JP2005199117A - 水素分離膜モジュールおよび水素精製装置,水素抽出方法 - Google Patents

水素分離膜モジュールおよび水素精製装置,水素抽出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 更なる水素透過効率の向上を図ることができる水素分離膜モジュール、および、水素精製装置,水素抽出方法を提供する。
【解決手段】 水素分離膜モジュール10は、水素分離膜200と、水素含有ガスの流速を上流側から下流側にかけて減速させる供給ガス流路部130を形成する供給流路プレート100と、パージガスの流速を上流側から下流側にかけて増速させる回収ガス流路部330を形成する回収流路プレート300とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水素分離膜モジュールおよび水素精製装置,水素抽出方法に関するものである。
水素を選択的に透過する水素分離膜を備えた水素分離膜モジュールとして、水素を含有する水素含有ガスを水素分離膜の一方の面に流す流路の層を形成する部材と、水素含有ガスに比べて水素濃度が十分に低いパージガスを水素分離膜の他方の面に流す流路の層を形成する部材とによって、水素分離膜を挟み込んだユニットを、複数積層したものがある。この水素分離膜モジュールに水素含有ガスとパージガスを供給し、水素分離膜で水素の透過を行わせることによって、水素含有ガスからパージガスへの水素の抽出を行うことができる。
水素分離膜での水素の透過は、水素分離膜を介して向き合う水素含有ガスとパージガスとの間の水素分圧差が大きいほど促進される。水素分離膜モジュール内を流れる水素含有ガスは、その流れの下流ほどパージガスへの含有水素の透過に伴って水素分圧が低下するため、水素を水素分離膜に提供する水素提供能力が低下する。一方、水素分離膜モジュール内を流れるパージガスは、その流れの下流ほど水素含有ガスからの水素の透過に伴って水素分圧が上昇するため、水素分離膜を透過した水素を回収する水素回収能力が低下する。
従来、水素分離膜を介して、水素含有ガスの下流側をパージガスの上流側に向き合わせ、水素含有ガスの上流側をパージガスの下流側に向き合わせた水素分離膜モジュールが提案されていた。この従来の水素分離膜モジュールは、水素含有ガスとパージガスとの間の水素分圧差を水素分離膜全体で確保することによって、水素透過効率を向上させることができる。つまり、水素提供能力が低下した水素含有ガスに、十分な水素回収能力を有するパージガスを向き合わせ、水素回収能力が低下したパージガスに、十分な水素提供能力を有する水素含有ガスを向き合わせることによって水素透過効率を向上させていた。下記特許文献には、水素含有ガスとパージガスとの間の水素分圧差(水素濃度差)を水素分離膜全体で確保する水素分離膜モジュールが記載されている。
特開2003−34506号公報
しかしながら、水素提供能力が低下した下流側の水素含有ガス自体や、水素回収能力が低下した下流側のパージガス自体に対しての水素透過効率を向上させるための積極的な対処については、十分な検討がなされていなかった。
本発明は、上記した課題を解決することを目的としてなされ、更なる水素透過効率の向上を図ることができる水素分離膜モジュールおよび水素精製装置,水素抽出方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するため、本発明の第1の水素分離膜モジュールは、水素を選択的に透過する水素分離膜を備えた水素分離膜モジュールであって、水素を含有する水素含有ガスの供給を受け、該水素含有ガスを前記水素分離膜の一方の面上に流す第1のガス流路を形成する第1の流路形成部材と、前記水素含有ガスに比べて水素濃度が十分に低いパージガスの供給を受け、該パージガスを前記水素分離膜の他方の面上に流す第2のガス流路を形成する第2の流路形成部材とを備え、前記第1の流路形成部材は、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも減速させる減速変化を引き起こすように前記第1のガス流路を形成することを特徴とする。
この水素分離膜モジュールによれば、水素提供能力が低下した下流側の水素含有ガスを減速させ、水素含有ガスが水素分離膜の面上に滞留する滞留時間を延ばすことによって、下流側の水素含有ガスから水素分離膜に提供される水素提供量を増加させることができる。その結果、水素分離膜モジュール全体の水素透過効率を向上させることができる。
上記の構成を有する本発明の第1の水素分離膜モジュールは、以下の態様を採ることもできる。前記第1の流路形成部材は、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの上流側よりも下流側で該流路の流路幅,流路高さの少なくとも一方を大きくすることによって、該流れの上流側よりも下流側で流路断面積が拡大する前記第1のガス流路を形成することとしても良い。これによって、水素分離膜モジュールの部品構成を複雑化することなく、水素提供能力が低下した下流側の水素含有ガスを減速させることができる。
また、前記第1の流路形成部材は、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの上流側の該流路の壁面に凸部を有する前記第1のガス流路を形成することとしても良い。これによって、流路の全体形状を新たに設計変更することなく、水素提供能力が低下した下流側の水素含有ガスを減速させることができる。
