JP2005199931A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バッグの容量や形状を確実に変化させることができるエアバッグ装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 バッグの容量や形状が変化させることができるエアバッグ装置10であって、容量及び/又は形状が変化するバッグ11,12,13と、ガスが供給されることによってバッグの容量及び/又は形状を変化させるバッグ変化制御部14,15と、主ガス発生部とバッグ変化制御部14,15に対応した副ガス発生部とを有するインフレータ16と、対応したバッグ変化制御部14,15と副ガス発生部とを接続し、副ガス発生部で発生したガスをバッグ変化制御部に流し込む導管17,18とを備え、バッグの容量及び/又は形状を変化させる場合、バッグ変化制御部14,15に対応した副ガス発生部でガスを発生させ、当該バッグ変化制御部14,15にガスを供給することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バッグの容量や形状が変化するエアバッグ装置に関する。
近年、多くの車両に、乗員保護装置としてエアバッグ装置が搭載されるようになった。一般に、エアバッグ装置では、膨張させるバッグの容量や形状が一定である。しかし、車両衝突時の衝撃の大きさ、乗員の体格あるいは助手席の着座位置等によって、乗員に対して適切なバッグの容量や形状があり、バッグの形状や形状を変えることが望まれている。そこで、バッグの容量や形状を変化させることができる様々なエアバッグ装置が開発されている(特許文献1等参照)。このエアバッグ装置では、主バッグ以外の他のバッグあるいはバッグ内にストラップ等を有しており、主バッグと他のバッグとの境界部分やストラップの一部が縫合糸で縫合されている。このようなエアバッグ装置では、縫合糸が破断すると、主バッグ以外のバッグが膨張したりあるいはストラップが展開し、バッグの容量や形状が変化する。
特開平11−321506号公報 特開平9−48317号公報 特開平8−156729号公報 特開2003−95047号公報
しかしながら、従来のエアバッグ装置では、インフレータ出力によるバッグ内圧の調整によって縫合糸を破断するか否かの制御を行っているので、バッグの容量や形状を確実に変化させることができない。というのは、縫合糸を破断するためにはバッグ内圧に大きな変化が必要となるので、インフレータ出力の変化が大きくないと制御の確実性が得られない。また、バッグ内圧は温度に依存するので、温度が高いほど、バッグ内圧が高くなり、縫合糸が早期に破断してしまう。また、乗員がバッグに接近した位置に存在する場合、バッグが膨張するとバッグ内圧が通常より高くなるので、縫合糸が破断してしまう場合がある。
そこで、本発明は、バッグの容量や形状を確実に変化させることができるエアバッグ装置を提供することを課題とする。
本発明に係るエアバッグ装置は、容量及び/又は形状が変化するバッグと、ガスが供給されることによってバッグの容量及び/又は形状を変化させるバッグ変化制御部と、主ガス発生部とバッグ変化制御部に対応した副ガス発生部とを有するインフレータと、対応するバッグ変化制御部と副ガス発生部とを接続し、副ガス発生部で発生したガスをバッグ変化制御部に流し込む導管とを備え、バッグの容量及び/又は形状を変化させる場合、バッグ変化制御部に対応した副ガス発生部でガスを発生させ、当該バッグ変化制御部にガスを供給することを特徴とする。
このエアバッグ装置は、容量及び/又は形状が変化するバッグを備えており、そのバッグの容量や形状を変化させるためのバッグ変化制御部を備えている。バッグの容量や形状を複数段階にわたって変化させたい場合には、複数のバッグ変化制御部が必要となる。さらに、エアバッグ装置では、バッグにガスを供給するための主ガス発生部と各バッグ変化制御部に対してそれぞれガスを供給するための副ガス発生部とを有するインフレータを備えており、副ガス発生部と対応したバッグ変化制御部とを接続する導管により副ガス発生部で発生したガスをバッグ変化制御部に供給する。まず、エアバッグ装置では、車両衝突等によってバッグを膨張させる場合、主ガス発生部でガスを発生させ、バッグにガスを供給する。さらに、エアバッグ装置では、バッグを所定の容量及び/又は所定の形状に変化させる場合、所定の容量及び/又は所定の形状に変化させることができるバッグ変化制御部に対応した副ガス発生部でガスを発生させ、そのバッグ変化制御部にのみガスを供給する。すると、そのバッグ変化制御部によってバッグが所定の容量及び/又は所定の形状に変化する。このように、このエアバッグ装置では、バッグの容量や形状を確実に変化させることができる。なお、インフレータは、主ガス発生部と副ガス発生部とが一体で構成される1つのインフレータからなるものでもよいし、主ガス発生部と副ガス発生部とが別体で構成される複数のインフレータからなるものでもよい。また、1つのバッグ変化制御部に対応する副ガス発生部が1つでもよいし、複数でもよい。
本発明の上記エアバッグ装置では、バッグは、主バッグと当該主バッグに隣接して配置される副バッグとを有し、バッグ変化制御部は、主バッグと副バッグとの境界に配置され、副バッグを膨張させる場合、主バッグと副バッグとの境界に配置されたバッグ変化制御部に対応した副ガス発生部でガスを発生させ、当該バッグ変化制御部にガスを供給する構成としてもよい。
このエアバッグ装置では、バッグが主バッグとそれに隣接する副バッグを有しており、その主バッグと副バッグとの境界にバッグ変化制御部が配置されている。まず、エアバッグ装置では、車両衝突等によって主バッグを膨張させるために、主ガス発生部でガスを発生させ、主バッグにガスを供給する。さらに、エアバッグ装置では、副バッグを膨張させる必要がある場合、主バッグと副バッグとの境界に配置されたバッグ変化制御部に対応する副ガス発生部でガスを発生させ、そのバッグ変化制御部にガスを供給する。すると、主バッグが膨張後、そのバッグ変化制御部によって副バッグも膨張する。このように、エアバッグ装置では、副バッグを確実に膨張させることができ、主バッグによる容量や形状から主バッグと副バッグによる容量や形状に変化させることができる。
本発明の上記エアバッグ装置では、バッグは、複数の副バッグを有し、第1副バッグに隣接して第2副バッグが配置され、バッグ変化制御部は、第1副バッグと第2副バッグとの境界に配置され、第2副バッグを膨張させる場合、第1副バッグと第2副バッグとの境界に配置されたバッグ変化制御部に対応した副ガス発生部でガスを発生させ、当該バッグ変化制御部にガスを供給する構成としてもよい。
このエアバッグ装置では、バッグが主バッグ以外に複数の副バッグを有しており、隣接する第1副バッグと第2副バッグとの境界にバッグ変化制御部が配置されている。エアバッグ装置では、第1副バッグに続いて第2副バッグを膨張させる必要がある場合、第1副バッグと第2副バッグとの境界に配置されたバッグ変化制御部に対応する副ガス発生部でガスを発生させ、そのバッグ変化制御部にガスを供給する。すると、そのバッグ変化制御部によって第2副バッグも膨張する。このように、エアバッグ装置では、複数の副バッグを確実に膨張させることができ、複数の副バッグによって多様に容量や形状に変化させることができる。なお、隣接する副バッグは、2つの副バッグが隣接する場合、3つの副バッグが隣接する場合など、隣接する数は限定されない。
本発明の上記エアバッグ装置では、バッグ変化制御部は、バッグの内部に配置された袋状の布の開口部を糸によってバッグと共に縫合することによって形成され、対応した副ガス発生部で発生したガスが供給されることによって糸が破断する構成としてもよい。
このエアバッグ装置では、主バッグと副バッグの境界や隣接する副バッグの境界において開口部を有する袋状の布が配置され、その袋状の布の開口部がバッグと共に糸で縫合されて密閉された状態でバッグ変化制御部が構成されている。したがって、バッグ変化制御部として、袋状の布によって密閉された空間が形成され、その袋状の布とバッグとが結合されている。また、このバッグ変化制御部は、副バッグの容量に比べて極めて小さい容量を有している。エアバッグ装置では、あるバッグ変化制御部によってバッグの容量又は/形状を変化させる場合、そのバッグ変化制御部に対応する副ガス発生部でガスを発生させ、その密閉された袋状の布の中にガスを供給する。すると、バッグ変化制御部では、袋状の布内にガスが満たされ、その内圧が極めて高くなり、やがて、糸が容易に破断する。糸が破断すると、袋状の布の開口部が開口するとともにバッグと布との結合が解除され、主バッグと副バッグの境界又は隣接する副バッグの境界がなくなる。境界がなくなると、エアバッグ装置では、主バッグに隣接する副バッグ又は第1副バッグに隣接する第2副バッグにもガスが供給されるので、そのガスが供給された副バッグが膨張する。このように、袋状の布と糸によって簡単にバッグ変化制御部を構成することができる。
本発明の上記エアバッグ装置では、導管は、バッグの展開高さを規制する機能を有する構成としてもよい。
このエアバッグ装置では、副ガス発生部からのガスが導管に流れ込んでいない場合、その導管によってバッグの展開高さが規制される。また、エアバッグ装置では、副ガス発生部からのガスが導管に流れ込み、その導管により展開高さ規制が解除された場合、バッグの展開高さがその分高くなる。このように、導管に、ガスを導く機能の他に、展開高さを規制する機能も持たせることができる。
本発明の上記エアバッグ装置では、バッグの展開高さを規制するストラップを備え、バッグ変化制御部は、ストラップの一部を弛ませた部分に形成され、ストラップの弛み部分を延ばす場合、ストラップに形成されたバッグ変化制御部に対応した副ガス発生部でガスを発生させ、当該バッグ変化制御部にガスを供給する構成としてもよい。
