JP2005205800A - 車両内装用溶着部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】車室内側の意匠面を形成する被保持部材と該部材を保持するための保持部材とを溶着接合する車両内装用溶着部材であって、意匠面に発生する凹凸を低減することが可能な車両内装用溶着部材を提供する。
【解決手段】略板状からなり第1面側に溶着突起112を突設形成した熱可塑性樹脂からなる基材部11と、第1面側が基材部11の第2面側に接合され第2面側が意匠面を形成し発泡性樹脂からなる表面発泡層12と、樹脂からなり溶着突起部112と溶着接合して基材部11及び表面発泡層12からなる被保持部1を保持する保持部2とを備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両内装用溶着部材に関するものである。
車両内装用溶着部材の一例であるインストルメントパネル等の略板板状の溶着部材は、車両内表面側である意匠面を形成する樹脂部材(被保持部材)と、意匠面を形成する部材を保持する樹脂部材(保持部材、例えばエアコンダクト)とから構成される。そして、被保持部材と保持部材とは、ビス止め等による締結が不要で組付け作業が容易な振動溶着により接合されている。そして、従来の略板状の車両内装用溶着部材は、被保持部材と保持部材とを振動溶着により接合するために、保持部材側に溶着突起が設けられていた(例えば、特許文献1又は2参照。)。そして、被保持部材と保持部材とを加圧しながら相対振動させることにより、溶着突起が溶融して被保持部材と保持部材とを一体化していた。
特許第3050056号公報 特開2002−274222号公報
ところで、車両内装用溶着部材は、意匠面の品質向上が非常に要求されている部材である。具体的には、インストルメントパネル等の略板状の車両内装用溶着部材は、意匠面の品質を良好にするために僅かな凹凸をも低減させることが要求されている。しかし、従来の車両内装用溶着部材は、保持部材側に溶着突起が形成されていることにより、保持部材の溶着突起が接合する被保持部材の部分に対応した意匠面が突出するため、意匠面に凹凸が発生して外観品質を悪化させていた。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、意匠面に発生する凹凸を低減することが可能な車両内装用溶着部材を提供することを目的とする。
そこで、本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、意匠面が突出するのは、保持部材の溶着突起が被保持部材を加圧しながら溶着することが原因であることを発見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の車両内装用溶着部材は、略板状からなり第1面側に熱可塑性樹脂からなる溶着突起を突設形成し第2面側が意匠面を形成する被保持部と、樹脂からなり前記溶着突起部と溶着接合して前記被保持部を保持する保持部と、を備えたことを特徴とする(請求項1)。つまり、意匠面を形成する被保持部側に溶着突起を形成し、保持部側には溶着突起を形成していない。具体的には、被保持部の裏面側(意匠面の反対面側)に溶着突起が形成されている。さらに、被保持部のうち少なくとも溶着突起の部分が熱可塑性樹脂からなる。また、溶着接合とは、接合する被保持部と保持部とが互いに加熱されながら加圧されることによる接合を意味する。なお、意匠面とは、車両の内表面側に表れる面である。
被保持部には溶着突起が形成されていることにより、被保持部のうちの溶着突起が形成されている部分の強度が増加していることになる。ここで、被保持部の材料と保持部の材料をそれぞれ従来の被保持部の材料と保持部の材料を用いた場合には、被保持部と保持部とを溶着接合させる場合に被保持部及び保持部に生じる応力は従来の場合も本発明の場合も同等となる。そして、本発明の被保持部のうちの溶着突起が形成されている部分の強度は従来に比べて増加しているため、従来の被保持部と本発明の被保持部の溶着突起部分とに同等の応力が生じた場合には、従来の被保持部に比べて本発明の被保持部の方が撓み量が少なくなる。被保持部の撓み量が減少するということは、意匠面に発生する突出量が低減するということになる。つまり、意匠面に発生する凹凸量が低減し、意匠面の外観品質を向上させることができる。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
