JP2005193952A - トレイ形包装用箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トレイ形包装用箱の底パネル1を介してパッケージ容器15の底部に加わる外力を緩和できるようにし、これにより、パッケージ容器15に収納し、さらにトレイ形包装用箱に収納した生鮮果実等が傷みにくくする。
【解決手段】 トレイ形包装用箱は、底パネル1の対向する2辺から箱体の側壁を形成するパネルを起立させ、底パネル1の対向する他の2辺から箱体の端壁を形成するパネルを起立させ、隣接する側壁のパネルと端壁のパネルとを互いに連結して上面を開口した箱体を形成し、箱体内部にトレイ状のパッケージ容器15を収納するものである。さらに、壁を形成するパネルの底パネル1側に通気口19、19’を設けている。箱体内部にパッケージ容器15の周囲に延設したフランジ17を支持する支持フラップ10、11を設ける。支持フラップ10、11の底パネル1からの高さは、パッケージ容器15のフランジ17の高さより高くする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、底パネルの対向する2辺から箱体の側壁を形成するパネルを起立させ、底パネルの対向する他の2辺から箱体の端壁を形成するパネルを起立させ、隣接する側壁のパネルと端壁のパネルとを互いに連結して上面を開口する箱体を形成したトレイ形包装用箱に関し、特に箱内に仕切パネルを設けたトレイ形包装用箱に関し、特に箱体内部にトレイ状のパッケージ容器15を収納するトレイ形包装用箱に関する。
例えば、イチゴ等の生鮮果実を収納したパックを収納して出荷する箱体として前述のようなトレイ形包装用箱が多く使用されている。
このトレイ形包装用箱は、矩形の底パネルの対向する2辺から側パネルを起立させ、底パネルの対向する他の2辺から端パネルを起立させる。そして例えば、側パネルの両側に延設した連結フラップを端パネルの内側で互いに連結し、二重にした端パネルの間に挟み込むか、或いは連結フラップを端パネルに連結することにより、隣接する側パネルと端パネルとを互いに連結したものである。
このようなトレイ形包装用箱は、長さや幅の寸法に比べて比較的浅く、仕切により4つに区画し、それぞれの区画にイチゴのパッケージ容器を収納する。そのために、対向する側パネルの間と対向する端パネルの間にそれぞれ仕切パネルを渡し、これら仕切パネルを中央で互いに差し込んで直交状に交差させている。イチゴのパッケージ容器は、透明な樹脂製の容器で、平面長方形であり、側面及び端面が逆台形であり、開口部周囲にフランジが延設されている。
トレイ形包装用箱は、イチゴ等の生鮮果実の生産農家で組み立てられる。すなわち、イチゴ等の生鮮果実の生産農家では、採果、収穫した生鮮果実を仕訳しながら、生鮮果実のパッケージ容器に詰める。さらにブランクからトレイ形包装用箱を組み立て、その中に生鮮果実を詰めた前記のパッケージ容器を収納し、出荷する。そして、市場での競り売り等を経て、小売店の店頭に並べられる。小売店の店頭では、パッケージ容器を一単位として生鮮果実が小売りされる。
イチゴのこのような流通過程において、生鮮果実の傷みを防止し、鮮度を保持するためには、荷物の取扱中にトレイ形包装用箱に収納梱包された生鮮果実に外力が及ばないようにしなければならない。特に、野地もののイチゴが多量に市場に出荷される前に出荷されるハウスもののイチゴは、市場に流通する量も野地もののイチゴに比べて少なく、市場で高値で取り引きされる。こののため、ハウスもののイチゴの流通過程においては、果実の傷みの防止が強く要請されている。
またこのハウスもののイチゴは、採果、収穫し、パッケージ容器に詰め、さらにトレイ形包装用箱に収納した後、予冷することにより、果実の成長を止めて、鮮度を保つことが行われる。この予冷は、イチゴを収納したトレイ形包装用箱を数段積み重ねた状態で予冷庫に収納して行われる。従来のトレイ形包装用箱は、側壁の上辺に凹状の通気窓を形成し、予冷時に積み重ねたトレイ形包装用箱の中に冷気が入り込むようにしている。
