは、主たる成分であるL−トレオン酸カルシウムの、安全性が高く、習慣性が無く、着実で緩和な作用の特性を生かせるからである。この様に、特定保健用食品として実施する場合に於いて、本発明の組成物には、特定保健用食品である旨、その目的が骨粗鬆症に伴う骨の異常の予防、或いは悪化の抑制のために用いられる旨、及びその用法、用量について記載した添付文書を付随させることが好ましく、前記用法・用量としては、例えば、特許文献2に記載されている如くに、「L−トレオン酸カルシウムの投与量は成人又はベビーの如き異なる受容体(レシピエント)と共に変化し得る。凡てのケースに於て、成人(60kg体重)に対する投与量は毎日12g及び 0.5gの間に入り、好ましくは毎日10.7g及び2gの間で、例えば 3.6g/日の投与量であり、最も好ましくは毎日7g及び3gの間で、例えば3g/日であり、これらはカルシウム元素ベースで夫々 1.4gカルシウム元素/日、 0.9gカルシウム元素/日、 0.45gカルシウム元素/日に相当する。ベビーに対しては、投与量は彼等の体重により割引される。」旨の内容が好ましい。本発明の組成物に於いては、前記の成分以外に、本発明の効果である、「生体利用性の良さ」を損なわない範囲に於いて、通常経口投与用の医薬組成物、食品組成物で使用される任意の成分を、含有することが出来る。かかる成分としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、等のグアーガム及び/又はゼラチンや腸溶性の被覆剤に分類されない被覆成分、乳糖、澱粉、白糖、α化デンプン等の糖アルコールに分類されない賦形成分、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、カルボキシメチルエチルセルロース、ポリビニルアルコール、プルラン、ジェランガム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、クエン酸、ハッカ油、ステビア、ソーマチン等の矯味成分、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸塩等が好適に例示できる。本発明の組成物は、前記の必須成分と任意の成分とを常法に従って処理することにより、製造することも出来るが、錠剤である場合には、好ましくは、L−トレオン酸カルシウムを含有する組成物であって、被覆剤の一部乃至は全部を含まない組成物を混合し、造粒して、しかる後に、所望により滑沢剤を添加し、打錠して錠剤となす工程を経て、腸溶性の被覆剤を被覆する工程で製造する方法であり、顆粒剤の場合には、L−トレオン酸カルシウムを含有する組成物であって、被覆剤の一部乃至は全部を含まない組成物を「フロークオーター」(フロンイント産業株式会社製)等の流動層造粒装置に仕込み、混合し、水性担体を添加して湿式造粒して、しかる後に被覆剤と所望により可塑剤を溶液にして噴霧して被覆する方法である。この様な方法で製造することにより、苦味、えぐみがマスキングされ、且つ、より生体利用性の高い製剤を製造することが出来る。
以下に、実施例を挙げて、本発明について、更に詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
<実施例1>
以下に示す処方に従って組成物1を顆粒を製造した。即ち、処方成分を「フロークオーター」に仕込み、組成物を送風下、流動させながら、10質量部の水を少しずつ噴霧し、造粒し、しかる後、40℃の温風を4時間送風して乾燥させ、顆粒を得た。この顆粒90質量部を取り、これに3.5質量部のクエン酸を加えて混合し、打錠した。かくして得られた錠剤にシェラック6質量部とクエン酸トリエチル0.5質量部を、エタノールを被覆媒(50質量部)として用いて、被覆を行い、本発明の組成物である錠剤1を得た。同様にして、マンニトールを白糖に置換した比較例1、グアーガム及び/又はゼラチンをアラビアゴムに置換した比較例2の錠剤も作成した。このものについて、日本薬局方の溶出試験法に従って、1液(人工胃液)へのカルシウムイオンの溶出と、引き続いての2液(人工腸液)への溶出を調べた。カルシウムイオンは原子吸光分析によって定量を行った。結果を溶出率として表1に示す。これより、本発明の組成物は、1液では殆ど溶出せず、2液で大半が溶出しており、L−トレオン酸カルシウムとして作用するため、生体利用性が高いことが判る。
(組成物1)
L−トレオン酸カルシウム 70 質量部
マンニトール 25 質量部
