JP2005201344A - 緩衝装置 - Google Patents

緩衝装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005201344A
JP2005201344A JP2004007250A JP2004007250A JP2005201344A JP 2005201344 A JP2005201344 A JP 2005201344A JP 2004007250 A JP2004007250 A JP 2004007250A JP 2004007250 A JP2004007250 A JP 2004007250A JP 2005201344 A JP2005201344 A JP 2005201344A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
sliding door
guide
buffer
slider
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004007250A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4344252B2 (ja
Inventor
Shohei Ikeda
祥平 池田
Toshio Hamano
俊夫 濱野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murakoshi Manufacturing Corp
Original Assignee
Murakoshi Manufacturing Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murakoshi Manufacturing Corp filed Critical Murakoshi Manufacturing Corp
Priority to JP2004007250A priority Critical patent/JP4344252B2/ja
Publication of JP2005201344A publication Critical patent/JP2005201344A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4344252B2 publication Critical patent/JP4344252B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05FDEVICES FOR MOVING WINGS INTO OPEN OR CLOSED POSITION; CHECKS FOR WINGS; WING FITTINGS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, CONCERNED WITH THE FUNCTIONING OF THE WING
    • E05F5/00Braking devices, e.g. checks; Stops; Buffers
    • E05F5/003Braking devices, e.g. checks; Stops; Buffers for sliding wings
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05FDEVICES FOR MOVING WINGS INTO OPEN OR CLOSED POSITION; CHECKS FOR WINGS; WING FITTINGS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, CONCERNED WITH THE FUNCTIONING OF THE WING
    • E05F1/00Closers or openers for wings, not otherwise provided for in this subclass
    • E05F1/08Closers or openers for wings, not otherwise provided for in this subclass spring-actuated, e.g. for horizontally sliding wings
    • E05F1/16Closers or openers for wings, not otherwise provided for in this subclass spring-actuated, e.g. for horizontally sliding wings for sliding wings
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05YINDEXING SCHEME RELATING TO HINGES OR OTHER SUSPENSION DEVICES FOR DOORS, WINDOWS OR WINGS AND DEVICES FOR MOVING WINGS INTO OPEN OR CLOSED POSITION, CHECKS FOR WINGS AND WING FITTINGS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, CONCERNED WITH THE FUNCTIONING OF THE WING
    • E05Y2201/00Constructional elements; Accessories therefore
    • E05Y2201/20Brakes; Disengaging means, e.g. clutches; Holders, e.g. locks; Stops; Accessories therefore
    • E05Y2201/21Brakes
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05YINDEXING SCHEME RELATING TO HINGES OR OTHER SUSPENSION DEVICES FOR DOORS, WINDOWS OR WINGS AND DEVICES FOR MOVING WINGS INTO OPEN OR CLOSED POSITION, CHECKS FOR WINGS AND WING FITTINGS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, CONCERNED WITH THE FUNCTIONING OF THE WING
    • E05Y2201/00Constructional elements; Accessories therefore
    • E05Y2201/20Brakes; Disengaging means, e.g. clutches; Holders, e.g. locks; Stops; Accessories therefore
    • E05Y2201/252Brakes; Disengaging means, e.g. clutches; Holders, e.g. locks; Stops; Accessories therefore characterised by type of friction
    • E05Y2201/254Fluid or viscous friction
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05YINDEXING SCHEME RELATING TO HINGES OR OTHER SUSPENSION DEVICES FOR DOORS, WINDOWS OR WINGS AND DEVICES FOR MOVING WINGS INTO OPEN OR CLOSED POSITION, CHECKS FOR WINGS AND WING FITTINGS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, CONCERNED WITH THE FUNCTIONING OF THE WING
    • E05Y2201/00Constructional elements; Accessories therefore
    • E05Y2201/20Brakes; Disengaging means, e.g. clutches; Holders, e.g. locks; Stops; Accessories therefore
    • E05Y2201/262Brakes; Disengaging means, e.g. clutches; Holders, e.g. locks; Stops; Accessories therefore characterised by type of motion
    • E05Y2201/266Brakes; Disengaging means, e.g. clutches; Holders, e.g. locks; Stops; Accessories therefore characterised by type of motion rotary
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05YINDEXING SCHEME RELATING TO HINGES OR OTHER SUSPENSION DEVICES FOR DOORS, WINDOWS OR WINGS AND DEVICES FOR MOVING WINGS INTO OPEN OR CLOSED POSITION, CHECKS FOR WINGS AND WING FITTINGS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, CONCERNED WITH THE FUNCTIONING OF THE WING
    • E05Y2800/00Details, accessories and auxiliary operations not otherwise provided for
    • E05Y2800/20Combinations of elements
    • E05Y2800/23Combinations of elements of elements of different categories
    • E05Y2800/24Combinations of elements of elements of different categories of springs and brakes

