JP2005194589A - 真空装置およびその制御方法 - Google Patents

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Kazutomo Miyata
一智 宮田
Teruyuki Ota
輝之 太田
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Abstract

【課題】 生産効率の低下を招くことなく、隣接する真空チャンバ間におけるガス混入を低減できるようにする。
【解決手段】 切替手段31〜37によりガスg1〜g7の導出先を真空チャンバ11〜17側から排気用真空ポンプ51〜57側に切り替え、真空ポンプ11〜17により複数の真空チャンバ11〜17内に導入されたガスg1〜g7を排気し、開閉手段61〜68を開いて搬送手段により対象物7を搬送し、開閉手段61〜68を閉じて切替手段31〜37によりガスg1〜g7の導出先を排気用真空ポンプ51〜57側から真空チャンバ11〜17側に切り替える。これにより、開閉手段61〜68を開くときに真空チャンバ11〜17へのガス導入を素早く停止し、開閉手段61〜68を閉じた後に真空チャンバ11〜17に導入するガスg1〜g7の流量を素早く安定させることができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、隣接する複数の真空チャンバを有する真空装置およびその制御方法に関する。
光学ディスクや半導体の製造工程においては様々の真空装置が用いられるが、近年最も広く利用されている真空装置の一つとして、隣接する複数の真空チャンバを有する真空装置がある。
図12は、隣接する複数の真空チャンバを有する真空装置を示す模式図である。図12に示すように、この真空装置は、真空チャンバ1011〜1014と、扉(バルブ)1061〜1065と、真空ポンプ(図12中、VP)1021〜1024と、流量制御装置(図12中、MFC)1041〜1044とを備える。
真空チャンバ1011〜1014が一列をなすように隣接している。扉1062〜1064がそれぞれ真空チャンバ1011〜1014の間に設けられている。列をなす真空チャンバ1011〜1014の一端に位置する真空チャンバ1011には扉1061が設けられ、他端に位置する真空チャンバ1014には扉1065が設けられている。列をなす真空チャンバ1011〜1014の両端には、図示を省略したロード・ロック室が設けられている。
真空チャンバ1011〜1014はそれぞれ、排気管を介して真空ポンプ1021〜1024に接続される。真空チャンバ1011〜1014がそれぞれ、ガス導入管を介して流量制御装置1041〜1044に接続される。流量制御装置1041〜1044にはそれぞれ、ガス(プロセスガス)g101〜g104が供給される。
真空ポンプ1021〜1024はそれぞれ、真空チャンバ1011〜1014を真空引きする。流量制御装置1041〜1044はそれぞれ、真空チャンバ1011〜1014に導入するガスg101〜g104の流量を制御する。扉1062〜1064はそれぞれ、真空チャンバ1011〜1014間を開閉可能に構成されている。扉1061は、図示を省略したロード・ロック室と真空チャンバ1011との間を開閉可能に構成されている。扉1065は、図示を省略したロード・ロック室と真空チャンバ1014との間を開閉可能に構成されている。
以下に、上述の真空装置の制御方法について説明する。まず、基板などの対象物(アクト)107が保持された真空チャンバ1011〜1014内を排気し、真空チャンバ1011〜1014内にガスg101〜g104を導入しながら、スパッタリングや反応性イオンエッチング(RIE;Reactive Ion Etching)などのプロセスを対象物107に対して施す。その後、扉1061〜1065を一斉に開けて、プロセスを施した対象物107を一度に次のプロセスを施す真空チャンバ1011〜1014に移動させる。このように、扉1061〜1065を一斉に開け、プロセスを施した対象物107を一度に移動させることで、タクトアップおよび真空装置(生産装置)の簡易化を実現できる。
ところが、上述の真空装置およびその制御方法では、真空チャンバに導入するガスg101〜g104の種類が異なる場合には、ガスコンタミネーションが生じてしまうとうい問題がある。例えば、真空チャンバ1012に導入するガスg102の種類が、真空チャンバ1011,1013に導入するガスg101,g103の種類とは異なる場合、真空チャンバ1012内に真空チャンバ1011,1013から異なる種類のガスg101,g103が流れ込み、その結果、真空チャンバ1012におけるプロセスが本来意図しているものとは異なるものとなってしまう。
