JP2005198914A - トイレ設備における人体検知装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】便蓋20を両端部のヒンジ部で開閉可能に支持する便蓋の開閉支持装置42のケーシング36内部に、電波を信号波として前方に放射するドップラセンサ46を人体検知センサとして配設するとともに、便蓋20の且つ便蓋閉の状態の下でドップラセンサ46からの信号波が透過する部分の裏面を、送信波の送信方向に対してほぼ直角を成す段面48を有する凹凸形状部52とする。
【選択図】 図3
Description
例えば使用者を検知することで便蓋を自動的に開いたり、使用後において使用者が検知エリアから離れることで洗浄水を自動的に流したり、便座や便蓋を自動的に閉じたりすることが行われている。
例えば便器本体の後部上面に載置状態に設置された洗浄タンクの前部中央にかかるドップラセンサを配設した場合、便座に着座中の使用者の上半身に対してドップラセンサからの信号波(電波)が至近距離から当たることとなり、使用者がペースメーカーを装着しているような場合にはドップラセンサからの信号波によってペースメーカーに悪影響が生ずる恐れがある。
しかるにドップラセンサを便蓋の開閉支持装置におけるケーシング内部に配設してこれを前方に且つ斜め上方に向けておくことで、詳しくは送信方向が前方且つ斜め上向きとなるように配設しておくことで、このような問題を回避することができる。
便蓋裏面での反射量が多くなると、便器洗浄時における便鉢内の洗浄水の動き等も拾ってしまい、設備の誤動作の原因ともなる。
ここで送信方向とは出力強さが最も強いアンテナ面に達する法線方向とする。
これによりドップラセンサからの送信波の反射をより効果的に少なくすることができる。
この場合においてその回曲形状はドップラセンサを中心とした円弧形状となしておくことができる。
この場合においてその凹陥部はディンプル状の凹陥部となしておくことができる。
ここにおいて請求項4では便蓋構成材の比誘電率を徐々に変化させることで便蓋裏面と空気との誘電率の差を少なくし、以って便蓋裏面での電波反射、即ち信号波の反射を少なくするようになしたもので、このことにより便蓋に対する信号波の透過量を多くして人体検知の検知感度を高めることができる。
このようにすることでドップラセンサから発せられた信号波をより効果的に便蓋を透過して人体に向け放射することができる。
図1において、10はトイレ室12内のトイレ設備で、14は便鉢16を有する便器本体、18は開口22を有する便座,20は便蓋でそれぞれ開閉可能に設けられている。
この本体部30は樹脂製のケーシング32を有しており、その内部に各種動作を行うための様々な機能部が収納されている。
本実施形態において、局部洗浄装置28における本体部30には便座18及び便蓋20をそれぞれの基端において開閉可能に支持する便座,便蓋の開閉支持装置42が一体に構成されている。
図2において、36はその開閉支持装置42における樹脂製のケーシングで、図中左右方向の端面からヒンジ部37のヒンジ軸38-1,38-2が突出している。
尚、便座18におけるアーム40-1のヒンジ孔44はヒンジ軸38-1に嵌合され、また便蓋20におけるアーム40-2のヒンジ孔(図示省略)はヒンジ軸38-2に一体回転状態に嵌合されている。ここでヒンジ軸38-2はヒンジ軸38-1に対して独立に回転可能である。
ここでドップラセンサ46は検知対象、即ち使用者に対して送信波(10GHz程度の高周波の電波)を送り、そして使用者が移動しているときに使用者からの反射波の周波数が変化する、所謂ドップラ効果に基づいて移動する使用者を検知する。
ここでθは子供から大人まで便器前の人体を確実に検知できるようにするため、例えば5〜30度程度の角度であることが望ましい。
ここで段面48は、図3の縦断面においてそれぞれドップラセンサ46の送信方向に対してほぼ直角の向きをなしている。そしてこれら複数の段面48と48との間の部分が傾斜面50とされている。
このようにすれば、ドップラセンサ46からの送信波の反射を更に少なくすることができる。
このようにすれば、ドップラセンサ46からの送信波の反射を更に少なくすることができる。
図5(A)に示す実施形態は、便蓋20のドップラセンサ46からの送信波が透過する部分の裏面に、送信波の送信方向に対してほぼ直角をなす面を有する半球状(又は部分球状の)多数のディンプル状の凹陥部53を分散状に形成した例である。
一方(B)の実施形態は断面三角状の凹陥部55を分散状に形成した例である。
これらの場合においても便蓋20裏面によるドップラセンサ46からの信号波の反射を少なくして、人体検知の検知感度を効果的に高めることができる。
尚、これらの実施形態においても凹陥部53,55を便蓋20の裏面全体に亘って形成しておくこともできる。
同図に示しているように、この実施形態では便蓋20が、ABS樹脂から成る本体20Aに対して、その裏面側に塗料層20B,20Cが積層され、それら全体によって便蓋20が構成されている。ここで塗料層20B,20Cはそれらの比誘電率が本体20Aの比誘電率に対し異なったものとされている。詳しくは本体20Aの比誘電率をε1,塗料層20Bの比誘電率をε2,塗料層20Cの比誘電率をε3としたとき、ε1>ε2>ε3の関係となるようにそれらの比誘電率が定められている。