Abstract

【課題】構造が簡単で小型化が容易な緩衝装置を提供する。
【解決手段】引戸体2を閉止動作する。ガイドピン57を案内溝82の緩衝溝部83にて案内させてロータリダンパ60のピニオンギア62をラック37に係合させて回転させる。引戸体2を開放動作する。ガイドピン57を案内溝82の復帰溝部84にて案内させてピニオンギア62をラック37から離間させる。引戸体2が引戸クローザ21に近接する閉止動作の際にのみ、ピニオンギア62のラック37に対する係合した回転による摩擦力および抵抗力によって係合ピン3の引き込み移動を緩衝できる。ワンウェイクラッチ付きの制動装置などの構成が複雑で大型の制動装置などを用いなくてよい。引戸クローザ21の構成を簡単にでき小型化を容易にできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定部材および移動部材の相対的な移動を緩衝させる緩衝装置に関する。
従来、この種の緩衝装置としての走行制御装置は、高粘性流体による粘性抵抗力により制動力を与えながら、引出し部を収容部内に自動的に収容させるようにして、この引出し部を収容部に収容させる際の収容速度を緩衝させている。すなわち、この走行制御装置にはスプリングワンウェイクラッチが設けられており、このスプリングワンウェイクラッチによって引出し部の収容方向への走行時に制動力が与えられるように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平4−28307号公報(第3−5頁、第1図−第5図)
しかしながら、上述した走行制御装置では、引出し部に制動力を与えるために構造が複雑なスプリングワンウェイクラッチ、すなわちワンウェイクラッチ付きの制動装置を用いているから、構造の簡略化が容易ではない。さらに、ワンウェイクラッチ付きの制動装置は通常の制動装置に比べ比較的大型であるので、小型化が容易ではないという問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、構造が簡単で小型化が容易な緩衝装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の緩衝装置は、固定部材と、この固定部材に対して相対的に移動可能な移動部材と、この移動部材および固定部材のいずれか一方に設けられた被ガイド部と、前記移動部材および固定部材のいずれか他方に設けられ前記被ガイド部を案内する案内溝と、前記移動部材および固定部材のいずれか一方に設けられた緩衝部材と、前記移動部材および固定部材のいずれか他方に設けられ前記緩衝部材に緩衝作用を付与して前記移動部材および固定部材の相対的な移動を緩衝させる作用部材とを具備し、前記案内溝は、前記作用部材にて前記緩衝部材に緩衝作用が付与される状態で前記被ガイド部を案内する第1の経路、および前記作用部材にて前記緩衝部材に緩衝作用が付与されない状態で前記被ガイド部を案内する第2の経路を有するものである。
そして、案内溝の第1の経路にて被ガイド部が案内される際に作用部材にて緩衝部材に緩衝作用が付与されて移動部材および固定部材の相対的な移動が緩衝される。また、案内溝の第2の経路にて被ガイド部が案内される際に作用部材にて緩衝部材に緩衝作用が付与されず移動部材および固定部材の相対的な移動が緩衝されない。この結果、移動部材および固定部材が近接および離間する相対的な移動のいずれか一方の移動のみに、これら移動部材および固定部材の相対的な移動を緩衝できる。よって、例えばワンウェイクラッチ付きの制動装置などの構成が複雑で大型の制動装置を用いる必要がなくなるので、構成が簡単になるとともに小型化が容易になる。
請求項2記載の緩衝装置は、請求項1記載の緩衝装置において、被ガイド部が案内溝の第1の経路にて案内される際に、移動部材および固定部材のいずれか一方の移動による当接によって、この当接を待機する待機姿勢から前記移動部材および固定部材のいずれか一方を保持する保持姿勢に姿勢変化する係止体と、この係止体の保持姿勢への姿勢変化によって前記移動部材および固定部材の相対的な移動方向に向けて、これら固定部材および移動部材の間を付勢する弾性手段とを備えた付勢手段を具備したものである。
そして、被ガイド部が案内溝の第1の経路にて案内される際に、移動部材および固定部材のいずれか一方の移動による付勢手段の係止体への当接によって、この当接を待機する待機姿勢から移動部材および固定部材のいずれか一方を保持する保持姿勢に係止体が姿勢変化する。また、この係止体の保持姿勢への姿勢変化によって移動部材および固定部材の相対的な移動方向に向けて、これら固定部材および移動部材の間を付勢手段の弾性手段が付勢する。この結果、係止体の待機姿勢から保持姿勢への姿勢変化によって、固定部材および移動部材のいずれか一方の移動による当接を確実に保持でき、弾性力によって固定部材および移動部材の相対的な移動が自動的となる。
請求項3記載の緩衝装置は、請求項2記載の緩衝装置において、係止体は、緩衝部材および作用部材のいずれか一方に取り付けられたものである。
そして、緩衝部材および作用部材のいずれか一方を係止体に取り付けたことにより、この係止体を備えた付勢手段を緩衝部材および作用部材に関連させて配置できる。このため、この係止体による緩衝動作と保持動作との関連性がより確実になるとともに、付勢手段を緩衝部材および作用部材のいずれか一方に一体的に設けることができる。
請求項4記載の緩衝装置は、請求項2記載の緩衝装置において、係止体は、緩衝部材に取り付けられ、この緩衝部材には、被ガイド部および案内溝のいずれかが取り付けられたものである。
そして、係止体を緩衝部材に取り付けるとともに、この緩衝部材に被ガイド部および案内溝のいずれかを取り付けたことにより、係止体とともに緩衝部材を移動させたとしてもより小型化が可能となる。
請求項5記載の緩衝装置は、請求項2記載の緩衝装置において、係止体は、作用部材に取り付けられ、この作用部材には、被ガイド部および案内溝のいずれかが取り付けられたものである。
そして、係止体を作用部材に取り付けるとともに、この作用部材に被ガイド部および案内溝のいずれかを取り付けたことにより、係止体とともに作用部材を移動させたとしてもより小型化が可能となる。
請求項6記載の緩衝装置は、請求項2記載の緩衝装置において、係止体は、被ガイド部の当接によって待機姿勢から保持姿勢に姿勢変化するものである。
そして、被ガイド部の当接によって係止体が待機姿勢から保持姿勢に姿勢変化するので、移動部材および固定部材のいずれかの当接部分を被ガイド部とできるから、製造コストの削減が可能となる。
請求項1記載の緩衝装置によれば、案内溝の第1の経路にて被ガイド部が案内される際に作用部材にて緩衝部材に緩衝作用が付与されて移動部材および固定部材の相対的な移動が緩衝されるとともに、案内溝の第2の経路にて被ガイド部が案内される際に作用部材にて緩衝部材に緩衝作用が付与されず移動部材および固定部材の相対的な移動が緩衝されないので、移動部材および固定部材が近接および離間する相対的な移動のいずれか一方の移動のみに、これら移動部材および固定部材の相対的な移動を緩衝できるから、構成を簡単にできるとともに小型化が容易にできる。
請求項2記載の緩衝装置によれば、係止体の待機姿勢から保持姿勢への姿勢変化によって、固定部材および移動部材のいずれか一方の移動による当接を確実に保持でき、弾性力によって固定部材および移動部材の相対的な移動を自動的にできる。
請求項3記載の緩衝装置によれば、係止体を備えた付勢手段を緩衝部材および作用部材に関連させて配置できるため、この係止体による緩衝動作と保持動作との関連性をより確実にできるとともに、付勢手段を緩衝部材および作用部材のいずれか一方に一体的に設けることができる。
請求項4記載の緩衝装置によれば、係止体を緩衝部材に取り付けるとともに、この緩衝部材に被ガイド部および案内溝のいずれかを取り付けたことにより、より小型化できる。
請求項5記載の緩衝装置によれば、係止体を作用部材に取り付けるとともに、この作用部材に被ガイド部および案内溝のいずれかを取り付けたことにより、より小型化できる。
請求項6記載の緩衝装置によれば、被ガイド部の当接によって係止体が待機姿勢から保持姿勢に姿勢変化するので、移動部材および固定部材のいずれかの当接部分を被ガイド部にできるから、製造コストを削減できる。
以下、本発明の緩衝装置の第1の実施の形態の構成を図1ないし図12を参照して説明する。
図1ないし図12において、1は開閉体装置としての引戸装置で、この引戸装置1は、レール体としての断面略コ字状の細長い図示しない一対のガイドレールを備えている。これら一対のガイドレールは、図示しない矩形状の開口部の上側および下側の開口縁に沿って、これら上側および下側の開口縁に取り付けられている。さらに、これら一対のガイドレールは、これらガイドレールの長手方向に沿った横断面凹溝状の摺動凹部が設けられている。よって、これら一対のガイドレールは、互いの摺動凹部を平行に対向させた状態で、開口部の開口縁に取り付けられている。
そして、これら一対のガイドレールには、第2の部材である移動部材としての扉体である矩形平板状の引戸体2が摺動可能に取り付けられている。この引戸体2は、一対のガイドレールそれぞれの長手方向に沿って摺動可能に取り付けられており、これら一対のガイドレールが取り付けられた開口部を開閉可能にする開閉体である。すなわち、この引戸体2の上端縁は、開口部の上側の開口縁に取り付けられたガイドレールの摺動凹部に摺動可能に嵌合されている。さらに、この引戸体2の下端縁は、開口部の下側の開口縁に取り付けられたガイドレールの摺動凹部に摺動可能に嵌合されている。
さらに、この引戸体2の高さ方向における一端面である上端面には、この引戸体2の上側に向けて突出した移動部材としての係合体である細長円柱状の係合ピン3が取り付けられている。この係合ピン3は、軸方向を引戸体2の高さ方向に沿わせた状態で取り付けられており、この引戸体2の上端面に対して垂直に突設されている。さらに、この係合ピン3は、引戸体2の上端面における長手方向に沿った一端部であるとともに、この引戸体2の上端面の幅方向における略中央部に取り付けられている。
ここで、この係合ピン3は、引戸体2の上端面に取り付けられた自動復帰機構4を介して、この引戸体2の上端面に自動復帰可能に取り付けられている。そして、この自動復帰機構4は、矩形平板状の板体の長手方向における両端部のそれぞれを幅方向に沿って直角に同一方向に向けて屈曲させるとともに、これら両端部それぞれの先端縁をさらに互いに相対する方向に向けて直角に屈曲させた形状のベースとしての取付プレート5を備えている。この取付プレート5の長手方向における中央部に位置する平坦な取付面部6には、この取付プレート5の厚さ方向である上下方向に向けて貫通した軸支孔7が穿設されている。この軸支孔7は、取付面部6の幅方向における他側寄りであるとともに、この取付面部6の長手方向における一端側に設けられている。さらに、この取付面部6には、軸支孔7を中心とした円弧状の長手方向を有する湾曲した長孔状の摺動孔8が穿設されている。そして、この摺動孔8もまた、取付プレート5の厚さ方向に向けて貫通している。
さらに、この取付プレート5の取付面部6の下方には、細長略矩形平板状の支持部材としての回転盤11が取り付けられている。この回転盤11は、取付プレート5の取付面部6と引戸体2の上端面との間の間隙に面方向に沿って回動可能に収容されている。そして、この回転盤11には、この回転盤11の厚さ方向に向けて貫通した挿通孔12が穿設されている。さらに、この回転盤11には、挿通孔12を取付プレート5の軸支孔7に連通させた状態で、この取付プレート5の摺動孔8に連通する円形状の取付孔13が穿設されている。そして、この取付孔13もまた、回転盤11の厚さ方向に向けて貫通している。
