JP2005197007A - 金属微粒子含有樹脂粒子および金属微粒子含有樹脂層の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂に含有される金属微粒子の粒径、形状、含有率を制御することで、樹脂内に金属微粒子を含有したトナーの帯電量の分布が制御され、精細なパターンを形成することが可能であり、さらに無電解めっきにおけるめっき析出性を向上させることができる金属微粒子含有樹脂粒子および金属微粒子含有樹脂層の形成方法を提供することを目的とする。
【解決手段】金属微粒子含有樹脂粒子10において、金属微粒子10bの含有率を、金属微粒子含有樹脂粒子10全体の70重量%以下にし、金属微粒子含有樹脂粒子10の帯電量および質量を適切にコントロールすることで、印刷パターンと非印刷部とのコントラストおよび解像度が好適なめっき下地パターンを形成できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属微粒子を含有する樹脂を例えば電子写真方式にて印刷した後、金属微粒子をめっき核として無電解めっきを行うことで、任意の電子回路を容易に形成することができる金属微粒子含有樹脂粒子および金属微粒子含有樹脂層の形成方法に関する。
従来の電子回路基板の製造では、金属薄膜上にレジスト塗布、露光、現像、エッチングなどの処理を行い、金属導体パターン層を形成している。この製造工程において、各層毎に露光マスクが必要となり、その設計や作成に多大な時間とコストがかかるため、回路パターンの変更や修正は電子回路基板の製造期間やコストに大きな影響を与えていた。
そこで、樹脂内に金属微粒子を含有する荷電粒子をトナーとして、電子写真方式によって任意のパターンを有する下地パターン層を印刷し、この印刷された下地パターン層の金属微粒子をめっき核として無電解めっきを行うことで、露光マスクを用いずに金属導体パターン層を形成する方法が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−263841号公報
電子写真方式を利用するにあたっては、精細なパターンを安定して印刷するためにトナー(荷電粒子)の帯電量制御が重要なポイントとなる。特に、樹脂内に金属微粒子を含有したトナーの場合には、導体である金属微粒子が表面の一部に露出することで、トナー表面における帯電面積が小さくなるため、適切な帯電量を制御することが必要となる。また、印刷されたパターンに含まれる金属微粒子の形状や分布は、無電解めっきの際のめっき析出性や金属導体パターン層と基材との密着性に大きく影響する。
そこで、本発明は、樹脂に含有される金属微粒子の粒径、形状、含有率を制御することで、樹脂内に金属微粒子を含有したトナーの帯電量の分布が制御され、精細なパターンを形成することが可能であり、さらに無電解めっきにおけるめっき析出性を向上させることができる金属微粒子含有樹脂粒子および金属微粒子含有樹脂層の形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様によれば、樹脂マトリックスに金属微粒子が分散された導体パターン形成用の金属微粒子含有樹脂粒子であって、前記金属微粒子の含有率が全体の70重量%以下であることを特徴とする金属微粒子含有樹脂粒子が提供される。
また、本発明の一態様によれば、感光体上に所定のパターンの静電潜像を形成する工程と、前記静電潜像が形成された感光体上に、樹脂マトリックスに分散して金属微粒子を全体の70重量%以下含有し、かつ含有する該金属微粒子の数密度が0.05個/μm以上である金属微粒子含有樹脂粒子を静電的に付着させて可視像を形成する工程と、前記感光体上に形成された前記金属微粒子含有樹脂粒子からなる可視像を、基材上に静電的に転写する工程と、前記基材上に転写された前記金属微粒子含有樹脂粒子を加熱または光照射により前記基材に定着させる工程とを具備することを特徴とする金属微粒子含有樹脂層の形成方法が提供される。
