JP2005199630A - インク・ジェット・プリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】UVインクのように光によって硬化するインクを用いて良好な印刷結果を得る。
【解決手段】所定の方向に移動しながら光によって硬化するインクをインク・ジェット・ノズルから媒体上に射出するインク・ヘッドと、上記インク・ヘッドの移動と同期して上記所定の方向に移動しながら上記媒体上に光を照射して、上記媒体上に落下した上記インクを上記媒体上において硬化させる光照射手段と、上記光照射手段が上記所定の方向に移動する速度を設定する設定手段と、上記設定手段によって設定された速度で上記光照射手段が上記所定の方向に移動するように制御する制御手段とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インク・ジェット・プリンタに関し、さらに詳細には、数値制御により記録紙などの媒体上に印刷、例えば、高解像度でのカラー印刷などを行う際に用いて好適なインク・ジェット・プリンタに関する。
なお、本明細書において「媒体」とは、普通紙などの紙類よりなる各種の記録紙は勿論のこと、OHPシートあるいはPVCシートなどのような各種の厚さの薄い媒体や各種の厚さの厚い媒体をも含むものとする。
従来より、マイクロ・コンピューターによって全体の動作を制御され、給紙装置によって供給された記録紙上に記録紙の幅方向(なお、本明細書においては、当該記録紙の幅方向を、「走査方向」と適宜称することとする。)で移動するインク・ヘッドを用い、インク・ジェット方式により所定の印刷を行うにしたインク・ジェット・プリンタが知られている。
こうしたインク・ジェット・プリンタにおいては、走査方向にインク・ヘッドが移動する際の走査速度が、インク・ヘッドの吐出能力や画質、設定された印画モード、解像度などに応じた適切な速度に、予め製品の工場出荷時などに設定されているものである。
なお、本明細書のおいては、上記「走査方向にインク・ヘッドが移動する際の走査速度」を、「スキャン・スピード」と適宜称することとする。
そして、上記したようなインク・ジェット・プリンタにおいては、スキャン・スピードが予め設定されて所定の速度に固定されているので、所定の速度で走査方向に移動するインク・ヘッドのインク・ジェット・ノズルから射出されたインクの飛滴が、媒体上の所定の位置に落下して、媒体上の所定の位置にドットが形成されて、良好な印刷結果を得ることができる。
ここで、上記したようなインク・ジェット・プリンタにおいては、水性のインクや有機溶剤系のソルベントインクなどを用いた場合には、予め設定されたスキャン・スピードで良好な印刷結果が得られるものの、紫外線で硬化するUVインクを用いた場合には、新たな問題点を招来することになっていた。
より詳細には、UVインクを使用する場合には、インク・ジェット・プリンタに配設された紫外線ランプを、インク・ヘッドと一体的に予め設定されたスキャン・スピードで走査方向に移動することで、紫外線ランプから媒体上に紫外線を照射して、媒体上に落下したUVインクを媒体上において硬化させて印刷が行われる。
こうしたUVインクを使用するインク・ジェット・プリンタにおいては、スキャン・スピードが紫外線ランプから媒体上に照射される紫外線の量と直接関係するものなので、UVインクが硬化するのに十分な量の紫外線が紫外線ランプから媒体上に照射されるような速度に、予めスキャン・スピードが設定されている。
しかしながら、紫外線ランプに使用される水銀バルブは、紫外線ランプの点灯時間が1000時間を超えると出力がおよそ70〜80%に低下してしまうというように、紫外線ランプの出力は経年変化によって低下するものである。
そして、出力が低下した状態の紫外線ランプであっても、従来のインク・ジェット・プリンタにおいては、予め設定されたスキャン・スピードで媒体上を走査するので、媒体上に十分な量の紫外線が照射されなくなり、媒体上に落下したUVインクが完全に硬化せず、印刷の品質が低下する恐れがあるという問題点があった。
また、紫外線で硬化するUVインクには、例えば白色のUVインクのように、その色彩の違いによって硬化し難い性質を有するものや、銘柄による組成の違いなどから硬化特性の異なるものがある。
このため、予め製品の工場出荷時などに、UVインクが硬化するのに十分な量の紫外線が紫外線ランプから媒体上に照射されるようにスキャン・スピードを設定していても、実際に使用するUVインクの種類によっては、媒体上において完全に硬化しないこともあり、画質の低下を生起する恐れがあるという問題点があった。
なお、本願出願人が特許出願時に知っている先行技術は、上記において説明したようなものであって文献公知発明に係る発明ではないため、記載すべき先行技術情報はない。
本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、UVインクのように光によって硬化するインクを用いて良好な印刷結果を得ることができるようにしたインク・ジェット・プリンタを提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、所定の方向に移動しながら光によって硬化するインクをインク・ジェット・ノズルから媒体上に射出するインク・ヘッドと、上記インク・ヘッドの移動と同期して上記所定の方向に移動しながら上記媒体上に光を照射して、上記媒体上に落下した上記インクを上記媒体上において硬化させる光照射手段と、上記光照射手段が上記所定の方向に移動する速度を設定する設定手段と、上記設定手段によって設定された速度で上記光照射手段が上記所定の方向に移動するように制御する制御手段とを有するようにしたものである。
従って、本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、制御手段によって設定された速度で光照射手段が所定の方向に移動するようになるので、光照射手段によって媒体上に照射される光の量を調節して、媒体上に落下したインクを硬化させ良好な印刷結果を得ることができる。