また、前記第1の流路形成部材は、前記前記減速変化を漸減の状態で引き起こす第1のガス流路を形成することとしても良い。これによって、水素含有ガスの水素提供能力の低下に伴わせて、その滞留時間を延ばすことができる。その結果、より効果的に減速変化による水素提供量の増加を図ることができる。さらに、前記第1の流路形成部材は、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの上流側から下流側へと該流路の流路幅,流路高さの少なくとも一方を漸増することによって、該流れの上流側から下流側へと流路断面積が漸増する前記第1のガス流路を形成することとしても良い。これによって、水素分離膜モジュールの部品構成を複雑化することなく、減速変化を漸減の状態で引き起こすことができる。
上記した課題を解決するため、本発明の第2の水素分離膜モジュールは、水素を選択的に透過する水素分離膜を備えた水素分離膜モジュールであって、水素を含有する水素含有ガスの供給を受け、該水素含有ガスを前記水素分離膜の一方の面上に流す第1のガス流路を形成する第1の流路形成部材と、前記水素含有ガスに比べて水素濃度が十分に低いパージガスの供給を受け、該パージガスを前記水素分離膜の他方の面上に流す第2のガス流路を形成する第2の流路形成部材とを備え、前記第2の流路形成部材は、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも増速させる増速変化を引き起こすように前記第2のガス流路を形成することを特徴とする。
この水素分離膜モジュールによれば、水素回収能力が低下した下流側のパージガスを増速させ、パージガスが水素分離膜の面上から透過水素を取り去るスイープ効果を向上させることによって、下流側のパージガスが透過水素を回収する水素回収量を増加させることができる。その結果、水素分離膜モジュール全体の水素透過効率を向上させることができる。
上記の構成を有する本発明の第2の水素分離膜モジュールは、以下の態様を採ることもできる。前記第2の流路形成部材は、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れの上流側よりも下流側で該流路の流路幅,流路高さの少なくとも一方を小さくすることによって、該流れの上流側よりも下流側で流路断面積が縮小する前記第2のガス流路を形成することとしても良い。これによって、水素分離膜モジュールの部品構成を複雑化することなく、水素回収能力が低下した下流側のパージガスを増速させることができる。
また、前記第2の流路形成部材は、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れの下流側の該流路の壁面に凸部を有する前記第2のガス流路を形成することとしても良い。これによって、流路の全体形状を新たに設計変更することなく、水素回収能力が低下した下流側のパージガスを増速させることができる。
また、前記第2の流路形成部材は、前記前記増速変化を漸増の状態で引き起こす前記第2のガス流路を形成することとしても良い。これによって、パージガスの水素回収能力の低下に伴わせて、そのスイープ効果を向上させることができる。その結果、より効果的に増速変化による水素回収量の増加を図ることができる。さらに、前記第2の流路形成部材は、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れの上流側から下流側へと該流路の流路幅,流路高さの少なくとも一方を漸減することによって、該流れの上流側から下流側へと流路断面積が漸減する前記第2のガス流路を形成することとしても良い。これによって、水素分離膜モジュールの部品構成を複雑化することなく、増速変化を漸増の状態で引き起こすことができる。
上記した課題を解決するため、本発明の第3の水素分離膜モジュールは、水素を選択的に透過する水素分離膜を備えた水素分離膜モジュールであって、水素を含有する水素含有ガスの供給を受け、該水素含有ガスを前記水素分離膜の一方の面上に流す第1のガス流路を形成する第1の流路形成部材と、前記水素含有ガスに比べて水素濃度が十分に低いパージガスの供給を受け、該パージガスを前記水素分離膜の他方の面上に流す第2のガス流路を形成する第2の流路形成部材とを備え、前記第1の流路形成部材は、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも減速させる減速変化を引き起こすように前記第1のガス流路を形成し、前記第2の流路形成部材は、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも増速させる増速変化を引き起こすように前記第2のガス流路を形成することを特徴とする。
この水素分離膜モジュールによれば、下流側の水素含有ガスの水素提供量の増加と、下流側のパージガスの水素回収量の増加とによって、水素分離膜モジュール全体の水素透過効率をより一層向上させることができる。
上記の構成を有する本発明の第3の水素分離膜モジュールは、前記第1の流路形成部材と前記第2の流路形成部材とが同一形状であることした態様を採ることもできる。これによって、水素分離膜モジュールを構成する部品の種類を削減することができる。この結果、水素分離膜モジュールの製造コスト削減を図ることができる。
前述した本発明の第1ないし3の水素分離膜モジュールは、以下の態様を採ることもできる。前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れ方向と、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れ方向とが対向することとしても良い。この水素分離膜モジュールによれば、前述の効果に加え、水素含有ガスとパージガスとの間の水素分圧差が水素分離膜全体で確保され、水素分離膜モジュール全体の水素透過効率を更に向上させることができる。