本発明の一態様による金属微粒子含有樹脂粒子および金属微粒子含有樹脂層の形成方法によれば、樹脂に含有される金属微粒子の粒径、形状、含有率を制御することで、樹脂内に金属微粒子を含有したトナーの帯電量の分布が制御され、精細なパターンを形成することが可能であり、さらに無電解めっきにおけるめっき析出性を向上させることができる。
以下、本発明の一実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施の形態の金属微粒子含有樹脂粒子10の断面図の概要が示されている。
金属微粒子含有樹脂粒子10は、図1に示すように、樹脂マトリックス10aを主体とし、これに導電性の金属微粒子10bがほぼ均一に分散された状態で含有されている。
この金属微粒子含有樹脂粒子10の粒径は、微細配線パターンを形成する必要性から、小さい方が望ましく、例えば、平均粒径が4μm〜10μmの範囲で形成されている。
金属微粒子含有樹脂粒子10を構成する樹脂マトリックス10aは、常温で固体のBステージの熱硬化性樹脂が用いられる。ここで、Bステージとは、熱硬化性樹脂の少なくとも一部は硬化しておらず、所定の熱を加えるとその硬化していない部分が溶融する状態をいう。Bステージの熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネートエステル樹脂、ビスマレイミドートリアジン樹脂、ベンジシクロブテン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ブタジエン樹脂、シリコーン樹脂、ポリカルボジイミド樹脂、ポリウレタン樹脂などを使用することができ、必要により帯電制御剤を添加してもよい。
導電性の金属微粒子10bは、Pt、Pd、Cu、Au、Ni、Agから成る群から選択される少なくとも一種の金属微粒子が用いられる。また、金属微粒子10bの平均粒径は、0.05μm〜3μmの範囲が好ましく、さらに好ましい範囲は、0.1μm〜2μmである。金属微粒子10bの平均粒径が小さい方が分散性がよいからである。また、金属微粒子10bの形状は、球状に限られるものではなく、例えば、球状の金属微粒子10bを押し潰した形状の燐片状で形成されてもよい。さらに、金属微粒子含有樹脂粒子10に含有される金属微粒子10bの形状は、球状のみ、燐片状のみ、または球状と燐片状とを混在させてもよい。
さらに、金属微粒子含有樹脂粒子10中に分散して含有される金属微粒子10bの上限含有率は、金属微粒子含有樹脂粒子10の70重量%であり、下限値は、金属微粒子含有樹脂粒子10に分散される金属微粒子10bの数密度で定義され0.05個/μmである。金属微粒子10bの含有率が70重量%より多い場合には、印刷パターンが適切に形成されないことがある。また、金属微粒子10bの数密度が0.05個/μmより小さい場合には、金属微粒子10bのメッキ核としての機能が低下することがある。さらに、金属微粒子含有樹脂粒子10に含有される金属微粒子10bのより好ましい含有率は、30〜60重量%である。
次に、電子写真方式による導体パターン層の形成工程について、図2および3を参照して説明する。
図2には、導体パターン層の各形成工程における断面図が示されている。また、図3には、導体パターン層を形成する製造装置の概要が示されている。
まず、感光体ドラム100を矢印方向に回転させながら、帯電器101により感光体ドラム100の表面電位を一定電位(例えばマイナス電荷)に均一に帯電させる。次に、レーザ発生・走査装置102により、画像信号に応じてレーザ光102aを感光体ドラム100に照射し、照射部分のマイナス電荷を除去し、感光体ドラム100の表面に所定パターンの電荷の像(静電潜像)を形成する。