また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、さらに、上記インクの硬化が困難な条件を満たすようにして構成された複数の印画テストパターンを示すデータを記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶された上記データの示す複数の上記印画テストパターンのいずれかを選択する選択手段と、上記選択手段によって選択された上記印画テストパターンの印刷を指示する指示手段とを有するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の発明において、さらに、上記制御手段は、上記設定手段によって設定された速度で上記光照射手段が上記所定の方向に移動するように制御するとともに、上記設定手段によって設定された速度に応じて上記インク・ジェット・ノズルから上記インクを射出するタイミングに関するパタメーターを変更するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項4に記載の発明は、所定の方向に移動しながら光によって硬化するインクをインク・ジェット・ノズルから媒体上に射出するインク・ヘッドと、上記インク・ヘッドの移動と同期して上記所定の方向に移動しながら上記媒体上に光を照射して、上記媒体上に落下した上記インクを上記媒体上において硬化させる光照射手段と、上記インクの硬化が困難な条件を満たすようにして構成された複数の印画テストパターンを示すデータを記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶された上記データの示す複数の上記印画テストパターンのいずれかを選択する選択手段と、上記選択手段によって選択された上記印画テストパターンの印刷を指示する指示手段と、上記指示手段の指示に従って上記媒体上の印刷された上記印画テストパターンの品質を判断する判断手段と、上記判断手段の判断結果に基づいて上記光照射手段が上記所定の方向に移動する速度を変更する変更手段と、上記変更手段によって変更された速度で上記光照射手段が上記所定の方向に移動するように制御するとともに、上記変更手段によって変更された速度に応じて上記インク・ジェット・ノズルから上記インクを射出するタイミングに関するパタメーターを変更する制御手段とを有するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項5に記載の発明は、所定の方向に移動しながら光によって硬化するインクをインク・ジェット・ノズルから媒体上に射出するインク・ヘッドと、上記インク・ヘッドの移動と同期して上記所定の方向に移動しながら上記媒体上に光を照射して、上記媒体上に落下した上記インクを上記媒体上において硬化させる光照射手段と、上記光照射手段の出力を検出する検出手段と、上記検出手段によって検出された上記光照射手段の出力に対応させて上記光照射手段が上記所定の方向に移動する速度を変更する変更手段と、上記変更手段によって変更された速度で上記光照射手段が上記所定の方向に移動するように制御するとともに、上記変更手段によって変更された速度に応じて上記インク・ジェット・ノズルから上記インクを射出するタイミングに関するパタメーターを変更する制御手段とを有するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項6に記載の発明は、所定の方向に移動しながら光によって硬化するインクをインク・ジェット・ノズルから媒体上に射出するインク・ヘッドと、上記インク・ヘッドの移動と同期して上記所定の方向に移動しながら上記媒体上に光を照射して、上記媒体上に落下した上記インクを上記媒体上において硬化させる光照射手段と、上記光照射手段の点灯時間を計測する計測手段と、上記計測手段によって計測された上記光照射手段の点灯時間に対応させて上記光照射手段が上記所定の方向に移動する速度を変更する変更手段と、上記変更手段によって変更された速度で上記光照射手段が上記所定の方向に移動するように制御するとともに、上記変更手段によって変更された速度に応じて上記インク・ジェット・ノズルから上記インクを射出するタイミングに関するパタメーターを変更する制御手段とを有するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項7に記載の発明は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の発明において、さらに、上記インク・ヘッドの上記インク・ジェット・ノズルから射出される上記インクはUVインクであり、上記光照射手段は紫外線ランプであって、上記インク・ヘッドと上記光照射手段とは一体的に上記所定の方向に移動するようにしたものである。
本発明によるインク・ジェット・プリンタは、UVインクのように光によって硬化するインクを用いて良好な印刷結果を得ることができるようになるという優れた効果を奏する。
以下、添付の図面に基づいて、本発明によるインク・ジェット・プリンタの実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
図1には、本発明によるインク・ジェット・プリンタの実施の形態の一例を示す概略構成説明図が示されており、図2には、図1の要部を拡大的に示した説明図が示されている。
なお、本発明によるインク・ジェット・プリンタにおいては、媒体としては記録紙を用いるものとする。
この図1に示すインク・ジェット・プリンタ10は、基台部材12に支持され走査方向に延長して配設された固定系のベース部材14と、ベース部材14の左右両端でベース部材14に直交して配設された側方部材16L、16Rと、側方部材16R内に配設された5つのインク・カートリッジ18−1〜18−5と、左右2つの側方部材16L、16Rを連結する中央壁20と、中央壁20の壁面に平行して走査方向に移動自在に配設されたワイヤー22と、ワイヤー22に固定的に配設されたインク・ヘッド・ホルダー24と、インク・ヘッド・ホルダー24に記録紙と対向するようにして配設された5つのインク・ヘッド26−1〜26−5と、インク・ヘッド・ホルダー24に記録紙と対向するようにして5つのインク・ヘッド26−1〜26−5を挟み込むような位置で配設された2つの紫外線ランプ28,30と、側方部材16Rに配設された操作子群32とを有して構成されている。
なお、こうしたインク・ジェット・プリンタ10の全体の動作は、後に詳述するようにマイクロ・コンピューター100によって制御されている。