また、前記水素分離膜における水素の透過が可能な水素透過部の面積が、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの上流側よりも下流側で大きくなることとしても良い。この水素分離膜モジュールによれば、水素提供能力が低下した下流側の水素含有ガスが接触する水素透過部の面積を拡大させることによって、下流側の水素含有ガスから水素分離膜に提供される水素提供量を増加させることができる。その結果、前述の効果に加え、水素分離膜モジュール全体の水素透過効率を更に向上させることができる。
上記した課題を解決するため、本発明の水素精製装置は、水素を含有する水素含有ガス中の含有水素を抽出し水素の精製を行う水素精製装置であって、水素を選択的に透過する水素分離膜と、前記水素含有ガスの供給を受け、該水素含有ガスを前記水素分離膜の一方の面上に流す第1のガス流路を形成する第1の流路形成部材と、前記水素含有ガスに比べて水素濃度が十分に低いパージガスの供給を受け、該パージガスを前記水素分離膜の他方の面上に流す第2のガス流路を形成する第2の流路形成部材とを備え、前記第1の流路形成部材は、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも減速させる減速変化を引き起こすように前記第1のガス流路を形成し、前記第2の流路形成部材は、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも増速させる増速変化を引き起こすように前記第2のガス流路を形成することを特徴とする。
この水素精製装置によれば、水素提供能力が低下した下流側の水素含有ガスを減速させ、水素含有ガスが水素分離膜の面上に滞留する滞留時間を延ばすことによって、下流側の水素含有ガスから水素分離膜に提供される水素提供量を増加させることができる。これに加え、水素回収能力が低下した下流側のパージガスを増速させ、パージガスが水素分離膜の面上から透過水素を取り去るスイープ効果を向上させることによって、下流側のパージガスが透過水素を回収する水素回収量を増加させることができる。この結果、下流側の水素含有ガスの水素提供量の増加と、下流側のパージガスの水素回収量の増加とによって、水素精製装置全体の水素精製効率をより一層向上させることができる。なお、前記減速変化を引き起こすように前記第1のガス流路を形成する前記第1の流路形成部材と、前記増速変化を引き起こすように前記第2のガス流路を形成する前記第2の流路形成部材とのいずれか一方のみを備えた水素精製装置によっても、水素精製効率の向上を図ることができる。
上記した課題を解決するため、本発明の水素抽出方法は、水素を選択的に透過する水素分離膜を用いて、水素を含有する水素含有ガスから、前記水素含有ガスに比べて水素濃度が十分に低いパージガスへと、水素を抽出する水素抽出方法であって、前記水素分離膜の一方の面上に、前記水素含有ガスを、該水素含有ガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも減速させて流すとともに、前記水素分離膜の他方の面上に、前記パージガスを、該パージガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも増速させて流すことを特徴とする。この水素抽出方法によれば、下流側の水素含有ガスの水素提供量の増加と、下流側のパージガスの水素回収量の増加とによって、水素分離膜全体での水素抽出効率を向上させることができる。なお、前記水素含有ガスの減速と、前記パージガスの増速とのいずれか一方のみを行うことによっても、水素抽出効率の向上を図ることができる。
以上説明した本発明の構成および作用を一層明らかにするために、以下本発明を適用した水素分離膜モジュールについて、次の順序で説明する。
目次
A.実施例
A−(1).水素分離膜モジュール10の構成
A−(2).供給流路プレート100および回収流路プレート300の構造
A−(3).水素分離膜モジュール10におけるガスの流れ
A−(4).水素分離膜モジュール10の製造方法
B.その他の実施形態
A.実施例:
A−(1).水素分離膜モジュール10の構成:
本発明の実施例の1つである水素分離膜モジュール10の構成について説明する。図1は、水素分離膜モジュール10の構造を示す組立斜視図である。図2は、図1におけるA−A線に沿って水素分離膜モジュール10を構成する水素分離層15を切断した形状を示す矢視断面図である。水素分離膜モジュール10は、図1に示すように、水素を選択的に透過する水素分離膜200を備えた複数の水素分離層15を複数積層し、隣接する水素分離層15同士を接合して構成されている。
水素分離膜モジュール10を構成する水素分離層15は、水素分離膜200の他、水素を含有する水素含有ガスの供給を受け、該水素含有ガスを水素分離膜200の一方の面上に流す供給ガス流路部130を形成する供給流路プレート100と、水素含有ガスに比べて水素濃度が十分に低いパージガスの供給を受け、該パージガスを水素分離膜200の他方の面上に流す回収ガス流路部330を形成する回収流路プレート300とを備える。なお、パージガスとして、本実施例では、水蒸気と大気とから成る気体を採用するが、水素と不活性であるとともに、精製した水素を用いる工程で不都合を生じない気体(例えば、ヘリウム)であって、充分に水素濃度が低い気体を目的に応じて適宜選択すれば良い。
水素分離膜200は、台形状の薄膜であり、その材質は、水素を選択的に透過する性質を有する水素分離金属である。なお、この水素分離金属として、本実施例では、バナジウムを採用するが、パラジウムまたはパラジウム合金(例えば、パラジウム−銀合金)などのパラジウムを含有する金属などの種々の金属からも選択することができる。
