JP2005205013A - 乾燥機 - Google Patents

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信晃 室谷
Yuichi Suginuma
雄一 杉沼
Tomonori Ikemi
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Abstract

【課題】 被乾燥物を効率的に乾燥する乾燥機を提供する。
【解決手段】 横形円筒形状を有する多孔板製の内胴1が回転し、内胴1の両端面から熱風が吹き込まれて内胴1内の被乾燥物を乾燥する。内胴本体1aの内周面には軸方向に内胴桟1bが周方向を等配して設けられている。内胴桟1bには、突起板101が取り付けられている。突起板101は、略台形断面を有する内胴桟1bの上底を覆うように内胴桟1bの断面の一部と略相似形を呈する溝材101aに掻き上げ板材101bが設けられた部材であり、その長手方向の長さLは、内胴1の母線の長さと略等しい。突起板101は、内胴桟1bの側面に設けられたネジ孔に螺合させたボルト102によって固定されているので、内胴桟1bから分離可能である。したがって、被乾燥物の種類、量に応じて高さHが異なる突起板101を内胴桟1bに着脱して用いることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、タオル、衣類等の乾燥機に関する。
従来、多孔板製の横形円筒形内胴内に被乾燥物を投入した上で、内胴内に熱風を吹き込みながら内周面に設けられた桟によって被乾燥物を掻き上げて乾燥している(特許文献1参照)。
特開平8-240385号公報
従来の乾燥機では、内胴に設けられた桟の高さおよびピッチが固定されていたため、乾燥機ユーザが被乾燥物の掻き上げ状態を変更するには、内胴の回転速度や回転方向を変更することで対応している。一方、被乾燥物の種類や量が多様化するとともに、乾燥時間の短縮化が求められている。
(1) 請求項1の発明による乾燥機は、回転駆動されるようにフレームに支持された多孔板製横円筒形の内胴と、内胴の内周面に突設して着脱可能に取り付けられる複数の桟とを備え、内胴内へ加熱された空気を吹き込んで被乾燥物を乾燥することを特徴とする。
(2) 請求項2の発明は、請求項1に記載の乾燥機において、複数の桟のうち少なくとも1つが他のものとは高さが異なることを特徴とする。
(3) 請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の乾燥機において、隣り合って設けられた桟の取り付け間隔のうち少なくとも1つが他のものとは異なることを特徴とする。
(4) 請求項4の発明による乾燥機は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の乾燥機において、複数の桟のうち少なくとも1つが他のものとは回転軸と平行な方向の長さが異なることを特徴とする。
(5) 請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの項に記載の乾燥機において、複数の桟が設けられる内胴の内周面における回転軸と平行な方向の位置のうち少なくとも1つが他のものとは異なることを特徴とする。
本発明による乾燥機は、回転駆動される内胴の内周面に突設して着脱可能に取り付けられる複数の桟を有する。したがって、被乾燥物の種類や量などの乾燥条件に合わせて桟を変更できるので、被乾燥物の内胴における掻き上げ状態を適切に設定できる。これにより、被乾燥物が熱風へ暴露される状態を適切に設定して乾燥時間を短縮できるので、効率的に乾燥できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
―――第1の実施の形態―――
図1〜図8は第1の実施の形態を示す。図1は正面図、図2は側面図、図3(a)は正面断面図、図4は側断面図、図5は図1のA−A断面図、図6は図1のB−B断面図である。
内胴1は多孔板、例えばステンレス鋼板製で横形の円筒形の内胴本体1aを有し、内周側軸方向に内胴桟1bが周方向を等配して設けられている。内胴桟1bには、図3を参照して後述するように突起板101が取り付けられている。内胴1の両端部の外周には内胴本体1aと同心で回転中心を含む断面がL形の輪状の軌道輪1cが設けられている。
図3(a)〜(c)示すように、突起板101は、略台形断面を有する内胴桟1bの上底を覆うように内胴桟1bの断面の一部と略相似形を呈する溝材101aに掻き上げ板材101bが設けられた部材であり、その長手方向の長さLは、内胴1の母線の長さと略等しい。突起板101は、略台形断面を有する内胴桟1bの側面に設けられたネジ孔に螺合させたボルト102によって固定されているので、内胴桟1bから分離可能である。したがって、掻き上げ板材101bの高さHが異なる複数種類の突起板101を内胴桟1bに着脱して用いることができる。
前記軌道輪1cの下半円側を4個のゴムローラ2により支持している。ゴムローラ2は本体フレーム4に軸受を介して回転自在に支持されている。また、フレーム4に回転自在に支持された補助ローラ17対が内胴1の前側の軌道輪1cのツバの両側面に接しており(図1にツバの1側面側の補助ローラ17が現れている。ツバの他側面側にも同位置に補助ローラがある)、前側の軌道輪1cのツバを補助ローラ17で挟持して内胴1の軸方向移動を止めている(図1参照)。ゴムローラ2の内少なくとも同軸の1対は駆動装置のモータ19に動力伝達部材、例えばチェン伝動装置21を介して連結されている。モータ19は本体フレーム4に固定されている。補助ローラ17は図示されない軸受を介してフレーム4に支持されている。