ここで、5つのインク・ヘッド26−1〜26−5はいずれも同一の構成を備えており、インク・ヘッド26−1〜26−5の下面には、インクを記録紙に対して射出する射出口としてのインク・ジェット・ノズル(図示せず)が複数個配設されている。
そして、インク・ヘッド26−1〜26−5にはそれぞれ、5つのインク・カートリッジ18−1〜18−5のそれぞれに収容された液体状のインクが、インク・チューブによって搬送されて供給されるものである。こうしてインク・ヘッド26−1〜26−5に供給されたインクがインク・ジェット・ノズルから射出され、インク・ジェット・ノズルから射出されたインクの飛滴が記録紙上に落下してドットが形成されて、所定の印刷が行われるものである。
なお、5つのインク・カートリッジ18−1〜18−5のそれぞれに収容されている液体状のインクは、紫外線で硬化するUVインクであり、それぞれ異なる色彩のインクである。具体的には、インク・カートリッジ18−1からインク・ヘッド26−1には白色のインクが供給され、インク・カートリッジ18−2からインク・ヘッド26−2には黒色のインクが供給され、インク・カートリッジ18−3からインク・ヘッド26−3には青色(シアン)のインクが供給され、インク・カートリッジ18−4からインク・ヘッド26−4には赤色(マゼンタ)のインクが供給され、インク・カートリッジ18−5からインク・ヘッド26−5には黄色(イエロー)のインクが供給されるようになされている。
一方、紫外線ランプ28,30はいずれも同一の構成を備えており、インク・ヘッド26−1〜26−5のインク・ジェット・ノズルから射出されるUVインクの飛滴が落下する記録紙上に紫外線を照射して、記録紙上においてUVインクを硬化させるものである。
ここで、ワイヤー22に固定的に配設されたインク・ヘッド・ホルダー24は、ワイヤー22がモーターなどの駆動装置(図示せず)によって巻き取られて走査方向に移動すると、このワイヤー22の移動に伴って中央壁20の壁面に沿って走査方向に移動する。
このため、インク・ヘッド・ホルダー24に固定的に配設されたインク・ヘッド26−1〜26−5と紫外線ランプ28,30とは一体的に、インク・ヘッド・ホルダー24の移動に伴って記録紙上を走査方向に移動する。即ち、側方部材16R側からインク・ジェット・プリンタ10の中央を経て側方部材16L側へと走査方向における行き方向(図2参照)で移動するとともに、側方部材16L側からインク・ジェット・プリンタ10の中央を経て側方部材16R側へと走査方向における帰り方向(図2参照)で移動する。
このようにインク・ヘッド26−1〜26−5と紫外線ランプ28,30とは一体的に移動するので、走査方向にインク・ヘッド26−1〜26−5が移動する際の走査速度、即ち、スキャン・スピードは、紫外線ランプ28,30が走査方向に移動する速度と一致するものである。
そして、インク・ジェット・プリンタ10においては、スキャン・スピードが紫外線ランプ28,30から記録紙上に照射される紫外線の量と直接関係するものなので、UVインクが硬化するのに十分な量の紫外線が紫外線ランプ28,30から記録紙上に照射されるような速度に、予めスキャン・スピードが設定されている。なお、この実施の形態においては、インク・ジェット・プリンタ10の工場出荷時などに、スキャン・スピードは、標準のスキャン・スピード(図6(a)(b)に示す標準のスキャン・スピード(S)参照)に設定されている。
ここで、マイクロ・コンピューター100は、上記したワイヤー22を巻き取るモーターの駆動制御を含むインク・ジェット・プリンタ10の全体の動作を制御するものである。マイクロ・コンピューター100は、図3に示すように、後述するリード・オンリ・メモリ(ROM)104に格納されたプログラムに従って処理を実行する中央処理装置(CPU)102と、CPU102が実行するプログラムなどを格納したプログラム記憶部104−1や印画テストパターン(後述する)を示すテストパターン・データを記憶するテストパターン記憶部104−2やスキャン・スピードを示すスキャン・スピード・データを記憶するスキャン・スピード記憶部104−3や各種パラメーターを示すデータを記憶するパラメーター記憶部104−4などが設定されたROM104と、CPU102の制御によってインク・ジェット・プリンタ10が動作する際に用いられる種々のデータを記憶するインク・ジェット・プリンタ10の動作が行われる際のワーキング・エリアとしての領域などが設定されたランダム・アクセス・メモリ(RAM)106とを有して構成されている。
また、操作子群32は、側方部材16Rに配設されており、画面上に所定のメニューなどを表示する表示装置や、表示装置の画面の所望の位置などを選択可能な入力装置などにより構成されており、インク・ジェット・プリンタ10を使用するユーザーの所望の指示を入力するものである。
なお、この実施の形態においては、操作子群32を構成する表示装置の画面に、入力装置である板状のポインティングデバイスのタッチパネルが装着されており、表示装置の画面に表示された文字などに対応するタッチパネルの位置を、ユーザーが指やペンなどで指定することにより、指定された位置の文字などの選択ができるようになされている。
そして、操作子群32の操作により行われた各種設定の内容は、マイクロ・コンピューター100によって処理されて、本発明による印刷処理に用いられる情報としてRAM106の所定のエリアに記憶される。
ここで、図4には、操作子群32の表示装置の画面に表示されるユーザー設定画面200の一例を示す説明図が示されている。このユーザー設定画面200においては、印画テストパターンを選択して設定する印画テストパターン欄200aと、スキャン・スピードを選択して設定するスキャン・スピード欄200bと、印画テストパターンの印刷の開始を指示するか否かを選択して設定するテスト印刷開始欄200cとが表示されるものである。
そして、ユーザー設定画面200の印画テストパターン欄200aにおいて、ユーザーが操作子群32のタッチパネルを指やペンなどで所定の位置を選択すると、マイクロ・コンピューター100のCPU102の処理により、テストパターン・データ記憶部104−2に記憶されているテストパターン・データに基づいて、記録紙上に印画テストパターンが印刷される。
図5(a)には、テストパターン・データに基づいて記録紙上に印刷される印画テストパターンの一例を模式的に示す説明図が示されている。なお、図5(a)〜(h)においては、異なる色彩を異なる模様などで現して印画テストパターンを模式的に示しているものである。