このため、従来ではガスコンタミを防ぐために、以下のような制御方法が用いられている。すなわち、プロセス終了後に真空チャンバ1011〜1014へのガスg1〜g4の導入を流量制御装置1041〜1044により止め、真空チャンバ1011〜1014内の真空度が十分真空度が高くなった後、扉1061〜1065を開ける。しかしながら、この制御方法では、扉1061〜1065を閉じて真空チャンバへのガス導入を再開した後、流量制御装置1041〜1044においてガス流量が安定するのに時間がかかってしまうため、タクトが上がらず、生産効率の低下を招いてしまうという問題がある。
したがって、この発明の目的は、生産効率の低下を招くことなく、隣接する真空チャンバ間におけるガス混入を低減することができる真空装置およびその制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の発明は、隣接する複数の真空チャンバと、
複数の真空チャンバ間を開閉するための開閉手段と、
複数の真空チャンバを真空引きする真空ポンプと、
真空チャンバ側および排出側のどちらか一方にガスの導出先を切り替える切換手段と、
開閉手段を介して複数の真空チャンバ間における対象物の搬送を行う搬送手段と
を備え、
切替手段によりガスの導出先を真空チャンバ側から排気側に切り替え、真空ポンプにより複数の真空チャンバ内に導入されたガスを排気し、開閉手段を開いて搬送手段により対象物を搬送し、開閉手段を閉じて切替手段によりガスの導出先を排気側から真空チャンバ側に切り替えることを特徴とする真空装置である。
第2の発明は、隣接する複数の真空チャンバと、
複数の真空チャンバ間を開閉するための開閉手段と、
複数の真空チャンバを真空引きする真空ポンプと、
真空チャンバ側および排出側のどちらか一方にガスの導出先を切り替える切換手段と
開閉手段を介して複数の真空チャンバ間における対象物の搬送を行う搬送手段と
を備える真空装置の制御方法であって、
切替手段によりガスの導出先を真空チャンバ側から排気側に切り替え、真空ポンプにより複数の真空チャンバ内に導入されたガスを排気し、開閉手段を開いて搬送手段により対象物を搬送し、開閉手段を閉じて切替手段によりガスの導出先を排気側から真空チャンバ側に切り替えることを特徴とする真空装置の制御方法である。
この発明によれば、切替手段によりガスの導出先を真空チャンバ側から排気側に切り替え、真空ポンプにより複数の真空チャンバ内に導入されたガスを排気し、開閉手段を開いて搬送手段により対象物を搬送し、開閉手段を閉じて切替手段によりガスの導出先を排気側から真空チャンバ側に切り替えるので、開閉手段を開くときに真空チャンバへのガス導入を素早く停止し、開閉手段を閉じた後に真空チャンバに導入するガスの流量を素早く安定させることができる。
以上説明したように、この発明によれば、開閉手段を開くときに真空チャンバへのガス導入を素早く停止し、開閉手段を閉じた後に真空チャンバに導入するガスの流量を素早く安定させることができる。これにより、開閉手段を開くときに真空チャンバ内に残留するガスの濃度を素早く低減することができ、かつ、開閉手段を閉じた後にガス導入を停止する前のガス流量に素早く戻すことができる。これにより、生産効率の低下を招くことなく、隣接する真空チャンバ間におけるガスの混入を低減することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
図1は、この発明の第1の実施形態による真空装置の一構成例を示す模式図である。図1に示すように、この真空装置は、真空チャンバ11〜17と、真空ポンプ(図1中、VP)21〜27と、切替手段31〜37と、流量制御装置(図1中、MFC)41〜47と、ガス排気用真空ポンプ(図1中、VP)51〜57と、開閉手段61〜68とを備える。この発明は、例えば、スパッタリング装置、エッチング装置、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置、熱酸化装置およびこれらうち少なくとも2つを組み合わせた装置に対して適用することができる。以下では、一例として、第1の実施形態による真空装置が光記録媒体および光磁気記録媒体などを製造するスパッタリング装置である場合を示す。
真空チャンバ11〜17が一列をなすように隣接している。開閉手段62〜67がそれぞれ、真空チャンバ11〜17の間に設けられている。列をなす真空チャンバ11〜17の一端に位置する真空チャンバ11には開閉手段61が設けられ、他端に位置する真空チャンバ17には開閉手段68が設けられている。列をなす真空チャンバ11〜17の両端には、図示を省略したロード・ロック室が設けられている。