前記被保持部は、略板状からなり第1面側に前記溶着突起を突設形成した熱可塑性樹脂からなる基材部と、第1面側が前記基材部の第2面側に接合され第2面側が前記意匠面を形成する表層部と、を備えるようにしてもよい(請求項2)。一般に、略板状の一方側面に突起部を形成した樹脂成形品を成形した場合には、成形された樹脂成形品の突起部を有する反対面側にヒケが発生する。そして、このヒケにより突起部が形成された部分の反対面側に凹みが生じる。その結果、突起部が形成された部分の反対面側と突起部が形成されていない部分の反対面側とに段差が生じる。しかし、本発明によれば、被保持部を基材部と表層部の2層構造とすることにより、上述したヒケによる凹凸が基材部に生じたとしても、表層部が基材部の凹凸が意匠面に現れないようにすることができる。つまり、基材部の第1面側に溶着突起を形成したとしても、基材部の第2面側に生じる凹凸によっては意匠面の品質を悪化することを防止できる。
また、前記保持部は、前記基材部の前記溶着突起と振動溶着接合するようにしてもよい(請求項3)。すなわち、前記溶着接合として、振動溶着法による接合方法を採用する。振動溶着接合とは、被保持部を保持部に対して相対的に振動させつつ、被保持部を保持部に対して加圧することにより、両者の接触部分が溶着して接合するというものである。具体的には、被保持部の溶着突起が溶着して保持部に接合する。ここで、溶着突起が所定の一方向に形成されている場合には、振動溶着の振動方向は溶着突起の所定の一方向と同方向とするとよい。
また、前記保持部は、熱可塑性樹脂からなるようにしてもよい(請求項4)。被保持部の溶着突起と保持部とが熱可塑性樹脂とすることにより、溶着突起のみならず保持部の一部分が溶融するので、被保持部と保持部との接合力がより強固なものとなる。
また、前記溶着突起の硬度は、少なくとも前記溶着突起に溶着接合する前記保持部の部位の硬度より高くするとよい(請求項5)。これにより、溶着接合する際に、溶着突起の変形量を低減させることができる。その結果、溶着突起が形成されている被保持部の変形量を低減させることができる。被保持部の変形量が低減するということは、被保持部の第2面側である意匠面の変形量を低減させることになる。つまり、意匠面の外観品質をさらに向上することができる。
また、前記表層部は、前記基材部の第2面側に樹脂材料を射出して成形され前記基材部に一体に接合されるようにしてもよい(請求項6)。表層部を射出成形することにより、上述した基材部の第2面側に生じる凹凸を確実に意匠面に現れないようにすることができる。また、前記樹脂材料は、発泡性樹脂材料としてもよい(請求項7)。発泡性樹脂材料にすることにより、意匠面の外観品質がさらに向上すると共に、基材部の第2面側に生じる凹凸をより確実に意匠面に現れないようにすることができる。
また、前記車両内装用溶着部材は、エアバッグ用ドア部、インストルメントパネル、又はドアトリムである(請求項8)。これらの車両内装用溶着部材に適用することにより、これらの部材に要求される意匠面の外観品質を提供することができる。
次に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。本発明の車両内装用溶着部材として、エアバッグドア部を例にとり説明する。
(エアバッグドア部の形状)
エアバッグドア部は、エアバッグの収納部のうちの車室内側に配設されたドアであって、エアバッグの展開圧により開放される。このエアバッグドア部の車室内側(意匠面側)は、例えば、助手席前方側のインストルメントパネルの一部分を形成する。このエアバッグドア部の断面図を図1に示す。図1に示すように、エアバッグドア部は、ドアパネル(被保持部)1と、エアバッグリテーナ(保持部)2とから構成される。ドアパネル1は、略板状に形成されており、詳細には基材部11と表面発泡層(表層部)12との2層から構成される。基材部11は、熱可塑性樹脂であるポリプロピレンからなり、射出成形により略板状に形成されている。この基材部11の一方側の面(基材部の第1面側)には、エアバッグリテーナ2が接合されている。そして、この基材部11の第1面側には、エアバッグが展開する際にドアパネル1の開裂の起点となるティアライン(溝)11a〜11cが複数箇所形成されている。具体的には、図1のほぼ中央付近のティアライン11bは、ドアパネル1の開口部となる部分である。図1の左右側のティアライン11a,11cは、それぞれ両側に屈曲する部分である。
