JP2005203683A - 半導体装置及びそれを用いた光送受信モジュール - Google Patents

半導体装置及びそれを用いた光送受信モジュール Download PDF

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裕章 池田
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Abstract

【課題】 III−V族化合物半導体層を成長する際の非混和性に起因する相分離や組成変調の発生を抑制でき、優れた特性の半導体装置を提供すること。
【解決手段】 GaAs基板100上に、Ga0.7In0.3As0.955Sb0.045量子井戸層(発光層)105と、この量子井戸発光層105の基板100側の面に接すると共に、この量子井戸層の構成元素からSbを除いた元素で構成されたGa0.7In0.3As中間層104を備える。中間層104により、量子井戸層105の成長における相分離の発生が抑制されるので、良質な量子井戸層105が形成でき、良好な特性の半導体レーザが得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくともIn、Ga、Sb、Asを含むIII−V族化合物半導体層を備える半導体装置と、この半導体装置を用いたシステムに関する。
GaSbやInAsからなる基板と、この基板に格子整合すると共にGaInAsSbからなる発光層を備える半導体装置は、2μm以上の波長帯での発光が得られ、半導体レーザや発光ダイオードに応用できる。
一方、同じくGaInAsSbからなる発光層をGaAs基板上に設けた場合、0.9〜1.2μmの波長帯での発光が期待される。また、エレクトロニクス・レターズ(Electronics Letters),2002年3月14日,第138巻,第6号,p.277−278(非特許文献1)に開示されているように、GaAs基板の(100)面上に形成されると共に、GaInAsSbに数%以下のNが混晶化されてなるGaInNAsSb層は、光ファイバー通信に重要な1.3μmや1.55μmの波長で発光することから、工業的に重要となっている。
しかしながら、上記GaInAsSbやGaInNAsSbのように、構成元素に少なくともIn、Ga、Sb及びAsを含むIII−V族化合物半導体は、光通信に重要な波長領域で発光する発光材料として有用である一方、結晶成長によって良質の結晶を作製することが非常に困難であるという問題がある。
これは、GaInAsSbやGaInNAsSbは、III族元素とV族元素との両方に、原子半径が互いに比較的大きく異なる元素を夫々含むので、広い組成範囲で非混和性を有し、相分離や組成変調を生じやすいことに起因している。特に、基板としてGaAsを用いた場合には、GaSbやInAsやInPを基板として用いた場合よりも良質な結晶を得ることが困難である。これらのことから、GaInAsSbやGaInNAsSbを活性層に用いた半導体レーザなどの半導体装置においては、発振しきい値電流密度が高くなるという問題がある。また、そのような半導体レーザは、温度特性が悪い、つまり、特性温度が低いという問題がある。
エレクトロニクス・レターズ(Electronics Letters),2002年3月14日,第138巻,第6号,p.277−278
そこで、本発明の課題は、GaAs基板上に形成され、少なくともGa、In、As及びSbを含むIII−V族化合物半導体層を少なくとも1層含む半導体装置において、上記III−V族化合物半導体層を成長する際の非混和性に起因する相分離や組成変調の発生を抑制でき、これにより、上記III−V族化合物半導体層の結晶性の低下を抑制できて、優れた特性を有する半導体装置を提供することにある。
上記課題を達成するため、本発明の半導体装置は、
GaAsからなる基板上に、
少なくともGa、In、As及びSbを含む第1のIII−V族化合物半導体層と、
少なくともGaとAsを含み、かつ、InまたはSbの一方のみを含む第2のIII−V族化合物半導体層とを備え、
上記第2のIII−V族化合物半導体層は、上記第1のIII−V族化合物半導体層の上記基板側の面に接していることを特徴としている。
上記構成によれば、上記第1のIII−V族化合物半導体層の上記基板側の面に、上記第2のIII−V族化合物半導体層が接する。この第2のIII−V族化合物半導体層は、少なくともGaとAsを含み、かつ、InまたはSbの一方のみを含むので、この第2のIII−V族化合物半導体層と第1のIII−V族化合物半導体層との間の界面において、歪量の急激な変化が抑制される。これにより、上記第1のIII−V族化合物半導体層を形成する際の相分離が防止されるので、この第1のIII−V族化合物半導体層の特性が向上し、その結果、優れた特性を有する上記半導体装置が得られる。
なお、上記第2のIII−V族化合物半導体層は、上記GaAs基板に接していてもよく、また、接していなくてもよい。
なお、上記第2のIII−V族化合物半導体層は、上記第1のIII−V族化合物半導体層を構成する元素からInまたはSbを除いた元素で構成されるのが好ましい。
一実施形態の半導体装置は、上記第2のIII−V族化合物半導体層は、少なくともGaとAsを含み、かつ、Inを含む。
上記実施形態によれば、上記第2のIII−V族化合物半導体層によって、上記第1のIII−V族化合物半導体層を形成する際の結晶性の低下が効果的に抑制されるので、優れた特性を有する半導体装置が得られる。
なお、上記第2のIII−V族化合物半導体層は、上記第1のIII−V族化合物半導体層を構成する元素からSbを除いた元素により構成されるのが好ましい。
一実施形態の半導体装置は、上記第1のIII−V族化合物半導体層は、歪量ε1が+1%以上である。
上記実施形態によれば、上記第1のIII−V族化合物半導体層の歪量ε1が+1%以上である場合に、上記第2のIII−V族化合物半導体層を導入することにより、上記第1のIII−V族化合物半導体層の結晶性低下が顕著に抑制される。
ここで、上記歪量ε1とは、上記第1のIII−V族化合物半導体層の格子定数をaとし、GaAsの格子定数をaGaAsとした場合、ε1=(a−aGaAs)/aGaAsで求められる値である。
一実施形態の半導体装置は、上記第1のIII−V族化合物半導体層の歪量ε1と、上記第2のIII−V族化合物半導体層の歪量ε2とが、
ε1−ε2≦1%
の関係を満たす。
上記実施形態によれば、上記第1のIII−V族化合物半導体層の歪量ε1と、上記第2のIII−V族化合物半導体層の歪量ε2とが、ε1−ε2≦1%の関係を満たすので、上記第1のIII−V族化合物半導体層の結晶性低下が効果的に抑制される。
一実施形態の半導体装置は、上記第2のIII−V族化合物半導体層を構成する元素と同一の元素で構成された第3のIII−V族化合物半導体層を備え、
上記第3のIII−V族化合物半導体層は、上記第1のIII−V族化合物半導体層の上記基板と反対側の面に接している。