さらに、回転盤11の挿通孔12および取付プレート5の軸支孔7のそれぞれには、付勢手段としてのスプリングである巻バネ14を介して軸体15が取り付けられている。この軸体15は、取付プレート5に対して回転盤11を回動可能に固定させる。さらに、この回転盤11の取付孔13には、取付プレート5の摺動孔8に挿通された係合ピン3の軸方向に沿った一端部である基端部としての下端部が嵌合されて固定されている。そして、巻バネ14は、回転盤11を取付プレート5の幅方向における一側から他側に向けて付勢することにより、この取付プレート5の摺動孔8に摺動可能に嵌合された係合ピン3を、この取付プレート5の幅方向における一側から他側に向けて付勢する。
一方、開口部の上側の開口縁に取り付けられたガイドレールの摺動凹部の長手方向における一端部には、細長略矩形平板状の引戸クローザ21が取り付けられている。この引戸クローザ21は、引戸体2の荒閉まりを防止する緩衝装置としての荒閉まり防止装置である。そして、この引戸クローザ21は、細長略矩形平板状の固定部材としての第1の部材であるケース体22を備えている。ここで、このケース体22は、係合ピン3に対して近接および離間する相対的な移動ができるように構成されている。さらに、このケース体22の一主面である上面側には、このケース体22の長手方向および幅方向のそれぞれに沿った断面凹状の取付凹部23が設けられている。
さらに、この取付凹部23の底面を構成する底面部24には、ケース体22の長手方向に沿った細長溝状の係合溝部25が設けられている。この係合溝部25は、引戸体2の係合ピン3が摺動可能に係合するように、この係合ピン3の幅寸法よりも若干大きな幅寸法を有している。そして、この係合溝部25は、底面部24の長手方向における中央部から、ケース体22の長手方向における一端側である前端側までに亘って設けられている。すなわち、この係合溝部25は、ケース体22の前端側に向けて貫通しており、このケース体22の前端面へと連通している。
よって、ケース体22の前端面から取付凹部23までの間の係合溝部25は、このケース体22の下面側から設けられた断面凹溝状の溝部として形成されている。さらに、この係合溝部25の後端側の縁部には、ケース体22の幅方向における一側に向けて係合溝部25を凹状に拡幅された拡幅凹部26が形成されている。すなわち、この拡幅凹部26は、係合溝部25の基端部をケース体22の一側に向けて拡幅させており、この係合溝部25に連続して形成されている。さらに、この係合溝部25の前端側の開口縁には、この係合溝部25の前端側に向けてテーパ状に拡開した案内部として傾斜面部である案内面部27が設けられている。この案内面部27は、引戸体2の移動による係合ピン3の係合溝部25への係合を容易にする案内面として機能する。
また、ケース体22の取付凹部23の底面部24には、細長溝状の摺動溝部31が設けられている。この摺動溝部31は、取付凹部23の長手方向に沿った長手方向を有する移動溝部32を備えている。この移動溝部32は、係合溝部25に並設されており、この係合溝部25よりもケース体22の幅方向における他側に設けられている。また、この移動溝部32は、取付凹部23の長手方向における中央部からこの取付凹部23の前端側近傍までに亘って設けられている。
さらに、この移動溝部32の前端部には、取付凹部23の幅方向に向かう長手方向を有する細長溝状の回動溝部33が連続して設けられている。この回動溝部33は、ケース体22の前端側に向けて中央部が突出するように湾曲した円弧状の長手方向を有している。また、この回動溝部33は、取付凹部23の幅方向における略中央部から、この取付凹部23の幅方向における他側縁寄りまでに亘って設けられている。さらに、この回動溝部33は、この回動溝部33の長手方向における一端縁が移動溝部32の前端縁に連結されている。
また、ケース体22の取付凹部23の長手方向における他端部である後端部の開口縁には、この取付凹部23の上側の開口縁を凹弧状に切り欠いた形状のバネ係止凹部34が形成されている。このバネ係止凹部34は、取付凹部23の後端縁の他側寄りに設けられている。
さらに、ケース体22の取付凹部23の底面部24の一側縁には、この底面部24よりも上側に向けて突出した略矩形平板状の突出片部35が一体的に設けられている。この突出片部35は、底面部24の一側縁から連続して設けられており、取付凹部23の長手方向における略中央部に位置している。さらに、この突出片部35は、底面部24の一側縁からこの底面部24の幅方向における略中央部までに亘って設けられている。また、この突出片部35におけるケース体22の他側に向いた一側面は、このケース体22の長手方向および上下方向のそれぞれに沿った平坦な平面とされている。そして、この突出片部35の一側面には、ケース体22の長手方向に向けて複数の溝部36が並設されて構成されたラック37が設けられている。
ここで、このラック37は、このラック37の溝部36への後述するロータリダンパ60のピニオンギア62の溝部63が噛合した状態での、このピニオンギア62の回転よって、ロータリダンパ60に緩衝作用を付与して、係合ピン3およびスライダ41とケース体22との相対的な移動を緩衝させる作用部材である。
また、このケース体22の取付凹部23には、この取付凹部23の長手方向に沿って摺動可能な第2の部材である移動部材としてのスライダ41が取り付けられている。このスライダ41は、ケース体22に対して相対的に移動可能に取り付けられている。さらに、このスライダ41は、取付凹部23の幅寸法に略等しい幅寸法を有する略矩形平板状に形成されている。そして、このスライダ41の上面部には、このスライダ41の長手方向に沿った断面凹溝状のバネ収容凹部42が形成されている。このバネ収容凹部42は、スライダ41の幅方向における他側縁に設けられており、このスライダ41の長手方向に向けて貫通している。そして、このバネ収容凹部42の軸方向における一端側である前端側の開口内縁の両側部には、このバネ収容凹部42の内側面よりも内側に向けて突出したバネ係止凹部43が一体的に形成されている。
ここで、このスライダ41のバネ収容凹部42には、鋼線を螺旋状に巻回させて形成された弾性手段としてのバネ部材であるコイルスプリング44が軸方向を長手方向に沿わせた状態で収容されている。そして、このコイルスプリング44の長手方向としての軸方向における一端部は、バネ収容凹部42の内側からスライダ41のバネ係止凹部43に係止されて固定されている。また、このコイルスプリング44は、このコイルスプリング44の軸方向に沿った弾性力を有している。さらに、このコイルスプリング44の軸方向における他端部は、ケース体22の内側からバネ係止凹部34に係止されて固定されている。したがって、このコイルスプリング44は、後述するフック体71の引き込み姿勢への姿勢変化によって係合ピン3およびスライダ41とケース体22との相対的な移動方向に向けて、これら係合ピン3およびスライダ41とケース体22との間を付勢する。
さらに、このスライダ41の長手方向における略中央部には、このスライダ41の厚さ方向である上下方向に向けて貫通したダンパ収容凹部45が形成されている。このダンパ収容凹部45は、バネ収容凹部42よりもスライダ41の一側寄りに設けられている。さらに、このダンパ収容凹部45の前端側の内周面の下面側には、このダンパ収容凹部45の内側面よりも内側に突出した段状の係止片部46が一体的に設けられている。この係止片部46は、ダンパ収容凹部45の内周面の前端部の下面側を、この前端部の上面側よりも内側に突出させた形状に形成されている。そして、この係止片部46の上面部には、上面視円形状の軸受凹部47が穿設されている。この軸受凹部47は、スライダ41の厚さ方向に沿って形成されており、係止片部46の幅方向および長手方向それぞれにおける略中央部に設けられている。
そして、スライダ41のダンパ収容凹部45には、上下方向に軸方向を有する略円筒状のダンパケース51が取り付けられている。また、このダンパケース51の前端縁には、スライダ41の係止片部46に対応した段状の係止突部52が一体的に形成されている。この係止突部52は、ダンパケース51の前端部の上面側を、この前端部の下面側より片状に突出させた形状に形成されている。そして、この係止突部52の下面には、円柱状の揺動軸部53が一体的に突設されている。この揺動軸部53は、ダンパケース51の厚さ方向に沿って突出しており、係止突部52の幅方向および長手方向それぞれにおける略中央部に設けられている。また、この揺動軸部53は、スライダ41の軸受凹部47に回転可能に嵌合されている。よって、この揺動軸部53は、この揺動軸部53をスライダ41の軸受凹部47に嵌合させることにより、このスライダ41のダンパ収容凹部45内に収容されたダンパケース51を、この揺動軸部53を回転中心として揺動可能に取り付けさせる。
さらに、このダンパケース51の係止突部52の上面には、円柱状の係止凸部54が一体的に突設されている。この係止凸部54は、ダンパケース51の厚さ方向に沿って突出しており、係止突部52の幅方向および長手方向それぞれにおける略中央部に設けられている。さらに、このダンパケース51の後端側の上側の開口外縁には、このダンパケース51の厚さ方向に沿って開口した有底円筒状のガイド収容凹部55が設けられている。このガイド収容凹部55には、鋼線を螺旋状に巻回させたコイル状の付勢手段としての弾性部材であるコイルスプリング56が収容されている。
また、このガイド収容凹部55には、このガイド収容凹部55にコイルスプリング56を収容させた状態で、細長円柱状の被ガイド部としてのボスであるガイドピン57の軸方向における一端である下端が上下動可能に収容されている。よって、このガイドピン57は、コイルスプリング56の弾性力によって上方に向けて付勢されている。さらに、このガイドピン57は、ダンパケース51を介して後述するロータリダンパ60に連結されて結合されている。さらに、このガイドピン57は、このガイドピン57の軸方向における他端である上端がガイド収容凹部55の開口縁よりも上側に突出している。さらに、このガイドピン57は、ダンパケース51およびスライダ41を介してケース体22に取り付けられている。
そして、ダンパケース51の中央部には、このダンパケース51の上下方向に沿って貫通した円形状の挿通凹部58が形成されている。この挿通凹部58には、平板状のダンパプレート61の下面中央に水平方向に向けて回転可能に取り付けられた緩衝部材としての回転ダンパである略円盤状のロータリダンパ60が収容されている。このロータリダンパ60は、周方向に向けて外周面に複数の溝部63が形成されたピニオンギア62を備えている。そして、このロータリダンパ60は、ダンパケース51の下面よりもピニオンギア62を下側に突出した状態で、このダンパケース51の挿通凹部58に収容されている。
さらに、ダンパプレート61の前端縁および後端縁のそれぞれには、このダンパプレート61の周縁を凹状に切り欠いた形状の係止凹部64,65がそれぞれ設けられている。これら係止凹部64,65のそれぞれは、ダンパプレート61の幅方向における中央部に設けられている。そして、ダンパプレート61の前端側の係止凹部64は、ダンパケース51の係止凸部54に嵌合されて係止固定されている。さらに、ダンパプレート61の後端側の係止凹部65は、ダンパケース51のガイド収容凹部55に収容されたガイドピン57に嵌合されて係止固定されている。
一方、スライダ41の下面には、このスライダ41の厚さ方向に沿った軸受孔66が設けられている。この軸受孔66は、スライダ41の前端側である他側寄りに形成されている。すなわち、この軸受孔66は、スライダ41のダンパ収容凹部45の下面に設けられている。そして、この軸受孔66には、係止体としてのフック体71が回動可能に取り付けられている。ここで、このフック体71は、コイルスプリング44とともに、このフック体71にて引き込んだ係合ピン3をケース体22の後端側に向けて付勢する付勢手段としての付勢機構70を構成する。