ここで、モータ19は例えばインバータ制御により速度制御されるようになっている。また、正逆転可能であり、正転、逆転時間を設定により変更可能であり、正転、逆転の時間を任意に設定する制御及び正転、逆転の回転角を内胴1の回転角にして360度以内として内胴1にスイング運動をさせることも可能な制御が図示されない制御装置により行われる。
内胴1の外周と隙間をおいて外胴3が設けてある。外胴3は内胴1との間で両端部が密封されている。外胴3は本体フレーム、(以下、フレームという)4と一体的になるように結合されている。外胴3は内胴1に沿う円筒形外胴部3aの下部が半径方向に開口して空気出口となる外胴出口3bを構成している。図1、図4に示すように外胴部3aの前端側には前扉装置5が設けられ、図2、図4に示すように外胴部3aの後端側には後扉装置6が設けられている。前扉装置5は衣類等の被乾燥物を投入する投入口4aを開閉する開閉部材である。投入口4aと内胴1の一方端の投入側の開口とは対応して一致した位置にある。後扉装置6は被乾燥物を取り出す取出口4bを開閉する開閉部材である。取出口4bと内胴1の他端の取出側開口とは対応して一致した位置にある。投入ロ4a、取出口4bはフレーム4を開口して設けてある。
内胴1の被乾燥物の投入側、取出側とも円形である。この内胴1の軸直角断面の外形状内に方形の投入口4aが内胴端部より軸方向に離れて設けてある。この投入口4aはフレーム4の正面手前の板面が垂直な方向の前側板4cに設けてある。この前側板4cと外胴部3aとの間は周壁で閉じられている。それ故投入ロ4aは外部と内胴1間を通ずるものである。投入口4aの下縁から内胴1へ向って下るシュート4tが設けてある。
投入口4aのすぐ外側には投入口4aを開閉する開閉部材として前扉装置5が設けてある。この前扉装置5は上げ下げのスライドドアである。
図1に示すように前扉5aは投入ロ4aの両側の縁に設けた上下方向のガイドレール5bに係合して上下動自在に案内されるようになっている。前扉5aの両側にピストンロッドを固定された流体圧シリンダ5cの上端はフレーム4に取り付けられている。図1で閉じている前扉5aはシリンダ5cのピストンロッドの延出によりガイドレール5bに案内されて下方に移動し投入ロ4aを開くようになっている。
図2に示すように後扉装置6は後扉6aの上端が水平な枢軸6bでフレーム4に回転自在に支持されている。即ち、後扉6aは外開き扉である。後扉6aに根本が固定されたアーム6cの先端とフレーム4上部間をクレビス型シリンダ6dで結合してある。後扉6aはクレビス型シリンダ6dのピストンロッドの進退で開閉される。
図4に示す投入ロ4a内側の四角筒部4dは外筒部3aとフレーム4の前側板4cにつながっている。取出口4b側の欠円筒部4eとその上部の弦板4gは後端板4pの下端でフレーム4につながっている。
四角筒部4dの上板4fはほぼ水平であるが、前述したように下板は斜板のシュート4tである。また、取出口4bは外胴部3aと同心の円の一部の欠円筒部4eと、その上部の水平な弦板4gとが連続してなる。外胴部3a上部の前後端と上板4f、弦板4g間には垂直な板材のゲート板4h,4iが設けてある。ゲート板4h,4iは内胴1の回転中心線に対して直角である。ゲート板4h,4iにはゲート(吹込口)4j,4kが開口して設けてある。すなわち、ゲート4j,4kは、内胴1の両端の開口領域における、投入口4aおよび取出口4bよりも上の領域に、内胴1の両端の開口を臨むように設けられている。ゲート4j,4kは円弧形(ほぼ三ケ月形)であり、内胴1の両端の開口における上部領域に設けられている。
図3(a)に示すようにフレーム4の右上側面には図2に示す方形の空気入口8aが設けてある。空気入口8aにはヒータ9が設けてある。ヒータ9は熱媒体がスチームの熱交換器等である。このヒータ9は空気入口8aから流入する外気を加熱して湿度を低下させた加熱空気として後述のファンの吸込力で乾燥した空気流の熱風とするための手段である。
フレーム4の上部は入口側の空気通路8を構成するようになっている。この空気通路8はほぼ上板4f、後端板4pの下端から内部側へ斜設した下板4u、フレーム4上部の前後の端板4n,4p、天板4mと、側板4q,4r及び円筒形外胴部3aの上板4f、下板4uよりも上部分で囲まれている。図5に示すようにこの空気通路8は空気入口8a→ヒータ9→加熱空気出口8b→分岐空間8c→分岐通路8d,8e→ゲート4j,4k→内胴1となっている。
側板4qには分岐空間8cから分岐通路8d,8eへの空気流を滑らかに流し乱流となるのを押えるように風切り突起4rが空気入口8a側へ向って突出している。風切り突起4rは外胴部3aから天板4mにわたって設けてある。この風切り突起4rがあるために内胴1の両側へ流入する空気流の分配を等しくし風量、風速を均一にする効果がある。
図3(a)に示すように外胴3に続いて設けられた空気出口となる外胴出口3bには排気ダクト11が連続して設けられ、排気ダクト11の出口は排湿ファン(以下、ファンという)12の吸込口12aに連結されている。排気ダクト11には綿ぼこりを除去する除塵フィルタ13が空気通路を横切って設けてある。除塵フィルタ13は引出式であって図3(a)において紙面手前側に向かって引き出し可能であり綿ぼこりを取り除くことができる。又は、除塵フィルタ13に変えて無端の網ベルトを2本のローラに掛け渡して、この網ベルトをダクト11を横切って配設し、更にダクト11のスリットを通じてダクト11内外へ配設し、ダクト11外で網ベルト上の綿ぼこりを集塵装置で集めるようにしてもよい(図示されない)。
除塵フィルタ13によってほとんどの綿ぼこりは除去できるが、一部の綿ぼこりは除塵フィルタ13を通過してファン12へ到達する。ファン12は、図9に示すようなファン羽根12cを備えているが、このファン羽根12cの表面には、通常の下塗り塗装に加えて、表面粗さが小さくなるように上塗り塗装が施されている。これにより、除塵フィルタ13を通過した綿ぼこりがファン羽根12cの表面に付着するのを防止している。したがって、ファン羽根12cの表面に堆積する綿ぼこりに起因する風量低下や回転バランスの狂いを防止できる。