上記実施形態によれば、上記第1のIII−V族化合物半導体層は、上記基板と反対側の面に、上記第2のIII−V族化合物半導体層の構成元素と同一の元素で構成された第3のIII−V族化合物半導体層が接しているので、結晶性の低下が更に効果的に抑制される。したがって、更に優れた特性の半導体装置が得られる。
一実施形態の半導体装置は、上記第1のIII−V族化合物半導体層は、窒素が混晶化されている。
上記実施形態によれば、上記第1のIII−V族化合物半導体層は、窒素が混晶化されているので、例えば光ファイバー通信に好適な1.3μmまたは1.55μmの波長の発光が得られる。
一実施形態の半導体装置は、上記第1のIII−V族化合物半導体は、GaIn1−XAs1−Y−ZSb混晶(0<X<1,0<Y<1,0<Z<1)であり、
上記第2のIII−V族化合物半導体層は、GaX’In1−X’Y’As1−Y’混晶(0<X’<1,0<Y’<1)であり、
上記XとX’が等しく、かつ、上記YとY’が等しい。
上記実施形態によれば、上記組成の第2のIII−V族化合物半導体層により、上記組成の第1のIII−V族化合物半導体層について、結晶性の低下が効果的に抑制される。
一実施形態の半導体装置は、上記第1のIII−V族化合物半導体層は、半導体レーザの活性層である。
上記実施形態によれば、上記第1のIII−V族化合物半導体層は、半導体レーザの活性層であるので、比較的低い発振しきい値電流密度で発光して温度特性が良好な半導体レーザが得られる。
一実施形態の半導体装置は、上記第1のIII−V族化合物半導体層は、上記基板の平面において互いに分離された複数の部分を有し、
上記第1のIII−V族化合物半導体層の複数の部分のうちの少なくとも1つは、電荷の注入により光を生成する層であり、
上記第1のIII−V族化合物半導体層の複数の部分のうちの少なくとも1つは、光の入射により電荷を生成する層である。
上記実施形態によれば、上記第1のIII−V族化合物半導体層の複数の部分のうちの少なくとも1つであって、電荷の注入により光を生成する層を含む例えば発光ダイオードや半導体レーザと、上記第1のIII−V族化合物半導体層の複数の部分のうちの少なくとも1つであって、電荷の入射により電荷を生成する層を含む例えば受光素子とが、同一の基板上に形成される。したがって、小型で特性が良好な半導体装置が得られる。
上記半導体装置としては、例えば、光ディスク装置のピックアップや、光計測システムの受発光装置や、医療用機器のレーザ発振装置などがある。
一実施形態の光送受信モジュールは、上記半導体装置を用いる。
上記実施形態によれば、良好な発光特性を有する上記半導体装置を用いて、例えば発光素子や受光素子等を形成し、光送受信モジュールを形成することにより、この光送受信モジュールについて、例えば消費電力の低減が可能となり、良好な特性が得られる。
以上より明らかなように、本発明の半導体装置によれば、GaAsからなる基板上に、少なくともGa、In、As及びSbを含む第1のIII−V族化合物半導体層と、少なくともGaとAsを含み、かつ、InまたはSbの一方のみを含む第2のIII−V族化合物半導体層とを備え、上記第2のIII−V族化合物半導体層は、上記第1のIII−V族化合物半導体層の上記基板側の面に接しているので、上記第1のIII−V族化合物半導体層を形成する際の結晶性の低下を抑制でき、したがって、優れた特性の半導体装置を得ることができる。
以下、本発明の半導体装置の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の半導体装置は、GaAs基板上に、少なくともGa、In、As及びSbを含む第1のIII−V族化合物半導体層と、少なくともGaとAsを含み、かつ、InまたはSbの一方のみを含む第2のIII−V族化合物半導体層とを備え、上記第2のIII−V族化合物半導体層は、上記第1のIII−V族化合物半導体層の上記基板側の面に接していることを特徴とするものである。
例えばGaInAsSbやGaInNAsSbのように、組成として少なくともGa、In、As及びSbを含むIII−V族化合物半導体は、III族元素とV族元素の両方に、原子半径が互いに比較的大きく異なる元素を夫々含む。表1は、上記III族元素に含まれる元素の原子半径を示した表である。表2は、上記V族元素に含まれる元素の原子半径を示した表である。
Figure 2005203683
Figure 2005203683
上記Ga、In、As及びSbを含むIII−V族化合物半導体は、表1,2に示すように、III族元素とV族元素との夫々について、夫々に含まれる元素の原子半径が互いに比較的大きく異なることにより、広い組成範囲で非混和性を有し、相分離や組成変調を生じやすい。したがって、結晶成長によって良質の結晶を作製することが非常に困難であった。
本発明者の検討によると、GaInAsSbをGaAs基板上に結晶成長した場合、スピノーダル分解により、GaInAsとGaAsSbとの混合膜や、あるいは、GaInAsとGaAsSbが完全に分離しない状態でIn組成とSb組成とが広く分布する結晶膜が形成される傾向にあった。
ここで、基板としてGaSb、InAsまたはInPを用いた場合、結晶成長されるGaInAsSb(N)混晶は、上記基板に格子整合させることが可能である。この場合、GaInAsSb混晶のスピノーダル分解により生成されるGaInAsとGaAsSbは、均一に混合された格子整合組成のGaInAsSb混晶と比較して、上記スピノーダル分解後の組成の格子定数が基板の格子定数から大きく離れる。したがって、上記GaInAsとGaAsSbが相分離することによって、大きな歪を内包するようになる。そのため、基板として上記GaSb、InAsまたはInPを用いた場合には、上記GaInAsSb混晶は相分離せずに混合している方が内部歪のエネルギーが小さな状態であることから、基板によってスピノーダル分解が抑制される状態となっている。
これに対して、基板にGaAsを用いた場合には、この基板上に結晶成長されるGaInAsSb混晶は、InとSbが、いずれも、GaInAsSbの母材となるGaやAsよりも原子半径が大きいため、上記GaAs基板に格子整合しないで圧縮歪を持つことになる。したがって、上記GaInAsSb混晶と、基板のGaAsとの界面において、歪量が急激に変化して内部歪エネルギーが増大するため、上記GaInAsSb混晶は不安定となり、相分離が生じやすくなってしまう。この場合、上記基板に対して格子歪系となるGaInAsSb混晶が、GaInAsとGaInSbに分離した場合、スピノーダル分解に伴なう歪み量の変化は、均一組成のGaInAsSb層が内包する歪み量に比べて小さい。したがって、GaSbやInAsを基板として用いた場合の格子整合系のGaInAsSb混晶と比較して、容易に相分離が生じてしまうといった特有の問題を有している。
また、上記GaAs基板上にGaInAsSb層を形成する場合と同様に、GaInAsSb混晶にNを加えたGaInNAsSb混晶をGaAs基板上に結晶成長する場合も、このGaInNAsSb混晶が圧縮歪を有する場合は、相分離が生じ易いという問題を有する。