真空チャンバ11〜17はそれぞれ、排気管を介して真空ポンプ21〜27に接続される。真空チャンバ11〜17がそれぞれ、ガス導入管を介して切替手段31〜37に接続される。切替手段31〜37がそれぞれ、ガス導入管を介して流量制御装置41〜47に接続される。切替手段31〜37がそれぞれ、排気管を介して真空ポンプ51〜57に接続される。流量制御装置41〜47にはそれぞれ、ガス(プロセスガス)g1〜g7が供給される。導入されるガスg1〜g7の種類は、少なくとも2種以上である。
真空ポンプ21〜27はそれぞれ、真空チャンバ11〜17を真空引きする。この真空ポンプ21〜27としては、例えばロータリポンプが用いられる。切替手段31〜37はそれぞれ、真空チャンバ11〜17およびガス排気用真空ポンプ51〜57のどちらか一方にガスg1〜g7の導入先を切り替える。この切替手段31〜37としては、例えば切替バルブ(SV)が用いられる。
流量制御装置41〜47はそれぞれ、真空チャンバ11〜17に導入するガスの流量を制御する。ガス排気用真空ポンプ51〜57はそれぞれ、切替手段31〜37を介して供給されるガスg1〜g7を排気する。このガス排気用真空ポンプ51〜57としては、例えばロータリポンプが用いられる。
開閉手段62〜67はそれぞれ、真空チャンバ11〜17間を開閉可能に構成されている。開閉手段61は、図示を省略したロード・ロック室と真空チャンバ11との間を開閉可能に構成されている。開閉手段68は、図示を省略したロード・ロック室と真空チャンバ17との間を開閉可能に構成されている。開閉手段61〜68としては、例えば扉(バルブ)が用いられる。
図2は、真空チャンバ11〜17の一構成例を示す模式図である。図2に示すように、真空チャンバ11〜17はそれぞれ、その内部に、ターゲット11と、キャリア12とを備える。ソース(気化源)であるターゲット11を構成する材料は、基板などの対象物7に積層する薄膜の種類に応じて選ばれる。キャリア12は、例えば基板などの対象物7を保持するための複数のホルダ13を備える。キャリア12は、列方向(図2中、矢印aの方向)に移動可能に構成されている。
次に、第1の実施形態による真空装置の制御方法について説明する。図3は、第1の実施形態による真空装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS1において、真空チャンバ11〜17内が所定の圧力になるまで真空ポンプ21〜27により真空チャンバ11〜17内を真空引きする。その後、ステップS2において、ガスg1〜g7を真空チャンバ11〜17内に導入しながら、ターゲット11をスパッタリングして対象物7上に磁性膜などの薄膜を成膜する。
次に、ステップS3において、流量制御装置41〜47により真空チャンバ11〜17に導入するガスg1〜g7の流量を一定に保持した状態で、切替手段31〜37によりガスg1〜g7の導入先を真空チャンバ11〜17側からガス排気用真空ポンプ51〜57側に切り替える。これにより、真空チャンバ11〜17内に導入するガスg1〜g7がガス排気用真空ポンプ51〜57により排気される。そして、ステップS4において、開閉手段61〜68を開く。
次に、ステップS5において、対象物7を次のプロセスを施す真空チャンバ11〜17に搬送する。ステップS6において、開閉手段61〜68を閉じた後、ステップS7において、切替手段31〜37によりガスg1〜g7の導入先をガス排気用真空ポンプ51〜57側から真空チャンバ11〜17側に切り替える。その後、ステップS1〜S7の処理を繰り返す。
この発明の第1の実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
一列をなすように隣接する真空チャンバ11〜17を真空ポンプ21〜27により真空引きし、ガスg1〜g7を真空チャンバ11〜17に導入しながら、ターゲット11をスパッタリングして対象物7に薄膜を成膜する。そして、切替手段31〜37によりガスg1〜g7の導入先を真空チャンバ11〜17側からガス排気用真空ポンプ51〜57側へ切り替え、開閉手段61〜68を開き、この開閉手段61〜68を介して次のプロセスを施す真空チャンバ11〜17へ薄膜が成膜された対象物7を搬送する。そして、開閉手段61〜68を閉じ、切替手段31〜37によりガスg1〜g7の導入先をガス排気用真空ポンプ51〜57側から真空チャンバ11〜17側へ切り替える。その後、上述のプロセスを繰り返す。