このエアバッグ装置では、バッグの展開高さを規制するストラップを備えており、そのストラップの一部を弛ませた部分にバッグ変化制御部が形成されている。まず、エアバッグ装置では、車両衝突等によってバッグを膨張させるために、主ガス発生部でガスを発生させ、バッグにガスを供給する。この際、バッグの展開高さは、ストラップによって規制されている。さらに、エアバッグ装置では、展開高さの規制を解除する必要がある場合、ストラップに形成されたバッグ変化制御部に対応する副ガス発生部でガスを発生させ、そのバッグ変化制御部にガスを供給する。すると、そのバッグ変化制御部によってストラップの弛み部分が延び、バッグの展開高さが高くなる。このように、エアバッグ装置では、ストラップの弛み部分を確実に延ばすことができ、バッグの展開高さを高くすることによってバッグの容量や形状に変化させることができる。なお、ストラップに設けるバッグ変化制御部の数は、1つでも、複数でもよく、その数を限定しない。ストラップに複数のバッグ変化制御部を設ける場合、バッグの展開高さを複数段階に制御できる。
本発明の上記エアバッグ装置では、バッグの周長を規制する周長規制帯を備え、バッグ変化制御部は、周長規制帯の一部を弛ませた部分に形成され、周長規制帯の弛み部分を延ばす場合、周長規制帯に形成されたバッグ変化制御部に対応した副ガス発生部でガスを発生させ、当該バッグ変化制御部にガスを供給する構成としてもよい。
このエアバッグ装置では、バッグの展開時の周長(バッグの直径)を規制する周長規制帯を備えており、その周長規制帯の一部を弛ませた部分にバッグ変化制御部が形成されている。まず、エアバッグ装置では、車両衝突等によってバッグを膨張させるために、主ガス発生部でガスを発生させ、バッグにガスを供給する。さらに、エアバッグ装置では、バッグの周長の規制を解除する必要がある場合、周長規制帯に形成されたバッグ変化制御部に対応する副ガス発生部でガスを発生させ、そのバッグ変化制御部にガスを供給する。すると、そのバッグ変化制御部によって周長規制帯の弛み部分が延び、バッグの周長が長くなる。このように、エアバッグ装置では、周長規制帯の弛み部分を確実に延ばすことができ、バッグの周長を長くすることによってバッグの容量や形状に変化させることができる。なお、周長規制帯に設けるバッグ変化制御部の数は、単数でも、複数でもよく、その数を限定しない。周長規制帯に複数のバッグ変化制御部を設ける場合、バッグの周長を複数段階に制御できる。
本発明の上記エアバッグ装置では、バッグ変化制御部は、ストラップ又は周長規制帯の一部を折り重ね、開口されている三辺を糸によって縫合することによって形成され、対応した副ガス発生部で発生したガスが供給されることによって糸が破断するように構成としてもよい。
このエアバッグ装置では、ストラップ又は周長規制帯の一部を折り重ねて弛み部分を形成し、折り重ねて開口されている三辺が糸で縫合されて閉じられ状態でバッグ変化制御部が構成されている。したがって、バッグ変化制御部は、折り重ねた部分で密閉された空間が形成されている。エアバッグ装置では、あるバッグ変化制御部によって展開高さ又は周長の規制を解除させる場合、そのバッグ変化制御部に対応する副ガス発生部でガスを発生させ、その密閉された空間の中にガスを供給する。すると、バッグ変化制御部では、その密閉空間内にガスが満たされ、その内圧が極めて高くなり、やがて、糸が容易に破断する。糸が破断すると、折り重ねた部分が延びることが可能となり、その折り重ねた部分が延びる。折り重ねた部分が延びると、エアバッグ装置では、ストラップ又は周長規制帯が長くなるので、そのバッグの展開高さが高くなったりあるいは周長が長くなる。このように、折り重ねて糸で縫合することによって簡単にバッグ変化制御部を構成することができる。
本発明によれば、バッグの容量や形状を確実に変化させることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るエアバッグ装置の実施の形態を説明する。
本実施の形態に係るエアバッグ装置は、バッグの容量や形状を変化させるために、バッグ変化制御部として制御部屋又は弛み部が形成されており、制御部屋又は弛み部にガスを供給するためにインフレータに制御部屋又は弛み部に対応した副ガス発生室が設けられている。本実施の形態には、5つの形態があり、第1〜第4の実施の形態では主バッグと副バッグとを備えており、第5の実施の形態ではバッグの内部にストラップ及び周長規制帯を備えている。第1〜第4の実施の形態に係るエアバッグ装置では、主バッグと副バッグとの境界及び隣接する副バッグの境界に制御部屋が形成される。第5の実施の形態に係るエアバッグ装置では、ストラップの一部及び周長規制帯の一部に弛み部が形成される。
第1〜第4の実施の形態に係るエアバッグ装置は、主に、主バッグと副バッグ及び導管の構成が異なっているので、この点について第1〜第4の実施の形態について順次説明し、インフレータ及びインフレータ制御部についてはほぼ同様の構成を有しているので、この点につては後で共通して説明する。
図1〜図6を参照して、第1の実施の形態に係るエアバッグ装置10について説明する。図1は、第1の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す未膨張状態における断面図である。図2は、第1の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す主バッグ膨張状態における断面図である。図3は、第1の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す第1副バッグまで膨張状態における断面図である。図4は、第1の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す全バッグ膨張状態における断面図である。図5は、インフレータからのガスの流れを示す図である。図6は、第2制御部屋の拡大図であり、(a)が第2制御部屋が未膨張状態であり、(b)が第2制御部屋が膨張状態であり、(c)が第2制御部屋が消滅状態である。エアバッグ装置10は、第1〜第4の実施の形態に係るエアバッグ装置の中で基本となる構成であり、主バッグの他にその主バッグの外周に2つの副バッグを備えている。
エアバッグ装置10では、中央に主バッグ11が配置され、その外周に第1副バッグ12が配置され、その更に外周に第2副バッグ13が配置される。エアバッグ装置10では、この主バッグ11と2つの副バッグ12,13によりバッグとしての容量と形状を変化させる。また、エアバッグ装置10では、主バッグ11と第1副バッグ12との境界に第1制御部屋14が配置され、第1副バッグ12と第2副バッグ13との境界に第2制御部屋15が配置される。さらに、エアバッグ装置10では、インフレータ16から第1制御部屋14に第1導管17が接続されるとともに第2制御部屋15に第2導管18が接続される。
エアバッグ装置10では、インフレータ側バッグ10aと乗員側バッグ10bとを備えている。インフレータ側バッグ10aは、大径の円形状であり、中央にインフレータ16が取り付けられる。乗員側バッグ10bは、インフレータ側バッグ10aとほぼ同径の円形状である。インフレータ側バッグ10aと乗員側バッグ10bとは、外縁部が合わされて、縫合糸10cで縫合される。この縫合されたインフレータ側バッグ10aと乗員側バッグ10bとによって、主バッグ11及び2つの副バッグ12,13が構成される。したがって、主バッグ11及び2つの副バッグ12,13が全て膨張すると、インフレータ側バッグ10aと乗員側バッグ10bとで形成される1つの大きなバッグが全て膨張したことになる。
第1制御部屋14は、内部が空洞であり、極細のドーナツ状である(図5参照)。第1制御部屋14は、縫合されたインフレータ側バッグ10aと乗員側バッグ10bとの内部に形成され、その円形状の中央付近に配置される。第1制御部屋14は、第1導管17を経由してガスが供給されて消滅するまで、主バッグ11と第1副バッグ12とを分離する。つまり、第1制御部屋14の内側に円形状の主バッグ11が形成され、第1制御部屋14の外側にドーナツ状の第1副バッグ12が形成される。第2制御部屋15も、内部が空洞であり、第1制御部屋14より大径の極細のドーナツ状である(図5参照)。第2制御部屋15は、縫合されたインフレータ側バッグ10aと乗員側バッグ10bとの内部に形成され、第1制御部屋14より外側に第1制御部屋14から所定間隔をあけて配置される。第2制御部屋15は、第2導管18を経由してガスが供給されて消滅するまで、第1副バッグ12と第2副バッグ13とを分離する。つまり、第2制御部屋15の内側にドーナツ状の第1副バッグ12が形成され、第2制御部屋15の外側にドーナツ状の第2副バッグ13が形成される。第1制御部屋14及び第2制御部屋15は、第1副バッグ12や第2副バッグ13の容量に比べて極めて小さい容量を有している。なお、第1制御部屋14及び第2制御部屋15をどの位置に配置するかは、主バッグ11及び2つの副バッグ12,13の容量や径をどの程度にするかによって決まり、任意に設定可能である。
第1制御部屋14と第2制御部屋15とは同様の構成を有するので、図5及び図6を参照して、第2制御部屋15の構成についてのみ説明する。第2制御部屋15は、制御布15aと制御糸15bを備えている。制御布15aは、細長い布であり、全体形状がドーナツ状となっている(図5参照)。制御布15aは、その細長い布の幅方向の中央部で折り返されて重ねられ長手方向の端部を合わせた袋状となっており、その合わせた端部部分が開口部15cとなっている。制御布15aは、インフレータ側バッグ10aと乗員側バッグ10bとの間の所定の位置に配置される。そして、制御布15aは、その開口部15cが完全に密閉されるように、インフレータ側バッグ10a及び乗員側バッグ10bと共に制御糸15bによって縫合される。したがって、第2制御部屋15は、密閉された袋状となっている状態で、インフレータ側バッグ10aと乗員側バッグ10bとの内部に一端が取り付けられる(図6(a)参照)。第2導管18を経由してガスが供給されると、第2制御部屋15は、膨張する(図6(b)参照)。そして、第2導管18の内圧が制御糸15bを破断させるために必要な圧力を超えると、制御糸15bが容易に破断し、第2制御部屋15が消滅する(図6(c)参照)。