図1、図2、図8に示すように、ファン12の吐出口12bは排気ダクト14の入口14aに連結されている。排気ダクト14の出口はフレーム4の上部に位置する排気口15で終っている。
内胴本体1aは多孔板であって内胴本体1aの多孔1dは被乾燥物の除湿のために作用して湿度上昇し温度低下した空気が内胴1の内から外に出て外胴3と内胴1間の空間へ出るようになっている。
図8に示すように排気のための出口側空気通路16は外胴出口3b→除塵フィルタ13→ダクト11→排湿ファン12の吸込口12a→ファン12→吐出口12b→排気ダクト14→排出口15となっている。
図5、図8に示すように出口側空気通路16を流れる空気の流れに関しファン12よりも下流側において出口側空気通路16から分岐して内胴1の投入側開口に到る還流通路22を設けてある。還流通路22を構成する部材は還流ダクト23である。
図6に示すように排気ダクト14の上部には正面側に開口14bが設けてある。この開口14bと一致する還流通路入口23aを一端に有する断面角形の還流ダクト23の他端はフレーム4の端板4nに設けた還流入口4sを蔽っている。この入口4sと還流ダクト23の出口23bは一致している。還流入口4sとゲート4jは対向した位置にあることが望ましい。即ち、還流入口4sからゲート4jに向う流れが滑らかでゲート4jから内胴1内へ吹き込む風量、風圧の損失が少なく、且つ、ゲート4jから内胴1へ向う風向きが適当となるように還流入口4s、ゲート4jの位置、形状が選択される。このときゲート4jから内胴1内へ向かう風向きが斜め下方へ向うように還流入口4sの位置を選択し、必要により空気流を規制するガイドを設ける。
上記出口側空気通路16と還流通路22との間には出口側空気通路16のファン12の吐出側の空気を出口側空気通路16を通じて排気するか還流通路22を通じて内胴1の投入側開口に還流させるか何れかを選択する空気通路切換手段を有し、被乾燥物の取出時に還流通路を通じて空気を内胴1の投入口側開口へ送り込むようにしてある。
図6に示すように、空気通路切換手段は開口14bの縁であって排気ダクト14の内側に接するダンパ24が設けてある。このダンパ24は支点24aを中心として回動可能としてあって開口14bを閉じるか排気弁口14cを閉じるか何れか一つを閉じ、他を開くようになっている。支点24aを構成する部材は図略されているが、支点24aを通り図の紙面に直交する軸がダクト14外に設けたアクチュエータにより駆動されるものである。このアクチュエータとしては例えば前記軸に直結した流体圧駆動のロータリアクチュエータ、又は前記軸とリンク機構を介して連結した流体圧シリンダ等である。
上記構成の作用を説明する。作用は、被乾燥物投入工程、乾燥工程、冷却工程、取出工程の順に行われる。操業状態においてヒータ9は常に付勢されている。
(被乾燥物投入工程)
後扉6aを閉めた状態でシリンダ5cのピストンロッドを延出して前扉5aを開き、洗濯後の布、衣類等の被乾燥物を投入口4aから内胴1内へ投入する。シリンダ5cのピストンロッドを引き込めて前扉5aを閉じる。
(乾燥工程)
始動前にダンパ24が開口14bを閉じた状態とする。内胴1内に被乾燥物があることを図示されないセンサが検知し、且つ、前扉5aを閉めたことを検知した信号が制御装置に入力される、又は、始動スイッチ(図示されない)を入れるとモータ19、ファン12が駆動され、乾燥工程が始る。モータ19はチェン伝動装置21を介してローラ2を駆動する。
内胴1はローラ2に支持された状態でローラ2により回転させられる。これにより内胴桟1bおよび突起板101の働きもあって上方へ移動する内胴1の内周面に保たれた被乾燥物は持ち上げられ、内胴1の上部において斜め上方へ付勢された状態で内胴から放れ、落下し、再び持ち上げられることを繰り返す。ここで、モータ19を制御することにより、内胴1の運動を制御する。即ち、内胴1を正転又は逆転させる。また、正転と逆転を交互にくり返す。そして、正転及び逆転する時間は任意に設定できる。また、内胴1の回転速度を変更する。正転と逆転を交互にくり返す等の内胴1の運動の態様をとることにより被乾燥物の種類、量に対応する。
上述のように、内胴桟1bに取り付けた突起板101は着脱可能である。したがって、高さHが異なる他の種類の突起板101に交換して使用したり、種々の高さHを有する複数種類の突起板101を組み合わせて使用できる。このため、被乾燥物の種類、量に応じて乾燥効率が向上するとともに被乾燥物の傷みが少なくなるように適切な掻き上げ状態を実現できる。したがって、乾燥過程において被乾燥物から発生する綿ぼこりを抑制できる。なお、突起板101の高さHを高くすると、被乾燥物を掻き上げる量は増加し、被乾燥物を掻き上げる高さは高くなる。
内胴1の回転と同時にファン12の駆動により入口側空気通路8、内胴1内、外胴3内、出口側空気通路16を通じて空気が流れる。空気入口8aからファン12まではファン12による吸込流で負圧であるから、熱風が機外に洩れることはない。
次に空気流について詳細に説明する。図3(a)において、外気は空気入口8aから矢印イのように吸込まれる。次に矢印ロに示すようにヒータ9を空気入口8aから吸込んだ空気が通過する際に、この空気が加熱乾燥され、加熱空気出口8bへ出る。加熱空気出口8bへ出た加熱空気は外胴3の上部外側を矢印ハのように進み乍ら、図5に示す矢印二、ホのように乾燥機の前後側に分れて向きを変えて行く。このとき風切り突起4rにより、空気流は矢印ニ、ホがほぼ風量が等しくなるようにされる。外胴3の前後の端部附近でフレーム4の端板4n,4pとゲート板4h,4iの夫々の間の分岐通路8d,8eをとおり、ゲート4j,4kから矢印へ、ト(図4参照)に示すように内胴1内へ斜め下方へ主として軸方向に流入する。