したがって、GaInAsSbやGaInNAsSb等のように少なくともGa、In、As及びSbを含むIII−V族化合物半導体層を、GaAs基板上に形成する場合、良質の結晶が得られず、優れた特性を有する半導体装置を得ることができなかった。
そこで、本発明者は、GaAs基板上に、少なくともGa、In、As及びSbを含む第1のIII−V族化合物半導体層を形成する場合に、良質な結晶を得るために最適な積層構造を検討した結果、少なくともGaとAsを含み、かつ、InまたはSbの一方のみを含む第2のIII−V族化合物半導体層を、上記第1のIII−V族化合物半導体層の基板側の面に接することにより、相分離の発生が抑えられ、良質の結晶が得られることを見出した。
上記第2のIII−V族化合物半導体層は、少なくともGaとAsを含み、かつ、InまたはSbの一方のみを含むので、上記第1のIII−V族化合物半導体層の構成元素と比較してInまたはSbを含まない。したがって、上記第1のIII−V族化合物半導体層よりも非混和性が小さくて、相分離が生じにくい。その結果、上記第2のIII−V族化合物半導体層は、上記GaAs基板上に、組成が均一で高品質の結晶が容易に得られる。
そして、上記組成が均一で高品質に形成された第2のIII−V化合物半導体層の上に、この第2のIII−V族化合物半導体層の組成と似た組成を有する第1のIII−V化合物半導体層を形成することにより、この第1のIII−V化合物半導体層の相分離の発生を抑制して高品質の結晶を得ることができるのである。
また、上記第2のIII−V族化合物半導体層は、第1のIII−V族化合物半導体よりも格子定数が小さく、GaAs基板上にコヒーレントに成長した場合に、圧縮歪を有するものの、その歪量は第1のIII−V族化合物半導体層よりも小さい。したがって、このような第2のIII−V族化合物半導体層を、第1のIII−V族化合物半導体層の基板側の面に接して形成することにより、この第1のIII−V化合物半導体層とGaAs基板との間における歪量の変化を小さくでき、相分離の発生を抑制できて、高品質のIII−V族化合物の結晶を得ることができる。
さらに、上述のように、上記第2のIII−V族化合物半導体層は圧縮歪を有しているので、結晶格子は成長方向に伸張しており、この第2のIII−V族化合物半導体層の成長表面には、GaAs基板上におけるよりも大きな段差を有するステップが形成される。したがって、この第2のIII−V族化合物半導体層上に、上記第1のIII−V族化合物半導体層を成長する際、上記成長方向に伸長する上記ステップ端に、InやSbなどの原子半径の大きな原子が安定に取り込まれる。これにより、相分離の発生が抑制されて、高品質の結晶を有する第1のIII−V族化合物半導体層を得ることが可能となる。
以上の効果は、上記第2のIII−V族化合物半導体層が、上記第1のIII−V族化合物半導体層を構成する元素からInまたはSbを除いた元素で構成される場合に、特に顕著に得られる。
以上のように、本発明によれば、GaAs基板上に、少なくともGa、In、As及びSbを含む第1のIII−V族化合物半導体層を、良質の結晶状態で形成でき、優れた特性を有する半導体装置を得ることができる。
さらに、上記第1のIII−V族化合物半導体層を、半導体レーザの活性層とすることにより、優れた特性を有する半導体レーザを得ることができる。
また、本発明の半導体装置を用いることにより、優れた特性を有する光送受信モジュールを得ることができる。
以下、実施例を参照しつつ、本発明について詳細に説明する。
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例の半導体装置を示す概略断面図である。この半導体装置は、単一量子井戸構造の半導体レーザであり、GaAs基板100上に、層厚0.5μmのGaAsバッファ層101と、層厚0.5μmのAl0.3Ga0.7As下部クラッド層102と、層厚50nmのGaAs下部障壁層103とを備える。このGaAs下部障壁層103上に、層厚2nmの第2のIII−V族化合物半導体層としてのGa0.7In0.3As中間層104と、層厚6nmの第1のIII−V族化合物半導体層としてのGa0.7In0.3As0.955Sb0.045量子井戸層(発光層)105とを備える。さらに、層厚50nmのGaAs上部障壁層106と、層厚0.1μmのAl0.3Ga0.7As上部クラッド層107とを備える。
上記Ga0.7In0.3As0.955Sb0.045量子井戸層105は、上記GaAs基板100に対してコヒーレントに成長されており、2.5%の圧縮歪を有する。一方、上記Ga0.7In0.3As中間層104は、2.2%の圧縮歪を有する。
以下、本実施例の半導体レーザの製造方法を説明する。
上記各層の成長は、固体原料のGa、Al、In、As及びSbを用いて、MBE(分子線エピタキシー)装置により行う。
まず、{100}面を主面とするGaAs基板100を580℃まで昇温することで自然酸化膜の除去を行い、そのまま580℃に保持しながら、GaAsバッファ層101と、Al0.3Ga0.7As下部クラッド層102と、GaAs下部障壁層103とを連続して成長する。上記GaAs下部障壁層103の成長が完了すると、420℃まで基板温度を下げ、この後、Ga0.7In0.3As中間層104、Ga0.7In0.3As0.955Sb0.045量子井戸層105、GaAs上部障壁層106、及び、Al0.3Ga0.7As上部クラッド層107の成長を行い、半導体レーザが完成する。
このようにして作製した単一量子井戸構造を有する半導体レーザについて、室温におけるPL特性を測定した結果、波長1.20μmにピークを持つ強い発光が確認された。この発光スペクトルの半値幅は29meVと十分に狭く、良質な単一量子井戸が得られていることがわかった。さらに、試料面内で発光波長、発光強度の不均一はなく、各層の表面状態も極めて平坦であることがわかった。
次に、Ga0.7In0.3As0.955Sb0.045量子井戸層105の結晶性を評価するために、上記GaAs基板100上にGa0.7In0.3As0.955Sb0.045量子井戸層(発光層)105までの各層を成長したサンプルを作製し、この量子井戸層105の表面平坦性を原子間力顕微鏡(AFM)で調べた。
AFM像からは、相分離等で生じる3次元的な成長を示す凹凸は見られず、単原子層レベルで平坦な表面が形成されていることが観察された。
(第1比較例)
第1比較例として、図2に示すように、第1実施例の半導体レーザからGa0.7In0.3As中間層104を取り除いた構成を有する従来の半導体レーザを作製した。
図2において、200はGaAs基板であり、201はGaAsバッファ層であり、202はAl0.3Ga0.7As下部クラッド層であり、203はGaAs下部障壁層であり、204はGa0.7In0.3As0.955Sb0.045量子井戸層であり、205はGaAs上部障壁層であり、206はAl0.3Ga0.7As上部クラッド層である。
本比較例において、量子井戸構造は、第1実施例と同様の方法及び条件で作製した。