したがって、開閉手段61〜68を開くときに真空チャンバ11〜17へのガス導入を素早く停止し、開閉手段61〜68を閉じた後に真空チャンバ11〜17に導入するガスg1〜g7の流量を素早く安定させることができる。これにより、開閉手段を開くとき真空チャンバ11〜17内に残留するガスg1〜g7の濃度を素早く低減することができ、かつ、開閉手段61〜68を閉じた後にガス導入を停止する前のガス流量に素早く戻すことができる。よって、光記録媒体、光磁気記録媒体および半導体などの生産効率の低下を招くことなく、隣接する真空チャンバ間における異種ガスの混入を低減することができる。
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。上述の第1の実施形態では、インライン式の装置に対してこの発明を適用した例について説明したが、この第2の実施形態では枚葉式の装置に対してこの発明を適用した例について説明する。なお、以下の説明では、上述の第1の実施形態と同一または対応する箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
図4は、この発明の第2の実施形態による真空装置の一構成例を示す模式図である。図4に示すように、この真空装置は、メインチャンバ21と、プロセスチャンバ221〜227と、基板入れ換え部23と、開閉手段281〜288、複数の真空ポンプ2(図4中、VP)と、複数のガス導入部29とを備える。この発明は、例えば、スパッタリング装置、エッチング装置、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置、熱酸化装置およびこれらうち少なくとも2つを組み合わせた装置に対して適用することができる。以下では、一例として、第2の実施形態による真空装置が光記録媒体および光磁気記録媒体などを製造するスパッタリング装置である場合を示す。
プロセスチャンバ221〜227および基板入れ換え部23がそれぞれメインチャンバ21に隣接する。具体的には、メインチャンバ21は多角形状の形状を有し、この多角形の各辺に対してそれぞれ、プロセスチャンバ221〜227および基板入れ換え部23が隣接する。基板入れ換え部23は、図示を省略したロード・ロック室と接続される。開閉手段281〜287がそれぞれ、メインチャンバ21とプロセスチャンバ221〜227との間に設けられている。開閉手段288が、メインチャンバ21と基板入れ換え部23との間に設けられている。
複数の真空ポンプ2がそれぞれ、メインチャンバ21、プロセスチャンバ221〜227および基板入れ換え部23に対して排気管を介して接続される。すなわち、メインチャンバ21、プロセスチャンバ221〜227および基板入れ換え部23はそれぞれ独立に真空排気可能な構成とされている。なお、図4では、便宜上、メインチャンバ21、プロセスチャンバ222〜227および基板入れ換え部23に接続される真空ポンプ2の図示を省略している。また、複数のガス導入部29がそれぞれ、プロセスチャンバ221〜227に対してガス導入管を介して接続される。なお、図4では、便宜上、プロセスチャンバ222〜227に接続されるガス導入部29の図示を省略している。
メインチャンバ21は、そのチャンバ内に搬送部24を備える。この搬送部24は、メインチャンバ21の中心部に配置された回転機構部25と、回転機構部25の中心Oから放射状に延びる複数のアーム26とを備える。アーム26の数は、プロセスチャンバ221〜227および基板入れ換え部23の合計の数と同数とされる。
回転機構部25は、その中心Oを軸として回転可能に構成されている。アーム26は棒状の形状を有し、その一端が矢印bに示す方向に伸縮可能に回転機構部25に保持されている。また、アーム26の他端には、基板などの対象物7を保持するためのホルダ27が備えられている。プロセスチャンバ221〜227は、基板などの対象物7上に磁性膜などの薄膜を順次積層するための真空チャンバである。
図5は、プロセスチャンバ22の一構成例を模式的に示す断面図である。図5に示すように、プロセスチャンバ22内部には、ターゲット41および防着板42が配設されている。また、プロセスチャンバ22内には、ガス導入管31が導入されている。
図6は、ガス導入管31の一形状例を示す平面図である。図6に示すように、ガス導入管31の端部はリング状を有し、このリングには、ガスを矢印cに示すようにリング中央部に向かって噴出するための複数の開口部31aが等間隔に設けられている。なお、このリングの中央部に、アーム26により対象物7が搬送される。