表面発泡層12は、熱可塑性発泡樹脂からなり、基材部11とほぼ同様の略板状に形成されている。そして、この表面発泡層12の一方側の面(表層部の第1面)は、基材部11の他方側の面(基材部の第2面側)に接合して配設されている。表面発泡層12のうち基材部11の反対面側(表層部の第2面側)は、車室内側、すなわちエアバッグドア部の意匠面を形成している。エアバッグリテーナ2は、熱可塑性樹脂であるポリオレフィン系軟質樹脂(TPO樹脂)からなり、エアバッグモジュールのケースの一部を構成している。このTPO樹脂は、基材部11を形成するポリプロピレン樹脂の硬度より低い硬度の材料である。そして、エアバッグリテーナ2は、ドアパネル1の開口部を中心に左右両側にドアパネル1を屈曲開放可能な構造としている。すなわち、エアバッグリテーナ2のうちドアパネル1は、屈曲開放部分を屈曲可能なヒンジ形状に形成している。なお、上述したように、エアバッグリテーナ2は、弾性を有するTPO樹脂により形成していることから、エアバッグリテーナ2が屈曲した場合であってもエアバッグリテーナ2及びドアパネル1が車室内側に離脱することはない。
次に、図1のエアバッグドア部のA部分の拡大した図を図2に示し、エアバッグドア部の詳細形状について説明する。ここで、比較のために、本発明の車両内装用溶着部材及び従来の車両内装用溶着部材を適用した場合について説明する。なお、図2(a)は本発明の車両内装用溶着部材を適用したエアバッグドア部を示し、図2(b)は従来の車両内装用溶着部材を適用したエアバッグドア部を示す。
図2(a)に示すように、本発明の車両内装用溶着部材を適用したエアバッグドア部のうち基材部11は、略板状の主部111と溶着突起112とから構成されている。溶着突起112は、主部111のうちのエアバッグリテーナ2側に、ほぼ直線状に複数本(図2においては2本)形成されている。この溶着突起は、後述する振動溶着法により基材部11とエアバッグリテーナ2とを溶着接合するための突起である。そして、エアバッグリテーナ2は、ほぼ平板状をなしており、突起部は形成されていない。なお、図2においては、溶着突起112が突起形状をなしている状態の図を示したが、実際には溶着突起112が振動溶着により溶着して突起形状をなしていない場合がある。
これに対して、従来の車両内装用溶着部材を適用したエアバッグドア部は、図2(b)に示すような形状であった。すなわち、基材部11には突起部が形成されておらず、エアバッグリテーナ2側に突起部が形成されていた。
(エアバッグドア部の製造方法)
次に、上述したエアバッグドア部の製造方法について説明する。エアバッグドア部の製造の概略は、ドアパネル1とエアバッグリテーナ2をそれぞれ成形した後に、ドアパネル1とエアバッグリテーナ2を接合することにより行う。
(ドアパネル1の成形)
まず、ドアパネル1の成形方法について図3及び図4を参照して説明する。図3は、ドアパネル1を射出成形する射出成形機の金型3A〜3C(上型3A,第1下型3B,第2下型3C)を示す。図4は、ドアパネル1の成形過程を示す。まず、ドアパネル1の成形方法の概略を説明する。ドアパネル1は、まず基材部11を射出成形した後に、表面発泡層12を射出発泡成形する。具体的には、以下のとおりである。
まず、図3(a)に示すように、基材部11を成形するためには、射出成形機の上型(可動型)3Aと第1下型(固定型)3Bを用いる。ここで、射出成形機の上型3Aのうちの型合わせ面は、上述した基材部11の第1面側を転写した形状に形成されている。すなわち、射出成形機の上型3Aの型合わせ面には、溶着突起112が転写される溝(図示せず)が形成されている。射出成形機の第1下型3Bのうちの型合わせ面は、上述した基材部11の第2面側を転写した形状に形成されている。そして、上型3Aと第1下型3Bとの間に形成されるキャビティ4aに溶融したポリプロピレン(PP)を射出する。その後、上型3A及び第1下型3Bを所定時間保持することにより、溶融樹脂を冷却して基材部11を成形する。
このようにして成形された基材部11の断面形状を図4(a)に示す。図4(a)に示すように、基材部11は、一方側の面(第1面側)には溶着突起112が成形されている。一方、基材部11の他方側の面(第2面側)には、溶着突起112が冷却する際に発生したヒケにより凹み113が形成されている。