なお、第1制御部屋14、第2制御部屋15では、ガスが供給された場合、主バッグ11における内圧あるいは主バッグ11及び第1副バッグ12で形成されるバッグにおける内圧に比べて極めて高い内圧となる。そこで、制御糸14b、制御糸15bは、主バッグ11における内圧あるいは主バッグ11及び第1副バッグ12で形成されるバッグにおける内圧に対しては破断せず、第1制御部屋14の極めて高い内圧あるいは第2制御部屋15の極めて高い内圧で容易に破断する材質のものが選ばれる。したがって、主バッグ11にガスが供給されても第1制御部屋14では制御糸14bが破断することはなく(図2参照)、第1副バッグ12までガスが供給されても第2制御部屋15では制御糸15bが破断することはない(図3参照)。制御布14a,15aも、インフレータ側バッグ10a等の布よりも高い内圧に耐えることができる材質のものが選ばれる。
第1導管17及び第2導管18は、内部が空洞であり、細い管状である(図5参照)。第1導管17,17は、インフレータ側バッグ10aの外側に2本設けられ、インフレータ16の対角位置に形成された第1副ガス発生室16b,16bと第1制御部屋14とをそれぞれ接続する(図5参照)。第1導管17は、第1副ガス発生室16bでガスが発生すると、その発生したガスを第1制御部屋14まで導く。第2導管18,18は、インフレータ側バッグ10aの外側に2本構成され、インフレータ16の対角位置に形成された第2副ガス発生室16c,16cと第2制御部屋15とをそれぞれ接続する(図5参照)。第2導管18は、第2副ガス発生室16cでガスが発生すると、その発生したガスを第2制御部屋15まで導く。
第1導管17、第2導管18は、1枚の細長い布と縫合糸からなり、その布の幅方向の中央部を折り返して重ねて長手方向の端部を合わせ、その端部部分を縫合糸で縫合することによって形成される。第1導管17、第2導管18の一端は、インフレータ16の第1副ガス発生室16b、第2副ガス発生室16cにそれぞれ取り付けられる。そして、第1導管17、第2導管18は、インフレータ側バッグ10aにそれぞれ開口された孔を通され、その孔を塞ぐ。さらに、第1導管17、第2導管18の他端は、第1制御部屋14、第2制御部屋15にそれぞれ開口されたガス導入口と導通し、その各ガス導入口の外側にそれぞれ縫合される。なお、導管の一端とインフレータとの取り付け方については、後で詳細に説明する。
このように、第1制御部屋14には、第1副ガス発生室16b,16bで発生したガスが第1導管17,17を経由して供給される。また、第2制御部屋15には、第2副ガス発生室16c,16cで発生したガスが第2導管18,18を経由して供給される。ちなみに、主バッグ11は、インフレータ16の対角に形成された主ガス発生室16a,16aのガス供給口からガスが直接供給される(図5参照)。
このように構成されたエアバッグ装置10では、車両が衝突した場合、まず、インフレータ16の主ガス発生室16a,16aでガスを発生し、その発生したガスによって主バッグ11を膨張させる(図2参照)。この際、第1制御部屋14にはガスが供給されず、第1制御部屋14の制御糸14bは破断しないので、主バッグ11と第1副バッグ12とは完全に分離され、第1副バッグ12は膨張しない。第1副バッグ12を膨張させる必要がある場合、エアバッグ装置10では、インフレータ16の第1副ガス発生室16b,16bでガスを発生し、その発生したガスによって第1制御部屋14を膨張させる。この際、第1制御部屋14の内圧が所定圧力を超えると、制御糸14bが容易に破断し、第1制御部屋14が消滅する。そのため、主バッグ11と第1副バッグ12との境界が無くなって一体となり、主ガス発生室16a,16a及び第1副ガス発生室16b,16bからのガスによって主バッグ11と第1副バッグ12とを合わせたバッグが膨張することになる(図3参照)。この際、第2制御部屋15にはガスが供給されず、第2制御部屋15の制御糸15bは破断しないので、第1副バッグ12と第2副バッグ13とは完全に分離され、第2副バッグ13は膨張しない。さらに、第2副バッグ13を膨張させる必要がある場合、エアバッグ装置10では、インフレータ16の第2副ガス発生室16c,16cでガスを発生し、その発生したガスによって第2制御部屋15を膨張させる。この際、第2制御部屋15の内圧が所定圧力を超えると、制御糸15bが容易に破断し、第2制御部屋15が消滅する。そのため、第1副バッグ12(主バッグ11と第1副バッグ12とを合わせたバッグ)と第2副バッグ13との境界が無くなって一体となり、主ガス発生室16a,16a、第1副ガス発生室16b,16b及び第2副ガス発生室16c,16cからのガスによって主バッグ11、第1副バッグ12と第2副バッグ13とを合わせたバッグが膨張することになる(図4参照)。
次に、図7〜図15を参照して、第2の実施の形態に係るエアバッグ装置20について説明する。図7は、第2の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す主バッグ膨張状態における断面図である。図8は、第2の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す第1副バッグまで膨張状態における断面図である。図9は、第2の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す全バッグ膨張状態における断面図である。図10は、第2の実施の形態に係る導管の断面図である。図11は、第2の実施の形態に係る導管と乗員側バッグとの取り付け部分の拡大図である。図12は、図11のA−A線断面図である。図13は、図7のE部拡大図である。図14は、図13に示す第1制御部屋の一部分の斜視図である。図15は、図13に示す第1導管の乗員側バッグへの挿入部分の斜視図である。エアバッグ装置20は、第1の実施の形態に係るエアバッグ装置10と比較すると、主バッグの内側に2つの副バッグを備えており、さらに、導管がストラップ機能を有している。
エアバッグ装置20では、主バッグ21が配置され、その内側に第1副バッグ22が配置され、その更に内側に第2副バッグ23が配置される。エアバッグ装置20では、この主バッグ21と2つの副バッグ22,23によりバッグとしての容量と形状を変化させる。また、エアバッグ装置20では、主バッグ21と第1副バッグ22との境界に第1制御部屋24が配置され、第1副バッグ22と第2副バッグ23との境界に第2制御部屋25が配置される。したがって、エアバッグ装置20では、主バッグ21の内部に、2つの副バッグ12,13及び2つの制御部屋24,25が構成される。さらに、エアバッグ装置20では、インフレータ26から第1制御部屋24に第1導管27が接続されるとともに第2制御部屋25に第2導管28が接続され、2つの導管27,28はバッグの展開高さを規制するストラップの機能を有している。
エアバッグ装置20では、エアバッグ装置10と同様のインフレータ側バッグ20aと乗員側バッグ20bとを備えている。インフレータ側バッグ20aと乗員側バッグ20bとは、中央付近で内部に折り返され、外縁部が合わされて縫合糸20cで縫合される。この縫合されたインフレータ側バッグ20aと乗員側バッグ20bとによって主バッグ21及び2つの副バッグ22,23が構成され、未膨張時には主バッグ21の内部に副バッグ22,23が格納される。エアバッグ装置20でも、主バッグ21及び2つの副バッグ22,23が全て膨張すると、インフレータ側バッグ20aと乗員側バッグ20bとで形成される1つの大きなバッグが全て膨張したことになる。
第1制御部屋24及び第2制御部屋25は、第1の実施の形態に係る制御部屋14,15と同様の構成であり、主バッグ21の内部に形成される点が異なる。したがって、第1制御部屋24及び第2制御部屋25は、制御部屋14,15より径が小さいドーナツ状となる。
第1導管27及び第2導管28は、第1の実施の形態に係る導管17,18と同様に内部が空洞であり、細い管状である。第1導管27,27は、主バッグ21の内部に2本設けられ、インフレータ26の2つの第1副ガス発生室26b,26bと第1制御部屋24とをそれぞれ接続する(図23(a)参照)。第2導管28,28も、主バッグ21の内部に2本構成され、インフレータ26の2つの第2副ガス発生室26c,26cと第2制御部屋25とをそれぞれ接続する(図23(a)参照)。
第1導管27と第2導管28とは同様の構成を有するので、図10を参照して、第1導管27の構成について説明する。第1導管27は、2枚の細長い導管布27a,27bと縫合糸27cからなり、その2枚の導管布27a,27bの長手方向の端部を合わせ、その両端部を縫合糸27c,27cでそれぞれ縫合することによって形成される。導管布27aは導管布27bよりも幅広とすることによって、第1導管27のガスの流入断面が形状され、所定の大きさが確保される。このように、第1導管27は、流入断面を確保することによって、スムーズにガスが流れる。
第1導管27の一端は、インフレータ26の第1副ガス発生室26bに取り付けられる。さらに、第1導管27は、その中間部の所定の箇所が乗員側バッグ20bの内側に取り付けられる。第1導管27と乗員側バッグ20bとの取り付けは、補助布27dと縫合糸27e,27fが用いられる。補助布27dは、第1導管27と同程度かあるいは少し広い幅の布であり、所定の長さを有する。補助布27dは、その半分程度の長さの部分が乗員側バッグ20bと第1導管27との間に配置され、端部が乗員側バッグ20bに縫合糸27eで縫合される(図11参照)。さらに、補助布27dは、残りの部分が折り曲げられて第1導管27に沿わされ、端部が第1導管27に縫合糸27fで縫合される(図12参照)。この取り付けでは、補助布27dの一端を導管布27a,27bに縫合し、その後に、補助布27dの他端を乗員側バッグ20bとだけ縫合するので、取り付け易い。