本比較例の半導体レーザについて、室温におけるPL特性を測定した結果、発光波長は約1.2μmであるが、発光強度は第1実施例と比べて約1/100と大幅に低い値であり、発光スペクトルの半値幅は68meV程度と大きな値であった。
次に、第1実施例と同様に、GaAs基板200からGa0.7In0.3As0.955Sb0.045量子井戸層204までの各層を成長してなる試料の表面を、原子間力顕微鏡で評価したところ、第1実施例と異なり、成長表面には不揃いな凹凸があり、3次元状に成長が進んでいることが確認された。
以下に、第1実施例と第1比較例を参照しながら、本発明の効果を説明する。
第1実施例及び第1比較例において量子井戸層105,204を構成したGaInAsSb混晶は、III族元素とV族元素のいずれも、原子半径が互いに比較的大きく異なる元素を夫々含むので、広い組成範囲において非混和性を有し、相分離や組成変調を生じやすい。特に、基板としてGaAsを用いる場合には、良質な結晶を得ることが困難であった。したがって、第1比較例のように、GaAs障壁層203上にGaInAsSb混晶を直接成長して量子井戸層204を形成する場合、組成の変調や相分離が発生しやすくなり、好ましくない3次元状の成長が生じる。
これに対して、第1実施例では、GaInAsSb量子井戸層105の基板側の面に、GaInAs混晶を中間層として導入することで、Ga0.7In0.3As0.955Sb0.045混晶105の成長面での歪量の変化が小さくなっている。これにより、GaInAsSb量子井戸層105の成長において相分離の発生が抑制されるので、2次元的な成長が可能となり、良質な量子井戸層105の形成が可能となり、良好な特性の半導体レーザが製造できるのである。
このように、本発明によれば、GaAs基板上100に、少なくともGa、In、As及びSbを含む第1のIII−V族化合物半導体層105を形成する際、非混和性に起因する相分離や組成変調の発生、及び、これに伴う結晶性の低下を抑制することができる。したがって、優れた特性を有する半導体レーザ等の半導体装置を実現することができる。
(第2及び第3実施例並びに第2比較例)
第2及び第3実施例並びに第2比較例では、第1実施例の半導体レーザにおいて、第2のIII−V族化合物半導体層の組成を変化させることにより、第1のIII−V族化合物半導体層が有する歪量ε1と、第2のIII−V族化合物半導体層が有する歪量ε2との差(Δε=ε1−ε2)を変化させ、これにより、良質な結晶の第2のIII−V族化合物半導体層が得られる歪量の差Δεを見出した。
第2及び第3実施例並びに第2比較例の半導体レーザにおいて、第2のIII−V族化合物半導体層の組成以外の構造及び作製方法は、第1実施例と同じである。なお、各実施例及び比較例において、Ga0.7In0.3As0.955Sb0.045量子井戸層(発光層)の歪量ε1は2.5%であり、中間層の組成と、中間層の歪量ε2と、量子井戸層と中間層との歪量の差(Δε=ε1−ε2)は、それぞれ以下に示す通りである。
第2実施例:中間層=Ga0.75In0.25As、ε2=1.8%、Δε=0.7%
第3実施例:中間層=Ga0.79In0.21As、ε2=1.5%、Δε=1.0%
第2比較例:中間層=Ga0.85In0.15As、ε2=1.0%、Δε=1.5%
第2及び第3実施例並びに第2比較例の半導体レーザは、いずれも、波長1.2μm近傍にピークを有するスペクトルの発光が観察された。本第2及び第3実施例並びに第2比較例について、Δεと発光強度の関係を、第1実施例1及び第1比較例の結果と合わせて、図3に示している。
図3から分かるように、Δεが1%を越えると、発光強度が急激に低下する。このことから、第1のIII−V族化合物半導体層の有する歪量ε1と、第2のIII−V族化合物半導体層の有する歪量ε2を、ε1−ε2≦1%の関係を満たす範囲に設定することにより、顕著な効果を得ることができる。すなわち、GaAs基板上に、少なくともGa、In、As及びSbを含む第1のIII−V族化合物半導体層を形成する場合に、非混和性に起因する相分離や組成変調の発生や、これに伴う結晶性の低下を、効果的に抑制することができると言える。したがって、優れた特性を有する半導体レーザ等の半導体装置が得られる。
(第4及び第5実施例並びに第3比較例)
第1乃至第3実施例では、半導体レーザの第2のIII−V族化合物半導体層として、GaInAsSb量子井戸層の構成元素からSbを除いた元素で構成されるGaInAsを中間層に用いたのに対して、第4及び第5実施例並びに第3比較例では、GaInAsSb量子井戸層の構成元素からInを除いた元素で構成されるGaAsSbを中間層に用いて半導体レーザを形成した。
第4及び第5実施例並びに第3比較例の量子井戸層は、第1乃至第3実施例と同様に、Ga0.7In0.3As0.955Sb0.045混晶を用いた。また、中間層の組成、中間層の有する歪量ε2、及び、中間層と量子井戸層との間の歪量の差(Δε=ε1−ε2)は、それぞれ、以下に示す通りである。
第4実施例:中間層=GaAs0.78Sb0.28、ε2=2.2%、Δε=0.3%
第5実施例:中間層=GaAs0.81Sb0.19、ε2=1.5%、Δε=1.0%
第3比較例:中間層=GaAs0.86Sb0.14、ε2=1.1%、Δε=1.4%
量子井戸構造の作製は、実施例1と同様の方法および条件で行った。
上記第4及び第5実施並びに第3比較例の半導体レーザは、いずれも、波長約1.2μmにピークを有するスペクトルの発光が観察された。図3は、本実施例および比較例と、他の実施例および比較例について、歪量の差Δεと発光強度の関係を示したものである。
図3から分かるように、第4及び第5実施例並びに比較例3について、中間層を導入していない第1比較例よりも発光強度が増大している。また、GaInAsSb量子井戸層(発光層)の構成元素からInを除いた元素で構成されるGaAsSb混晶を中間層に用いた場合においても、上記発光層の相分離が抑制され、良質な量子井戸の形成が可能となる。
また、第2および第3実施例と同様に、半導体レーザの発光強度の増加は、中間層と量子井戸層との間の歪量の差Δεが、1%以下である場合に大きくなっている。したがって、第1のIII−V族化合物半導体層の構成元素からInを除いた元素で構成される第2のIII−V族化合物半導体層を中間層に用いた場合においても、上記第1のIII−V族化合物半導体層のGaAsに対する歪量ε1と、第2のIII−V族化合物半導体層のGaAsに対する歪量ε2とを、ε1−ε2≦1%の範囲に設定することにより、第1のIII−V族化合物半導体層の特性を向上する効果が、顕著に得られると言える。
図3において、第1乃至第3実施例のようにGaInAs混晶を中間層に用いる場合と、第4および第5実施例のようにGaAsSb混晶を中間層に用いる場合とを比較すると、発光層の構成元素からSbを除いた元素で構成されるGaInAs混晶を中間層に用いた方が、発光強度が大きいので、GaInAsSb量子井戸層(発光層)を形成する際の相分離の発生をより効果的に抑制できると言える。