ユーザー設定画面200の印画テストパターン欄200aにおいて、印画テストパターンA欄200a−1が選択された場合には、黒色(ブラック:K)、青色(シアン:C)、赤色(マゼンタ:M)ならびに黄色(イエロー:Y)の4色がそれぞれ最大濃度、即ち、100%で単一の領域に混色となるように出力されて印画テストパターンA(図5(b)参照)が印刷される。ユーザー設定画面200の印画テストパターン欄200aにおいて、印画テストパターンB欄200a−2が選択された場合には、青色(C)、赤色(M)ならびに黄色(Y)の3色がそれぞれ最大濃度で単一の領域に混色となるように出力されて印画テストパターンB(図5(c)参照)が印刷される。ユーザー設定画面200の印画テストパターン欄200aにおいて、印画テストパターンC欄200a−3が選択された場合には、黒色(K)が最大濃度で単一の領域に単色で出力されて印画テストパターンC(図5(d)参照)が印刷される。ユーザー設定画面200の印画テストパターン欄200aにおいて、印画テストパターンD欄200a−4が選択された場合には、青色(C)、赤色(M)ならびに黄色(Y)の3色がそれぞれ最大濃度で異なる領域に単色となるように出力されて印画テストパターンD(図5(e)参照)が印刷される。ユーザー設定画面200の印画テストパターン欄200aにおいて、印画テストパターンE欄200a−5が選択された場合には、白色が最大濃度で単一の領域に単色で出力されて印画テストパターンE(図5(f)参照)が印刷される。ユーザー設定画面200の印画テストパターン欄200aにおいて、印画テストパターンF欄200a−6が選択された場合には、青色(C)、赤色(M)ならびに黄色(Y)の3色がそれぞれ最大濃度で2色ずつ異なる領域に混色となるように出力されて印画テストパターンF(図5(f)参照)が印刷される。ユーザー設定画面200の印画テストパターン欄200aにおいて、印画テストパターンG欄200a−7が選択された場合には、青色(C)、赤色(M)ならびに黄色(Y)の3色がそれぞれ最大濃度で互いに重なる部分を有する略円形形状の領域に出力されて印画テストパターンG(図5(h)参照)が印刷される。
また、ユーザー設定画面200の印画テストパターン欄200aにおいて、印画テストパターンA欄200a−1と印画テストパターンE欄200a−5とが選択された場合には、印画テストパターンA(図5(b)参照)ならびに印画テストパターンE(図5(f)参照)の複数の印画テストパターンが印刷される。即ち、ユーザー設定画面200の印画テストパターン欄200aにおいては、ユーザーが任意の印画テストパターンを単数あるいは複数選択して設定可能なものである。
なお、上記した印画テストパターンA、B、C、D、E、F、Gはいずれも、それぞれの色彩のUVインクを最大濃度、即ち、100%で出力しており、UVインクの硬化が困難な条件を満たすようにして構成された印画テストパターンとなっている。
また、上記した印画テストパターンA、B、C、D、E、Fは、例えば、10mm×10mmの略矩形形状の領域に印刷されるものであり(図5(a)参照)、印画テストパターンGは略円形形状の領域に印刷されるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、印画テストパターンが印刷される領域の形状や大きさは適宜変更可能なものである。
また、ユーザー設定画面200のスキャン・スピード欄200bにおいて、ユーザーが操作子群32のタッチパネルを指やペンなどで所定の位置を選択すると、マイクロ・コンピューター100のCPU102の処理により、ユーザーによって選択されたエリアに応じたスキャン・スピードを示すスキャン・スピード・データがROM104のスキャン・スピード記憶部104−3から読み出される。即ち、スキャン・スピード欄200bにおいては、ユーザーが任意のスキャン・スピードを選択して設定可能なものである。
より詳細には、スキャン・スピード欄200bの「標準」エリア200b−1が選択された場合には、CPU102の処理により、標準のスキャン・スピードを示すスキャン・スピード・データがスキャン・スピード記憶部104−3から読み出される。
また、スキャン・スピード欄200bは、「標準」エリア200b−1を基準にプラスマイナスの範囲でスキャン・スピードが設定可能なようになされており、CPU102の処理により、「速い」エリア200b−2側が選択された場合には、標準のスキャン・スピードより速いスキャン・スピードを示すスキャン・スピード・データがスキャン・スピード記憶部104−3から読み出され、「遅い」エリア200b−3側が選択された場合には、標準のスキャン・スピードより遅いスキャン・スピードを示すスキャン・スピード・データがスキャン・スピード記憶部104−3から読み出される。
そして、インク・ジェット・プリンタ10においては、マイクロ・コンピューター100の制御により、スキャン・スピード記憶部104−3から読み出されたスキャン・スピード・データの示すスキャン・スピードに対応させて、所定のパラメーターに関しては設定変更を行うようになされている。
具体的には、インク・ヘッド26−1〜26−5のインク・ジェット・ノズルからUVインクを射出するタイミングに関するパラメーターであるヘッド駆動周波数(ファイヤーレイト)ならびに位置合わせ補正量の2つのパラメータが、スキャン・スピード記憶部104−3から読み出されたスキャン・スピード・データの示すスキャン・スピード、即ち、紫外線ランプ28,30が走査方向に移動する速度に応じて変更される。
ヘッド駆動周波数は、インク・ヘッド26−1〜26−5を動作させるための駆動周波数であり、スキャン・スピードと図6(a)に示すように正比例の関係を有するものである。こうしたヘッド駆動周波数を示すデータはパラメーター記憶部104−4に記憶されており、標準のスキャン・スピード(S)が設定されている場合には、標準のヘッド駆動周波数(R)が設定される。
そして、スキャン・スピードが標準のスキャン・スピード(S)から、標準のスキャン・スピード(S)の1/2のスキャン・スピード(S/2)に変更された場合には、標準のヘッド駆動周波数(R)から1/2のヘッド駆動周波数(R/2)に設定が変更される。