従来のトレイ形包装用箱は、イチゴを収納したパッケージ容器をトレイ形包装用箱の内部に仕切られた各区画に収納しているため、パッケージ容器は底パネルに接した状態で収納される。このため、パッケージ容器に収納された生鮮果実は、トレイ形包装用箱の底パネルの外部から加わる外力を底パネルを介して受けることになる。このため、流通過程で特にパッケージ容器の底部付近の生鮮果実が傷みやすい。
また、従来のトレイ形包装用箱は、側壁の上辺に凹状の通気窓を形成し、予冷時に積み重ねたトレイ形包装用箱の中に冷気が入り込むようにしているが、パッケージ容器の底側にある生鮮果実には、必ずしも十分な冷気が行きわたらなかった。
特開2002−302118号公報
本発明は、パッケージ容器に生鮮果実を収納した状態で梱包、出荷するための前述のような従来のトレイ形包装用箱の課題に鑑み、トレイ形包装用箱の底パネルを介してパッケージ容器の底部に加わる外力を緩和できるようにし、これにより、パッケージ容器に収納し、さらにトレイ形包装用箱に収納した生鮮果実等が傷みにくくすることを目的とする。さらに生鮮果実を収納したトレイ形包装用箱を数段重ねた状態で予冷庫に収納して予冷するときに、トレイ形包装用箱の中の隅々に冷気が行きわたるようにする。
本発明では、前記の目的を達成するため、箱体のパッケージ容器15を収納する部分に、そのパッケージ容器15の開口部の周囲に延設したフランジ17を支持する支持フラップ10、11を設け、パッケージ容器15をその底面だけでなく、パッケージ容器15をフランジ17でも支持するようにしたものである。或いは、パッケージ容器15をフランジ17のみで支持し、底面が箱体の底パネル1に当たらないようにした。これにより、パッケージ容器15の底面からその中に収納した生鮮果実等の収納物に外力が及ばないようにした。さらに、側壁を形成するパネルや箱体内部を仕切る仕切5、5の底パネル1側に通気口19、19’、20、20を設け、予冷時に、箱体内部のパッケージ容器の底側にも確実に冷気が行きわたるようにした。
すなわち、本発明によるトレイ形包装用箱は、底パネル1の対向する2辺から箱体の側壁を形成するパネルを起立させ、底パネル1の対向する他の2辺から箱体の端壁を形成するパネルを起立させ、隣接する側壁のパネルと端壁のパネルとを互いに連結して上面を開口した箱体を形成し、箱体内部にトレイ状のパッケージ容器15を収納するものであって、箱体内部にパッケージ容器15の周囲に延設したフランジ17を支持する支持フラップ10、11を設け、側壁を形成するパネルの底パネル1側に通気口19、19’を設けたものである。
このような本発明によるトレイ形包装用箱では、パッケージ容器15を箱体内部に収納したとき、パッケージ容器15の周囲に延設したフランジ17が支持フラップ10、11で支持されるため、箱体を介してパッケージ容器15に加わる外力をそのフランジ17でも受けることが出来る。これにより、箱体の底パネル1を介してパッケージ容器15の底面に加わる外力を緩和することが出来る。
さらに、側壁を形成するパネルの底パネル1側に通気口19、19’を設けたことにより、予冷時に、この箱体の側壁底面近くの通気口19、19’からもトレイ形包装用箱の中に冷気が入り込み、トレイ形包装用箱の中の底部の隅々に冷気が行きわたる。加えて、箱体内部を仕切る仕切5、5の底パネル1側に通気口20、20を設けることによりトレイ形包装用箱の内部でその底面側近くの冷気の流通が良好となる。
特に、パッケージ容器の底面とトレイ形包装用箱の底面支持フラップ10、11の底パネル1からの高さをパッケージ容器15のフランジ17の高さより高くすることにより、パッケージ容器15の底面と箱体の底パネル1との間に隙間が生じる。これにより、箱体の底パネル1を介してパッケージ容器15の底面に加わる外力を殆ど無くすことが出来る。加えて、前記側壁底面近くの通気口19、19’を通してトレイ形包装用箱の中の底部に入り込んだ冷気は、パッケージ容器15の底面と箱体の底パネル1との間の隙間と仕切5、5の通気口20、20とを通って確実に流通する。