次に、基材部11の第2面側に表面発泡層12を形成する。図3(b)に示すように、射出成形機の上型(可動型)3Aと第2下型(固定型)3Cを用いる。ここでは、射出成形機の上型3Aの型合わせ面には、上述のように成形された基材部11の第1面側が取付けられた状態が維持されている。そして、射出成形機の第2下型3Cの型合わせ面は、表面発泡層12の第2面側、すなわち意匠面側の形状を転写した形状に形成されている。そして、上型3Aの型合わせ面に取付けられた基材部11と第2下型3Cとの間に形成されるキャビティ4bに溶融した熱可塑性発泡樹脂を射出する。その後、図3(c)に示すように、上型3Aを図の上方側へ移動させて熱可塑性発泡樹脂を発泡させる。そして、上型3A及び第2下型3Cを所定時間保持することにより、発泡した樹脂を冷却して表面発泡層12を成形する。このようにして、基材部11と基材部11に一体的に接合した表面発泡層12とからなるドアパネル1が成形される。ここで、上述したように、基材部11の第2面側にはヒケにより凹み113が形成されている。そこで、表面発泡層12を基材部11の第2面側に形成することにより、基材部11に形成されたヒケによる凹み113が意匠面に現れないようにしている。そして、成形されたドアパネル1は、射出成形機からドアパネル1を取り出す。
(エアバッグリテーナの成形)
次に、エアバッグリテーナ2を成形する。エアバッグリテーナ2の成形方法については公知であるので簡単に説明する。エアバッグリテーナ2についても、ドアパネル1と同様に射出成形機により射出成形する。すなわち、エアバッグリテーナ2の形状を転写した上型と下型との間に形成されるキャビティに溶融したTPO樹脂を射出して、所定時間冷却することによりエアバッグリテーナ2を成形する。
(ドアパネルとエアバッグリテーナの振動溶着)
次に、上述のように成形されたドアパネル1とエアバッグリテーナ2とを振動溶着により接合する。ドアパネル1とエアバッグリテーナ2との振動溶着による接合方法について、図5及び図6を参照して説明する。図5は、振動溶着装置のうちの治具5a、5bの断面図の一部分を示す。図6は、ドアパネル1とエアバッグリテーナ2とが溶着される過程を示す。
ここで、振動溶着装置(図示せず)の構成について簡単に説明する。振動溶着装置は、振動を発生させる振動発生装置と、振動部材(本実施例では、エアバッグリテーナ2)を保持すると共に振動発生装置から振動を伝達される振動側治具5aと、所定方向(図5の上方側)に加圧可能な加圧装置と、振動側治具に対向して配設され加圧部材(本実施例では、ドアパネル1)を保持する加圧側治具5bとから構成される。ここで、振動発生装置は、例えば、周波数60kHz、振幅3mmで振動する。また、加圧装置は、例えば6000kNにより加圧可能である。
本実施例においては、図5に示すように、エアバッグリテーナ2が振動溶着装置の振動側治具5aに保持される。具体的には、エアバッグリテーナ2のうちの振動溶着させない側が振動側治具5aにより保持される。また、ドアパネル1が振動溶着装置の加圧側治具5bに保持される。具体的には、ドアパネル1の第1面側、すなわち、基材部11の溶着突起112が形成されている面側が振動側治具5aに対向するように、ドアパネル1が保持される。さらに、ドアパネル1の基材部11の溶着突起112が形成された方向と振動側治具5aを振動させる方向とが一致するように、ドアパネル1は加圧側治具5bに保持される。
続いて、図6(a)に示すように、振動側治具5aに保持されたエアバッグリテーナ2と加圧側治具5bに保持されたドアパネル1の基材部11の溶着突起とが当接する位置まで、加圧側治具5bを図5の上方側に移動させる。続いて、振動側治具5aに保持されたエアバッグリテーナ2を所定周波数及び振幅により振動させつつ、加圧側治具5bに保持されたドアパネル1を図5の上方側へ加圧する。
続いて、図6(b)に示すように、エアバッグリテーナ2の振動及びドアパネル1の加圧を継続するうちに、基材部11の溶着突起112及びエアバッグリテーナ2のうちの溶着突起112が当接している部位が溶融し始める。ここで、上述したように、基材部11の硬度は、エアバッグリテーナ2の硬度より低い。このことより、溶着突起112とエアバッグリテーナ2とが振動溶着する際には、基材部11の変形量はエアバッグリテーナ2の変形量より少なくなる。すなわち、振動溶着の際には、加圧装置の加圧力により基材部11よりも硬度の低いエアバッグリテーナ2の方がより変形しながら溶着突起112とエアバッグリテーナ2との溶着が進行する。従って、基材部11の変形量は非常に少なくなるので、基材部11の第2面側に一体的に接合された表面発泡層12の変形量は基材部11の変形量よりもさらに少なくなる。そして、図6(c)に示すように、振動及び加圧を停止して所定時間冷却して、溶着を完了させる。
(従来のドアパネルとエアバッグリテーナの振動溶着)
ここで、本実施例の振動溶着により接合されたエアバッグドア部の効果を示すために、従来の振動溶着により接合されたエアバッグドア部について図7を参照して説明する。図7は、従来のドアパネル6とエアバッグリテーナ7とが溶着される過程を示す。