次に、感光体ドラム100上の静電潜像に、現像装置103に貯留された帯電した金属微粒子含有樹脂粒子10を供給機構によって静電的に付着させ可視像を形成する。
続いて、感光体ドラム100の表面に、金属微粒子含有樹脂粒子10により形成された可視像(パターン)は、転写装置104によって感光体ドラム100から所望の基材20上に静電転写される。
続いて、基材20上に転写されたBステージの金属微粒子含有樹脂粒子10を、加熱あるいは光照射による定着器105を通し、金属微粒子含有樹脂粒子10を構成する熱硬化性樹脂を溶融し硬化させ、金属微粒子含有樹脂粒子10が一体化された金属微粒子含有樹脂層30を形成する(図2の(a))。
なお、この定着器105では、完全に熱硬化性樹脂を硬化させる必要はなく、例えば、後述する樹脂エッチング装置におけるエッチング処理の際に、樹脂マトリックス10aの層から金属微粒子10bが欠落しない程度に硬化されるのが好ましい。
続いて、無電解メッキを効率的に行うために、樹脂エッチング装置(図示しない)において、金属微粒子含有樹脂層30の表面をエッチング処理して、金属微粒子含有樹脂層30の表面に金属微粒子10bの少なくとも一部を露出させる(図2の(b))。
この樹脂エッチング装置では、金属微粒子含有樹脂層30の表面を、例えば、アセトン、イソプロパノールなどの溶剤、酸、アルカリなどのエッチング液に浸けることによって化学的にエッチング除去を行う。また、樹脂エッチング装置では、化学的にエッチング除去を行う以外に、例えば、ショットブラストやエアーブラストなどによって研磨して機械的にエッチング除去を行うこともできる。
続いて、エッチング処理が施され、表面に金属微粒子10bの少なくとも一部を露出させた金属微粒子含有樹脂層30は、無電解めっき槽(図示しない)によって、例えばCuのめっき処理が施され、金属微粒子含有樹脂層30上に露出した金属微粒子10bを核としてCuを選択的に析出させ、導体金属層40を形成する(図2の(c))。
なお、ここでは、無電解メッキ槽のみで構成されるメッキ槽を示したが、これに限るものではなく、無電解メッキと電解メッキの双方を行うメッキ槽を用いてもよい。
また、金属微粒子含有樹脂層30が完全に硬化した状態でない場合には、アルカリのメッキ液を採用することで、メッキ中に金属微粒子含有樹脂層30の表面の樹脂を除去して、メッキ処理することができるため、樹脂エッチング装置によるエッチング処理を省くこともできる。
また、金属微粒子含有樹脂層30の表面に形成される導体金属層40の厚みは、メッキ条件により制御することができる。メッキ処理後には、基材20と金属微粒子含有樹脂層30をより密着させ、剥離などを防止するために、定着器105で加熱あるいは光照射を行って、金属微粒子含有樹脂層30を完全に硬化させることが望ましい。
本発明の一実施の形態によれば、金属微粒子含有樹脂粒子10を構成する樹脂マトリックス10aに、分散して含有される金属微粒子10bの含有量を適正に定めることで、金属微粒子含有樹脂粒子10のの帯電量の分布が制御され、精細なパターンを形成することが可能となる。また、金属微粒子10bの形状を燐片形状とすることで、下地パターン層とその表面に形成される金属導体層との間の密着性に優れ、アンカー効果が向上する。また、無電解めっきにおけるめっき析出性も向上させることができる。
このような電子写真方式を用いた製造装置および製造工程は、一般の複写機やレーザプリンタで使用されているものであり、デジタル化されたデータを入力することで任意の導体パターン層を形成することができる。用途としては電子回路や配線基板に限られず、その他、平坦な基材上への任意の導体パターン層の形成などの幅広い応用ができる。
以下に、金属微粒子含有樹脂粒子10に関する具体的な実施例を示す。