このように、本発明によるトレイ形包装用箱では、箱体の底パネル1を介してパッケージ容器15の底面に加わる外力を緩和するか、或いは殆ど無くすことが出来るので、箱体の底パネル1を介してパッケージ容器15の中に収納した収納物に及ぶ外力を緩和し、或いは無くすことが出来る。このため、生鮮果実等の収納物の傷みや破損を防止することが出来る。さらに、収納した生鮮果実の予冷時に、通気口19、19’により、トレイ形包装用箱の中の底側にも直接冷気を箱体内部に導入することが出来ると共に、仕切5、5の通気口20、20によりトレイ形包装用箱の底側に隅々に冷気を行きわたらせることが出来る。これにより効果的な予冷が可能となる。
本発明では、箱体のパッケージ容器15を収納する部分に、そのパッケージ容器15の開口部の周囲に延設したフランジ17を支持する支持フラップ10、11を設け、パッケージ容器15をその底面ではなく、フランジ17でも支持するようにし、パッケージ容器15に収納された収納物に加わる外力を緩和するようにした。加えて、側壁を形成するパネルや箱体内部を仕切る仕切5、5の底パネル1側に通気口19、19’、20、20を設け、予冷時に、パッケージ容器の底面とトレイ形包装用箱の底面との間にも確実に冷気が行きわたるようにした。
以下、このような本発明の実施例について、図面を参照しながら具体例を挙げて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるトレイ形包装用箱のブランクの展開図である。同図において、実線は外形線と切断線、破線は段ボールを破線状に切断すると共に、段ボールの中芯を線状に潰して形成した折線、二点差線は段ボールの中芯を線状に潰して形成した折線を表す。
矩形の底パネル1の両側部、すなわち図1において底パネル1の左右両側の折線から、一対の側外パネル2、2が延設されている。この側外パネル2、2の幅、すなわち図1において上下の寸法は、底パネル1の側辺の長さとほぼ同じである。また、この側外パネル2、2はその中央部が低く、その両端部が高くなっている。この側外パネル2、2の両側、すなわち図1において上下の辺の折線から補助フラップ9、9が延設されている。この補助フラップ9、9の高さは、側外パネル2、2の両側部分の高さと同じで、側外パネル2、2の中央部分より若干高くなってる。側外パネル2、2と補助フラップ9、9との折線は、上側、すなわち図1において両側に広がるようにやや傾斜している。側外パネル2、2の底側には、その底パネル1との折線に接して通気口19’、19’が開設されている。この通気口19’、19’は、側外パネル2、2の両側に1つずつ設けられ、底パネル1との折線に沿って長尺な矩形のものである。
この側外パネル2、2の両側中央部、すなわち図1において側外パネル2、2の左右両側中央部には、二点差線で示す平行な2本の折線を介して側内パネル8、8が延設されている。この側内パネル8、8は、側外パネル2、2に対し、二点差線で示す平行な2本の折線に沿って図1において紙面手前側に側内パネル8、8を折り曲げることができる。この側内パネル8、8の底側、すなわち図1において両側の先端辺側に通気口19、19が開設されている。この通気口19、19は、側内パネル8、8の両側に1つずつ設けられ、その先端辺に沿って長尺な矩形のものである。その位置は、前記側外パネル2、2に設けられた通気口19’、19’に対応している。
この側内パネル8、8の両側、すなわち図1において上下の端の折線からは、連結フラップ7、7が延設されている。この連結フラップ7、7の先端側には、後述するようにして箱体を組み立てるとき、連結フラップ7、7の先端部を互いに連結するためのスリットを有する。
矩形の底パネル1の両端部、すなわち図1において底パネル1の上下の2本ずつの平行な折線から、一対の端外パネル3、3が延設されている。この端外パネル3、3の幅、すなわち図1において左右の寸法は、底パネル1の幅、すなわち図1において左右の折線間の寸法とほぼ同じである。また、端外パネル3、3の高さは、前記側外パネル2、2の中央部分の高さと等しい。
この端外パネル3、3の上辺、すなわち図1において上下の辺には、2本の平行な折線を介して端内パネル4、4が延設されている。さらに、この端内パネル4、4の下辺、すなわち図1において上下の辺には、2本の平行な折線を介して支持フラップ11、11が延設されている。この支持フラップ11の高さは、端外パネル3、3や端内パネル4、4より低い。
