JP2005200826A - ケーソンの目地シール材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 地震等による目地の急激な開きにも対応して遮水状態を維持することのできるケーソンの目地シール材を提供する。
【解決手段】 目地シール材10は、筒状本体11に、碇着部12と連結止水板部13とを備えており、一方のケーソン1の外面1Bに近い端面1Aにその碇着部12で固定されると共に、連結止水板部13の先端縁が他方のケーソン1′の側面1B′に固定されて、目地部2に装着されるように構成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】 目地シール材10は、筒状本体11に、碇着部12と連結止水板部13とを備えており、一方のケーソン1の外面1Bに近い端面1Aにその碇着部12で固定されると共に、連結止水板部13の先端縁が他方のケーソン1′の側面1B′に固定されて、目地部2に装着されるように構成されている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、海や湖等の埋め立てのためにケーソンによって護岸壁を構築する際に、隣接するケーソンの間隙を密封して水の流通や土砂の流出を防ぐ目地シール材に関する。
海等を埋め立てる際、埋め立てるべき海面を囲んで複数のケーソンを直列に連続して沈設して護岸壁を構築し、この護岸壁に囲まれた海域に土砂等を搬入して埋め立てる工法が知られている。
このように、埋め立て地の護岸壁をケーソンによって構築する場合には、隣接するケーソンの間隙を介した土砂等の流出を防ぐためにケーソン間の目地をシール材等によって完全にシールする必要がある。
その際に用いられるシール材としては、特許文献1に開示のごとく、柔軟性を有する材料によって上端部が開口し下端部が閉じた中空長筒状に形成され、隣接するケーソンの一方の端面に装着されて、内部に砂,アスファルト,モルタル等の中詰材が注入充填されることによって膨出してその外表面が他方のケーソンの対向する端面に圧着するものがある。
また、このようなシール材を用いたシール部構造として、ケーソンの内外面近傍の目地にそれぞれシール材を配設すると共に、そのシール材の間の目地にアスファルトマスチック等の間詰材を充填したものがある。(特許文献2参照)
特公平5−7486号公報
特許第262892号公報
ところで、廃棄物の埋め立て処分場の護岸を上記のごときケーソンによって構築する場合には、廃棄物の有害成分の流出を完全に防ぐことのできる管理型護岸としなければならない。
しかしながら、上記従来のシール材及びシール部構造では、地震等によって隣接するケーソンが離間する側に相対変位してその目地が急激に開くと、それに対応することができずに隙間を生じ、遮水が不十分となる虞があるという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、地震等による目地の急激な開きにも対応して遮水状態を維持することのできるケーソンの目地シール材を提供することを目的とする。
上記目的を達成する請求項1に係る発明のケーソンの目地シール材は、隣接するケーソンの端面間に配設され、内部に中詰材が充填されることで膨出して前記端面間をシールするものであって、柔軟性を有する材料から成る下端部が閉じた中空長筒状の筒状本体に、一方のケーソンの端面に締着される碇着部と、所定の弛みを持って他方のケーソンの外面に水密的に締着される連結止水板部とが、それぞれ長手方向に沿って設けられて構成されていることを特徴とする。
この構成では、碇着部で一方のケーソンの端面に締着されると共に、連結止水板部で他方のケーソンの外面に水密的に締着されてケーソンの端面間(目地)に配設され、内部にアスファルトマスチック等の中詰材が充填されて膨出した筒状本体と、連結止水板部とが、それぞれ目地をシールする。連結止水板部は、目地の急激な開きにも装着時の弛みが伸展することで対応してシール状態を保つ。
また、請求項2に係る発明のケーソンの目地シール材は、上記碇着部は上記筒状本体の左右両側に所定の幅の板状に張り出して前記筒状本体の両側で一方のケーソンの端面に締着されるように形成されると共に、前記連結止水板部は前記筒状本体の前記碇着部と対称位置に一方側方に所定幅で張り出してその先端縁部で他方のケーソンの外面に締着されるように形成されていることを特徴とする。
この構成では、筒状本体の左右両側に張り出した碇着部で一方のケーソンの端面に締着され、筒状本体の碇着部と対称位置に一方側方に張り出した連結止水板部で他方のケーソンの外面に水密的に締着されてケーソンの端面間(目地)に配設され、内部にアスファルトマスチック等の中詰材が充填されて膨出した筒状本体と、連結止水板部とが、それぞれ目地をシールする。連結止水板部は、目地の急激な開きにも装着時の弛みが伸展することで対応してシール状態を保つと共に、筒状本体の目地の開きへの追随を促すように作用する。
更に、請求項3に係る発明のケーソンの目地シール材は、上記連結止水板部の上記他方のケーソンと対向する側に、緩衝部材が設けられて構成されていることを特徴とする。