したがって、GaAs基板上に、少なくともGa、In、AsおよびSbを含むと共に、圧縮歪を有するIII−V族化合物半導体層を形成する際に、このIII−V族化合物半導体層を構成する元素からSbを除いた元素により構成されるIII−V族化合物半導体層を中間層として用いることが、より好ましい。
これは、GaInAsSb量子井戸層(発光層)の構成元素からSbが除かれてV族元素が少ない構成元素で構成されるGaInAs混晶を、中間層に用いることにより、この中間層と発光層との界面がより安定して形成されることに起因すると考えられる。すなわち、III−V族化合物半導体の結晶成長においては、通常、V族元素リッチな条件で結晶成長が行われる。したがって、GaInAs中間層の成長表面は、Asのみで被覆される。このAsのみで被覆された中間層の表面に、GaInAsSb量子井戸層(発光層)を形成するので、上記中間層と発光層との界面での組成の変動が少なくなって、均一な組成が得られ易くなる。すなわち、相分離が生じ難くなる。このようにして、第1のIII−V族化合物半導体を構成する元素からSbを除いた元素により構成される第2のIII−V族化合物半導体層を中間層に用いることで、より効果的に、第1のIII−V族化合物半導体層の結晶性の低下を抑制することができると考えられる。
(第6および第7実施例並びに第4乃至第7比較例)
第6および第7実施例並びに第4乃至第7比較例では、以下のように、Inの組成比であるXが異なって歪量ε1が異なる複数のGaIn1−XAs0.995Sb0.045量子井戸層(発光層)について、GaIn1−XAs中間層の有無による半導体レーザの発光強度の比較を行った。
なお、本実施例および比較例においても、第1実施例と同様の量子井戸構造を、同様の方法および条件で作製した。各実施例および比較例における量子井戸層の組成、歪量ε1、および中間層の組成は、それぞれ、以下に示すとおりである。
実施例6:量子井戸層=Ga0.86In0.14As0.955Sb0.045、ε1=1.5%、中間層=Ga0.86In0.14As
実施例7:量子井戸層=Ga0.91In0.09As0.955Sb0.045、ε1=1.0%、中間層=Ga0.91In0.09As
比較例4:量子井戸層=Ga0.93In0.07As0.955Sb0.045、ε1=0.7%、中間層=Ga0.93In0.07As
比較例5:量子井戸層=Ga0.86In0.14As0.955Sb0.045、ε1=1.5%、中間層=なし
比較例6:量子井戸層=Ga0.91In0.09As0.955Sb0.045、ε1=1.0%、中間層=なし
比較例7:量子井戸層=Ga0.93In0.07As0.955Sb0.045、ε1=0.7%、中間層=なし
上記各実施例および比較例の半導体レーザは、いずれも、波長0.96μmから1.04μmにピークをもつスペクトルの発光が観察された。
図4は、各実施例および比較例における量子井戸層の歪量ε1と発光強度との関係を示したものである。図4から分かるように、第2比較例と第7比較例について、量子井戸層の歪量ε1が0.7%である場合、中間層の導入により発光強度は増大するものの、その増加量は比較的小さい。これに対して、第1実施例、第6実施例および第7実施例におけるように、量子井戸層の歪量ε1が1.0%以上の場合は、中間層を導入することによって、発光強度の著しい向上が得られる。
以上のように、第1のIII−V族化合物半導体層の歪量ε1が1.0%以上の場合に、第2のIII−V族化合物半導体層を設けることによる顕著な効果が得られることがわかる。
(第8実施例)
本実施例は、第1実施例の半導体レーザと比較して、第1のIII−V族化合物半導体層としてのGaInAsSb量子井戸層の基板と反対側の面に、第3のIII−V族化合物半導体層としての第2中間層を接して形成した点が異なる。
図5は、第8実施例の半導体レーザを示す概略断面図であり、GaAs基板500上に、層厚0.5μmのGaAsバッファ層501と、層厚0.5μmのAl0.3Ga0.7As下部クラッド502と、層厚50nmのGaAs下部障壁層503と、層厚2nmのGa0.73In0.27As第1中間層504と、層厚6nmのGa0.73In0.27As0.955Sb0.045量子井戸層(発光層)505を備える。そして、この量子井戸層505上に、層厚5nmのGa0.73In0.27As第2中間層506と、層厚50nmのGaAs上部障壁層507と、層厚0.1μmのAl0.3Ga0.7As上部クラッド層508とを積層している。
上記各層の成長方法および成長条件は、第1実施例と同じである。なお、量子井戸層505からの発光波長が1.2μmになるように調整した結果、GaInAsSb量子井戸層505のIn組成は、実施例1よりも小さい0.27となった。
上記構成の第8実施例の半導体レーザは、室温における発光特性を測定した結果、波長1.2μmにピークを持つ強い発光が確認された。その発光スペクトルの半値幅は25meVと十分に狭く、良質な単一量子井戸が得られていることが分かった。さらに、試料面内での発光波長および発光強度の不均一が無く、表面状態も極めて平坦であることがわかった。
量子井戸層の基板側の面のみに中間層を配置した第1実施例と比較すると、量子井戸層505の基板と反対側の面にもGa0.73In0.27As第2中間層506を導入することにより、結晶性が向上し、発光強度の増加と半値幅が小さくなる。このことは、原子半径の大きなInとSbを含んだGa0.73In0.27As0.955Sb0.045量子井戸層(発光層)505は、他の層と接する界面での歪量の急激な変化により、結晶性の低下が生じやすいことに起因していると考えられる。すなわち、量子井戸層505の基板と反対側の界面においても、第2中間層の導入により、上記界面での歪量の急激な変化が防止されて、量子井戸層505の結晶性の低下が抑制されたと考えられる。
上記量子井戸層505の基板500側および基板500と反対側の両側の界面を、この量子井戸層505の構成元素からSbを除いた元素で構成される第1および第2中間層504,506で挟むことにより、図6に示すようなバンドラインアップが得られる。
図6において、600はGaAs下部障壁層503のバンドギャップ、601は第1中間層504のバンドギャップ、602は量子井戸層505のバンドギャップ、603は第2中間層506のバンドギャップ、604はGaAs上部障壁層507のバンドギャップ、605は電子に対する量子準位を示す線、606は正孔に対する量子準位を示す線である。
上記第1および第2中間層504、506を構成するGa0.73In0.27As混晶の組成は、Sbが無い以外は量子井戸層505の組成と同じであり、上記Sbを含まないことにより、量子井戸層505よりもバンドギャップエネルギーは増大するものの、その増分の殆どは、価電子帯のエネルギー準位の上昇に寄与する。したがって、Ga0.73In0.27As第1及び第2中間層の伝導帯のエネルギー準位は、Ga0.73In0.27As0.95Sb0.045量子井戸層の伝導帯のエネルギー準位と略同じとなる。その結果、上記第1及び第2中間層504,506の導入により、電子に対する井戸幅が増大し、発光波長の長波長化が可能となる。