図7は、プロセスチャンバ221〜227にガスを導入するためのガス導入部29の一構成例を示す模式図である。図7に示すように、ガス導入部29は、切替手段3と、流量制御装置(図7中、MFC)4と、ガス排気用真空ポンプ(図7中、VP)5とを備える。切替手段3とプロセスチャンバ22とがガス導入管31により接続される。切替手段3と流量制御装置4とがガス導入管32により接続される。切替手段3とガス排気用真空ポンプ5とが排気管33により接続される。流量制御装置4には外部よりガスgが供給される。以下では、プロセスチャンバ221〜227に導入するガスgをそれぞれ、ガスg1〜g7と称する。このガスg1〜g7の種類は、少なくとも2種類以上である。
次に、上述の図3を参照しながら、第2の実施形態による真空装置の制御方法について説明する。
まず、ステップS1において、プロセスチャンバ221〜227が所定の圧力になるまで真空ポンプ2により真空引きする。その後、ステップS2において、ガスg1〜g7をプロセスチャンバ221〜227内に導入しながら、ターゲット41をスパッタリングして対象物7上に磁性膜などの薄膜を成膜する。
次に、ステップS3において、流量制御装置4によりプロセスチャンバ221〜227に導入するガスg1〜g7の流量を一定に保持した状態で、切替手段31〜37によりガスg1〜g7の導入先をプロセスチャンバ221〜227側からガス排気用真空ポンプ5側に切り替える。これにより、プロセスチャンバ221〜227内に導入するガスg1〜g7がガス排気用真空ポンプ5により排気される。そして、ステップS4において、開閉手段281〜288を開く。
次に、ステップS5において、対象物7を次のプロセスを施すプロセスチャンバ221〜227にメインチャンバ21を介して搬送する。次に、ステップS6において、開閉手段281〜288を閉じた後、ステップS7において、切替手段31〜37によりガスg1〜g7の導入先をガス排気用真空ポンプ5側からプロセスチャンバ221〜227側に切り替える。そして、ステップS1〜S7の処理を繰り返す。
この発明の第2の実施形態では第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
第1の実施形態による真空装置を制御して光磁気記録媒体を作製した。図8は、第1の実施形態による真空装置を制御して作製された光磁気記録媒体の構成を示す断面図である。図8に示すように、この光磁気記録媒体50は、基板51上に、誘電体層52、再生層53、移動層54、切断層55、記録層56、誘電体層57、熱拡散層58、保護層59が順次積層されて構成される。なお、この光磁気記録媒体50の情報信号の記録/再生は、光Lを対物レンズ60により集光し、基板51に照射することにより行われる。
(実施例1)
まず、射出成形法により、ランドおよびグルーブが一主面に形成された基板51を作製した。そして、真空チャンバ11〜17に配設されたターゲット11をスパッタリングすることにより、基板51上に、誘電体層52、再生層53、移動層54、切断層55、記録層56、誘電体層57、熱拡散層58、保護層59を順次積層した。扉61〜68を空けて基板51を搬送し、扉61〜68を閉じてプロセスを開始するまでの時間は0.5秒であった。なお、切替バルブ31〜37の切り替え、および扉61〜68の開閉は一斉に行った。
その後、スピンコート法により、熱拡散層58上に紫外線硬化樹脂を均一に塗布し、塗布された紫外線硬化樹脂に対して紫外線を照射して、保護層59を形成した。以上により、光磁気記録媒体50を得た。
以下に、真空チャンバ11〜17におけるプロセス条件を示す。
真空チャンバ11
ターゲット:Siターゲット
ガス種:Arガスおよび窒素ガス
ガス流量:Ar20/N220sccm
ガス圧力:0.45Pa
真空チャンバ12
ターゲット:GdFeCo合金ターゲット
再生層53の組成:Gd26(Fe95Co574
ガス種:Arガス
ガス流量:30sccm
ガス圧力:0.38Pa
真空チャンバ13
ターゲット:GdFeAl合金ターゲット
移動層54の組成:(Gd25.5Fe74.595Al15
ガス種:Arガス
ガス流量:30sccm
ガス圧力:0.38Pa
真空チャンバ14
ターゲット:TbFeCoAl合金ターゲット
切断層55の組成:(Tb26(Fe92Co87495Al15
ガス種:Krガス
ガス流量:70sccm
ガス圧力:0.72Pa
真空チャンバ15
ターゲット:TbFeCo合金ターゲット
記録層56の組成:Tb23.5Fe53.5Co23
ガス種:Krガス
ガス流量:70sccm
ガス圧力:1.1Pa
真空チャンバ16
ターゲット:Siターゲット
ガス種:アルゴンガスおよび窒素ガス
ガス流量:Ar20/N220sccm
ガス圧力:0.45Pa
真空チャンバ17
ターゲット:AlTi合金ターゲット