グアーガム 5 質量部
(錠剤1)
組成物1の顆粒 90 質量部
クエン酸 3.5質量部
シェラック 6 質量部
クエン酸トリエチル 0.5質量部
以下に示す処方に従って組成物1を顆粒を製造した。即ち、処方成分を「フロークオーター」に仕込み、組成物を送風下、流動させながら、10質量部の水を少しずつ噴霧し、造粒し、しかる後、40℃の温風を4時間送風して乾燥させ、顆粒を得た。この顆粒90質量部を取り、これに3.5質量部のクエン酸を加えて混合し、打錠した。かくして得られた錠剤にシェラック6質量部とクエン酸トリエチル0.5質量部を、エタノールを被覆媒(50質量部)として用いて、被覆を行い、本発明の組成物である錠剤1を得た。同様にして、マンニトールを白糖に置換した比較例1、グアーガム及び/又はゼラチンをアラビアゴムに置換した比較例2の錠剤も作成した。このものについて、日本薬局方の溶出試験法に従って、1液(人工胃液)へのカルシウムイオンの溶出と、引き続いての2液(人工腸液)への溶出を調べた。カルシウムイオンは原子吸光分析によって定量を行った。結果を溶出率として表1に示す。これより、本発明の組成物は、1液では殆ど溶出せず、2液で大半が溶出しており、L−トレオン酸カルシウムとして作用するため、生体利用性が高いことが判る。
(組成物1)
L−トレオン酸カルシウム 70 質量部
マンニトール 25 質量部
グアーガム 5 質量部
(錠剤1)
組成物1の顆粒 90 質量部
クエン酸 3.5質量部
シェラック 6 質量部
クエン酸トリエチル 0.5質量部
<試験例1>
前記錠剤1、比較例1及び比較例2の飲用試験を行った。パネラーは無作為に20名集め、この3種の製剤を飲用してもらい、どの製剤がもっとも飲みやすいかをアンケートで質問した。結果は、錠剤1がもっとも飲みやすいとこたえた人が18名であり、1名が無回答、1名が「判らない」とこたえた。又、選択のポイントについての自由意見では「味に抵抗がない」「えぐみを感じない」「苦味がない」等の味に関するものが11例存し、支持の理由は味にあることが推定された。
前記錠剤1、比較例1及び比較例2の飲用試験を行った。パネラーは無作為に20名集め、この3種の製剤を飲用してもらい、どの製剤がもっとも飲みやすいかをアンケートで質問した。結果は、錠剤1がもっとも飲みやすいとこたえた人が18名であり、1名が無回答、1名が「判らない」とこたえた。又、選択のポイントについての自由意見では「味に抵抗がない」「えぐみを感じない」「苦味がない」等の味に関するものが11例存し、支持の理由は味にあることが推定された。
<試験例2>
専門の味覚パネラー(n=1)を使用して、実施例1の錠剤1、比較例1及び比較例2の味を判定してもらった。味の判定については、「えぐみ、苦味のなさ」を、スコア1:明確にえぐみ、苦味が気になる、スコア2:えぐみ、苦味がやや気になる、スコア3:えぐみ、苦味の存在が感知できる、スコア4:えぐみ、苦味が感じられない。結果を表2に示す。これより、本発明の専門パネラーに於いてもえぐみ、苦味がマスキングされていることが確認できた。
専門の味覚パネラー(n=1)を使用して、実施例1の錠剤1、比較例1及び比較例2の味を判定してもらった。味の判定については、「えぐみ、苦味のなさ」を、スコア1:明確にえぐみ、苦味が気になる、スコア2:えぐみ、苦味がやや気になる、スコア3:えぐみ、苦味の存在が感知できる、スコア4:えぐみ、苦味が感じられない。結果を表2に示す。これより、本発明の専門パネラーに於いてもえぐみ、苦味がマスキングされていることが確認できた。
<実施例2>
実施例1の錠剤1と同様に下記処方に従って、本発明の組成物を作成した。このものについて、溶出試験による評価と専門の味覚パネラーによる評価を行った。1液への溶出は1.1%であり、2液の溶出は81.6%であった。又、専門パネラーの判定はスコア4であった。
(組成物2)
L−トレオン酸カルシウム 70 質量部
キシリトール 25 質量部
グアーガム 5 質量部
(錠剤2)
組成物2の顆粒 90 質量部
クエン酸 3.5質量部
ツェイン 6 質量部
クエン酸トリエチル 0.5質量部
実施例1の錠剤1と同様に下記処方に従って、本発明の組成物を作成した。このものについて、溶出試験による評価と専門の味覚パネラーによる評価を行った。1液への溶出は1.1%であり、2液の溶出は81.6%であった。又、専門パネラーの判定はスコア4であった。
(組成物2)
L−トレオン酸カルシウム 70 質量部