内胴1への加熱空気の流入通路は内胴1の両端の被乾燥物の投入側及び取出側からであるから、外胴側から多孔板をとおる従来例のような、多孔1dを通過する際の絞り抵抗、多孔1dが被乾燥物で一部閉塞されることによる通過面積の減少等により内胴外側から内胴内側へ通過する損失がなくなる。また、ゲート4j、4kから対抗して被乾燥物の両側から加熱空気が吹き込むので被乾燥物の曝気される面積が大きい。そして、被乾燥物は内胴1の前後方向の中央に寄せられるから、被乾燥物の片側のみに加熱空気が作用することがない。そして、内胴1の両端の投入側、取出側のみから主に軸方向に対向して熱風が吹き込むと共に被乾燥物は内胴桟1bにより、内胴1内で持ち上げられて落下をして被乾燥物の多面が熱風に当るため、被乾燥物は効率よく乾燥する。
従って従来、投入口側からのみ加熱空気を送り込む形式の乾燥機のように後扉に被乾燥物が押し付けられて加熱空気を有効に被乾燥物に作用させられないということがなくなる。
内胴1中で被乾燥物から水分を奪って湿度が上昇すると共に温度低下した空気は内胴本体1aの多孔1dを通じて図3(a)に矢印チで示すように内胴1と外胴3間の円筒形の空間へ出る。この円筒形の空間を図3(a)に矢印リで示す周方向下方へ流れた排気は外胴出口3bに集められる。外胴出口3bから矢印ヌに示すように進んだ排気は除塵フィルタ13を通過する際、綿ぼこりを除去され、矢印ルのように進み、ファン12の吸込口12aに吸い込まれて吐出口12bから排出され、図1に示すようにダクト14中を矢印ヲのように進んで排気口15から機外に排出される。
(冷却工程)
被乾燥物の乾燥が終わると、被乾燥物の冷却工程が始る。冷却工程は乾燥工程の状態のままヒータ9を消勢することなく行われる。なお、ここで、内胴1の正又は逆回転、正逆回転、回転速度、正転及び逆転の時間設定は乾燥工程と同様に行うことができる。このとき、前扉5aを半開する。なお、ここで半開とは部分開のことである。これにより、空気入口8aより吸い込まれる空気流は生じない。外気は投入口4aから内胴1内へ吸込まれ内胴1内に入り被乾燥物に冷風を当てて被乾燥物を冷却する。被乾燥物に作用して温度上昇した空気は内胴1の多孔1dを通って内胴1と外胴3間に出てその後外胴出口3bから出口側空気通路16をとおりファン12により機外へ排出される。
(取出工程)
冷却工程が終了すると引き続き内胴1を回転し乍ら行う。ここで、モータ19を制御することにより、内胴1の運動を制御する。即ち、内胴1を正転又は逆転させる。また、正転と逆転を交互にくり返す。そして、正転及び逆転する時間は任意に設定できる。また、内胴1の回転速度を変更する。正転と逆転を交互にくり返し、正逆転の際内胴1の回転角を360度以内とするスイングを行う等の内胴1の運動の態様をとることにより被乾燥物の種類、量に対応する。また、ファン12は回転したままである。
先ず今まで開口14bを閉じていたダンパ24を図示されないアクチュエータを付勢して図6において支点24aを中心にして反時計回りに回転して排気弁口14cを閉じる。そしてクレビス型シリンダ6dのピストンロッドを引き込むと後扉6aは枢軸6bを中心にして図4において実線位置から二点鎖線の位置に反時計回りに回動して開く。シリンダ5cのピストンロッドを引き込んで前扉5aを閉じる。
取り出しの第1段階では前扉5aは閉めたままであり、被乾燥物が半分位取り出された後は第2段階として前扉5aを全開して残りの被乾燥物の取り出しを行う。
第1段階での作用は次のとおりである。ファン12への吸込流は、空気入口8aをとおり内胴1に到る入口側空気通路8と内胴1からファン12の吸込口12aに到る出口側空気通路16をとおる乾燥工程と同じ流れと、外気が取出口4bを通じて内胴1内へ流入して内胴1から内胴1と外胴部3a間に出て、内胴1と外胴部3a間を外胴出口3bへ流れ出口側空気流路16をとおりファン12の吸込口12aに到る流れとなる。ただし、ゲート4j側へは後出のファン12からの吐出空気が流入するため、ゲート4jからの吸込流は無視し得る。これらの流れのうち外気を取り込む空気入口8aと取出口4bとから内胴1へ流入する空気の速度は極めて緩いものとなる。ファン12は吸込抵抗が減少しただけ、吐出量は増加する。
ファン12で増速昇圧された吐出空気はダクト14中を図1の矢印ヲのように進み、図5に示すように開いている開口14bから矢印ワに示すように還流ダクト23中へ流れる。還流ダクト23中の還流通路22を図5に示す矢印力の方向へ流れた空気は還流通路出口23b、還流入口4sから、矢印ヨに示すように還流入口4sに対向しているゲート4jへ向って流れ、矢印タで示すようにゲート4jから内胴1内へ吹き込まれる。このゲート4jから内胴内への吹込み空気流により、被乾燥物は取出口4bへ向って付勢され取出口4bから取り出される。このとき、前扉5aが閉まっているため、前扉5aと内胴1につまっている被乾燥物間においては吹き込む空気の速度エネルギーは圧力に変換され被乾燥物を取出口4bへ向って押し出す力が強くなる。
被乾燥物が内胴1内から半分位取り出された後は、シリンダ5cを伸張して前扉5aを下方へ押す。前扉5aはガイドレール5bに案内されて下方へ移動し投入口4aは全開する。これにより、ファン12の吸込通路は投入ロ4a→内胴1→内胴1と外胴部3a間→外胴出口3b→ダクト11→ファン12となりファン12の吸込通路の空気抵抗は更に低下し、ファン12の吸込風量、吐出風量は更に増加し、ゲート4jから内胴1内への吹込風量は大幅に増加し風速は増大する。これによって残りの被乾燥物は取出口4bから排出される。