ガス種:Arガス
ガス流量:30sccm
ガス圧力:0.25Pa
(実施例2)
扉61〜68を空けて基板51を搬送し、扉61〜68を閉じてプロセスを開始するまでの時間を1秒とする以外はすべて実施例1と同様にして光磁気記録媒体を得た。
(実施例3)
扉61〜68を空けて基板51を搬送し、扉61〜68を閉じてプロセスを開始するまでの時間を5秒とする以外はすべて実施例1と同様にして光磁気記録媒体を得た。
(実施例4)
扉61〜68を空けて基板51を搬送し、扉61〜68を閉じてプロセスを開始するまでの時間を10秒とする以外はすべて実施例1と同様にして光磁気記録媒体を得た。
次に、上述の実施形態の真空装置を制御して作製された光磁気記録媒体50と比較するために、従来の真空装置を制御して光磁気記録媒体50を作製した。
図9は、従来例の真空装置の構成を示す模式図である。図9に示すように、この従来例の真空装置は、切替バルブ31〜37とガス排気用真空ポンプ51〜57とが省略され、流量制御装置41〜47が真空チャンバ11〜17に直接接続されている以外は全て実施形態の真空装置と同様の構成を有する。
(従来例1)
切替バルブ31〜37に代えて、流量制御装置41〜47により真空チャンバ11〜17へのガスg1〜g7の導入および停止を制御する以外のことは全て実施例1と同様にして光磁気記録媒体50を得た。
(従来例2)
切替バルブ31〜37に代えて、流量制御装置41〜47により真空チャンバ11〜17へのガスg1〜g7の導入および停止を制御する以外のことは全て実施例2と同様にして光磁気記録媒体50を得た。
(従来例3)
切替バルブ31〜37に代えて、流量制御装置41〜47により真空チャンバ11〜17へのガスg1〜g7の導入および停止を制御する以外のことは全て実施例3と同様にして光磁気記録媒体50を得た。
(従来例4)
切替バルブ31〜37に代えて、流量制御装置41〜47により真空チャンバ11〜17へのガスg1〜g7の導入および停止を制御する以外のことは全て実施例4と同様にして光磁気記録媒体50を得た。
次に、上述の実施例1〜4および比較例1〜4の制御方法により得られた光磁気記録媒体50のジッタを測定した。図10に、実施例1〜4の制御方法により得られた光磁気記録媒体50における再生用LD(Laser Diode)パワーとジッタ(jitter)との関係を示す。図11に、比較例1〜4の制御方法により得られた光磁気記録媒体50における再生用LDパワーとジッタとの関係を示す。図10および11において、横軸が再生用LDパワーであり、縦軸がジッタである。なお、広い再生用LDパワーの範囲でジッタが低い値をとることが望ましいとされている。
図10および11から、実施例1〜4の制御方法により得られた光磁気記録媒体50は、従来例1〜4の制御方法により得られたものに比して、広い再生用LDパワーの範囲で低いジッタが得られることが分かる。
また、実施例1の制御方法により得られた光磁気記録媒体50では、良好なジッタが得され、実施例2〜4の制御方法により得られた光磁気記録媒体50では、より良好なジッタが得られることが分かる。すなわち、実施例の制御方法では、扉61〜68を空けて基板51を搬送し、扉61〜68を閉じてプロセスを開始するまでの時間を0.5秒としたときにも良好なジッタが得られ、プロセスを開始するまでの時間を1秒以上としたきにはより良好なジッタが得られることが分かる。
これに対して、従来例1,2の制御方法により得られた光磁気記録媒体50では、良好なジッタが得られず、従来例3,4の制御方法により得られた光磁気記録媒体では、良好なジッタが得られることが分かる。すなわち、すなわち、実施例の制御方法では、扉61〜68を空けて基板51を搬送し、扉61〜68を閉じてプロセスを開始するまでの時間を1秒以下としたときには良好なジッタが得られず、プロセスを開始するまでの時間を5秒以上としたきには良好なジッタが得られることが分かる。
よって、実施例の制御方法では、従来の制御方法に比べて光磁気記録媒体の生産効率をより向上でき、かつ、隣接する真空チャンバ間における異種ガスの混入をより低減できることが分かる。
以上、この発明の第1および第2の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の第1および第2の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の第1および第2の実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
また、上述の第1および第2の実施形態では、切替バルブ3の排気側に真空ポンプ5を備える例について示したが、省略することも可能である。