そして、この付勢機構70のフック体71は、引戸体2の移動による係合ピン3の当接によって回転して、この当接を待機する待機位置姿勢から、この係合ピン3を係合保持して引き込む保持姿勢である引き込み姿勢に姿勢変化する。
さらに、このフック体71は、平板状の本体部72を備えている。この本体部72の一主面である上面には、スライダ41の軸受孔66に回転可能に嵌合されて軸支される円柱状の軸部73が突設されている。この軸部73は、本体部72の後端側である他側部の角部に設けられている。よって、このフック体71は、スライダ41を介してロータリダンパ60に連結されて結合されている。
そして、この本体部72の他主面である裏面には、ケース体22の摺動溝部31の移動溝部32および回動溝部33のそれぞれに摺動可能に係合される円柱状の係合凸部74が突設されている。この係合凸部74は、摺動溝部31の移動溝部32および回動溝部33のそれぞれに摺動可能に嵌合される径寸法を有している。そして、この係合凸部74は、本体部72の前端側である幅方向における中央部に設けられている。
また、フック体71の本体部72の他側部には、このフック体71の軸部73の縁部から係合凸部74の縁部へと幅方向における一側に向けて傾斜した傾斜面部75が設けられている。この傾斜面部75の反対側である本体部72の一側縁の中央部には、本体部72の一側縁から他側に向けて凹状に切り欠かれた形状の保持凹部76が形成されている。この保持凹部76は、本体部72の前端寄りに設けられており、この本体部72の幅方向における中央部から一側縁に向けて開口している。また、この保持凹部76は、本体部72の厚さ方向である上下方向に向けて貫通している。さらに、本体部72の保持凹部76よりも前端側の一側縁には、この保持凹部76の開口縁から前端側に向けてテーパ状に傾斜した傾斜面部77が形成されている。この傾斜面部77は、保持凹部76の後端側の開口縁を、この保持凹部76の前端側の開口縁よりも突出させる。
一方、ケース体22の取付凹部23には、この取付凹部23を閉塞する略矩形平板状の蓋体としての上カバーであるカバー体81が取り付けられている。このカバー体81は、ケース体22の取付凹部23に取り付けられて、このケース体22に固定された固定部材である。さらに、このカバー体81の裏面である下面には、ガイドピン57の先端部である上端部が摺動可能に係合する無端状の上面視略平行四辺形状である案内溝82が形成されている。この案内溝82は、スライダ41の移動によってガイドピン57を案内してダンパケース51を揺動させる。具体的に、この案内溝82は、ケース体22と係合ピン3とが近接する相対的な移動の場合にのみ、これらケース体22と係合ピン3との移動を緩衝させる緩衝作用を付与させる。
そして、この案内溝82は、カバー体81の長手方向に沿って形成された断面凹溝状の第1の経路としての緩衝溝部83を備えている。この緩衝溝部83は、ラック37の溝部36に対するロータリダンパ60のピニオンギア62の溝部63の係合した回転による緩衝によって、フック体71の保持凹部76にて係合保持された係合ピン3の移動を緩衝させる緩衝作用を付与する状態で、ガイドピン57をカバー体81の前端側から後端側に向けて案内する。ここで、この緩衝溝部83の底面部には、この緩衝溝部83の前端部から後端部に向けて下方に傾斜したテーパ状の摺動傾斜面91が形成されている。
さらに、この緩衝溝部83におけるカバー体81の他側には、このカバー体81の長手方向に沿った第2の経路としての復帰溝部84が形成されている。この復帰溝部84は、緩衝溝部83の長手方向に対して平行な長手方向を有しており、この緩衝溝部83と点対称な形状に形成されている。すなわち、この復帰溝部84は、緩衝溝部83よりもカバー体81の他側寄りに位置しており、この緩衝溝部83に並列されて形成されている。また、この復帰溝部84の長手方向における一端部である前端部は、緩衝溝部83の前端部よりもカバー体81の後端側に位置している。さらに、この復帰溝部84の長手方向における一端部である後端部は、緩衝溝部83の後端部よりもカバー体81の後端側に位置している。ここで、この復帰溝部84の底面部には、この復帰溝部84の後端部から前端部に向けて下方に傾斜したテーパ状の摺動傾斜面92が形成されている。
そして、この復帰溝部84は、ラック37の溝部36に対するロータリダンパ60のピニオンギア62の溝部63の係合した回転による緩衝によって、フック体71の保持凹部76にて係合保持された係合ピン3の移動を緩衝させる緩衝作用が付与されない状態で、ガイドピン57をカバー体81の後端側から前端側に向けて案内する。言い換えると、この復帰溝部84は、ロータリダンパ60のピニオンギア62の溝部63をラック37の溝部36から離間させた状態で、ガイドピン57をカバー体81の後端側から前端側に向けて案内する。
ここで、この復帰溝部84の前端部と緩衝溝部83の前端部とは、これら復帰溝部84および緩衝溝部83の断面形状に等しい凹溝状の連結溝部85にて直線状に連結されている。さらに、この復帰溝部84の後端部と緩衝溝部83の後端部ともまた、これら復帰溝部84および緩衝溝部83の断面形状に等しい凹溝状の連結溝部86にて直線状に連結されている。これら連結溝部85,86は、カバー体81の前端側の一側部から後端側の他側部に向けて設けられている。さらに、これら連結溝部85,86は、緩衝溝部83の後端部および復帰溝部84の前端部のそれぞれに連続した底面部を有している。
そして、緩衝溝部83の前端部と連結溝部85との連結部分には、この連結溝部85の底面部よりも緩衝溝部83の摺動傾斜面91の深さが深いことによって段状の逆回転防止機構としての戻り防止手段である戻り防止段部87が形成されている。この戻り防止段部87は、連結溝部85から緩衝溝部83へと摺動して移動したガイドピン57による緩衝溝部83から連結溝部85への反転した移動、すなわち戻りを防止する。また、復帰溝部84の後端部と連結溝部86との連結部分には、この連結溝部86の底面部よりも復帰溝部84の摺動傾斜面92の深さが深いことによって段状の逆回転防止機構としての戻り防止手段である戻り防止段部88が形成されている。この戻り防止段部88は、連結溝部86から復帰溝部84へと摺動して移動したガイドピン57による復帰溝部84から連結溝部86への反転した移動、すなわち戻りを防止する。
次に、上記第1の実施の形態の自動復帰機構の動作について説明する。
まず、引戸体2の閉塞動作によって、この引戸体2上の係合ピン3を引戸クローザ21側に向けて移動させると、この引戸体2上の係合ピン3が、引戸クローザ21のケース体22の係合溝部25に嵌合されて、この係合溝部25内を摺動する。
このとき、引戸クローザ21の輸送中の誤作動などによって、この引戸クローザ21のフック体71が待機位置姿勢でなく引き込み姿勢の状態のままガイドレールに取り付けられている場合には、図3および図4に示すように、フック体71の傾斜面部77に当接する。
そして、この係合ピン3によるフック体71の傾斜面部77への当接によって、図5および図6に示すように、この係合ピン3が巻バネ14の弾性力に抗してケース体22の一側に向けて移動して、このケース体22の拡幅凹部26内を移動した後、巻バネ14の弾性力による自動復帰によって、図7および図8に示すように、フック体71の傾斜面部77から保持凹部76へと係合されて保持される。
次に、上記第1の実施の形態の引戸クローザの動作について説明する。
まず、引戸体2の閉塞動作によって、この引戸体2上の係合ピン3を引戸クローザ21側に向けて移動させる。
このとき、この引戸体2上の係合ピン3が、引戸クローザ21のケース体22の係合溝部25に嵌合されて、この係合溝部25内を摺動した後、図12に示すように、フック体71の保持凹部76へと係合されて保持される。
さらに、このフック体71は、このフック体71の係合凸部74がケース体22の摺動溝部31の回動溝部33に案内されながら、スライダ41の軸受孔66に嵌合された軸部73を回転中心として回転して待機位置姿勢から引き込み姿勢に姿勢変化した後、このフック体71の係合凸部74がケース体22の摺動溝部31の移動溝部32に係合する。
この結果、このフック体71の係合凸部74によるケース体22の摺動溝部31の移動溝部32への係合によって、このフック体71の係合凸部74がケース体22の摺動溝部31の回動溝部33に係合していることによるコイルスプリング44の保持が解除される。
このとき、図9に示すように、ガイドピン57が案内溝82の緩衝溝部83に係合していることにより、係合ピン3、スライダ41およびフック体71の移動によってロータリダンパ60のピニオンギア62がラック37に回転可能に係合する。
よって、コイルスプリング44の弾性力、すなわち復元力に基づく係合ピン3、スライダ41およびフック体71の移動に伴ってガイドピン57が緩衝溝部83にて案内されつつ、ラック37に対してロータリダンパ60のピニオンギア62を回転させて、このピニオンギア62がラック37に対して回転する際のロータリダンパ60の摩擦力および抵抗力によって、これら係合ピン3、スライダ41およびフック体71の移動が緩衝される。
この結果、ラック37に対するロータリダンパ60のピニオンギア62の係合した回転による緩衝によって、フック体71の保持凹部76にて係合保持された係合ピン3の移動を緩衝させる緩衝作用を付与する状態で、ガイドピン57が案内溝82の緩衝溝部83にて案内されてカバー体81の前端側から後端側へと移動する。
この後、この緩衝溝部83にて案内されて、この緩衝溝部83の後端側へと摺動したガイドピン57は、図10に示すように、案内溝82の連結溝部86にて案内された後に戻り防止段部88を通過して案内溝82の復帰溝部84の後端側へと案内される。
このとき、このガイドピン57が連結溝部86に案内されてケース体22の他側に移動することによって、ダンパケース51がケース体22の他側へと回動して、ロータリダンパ60のピニオンギア62によるラック37への係合が解除される。
この状態で、引戸体2を開放動作して、この引戸体2上の係合ピン3を引戸クローザ21の前端側に向けて移動させる。
このとき、この係合ピン3がフック体71の保持凹部76に係合されて保持されているとともに、ガイドピン57が復帰溝部に係合されていることにより、図11に示すように、ロータリダンパ60のピニオンギア62によるラック37の係合が解除された状態で、フック体71が係合ピン3にて押圧されてスライダ41とともにケース体22の前端側に向けてスムーズに移動する。
この結果、ラック37に対するロータリダンパ60のピニオンギア62の係合した回転による緩衝によって、フック体71の保持凹部76にて係合保持された係合ピン3の移動を緩衝させる緩衝作用が付与されない状態で、ガイドピン57が復帰溝部84にて案内されてカバー体81の後端側から前端側へと移動する。
同時に、この係合ピン3の移動によって、フック体71を介してスライダ41がケース体22の前端側に移動することにより、コイルスプリング44が伸ばされていく。
この後、復帰溝部84にて案内されて、この復帰溝部84の前端側へと摺動したガイドピン57は、図12に示すように、案内溝82の連結溝部85にて案内された後に戻り防止段部87を通過して緩衝溝部83の前端側へと案内される。
このとき、このガイドピン57が連結溝部85に案内されてケース体22の一側に移動することによって、ダンパケース51がケース体22の一側へと回動して、ロータリダンパ60のピニオンギア62によるラック37への係合が可能な状態、すなわちラック37のピッチ線上にロータリダンパ60のピニオンギア62が位置する状態となる。
この状態で、さらに引戸体2を開放動作すると、この引戸体2上の係合ピン3にてフック体71が押圧されて、このフック体71の係合凸部74がケース体22の摺動溝部31の移動溝部32から回動溝部33へと案内されて、このフック体71が回動して待機位置姿勢へと姿勢変化して、このフック体71の保持凹部76による係合ピン3の係合保持が解除されるとともに、このフック体71の係合凸部74がケース体22の摺動溝部31の回動溝部33に係合されて、コイルスプリング44が伸ばされた状態が保持される。