尚ここでは本体20Aに対し、それとは比誘電率の異なる塗料層20B,20Cが積層されているが、塗料層以外の層を積層して比誘電率を便蓋20上面から裏面側に向って段階的に小となるようにしても良い。
ここで塗料層20B,20Cとしては例えばウレタン系の塗料やアクリル系の塗料を用いることができる。
更にまた塗料層20Bを、同じ比誘電率の層を複数積層した形態で構成しても良い。
この実施形態は、ドップラセンサ46からの送信波の方向を変えて便蓋20への入射角度を直角に近づけるような急角度とする導波路54を有する導波管56を便蓋20側に設けている。58はその導波管56における管体でその内面に金属メッキ60が施してある。
この実施形態ではまた、便蓋20側の導波路54と電波的に結合し、ドップラセンサ46からの送信波を便蓋20側の導波路54に導く、導波路62を有する導波管64がケーシング36側且つその内部に設けられている。
ここで導波管64は例えばアルミダイカスト品にて構成される。
この実施形態においても、便蓋20によるドップラセンサ46からの信号波の反射量を少なくし得て、人体検知の検知感度を高めることができる。
先ず図8(A)は取付プレート66にてドップラセンサ46を取り付けるようにした例を示している。
この取付プレート66は保持部68と固定部70とを有しており、その保持部68の前面にドップラセンサ46が取り付けられて保持され、そして固定部70においてケーシング36に固定されている。
このようにしておけば、ドップラセンサ46からの送信波の一部が後方に放射されることによって、後側の洗浄タンク24内の水の動き等を拾って人体の動きと誤検知するのを防止でき、人体に対する検知感度を高めることができる。
以上はドップラセンサ46の取付プレート66が同時に電波遮断材を兼用している場合の例であるが、ドップラセンサ46からの送信波の一部が後方に放射されるのを防止するための電波遮断材を、取付プレート66とは別に独立してドップラセンサ46の後方に配置しておくことも可能である。
このうち図9(A)は電波の後方への透過を遮断する電波遮断材74を、水平部76と立上り部78とを有する形態で構成し、そしてその立上り部78をケーシング36の内面に沿って配置した例を、また(B)はその立上り部78を樹脂製のケーシング36内部に埋設する状態で配置した例を、更に(C)は立上り部78をケーシングの外面に沿って配置した例をそれぞれ示している。
20 便蓋
20B,20C 塗料層
36 ケーシング
37 ヒンジ部
42 開閉支持装置
46 ドップラセンサ
48 段面
52 凹凸形状部
53,55 凹陥部
54,62 導波路
Claims (6)
- 便蓋をヒンジ部で開閉可能に支持する便蓋の開閉支持装置のケーシング内部に、電波を信号波として前方に放射するドップラセンサを人体検知センサとして配設するとともに、該便蓋の且つ便蓋閉の状態の下で該ドップラセンサからの信号波が透過する部分の裏面を、該送信波の送信方向に対してほぼ直角を成す段面を有する凹凸形状に形成したことを特徴とするトイレ設備における人体検知装置。
- 請求項1において、前記段面を、前記ドップラセンサを中心として該ドップラセンサ周りに回曲する回曲形状となしてあることを特徴とするトイレ設備における人体検知装置。
- 便蓋をヒンジ部で開閉可能に支持する便蓋の開閉支持装置のケーシング内部に、電波を信号波として前方に放射するドップラセンサを人体検知センサとして配設するとともに、該便蓋の且つ便蓋閉の状態の下で該ドップラセンサからの信号波が透過する部分の裏面を、その送信波の送信方向に対してほぼ直角を成す段面を有する複数の凹陥部を分散させた形状となしたことを特徴とするトイレ設備における人体検知装置。
- 便蓋をヒンジ部で開閉可能に支持する便蓋の開閉支持装置のケーシング内部に、電波を信号波として前方に放射するドップラセンサを人体検知センサとして配設するとともに、該便蓋の且つ便蓋閉の状態の下で該ドップラセンサからの信号波が透過する部分を、比誘電率の異なる層を便蓋上面から裏面側に向って該比誘電率が大から小となるように複数積層した構造となしてあることを特徴とするトイレ設備における人体検知装置。
- 便蓋をヒンジ部で開閉可能に支持する便蓋の開閉支持装置のケーシング内部に、電波を信号波として前方に放射するドップラセンサを人体検知センサとして配設するとともに、該ドップラセンサからの送信波の方向を変えて該便蓋への入射角度を直角に近づけるような導波路を該便蓋側に設けてあることを特徴とするトイレ設備における人体検知装置。
- 請求項5において、前記ケーシングの内部には前記ドップラセンサからの送信波を前記便蓋側の導波路に導くケーシング側の導波路が設けてあることを特徴とするトイレ設備における人体検知装置。
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