例えば、ヘッド駆動周波数10kHzで、360dpiピッチで印刷するとき、スキャン・スピードはおよそ705.6mm/s(=25.4/360×10000)である。このスキャン・スピードが半分のスキャン・スピード(即ち、およそ352.8mm/s)に変更されて、同じ360dpiピッチで印刷する場合には、その際のヘッド駆動周波数は5kHz(=10/2)になる。
一方、位置合わせ補正量は、走査方向における行き方向と帰り方向との双方向においてインク・ジェット・ノズルからUVインクが射出されて行われる双方向印刷の場合に、行き方向と帰り方向とで記録紙上の同じ位置にUVインクの飛滴を落下させるため、行き方向における印刷でUVインクを射出する位置と帰り方向における印刷でUVインクを射出する位置とをずらす量であり、スキャン・スピードと図6(b)に示すようにおよそ正比例の関係を有するものである。スキャン・スピードが速いほど位置合わせ補正量は多く、スキャン・スピードが遅いほど位置合わせ補正量が少なくなる。
こうした位置合わせ補正量を示すデータはパラメーター記憶部104−4に記憶されており、標準のスキャン・スピード(S)が設定されている場合には、標準の位置合わせ補正量(P)が設定される。
そして、スキャン・スピードが標準のスキャン・スピード(S)から、標準のスキャン・スピード(S)の1/2のスキャン・スピード(2/S)に変更された場合には、標準の位置合わせ補正量(P)から1/2の位置合わせ補正量(2/P)に設定が変更される。
以上の構成において、このインク・ジェット・プリンタ10を用いて記録紙上に印刷を行う場合を説明する。ワイヤー22の巻き取りによるワイヤー22の移動に伴って、インク・ヘッド・ホルダー24に配設されたインク・ヘッド26−1〜26−5と紫外線ランプ28,30とが一体的に、給紙装置(図示せず)によってベース部材14上に供給された記録紙上を、走査方向における行き方向および帰り方向に往復移動する。
この際、走査方向における行き方向と帰り方向との双方向において往復移動するインク・ヘッド26−1〜26−5は、インク・ジェット・ノズルからインク・チューブによって搬送されたUVインクを射出し、射出されたUVインクの飛滴が記録紙上の所定の位置に落下する。
その後、インク・ヘッド26−1〜26−5のそれぞれから射出されて記録紙上の所定の位置に落下したUVインクの飛滴は、インク・ヘッド26−1〜26−5と一体的に移動する紫外線ランプ28,30からUVインクの飛滴が落下した記録紙上に照射された紫外線によって、記録紙上において硬化して、所定の印刷が双方向で行われる。
そして、このインク・ジェット・プリンタ10においてスキャン・スピードは、UVインクが硬化するのに十分な量の紫外線が紫外線ランプ28,30から記録紙上に照射されるように、工場出荷時などに予め標準のスキャン・スピード(図6(a)(b)参照)が設定されている。従って、予め設定された標準のスキャン・スピードで走査方向にインク・ヘッド26−1〜26−5と紫外線ランプ28,30とが移動すれば、当該UVインクの飛滴が落下した記録紙上には、紫外線ランプ28,30からUVインクが硬化するのに十分な量の紫外線が照射されて、記録紙上に落下したUVインクは完全に硬化し、上記したような双方向における印刷によって良好な印刷結果が得られるものである。
ここで、ユーザーは、例えば、インク・ジェット・プリンタ10の使用して相当量の印刷を行った後など所定のタイミングで、操作子群32の表示装置にユーザー設定画面200(図4参照)を表示させる。そして、印画テストパターン欄200aにおいて、インク・ジェット・プリンタ10で印刷のために設定されている印画モードや解像度などに応じて、任意の印画テストパターンを単数あるいは複数選択して設定し、それからテスト印刷開始欄200cを選択する。
すると、印画テストパターン欄200aにおける選択に対応したテストパターン・データに基づいて、走査方向にインク・ヘッド26−1〜26−5と紫外線ランプ28,30とが移動して、所定の印画テストパターン、即ち、印画テストパターンA、B、C、D、E、F、G(図5(b)〜(h)参照)のいずれかが記録紙上に印刷される。
こうして印刷される印画テストパターンは、UVインクが最も硬化し難い条件を満たすように構成されているものである。しかし、紫外線ランプ28,30の出力が予め標準のスキャン・スピードが設定されたとき、即ち、この実施の形態においては工場出荷時から変化していなければ、予め設定された標準のスキャン・スピードで走査方向にインク・ヘッド26−1〜26−5と紫外線ランプ28,30とが移動すれば、当該UVインクの飛滴が落下した記録紙上には、紫外線ランプ28,30からUVインクが硬化するのに十分な量の紫外線が照射されるので、記録紙上に落下したUVインクは完全に硬化し、印画テストパターンは高品質に印刷される。
ところが、インク・ジェット・プリンタ10が使用されて紫外線ランプ28,30の出力が経年変化によって低下していた場合には、予め設定された標準のスキャン・スピードで走査方向にインク・ヘッド26−1〜26−5と紫外線ランプ28,30とが移動しても、UVインクの飛滴が落下した記録紙上には、紫外線ランプ28,30から十分な量の紫外線が照射されなくなってしまうので、記録紙上に落下したUVインクが完全に硬化せず、印画テストパターンは品質が低下することになる。
従って、ユーザーは、記録紙上に印刷された印画テストパターンを視認し、あるいは、印画テストパターンが印刷された記録紙の表面に触れるなどして、印刷された印画テストパターンの品質を確認する。
その結果、UVインクが完全に硬化して高品質に印画テストパターンが印刷されていることが確認された場合には、通常の印刷を再開して継続することが可能である。
しかし、UVインクの硬化が不完全で印画テストパターンの画質の低下が確認された場合には、そのまま通常の印刷を再開してしまうと印刷結果の低下を招くことになるので、ユーザーはユーザー設定画面200のスキャン・スピード欄200bにおいて、「遅い」エリア200b−3側を選択する。
すると、スキャン・スピードが予め設定されていた標準のスキャン・スピード(S)から、標準のスキャン・スピード(S)より遅いスキャン・スピードに変更される。また、こうしたスキャン・スピードの変更に伴って、CPU102の処理により、ヘッド駆動周波数ならびに位置合わせ補正量の2つのパラメータも設定変更される(図6(a)(b)参照)。