キシリトール 25 質量部
グアーガム 5 質量部
(錠剤2)
組成物2の顆粒 90 質量部
クエン酸 3.5質量部
ツェイン 6 質量部
クエン酸トリエチル 0.5質量部
<実施例3>
実施例1の錠剤1と同様に下記処方に従って、本発明の組成物を作成した。このものについて、溶出試験による評価と専門の味覚パネラーによる評価を行った。1液への溶出は0.9%であり、2液の溶出は80.8%であった。又、専門パネラーの判定はスコア4であった。
(組成物3)
L−トレオン酸カルシウム 70 質量部
マルチトール 25 質量部
ゼラチン 5 質量部
(錠剤3)
組成物3の顆粒 90 質量部
クエン酸 3.5質量部
エチルセルロース 6 質量部
クエン酸トリエチル 0.5質量部
実施例1の錠剤1と同様に下記処方に従って、本発明の組成物を作成した。このものについて、溶出試験による評価と専門の味覚パネラーによる評価を行った。1液への溶出は0.9%であり、2液の溶出は80.8%であった。又、専門パネラーの判定はスコア4であった。
(組成物3)
L−トレオン酸カルシウム 70 質量部
マルチトール 25 質量部
ゼラチン 5 質量部
(錠剤3)
組成物3の顆粒 90 質量部
クエン酸 3.5質量部
エチルセルロース 6 質量部
クエン酸トリエチル 0.5質量部
<実施例4>
実施例1の錠剤1と同様に下記処方に従って、本発明の組成物を作成した。このものについて、溶出試験による評価と専門の味覚パネラーによる評価を行った。1液への溶出は1.3%であり、2液の溶出は79.1%であった。又、専門パネラーの判定はスコア3であった。
(組成物4)
L−トレオン酸カルシウム 70 質量部
ラクチトール 25 質量部
グアーガム 5 質量部
(錠剤4)
組成物4の顆粒 90 質量部
クエン酸 3.5質量部
ゼラチン 6 質量部
クエン酸トリエチル 0.5質量部
実施例1の錠剤1と同様に下記処方に従って、本発明の組成物を作成した。このものについて、溶出試験による評価と専門の味覚パネラーによる評価を行った。1液への溶出は1.3%であり、2液の溶出は79.1%であった。又、専門パネラーの判定はスコア3であった。
(組成物4)
L−トレオン酸カルシウム 70 質量部
ラクチトール 25 質量部
グアーガム 5 質量部
(錠剤4)
組成物4の顆粒 90 質量部
クエン酸 3.5質量部
ゼラチン 6 質量部
クエン酸トリエチル 0.5質量部
<実施例5>
実施例1の錠剤1と同様に下記処方に従って、本発明の組成物を作成した。このものについて、溶出試験による評価と専門の味覚パネラーによる評価を行った。1液への溶出は1.6%であり、2液の溶出は78.7%であった。又、専門パネラーの判定はスコア3であった。
(組成物5)
L−トレオン酸カルシウム 70 質量部
エリスリトール 25 質量部
グアーガム 3 質量部
ゼラチン 2 質量部
(錠剤5)
組成物5の顆粒 90 質量部
クエン酸 3.5質量部
「オイドラギットL100 6 質量部
クエン酸トリエチル 0.5質量部
実施例1の錠剤1と同様に下記処方に従って、本発明の組成物を作成した。このものについて、溶出試験による評価と専門の味覚パネラーによる評価を行った。1液への溶出は1.6%であり、2液の溶出は78.7%であった。又、専門パネラーの判定はスコア3であった。
(組成物5)
L−トレオン酸カルシウム 70 質量部
エリスリトール 25 質量部
グアーガム 3 質量部
ゼラチン 2 質量部
(錠剤5)
組成物5の顆粒 90 質量部
クエン酸 3.5質量部
「オイドラギットL100 6 質量部
クエン酸トリエチル 0.5質量部
本発明は、味に抵抗のないL−トレオン酸カルシウム製剤に応用できる。
Claims (12)
- L−トレオン酸カルシウムを含有する経口投与用の組成物であって、糖アルコールとグアーガム及び/又はゼラチンとを含有することを特徴とする、組成物。
- 前記糖アルコールが、次のA群より選択されるものであることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
(A群)
ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、スレオトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトール、トレハロース - 前記糖アルコールの総含有量が、組成物全量に対して、10〜50質量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