このように本実施の形態の取出工程においてはファン12の吐出全風量がゲート4jから内胴1に吹き込まれ、且つ、その風向が内胴1中から取出口4b側に向っているため、被乾燥物を効果的に取出口4bから排出できる。そして、被乾燥物の一部、例えば半分位まで取り出されるまでは前扉を閉めて空気圧をより多く発生させる。そして、被乾燥物を一部取り出した後は前扉を全開して吸込抵抗を更に小さくして風量、風速を増大して内胴内に残っている被乾燥物に風速、風圧の増加した空気流を当てて被乾燥物を取り出しているため、効率よく被乾燥物を取り出すことができ省力化される。
上述した第1の実施の形態の乾燥機は、次の作用効果を奏する。
(1) 内胴桟1bに着脱可能な突起板101を設けた。したがって、被乾燥物の種類や量などの乾燥条件に合わせて突起板101を変更できるので、被乾燥物の内胴における掻き上げ状態を適切に設定できる。これにより、被乾燥物が熱風へ暴露される状態を適切に設定して乾燥時間を短縮できるので、効率的である。
(2) 突起板101が着脱可能なので、内胴桟1bに取り付ける突起板101の高さを変更できる。したがって、高さHが異なる他の種類の突起板101に交換して使用したり、種々の高さHを有する複数種類の突起板101を組み合わせて使用したりすることで、被乾燥物の種類、量に応じて乾燥効率が向上するように適切な掻き上げ状態を実現できる。これにより、被乾燥物の種類、量に応じて乾燥効率が向上するとともに被乾燥物の傷みが少なくなるように適切な掻き上げ状態を実現できるので経済的である。また、綿ぼこりの発生量が少なくなるので、外胴出口3bより下流の各部分のメンテナンス頻度が少なくなり、省力化が図れる。
(3) 被乾燥物へ導かれる熱風は空気抵抗が少ない入口側空気通路を通じて被乾燥物に達するので空気流の損失が小さく、効果的に被乾燥物に作用するものにおいて、被乾燥物の両側から熱風が当るので熱風が当る被乾燥物の面積が大きい。単純に考えると内胴の片側から被乾燥物に熱風を当てる場合の乾燥物に熱風が当る面積に対して該面積は2倍となる。従って、内胴の両側から熱風を吹き込むという空気抵抗による損失の少ない空気流と相待って効果的に乾燥が行われる。本実施の形態によれば片側より内胴へ熱風を吹き込む場合又は内胴の多孔1dを通しで内胴へ熱風を吹き込む場合の何れに対しても乾燥時間が短い。そして、ヒータで加熱された熱風が効率よく使われ且つ乾燥時間が短いので消費エネルギーが小さく省エネルギーとなる。
(4) 乾燥、冷却工程の終了した被乾燥物を容易に取り出すことができる。特にファンで吐出する全風量を内胴の投入側開口に導き、ファンで生ずる吐出側の風量、風速の大きな吹き出し風を被乾燥物に吹き付けるため効果的に被乾燥物を取り出せ、省力化に寄与できる。
次に熱効率のよいヒータを備えた乾燥機について説明する。図7は図2、図3(a)におけるヒータの他の実施の形態を模式的に示す図である。
図7においてヒータ9は高温の蒸気を熱媒体とするスチームヒータ9aの外部側(空気入口8a側)に熱水を熱媒体とする前置ドレンヒータ9bを設ける。スチームヒータ9aにはドレンを排出する配管9cを設ける。配管9cはドレントラップ18の入口側へ結合する。ドレントラップ18の出口に結合した配管9dは前置ドレンヒータ9bの入口に連結する。スチームヒータ9aは図示されないボイラから送られた高温スチームが入口9a1,9a2から供給される。スチームヒータ9aは空気入口8aから出口8bへ外気が通過する際に外気を加熱すると共に自らは温度、圧力を下げる。そこで、その圧力と温度における飽和蒸気となり得る以上の水分はドレンとしてドレントラップ18の手前に溜まる。
ここで、ドレントラップ18としては温調式、デスク式、フロート式等がある。ドレントラップ18が開弁すると高温のドレンは配管9d、前置ドレンヒータ9bの一次側中をとおってボイラの給水器等へ送られる。ドレンヒータ9bを空気入口8aから出口8bへ通過する外気は前置ドレンヒータ9bにより予め加熱される。
上述を要約すると、ヒータ9は熱媒体をスチームとする熱交換器であるスチームヒータ9aであって、スチームヒータ9aの外気側に熱交換器である前置ドレンヒータ9bを設け、スチームヒータ9aにドレントラップ18を設け、ドレントラップ18から排出されるドレンを前置ドレンヒータ9bの一次側に流入させ外気をドレンヒータ9b、スチームヒータ9aの順に通過させるものである。
このように、従来は乾燥機のヒータにおいて、ドレンとして排出されていた熱エネルギーが利用されるため乾燥用の空気を加熱するヒータの熱効率が向上する。
第1の実施の形態では前扉5aを半開にして冷却工程を行ったが、後述の第2の実施の形態と同様に冷風取入れ口を設けて冷風を取り入れるようにしてもよい。
―――第2の実施の形態―――
第1の実施の形態は内胴の一方の開口を被乾燥物の投入側とし他方の開口を取出側としたが、第2の実施の形態は内胴の一方の開口を被乾燥物の投入と取出を行う投入出口としたものである。
図10から図14は第2の実施の形態を示す。図10は正面図、図11は側断面図である。第2の実施の形態の説明において第1の実施の形態と相当する機能部材には同一の符号を付し、該部材の詳細な説明は第1の実施の形態における説明を援用する。したがって、第1の実施の形態と異なる点について主に説明する。第2の実施の形態は、被乾燥物の投入口と取出口とが同一である点で第1の実施の形態とは異なる。なお、第2の実施の形態の内胴1に設けられた突起板101の構成などは、第1の実施の形態の乾燥機と同じである。
内胴1の軌道輪1cの下半円側を4個のゴムローラ2により支持している(図13参照)。ゴムローラ2はフレーム4に軸受を介して回転自在に支持されている。また、図示されないが、フレーム4に回転自在に支持された補助ローラ対が内胴1の前後の軌道輪1cの外側の側面に接しており、内胴1の軸方向移動を止めている。ゴムローラ2の内少なくとも同軸の1対は駆動装置のモータ19に動力伝達部材、例えばチェン伝動装置21を介して連結されている。モータ19はフレーム4に固定されている。