この発明の第1の実施形態による真空装置の一構成例を示す模式図である。 各真空チャンバの一構成例を示す模式図である。 第1の実施形態による真空装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態による真空装置の一構成例を示す模式図である。 プロセスチャンバの一構成例を模式的に示す断面図である。 ガス導入管の一形状例を示す平面図である。 ガス導入部の一構成例を示す模式図である。 第1の実施形態による真空装置を制御して得られた光磁気記録媒体の構成を示す断面図である。 従来例の真空装置の構成例を示す模式図である。 実施例1〜4の制御方法により得られた光磁気記録媒体における再生用LDパワーとジッタとの関係を示す。 比較例1〜4の制御方法により得られた光磁気記録媒体における再生用LDパワーとジッタとの関係を示す。 従来の真空装置の構成を示す模式図である。
符号の説明
1〜17・・・真空チャンバ、21〜27,51〜57・・・真空ポンプ、31〜37・・・切替バルブ、41〜47・・・流量制御装置、61〜68,281〜288・・・扉、7・・・対象物、21・・・メインチャンバ、221〜227・・・プロセスチャンバ

Claims (12)

  1. 隣接する複数の真空チャンバと、
    上記複数の真空チャンバ間を開閉するための開閉手段と、
    上記複数の真空チャンバを真空引きする真空ポンプと、
    上記真空チャンバ側および排出側のどちらか一方にガスの導出先を切り替える切換手段と、
    上記開閉手段を介して上記複数の真空チャンバ間における対象物の搬送を行う搬送手段と
    を備え、
    上記切替手段によりガスの導出先を上記真空チャンバ側から上記排気側に切り替え、上記真空ポンプにより上記複数の真空チャンバ内に導入されたガスを排気し、上記開閉手段を開いて上記搬送手段により対象物を搬送し、上記開閉手段を閉じて上記切替手段によりガスの導出先を上記排気側から上記真空チャンバ側に切り替えることを特徴とする真空装置。
  2. ガスを排気するためのガス排気用真空ポンプを上記排気側にさらに備えることを特徴とする請求項1記載の真空装置。
  3. 上記複数の真空チャンバは一列をなすように隣接することを特徴とする請求項1記載の真空装置。
  4. 上記複数の真空チャンバの1つに対して、他の真空チャンバがそれぞれ隣接することを特徴とする請求項1記載の真空装置。
  5. 上記複数の真空チャンバに導入されるガスの種類は、少なくとも2種以上であることを特徴とする請求項1記載の真空装置。
  6. 対象物に薄膜を成膜するためのソースを上記真空チャンバ内にさらに備えることを特徴とする請求項1記載の真空装置。
  7. 隣接する複数の真空チャンバと、
    上記複数の真空チャンバ間を開閉するための開閉手段と、
    上記複数の真空チャンバを真空引きする真空ポンプと、
    上記真空チャンバ側および排出側のどちらか一方にガスの導出先を切り替える切換手段と
    上記開閉手段を介して上記複数の真空チャンバ間における対象物の搬送を行う搬送手段と
    を備える真空装置の制御方法であって、
    上記切替手段によりガスの導出先を上記真空チャンバ側から上記排気側に切り替え、上記真空ポンプにより上記複数の真空チャンバ内に導入されたガスを排気し、上記開閉手段を開いて上記搬送手段により対象物を搬送し、上記開閉手段を閉じて上記切替手段によりガスの導出先を上記排気側から上記真空チャンバ側に切り替えることを特徴とする真空装置の制御方法。
  8. ガスを排気するためのガス排気用真空ポンプを上記排気側にさらに備えることを特徴とする請求項8記載の真空装置の制御方法。
  9. 上記複数の真空チャンバは一列をなすように隣接することを特徴とする請求項8記載の真空装置の制御方法。
  10. 上記複数の真空チャンバの1つに対して、他の真空チャンバがそれぞれ隣接することを特徴とする請求項8記載の真空装置の制御方法。
  11. 上記複数の真空チャンバに導入されるガスの種類が、少なくとも2種以上であることを特徴とする請求項8記載の真空装置の制御方法。
  12. 対象物に薄膜を成膜するためのソースを上記真空チャンバ内にさらに備え、
    上記切替手段によりガスの導出先を切り替える前に、上記ソースにより対象物上に薄膜を形成することを特徴とする請求項8記載の真空装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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