上述したように、上記第1の実施の形態によれば、引戸体2を閉止動作して引戸クローザ21にて引戸体2上の係合ピン3を引き込むときに、ガイドピン57を案内溝82の緩衝溝部83にて案内させてロータリダンパ60のピニオンギア62をラック37に係合させて回転させる。
また、引戸体2を開放動作して引戸クローザ21から引戸体2上の係合ピン3を引き出すときに、ガイドピン57を案内溝82の復帰溝部84にて案内させてロータリダンパ60のピニオンギア62をラック37から離間させる。
この結果、引戸体2が引戸クローザ21に近接する閉止動作の際にのみ、ロータリダンパ60のピニオンギア62とラック37との係合の回転による摩擦力および抵抗力によって、係合ピン3の引き込み移動を緩衝できる。よって、例えばワンウェイクラッチ付きの制動装置などの構成が複雑で大型の制動装置などを用いなくとも、通常の制動装置から設計に必要な制動装置を選定でき、選定の幅を広げることができ、引戸クローザ21の構成を簡単にできるから、この引戸クローザ21の大きさが制限されずに小型化を容易にできる。
また、ワンウェイクラッチ付きの制動装置は、通常の制動装置に比べ高価である。このため、引戸体2が引戸クローザ21に近接する閉塞動作の際にロータリダンパ60のピニオンギア62によるラック37の係合した回転で係合ピン3の引き込み移動を緩衝させる構成とすることにより、ワンウェイクラッチ付きの制動装置を用いる場合に比べ、引戸クローザ21を安価に製造できるから、製造コストを削減でき、製造性を向上できる。
また、ロータリダンパ60が取り付けられたスライダ41にフック体71およびコイルスプリング44を取り付けたので、これらフック体71およびコイルスプリング44にて構成された付勢機構70をロータリダンパ60に関連させて配置できる。このため、このロータリダンパ60のピニオンギア62およびラック37による緩衝動作と、フック体71およびコイルスプリング44による保持動作および引き込み動作との関連性をより確実にできるとともに、ロータリダンパ60と付勢機構70を一体にできる。
さらに、このロータリダンパ60はラック37に比べて短尺であるから、このロータリダンパ60にスライダ41を介してフック体71を結合させたことにより、ケース体22内にラック37を移動させる長尺な空間を設ける必要がない。よって、フック体71とともにロータリダンパ60を移動させたとしても、引戸クローザ21が長手方向に長くなることがないから、この引戸クローザ21をより小型化できる。
また、引戸体2の上端面に取り付けた自動復帰機構4の巻バネ14にて、係合ピン3を引戸体2の一側から他側へと自動復帰可能に付勢させた。すなわち、付勢機構70のフック体71に当接する係合ピン3に自動復帰機構4を設けて、この係合ピン3を自動復帰可能に構成したことにより、例えば付勢機構70のフック体71などに係合ピン3の自動復帰を解除させる図示しない自動復帰解除機構などを設ける必要が無くなるから、このフック体71を備えた付勢機構70をよりコンパクト、すなわち小型化できる。
なお、上記第1の実施の形態では、カバー体81の裏面の案内溝82の連結溝部85および緩衝溝部83の間と、この案内溝82の連結溝部86および復帰溝部84の間とのそれぞれに戻り防止段部87,88を設けて、この案内溝82にて案内されるガイドピン57の戻りを防止する構成としたが、図13に示す第2の実施の形態のように、これら戻り防止段部87,88の代わりに、カバー体81の裏面の案内溝82の連結溝部85および緩衝溝部83の前端部間と、この案内溝82の連結溝部86および復帰溝部84の後端部間とのそれぞれに弁体94,95を取り付けて逆回転防止機構としての戻り防止手段としてもよい。
この場合、これら弁体94,95は、連結溝部85から緩衝溝部83の前端部へのガイドピン57の移動を可能にするとともに、連結溝部86から復帰溝部84の後端部へのガイドピン57の移動を可能にする。すなわち、これら弁体94,95には、これら弁体94,95を緩衝溝部83の前端側から連結溝部85側に向けて、あるいは復帰溝部84の後端側から連結溝部86側に向けて付勢する付勢手段としてのスプリングであるバネ体96,97がそれぞれ取り付けられている。そして、これらバネ体96,97は、連結溝部85から緩衝溝部83の前端側へのガイドピン57の移動、および連結溝部86から復帰溝部84の後端側へのガイドピン57の移動のみが可能となるように弁体94,95それぞれを付勢している。
また、上記第1の実施の形態では、ロータリダンパ60およびガイドピン57をスライダ41に取り付けて移動部材とするとともに、ラック37および案内溝82をケース体22およびカバー体81に取り付けて固定部材とした構成について説明したが、これらロータリダンパ60およびガイドピン57をケース体22あるいはカバー体81に取り付けて固定部材とするとともに、ラック37および案内溝82をスライダ41に取り付けて移動部材とすることもできる。
さらに、ラック37およびガイドピン57をスライダ41に取り付けて移動部材とするとともに、ロータリダンパ60および案内溝82をケース体22あるいはカバー体81に取り付けて固定部材とすることもできる。この場合、これらラック37およびガイドピン57をケース体22およびカバー体81に取り付けて固定部材とするとともに、ロータリダンパ60および案内溝82をスライダ41に取り付けて移動部材とすることもできる。
また、引戸体2の閉止動作で、この引戸体2上の係合ピン3が引戸クローザ21のフック体71と近接する場合にのみ、この引戸体2の移動を緩衝させたが、この引戸体2の開放動作で、この引戸体2上の係合ピン3が引戸クローザ21のフック体71から離間する場合にのみ、この引戸体2の移動を緩衝させる構成にすることもできる。さらに、付勢機構70としては、図示しないレールを傾斜させて引戸体2の自重を利用した構成や、図示しないぜんまいにてスライダ41をケース体22に対して自動的に相対的に移動させる構成にすることもできる。
ここで、図14および図15に示す第3の実施の形態のように、ロータリダンパ60およびガイドピン57を引戸体2の上端面に取り付けて移動部材とすることもできる。この場合、この引戸体2の上端面の一端縁には、ダンパケース51が嵌合されて埋設される埋込凹部101が設けられている。この埋込凹部101は、引戸体2の上端面、およびこの上端面の長手方向における一端側のそれぞれに向けて開口している。そして、この埋込凹部101には、ダンパケース51の挿通凹部58からロータリダンパ60のピニオンギア62を上側に突出させた状態で、このダンパケース51が取り付けられている。
さらに、このロータリダンパ60のピニオンギア62は、ダンパケース51を埋込凹部101に取り付けた状態で、引戸体2の上端面より上側に突出するように取り付けられている。さらに、このダンパケース51の上面には、円筒状のガイド収容凹部55が突設されている。このガイド収容凹部55は、ダンパケース51の上端面の長手方向における一端側である後端側の幅方向における中央部に設けられている。そして、このガイド収容凹部55には、コイルスプリング56およびガイドピン57の下端が上下動可能に収容されている。
一方、ケース体22の取付凹部23は、このケース体22の上下方向に向けて貫通している。また、このケース体22の係合溝部25は、このケース体22の前端側の下面にのみ形成されている。さらに、この係合溝部25の基端側である後端側には、この係合溝部25の基端側をテーパ状に拡開させた拡開部102が形成されている。また、このケース体22の取付凹部23の前端縁および後端縁それぞれの上側開口縁には、段状の摺動段部103,104がそれぞれ設けられている。これら摺動段部103,104は、ケース体22の幅方向における中央部に設けられている。
さらに、ケース体22の取付凹部23には、このケース体22の幅方向に向けて揺動可能に略矩形平板状のスライダ41が取り付けられている。そして、このスライダ41の前端縁および後端縁のそれぞれには、ケース体22の摺動段部103,104に摺動可能に嵌合される摺動片部105,106が一体的に突設されている。これら摺動片部105,106は、スライダ41の幅方向における中央部に設けられており、ケース体22の摺動段部103,104の長手寸法よりも小さな長手寸法を有している。
また、このスライダ41の裏面である下面には、上面視略六角形状の案内溝82が形成されている。この案内溝82は、このスライダ41の長手方向に沿った緩衝溝部83および復帰溝部84のそれぞれを備えている。そして、この案内溝82の緩衝溝部83の後端部と復帰溝部84の後端部との間は上面視V字状の連結溝部86にて連結されている。また、この案内溝82の復帰溝部84の前端部と緩衝溝部83の前端部との間は、上面視V字状の連結溝部85にて連結されている。さらに、これら連結溝部85,86の屈曲部分には、緩衝溝部83の後端部から復帰溝部84の後端部へのガイドピン57の移動、および復帰溝部84の前端部から緩衝溝部83の前端部へのガイドピン57の移動のみを可能にする戻り防止段部87,88が設けられている。
そして、スライダ41の前端側に位置する連結溝部85の屈曲部分には、この連結溝部85をケース体22の係合溝部25に連通させて連結させる連通溝部107が形成されている。この連通溝部107は、スライダ41の前端側に向けて拡開したテーパ状に形成されている。また、この連通溝部107は、スライダ41の幅方向における中央部に設けられている。さらに、この連通溝部107の前端部は、ケース体22の係合溝部25の後端部よりも幅広に形成されている。具体的に、この連通溝部107の前端部は、ケース体22の係合溝部25の後端部の幅寸法に、このケース体22の摺動段部103,104に対するスライダ41の摺動片部105,106の幅寸法の半分を加えた幅寸法を有している。
さらに、スライダ41の下面の幅方向における一側縁には、突出片部35が一体的に設けられている。この突出片部35は、スライダ41の長手方向における前端側に取り付けられており、ケース体22の下面より下側に突出している。そして、スライダ41の他側に向いた突出片部35の一側面には、この突出片部35の長手方向に沿って複数の溝部36が形成されてラック37が設けられている。ここで、これらスライダ41およびケース体22は、このケース体22の各摺動段部103,104にスライダ41の各摺動片部105,106を摺動可能に嵌合させて、このスライダ41をケース体22の取付凹部23内に摺動可能に取り付けた状態で、開口部の上側の開口縁に取り付けられたガイドレール111の摺動凹部112内における一端側に収容されて固定されている。
この結果、引戸体2を閉止動作すると、この引戸体2上のガイドピン57が案内溝82の緩衝溝部83にて案内されてロータリダンパ60のピニオンギア62がラック37に係合して回転する。また、引戸体2を開放動作して引戸クローザ21から引戸体2上のガイドピン57を引き出すときに、このガイドピン57が案内溝82の復帰溝部84にて案内されてロータリダンパ60のピニオンギア62がラック37から離間されるので、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、図16に示す本発明の第4の実施の形態のように、ケース体22の下面に付勢機構70を設けることもできる。この場合、この付勢機構70は、断面L字状の取付ケース121を備えており、この取付ケース121は、ケース体22の長手方向に長手方向を沿わせた状態で、このケース体22の下面に取り付けられている。そして、この取付ケース121の幅方向における他側部の後端側には、円柱状のバネ係止凸部122が突設されている。そして、このバネ係止凸部122には、コイルスプリング44の一端が係止されて固定されている。