ここで、モータ19の制御は第1の実施の形態と同様である。
内胴1の外周と間隔をおいて外胴3が設けてある。外胴3は内胴1との間で両端部が密封されている。外胴3はフレーム4と一体的になるように結合されている。外胴3は前端板3c、後端板3d間にわたって外胴板3g,3hと上板4f、側板4yの一部で構成されている。外胴3の図10における形状は、a−b−c−d−e−f−g−h−aのほぼ八角形状をしており、両端は前端板3c、後端板3dの線と結合され閉じた形状である。上側の外胴板3gとフレームの上板4f、側板4yの隅側は乾燥機の前後方向にトンネル状となっていて分岐通路8d(後述)となっている。外胴板3hは開口して空気出口となる外胴出口3bを構成している。フレーム4の前端側には前扉装置5が設けられている。前扉装置5は衣類等の被乾燥物を投入する及び取り出す投入出口4vを開閉する開閉部材である。前扉装置5は外開きドアである。投入出口4vと内胴1の一方端の開口とは対応して一致した位置にある。投入出口4vはフレーム4を開口して設けてある。
内胴1に対する被乾燥物の投入出口4vは円形である。この投入出口4vはフレーム4の正面手前の板面が垂直な方向の前側板4cに設けてある。前側板4cは投入出口4vの上部ではオフセットして手前側へせり出して端板4nとなっている。投入出口4vは外部と内胴1間を通ずるものである。
図10に示すように前扉5aは投入出口4vの傍に設けた上下方向のヒンジピン5eに係合して回動自在に支持されている。ヒンジピン5eはフレーム4の前側板4cに両端が固定されている。前扉5には開閉操作のための把手5dが設けてある。把手5dを手前に引くと前扉5aはヒンジピン5eを中心にして回動し投入出口4vを開くようになっている。
両端板3c,3dは内胴1の端部に接近していて図示されない密封部材で密封されている。両端板3c,3dには吹込口3e,3f(図12、図14参照)が設けてある。吹込口3eは前端板3cの上部において、内胴内上部に通ずるように開口している。吹込口3fは後端板3dに設けられ、内胴1の後部内の中心よりやや下方に開口している。従って吹込口3e,3fは対向する位置からはくい違った位置にある。本例では上下にくい違わせてあるが、左右又は斜めにおいてくい違わせることも可能である。吹込口3eは円弧形(ほぼ三ケ月形)である。吹込口3fは各種の形状のものが選択できる。本例では図14に図示のようにやや横長の方形である。
図11に示すようにフレーム4の後側面には空気入口8aが設けてある。空気入口8aにはヒータ9が設けてある。ヒータ9は熱媒体がスチームの熱交換器等である。ヒータ9はフレーム4に支持されている。
フレーム4の上部及び前部並びに背部は外胴3との間で入口側の空気通路8を構成するようになっている。この空気通路8はフレーム4の上板4f、側板4yと外胴板3g間(図10における左右上部)、フレーム4の後端板4pと外胴3の後端板3d、フレーム4上部の前端板4nと外胴3の前端板3cとの間で構成されている。この空気通路8は空気入口8a→ヒータ9→加熱空気出口8b→分岐空間8c→分岐通路8d,8e→吹込口3e,3f→内胴1となっている。分岐通路8eは実質短く、分岐空間8cにおいて分岐通路8dとは直ちに分れている。
図11に示すように外胴3に続いて設けられた空気出口となる外胴出口3bにはリントボックス25が乾燥機の手前側から出し入れ可能に設け下ある。リントボックス25にはリント袋26が設けてある。外胴出口3bから出る綿ぼこりを含む排気は粉塵用のバグフィルタよりも目の粗いリント袋26により除去される。リントボックス25はフレーム4に装着すると、その奥側は排湿ファン(以下、ファンという)12の吹込口12aに接合されファン12と連通するようになっている。
ファン12の吐出口は排気ダクト(図示されない)を通じて排気されるようになっている。
フレーム4の前端板4nには冷風取入れ口4xが開口している。該冷風取入れ口4xを開閉する冷風ダンパ27が設けてある。冷風ダンパ27は上部が前端板4nに水平軸のヒンジ27aで冷風取入れロ4xの上縁に枢着されている。冷風ダンパ27が冷風取入れ口4xを開くと、外胴3の前端板3cに冷風ダンパ27の下縁が接し、冷風取入れ口4xからは吹込口3eを介して内胴1内と通ずるようになっている。このとき、分岐通路8dは冷風ダンパ27によって閉塞される。この冷風ダンパ27による分岐通路8dの閉塞をよりよくするために、例えば、ダンパ27の正面より見て左右を囲む隔壁を設けてもよい。
従って、冷風ダンパ27は吹込口3eへ加熱空気と外気を選択的に送風する空気通路切換手段となっている。冷風ダンパ27は図示されないが流体圧シリンダとリンク装置を用いて開閉される。又、手動で開閉も可能としてある。
上記構成の作用を説明する。作用は、被乾燥物投入工程、乾燥工程、冷却工程の順に行われる。操業状態ではヒータ9は常に付勢されている。
(被乾燥物投入工程)
前扉5aを開き、洗濯後の布、衣類等の被乾燥物を投入出口4vから内胴1内へ投入する。前扉5aを閉じる。
(乾燥工程)
始動前に冷風ダンパ27が冷風取入れロ4xを閉じた状態とする。内胴1内に被乾燥物があることを図示されないセンサが検知し、且つ、前扉5aを閉めたことを検知した信号が制御装置に入力される、又は、始動スイッチ(図示されない)を入れるとモータ19、ファン12が駆動され、乾燥工程が始まる。モータ19はチェン伝動装置21を介してローラ2を駆動する。