供給流路プレート100および回収流路プレート300は、それぞれ水素分離膜200と同じ大きさの台形状の板状部材である台形プレートであり、これらの材質は、各ガスを流す上で充分な強度および耐熱性を有するとともに、ガス不透過な性質を有する金属である。なお、この金属として、本実施例ではステンレスを採用するが、ステンレスなどの金属材料の他、セラミックスなどの種々の材質から選択することができる。供給流路プレート100および回収流路プレート300の構造の詳細については後述する。
水素分離層15は、供給流路プレート100,水素分離膜200,回収流路プレート300を、この順に各々の台形状が重なり合うように積層し、互いに接する面で接合して構成されている。図2に示すように、水素分離膜200の一方の面上には、供給流路プレート100によって、6つの供給ガス流路部130が形成され、水素分離膜200の他方の面上には、回収流路プレート300によって、6つの回収ガス流路部330が形成されている。
供給ガス流路部130と回収ガス流路部330との位置関係は、水素分離膜200を挟んで対称の関係にある。つまり、供給ガス流路部130が接する水素分離膜200の部分の裏面は、回収ガス流路部330が接する水素分離膜200の部分に重なる。これによって、水素分離膜200における供給ガス流路部130と回収ガス流路部330とによって両面を挟まれた部分は、水素の透過が可能な水素透過部230となり、供給ガス流路部130内における水素含有ガスから、回収ガス流路部330内におけるパージガスへと(図2中の矢印方向)、水素の透過が行われることとなる。
A−(2).供給流路プレート100および回収流路プレート300の構造:
供給流路プレート100の詳細な構造について説明する。図3は、供給流路プレート100の構造を示す説明図である。図3では、供給流路プレート100の上面図を示し、水素含有ガスの流れを認識し易くするため、供給流路プレート100が水素分離膜200と接する底面部分にハッチングが施されている。
供給流路プレート100のプレート底面には、水素分離層15として組み合わされた際に水素含有ガスが流れる種々の部位を形成する溝190が設けられている。この溝190が形成する種々の部位には、外部からの水素含有ガスの流入を受ける供給流入部110と、供給流入部110から流入した水素含有ガスの流れを各供給ガス流路部130へ分岐する供給分岐部120と、前述した6つの供給ガス流路部130と、各供給ガス流路部130に分岐された水素含有ガスの流れを集合させる供給集合部140と、供給集合部140からの水素含有ガスを外部に排出する供給排出部150とがある。
供給流入部110は、供給流路プレート100の台形状の長辺,短辺,2つの斜辺の4つの辺のうち、一方の斜辺における短辺側の一部に形成されている。供給分岐部120は、供給流入部110に連通する空間として、供給流路プレート100の台形状内部の短辺側に形成されている。供給排出部150は、供給流入部110が形成された斜辺と異なる他方の斜辺における長辺側に形成されている。供給集合部140は、供給排出部150に連通する空間として、供給流路プレート100の台形状内部の長辺側に形成されている。
供給ガス流路部130の各々は、供給分岐部120と供給集合部140とを連通する空間として、供給流路プレート100の台形状内部の供給分岐部120と供給集合部140と間に形成されている。これらの供給ガス流路部130は、供給分岐部120側から供給集合部140側へと流路幅を漸増させることによって、供給分岐部120側から供給集合部140側へと流路断面積が漸増するように形成されている。
回収流路プレート300の詳細な構造について説明する。図4は、回収流路プレート300の構造を示す説明図である。図4では、回収流路プレート300の上面図を示し、パージガスの流れを認識し易くするため、回収流路プレート300が水素分離膜200と接する上面部分にハッチングが施されている。
回収流路プレート300のプレート上面には、水素分離層15として組み合わされた際にパージガスが流れる種々の部位を形成する溝390が設けられている。この溝390が形成する種々の部位には、外部からのパージガスの流入を受ける回収流入部310と、回収流入部310から流入したパージガスの流れを各回収ガス流路部330へ分岐する回収分岐部320と、前述した6つの回収ガス流路部330と、各回収ガス流路部330に分岐されたパージガスの流れを集合させる回収集合部340と、回収集合部340からのパージガスを外部に排出する回収排出部350とがある。
回収流入部310は、回収流路プレート300の台形状の長辺,短辺,2つの斜辺の4つの辺のうち、一方の斜辺における長辺側の一部に形成されている。回収分岐部320は、回収流入部310に連通する空間として、回収流路プレート300の台形状内部の長辺側に形成されている。回収集合部340は、回収流入部310が形成された斜辺と異なる他方の斜辺における短辺側に形成されている。回収集合部340は、回収排出部350に連通する空間として、回収流路プレート300の台形状内部の短辺側に形成されている。
回収ガス流路部330の各々は、回収分岐部320と回収集合部340とを連通する空間として、回収流路プレート300の台形状内部の回収分岐部320と回収集合部340と間に形成されている。これらの回収ガス流路部330は、回収分岐部320側から回収集合部340側へと流路幅を漸減させることによって、回収分岐部320側から回収集合部340側へと流路断面積が漸減するように形成されている。
A−(3).水素分離膜モジュール10におけるガスの流れ:
水素分離膜モジュール10における水素含有ガスおよびパージガスの流れについて説明する。水素分離膜モジュール10における水素含有ガスおよびパージガスの流れの様子を、図1および図3,図4において、二点差線と矢印とによって示した。