なお、本実施例では、量子井戸層505の基板側と基板の反対側との両側の面に、Sbを含まない中間層を夫々設けたが、一方の面のみに中間層を設けた場合でも、電子に対する実効的な井戸幅が増大し、長波長化が可能である。
また、本実施例によれば、同じ発光波長を得るために発光層に必要なIn組成を、第1実施例の発光層におけるよりも小さくすることができるため、Inによる偏析や組成の変調が起こりにくくなり、さらに高品質の量子井戸の作製が可能となる。
(第9実施例)
図7は、本発明の第9実施例の半導体レーザ素子を示す図である。この半導体レーザ素子は、活性層をGaInNAsSb混晶で形成して、1.3μmの発光波長を有する端面発光型レーザである。上記活性層は、Ga0.76In0.240.0045As0.9255Sb0.07混晶で形成した第1のIII−V族化合物半導体層としての量子井戸層を2つ有する多重量子井戸構造である。第2のIII−V族化合物半導体層としての中間層には、Ga0.76In0.240.0045As0.9955混晶を用いている。図7において、700はn側AuGe電極であり、701はn型GaAs基板であり、702は層厚1.5μmのn型Al0.3Ga0.7As下部クラッド層であり、703は層厚100nmのi(真性)-GaAs光閉じ込め層であり、704は層厚2nmのi(真性)-Ga0.76In0.240.0045As0.9955中間層であり、705は層厚7nmのi(真性)-Ga0.76In0.240.0045As0.9255Sb0.07量子井戸層であり、706は層厚2nmのi(真性)-Ga0.76In0.240.0045As0.9955中間層であり、707は層厚5nmのi(真性)-GaAs障壁層であり、708は層厚2nmのi(真性)-Ga0.76In0.240.0045As0.9955中間層であり、709は層厚7nmのi(真性)-Ga0.76In0.240.0045As0.9255Sb0.07量子井戸層であり、710は層厚2nmのi(真性)-Ga0.76In0.240.0045As0.9955中間層であり、711は層厚100nmのi(真性)-GaAs光閉じ込め層であり、712は層厚1.5μmのp型Al0.3Ga0.7As上部クラッド層であり、713は層厚0.5μmのp型GaAsコンタクト層であり、714はn型Al0.5Ga0.5As電流狭窄層であり、715はp側AuZn電極である。
上記構成の半導体レーザ素子は、MBE法を用いて作製する。MBE法において、III族元素の材料として固体金属のGa、InおよびAlを用い、V族元素の材料として固体金属のAsおよびSbを用いた。N(窒素)源は、NガスをRFプラズマ励起したNラジカルを使用した。また、n型不純物としてSiを用い、p型不純物としてBeを用いた。
上記半導体レーザ素子の製造方法において、まず、{100}面を主面とするGaAs基板701(n型不純物濃度=1×1018cm-3)上にAsを照射しながら、580℃まで昇温することで自然酸化膜の除去を行う。このままGaAs基板701を580℃に保持しながら、層厚0.5μmのn型GaAsバッファ層を成長し、続いて、層厚1.5μmのn型Al0.3Ga0.7As下部クラッド層702の成長を行う。
引き続いて、光閉じ込め層703から光閉じ込め層711までの活性層部分の成長を420℃で行い、この後、上クラッド層712とコンタクト層713の成長を580℃で行う。
上記活性層部分を成長する際のSbビームの照射強度は、Ga0.76In0.240.0045As0.9255Sb0.07量子井戸層705,709を成長するときは、3×10-6Torrのビーム強度等価圧力にする。一方、Ga0.76In0.240.0045As0.9955中間層704,706,708,710を成長するときは、1×10-8Torrの強度でSbビームの照射を行う。このように、Ga0.76In0.240.0045As0.9955中間層成長中に、弱い強度でSbの照射を行うことにより、Sbをサーファクタントとして機能させて、Inの偏析を抑制することができる。なお、膜中へのSbの取り込みは僅かであり、結晶性を低下させることはない。
上記MBE法による結晶成長の後、上クラッド層712の一部と、コンタクト層713の左右両側とをエッチングにより除去し、幅2μmのストライプ状に加工して、リッジ型導波路構造を形成する。そして、リッジ側面に、再びMBE成長によって電流狭窄層714を形成し、その表面と、GaAs基板701の下面とに電極を形成する。最後に、上記リッジに直交する方向に、劈開により端面ミラーを形成する。
このようにして作製した半導体レーザ素子は、波長1.31μmで発振した。共振器長を300μmとしたときのレーザ発振開始時のしきい値電量密度Jthは、従来構造では、1.3kA/cm2であったのに対して、本構造では、0.65kA/cm2となり、従来よりも低電流で発振が得られた。また、20℃から90℃における特性温度T0についても、従来構造の97Kに対して、157Kと優れた温度特性が得られた。
このように、従来構造では結晶性の低下が大きかったGa0.76In0.240.0045As0.9255Sb0.07量子井戸構造に対して、この量子井戸構造の組成元素からSb元素を除いた組成のGa0.76In0.240.0045As0.9955混晶を中間層として導入することにより、良好な特性の半導体レーザ素子が得られた。
(第10実施例)
図8は、本発明の第10実施例としての半導体レーザ素子を示す図である。この半導体レーザ素子は、波長1.3μmの端面発光型であり、歪補償構造の活性層を有する。上記活性層は、Ga0.76In0.240.0045As0.9255Sb0.07混晶で形成した第1のIII−V族化合物半導体層としての量子井戸層(発光層)を2つ有する多重量子井戸構造である。第2のIII−V族化合物半導体層としての中間層は、上記量子井戸層を構成する元素からSbを除いた構成元素によるGa0.76In0.240.0045As0.9955混晶で形成している。また、上記中間層に接して、GaAs0.99550.0045混晶で形成した障壁層を備える。この障壁層のGaAs0.99550.0045混晶は、GaAs基板よりも格子定数が小さく、引張歪を有しており、活性層部分の歪補償構造を構成している。
図8において、800はn側AuGe電極であり、801はn型GaAs基板であり、802は層厚1.5μmのn型Al0.3Ga0.7As下部クラッド層であり、803は層厚100nmのi(真性)-GaAs光閉じ込め層であり、804は層厚5nmのi(真性)-GaAs0.99550.0045障壁層であり、805は層厚2nmのi(真性)-Ga0.76In0.240.0045As0.9955中間層であり、806は層厚7nmのi(真性)-Ga0.76In0.240.0045As0.9255Sb0.07量子井戸層であり、807は層厚2nmのi(真性)-Ga0.76In0.240.0045As0.9955中間層であり、808は層厚5nmのi(真性)-GaAs0.99550.0045障壁層であり、809は層厚2nmのi(真性)-Ga0.76In0.240.0045As0.9955中間層であり、810は層厚7nmのi(真性)-Ga0.76In0.240.0045As0.9255Sb0.07量子井戸層であり、811は層厚2nmのi(真性)-Ga0.76In0.240.0045As0.9955中間層であり、812は層厚5nmのi(真性)-GaAs0.99550.0045障壁層であり、813は層厚100nmのi(真性)-GaAs光閉じ込め層であり、814は層厚1.5μmのp型Al0.3Ga0.7As上部クラッド層であり、815は層厚0.5μmのp型GaAsコンタクト層であり、816はn型Al0.5Ga0.5As電流狭窄層であり、817はp側AuZn電極である。