内胴1はローラ2に支持された状態でローラ2により回転させられる。これにより内胴桟1bおよび突起板101の働きもあって上方へ移動する内胴1の内周面に保たれた被乾燥物は持ち上げられ、内胴1の上部において斜め上方へ付勢された状態で内胴から放れ、落下し、再び持ち上げられることを繰り返す。ここで、モータ19を制御することにより、内胴1の運動を制御する。即ち、内胴1を正転又は逆転させる。また、正転と逆転を交互にくり返す。そして、正転及び逆転する時間は任意に設定できる。また、内胴1の回転速度を変更する。正転と逆転を交互にくり返す等の内胴1の運動の態様をとることにより被乾燥物の種類、量に対応する。同時にファン12の駆動により入口側空気通路8、内胴1内、外胴3内、出口側空気通路を通じて空気が流れる。空気入口8aからファン12まではファン12による吸込流で負圧であるから、熱風が機外に洩れることはない。
次に空気流について詳細に説明する。図11において、外気は空気入口8aから矢印イのように吸込まれる。次に矢印ロに示すようにヒータ9を空気入口8aから吸込んだ空気が通過する際に、この空気が加熱乾燥され、加熱空気出口8bへ出る。加熱空気出口8bへ出た加熱空気は分岐空間8cに入る。そして、一部加熱空気は分岐通路8eへ分れて、矢印ハのように吹込口3fから内胴1へ入る。残りの加熱空気は外胴3の上部外側を分岐通路8dを矢印二のように進んで乾燥機の前側に回り込み、吹込口3eから矢印ホのように内胴1内へ入る。
内胴1への加熱空気の流入通路は内胴1の両端開口であるから、外胴側から多孔板をとおる従来例のような、多孔1dを通過する際の絞り抵抗、多孔1dが被乾燥物で一部閉塞されることによる通過面積の減少等により内胴外側から内胴内側へ通過する損失がなくなる。また、吹込口3e,3fからくい違い対向して被乾燥物の両側から加熱空気が吹き込むので被乾燥物の曝気される面積が大きい。そして、被乾燥物は内胴1の前後方向の中央に寄せられるから、被乾燥物の片側のみに加熱空気が作用することがない。そして、内胴1の両端から主に軸方向にくい違い対向して熱風が吹き込むと共に被乾燥物は内胴桟1bにより、内胴1内で持ち上げられて落下をして被乾燥物の多面が熱風に当るため、被乾燥物は効率よく乾燥する。なお、吹込口3e,3fをくい違って対向させている本実施の形態によれば、吹込口3e,3fから内胴1内へ吹き込む加熱空気の風力によって図11において紙面に直角方向の軸心でみて被乾燥物に回転を与える傾向となるから、一層被乾燥物の多面に熱風が当り、効率よく乾燥する。本実施の形態において、吹込口3fを吹込口3eと同高さの位置に設けると、内胴1内の加熱空気の被乾燥物に対する作用は第1の実施の形態と同様になる。
従って従来、投入出口側からのみ加熱空気を送り込む形式の乾燥機のように内胴の奥側に被乾燥物が押し付けられて加熱空気を有効に被乾燥物に作用させられないということがなくなる。
内胴1中で被乾燥物から水分を奪って湿度が上昇すると共に温度低下した空気は内胴本体1aの多孔1dを通じて図11に矢印へで示すように内胴1と外胴3間の空間29へ出る。この空間29を下方へ流れた排気は外胴出口3bに集められる。外胴出口3bから矢印トに示すように進んだ排気はリント袋26を通過する際、綿ぼこりを除去され、矢印チのように進み、ファン12の吸込口12aに吸い込まれて吐出口から機外に排出される。
(冷却工程)
冷却工程は乾燥工程の状態のままヒータ9を消勢することなく行われる。なお、ここで、内胴1の正又は逆回転、正逆回転、回転速度、正転及び逆転の時間設定は乾燥工程と同様に行うことができる。このとき、冷風ダンパ27を図11の実線位置から点線位置へ回動し、冷風取入れ口4xを開放する。これにより、分岐通路8dより吸い込まれる空気流は生じない。外気は冷風取入れロ4xから吹込口3eへ進み、吹込口3eから内胴1内へ吸込まれ内胴1内に入り被乾燥物に冷風を当てて被乾燥物を冷却する。被乾燥物に作用して温度上昇した空気は内胴1の多孔1dを通って内胴1と外胴3間に出てその後外胴出口3bから出口側空気通路をとおりファン12により機外へ排出される。
冷却工程が終了するとモータ19を停止して内胴1の回転を止める。また、ファン12を停止する。前扉5aを開いて被乾燥物を取り出す。
第2の実施の形態の乾燥機は、被乾燥物の乾燥時間、省エネルギーに関しては第1の実施の形態についてのべたのと同効を奏するものである。
なお、第2の実施の形態において冷風取入れ口を設けないで、冷却工程において前扉を半開としてもよい。
―――変形例―――
(1) 上述の説明では、突起板101は掻き上げ板材101bの高さHを変更してもよい旨を記載しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、図15(a)に示した突起板111のように、掻き上げ板材111bの位置を内胴1の円周方向にずらしたり、図15(b)に示すように、突起板112の厚さBを厚くするなどの変更をしてもよい。また、突起板101,111,112の代わりに、図15(c),(d),(e)に示すような形状を有するキャップ115,121,122を用いてもよい。図15(d)に示したキャップ121の頂点121aは、図15(e)に示したキャップ122の頂点122aのように、内胴1の円周方向にオフセットされていてもよい。
(2) 上述の説明では、突起板101の長さLを内胴1の母線の長さと略等しいものとして説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図16(a)に示すように、長さLが異なる2種類の突起板101を交互に取り付けてもよい。また、内胴1の母線の長さより短い長さLの突起板101を図16(b)に示すように千鳥状に取り付けたり、図16(c)に示すように隣接する突起板101とは回転軸方向にずらして取り付けたりしてもよい。このように、種々の変形例であってもよい。