さらに、第1導管27は、乗員側バッグ20bとの取り付け部分で内側に折り曲げられ、乗員側バッグ20bに開口された孔に通され、その孔を塞ぐ(図15参照)。第1導管27を挿入する箇所の乗員側バッグ20bの内側には、その孔と同じ大きさの孔が開口された補助布27hが配置される。そして、第1導管27は、補助布27hと乗員側バッグ20bと共にその孔の外側の部分が縫合糸27iで縫合される(図13、図15参照)。さらに、第1導管27は、第1制御部屋24に開口されたガス導入口24dと導通するように(図14参照)、第1制御部屋24に取り付けられる。導管布27aと導管布27bとは、そのガス導入口24dを覆うように配置され、そのガス導入口24dの外側の部分が縫合糸27gによってそれぞれ縫合される(図13参照)。このように、ガス導入口24dは第1導管27によって完全に覆われ、第1制御部屋24と第1導管27とは空間的に繋がる。
なお、縫合糸27e,27fは、第1導管27にガスが供給され、主バッグ21及び第1副バッグ22で形成されるバッグが膨張した場合に破断する材質のものが選ばれる。したがって、第1導管27は、主バッグ21のみ膨張時には乗員側バッグ20bに取り付けられた状態を維持し、インフレータ26から乗員側バッグ20bまでの長さに応じて主バッグ21の展開高さを規制する。第1導管27の長さは、主バッグ21の展開高さに応じて任意の長さに設定される。
第2導管28の一端は、インフレータ26の第2副ガス発生室26cに取り付けられる。さらに、第2導管28は、その中間部の所定の箇所が乗員側バッグ20bの内側に取り付けられる。第2導管28と乗員側バッグ20bとの取り付けは、補助布28dと縫合糸28e,28fが用いられ、第1導管27と乗員側バッグ20bとの取り付け方と同様の取り付け方である。第2導管28のインフレータ26から乗員側バッグ20bまでの長さは、第1導管27のインフレータ26から乗員側バッグ20bの長さに、2つの弛み部28h,28iを加えた長さを有する。弛み部28hは、主バッグ21のみ膨張時の展開高さと主バッグ21及び第1副バッグ22で形成されるバッグの膨張時の展開高さの差分の長さである。弛み部28iは、主バッグ21及び第1副バッグ22で形成されるバッグの膨張時の展開高さと主バッグ21、第1副バッグ22及び第2副バッグ23で形成されるバッグの膨張時の展開高さの差分の長さである。弛み部28iは、インフレータ26と乗員側バッグ20bとの間で第2導管28が折り重ねられて、その折り重ねられた根元部分が合わされて縫合糸28jで縫合されることによって形成される。第2導管28は、乗員側バッグ20bとの取り付け部分で内側に折り曲げられ、乗員側バッグ20bに開口された孔を通され、その孔を塞ぐ。さらに、第2導管28は、第1導管27と同様に、第2制御部屋25に開口されたガス導入口と導通するように第2制御部屋25に取り付けられる。
なお、縫合糸28e,28fは、第2導管28にガスが供給され、主バッグ21、第1副バッグ22及び第2副バッグ23で形成されるバッグが膨張した場合でも破断しない材質のものが選ばれる。したがって、第2導管28は、全バッグ21,22,23が膨張時でも乗員側バッグ20bに取り付けられた状態を維持し、インフレータ26から乗員側バッグ20bまでの長さに応じて全バッグ21,22,23の展開高さを規制する。また、縫合糸28jは、第2導管28にガスが供給され、主バッグ21、第1副バッグ22及び第2副バッグ23で形成されるバッグが膨張した場合に破断する材質のものが選ばれる。したがって、第2導管28は、第1副バッグ22まで膨張時には乗員側バッグ20bに取り付けられた状態を維持するとともに弛み部28iを維持し、弛み部28iを有する状態でのインフレータ26から乗員側バッグ20bまでの長さに応じて主バッグ21及び第1バッグ22で形成されるバッグの展開高さを規制する。第2導管28の長さは、主バッグ21及び第1副バッグ22で形成されるバッグの展開高さや全バッグ21,22,23の展開高さに応じて任意の長さに設定される。
このように構成されたエアバッグ装置20では、車両が衝突した場合、まず、インフレータ26の主ガス発生室26a,26aで発生したガスによって主バッグ21を膨張させる(図7参照)。この際、第1制御部屋24にはガスが供給されず、第1制御部屋24によって主バッグ21と第1副バッグ22とは完全に分離され、第1副バッグ22は膨張しない。また、縫合糸27e,27fは破断しないので、第1導管27により主バッグ21の展開高さが規制される。第1副バッグ22を膨張させる必要がある場合、エアバッグ装置20では、インフレータ26の第1副ガス発生室26b,26で発生したガスによって第1制御部屋24を膨張させて第1制御部屋24を消滅させ、主ガス発生室26a,26aからのガスによって主バッグ21と第1副バッグ22と合わせたバッグを膨張させる(図8参照)。この際、第2制御部屋25にはガスが供給されず、第2制御部屋25によって第1副バッグ22と第2副バッグ23とは完全に分離され、第2副バッグ23は膨張しない。また、縫合糸27fは破断するが、縫合糸28jは破断しないので、第2導管28により主バッグ21及び第1副バッグ22で形成されるバッグの展開高さが規制される。さらに、第2副バッグ23を膨張させる必要がある場合、エアバッグ装置20では、インフレータ26の第2副ガス発生室26c,26cで発生したガスによって第2制御部屋25を膨張させて第2制御部屋25を消滅させ、主ガス発生室26a,26aからのガスによって主バッグ21、第1副バッグ22と第2副バッグ23と合わせたバッグを膨張させる(図9参照)。この際、縫合糸28fは破断しないので、第2導管28により全バッグ21,22,23の展開高さが規制される。
次に、図16〜図19を参照して、第3の実施の形態に係るエアバッグ装置30について説明する。図16は、第3の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す主バッグ膨張状態における断面図である。図17は、第3の実施の形態に係る制御布のガス導入口付近の斜視図である。図18は、第3の実施の形態に係る導管と制御布との取り付け部分の平面図である。図19は、第3の実施の形態に係る導管と制御布との取り付け部分の断面図である。エアバッグ装置30は、第2の実施の形態に係るエアバッグ装置20と比較すると、導管がストラップ機能を有しない点が異なる。
エアバッグ装置30では、エアバッグ装置20と同様に、主バッグ31の内側に第1副バッグ32及び第2副バッグ33が配置され、主バッグ31と第1副バッグ32との境界に第1制御部屋34が配置され、第2副バッグ32と第2副バッグ33との境界に第2制御部屋35が配置される。さらに、エアバッグ装置30では、インフレータ36から第1制御部屋34に第1導管37が直接接続されるとともに、第2制御部屋35に第2導管38が直接接続される。第1導管37及び第2導管38は乗員側バッグ30bに取り付けらることなく、第2導管38は一部を折り曲げて縫合糸で縫合した弛み部を有しない。
第1制御部屋34と第1導管37との取り付け方と第2制御部屋35と第2導管38との取り付け方とは同様の取り付け方なので、第1制御部屋34と第1導管37との取り付け方について説明する。制御布34aには、その側部を長方形状に切り欠くようにガス導入口34dが開口されている(図17参照)。導管布37aと導管布37bとは、そのガス導入口34dを覆うように配置され、ガス導入口34dの外側を囲むように縫合糸37gによって縫合される(図18、図19参照)。このように、ガス導入口34dは第1導管37によって完全に覆われ、第1制御部屋34と第1導管37とは空間的に繋がる。
このように構成されたエアバッグ装置30では、車両が衝突した場合、まず、インフレータ36の主ガス発生室で発生したガスによって主バッグ31を膨張させる。第1副バッグ32を膨張させる必要がある場合、エアバッグ装置30では、インフレータ36の第1副ガス発生室で発生したガスによって第1制御部屋34を消滅させ、主ガス発生室からのガスによって主バッグ31と第1副バッグ32と合わせたバッグを膨張させる。さらに、第2副バッグ33を膨張させる必要がある場合、エアバッグ装置30では、インフレータ36の第2副ガス発生室で発生したガスによって第2制御部屋35を消滅させ、主ガス発生室からのガスによって主バッグ31、第1副バッグ32と第2副バッグ33と合わせたバッグを膨張させる。
次に、図20及び図21を参照して、第4の実施の形態に係るエアバッグ装置40について説明する。図20は、第4の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す主バッグ膨張状態における断面図である。図21は、第4の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す全バッグ膨張状態における断面図である。エアバッグ装置40は、主バッグの他に1つの副バッグを備えている。エアバッグ装置40では、乗員の上体の下部を十分に拘束するために、下部の主バッグを膨張させてから上部の副バッグを膨張させる。
エアバッグ装置40では、下部に主バッグ41が配置され、その上部に副バッグ42が配置される。エアバッグ装置40では、この主バッグ41と1つの副バッグ42によりバッグとしての容量と形状を変化させる。また、エアバッグ装置40では、主バッグ41と副バッグ42との境界に制御部屋44が配置される。さらに、エアバッグ装置40では、インストルメントパネルIの内部に設けられたインフレータ46から制御部屋44に導管47が接続される。