上記構成の半導体レーザ素子は、MBE法を用いて作製する。このMBE法において、III族元素の材料として固体金属のGa、InおよびAlを用い、V族元素の材料として固体金属のAsおよびSbを用いる。N(窒素)源としては、NガスをRFプラズマ励起したNラジカルを使用した。また、n型不純物としてSiを用い、p型不純物としてBeを用いた。
上記半導体レーザ素子の製造方法において、まず、{100}面を主面とするGaAs基板801(n型不純物濃度=1×1018cm-3)上にAsを照射しながら、580℃まで昇温することで自然酸化膜の除去を行う。このままGaAs基板801を580℃に保持しながら、層厚約0.5μmのn型GaAsバッファ層を成長し、続いて、層厚1.5μmのn型Al0.3Ga0.7As下部クラッド層802の成長を行う。
引き続いて、光閉じ込め層803から光閉じ込め層813までの活性層部分の成長を420℃で行い、上クラッドAl0.3Ga0.7As814と上GaAsコンタクト層815の成長を580℃で行う。
上記活性層部分を成長する際のSbビームの照射強度は、Ga0.76In0.240.0045As0.9255Sb0.07量子井戸層806,810を成長するときは、3×10-6Torrのビーム強度等価圧力にする。一方、Ga0.76In0.240.0045As0.9955中間層805,807,809,811を成長するときは、1×10-8Torrの強度でSbビームの照射を行う。このように、Ga0.76In0.240.0045As0.9955中間層成長中に、弱い強度でSbの照射を行うことにより、Sbをサーファクタントとして機能させて、Inの偏析を抑制することができる。なお、膜中へのSbの取り込みは僅かであり、結晶性を低下させることはない。
上記MBE法による結晶成長の後、上部クラッド層814の一部と、コンタクト層815の左右両側とをエッチングにより除去し、幅2μmのストライプ状に加工して、リッジ型導波路構造を形成する。そして、リッジ側面に、再びMBE成長によって電流狭窄層816を形成し、その表面と、GaAs基板801基板の下面とに電極を形成する。最後に、上記リッジに直交する方向に、劈開により端面ミラーを形成する。
このようにして作製した半導体レーザ素子は、波長1.31μmで発振した。従来の歪補償構造では、室温でのレーザ発振が得られなかったのに対して、共振器長を300μmとした本実施例では、レーザ発振開始時のしきい値電量密度Jthが0.4kA/cm2であり、低電流での発振が得られた。また、20℃から90℃における特性温度T0は187Kであり、優れた温度特性が得られた。
本実施例のように、活性層部分において、GaInNAsSb量子井戸の多重化を行う場合、GaInNAsSb混晶は歪量が大きいことから、高品質化のために歪補償構造を用いるのが好ましい。しかしながら、従来は、障壁層とGaInNAsSb量子井戸層との格子定数の差が極端に大きくなることから、相分離による結晶性の低下が著しく大きく、歪補償構造を用いた多重量子井戸の形成が不可能であった。
これに対して、本発明によれば、Ga0.76In0.240.0045As0.9255Sb0.07量子井戸層の基板側および基板と反対側に、この量子井戸層の構成元素からSb元素を除いた構成元素からなるGa0.76In0.240.0045As0.9955混晶を中間層として導入するので、障壁層を導入しても、結晶性の低下を効果的に防止できて、優れた特性を有する歪補償量子井戸レーザを得ることができる。
なお、歪補償構造を構成する上記障壁層804,808,812は、GaAs0.99550.0045混晶を用いたが、別の組成、または、GaAs基板に対して引張り歪を有するGaAsNP混晶やGaAsNAs混晶などを用いても、歪補償効果を奏することができる。
(第11実施例)
図9は、本発明の半導体装置の他の実施例としての光送受信モジュールを示す図であり、この光送受信モジュールは、光通信システムに用いられる。
図9の光送受信モジュール900において、受信機能については、基地局から光ファイバー907を通して送られてきた波長1.31μmの光信号が、a点から光導波路903に結合され、光導波路903を導波する。そして、Y分岐部906において、上記導波した光信号が50:50に分岐され、この分岐した信号の一方がb点を通って受光用ディテクター部905に達し、この受光用ディテクター部905で光信号が電気信号に変換される。
一方、送信機能については、半導体レーザ部902によって電気信号が光信号に変換され、この光信号がc点を通って導波路903に結合され、この導波路903のa点から光ファイバー907に光信号が送信される。出力モニター部904は、上記半導体レーザ部902の光出力を後方からモニターするものである。
上記光送受信モジュール900を構成する送信用半導体レーザ部902、受光用ディテクター部905、出力モニター部904および光導波路903は、GaAs基板901上に形成されている。上記各構成部は、上記GaAs基板901の[011]方向に10°傾斜した(100)面である表面に、一回の結晶成長によって作製されて、モノリシック集積されている。上記半導体レーザ部902、受光用ディテクター部905および出力モニター部904の層構造は、第10実施例で示したものと同一であり、量子井戸活性層あるいはコア層の量子井戸層部に、GaInNAsSb混晶からなる半導体材料が用いられている。上記光導波路903には、上面から亜鉛が熱拡散されて、コア層の量子井戸構造が無秩序化されており、波長1.31μmの光に対して透明となっている。各構成部は、ドライエッチングにより加工および分離されている。
上記光送受信モジュール900の半導体レーザ部902、受光用ディテクター部905および出力モニター部904は、量子井戸層が、GaInNAsSbからなる第1のIII−V族化合物半導体層で形成されており、さらに、この量子井戸層の基板901側および基板901と反対側の両方の面に、第2のIII−V族化合物半導体層としてのGaInNAs中間層を設けている。これにより、半導体レーザ部902においては低消費電力化が実現され、受光用ディテクター部905および出力モニター部904においては光−電気変換効率が大幅に向上している。こうして、この光送受信モジュール900の性能の向上が実現され、ひいては、この光送受信モジュール900を備える光通信システム全体の性能の向上が実現されている。