- 前記グアーガム及び/又はゼラチンとして、両者を含有することを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の組成物。
- 前記グアーガム及び/又はゼラチンの含有量が、0.1〜10質量%であることを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の組成物。
- 錠剤であることを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の組成物。
- 腸溶性の被覆剤で被覆されていることを特徴とする、請求項6に記載の組成物。
- 腸溶性の被覆剤が、ゼラチン、シェラック、ツェイン、エチルセルロース及びメタクリル酸コポリマーから選択されるものであることを特徴とする、請求項6又は7に記載の組成物。
- 更に、クエン酸トリエチル、グリセリン脂肪酸エステル及びポリエチレングリコールから選択される1種乃至は2種以上を含有することを特徴とする、請求項8に記載の組成物。
- L−トレオン酸カルシウムを含む組成物を造粒した後、ヒドロキシカルボン酸を含有する組成物と混合した後、打錠して錠剤と為し、しかる後に被膜成分を被覆する製造法によって製造されたことを特徴とする、請求項1〜9何れか1項に記載の組成物。
- 食品であることを特徴とする、請求項1〜10何れか1項に記載の組成物。
- 骨粗鬆症用の特定保健用食品であることを特徴とする、請求項11に記載の食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004012950A JP2005206490A (ja) | 2004-01-21 | 2004-01-21 | 経口投与用の組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004012950A JP2005206490A (ja) | 2004-01-21 | 2004-01-21 | 経口投与用の組成物 |
Publications (1)
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ID=34899172
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004012950A Pending JP2005206490A (ja) | 2004-01-21 | 2004-01-21 | 経口投与用の組成物 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011500511A (ja) * | 2007-10-19 | 2011-01-06 | 大塚製薬株式会社 | 医薬固形製剤 |
-
2004
- 2004-01-21 JP JP2004012950A patent/JP2005206490A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011500511A (ja) * | 2007-10-19 | 2011-01-06 | 大塚製薬株式会社 | 医薬固形製剤 |
US9072670B2 (en) | 2007-10-19 | 2015-07-07 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Matrix-type pharmaceutical solid preparation |
US9289389B2 (en) | 2007-10-19 | 2016-03-22 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Method for producing matrix-type pharmaceutical solid preparation |
EP2180882B2 (en) † | 2007-10-19 | 2017-06-28 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Solid matrix pharmaceutical preparation |
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