また、取付ケース121には、この取付ケース121の長手方向に沿った長手方向を有する長孔状の案内溝部123が形成されている。この案内溝部123は、取付ケース121の厚さ方向に向けて貫通している。そして、この案内溝部123の長手方向における先端縁である前端縁には、取付ケース121の厚さ方向に向けて貫通した円形状の径大部としての保持溝部124が形成されている。この保持溝部124は、案内溝部123の幅寸法より大きい内径寸法を有している。
一方、コイルスプリング44の他端には、係止体としてのフック体71が取り付けられている。このフック体71は、引戸体2上のガイドピン57が係脱可能に係合する。また、このフック体71は、略L字平板状に形成されており、互いに直行する方向に向けて突出した対をなす係合爪部125,126を備えている。これら係合爪部125,126それぞれの先端には、互いに向かい合う方向に向けて突出した保持片127が一体的に突設されている。また、これら係合爪部125,126それぞれの基端には、コイルスプリング44の他端が接続される略L字平板状の接続部としての接続爪部128が一体的に突設されている。この接続爪部128は、一方の係合爪部125の突出方向に対向した方向に向けて突出した後、他方の係合爪部126の突出方向に対向した方向に向けて突出している。
さらに、各係合爪部125,126それぞれの基端部における厚さ方向の両側部には、細長略長円状の回動部としてのストッパ129がそれぞれ取り付けられている。これらストッパ129は、一方の係合爪部125の突出方向に長手方向を沿わせた状態で取り付けられている。ここで、これらストッパ129それぞれの長手寸法は、保持溝部124の内径寸法より若干小さく、案内溝部123の幅寸法より大きい。また、これらストッパ129それぞれの幅寸法は、案内溝部123の幅寸法より若干小さい。さらに、これらストッパ129は、フック体71を回動させることにより、案内溝部123に嵌合してこの案内溝部123にて案内されて、コイルスプリング44の弾性力による復元力にて取付ケース121の後端側に向けて摺動される。また、これらストッパ129は、コイルスプリング44の復元力に抗してこれらストッパ129を保持溝部124内に位置させた状態で、フック体71を回動させることにより、これらストッパ129の長手方向における両端部が保持溝部124の内周面にて保持される。
この結果、引戸体2上のガイドピン57がフック体71の係合爪部125に当接して、このフック体71に係合して保持される以前の状態では、コイルスプリング44によるフック体71の付勢が保持される。また、引戸体2を閉止動作させた際に、この引戸体2上のガイドピン57がフック体71の係合爪部125に当接して、この係合爪部125を押圧してフック体71を回動させることにより、この引戸体2の閉止動作に伴って保持溝部124にて保持されたストッパ129が回動して、このストッパ129が案内溝部123に嵌合し、コイルスプリング44によるフック体71の付勢の保持が解除される。
この後、このコイルスプリング44による復元力によってガイドピン57が案内溝82の緩衝溝部83にて案内されてロータリダンパ60のピニオンギア62がラック37に係合して回転する。さらに、引戸体2を開放動作して引戸クローザ21から引戸体2上のガイドピン57を引き出すときに、このガイドピン57が案内溝82の復帰溝部84にて案内されてロータリダンパ60のピニオンギア62がラック37から離間されるので、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、引戸体2の移動によってフック体71に当接する部分をガイドピン57とすることにより、この引戸体2上のガイドピン57が係合ピン3として機能する。このため、このガイドピン57とフック体71とが当接する部分に、係合ピン3を別途設ける必要が無くなる。よって、引戸体2の移動でフック体71に当接する部分を共通化できるので、引戸クローザ21の部品点数を削減でき、この引戸クローザ21の製造コストを削減できる。
さらに、図17に示す第5の実施の形態のように、被ガイド部としての摺動部材である球状のガイド球141とラック37とのそれぞれをスライダ41に設けることもできる。この場合、引戸体2の上端面には、取付プレート5を介して係合ピン3が突設されている。この係合ピン3は、この係合ピン3の下端部にコイル状の付勢手段としての弾性部材であるコイルスプリング142が取り付けられて、上方に向けて上下動可能に付勢されている。
また、ケース体22の取付凹部23の底面部24には、この底面部24の下面側からダンパプレート61を取り付けた際に、このダンパプレート61上のピニオンギア62をケース体22の取付凹部23内に突出させる円形状のダンパ凹部143が開口されている。このダンパ凹部143は、底面部24の長手方向における略中央部に設けられているとともに、この底面部24の幅方向における一側寄りに設けられている。
一方、スライダ41の幅方向における一側縁には、このスライダ41の長手方向に沿ってラック37が形成されている。また、このスライダ41の上面の前端部および後端部には、ガイド収容凹部55がそれぞれ設けられている。そして、これらガイド収容凹部55には、コイルスプリング56を介してガイド球141が上下動可能に収容されている。したがって、これらガイド球141は、ガイド収容凹部55内においてコイルスプリング56の復元力によって上側に向けて上下動可能に付勢されている。
さらに、スライダ41の前端部には、このスライダ41の幅方向に沿った長手方向を有する長孔状の揺動溝部144が設けられている。この揺動溝部144は、スライダ41の前端側のガイド収容凹部55よりも、このスライダ41の前端側に設けられている。さらに、このスライダ41の下面の前端縁には、このスライダ41の幅方向に沿って設けられた段状の係止段部145が設けられている。この係止段部145は、スライダ41の前端側および両側のそれぞれに向けて拡開している。
そして、このスライダ41には、このスライダ41の係止段部145にフック体71の基端縁を係止させた状態で、このスライダ41の揺動溝部144にフック体71の軸部73が係合されている。この結果、このスライダ41は、フック体71に対して幅方向に向けて摺動可能に取り付けられている。ここで、このフック体71の下面の前端部および後端部のそれぞれに係合凸部74が設けられている。また、このフック体71の保持凹部76よりも前端側の下面には、このフック体71の前端側に向けて上側に傾斜したテーパ状の傾斜面部77が形成されている。さらに、このフック体71の幅方向における他側面には、コイルスプリング44の一端部が係止されて固定されるバネ係止凹部146が形成されている。
一方、カバー体81には、このカバー体81の下面の前端側および後端側のそれぞれに案内溝82が形成されている。これら案内溝82は、カバー体81の長手方向に揃った状態で、このカバー体81の裏面に設けられている。すなわち、これら案内溝82には、スライダ41のガイド収容凹部55に係止されたガイド球141が摺動可能にそれぞれ係止されて、これらガイド球141が各案内溝82に案内されて移動するように構成されている。
この結果、フック体71が待機位置姿勢ではなく引き込み姿勢の場合には、引戸体2の閉止動作によって、この引戸体2上の係合ピン3がケース体22の係合溝部25に嵌合されつつ、自動復帰機構4の動作によってフック体71の傾斜面部77に当接する。そして、この傾斜面部77にて係合ピン3がコイルスプリング56の弾性力に抗して下方へと押圧されて、フック体71の保持凹部76へと移動した後、コイルスプリング56の弾性力による自動復帰によって、このフック体71の保持凹部76に係合ピン3が係合保持される。
これに対し、フック体71が待機位置姿勢の場合には、引戸体2の閉止動作によって、この引戸体2上の係合ピン3がケース体22の係合溝部25に嵌合されつつ、引戸クローザ21の動作にてフック体71の前端側の係合凸部74がケース体22の摺動溝部31の回動溝部33にて案内されて回動して、このフック体71の保持凹部76に係合ピン3が係合保持される。
この後、スライダ41の各ガイド球141がカバー体81の各案内溝82の緩衝溝部83へと案内されて、このスライダ41がケース体22の一側に移動するとともに、このスライダ41のラック37にロータリダンパ60のピニオンギア62が係合する。
このとき、フック体71の前端側の係合凸部74がケース体22の摺動溝部31の回動溝部33から移動溝部32へと移動して係合することにより、コイルスプリング44の保持が解除される。この結果、このコイルスプリング44の復元力によって、これらフック体71およびスライダ41が、このスライダ41のラック37に対するロータリダンパ60のピニオンギア62の回転によって付勢されながらケース体22の後端側に移動する。
さらに、引戸体2の開放動作によって、各ガイド球141が各案内溝82の復帰溝部84にて案内されて、スライダ41がケース体22の他側に移動するとともに、このスライダ41のラック37がロータリダンパ60のピニオンギア62から離間される。この結果、ラック37をロータリダンパ60のピニオンギア62に係合させることなく、引戸体2をスムーズに開放動作できるので、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、一般的にラック37はロータリダンパ60に比べ小型であるとともに薄い。このため、フック体71が取り付けられたスライダ41にラック37を形成するとともに、このスライダ41にガイド球141を取り付けたことにより、ケース体22の取付凹部23内にロータリダンパ60が移動できるような比較的大きな空間を設ける必要が無くなり、この空間を薄くできる。この結果、このケース体22の取付凹部23を比較的小さくかつ薄くできるから、引戸クローザ21を小型化できるので、この引戸クローザ21が大型になることはない。
さらに、上記各実施の形態では、引戸体2の閉止動作について説明したが、例えば引き出しなどの引戸体2以外の移動部材であっても、対応させて用いることができる。
本発明の緩衝装置の第1の実施の形態を示す分解斜視図である。 同上緩衝装置のカバー体の下面を示す斜視図である。 同上緩衝装置の係止体に移動部材が当接する前の待機姿勢の状態を示す説明図である。 同上緩衝装置の係止体に移動部材が当接する前の待機姿勢の状態を示す説明図である。 同上緩衝装置の移動部材が係止体に係合保持される前の状態を示す説明図である。 同上緩衝装置の移動部材が係止体に係合保持される前の状態を示す説明図である。 同上緩衝装置の移動部材が係止体に保持された保持姿勢の状態を示す説明図である。 同上緩衝装置の移動部材が係止体に保持された保持姿勢の状態を示す説明図である。 同上緩衝装置の作用部材にて緩衝部材に緩衝作用を付与する状態を示す説明図である。 同上緩衝装置の被ガイド部が案内溝の第1の経路から第2の経路へと案内された状態を示す説明図である。 同上緩衝装置の作用部材にて緩衝部材に緩衝作用が付与されない状態を示す説明図である。 同上緩衝装置の被ガイド部が案内溝の第2の経路から第1の経路へと案内された状態を示す説明図である。 本発明の緩衝装置の第2の実施の形態のカバー体の下面を示す斜視図である。 本発明の緩衝装置の第3の実施の形態を示す分解斜視図である。 同上緩衝装置の作用部材の下面を示す斜視図である。 本発明の緩衝装置の第4の実施の形態を示す分解斜視図である。 本発明の緩衝装置の第5の実施の形態を示す分解斜視図である。
符号の説明
2 移動部材としての引戸体
21 緩衝装置としての引戸クローザ
22 固定部材としてのケース体
37 作用部材としてのラック
41 移動部材としてのスライダ
44 弾性手段としてのコイルスプリング
57 被ガイド部としてのガイドピン
60 緩衝部材としてのロータリダンパ
70 付勢手段としての付勢機構
71 係止体としてのフック体
82 案内溝
83 第1の経路としての緩衝溝部
84 第2の経路としての復帰溝部
141 被ガイド部としてのガイド球