図1および図3に示すように、水素分離膜モジュール10に供給された水素含有ガスは、供給流路プレート100が形成する供給流入部110から水素分離膜モジュール10の内部に導入される。水素分離膜モジュール10の内部では、水素含有ガスは、供給流路プレート100が形成する供給分岐部120,供給ガス流路部130,供給集合部140の順に通過しつつ、供給流路プレート100に隣接する水素分離膜200における水素の透過に供される。供給集合部140に導かれた水素含有ガスは、供給排出部150を介して、水素分離膜モジュール10の外部へと排出される。
ここで、供給ガス流路部130における水素含有ガスの流速について説明する。前述したように、供給ガス流路部130は、供給分岐部120側から供給集合部140側へと流路断面積が漸増するように形成されている。よって、水素含有ガスを定量的に供給した場合には、供給ガス流路部130内の水素含有ガス流量は、全域に及んで同じ流量であることから、水素含有ガスの流速は、供給分岐部120側から供給集合部140側へと漸減することとなる。
一方、図1および図4に示すように、水素分離膜モジュール10に供給されたパージガスは、回収流路プレート300が形成する回収流入部310から水素分離膜モジュール10の内部に導入される。水素分離膜モジュール10の内部では、パージガスは、回収流路プレート300が形成する回収分岐部320,回収ガス流路部330,回収集合部340の順に通過しつつ、回収流路プレート300に隣接する水素分離膜200から透過した水素の回収に供される。回収集合部340に導かれたパージガスは、回収排出部350を介して、水素分離膜モジュール10の外部へと排出される。
ここで、回収ガス流路部330におけるパージガスの流速について説明する。前述したように、回収ガス流路部330は、回収分岐部320側から回収集合部340側へと流路断面積が漸減するように形成されている。よって、パージガスを定量的に供給した場合には、回収ガス流路部330内のパージガス流量は、全域に及んで同じ流量であることから、パージガスの流速は、回収分岐部320側から回収集合部340側へと漸増することとなる。
図1および図3,図4に示すように、供給ガス流路部130における水素含有ガスの流れ方向は、水素分離膜モジュール10の台形状の短辺側から長辺側への流れ方向である。その一方、回収ガス流路部330におけるパージガスの流れ方向は、水素含有ガスの流れ方向とは逆に、水素分離膜モジュール10の台形状の長辺側から短辺側への流れ方向である。すなわち、供給ガス流路部130における水素含有ガスの流れ方向と、回収ガス流路部330におけるパージガスの流れ方向とが対向することとなる。
A−(4).水素分離膜モジュール10の製造方法:
水素分離膜モジュール10の製造方法について説明する。図5は、水素分離膜モジュール10の製造工程の概略を示す説明図である。
水素分離膜モジュール10を製造する際には、まず、水素分離膜モジュール10を構成する複数の水素分離層15の数に応じた水素分離膜200および供給流路プレート100,回収流路プレート300を用意する(工程S100)。
水素分離膜200は、所定の膜厚のバナジウム箔を既述した台形状に成形することによって用意される。水素分離膜200の膜厚、すなわち、バナジウム箔の膜厚は、各種のガスを流す際の強度や水素透過効率などを考慮して適宜設定すればよく、例えば、100マイクロメートル(以下、μmと表記する)程度に設定することができる。
供給流路プレート100および回収流路プレート300は、所定の板厚のステンレス板を既述した台形状に成形するとともに、それぞれに、既述した溝190,溝390を形成することによって用意される。ステンレス板の板厚や溝深さは、各種のガスを流す際の強度や水素分離膜モジュール10の小型化などを考慮して適宜設定すればよく、例えば、板厚を1ミリメートル(以下、mmと表記する)程度に設定し、溝深さを0.5mm程度に設定することができる。ステンレス板に溝190,溝390を形成する方法としては、金属表面を腐食させるエッチング法の他、切削法やプレス法などの加工方法を採用することができる。
なお、本実施例では、供給流路プレート100と回収流路プレート300とが同一形状であり、供給流路プレート100の表裏を逆にすることによって回収流路プレート300として用いることができる。つまり、1種類の部品を供給流路プレート100および回収流路プレート300として用いることができる。この場合には、供給流入部110が回収排出部350になり、供給分岐部120が回収集合部340になり、供給ガス流路部130が回収ガス流路部330になり、供給集合部140が回収分岐部320になり、供給排出部150が回収流入部310となる。
各部材を用意した後(工程S100)、これらの部材を、既述した所定の順序,所定の向きとなるように積層する(工程S200)。その後、隣接する部材同士を接合することによって(工程S300)、水素分離膜モジュール10が完成する。
隣接する部材同士の接合する方法としては、ロウ付け法や拡散接合法などの接合法方を採用することができる。接合法方にロウ付け法を採用する場合には、各部材を用意する工程(工程S100)では、供給流路プレート100および回収流路プレート300における積層した際に他の部材と隣接する部位に、銀ロウなどのロウ材を塗布する工程を含み、接合工程(工程S300)では、積層工程(工程S200)において積層した各部材を、ロウ付け温度に保った炉内に搬入し、ロウ材を溶かし接合を行う。接合法方に拡散接合法を採用する場合には、積層工程(工程S200)において積層した各部材を、各部材の融点よりも低い温度で加熱・加圧し、各部材を構成する原子の拡散を利用して接合を行う。