エアバッグ装置40では、バッグ40aを備えている。バッグ40aは、大径の円形状であり、インフレータ46を囲むように取り付けられる。このバッグ40aによって、主バッグ41及び副バッグ42が構成される。したがって、主バッグ41及び副バッグ42が全て膨張すると、バッグ40aで形成される1つの大きなバッグが全て膨張したことになる。
制御部屋44は、内部が空洞であり、極細の棒状である。制御部屋44は、袋状のバッグ40aの内部に形成され、その中央から少し上部に配置される。制御部屋44は、導管47を経由してガスが供給されて消滅するまで、主バッグ41と副バッグ42とを分離する。つまり、制御部屋44の下側に大きな主バッグ41が形成され、制御部屋44の上側に主バッグ41より少し小さい副バッグ42が形成される。この制御部屋44は、副バッグ42の容量に比べて極めて小さい容量を有している。なお、制御部屋44をどの位置に配置するかは、主バッグ41及び副バッグ42の容量や径をどの程度にするかによって決まり、任意に設定可能である。制御部屋44は、制御布44aと制御糸44bを備えており、第1の実施の形態に係る制御部屋14,15と全体形状は異なるが、同様の構成を有している。
導管47は、内部が空洞であり、細い管状である。導管47は、バッグ40aの内側に1本設けられ、インフレータ46に形成された副ガス発生室と制御部屋44とを接続する。導管47は、副ガス発生室でガスが発生すると、その発生したガスを制御部屋44まで導く。導管47は、第3の実施の形態に係る導管と同様の構成である。また、制御部屋44と導管47との取り付け方は、第3の実施の形態で説明した制御部屋と導管との取り付け方と同様の取り付け方である(図17〜図19参照)。なお、導管47の本数を複数本設けてもよく、複数本設けた場合にはその本数に対応して副ガス発生室を設ける。
このように構成されたエアバッグ装置40では、車両が衝突した場合、まず、インフレータ46の主ガス発生室で発生したガスによって主バッグ41を膨張させ、バッグの下部を先に膨張させる(図20参照)。この際、制御部屋44にはガスが供給されず、制御部屋44の制御糸44bは破断しないので、主バッグ41と副バッグ42とは完全に分離され、副バッグ42は膨張しない。そのため、下方への展開スペースが確保され、主バッグ41が乗員の上体の下部を十分拘束する。続いて、エアバッグ装置40では、インフレータ46の副ガス発生室で発生したガスによって制御部屋44を膨張させ、制御糸44bが容易に破断し、制御部屋44を消滅させる(図21参照)。そのため、主ガス発生室からのガスによって主バッグ41と副バッグ42と合わせたバッグが膨張し、バッグの上部も膨張することになる(図21参照)。
次に、図22〜図26を参照して、第1〜第4の実施の形態に係るインフレータ及びインフレータと導管との取り付け方について説明する。図22は、本実施の形態に係るインフレータと導管との取り付け部分の側断面図である。図23は、本実施の形態に係るインフレータであり、(a)が平面視した断面図であり、(b)が側面図である。図24は、本実施の形態に係るインフレータに導管を取り付けた状態で平面視した断面図である。図25は、本実施の形態に係るインフレータに導管を取り付けた箇所の斜視図である。図26は、第1の実施の形態に係るインフレータと導管との取り付け部分の側断面図である。なお、図22〜図25に示すインフレータ等は第2の実施の形態に係るエアバッグ装置20のものであり、エアバッグ装置20のものを参照して説明する。ちなみに、第4の実施の形態の場合、副ガス発生室の個数が少ないので、インフレータにおけるガス発生室の個数や配置が異なる。また、第1の実施の形態ではバッグの外側に導管が配置されるので、インフレータと導管との取り付け方が多少異なる。
インフレータ26は、円筒部26dとこの円筒部26dの外周に設けられるフランジ部26eからなる(図23参照)。円筒部26dは、平面視して6つの扇形のガス発生室に区画され、主ガス発生室26a,26a、第1副ガス発生室26b、26b及び第2副ガス発生室26c、26cが形成される。フランジ部26eは、インフレータ側バッグ20a及び導管27,・・・を取り付けるために用いられる。
主ガス発生室26a,26aは、多量のガスを供給しなければならないので、副ガス発生室より大きい。また、主ガス発生室26a,26aは、バッグ内に一様にガスを供給するために、対角位置に配置される。主ガス発生室26aの側面には、バッグ内にガスを供給するために、中央に長方形状のガス供給口26fが開口されている(図23参照)。主ガス発生室26aは、スクイブが設けられており、スクイブが点火するとガスが発生する。そして、主ガス発生室26aでは、ガス供給口26fからガスを直接供給する。
第1副ガス発生室26b,26b及び第2副ガス発生室26c,26cは、小さな制御部屋24,25にガスを供給するので、主ガス発生室26aより小さい。しかし、副ガス発生室26b,・・・は、制御部屋24,25の内圧をバッグの内圧より極めて高い内圧にする必要があるので、高圧ガスを発生する。また、第1副ガス発生室26b,26b及び第2副ガス発生室26c,26c,・・・は、制御部屋24,25内に一様にガスを供給するために、対角位置に配置される。副ガス発生室26b,26cの側面には、制御部屋24,25内にガスを供給するために、中央に円形状のガス供給口26g,26hがそれぞれ開口されている(図23参照)。副ガス発生室26b,26cは、スクイブがそれぞれ設けられており、各スクイブが点火するとガスが発生する。そして、第1副ガス発生室26bでは、ガス供給口26gから第1導管27を経由してガスを供給する。また、第2副ガス発生室26cでは、ガス供給口26hから第2導管28を経由してガスを供給する。
フランジ部26eは、板状であり、平面視してドーナツ形状である。フランジ部26eには、4つの副ガス発生室26b,・・・の位置に対応してボルト孔26i,・・・がそれぞれ開口されている。
第1導管27,27及び第2導管28,28のインフレータ26への取り付け方について説明する。このインフレータ26への取り付けには、導管取付リング50、リテーナリング51、リテーナボルト52,52,52,52、リテーナナット53,53,53,53が用いられる。なお、導管の取り付け方は全て同じ取り付け方なので、第1導管27の取り付け方について説明する。
第1導管27の導管布27bには、ガス供給口26gに対応する位置に、ガス供給口26gと同径の円形状のガス導入口27nが開口されている。第1導管27と円筒部26dの側面との間には、導管取付リング50が配置される。導管取付リング50は、布製であり、円筒部26dの外面に沿った薄い円筒形状である。導管取付リング50には、6つのガス供給口26f,・・・に対応する位置に、各ガス供給口26f,・・・と同じ大きさ及び同じ形状の6つのガス導入口50a,・・・が開口されている。第1導管27の導管布27bと導管取付リング50とは、円筒部26dのガス供給口26gにガス導入口27n及びガス導入口50aが合わされて、その周りが縫合糸50bで縫合される(図25参照)。このように、導管取付リング50を利用して、導管27,・・・が円筒部26dに取り付けられる。
さらに、第1導管27の先端は、円筒部26dの側面からフランジ部26eに沿って折り曲げられる。フランジ部26eに配置された第1導管27の上側には、インフレータ側バッグ20aの端部が重ねられる(図22参照)。したがって、第1導管27がインフレータ側バッグ20a(主バッグ21)の内側に配置されたことになる。さらに、インフレータ側バッグ20aの上側には、リテーナリング51が重ねられる。リテーナリング51は、金属製であり、薄い板状である。リテーナリング51は、フランジ部26eより若干細いドーナツ形状であり、フランジ部26eのボルト孔26iに対応する位置にボルト孔が開口されている。導管26,・・・とインフレータ側バッグ10aとは、リテーナリング51に押え付けられた状態で、リテーナボルト52,・・・とリテーナナット53,・・・によってフランジ部26eに固定される。
ちなみに、第1の実施の形態では、インフレータ16と導管17(18)との取り付け方は、図26に示すようになる。第1の実施の形態の場合、導管17,18がインフレータ側バッグ10aの外側から制御部屋14,15にそれぞれ接続する。そのため、インフレータ16のフランジ部16eの主バッグ11側には、インフレータ側バッグ10aが配置され、その上にリテーナリング51が重ねられる。また、インフレータ16のフランジ部16eの主バッグ11とは反対側には、側面に導管取付リング50を挟んだ状態で導管17(18)が配置され、その上にリテーナリング51が重ねられる。そして、リテーナボルト52とリテーナナット53によってフランジ部16eに固定される。
次に、図27を参照して、第1〜第4の実施の形態に係るエアバッグ装置のインフレータ制御部54について説明する。図27は、本実施の形態に係るエアバッグ装置のインフレータ制御部の構成図である。
インフレータ制御部54は、主に、衝突感知センサ55及びECU[Electronic Control Unit]56を備えている。衝突感知センサ55は、車両衝突の程度(厳しさ)を感知するセンサであり、例えば、車両の加速度を検出するセンサである。衝突感知センサ55では、感知した衝突の程度を衝突信号SSとしてECU56に送信する。ECU56は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]等からなる電子制御ユニットであり、エアバッグ装置の制御装置として機能する。ECU56では、衝突感知センサ55からの衝突信号SSを各々取り入れ、衝突の程度に応じて主ガス発生室でガスを発生させるか否か、次に第1副ガス発生室でガスを発生させるか否か、最後に第2副ガス発生室でガスを発生させるか否かを判定する。そして、ECU56では、ガスを発生させると判定した各ガス発生室のスクイブ57に、点火電流CIを各々供給する。なお、第4の実施の形態に係るエアバッグ装置40の場合、ECU56では、衝突の程度に応じてガス発生室でガスを発生させるか否かを判定し、ガスを発生させると判定した場合には主ガス発生室のスクイブ57に点火電流CIを供給し、極短時間経過後に副ガス発生室のスクイブ57に点火電流CIを供給する。