(実施例1)
実施例1では、図1に示す金属微粒子含有樹脂粒子10において、エポキシ樹脂を主体とする樹脂に、銅微粒子を分散して、0(樹脂のみ)、20、50、70、80、90重量%含有した6種類の金属微粒子含有樹脂粒子10を作成し、帯電量の測定を行った。この金属微粒子含有樹脂粒子10の平均粒径は、7.3〜9.0μmの範囲であった。
図4には、上記した6種類の金属微粒子含有樹脂粒子10における帯電量の測定結果を示す。
この測定結果から、銅含有率の増加に伴って、金属微粒子含有樹脂粒子10の単位質量当たりの帯電量は減少し、含有率が90重量%においては、一般の乾式複写機の現像可能な帯電量の下限値である5μC/gを下回り、1.9μC/g程度の帯電量となっている。
次に、図5に、金属微粒子含有樹脂粒子10の粒径を一定にして、金属微粒子含有樹脂粒子10に含有される銅の含有率を変化させた場合における銅含有率に対する金属微粒子含有樹脂粒子10の質量の関係を示す。
この測定結果から、銅含有率60重量%以上で、金属微粒子含有樹脂粒子10の質量が急激に増加している。ところが金属微粒子含有樹脂粒子10の帯電量は、その表面積にほぼ比例するため、金属微粒子含有樹脂粒子10の径が一定であれば、金属微粒子含有樹脂粒子10の電荷量は一定となる。
ここで、金属微粒子含有樹脂粒子10に作用する力を、単純に現像工程で与えられる電界によって生ずるクーロン力のみと考えると、
qE〜m・dv/dt
の関係が成り立つ。なお、qは金属微粒子含有樹脂粒子10の電荷量、Eは与えられる電界、mは金属微粒子含有樹脂粒子10の質量、dv/dtは加速度である。
仮に金属微粒子含有樹脂粒子10の電荷量qを一定として、金属微粒子含有樹脂粒子10の質量mを3倍にした場合、同じ現像速度を維持するめには、現像工程で与えられる電界Eを3倍にする必要があり、これは現実的ではない。なぜなら現像工程で感光体と現像機の間に強電界をかけると、金属微粒子含有樹脂粒子10の帯電と電気的に逆の電荷が、感光体に金属微粒子含有樹脂粒子10から流れ込む、いわゆる電荷注入と呼ばれる現象が起きることが一般に知られており、電界Eを大きくすることでこの現象が発生しやすくなる。
実際のコピー機にて、上記した銅微粒子を分散して含有する金属微粒子含有樹脂粒子10を印刷したころ、含有率が80重量%からパターンの周囲に金属微粒子含有樹脂粒子10が散りはじめ、90重量%では印刷パターンと非印刷部とのコントラストがほとんどみられなくなった。
以上の測定結果から、金属微粒子含有樹脂粒子10において、金属微粒子10bの含有率を、金属微粒子含有樹脂粒子10全体の70重量%以下にし、金属微粒子含有樹脂粒子10の帯電量および質量を適切にコントロールすることで、印刷パターンと非印刷部とのコントラストおよび解像度が好適なめっき下地パターンを形成できることがわかった。また、銅含有率の下限値は、金属微粒子含有樹脂粒子10に含有される銅微粒子の粒径や無電解めっきの析出性によって決定され、後述する実施例2で示されるように、例えば、平均粒径1.1μmの銅微粒子を用いた場合には、銅含有率の下限値は、15重量%であった。
(実施例2)
実施例2では、図1に示す金属微粒子含有樹脂粒子10において、エポキシ樹脂を主体とする樹脂に、平均粒径が0.7、0.9、1.1、2.0、2.9μmの銅微粒子をそれぞれ分散して50重量%含有した5種類の金属微粒子含有樹脂粒子10を作成した。そして、それぞれの金属微粒子含有樹脂粒子10を用いて、上記した導体パターン層の形成方法によって、基材上に下地パターン層(金属微粒子含有樹脂層30)を形成し、無電解めっき処理を行った。また、作成した金属微粒子含有樹脂粒子10の平均粒径は、7.0〜11.0μmの範囲であった。