Claims (6)

  1. 固定部材と、
    この固定部材に対して相対的に移動可能な移動部材と、
    この移動部材および固定部材のいずれか一方に設けられた被ガイド部と、
    前記移動部材および固定部材のいずれか他方に設けられ前記被ガイド部を案内する案内溝と、
    前記移動部材および固定部材のいずれか一方に設けられた緩衝部材と、
    前記移動部材および固定部材のいずれか他方に設けられ前記緩衝部材に緩衝作用を付与して前記移動部材および固定部材の相対的な移動を緩衝させる作用部材とを具備し、
    前記案内溝は、前記作用部材にて前記緩衝部材に緩衝作用が付与される状態で前記被ガイド部を案内する第1の経路、および前記作用部材にて前記緩衝部材に緩衝作用が付与されない状態で前記被ガイド部を案内する第2の経路を有する
    ことを特徴とした緩衝装置。
  2. 被ガイド部が案内溝の第1の経路にて案内される際に、移動部材および固定部材のいずれか一方の移動による当接によって、この当接を待機する待機姿勢から前記移動部材および固定部材のいずれか一方を保持する保持姿勢に姿勢変化する係止体と、この係止体の保持姿勢への姿勢変化によって前記移動部材および固定部材の相対的な移動方向に向けて、これら固定部材および移動部材の間を付勢する弾性手段とを備えた付勢手段を具備した
    ことを特徴とした請求項1記載の緩衝装置。
  3. 係止体は、緩衝部材および作用部材のいずれか一方に取り付けられた
    ことを特徴とした請求項2記載の緩衝装置。
  4. 係止体は、緩衝部材に取り付けられ、
    この緩衝部材には、被ガイド部および案内溝のいずれかが取り付けられた
    ことを特徴とした請求項2記載の緩衝装置。
  5. 係止体は、作用部材に取り付けられ、
    この作用部材には、被ガイド部および案内溝のいずれかが取り付けられた
    ことを特徴とした請求項2記載の緩衝装置。
  6. 係止体は、被ガイド部の当接によって待機姿勢から保持姿勢に姿勢変化する
    ことを特徴とした請求項2記載の緩衝装置。
JP2004007250A 2004-01-14 2004-01-14 緩衝装置 Expired - Lifetime JP4344252B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004007250A JP4344252B2 (ja) 2004-01-14 2004-01-14 緩衝装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004007250A JP4344252B2 (ja) 2004-01-14 2004-01-14 緩衝装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005201344A true JP2005201344A (ja) 2005-07-28
JP4344252B2 JP4344252B2 (ja) 2009-10-14