以上説明した本実施例の水素分離膜モジュール10によれば、水素提供能力が低下した下流側の水素含有ガスを減速させ、水素含有ガスが水素分離膜200の面上に滞留する滞留時間を延ばすことによって、下流側の水素含有ガスから水素分離膜200に提供される水素提供量を増加させることができる。一方、水素回収能力が低下した下流側のパージガスを増速させ、パージガスが水素分離膜200の面上から透過水素を取り去るスイープ効果を向上させることによって、下流側のパージガスが透過水素を回収する水素回収量を増加させることができる。これらの相乗効果によって、水素分離膜モジュール10全体の水素透過効率を向上させることができる。なお、本実施例では、水素含有ガスの減速変化と、パージガスの増速変化との組み合わせによって水素透過効率の向上を図るが、これらの流速変化の一方のみを引き起こすことによっても水素透過効率の向上を図ることができるのは勿論である。
また、水素分離膜モジュール10は、水素含有ガスを台形柱の短辺面側から長辺面側の方向に流し、パージガスを台形柱の長辺面側から短辺面側の方向に流すことによって、水素含有ガスの流れ方向とパージガスの流れ方向とが対向する関係とされている。この結果、水素含有ガスとパージガスとの間の水素分圧差が水素分離膜200全体で確保され、水素分離膜モジュール10全体の水素透過効率を更に向上させることができる。
また、本実施例の水素分離膜モジュール10は、供給ガス流路部130内における水素含有ガスの流れの上流側よりも下流側で、その幅方向の寸法が大きくなる関係で、供給流路プレート100および回収流路プレート300が設けられている。つまり、水素分離膜200における水素透過部230の面積は、台形柱の短辺面側から長辺面側にかけて大きくなっている。そのため、水素提供能力が低下した下流側の水素含有ガスが接触する水素透過部230の面積を拡大させることによって、下流側の水素含有ガスから水素分離膜200に提供される水素提供量を増加させることができる。その結果、前述の効果に加え、水素分離膜モジュール10全体の水素透過効率を更に向上させることができる。
また、供給流路プレート100は、供給ガス流路部130の幅を水素含有ガスの流れの上流から下流側へと漸増することによって、水素含有ガスの流れの上流側から下流側へ向かうに従って供給ガス流路部130の断面積が縮小するように供給ガス流路部130を形成する。これによって、水素含有ガスの水素提供能力の低下に伴わせて、その滞留時間を延ばすことができる。その結果、より効果的に減速変化による水素提供量の増加を図ることができる。また、水素分離膜モジュール10の部品構成を複雑化することなく、減速変化を漸減の状態で引き起こすことができる。
また、回収流路プレート300は、回収ガス流路部330の幅をパージガスの流れの上流側から下流側へと漸減することによって、パージガスの流れの上流側から下流側へ向かうに従って回収ガス流路部330の断面積が増加するように回収ガス流路部330を形成する。これによって、パージガスの水素回収能力の低下に伴わせて、そのスイープ効果を向上させることができる。その結果、より効果的に増速変化による水素回収量の増加を図ることができる。また、水素分離膜モジュール10の部品構成を複雑化することなく、増速変化を漸増の状態で引き起こすことができる。
本実施例の供給流路プレート100および回収流路プレート300によって構成した台形柱状の水素分離膜モジュール10は、各ガスの入出部がまとまった位置関係となる。すなわち、台形柱の一方の斜辺面において、全ての供給流入部110は短辺面側にまとまり、全ての回収流入部310は長辺面側にまとまる。一方、台形柱の他方の斜辺面において、全ての供給排出部150は長辺面側にまとまり、全ての回収排出部350は短辺面側にまとまる。その結果、各ガスを吸気または排気するための種々のマニホールドを水素分離膜モジュール10に取り付ける際の、マニホールドの取り付け形状の複雑化を回避することができる。
本実施例の供給流路プレート100および回収流路プレート300は、同一形状であるため、水素分離膜モジュール10を構成する部品の種類を削減することができる。この結果、水素分離膜モジュール10の製造コスト削減を図ることができる。
水素分離膜モジュール10は、複数の水素分離層15を積層することによって、水素分離膜200の表面積を確保しつつ、水素分離膜モジュール10全体の大型化を抑制することができる。また、設計変更などを行うことなく、水素分離層15の増減によって、水素分離膜モジュール10全体の水素透過容量の調整を容易に行うことができる。なお、水素分離膜モジュール10は、複数の水素分離層15を積層した構造ではなく、単層の水素分離層15を備えた構造としても良い。
B.その他の実施形態:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。例えば、図6および図7に示した実施形態のように、長方形状にそれぞれ成形された供給流路プレート101,102、水素分離膜201,202、回収流路プレート301,302を順に積層して、長方形状の水素分離層16,17を構成することも可能である。
図6に示した実施形態では、供給流路プレート101の溝191が、水素含有ガスの流れの上流側から下流側へと向かうに従って流路幅が拡大する流路を形成することによって、水素含有ガスの減速変化を引き起こし、回収流路プレート301の溝391が、パージガスの流れの上流から下流へと向かうに従って流路幅が縮小する流路を形成することによって、パージガスの増速変化を引き起こすこととなる。
図7に示した実施形態では、供給流路プレート102の溝192が、水素含有ガスの流れの上流側から下流側へと向かうに従って流路高さが拡大する流路を形成することによって、水素含有ガスの減速変化を引き起こし、回収流路プレート302の溝392が、パージガスの流れの上流から下流へと向かうに従って流路高さが縮小する流路を形成することによって、パージガスの増速変化を引き起こすこととなる。
なお、図6および図7に示した実施形態とは異なり、流路の幅および高さを拡縮し流路断面積を変化させることによって、水素含有ガスの減速変化やパージガスの増速変化を引き起こすことも可能である。