こうして新たにスキャン・スピードが設定され、そのスキャン・スピードに対応させて所定のパラメーターの設定変更が行われた後、ユーザー設定画面200のテスト印刷開始欄200cを選択して、再び印画テストパターンの印刷開始を指示する。すると、前回印画テストパターンを印刷したときよりも遅いスキャン・スピードで走査方向にインク・ヘッド26−1〜26−5と紫外線ランプ28,30とが移動し、設定変更されたヘッド駆動周波数や位置合わせ補正量に応じて、インク・ジェット・ノズルからUVインクが射出されて、印画テストパターンが印刷される。
その結果、紫外線ランプ28,30の出力は経年変化によって低下しているものの、標準のスキャン・スピードより遅いスキャン・スピードで走査方向にインク・ヘッド26−1〜26−5と紫外線ランプ28,30とが移動するので、当該UVインクの飛滴が落下した記録紙上には、紫外線ランプ28,30からUVインクが硬化するのに十分な量の紫外線が照射されて、記録紙上に落下したUVインクは完全に硬化し、印画テストパターンは高品質に印刷される。
このように印画テストパターンの印刷を繰り返し、ユーザーによって、UVインクが完全に硬化して高品質に印画テストパターンが印刷されていることが確認された後に通常の印刷を再開すれば、上記したような双方向における印刷などにおいて良好な印刷結果が得られるようになる。
上記したようにして、本発明によるインク・ジェット・プリンタ10においては、ユーザー設定画面200のスキャン・スピード欄200bにおいてユーザーが任意のスキャン・スピードを選択して設定可能なようにしたため、設定された新たなスキャン・スピード、即ち、予め設定されていた標準のスキャン・スピード(S)とは異なるスキャン・スピードで、紫外線ランプ28,30が走査方向に移動するようになる。
このため、例えば、点灯時間が1000時間を超えるなどして紫外線ランプ28,30の出力が経年変化によって低下していた場合には、紫外線ランプ28,30からUVインクが硬化するのに十分な量の紫外線が照射されるような速度となるように、スキャン・スピードを調整できるので、UVインクのように光によって硬化するインクを用いて良好な印刷結果を得ることができる。
さらに、本発明によるインク・ジェット・プリンタ10によれば、例えば白色のUVインクのように、その色彩の違いによって硬化し難い性質を有するUVインクや、銘柄による組成の違いなどから硬化特性の異なるUVインクなどの多様なUVインクを使用しても、その使用するUVインクに応じて、紫外線ランプ28,30からUVインクが硬化するのに十分な量の紫外線が照射されるような速度となるようにスキャン・スピードを調整できる。
従って、本発明によれば、種々のUVインクを使用しても画質を高品質に維持することができるようになり、インク・ジェット・プリンタ10において使用可能なUVインクの幅を広げることもできる。また、現在の紫外線ランプ28,30の出力に応じた必要十分な最適のスキャン・スピードを適宜設定できるので、インク・ジェット・プリンタ10のスループットがよく、効率の良い印刷出力を実現することもできる。
また、本発明によるインク・ジェット・プリンタ10においては、ユーザー設定画面200の印画テストパターン欄200aにおいてユーザーが任意の印画テストパターンを選択可能とし、UVインクの硬化が困難な条件を満たすようにして構成された印画テストパターンが印刷されるようにした。このため、ユーザーが印刷された印画テストパターンを視認するなどして印画テストパターンのUVインクの硬化具合を確認して、現在設定されているスキャン・スピードが適切かを検討し、ユーザーは最適なスキャン・スピードを容易に見つけ出すことができ、スキャン・スピードの調整を非常に簡単に行うことができる。
この際、印刷される印画テストパターンは、UVインクの硬化が困難な条件を満たすようにして構成されているので、こうした条件を満たす印画テストパターンが高品質に印刷されたことを確認して通常の印刷を行えば、高い精度で良好な印刷結果を得ることができる。
さらに、本発明によるインク・ジェット・プリンタ10においては、スキャン・スピードに対応させてインク・ヘッド26−1〜26−5のインク・ジェット・ノズルからUVインクを射出するタイミングに関するパラメーターであるヘッド駆動周波数ならびに位置合わせ補正量を変更するようにしたため、スキャン・スピードの変更に追随して所定のパラメータも変更されて印刷が行われ、一層確実に良好な印刷結果を得ることができる。
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(9)に説明するように変形してもよい。
(1)上記した実施の形態においては、5つのインク・ヘッド26−1〜26−5と2つの紫外線ランプ28,30とを有するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、印刷に必要な色彩や印画モードなどに応じて、インク・ヘッドや紫外線ランプの総数を増減させたり、複数のインク・ヘッドの並び順や紫外線ランプの配置位置なども適宜変更可能なものである。
例えば、上記した実施の形態においては、白色のインクが供給されるインク・ヘッド26−1はただ1つ配設されるようにしたが、白色インク用のインク・ヘッドを2つ配設すれば、白色の最大濃度100%の印画テストパターンE(図5(f)参照)の他に、白色が最大濃度200%で単一の領域に単色で出力される印画テストパターンも印刷することもできるようになる。
(2)上記した実施の形態においては、5つのインク・ヘッド26−1〜26−5と2つの紫外線ランプ28,30とはいずれも、インク・ヘッド・ホルダー24に配設されて走査方向に一体的に移動可能なようにようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、インク・ヘッドと紫外線ランプとをそれぞれ異なるキャリッジに配設することで別々に走査方向に移動するように構成してもよい。また、上記した実施の形態のようなインク・ヘッドと紫外線ランプとが配設されたインク・ヘッド・ホルダーを複数配設するようにしてもよく、要はインク・ヘッドの移動と同期させて紫外線ランプが移動可能な範囲で各種変更が可能なものである。