この構成では、緩衝部材が連結止水板部と他方のケーソンとの間に介在し、連結止水板部の弛みを形成すると共に連結止水板部のケーソンとの接触破損を防ぐように作用する。
請求項1に係る発明のケーソンの目地シール材によれば、内部に中詰材が充填されて膨出した筒状本体と、所定の弛みを持って他方のケーソンの外面に水密的に締着された連結止水板部とが、目地を二重にシールすると共に、地震等による目地の急激な開きに対しては連結止水板部が伸展することで対応してシール状態を保つため、遮水状態を維持することができる。
また、請求項2に係る発明のケーソンの目地シール材によれば、筒状本体の左右両側に張り出した碇着部で一方のケーソンの端面に強固に締着され、筒状本体の碇着部と対称位置に一方側方に張り出した連結止水板部は所定の弛みを持って他方のケーソンの外面に水密的に締着されるため、内部に中詰材が充填されて膨出した筒状本体と、所定の弛みを持って他方のケーソンの外面に水密的に締着された連結止水板部とが、目地を二重にシールすると共に、地震等による目地の急激な開きに対しては連結止水板部が伸展することで対応してシール状態を保つと共に筒状本体の追随を促すため、遮水状態を維持することができるものである。
更に、請求項3の係る発明のケーソンの目地シール材によれば、連結止水板部と他方のケーソンとの間に介在する緩衝部材が、連結止水板部を弛ませて変形代を確保すると共に、ケーソンの相対変位時に連結止水板部がケーソンと接触することによる破損を防ぐことができる。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明に係るケーソンの目地シール材の一構成例の斜視図であり、図2はその目地シール材を適用したケーソンの目地部の斜視図である。
図1は本発明に係るケーソンの目地シール材の一構成例の斜視図であり、図2はその目地シール材を適用したケーソンの目地部の斜視図である。
目地シール材10は、装着されるケーソン1,1′の高さと対応する長さで、筒状本体11に、碇着部12と連結止水板部13とを備えている。筒状本体11,碇着部12及び連結止水板部13は、何れも、耐老化性、耐海水性、耐候性、耐熱性を有する合成ゴムの板厚中央部分に合成繊維を介装した所定厚さのゴム板によって形成されている。
筒状本体11は、断面形状楕円形の筒状体で、上端部は開放し下端部はゴムシートからなる底壁11Aで閉じられている。
底壁11Aは、図1中想像線で示すように、紡錘状に下側に突出して形成されており、それが破線で示すように筒状本体11の内部に折り込まれた状態でケーソン1,1′に装着され、後述するように筒状本体11の内部に中詰材4が充填されるとこの底壁11Aが地盤の凹凸に対応して密着するようになっているものである。
碇着部12は、筒状本体11の左右両側に所定幅で突出しており、これは、筒状本体11の長径より幅広のゴム板が、筒状本体11に一体加硫によって所定の幅で固着されることで形成されている。
連結止水板部13は、筒状本体11のその中心を挟んで碇着部12とは対称位置に一方側方に所定幅で突出しており、これは、所定幅のゴム板をその端縁で筒状本体11に一体加硫によって固着して形成されている。その筒状本体11とは逆側の面の所定位置には、緩衝部材としての所定長さの緩衝材14が当該目地シール材10の長手方向に所定間隔で接着されている。この緩衝材14は、連結止水板部13のケーソン1′への装着時に所定の弛みを持たせると共にケーソン1′との接触擦れによる破損を防ぐためのものである。
上記のごとき目地シール材10は、図2及び装着状態の平面図である図4に示すように、一方のケーソン1の外面1Bに近い端面1Aに、その稜線に沿って鉛直に碇着部12で水密的に締着固定されると共に、連結止水板部13の先端縁が他方のケーソン1′の側面1B′に水密的に締着固定されて、目地部2に装着される。
即ち、予めケーソン1の端面1Aに植設されて当該碇着部12に貫通するアンカーボルト21に螺合したナット22によって、押さえ板23を介してケーソン1の端面1Aに締着され、また、連結止水板部13も同様に、ケーソン1′の側面1B′に植設されて当該連結止水板部13を貫通するアンカーボルト31に螺合したナット32によって、押さえ板33を介してケーソン1′の側面1B′に締着されるものである。尚、当該目地シール材10は、碇着部12でケーソン1に予め固定され、連結止水板部13のケーソン1′への固定はそのケーソン1′が沈設された後に行われる。ケーソン1′の側面1B′に埋め込まれて連結止水板部13を固定するアンカーボルト31は、予め植設しておいても良いが、連結止水板部13の固定孔との位置が合致しない虞があるために沈設後に植設するのがより好ましい。
この目地シール材10が目地部2に装着された状態では、連結止水板部13とケーソン1′の端面1A′との間には、緩衝材14が介在し、これによって連結止水板13はケーソン1′の側端稜線1C′の近傍で所定の弛みを生じて固定される。尚、ケーソン1′の側端稜線1C′は、連結止水板部13の接触による破損を予防するために、図中に示すように所定の半径の円弧状に面取りしておくことが好ましい。
そして、筒状本体11の内部にアスファルトマスチック等の中詰材4が充填されることで膨出し、その外面がケーソン1,1′の端面1A,1A′にそれぞれ圧着して目地部2を水密的にシールする。また、連結止水板部13もシールとして機能し、従って、二重のシール構造となる。