また、図8に示すように、水素含有ガスやパージガスの流路の壁面に凸部183,383を設けることによって、水素含有ガスの減速変化やパージガスの増速変化を引き起こすことも可能である。図8は、他の実施形態の水素分離層18を水素含有ガスやパージガスの流れに沿って切断した断面図である。水素分離層18は、供給流路プレート103,水素分離膜203,回収流路プレート303を順に積層して構成されている。供給流路プレート103には、溝193によって水素含有ガスの流路が形成され、この流路内における水素含有ガスの流れの上流側から中腹にかけて流路壁面に半球状の凸部183が複数設けられている。これらの凸部183の大きさは、流路の上流側から中腹に向かうに従って小さくなるように形成されている。これによって、水素含有ガスの減速変化を引き起こすことができる。一方、回収流路プレート303には、溝393によって水素含有ガスの流路が形成され、この流路内におけるパージガスの流れの下流側から中腹にかけて流路壁面に半球状の凸部383が複数設けられている。これらの凸部383の大きさは、流路の下流側から中腹に向かうに従って小さくなるように形成されている。これによって、パージガスの増速変化を引き起こすことができる。なお、凸部183,383の形状は、半球状のものに限るものではなく、流路断面積を狭めることとなる流路壁面から隆起した形状であれば良い。
また、既述した実施例では、水素含有ガスの流れ方向とパージガスの流れ方向とが対向する関係にあるが、これらの方向が直交や斜交の関係にあるものに適用することもできる。また、水素含有ガスの減速変化、パージガスの増速変化の一方を実現するものであっても良い。
また、水素含有ガスやパージガスの流路の数は、既述した実施例の数に限定するものではなく、単一の流路としても良いし、2以上の流路としても良い。2以上の流路とした場合には、単一の流路とした場合に比べて、ガスの流れの乱れを整える整流効果を向上させることができる。
また、水素分離膜モジュール10の内部の金属表面にパラジウム鍍金を施しても良い。これによって、水素透過性能に優れるが酸化し易いバナジウムから成る水素分離膜200の表面が、耐酸化性能に優れるパラジウム皮膜でコーティングされるため、水素分離膜200における水素透過性能を確保しつつ水素分離膜200の劣化を抑制することができる。
水素分離膜モジュール10の構造を示す組立斜視図である。 図1におけるA−A線に沿って水素分離膜モジュール10を構成する水素分離層15を切断した形状を示す矢視断面図である。 供給流路プレート100の構造を示す説明図である。 回収流路プレート300の構造を示す説明図である。 水素分離膜モジュール10の製造工程の概略を示す説明図である。 他の実施形態の水素分離層16の構造を示す組立斜視図である。 他の実施形態の水素分離層17の構造を示す組立斜視図である。 他の実施形態の水素分離層18を水素含有ガスやパージガスの流れに沿って切断した断面図である。
符号の説明
10...水素分離膜モジュール
15,16,17,18...水素分離層
100,101,102,103...供給流路プレート
110...供給流入部
120...供給分岐部
130...供給ガス流路部
140...供給集合部
150...供給排出部
190,191,192,193...溝
200...水素分離膜
230...水素透過部
300,301,302,303...回収流路プレート
310...回収流入部
320...回収分岐部
330...回収ガス流路部
340...回収集合部
350...回収排出部
390,391,392,393...溝

Claims (16)

  1. 水素を選択的に透過する水素分離膜を備えた水素分離膜モジュールであって、
    水素を含有する水素含有ガスの供給を受け、該水素含有ガスを前記水素分離膜の一方の面上に流す第1のガス流路を形成する第1の流路形成部材と、
    前記水素含有ガスに比べて水素濃度が十分に低いパージガスの供給を受け、該パージガスを前記水素分離膜の他方の面上に流す第2のガス流路を形成する第2の流路形成部材と
    を備え、
    前記第1の流路形成部材は、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも減速させる減速変化を引き起こすように前記第1のガス流路を形成し、
    前記第2の流路形成部材は、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも増速させる増速変化を引き起こすように前記第2のガス流路を形成する
    水素分離膜モジュール。
  2. 前記第1の流路形成部材と前記第2の流路形成部材とが同一形状である請求項1記載の水素分離膜モジュール。
  3. 水素を選択的に透過する水素分離膜を備えた水素分離膜モジュールであって、
    水素を含有する水素含有ガスの供給を受け、該水素含有ガスを前記水素分離膜の一方の面上に流す第1のガス流路を形成する第1の流路形成部材と、
    前記水素含有ガスに比べて水素濃度が十分に低いパージガスの供給を受け、該パージガスを前記水素分離膜の他方の面上に流す第2のガス流路を形成する第2の流路形成部材と
    を備え、
    前記第1の流路形成部材は、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも減速させる減速変化を引き起こすように前記第1のガス流路を形成する
    水素分離膜モジュール。
  4. 請求項1ないし3のいずれか記載の水素分離膜モジュールであって、
    前記第1の流路形成部材は、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの上流側よりも下流側で該流路の流路幅,流路高さの少なくとも一方を大きくすることによって、該流れの上流側よりも下流側で流路断面積が拡大する前記第1のガス流路を形成する