図6には、(a)に平均粒径が0.7μm、(b)に平均粒径が2.9μmの銅微粒子を分散して含有する金属微粒子含有樹脂粒子10を用いて下地パターン層を形成し、無電解めっき処理を施しためっき層のめっき析出の様子が示されている。なお、このめっき析出の様子は、電子顕微鏡によって撮影された。
図6の(b)に示すように、平均粒径が2.9μmの銅微粒子を含有した場合には、析出した銅微粒子間の距離が大きく、めっき析出の状態が疎となっていることがわかる。一方、図には示されていないが、平均粒径が2.0μm以下の銅微粒子を含有した場合には、ほぼ均一で緻密なめっき層が形成された。特に、平均粒径が0.7、0.9、1.1μmの銅微粒子を含有した場合には、一例として平均粒径が0.7μmの場合を示した図6の(a)のように、均一で緻密なめっき層が形成されていた。
また、エポキシ樹脂を主体とする樹脂に、平均粒径が0.7、1.1、2.0μmの銅微粒子をそれぞれ分散して含有する3種類の金属微粒子含有樹脂粒子10において、それらの含有率を30重量%とした金属微粒子含有樹脂粒子10を作成し、含有率を50重量%の場合と同様に、金属微粒子含有樹脂粒子10を用いて下地パターン層を形成して、無電解めっき処理を施しためっき層のめっき析出の様子を観察した。
その結果、平均粒径が0.7、1.1μmの銅微粒子を含有した場合には、めっき析出性に優れ、均一で緻密なめっき層が形成された。一方、平均粒径が2.0μmの銅微粒子を含有した場合には、めっき析出の状態が疎となった。
さらに、平均粒径が0.7、1.1、2.0μmの銅微粒子をそれぞれ分散して含有する3種類の金属微粒子含有樹脂粒子10において、それらの含有率を15重量%とした金属微粒子含有樹脂粒子10を作成し、金属微粒子含有樹脂粒子10を用いて下地パターン層を形成して、無電解めっき処理を施しためっき層のめっき析出の様子を観察した。
その結果、平均粒径が0.7μmの銅微粒子を含有した場合には、1.1μmの銅微粒子を含有した場合よりも、均一で緻密なめっき層が形成された。
次に、図7に、金属微粒子含有樹脂粒子10内に分散する銅微粒子の数密度と銅微粒子の平均粒径の関係を示す。金属微粒子含有樹脂粒子10内に分散する銅微粒子の数密度は、金属微粒子含有樹脂粒子10の平均粒径、銅微粒子の平均粒径、銅含有率、使用される銅および樹脂マトリックス10aの比重から算出できる。
図7には、エポキシ樹脂を主体とする樹脂に、平均粒径が0.7、0.9、1.1、2.0、2.9μmの銅微粒子をそれぞれ分散して50重量%含有した5種類の金属微粒子含有樹脂粒子10における銅微粒子の数密度と銅微粒子の粒径の関係が示されている。さらに、図7には、エポキシ樹脂を主体とする樹脂に、平均粒径が0.7、1.1、2.0μmの銅微粒子をそれぞれ分散して30重量%含有した3種類の金属微粒子含有樹脂粒子10における銅微粒子の数密度と銅微粒子の粒径の関係も示されている。
この測定結果と、前述しためっき析出性の評価から、無電解めっきの析出性が悪化するのは、金属微粒子含有樹脂粒子10内に分散する銅微粒子の数密度が0.05個/μmよりも小さい条件であることがわかる。これは、下地パターン層の表面に銅微粒子が存在する確率が低くなるためである。
以上の結果から、金属微粒子含有樹脂粒子10において、金属微粒子含有樹脂粒子10内に分散する銅微粒子の数密度が0.05個/μm以上とすることで、無電解めっきによるめっき析出性を向上させることができ、均一で緻密なめっき層を形成できることがわかる。
また、金属微粒子含有樹脂粒子10内に分散する銅微粒子の数密度の上限値は、銅微粒子の粒径や金属微粒子含有樹脂粒子10の帯電量によって決定され、平均粒径0.7μmの銅微粒子を用いた場合では、2.3個/μmである。また、金属微粒子含有樹脂粒子10の含有率で示すと、実施例1で示したように70重量%以下となる。
(実施例3)