第1〜第4の実施の形態に係るエアバッグ装置の動作について説明するが、ほぼ同様の動作となる。そこで、ストラップ機能も有するので、第2の実施の形態に係るエアバッグ装置20の動作を代表して説明する。
ECU56では、衝突感知センサ55から衝突信号SSを取り入れ、衝突の程度に基づいて主バッグ21を膨張させるか否かを判定する。主バッグ21を膨張させる必要がある程度の衝突の場合、ECU56では、主ガス発生室26a,26aの各スクイブ57,57にそれぞれ点火電流CIを供給する。インフレータ26では、主ガス発生室26a,26aでそれぞれガスが発生し、主バッグ21にガスを直接供給する。すると、主バッグ21のみが、膨張する(図7参照)。このとき、エアバッグ装置20では、バッグの容量が最も少なく、大きさも最も小さい。この際、第1導管27がストラップとして機能するので、主バッグ21の展開高さは、第1導管27のインフレータ26から乗員側バッグ20bまでの長さに応じた高さに規制される。また、第1制御部屋24が主バッグ21と第1副バッグ22とを分離しているので、第1副バッグ22にはガスが供給されない。
第1副バッグ22を膨張させる必要がある程度の衝突の場合、ECU56では、第1副ガス発生室26b,26bの各スクイブ57,57にそれぞれ点火電流CIを供給する。インフレータ26では、第1副ガス発生室26b,26bでそれぞれガスが発生する。この発生したガスは、第1導管27,27によって第1制御部屋24に供給される。すると、第1制御部屋24は、内圧が極めて高くなり、制御糸24bが容易に破断し、消滅する。そのため、第1副バッグ22にも主ガス発生室26a,26aからガスが供給され、主バッグ21と第1副バッグ22とによって形成されるバッグが、膨張する(図8参照)。このとき、エアバッグ装置20では、バッグの容量が第1副バッグ22分増加し、大きさも一回り大きくなる。この際、第2導管28がストラップとして機能するので、主バッグ21及び第1副バッグ22によって形成されるバッグの展開高さは、弛み部28iを有する第2導管28のインフレータ26から乗員側バッグ20bまでの長さに応じた高さに規制される。また、第2制御部屋25が第1副バッグ22と第2副バッグ23とを分離しているので、第2副バッグ23にはガスが供給されない。
第2副バッグ23を膨張させる必要がある程度の衝突の場合、ECU56では、第2副ガス発生室26c,26cの各スクイブ57,57にそれぞれ点火電流CIを供給する。インフレータ26では、第2副ガス発生室26c,26cでそれぞれガスが発生する。この発生したガスは、第2導管28,28によって第2制御部屋25に供給される。すると、第2制御部屋25は、内圧が極めて高くなり、制御糸25bが容易に破断し、消滅する。そのため、第2副バッグ23にも主ガス発生室26a,26aからガスが供給され、第1副バッグ22と第2副バッグ23とによって形成されるバッグが、膨張する(図9参照)。このとき、エアバッグ装置20では、バッグの容量が最も多くなり、大きさも最大になる。この際、第2導管28がストラップとして機能するので、全バッグ21,22,23の展開高さは、弛み部を有さない第2導管28のインフレータ26から乗員側バッグ20bまでの長さに応じた高さに規制される。
第1〜第4の実施の形態に係るエアバッグ装置によれば、制御部屋によって主バッグと副バッグ又は第1副バッグと第2副バッグとを分離でき、制御部屋に対応した副ガス発生室及び導管によって制御部屋を確実に消滅させることができる。そのため、このエアバッグ装置では、主バッグ、主バッグ+第1副バッグ(第4の実施の形態の場合、主バッグ+副バッグ)、主バッグ+第1副バッグ+第2副バッグとバッグの容量及び形状を確実に制御することができる。
特に、第2の実施の形態に係るエアバッグ装置20によれば、導管にストラップ機能を持たせているので、バッグの展開高さを制御することができる。また、第4の実施の形態に係るエアバッグ装置40によれば、バッグを下部から確実に膨張させることができ、バッグが乗員の上体下部から拘束し、上体をバランス良く拘束することができる。また、第2及び第3の実施の形態では、副バッグ及び制御部屋をバッグの内部に構成しているので、見栄えも良い。
図28〜図35を参照し、第5の実施の形態に係るエアバッグ装置60について説明する。図28は、第5の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す展開高さ規制及び周長規制がされた状態における断面図である。図29は、第5の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す展開高さ規制及び周長規制が1段階解除された状態における断面図である。図30は、第5の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す展開高さ規制及び周長規制が2段階解除された状態における断面図である。図31は、第5の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す一部を破断した斜視図である。図32は、第5の実施の形態に係る導管とストラップとを取り付けた箇所の斜視図である。図33は、第5の実施の形態に係る導管とストラップとを取り付けた箇所の平面図である。図34は、第5の実施の形態に係る導管とストラップとを取り付けた箇所の断面図である。図35は、第5の実施の形態に係るインフレータを平面視した断面図である。
エアバッグ装置60は、バッグ61内に展開高さを規制する2本のストラップ62,62及び周長(バッグ61の直径)を規制する1本の周長規制帯63が設けられる。エアバッグ装置60では、このストラップ62,62と周長規制帯63によりバッグ61の容量と形状を変化させる。また、エアバッグ装置60では、ストラップ62に2つの弛み部64A,64Bが設けられ、周長規制帯63に2つの弛み部65A,65Bが設けられる。さらに、エアバッグ装置60では、インフレータ66から弛み部64A,64Bに導管67A,67Bが各々接続されるとともに、弛み部65A,65Bに導管68A,68Bが各々接続される(図31参照)。
エアバッグ装置60では、インフレータ側バッグ60aと乗員側バッグ60bとを備えている。インフレータ側バッグ60aは、大径の円形状であり、中央にインフレータ66が取り付けられる(図31参照)。乗員側バッグ60bも、大径の円形状である。インフレータ側バッグ60aと乗員側バッグ60bとは、外縁部が合わされて、縫合糸60cで縫合され、バッグ61が構成される。
ストラップ62は、布製であり、帯状である。ストラップ62,62は、バッグ61の内部に、インフレータ66を挟んで2本の中心がバッグ61の中心付近になるように配置される。そして、ストラップ62は、一端がインフレータ側バッグ60aの内面に縫合糸62aで縫合され、他端が乗員側バッグ60bの内面に縫合糸62aで縫合される。ストラップ62には、バッグ61の展開高さを3段階に制御するために、2つの弛み部64A,64Bが設けられる。弛み部64A,64Bは、ストラップ62の2箇所で各々折り重ねられ、その折り重ねられた端部が合わされて縫合糸64aで縫合されることによって形成される。なお、ストラップ62の長さ及び弛み部64A,64Bの長さをどの程度の長さにするかは、バッグ61の展開高さをどの程度に規制するかによって決まり、任意に設定可能である。
周長規制帯63は、布製であり、帯状である。周長規制帯63は、1本の帯の両端を縫製することにより円弧状としてもよいし、あるいは、1体縫製により円弧状としてもよい。周長規制帯63は、バッグ61の内部に、乗員側バッグ60bの外周端付近に周方向に沿って配置される。そして、周長規制帯63は、複数個の周長規制帯ガイド69,・・・によって、バッグ61に対して周方向に相対移動可能に取り付けられる。周長規制帯ガイド69は、布製であり、周長規制帯63の幅よりも長い長さを有する帯状である。周長規制帯ガイド69は、周長規制帯63を跨ぐように配置され、一端がインフレータ側バッグ60aと共に縫合糸60cで縫合され、他端が乗員側バッグ60bに縫合糸69aによって縫合される。周長規制帯63には、バッグ61の周長を3段階に制御するために、2つの弛み部65A,65Bが設けられる。弛み部65A,65Bは、周長規制帯63の2箇所で各々折り重ねられ、その折り重ねられた端部が合わされて縫合糸65aで縫合されることによって形成される。なお、周長規制帯63の長さ及び弛み部65A,65Bの長さをどの程度の長さにするかは、バッグ61の周長をどの程度に規制するかによって決まり、任意に設定可能である。
導管67A,67B,68A,68Bは、内部が空洞であり、細い管状である。2本の導管67A,67Aは、インフレータ66の対角位置に形成された第1副ガス発生室66b,66bと弛み部64A,64Aとをそれぞれ接続する(図35参照)。導管67Aは、第1副ガス発生室66bでガスが発生すると、その発生したガスを弛み部64Aまで導く。2本の導管67B,67Bは、インフレータ66の対角位置に形成された第2副ガス発生室66c,66cと弛み部64B,64Bとをそれぞれ接続する(図35参照)。導管67Bは、第2副ガス発生室66cでガスが発生すると、その発生したガスを弛み部64Bまで導く。導管68Aは、インフレータ66に形成された第3副ガス発生室66mと弛み部65Aとを接続する(図35参照)。導管68Aは、第3副ガス発生室66mでガスが発生すると、その発生したガスを弛み部65Aまで導く。導管68Bは、インフレータ66に形成された第4副ガス発生室66nと弛み部65Bとを接続する(図35参照)。導管68Bは、第4副ガス発生室66nでガスが発生すると、その発生したガスを弛み部65Bまで導く。