    水素分離膜モジュール。
  5. 前記第1の流路形成部材は、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの上流側の該流路の壁面に凸部を有する前記第1のガス流路を形成する請求項1ないし4のいずれか記載の水素分離膜モジュール。
  6. 前記第1の流路形成部材は、前記前記減速変化を漸減の状態で引き起こす前記第1のガス流路を形成する請求項1ないし5のいずれか記載の水素分離膜モジュール。
  7. 請求項6記載の水素分離膜モジュールであって、
    前記第1の流路形成部材は、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの上流側から下流側へと該流路の流路幅,流路高さの少なくとも一方を漸増することによって、該流れの上流側から下流側へと流路断面積が漸増する前記第1のガス流路を形成する
    水素分離膜モジュール。
  8. 水素を選択的に透過する水素分離膜を備えた水素分離膜モジュールであって、
    水素を含有する水素含有ガスの供給を受け、該水素含有ガスを前記水素分離膜の一方の面上に流す第1のガス流路を形成する第1の流路形成部材と、
    前記水素含有ガスに比べて水素濃度が十分に低いパージガスの供給を受け、該パージガスを前記水素分離膜の他方の面上に流す第2のガス流路を形成する第2の流路形成部材と
    を備え、
    前記第2の流路形成部材は、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも増速させる増速変化を引き起こすように前記第2のガス流路を形成する
    水素分離膜モジュール。
  9. 請求項1ないし8のいずれか記載の水素分離膜モジュールであって、
    前記第2の流路形成部材は、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れの上流側よりも下流側で該流路の流路幅,流路高さの少なくとも一方を小さくすることによって、該流れの上流側よりも下流側で流路断面積が縮小する前記第2のガス流路を形成する
    水素分離膜モジュール。
  10. 前記第2の流路形成部材は、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れの下流側の該流路の壁面に凸部を有する前記第2のガス流路を形成する請求項1ないし9のいずれか記載の水素分離膜モジュール。
  11. 前記第2の流路形成部材は、前記前記増速変化を漸増の状態で引き起こす前記第2のガス流路を形成する請求項1ないし10のいずれか記載の水素分離膜モジュール。
  12. 請求項11記載の水素分離膜モジュールであって、
    前記第2の流路形成部材は、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れの上流側から下流側へと該流路の流路幅,流路高さの少なくとも一方を漸減することによって、該流れの上流側から下流側へと流路断面積が漸減する前記第2のガス流路を形成する
    水素分離膜モジュール。
  13. 前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れ方向と、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れ方向とが対向する請求項1ないし12のいずれか記載の水素分離膜モジュール。
  14. 前記水素分離膜における水素の透過が可能な水素透過部の面積が、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの上流側よりも下流側で大きくなる請求項1ないし13のいずれか記載の水素分離膜モジュール。
  15. 水素を含有する水素含有ガス中の含有水素を抽出し水素の精製を行う水素精製装置であって、
    水素を選択的に透過する水素分離膜と、
    前記水素含有ガスの供給を受け、該水素含有ガスを前記水素分離膜の一方の面上に流す第1のガス流路を形成する第1の流路形成部材と、
    前記水素含有ガスに比べて水素濃度が十分に低いパージガスの供給を受け、該パージガスを前記水素分離膜の他方の面上に流す第2のガス流路を形成する第2の流路形成部材と
    を備え、
    前記第1の流路形成部材は、前記第1のガス流路内における前記水素含有ガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも減速させる減速変化を引き起こすように前記第1のガス流路を形成し、
    前記第2の流路形成部材は、前記第2のガス流路内における前記パージガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも増速させる増速変化を引き起こすように前記第2のガス流路を形成する
    水素精製装置。
  16. 水素を選択的に透過する水素分離膜を用いて、水素を含有する水素含有ガスから、前記水素含有ガスに比べて水素濃度が十分に低いパージガスへと、水素を抽出する水素抽出方法であって、
    前記水素分離膜の一方の面上に、前記水素含有ガスを、該水素含有ガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも減速させて流すとともに、
    前記水素分離膜の他方の面上に、前記パージガスを、該パージガスの流れの下流側の流速を該流れの上流側よりも増速させて流す
    水素抽出方法。
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