なお、本実施例においては、上記半導体レーザ部902、受光用ディテクター部905および出力モニター部904の層構造に、実施例10の層構造と同一のものを用いたが、他の混晶比等を用いてもよいことは言うまでもない。
また、半導体装置としての上記光送受信モジュール900は、光ファイバーを用いた光通信システムに用いたが、光ファイバーを用いない空間光伝送システムに用いてもよい。また、上記半導体レーザ部902の発光波長等を変更することにより、光ディスク装置や、光によるセンサー機能を応用した光計測システムや、レーザを利用した医療用機器などの他のシステムに半導体装置を用いることも可能である。これらの他のシステムにおいて、本発明の半導体装置を用いることにより、上記光通信システムと同様に、低電力化や光−電気変換効率の向上による性能の向上を図ることができる。
なお、上記半導体装置は、必ずしもモノリシック型でなくてもよく、半導体レーザ部や受光用ディテクター部を基板に貼り付けたハイブリッド型であってもよい。
上記各実施例において、半導体層の成長方法としてMBE法を用いた場合を述べたが、半導体層の成長方法はMBE法に限定されるものではなく、他の方法を適宜選択できる。例えば、CBE(化学分子線エピタキシー)法、GS−MBE(ガスソースMBE)法、MO-MBE(有機金属MBE)法、MOCVD(有機金属気相成長)法、ハイドライドVPE法、およびクロライドVPE法などを用いることが可能である。
また、半導体層の成長に用いる各構成元素の原料については、各実施例における原料や、この原料の組み合わせに限定されるものではなく、任意の原料を任意の組み合わせで用いることができることは言うまでもない。また、結晶成長により形成する混晶に関して、各組成における混晶比についても実施例の値に限定されるものではなく、任意の値の混晶比を設定することが可能である。また、量子井戸構造における井戸数や、量子井戸層厚に関して制限はない。
上記各実施例において説明した半導体装置の層構成は、半導体レーザや発光ダイオードなどの発光装置のみならず、トランジスタ等を含めた任意の半導体装置の構造に適応させることが可能であることは言うまでもない。上記半導体装置を用いてシステムを構成することにより、このシステムの性能を大きく向上させることができる。
なお、本明細書を通じて、「上」とは、基板から離れる方向を意味し、「下」とは、基板へ近づく方向を意味する。結晶成長は「下」から「上」の方向へ向かって進行する。
本発明の第1実施例の半導体装置を示す概略断面図である。 第1比較例の半導体装置を示す概略断面図である。 半導体レーザにおいて、量子井戸層と中間層との間の歪量の差Δεと、発光強度の関係を示す図である。 半導体レーザにおいて、量子井戸層の歪量ε1と発光強度との関係を示した図である。 第8実施例の半導体レーザを示す概略断面図である。 第8実施例の半導体レーザのバンドラインアップを示す図である。 第9実施例の半導体レーザ素子を示す図である。 第10実施例の半導体レーザ素子を示す図である。 光送受信モジュールを示す図である。
符号の説明
100 GaAs基板
101 GaAsバッファ層
102 Al0.3Ga0.7As下部クラッド層
103 GaAs下部障壁層
104 Ga0.7In0.3As中間層
105 Ga0.7In0.3As0.955Sb0.045量子井戸層
106 GaAs上部障壁層
107 Al0.3Ga0.7As上部クラッド層

Claims (10)

  1. GaAsからなる基板上に、
    少なくともGa、In、As及びSbを含む第1のIII−V族化合物半導体層と、
    少なくともGaとAsを含み、かつ、InまたはSbの一方のみを含む第2のIII−V族化合物半導体層とを備え、
    上記第2のIII−V族化合物半導体層は、上記第1のIII−V族化合物半導体層の上記基板側の面に接していることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    上記第2のIII−V族化合物半導体層は、少なくともGaとAsを含み、かつ、Inを含むことを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1に記載の半導体装置において、
    上記第1のIII−V族化合物半導体層は、歪量ε1が+1%以上であることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1に記載の半導体装置において、
    上記第1のIII−V族化合物半導体層の歪量ε1と、上記第2のIII−V族化合物半導体層の歪量ε2とが、
    ε1−ε2≦1%
    の関係を満たすことを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1に記載の半導体装置において、
    上記第2のIII−V族化合物半導体層を構成する元素と同一の元素で構成された第3のIII−V族化合物半導体層を備え、
    上記第3のIII−V族化合物半導体層は、上記第1のIII−V族化合物半導体層の上記基板側の面と反対側の面に接していることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項1に記載の半導体装置において、
    上記第1のIII−V族化合物半導体層は、窒素が混晶化されていることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項1に記載の半導体装置において、
    上記第1のIII−V族化合物半導体は、GaIn1−XAs1−Y−ZSb混晶(0<X<1,0<Y<1,0<Z<1)であり、
    上記第2のIII−V族化合物半導体層は、GaX’In1−X’Y’As1−Y’混晶(0<X’<1,0<Y’<1)であり、
    上記XとX’が等しく、かつ、上記YとY’が等しいことを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項1に記載の半導体装置において、
    上記第1のIII−V族化合物半導体層は、半導体レーザの活性層であることを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項1に記載の半導体装置において、
    上記第1のIII−V族化合物半導体層は、上記基板の平面において互いに分離された複数の部分を有し、
    上記第1のIII−V族化合物半導体層の複数の部分のうちの少なくとも1つは、電荷の注入により光を生成する層であり、
    上記第1のIII−V族化合物半導体層の複数の部分のうちの少なくとも1つは、光の入射により電荷を生成する層であることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項1に記載の半導体装置を用いた光送受信モジュール。
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