Family

ID=34820962

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004007250A Expired - Lifetime JP4344252B2 (ja) 2004-01-14 2004-01-14 緩衝装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4344252B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007279274A (ja) * 2006-04-05 2007-10-25 Fuji Xerox Co Ltd 開閉部の開閉機構、画像形成装置
US7743464B2 (en) * 2005-11-08 2010-06-29 Nifco Inc. Withdrawing mechanism
JP2011221052A (ja) * 2010-04-02 2011-11-04 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
CN102561874A (zh) * 2012-03-05 2012-07-11 徐伟 机械式缓冲器及其应用的淋浴房推拉门
EP2853671A1 (de) * 2013-09-27 2015-04-01 GEZE GmbH Einzugsvorrichtung
KR101746737B1 (ko) * 2015-10-06 2017-06-14 안중식 가구용 아웃도어 댐퍼
JP2018172851A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 三協立山株式会社 建具

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101930910B1 (ko) * 2012-05-30 2018-12-20 엘지전자 주식회사 유리창 청소 장치
CN105569485A (zh) * 2016-02-16 2016-05-11 苏州升德精密电气有限公司 一种齿轮双向置中缓冲器

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7743464B2 (en) * 2005-11-08 2010-06-29 Nifco Inc. Withdrawing mechanism
US8001654B2 (en) * 2005-11-08 2011-08-23 Nifco Inc. Withdrawing mechanism
JP2007279274A (ja) * 2006-04-05 2007-10-25 Fuji Xerox Co Ltd 開閉部の開閉機構、画像形成装置
JP2011221052A (ja) * 2010-04-02 2011-11-04 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
CN102561874A (zh) * 2012-03-05 2012-07-11 徐伟 机械式缓冲器及其应用的淋浴房推拉门
EP2853671A1 (de) * 2013-09-27 2015-04-01 GEZE GmbH Einzugsvorrichtung
KR101746737B1 (ko) * 2015-10-06 2017-06-14 안중식 가구용 아웃도어 댐퍼
JP2018172851A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 三協立山株式会社 建具

Also Published As

Publication number Publication date
JP4344252B2 (ja) 2009-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7597300B2 (en) Container holding unit and cup holder device
KR101391247B1 (ko) 자동 폐쇄 장치
JP4077421B2 (ja) 部材保持装置
JP4344252B2 (ja) 緩衝装置
US20100164340A1 (en) Return Device for a Slide Drawer
JP2008190275A (ja) 両方向引き込みユニット
JPWO2005068760A1 (ja) 緩衝装置
JP2007160079A (ja) 引き込みユニット
US20050269919A1 (en) Drawer device
JP2016520744A (ja) スライド扉の制動復帰装置
JP4969125B2 (ja) 可動体の自動スライド装置
JP4601503B2 (ja) 緩衝装置、開閉装置
US20140182081A1 (en) Rack-stop structure for door
KR20190119784A (ko) 서랍용 충격완화장치
WO2013085044A1 (ja) 弁装置
JP2020063749A (ja) ダンパ付きヒンジ
WO2012165497A1 (ja) 回転体アシスト装置
JP2006311964A (ja) 開閉補助装置および家具
JP2008008104A (ja) 戸閉具及び引戸の戸閉装置。
JP2006336242A (ja) 開閉部材閉止装置
JP6306490B2 (ja) 車両用ドアハンドル装置
JP2011226188A (ja) 引き戸の閉止装置
JP4139423B2 (ja) プッシュラッチ装置
KR101292905B1 (ko) 초점면 셔터 및 광학 기기
JP2008100012A (ja) スライドレール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090701

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090710

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4344252

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130717

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term