(3)上記した実施の形態においては、記録紙上に紫外線を照射する紫外線ランプ28,30とUVインクとを用いるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、紫外線とは異なる放射線の可視光や電子線あるいはその他の光を照射する手段を用い、媒体上に照射される光によって固化あるいは増粘する性質を有する各種インクを用いるようにしてもよい。
(4)上記した実施の形態においては、スキャン・スピードの設定内容に対応して、インク・ヘッド26−1〜26−5のインク・ジェット・ノズルからUVインクを射出するタイミングに関するパラメーターであるヘッド駆動周波数ならびに位置合わせ補正量が、可変されたスキャン・スピードに比例するようにして自動的に変更されるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、各種パラメーターがスキャン・スピードの設定内容に対応して変更可能なように構成してもよい。
また、位置合わせ補正量は、スキャン・スピードと図6(b)に示すようにおよそ正比例の関係を有するものであるが、上記した実施の形態のように予めパラメーター記憶部104−4に記憶されたデータに基づいて、スキャン・スピードに比例するようにして自動的に変更するのに限られるものではないことは勿論である。例えば、スキャン・スピードの値毎にある程度細かく位置合わせ補正量を設定した補正用のテーブルを予めROM104に用意しておき、スキャン・スピードの設定変更に応じて、当該補正テーブルに基づいた値に位置合わせ補正量を自動的に変更するようにしてもよい。
あるいは、スキャン・スピードを変更した場合には、操作子群32の表示装置の画面に、位置合わせ補正量を変更するための設定画面が表示されるようにして、当該設定画面においてユーザーが任意に位置合わせ補正量を変更可能なようにしてもよい。このように、スキャン・スピードの設定内容に対応して変更するパラメーターのそれぞれについて詳細な設定変更を行う場合でも、印画テストパターンの印刷結果を確認しながら設定できるので非常に簡単に行うことができる。
こうして印画テストパターンの印刷結果に基づいて、スキャン・スピードや各種パラメータの設定変更を容易に行うことができるので、使用する媒体やインクの種類あるいはインク・ジェット・プリンタ10の動作環境が変わっても、最適な条件で動作させて良好な印刷結果を維持することができる。
(5)上記した実施の形態においては、ユーザーが記録紙上に印刷された印画テストパターンを視認するなどして、印刷された印画テストパターンの品質を確認するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、上記したインク・ジェット・プリンタ10においてさらに、印画テストパターンの品質を判断処理するための判断手段、例えば、画像解析システムなどを配設することにより、自動的に印画テストパターンの品質を判定するようにしてもよい。
そして、判断手段の判断処理の結果に基づいて、印画テストパターンの品質の低下が検出された場合には、CPU102によりスキャン・スピードを変更するようにフィードバック処理を行うようにすれば、ユーザーが印画テストパターンを確認することなしに、紫外線ランプからUVインクが硬化するのに十分な量の紫外線が照射されるような速度にスキャン・スピードを自動的に調整できる。
(6)上記した実施の形態において、さらに、インク・ジェット・プリンタ10に光センサーのような紫外線ランプ28,30の出力を検出する検出手段を配設するようにしてもよい。そして、当該検出手段からの検出結果に基づいて、紫外線ランプ28,30の出力の低下が検出された場合には、CPU102によってスキャン・スピードを変更するようにフィードバック処理を行うことにより、自動的にスキャン・スピードが調整できる。この際、印画テストパターンは印刷するようにしてもよいし、あるいは、印画テストパターンを印刷することなしにスキャン・スピードを変更するようにしてもよい。
(7)上記した実施の形態において、さらに、インク・ジェット・プリンタ10に紫外線ランプ28,30の点灯時間を計測するためのタイマー処理ルーチンのような計測手段を配設するようにしてもよい。そして、当該計測手段によって計測された点灯時間に応じて、例えば、点灯時間が1000時間を超えている場合には、紫外線ランプ28,30の出力が経年変化によって低下してしまっているので、CPU102によってスキャン・スピードを変更するようにフィードバック処理を行うことにより、自動的にスキャン・スピードが調整できる。
この際、現在の印刷条件に適した印画テストパターンが自動的に選択されて印刷されるようにしてもよいし、あるいは、印画テストパターンを印刷することなしにスキャン・スピードを変更するようにしてもよい。また、紫外線ランプ28,30の点灯時間に代えて、インク・ジェット・プリンタ10の動作時間を計測するようにしてもよい。
(8)上記した実施の形態においては、インク・ジェット・プリンタ10に配設された操作子群32によって各種入力設定を行うようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、インク・ジェット・プリンタに接続されたパーソナル・コンピューターなどの制御装置によって各種入力設定が可能なように構成してもよい。
(9)上記した実施の形態ならびに上記(1)乃至(8)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
本発明は、UVインクなどを使用して耐水性や擦過性に優れた印刷物を印刷する印刷装置などにおいて利用することができる。
本発明によるインク・ジェット・プリンタの実施の形態の一例を示す概略構成説明図である。 図1の要部を拡大的に示した説明図である。 本発明によるインク・ジェット・プリンタの全体の動作を制御するマイクロ・コンピューターの構成を示すブロック構成図である。 操作子群の表示装置の画面に表示されるユーザー設定画面の一例を示す説明図である。 (a)はテストパターン・データに基づいて記録紙上に印刷される印画テストパターンの一例を模式的に示す説明図であり、(b)は印画テストパターンAを模式的に示す説明図であり、(c)は印画テストパターンBを模式的に示す説明図であり、(d)は印画テストパターンCを模式的に示す説明図であり、(e)は印画テストパターンDを模式的に示す説明図であり、(f)は印画テストパターンEを模式的に示す説明図であり、(g)は印画テストパターンFを模式的に示す説明図であり、(h)は印画テストパターンGを模式的に示す説明図である。 (a)はスキャン・スピードとヘッド駆動周波数との関係を示すグラフであり、(b)はスキャン・スピードと位置合わせ補正量との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 インク・ジェット・プリンタ