導管67A,67B,68A,68Bは、1枚の細長い布と縫合糸からなり、その布の幅方向の中央部を折り返して重ね、その重ねた長手方向の端部を合わせて縫合糸で縫合することによって形成される。導管67A,67B,68A,68Bの一端は、インフレータ66の副ガス発生室66b,66c,66m,66nにそれぞれ取り付けられる。導管67A,67B,68A,68Bとインフレータ66との取り付け方は、第1〜第4の実施の形態と同様の取り付け方である。
弛み部64A,64B,65A,65Bと導管67A,67B,68A,68Bとの取り付け方について説明する。図32〜図34を参照して、この取り付け方は全て同様の取り付け方なので、弛み部64Aと導管67Aとの取り付け方について説明する。
導管67Aは、導管布67aが折り重ねられたその端部が縫合糸67bで縫合されて管状になった状態で、弛み部64Aの折り重ねられた間に先端部が挿入される。導管67Aの幅は、弛み部64Aの長さより長い幅を有する。弛み部64Aでは、導管67Aが挿入されていない側の開口端部が縫合糸64aによって縫合され、折り重ねられた根元の開口部分も縫合糸64aによって縫合される。また、導管67Aが挿入された側の開口端部では、弛み部64Aの折り重ねた一方側のストラップ62と導管67Aの折り重ねた一方側の導管布67aとを合わせるとともに他方側のストラップ62と他方側の導管布67aとを合わせ、その合わせた部分を縫合糸64aによって縫合する(図34参照)。このように、弛み部64Aでは、三辺の開口部分が縫合されることによって小部屋が形成されるとともに、導管67Aと空間的に繋がる。そのため、弛み部64Aでは、導管67Aからガスが供給されると、ガスが溜まり、その小部屋が膨張する。なお、縫合糸64aは、弛み部64Aの極めて高い内圧で容易に破断する材質のものが選ばれる。したがって、導管67Aを経由してガスが供給されると、縫合糸64aが容易に破断し、弛み部64Aが消滅する。
インフレータ66は、基本的には第1〜第4の実施の形態に係るインフレータと同様の構成であるが、副ガス発生室の個数が異なる。インフレータ66には、主ガス発生室66a,66a、第1副ガス発生室66b、66b、第2副ガス発生室66c、66c、第3副ガス発生室66m及び第4副ガス発生室66nが形成される。主ガス発生室66aは、バッグ61にガスを供給するガス発生室であり、多量のガスを供給しなければならないので、副ガス発生室より大きい。第1副ガス発生室66bは、弛み部64Aにガスを供給するガス発生室である。第2副ガス発生室66cは、弛み部64Bにガスを供給するガス発生室である。第3副ガス発生室66mは、弛み部65Aにガスを供給するガス発生室である。第4副ガス発生室66nは、弛み部65Bにガスを供給するガス発生室である。副ガス発生室66b,66c,66m,66nは、弛み部64A等の小部屋にガスを供給するので主ガス発生室66aより小さいが、この主部屋の内圧をバッグ61の内圧より極めて高い内圧にする必要があるので高圧ガスを発生する。
エアバッグ装置60のインフレータ制御部も、第1〜第4の実施の形態に係るインフレータ制御部54と同様の構成である(図27参照)。第5の実施の形態の場合、ECU56では、衝突感知センサ55からの衝突信号SSを各々取り入れ、衝突の程度に応じて主ガス発生室66aでガスを発生させるか否か、次に第1副ガス発生室66b及び第3副ガス発生室66mでガスを発生させるか否か、最後に第2副ガス発生室66c及び第4副ガス発生室66nでガスを発生させるか否かを判定する。
エアバッグ装置60の動作について説明する。ECU56では、衝突感知センサ55から衝突信号SSを取り入れ、衝突の程度に基づいてバッグ61を膨張させるか否かを判定する。バッグ61を膨張させる程度の衝突の場合、ECU56では、主ガス発生室66a,66aのスクイブ57,57にそれぞれ点火電流CIを供給する。インフレータ66では、主ガス発生室66a,66aでそれぞれガスが発生し、バッグ61にガスを直接供給する。すると、バッグ61が、膨張する(図28参照)。この際、2本のストラップ62,62は2つの弛み部64A,64Bをそれぞれ有しているので、バッグ61の展開高さは、ストラップ62から2つの弛み部64A,64Bの長さ分を差し引いた長さに応じた高さに規制される。また、周長規制帯63は2つの弛み部65A,65Bを有しているので、バッグ61の周長は、周長規制帯63から2つの弛み部65A,65Bの長さ分を差し引いた長さに応じた周長に規制される。このように、エアバッグ装置60では、バッグ61の容量は最も少なく、展開高さも最も低く、直径も最も短い。
展開高さ及び周長を1段階解除させる程度の衝突の場合、ECU56では、第1副ガス発生室66b,66b及び第3副ガス発生室66mの各スクイブ57,57,57にそれぞれ点火電流CIを供給する。インフレータ66では、第1副ガス発生室66b,66b及び第3副ガス発生室66mでそれぞれガスが発生する。この第1副ガス発生室66b,66bで発生したガスは、導管67A,67Aによって弛み部64A,64Aにそれぞれ供給される。すると、弛み部64A,64Aでは、小部屋の内圧が極めて高くなり、縫合糸64aが容易に破断する。そのため、ストラップ62,62は、弛み部64Aの部分が延び、弛み部64Aの長さ分長くなる。また、この第3副ガス発生室66mで発生したガスは、導管68Aによって弛み部65Aに供給される。すると、弛み部65Aでは、小部屋の内圧が極めて高くなり、縫合糸65aが容易に破断する。そのため、周長規制帯63は、弛み部65Aの部分が延び、弛み部65Aの長さ分長くなる。このように、エアバッグ装置60では、展開高さが弛み部64A分高くなるとともに周長が弛み部65A分長くなり、バッグ61の容量が増加し、大きさも一回り大きくなる。この際、2本のストラップ62,62は1つの弛み部64Bをそれぞれ有しているので、バッグ61の展開高さは、ストラップ62から1つの弛み部64Bの長さ分を差し引いた長さに応じた高さに規制される。また、周長規制帯63は1つの弛み部65Bを有しているので、バッグ61の周長は、周長規制帯63から1つの弛み部65Bの長さ分を差し引いた長さに応じた周長に規制される。
展開高さ及び周長を2段階解除させる程度の衝突の場合、ECU56では、第2副ガス発生室66c,66c及び第4副ガス発生室66nの各スクイブ57,57,57にそれぞれ点火電流CIを供給する。インフレータ66では第2副ガス発生室66c,66c及び第4副ガス発生室66nでそれぞれガスが発生する。この第2副ガス発生室66c,66cで発生したガスは導管67B,67Bによって弛み部64B,64Bにそれぞれ供給され、弛み部64B,64Bでは縫合糸64aが容易に破断する。そのため、ストラップ62,62は、弛み部64Bの長さ分長くなる。また、この第4副ガス発生室66nで発生したガスは導管68Bによって弛み部65Bに供給され、弛み部65Bでは縫合糸65aが容易に破断する。そのため、周長規制帯63は、弛み部65Bの長さ分長くなる。このように、エアバッグ装置60では、展開高さが弛み部64B分更に高くなるとともに周長が弛み部65B分更に長くなり、バッグ61の容量が最大になり、大きさも最大になる。この際、バッグ61は、展開高さがストラップ62の長さに応じた高さに規制され、周長が周長規制帯63の長さに応じた周長に規制される。
エアバッグ装置60によれば、ストラップ62に設けた弛み部64A,64B及び周長規制帯63に設けた弛み部65A,65Bによってバッグ61の展開高さ及び周長を段階的に変化させることができ、弛み部64A等に対応した副ガス発生室66b等及び導管67A等によって弛み部64A等を確実に消滅させることができる。そのため、エアバッグ装置60では、展開高さ及び周長を段階的に変えることにより、バッグ61の容量及び形状を確実に制御することができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態ではインフレータを円筒形状とし、1つのインフレータに主ガス発生室と副ガス発生室を構成したが、インフレータの形状等は適宜設定可能であり、主ガス発生部と副ガス発生部とを別々のインフレータで構成してもよい。
また、本実施の形態では制御部では衝突感知センサによる衝突の程度に基づいて制御部屋や弛み部にガスを供給するか否かを判定し、バッグの容量や形状を制御する構成としたが、乗員の体格や助手席の着座位置を検知し、乗員の体格や助手席の着座位置に基づいて制御部屋や弛み部にガスを供給するか否かを判定し、バッグの容量や形状を制御する構成としてもよい。
また、第1〜第4の実施の形態では副バッグを2つ又は1つを備える構成としたが、副バッグの数については特に限定しない。また、副バッグの形状や配置についても特に限定しない。主バッグの形状や配置についても特に限定しない。
また、第1〜第4の実施の形態では制御布を折り返して開口部をインフレータ側バッグ及び乗員側バッグと共に制御糸で縫合することによって制御部屋を構成したが、ガスが供給されて内圧が所定の圧力を超えると制御部屋が消滅すればよいので、このような機能を有する制御部屋であれば、特にその構成を限定しない。
また、第1〜第3の実施の形態では制御部屋に対して副ガス発生室及び導管がそれぞれ2つづつ構成されたが、特にその数を限定しない。ちなみに、制御部屋に均等にかつ短時間にガスを行き渡らせるためには、個数が多いほうがよい。また、1つの副ガス発生室から2つの導管を経由して制御部屋にガスを供給する構成でもよい。
また、第5の実施の形態ではストラップ及び周長規制帯を備える構成としたが、いずれか一方を備える構成としてもよい。さらに、第5の実施の形態ではストラップ、周長規制帯共に2つの弛み部を設ける構成としたが、展開高さや周長を規制する段階に応じて任意の数の弛み部を設けてよい。また、第5の実施の形態ではストラップと周長規制帯の弛み部を同時に制御する構成としたが、別々に制御する構成としてもよい。