実施例3では、図1に示す金属微粒子含有樹脂粒子10において、エポキシ樹脂を主体とする樹脂に、平均粒径が0.7μmの銅微粒子を最大径が0.8μmまで押し潰した燐片形状の銅微粒子を分散して50重量%含有した金属微粒子含有樹脂粒子10を作成した。また、エポキシ樹脂を主体とする樹脂に、平均粒径が0.7μmの球状の銅微粒子を分散して50重量%含有した金属微粒子含有樹脂粒子10も作成した。
そして、これら2種類の金属微粒子含有樹脂粒子10を用いて、それぞれ上記した導体パターン層の形成方法によって、基材上に直径が0.55mm、厚さが約3μmの下地パターン層(金属微粒子含有樹脂層30)を形成し、無電解銅めっき処理にて厚さが10μmのCu層を形成した。その後、無電解ニッケルめっき処理にて厚さが2μmのNi層を形成し、さらに無電解金めっき処理にて厚さが0.5μmのAu層を形成した。そして、図8に示すように、このAu層上に、SnAgCu0.7から形成される球径が0.6mmのはんだボール200をピーク温度260℃のリフロー炉にて接合し、はんだボール接合強度試験を行った。
はんだボール接合強度試験では、基材201上に形成された導体パターン層202のAu層上に接合されたはんだボール200に、シェア用ツール203にて負荷をかけてシェア強度を測定した。その結果、燐片形状の銅微粒子を分散した金属微粒子含有樹脂粒子10を用いて形成された導体パターン層におけるシェア強度の方が、球状の銅微粒子を分散した金属微粒子含有樹脂粒子10を用いて形成された導体パターン層におけるシェア強度のよりも10%程度の強度の向上がみられた。
以上の結果から、金属微粒子含有樹脂粒子10に分散される金属微粒子10bの形状は、球状よりも、球状を変形させた燐片形状の方が、下地パターン層とその表面に形成される金属導体層との間の密着性に優れ、アンカー効果が向上されることがわかった。
本発明の一実施の形態の金属微粒子含有樹脂粒子の断面図。 導体パターン層の各形成工程における断面図。 導体パターン層を形成する製造装置の概要図。 6種類の金属微粒子含有樹脂粒子における帯電量の測定結果を示す図。 銅含有率に対する金属微粒子含有樹脂粒子の質量の関係を示す図。 めっき層のめっき析出の様子を示した図。 銅微粒子の数密度と平均粒径の関係を示す図。 はんだボール接合強度試験の概要図。
符号の説明
10…金属微粒子含有樹脂粒子、10a…樹脂マトリックス、10b…金属微粒子。

Claims (4)

  1. 樹脂マトリックスに金属微粒子が分散された導体パターン形成用の金属微粒子含有樹脂粒子であって、
    前記金属微粒子の含有率が全体の70重量%以下であることを特徴とする金属微粒子含有樹脂粒子。
  2. 前記金属微粒子含有樹脂粒子における前記金属微粒子の数密度が、0.05個/μm以上であることを特徴とする請求項1記載の金属微粒子含有樹脂粒子。
  3. 前記金属微粒子が、少なくとも燐片形状からなる金属微粒子を含んで構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の金属微粒子含有樹脂粒子。
  4. 感光体上に所定のパターンの静電潜像を形成する工程と、
    前記静電潜像が形成された感光体上に、樹脂マトリックスに分散して金属微粒子を全体の70重量%以下含有し、かつ含有する該金属微粒子の数密度が0.05個/μm以上である金属微粒子含有樹脂粒子を静電的に付着させて可視像を形成する工程と、
    前記感光体上に形成された前記金属微粒子含有樹脂粒子からなる可視像を、基材上に静電的に転写する工程と、
    前記基材上に転写された前記金属微粒子含有樹脂粒子を加熱または光照射により前記基材に定着させる工程と
    を具備することを特徴とする金属微粒子含有樹脂層の形成方法。
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