12 基台部材
14 ベース部材
16L、16R 側方部材
18−1,18−2,18−3,18−4,18−5,18−6 インク・カートリッジ
20 中央壁
22 ワイヤー
24 インク・ヘッド・ホルダー
26−1,26−2,26−3,26−4,26−5,26−6 インク・ヘッド
28,30 紫外線ランプ
32 操作子群
100 マイクロ・コンピューター

Claims (7)

  1. 所定の方向に移動しながら光によって硬化するインクをインク・ジェット・ノズルから媒体上に射出するインク・ヘッドと、
    前記インク・ヘッドの移動と同期して前記所定の方向に移動しながら前記媒体上に光を照射して、前記媒体上に落下した前記インクを前記媒体上において硬化させる光照射手段と、
    前記光照射手段が前記所定の方向に移動する速度を設定する設定手段と、
    前記設定手段によって設定された速度で前記光照射手段が前記所定の方向に移動するように制御する制御手段と
    を有するインク・ジェット・プリンタ。
  2. 請求項1に記載のインク・ジェット・プリンタにおいて、さらに、
    前記インクの硬化が困難な条件を満たすようにして構成された複数の印画テストパターンを示すデータを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記データの示す複数の前記印画テストパターンのいずれかを選択する選択手段と、
    前記選択手段によって選択された前記印画テストパターンの印刷を指示する指示手段と
    を有するインク・ジェット・プリンタ。
  3. 請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のインク・ジェット・プリンタにおいて、さらに、
    前記制御手段は、前記設定手段によって設定された速度で前記光照射手段が前記所定の方向に移動するように制御するとともに、前記設定手段によって設定された速度に応じて前記インク・ジェット・ノズルから前記インクを射出するタイミングに関するパタメーターを変更する
    ものであるインク・ジェット・プリンタ。
  4. 所定の方向に移動しながら光によって硬化するインクをインク・ジェット・ノズルから媒体上に射出するインク・ヘッドと、
    前記インク・ヘッドの移動と同期して前記所定の方向に移動しながら前記媒体上に光を照射して、前記媒体上に落下した前記インクを前記媒体上において硬化させる光照射手段と、
    前記インクの硬化が困難な条件を満たすようにして構成された複数の印画テストパターンを示すデータを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記データの示す複数の前記印画テストパターンのいずれかを選択する選択手段と、
    前記選択手段によって選択された前記印画テストパターンの印刷を指示する指示手段と、
    前記指示手段の指示に従って前記媒体上の印刷された前記印画テストパターンの品質を判断する判断手段と、
    前記判断手段の判断結果に基づいて前記光照射手段が前記所定の方向に移動する速度を変更する変更手段と、
    前記変更手段によって変更された速度で前記光照射手段が前記所定の方向に移動するように制御するとともに、前記変更手段によって変更された速度に応じて前記インク・ジェット・ノズルから前記インクを射出するタイミングに関するパタメーターを変更する制御手段と
    を有するインク・ジェット・プリンタ。
  5. 所定の方向に移動しながら光によって硬化するインクをインク・ジェット・ノズルから媒体上に射出するインク・ヘッドと、
    前記インク・ヘッドの移動と同期して前記所定の方向に移動しながら前記媒体上に光を照射して、前記媒体上に落下した前記インクを前記媒体上において硬化させる光照射手段と、
    前記光照射手段の出力を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された前記光照射手段の出力に対応させて前記光照射手段が前記所定の方向に移動する速度を変更する変更手段と、
    前記変更手段によって変更された速度で前記光照射手段が前記所定の方向に移動するように制御するとともに、前記変更手段によって変更された速度に応じて前記インク・ジェット・ノズルから前記インクを射出するタイミングに関するパタメーターを変更する制御手段と
    を有するインク・ジェット・プリンタ。
  6. 所定の方向に移動しながら光によって硬化するインクをインク・ジェット・ノズルから媒体上に射出するインク・ヘッドと、
    前記インク・ヘッドの移動と同期して前記所定の方向に移動しながら前記媒体上に光を照射して、前記媒体上に落下した前記インクを前記媒体上において硬化させる光照射手段と、
    前記光照射手段の点灯時間を計測する計測手段と、
    前記計測手段によって計測された前記光照射手段の点灯時間に対応させて前記光照射手段が前記所定の方向に移動する速度を変更する変更手段と、
    前記変更手段によって変更された速度で前記光照射手段が前記所定の方向に移動するように制御するとともに、前記変更手段によって変更された速度に応じて前記インク・ジェット・ノズルから前記インクを射出するタイミングに関するパタメーターを変更する制御手段と
    を有するインク・ジェット・プリンタ。
  7. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載のインク・ジェット・プリンタにおいて、さらに、
    前記インク・ヘッドの前記インク・ジェット・ノズルから射出される前記インクはUVインクであり、
    前記光照射手段は紫外線ランプであって、
    前記インク・ヘッドと前記光照射手段とは一体的に前記所定の方向に移動する
    ものであるインク・ジェット・プリンタ。
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