また、第5の実施の形態では第3副ガス発生室及び第4副ガス発生室を設ける構成としたが、周長規制帯の2つの弛み部と第1副ガス発生室、第2副ガス発生室とを導管でそれぞれ接続し、第1副ガス発生室、第2副ガス発生室により周長規制帯の弛み部にガスを供給する構成としてもよい。
第1の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す未膨張状態における断面図である。 第1の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す主バッグ膨張状態における断面図である。 第1の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す第1副バッグまで膨張状態における断面図である。 第1の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す全バッグ膨張状態における断面図である。 インフレータからのガスの流れを示す図である。 第2制御部屋の拡大図であり、(a)が第2制御部屋が未膨張状態であり、(b)が第2制御部屋が膨張状態であり、(c)が第2制御部屋が消滅状態である。 第2の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す主バッグ膨張状態における断面図である。 第2の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す第1副バッグまで膨張状態における断面図である。 第2の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す全バッグ膨張状態における断面図である。 第2の実施の形態に係る導管の断面図である。 第2の実施の形態に係る導管と乗員側バッグとの取り付け部分の拡大図である。 図11のA−A線断面図である。 図7のE部拡大図である。 図13に示す第1制御部屋の一部分の斜視図である。 図13に示す第1導管の乗員側バッグへの挿入部分の斜視図である。 第3の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す主バッグ膨張状態における断面図である。 第3の実施の形態に係る制御布のガス導入口付近の斜視図である。 第3の実施の形態に係る導管と制御布との取り付け部分の平面図である。 第3の実施の形態に係る導管と制御布との取り付け部分の断面図である。 第4の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す主バッグ膨張状態における断面図である。 第4の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す全バッグ膨張状態における断面図である。 本実施の形態に係るインフレータと導管との取り付け部分の側断面図である。 本実施の形態に係るインフレータであり、(a)が平面視した断面図であり、(b)が側面図である。 本実施の形態に係るインフレータに導管を取り付けた状態で平面視した断面図である。 本実施の形態に係るインフレータに導管を取り付けた箇所の斜視図である。 第1の実施の形態に係るインフレータと導管との取り付け部分の側断面図である。 本実施の形態に係るエアバッグ装置のインフレータ制御部の構成図である。 第5の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す展開高さ規制及び周長規制がされた状態における断面図である。 第5の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す展開高さ規制及び周長規制が1段階解除された状態における断面図である。 第5の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す展開高さ規制及び周長規制が2段階解除された状態における断面図である。 第5の実施の形態に係るエアバッグ装置の構成を示す一部を破断した斜視図である。 第5の実施の形態に係る導管とストラップとを取り付けた箇所の斜視図である。 第5の実施の形態に係る導管とストラップとを取り付けた箇所の平面図である。 第5の実施の形態に係る導管とストラップとを取り付けた箇所の断面図である。 第5の実施の形態に係るインフレータを平面視した断面図である。
符号の説明
10,20,30,40,60…エアバッグ装置、10a,20a,30a,60a…インフレータ側バッグ、10b,20b,30b,60b…乗員側バッグ、10c,20c,30c,60c…縫合糸、40a…バッグ、11,21,31,41…主バッグ、12,22,32…第1副バッグ、42…副バッグ、13,23,33…第2副バッグ、14,24,34…第1制御部屋、44…制御部屋、14a,24a,34a,44a…制御布、14b,24b,34b,44b…制御糸、24d,34d…ガス導入口、15,25,35…第2制御部屋、15a,25a,35a…制御布、15b,25b,35b…制御糸、15c…開口部、16,26,36,46,66…インフレータ、16a,26a,66a…主ガス発生室、16b,26b,66b…第1副ガス発生室、16c,26c,66c…第2副ガス発生室、26d…円筒部、16e,26e…フランジ部、26f,26g,26h…ガス供給口、26i…ボルト孔、66m…第3副ガス発生室、66n…第4副ガス発生室、17,27,37…第1導管、47、67A,67B,68A,68B…導管、27a,27b,67a…導管布、27c,27e,27f,27g,27i,37g,67b…縫合糸、27d,27h…補助布、27n…ガス導入口、18,28,38…第2導管、28d…補助布、28e,28f,28j…縫合糸、28h,28i…弛み部、28n…ガス導入口、50…導管取付リング、50a…ガス導入口、50b…縫合糸、51…リテーナリング、52…リテーナボルト、53…リテーナナット、54…インフレータ制御部、55…衝突感知センサ、56…ECU、57…スクイブ、61…バッグ、62…ストラップ、62a…縫合糸、63…周長規制帯、64A,64B,65A,65B…弛み部、64a,65a…縫合糸、69…周長規制帯ガイド、69a…縫合糸

Claims (8)

  1. 容量及び/又は形状が変化するバッグと、
    ガスが供給されることによって前記バッグの容量及び/又は形状を変化させるバッグ変化制御部と、
    主ガス発生部と前記バッグ変化制御部に対応した副ガス発生部とを有するインフレータと、
    前記対応したバッグ変化制御部と副ガス発生部とを接続し、前記副ガス発生部で発生したガスを前記バッグ変化制御部に流し込む導管と
    を備え、
    前記バッグの容量及び/又は形状を変化させる場合、前記バッグ変化制御部に対応した副ガス発生部でガスを発生させ、当該バッグ変化制御部にガスを供給することを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記バッグは、主バッグと当該主バッグに隣接して配置される副バッグとを有し、
    前記バッグ変化制御部は、前記主バッグと前記副バッグとの境界に配置され、
    前記副バッグを膨張させる場合、前記主バッグと副バッグとの境界に配置されたバッグ変化制御部に対応した副ガス発生部でガスを発生させ、当該バッグ変化制御部にガスを供給することを特徴とする請求項1に記載するエアバッグ装置。
  3. 前記バッグは、複数の副バッグを有し、第1副バッグに隣接して第2副バッグが配置され、
    前記バッグ変化制御部は、前記第1副バッグと前記第2副バッグとの境界に配置され、
    前記第2副バッグを膨張させる場合、前記第1副バッグと第2副バッグとの境界に配置されたバッグ変化制御部に対応した副ガス発生部でガスを発生させ、当該バッグ変化制御部にガスを供給することを特徴とする請求項2に記載するエアバッグ装置。
  4. 前記バッグ変化制御部は、前記バッグの内部に配置された袋状の布の開口部を糸によって前記バッグと共に縫合することによって形成され、前記対応した副ガス発生部で発生したガスが供給されることによって前記糸が破断することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載するエアバッグ装置。
  5. 前記導管は、前記バッグの展開高さを規制する機能を有することを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載するエアバッグ装置。
  6. 前記バッグの展開高さを規制するストラップを備え、
    前記バッグ変化制御部は、前記ストラップの一部を弛ませた部分に形成され、
    前記ストラップの弛み部分を延ばす場合、前記ストラップに形成されたバッグ変化制御部に対応した副ガス発生部でガスを発生させ、当該バッグ変化制御部にガスを供給することを特徴とする請求項1に記載するエアバッグ装置。
  7. 前記バッグの周長を規制する周長規制帯を備え、
    前記バッグ変化制御部は、前記周長規制帯の一部を弛ませた部分に形成され、
    前記周長規制帯の弛み部分を延ばす場合、前記周長規制帯に形成されたバッグ変化制御部に対応した副ガス発生部でガスを発生させ、当該バッグ変化制御部にガスを供給することを特徴とする請求項1又は請求項6に記載するエアバッグ装置。
  8. 前記バッグ変化制御部は、前記ストラップ又は前記周長規制帯の一部を折り重ね、開口されている三辺を糸によって縫合することによって形成され、前記対応した副ガス発生部で発生したガスが供給されることによって前記糸が破断することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載するエアバッグ装置。
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