まず、従来のエアバッグドア部の構成について簡単に説明する。従来のエアバッグドア部は、ドアパネル6とエアバッグリテーナ7とから構成される。従来のドアパネル6は、基材部61の第1面側(エアバッグリテーナ7との溶着面側)には、本実施例の基材部11のような溶着突起112が形成されていない。また、基材部61の第2面側(エアバッグリテーナ7との溶着面との反対面側)には、表面発泡層62が接合されている。そして、表面発泡層62の第2面側(基材部61との反対面側)が、意匠面を形成している。従来のエアバッグリテーナ7のうちドアパネル6との溶着面側には、本実施例の溶着突起112に相当する突起が形成されている。
このように形成されたドアパネル6とエアバッグリテーナ7とを振動溶着する際には、図7(a)に示すように、振動溶着装置の加圧装置による加圧力によりエアバッグリテーナ7の突起はドアパネル6の基材部61の第1面側を加圧する。そうすると、図7(b)に示すように、基材部61がエアバッグリテーナ7の突起に対応して意匠面側に突出する。そうすると、図7(c)に示すように、基材部61の意匠面側が変形することにより、表面発泡層62が基材部61の突出部分に対応して意匠面が突出する。つまり、表面発泡層62の意匠面には、エアバッグリテーナ7の突起に沿った凸部が形成される。
このように、従来のエアバッグドア部には意匠面に凸部が形成されるために、車室内側の意匠面の外観品質を悪化させていた。しかし、本実施例のエアバッグドア部によれば、車室内の意匠面の凹凸を低減することができるため、外観品質を向上させることができる。
(その他の実施例)
なお、上記実施例においては、本発明の車両内装用溶着部材をエアバッグドア部に適用した場合について説明したがこれに限られるものではない。例えば、インストルメントパネルやドアとリムなどの車両内装用部材であれば、本発明の車両内装用溶着部材を適用して同様の効果を奏することができる。つまり、これらの車両内装用部材も意匠面の外観品質を非常に要求される部材であるため、本発明を適用することにより外観品質を確実に向上させることができる。
エアバッグドア部の断面図を示す。 図1のエアバッグドア部のA部分を拡大した図を示す。 ドアパネルを成形する射出成形機の金型を示す。 ドアパネルの成形過程を示す。 振動溶着装置の部分図を示す。 ドアパネルとエアバッグリテーナとの溶着過程を示す。 従来のドアパネルとエアバッグリテーナとの溶着過程を示す。
符号の説明
1,6・・・ドアパネル、 2,7・・・エアバッグリテーナ、 3A・・・上型、 3B・・・第1下型、 3C・・・第2下型、 5a・・・振動側治具、 5b・・・加圧側治具、 11・・・基材部、 11a〜11c・・・ティアライン、 111・・・主部、 112・・・溶着突起、 113・・・凹み、 12・・・表面発泡層

Claims (8)

  1. 略板状からなり第1面側に熱可塑性樹脂からなる溶着突起を突設形成し第2面側が意匠面を形成する被保持部と、
    樹脂からなり前記溶着突起部と溶着接合して前記被保持部を保持する保持部と、
    を備えたことを特徴とする車両内装用溶着部材。
  2. 前記被保持部は、
    略板状からなり第1面側に前記溶着突起を突設形成した熱可塑性樹脂からなる基材部と、
    第1面側が前記基材部の第2面側に接合され第2面側が前記意匠面を形成する表層部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両内装用溶着部材。
  3. 前記保持部は、前記基材部の前記溶着突起と振動溶着接合することを特徴とする請求項1記載の車両内装用溶着部材。
  4. 前記保持部は、熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の車両内装用溶着部材。
  5. 前記溶着突起の硬度は、少なくとも前記溶着突起に溶着接合する前記保持部の部位の硬度より高いことを特徴とする請求項1記載の車両内装用溶着部材。
  6. 前記表層部は、前記基材部の第2面側に樹脂材料を射出して成形され前記基材部に一体に接合されたことを特徴とする請求項2記載の車両内装用溶着部材。
  7. 前記樹脂材料は、発泡性樹脂材料であることを特徴とする請求項6記載の車両内装用溶着部材。
  8. 前記車両内装用溶着部材は、エアバッグ用ドア部、インストルメントパネル、又はドアトリムであることを特徴とする請求項1記載の車両内装用溶着部材。
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