このような目地シール材10は、ケーソン1とケーソン1′の間の目地部2の目地内の両外面近傍にそれぞれ固定され、図2に示すようにそれら二本の目地シール材10(一方は図示せず)の間にアスファルトマスチック等の間詰材3が充填されて不透水層が形成されるものである。目地シール材10の下端部は、図2中想像線で示すように、砂,砂利,砂袋等の埋設材15によって所定の深さに埋設される。尚、図3に示すように、連結止水板部13の下端の屈曲方向外側にフランジ11Bを設け、このフランジ11Bを埋設材15によって押さえるようにしても良く、そうすることでより確実な地盤との間の遮水が可能となる。図示フランジ11Bには、所々にスリット11Cが形成されると共にそのスリット11Cがその裏面に余裕を持って貼り付けられたゴム板11Dによって閉塞されて、連結止水板部13の屈曲を許容するようになっているものである。
上記のごとく構成された目地シール材10では、所定の弛みを持って装着された連結止水板部13によってケーソン1,1′の間(目地部2)が結合されている(目地部2が閉塞されている)ため、地震等によってケーソン1,1′が急激に相対変位した場合でも、この連結止水板部13によって遮水状態を維持することができる。
即ち、ケーソン1,1′が離間する変位(目地部2が開く変位)には、図5に示すように連結止水板部13の弛みが伸展して遮水状態を維持する。この時、連結止水板部13は筒状本体11を引っ張って目地部2の開きに追従させるようにも作用する。
また、ケーソン1に対してケーソン1′が外側に移動する相対変位には図6に示すように連結止水板部13の弛みが伸展し、更に、ケーソン1がケーソン1′に対して外側に相対変位する変位には図7に示すように弛みが増大し、何れにしても遮水状態を維持することができる。
このように、連結止水板部13によって遮水状態を維持している間に、図5中に想像線で示すように筒状本体11を膨出させて、当該筒状本体11による本来の遮水状態を回復させることができるものである。
尚、本願発明は上記構成例に限るものではなく、材質やケーソンへの締着構造等は適宜変更可能なものである。
また、図8に平面図を示す目地シール材10′のように、連結止水板部13′を筒状本体11の碇着部12と同じ側(碇着部12の一方の基部)から延設するように構成しても良く、更に、図9に平面図を示す目地シール材10″のように、一方の碇着部12を延長して連結止水板部13″として構成しても良いものである。
1, 1′ ケーソン
2 目地部
4 中詰材
1A,1A′ 端面
1B,1B′ 外面
10,10′,10″ 目地シール材
11 筒状本体
12 碇着部
13,13′,13″ 連結止水板部
2 目地部
4 中詰材
1A,1A′ 端面
1B,1B′ 外面
10,10′,10″ 目地シール材
11 筒状本体
12 碇着部
13,13′,13″ 連結止水板部
Claims (3)
- 隣接するケーソンの端面間に配設され、内部に中詰材が充填されることで膨出して前記端面間をシールするものであって、
柔軟性を有する材料から成る下端部が閉じた中空長筒状の筒状本体に、一方のケーソンの端面に締着される碇着部と、所定の弛みを持って他方のケーソンの外面に水密的に締着される連結止水板部とが、それぞれ長手方向に沿って設けられて構成されていることを特徴とするケーソンの目地シール材。 - 上記碇着部は上記筒状本体の左右両側に所定の幅の板状に張り出して前記筒状本体の両側で一方のケーソンの端面に締着されるように形成されると共に、前記連結止水板部は前記筒状本体の前記碇着部と対称位置に一方側方に所定幅で張り出してその先端縁部で他方のケーソンの外面に締着されるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のケーソンの目地シール材。
- 上記連結止水板部の上記他方のケーソンと対向する側に、緩衝部材が設けられて構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のケーソンの目地シール材。
Priority Applications (1)
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JP2004004979A JP2005200826A (ja) | 2004-01-13 | 2004-01-13 | ケーソンの目地シール材 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011156535A (ja) * | 2006-09-01 | 2011-08-18 | World Engineering Kk | 遮水壁の構築工法 |
KR101220537B1 (ko) * | 2010-08-03 | 2013-01-10 | 한국해양과학기술원 | 방파제 케이슨 결합방법 |
-
2004
- 2004-01-13 JP JP2004004979A patent/JP2005200826A/ja active Pending
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