また、上述の説明では、隣り合って設けられた内胴桟1bの間隔が等しいため、隣り合う突起板101同士の間隔も等しいが、本発明はこれに限定されない。例えば、任意の内胴桟1bには突起板101を取り付ないこととしてもよい。また、内胴本体1aに設けられた多孔1dを利用して突起板を取り付けることとしてもよい。この場合、図17に示すように、突起板117の底面117aにボルト117bを植設し、ボルト117bを内胴本体1aの多孔1dに貫通させて、ナット130で固定することもできる。したがって、隣り合う突起板101同士の間隔のうち少なくともひとつの間隔を他の間隔とは異なるように、突起板101を内胴1に取り付けることができる。これらによって、被乾燥物の掻き上げ状態を多様化できるので、効率的な乾燥ができる。なお、突起板101同士の取り付け間隔を狭くすると、被乾燥物の掻き上げ量は増加する傾向にある。
(3) 上述の乾燥機では、加熱空気は、内胴1内へ斜め下方へ主として軸方向に流入するものとして説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、加熱空気が内胴1の上方から多孔1dを介して内胴1の内部に吹き込まれる形式の乾燥機であってもよい。
(4) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。上述のように、突起板101の形状、取り付け方法を変更することにより、被乾燥物の上下運動および前後運動の強弱が変化し、被乾燥物の撹拌が促進され、乾燥むらが発生し難くなるので、乾燥効率を向上できる。
以上の実施の形態および変形例において、たとえば、桟は突起板101に対応する。さらに、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における機器構成に何ら限定されない。
乾燥機の正面図である。 図1の側面図である。 乾燥機の断面を示す図であり、(a)は、乾燥機の正面断面図であり、(b)は、内胴桟1bに取り付けられる突起板10を示す図であり、(c)は、突起板101の取付状態を示す図である。 乾燥機の側断面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 ヒータの他の実施の形態を模式的に示す断面図である。 乾燥機の概略斜視図である。 ファン羽根12cの斜視図である。 乾燥機の正面図である。 図10のA−A断面図である。 図11のB−B断面図である。 乾燥機の正面中央断面図である。 図11のC−C断面図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す模式図である。 本発明の変形例を示す図であり、内胴本体1aに設けられた多孔1dを利用して突起板117を取り付けた状態を示す図である。
符号の説明
1…内胴 1a…内胴本体 1b…内胴桟 1c…軌道輪 1d…多孔
2…ゴムローラ
3…外胴 3a…外胴部 3b…外胴出口 3c…前端板 3d…後端板 3e,3f…吹込口 3g…外胴板
4…本体フレーム 4a…投入口 4b…取出口 4c…前側板 4d…四角筒部 4e…欠円筒部 4f…上板 4g…弦板 4h,4i…ゲート板 4j,4k…ゲート 4n,4p…端板 4m…天板 4q…側板 4r…風切り突起 4s…還流入口 4t…シュート 4u…下板 4v…投入出口 4x…冷風取入れ口 4y…側板
5…前扉装置 5a…前扉 5b…ガイドレール 5c…流体圧シリンダ 5d…把手 5e…ヒンジピン
6…後扉装置 6a…後扉 6b…枢軸 6c…アーム 6d…クレビス型シリンダ
8…入口側空気通路 8a…空気入口 8b…加熱空気出口 8c…分岐空間 8d,8e…分岐通路
9…ヒータ 9a…スチームヒータ 9a1,9a2…入口 9b…前置ドレンヒータ 9c…配管 9d…配管
11…排気ダクト
12…排湿ファン 12a…吸込口 12b…吐出口 12c…ファン羽根
13…除塵フィルタ
14…排気ダクト 14a…入口 14b…開口 14c…排気弁口
15…排気口
16…出口側空気通路
17…補助ローラ
18…ドレントラップ
19…モータ
21…チェン伝動装置
22…還流通路
23…還流ダクト 23a…還流通路入口 23b…還流通路出口
24…ダンパ 24a…支点
25…リントボックス
26…リント袋
27…冷風ダンパ 27a…ヒンジ
29…空間
101…突起板 101a…溝材 101b…掻き上げ板材
102…ボルト

Claims (5)

  1. 回転駆動されるようにフレームに支持された多孔板製横円筒形の内胴と、
    前記内胴の内周面に突設して着脱可能に取り付けられる複数の桟とを備え、
    前記内胴内へ加熱された空気を吹き込んで被乾燥物を乾燥することを特徴とする乾燥機。
  2. 請求項1に記載の乾燥機において、
    前記複数の桟のうち少なくとも1つが他のものとは高さが異なることを特徴とする乾燥機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の乾燥機において、
    隣り合って設けられた前記桟の取り付け間隔のうち少なくとも1つが他のものとは異なることを特徴とする乾燥機。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の乾燥機において、
    前記複数の桟のうち少なくとも1つが他のものとは前記回転軸と平行な方向の長さが異なることを特徴とする乾燥機。
  5. 請求項1〜4のいずれかの項に記載の乾燥機において、
    前記複数の桟が設けられる前記内胴の内周面における前記回転軸と平行な方向の位置のうち少なくとも1つが他のものとは異なることを特徴とする乾燥機。
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