図1に示すように、箱体の本体を形成するブランクとは分離して、第一の仕切パネル5、5と第二の仕切パネル6が切り出されている。第一の仕切パネル5、5は2枚あり、その一方の端辺が折線を介して互いに連結されている。これら2枚の第一の仕切パネル5、5の形状は同じである。他方、第二の仕切パネル6は1枚である。
第一と第二の仕切パネル5、5と第二の仕切パネル6の高さは、前記側外パネル2、2の中央部分及び端外パネル3、3の高さとほぼ等しい。
第一の仕切パネル5の上辺、すなわち図1において右側の辺、つまり上辺となる縁の中央から縦に、その第一の仕切パネル5の高さの約半分程の深さのスリット18が切り込まれている。この第一の仕切パネル5の幅、すなわち図1において上下の寸法は、底パネル1の側外パネル2、2との折線間の距離、すなわち底パネル1の図1において左右の寸法より僅かに小さい。この第一の仕切パネル5、5の中には、その下辺側にコ字形の支持フラップ10、10が切り出されている。この支持フラップ10、10は、その下辺において第一の仕切パネル5、5と折り曲げ自在に連なっている。
他方、第二の仕切パネル6の下辺中央部からは、スリット12が切り込まれている。このスリット12の深さは、第二の仕切パネル6の高さの約半分程であり、下側が広くなっている。また、この第二の仕切パネル6の両側辺の下部の約半分の高さの部分には、切欠13、13が設けられている。この第二の仕切パネル6の長さ、すなわち図1において左右の寸法は、底パネル1の端外パネル3、3との折線間の距離、すなわち図1において底パネル1の上下の寸法よりやや小さい。
このようなブランクからトレイ形包装用箱を組み立てる手順について次に説明する。
まず、箱体のブランクから第一と第二の仕切パネル5、6を切り離す。
次に、側外パネル2、2の両側の折線から補助フラップ9、9を何れも内側、すなわち図1において紙面の手前側にほぼ90゜折り曲げ、さらに、側外パネル2、2を底パネル1との折線から図1において紙面の手前側にほぼ90゜折り曲げ、箱体の側面外壁を形成する。このとき補助フラップ9、9は、箱体の端面側に位置する。
また、側内パネル8、8の両側の連結フラップ7、7をその折線から図1において紙面の奥側にほぼ90゜折り曲げる。さらに、側内パネル8、8を側外パネル2、2との2本の折線から図1において紙面の手前側に90゜ずつ、合計180゜折り曲げる。このとき、連結フラップ7、7は、箱体の端面側に位置し、両側の連結フラップ7、7の先端側が重なるので、それらの先端部を箱体の端面で互いに連結する。
次に、端外パネル3、3を底パネル1との折線から図1において紙面の手前側に90゜折り曲げ、これを側内パネル8、8の両側から延設された連結フラップ7、7の外側に添える。続いて端内パネル4、4を、端外パネル3、3との境界である2本の折線で90゜ずつ、合計180゜箱体の内側に折り曲げ、これを側外パネル2、2の両側から延設された補助フラップ9、9の内側に添える。同時に、支持フラップ11を端内パネル4、4との2本の折線から図1において下側に90゜弱ずつ、合計180゜弱折り曲げ、支持フラップ11、11を端内パネル4、4の内側に起立させる。図2は、片側の端外パネル3、端内パネル4及び支持フラップ11を折り曲げて箱体の端部を構成した状態を示しており、他側の端外パネル3、端内パネル4及び支持フラップ11を展開したままの状態で示している。
次に、第一の仕切パネル5、5をそれらの折線の間で180゜折り曲げて2枚重ね合わせると共に、支持フラップ10、10を第一の仕切パネル5、5の外側に180゜弱折り曲げ、第一の仕切パネル5、5の外側に起立させる。さらに、第一の仕切パネル5、5のスリット18、18を上側に向け、第二の仕切パネル6のスリット12を下側に向け、それらを嵌め込んで直交状に交差させる。このとき、第二の仕切パネル6のスリット12の下側の広い部分に支持フラップ10、10を挟み込む。
この状態で、図3に示すように、組み立てた第一の仕切パネル5、5と第二の仕切パネル6を、それぞれ組み立てた箱体の幅方向と長手方向に向けて、その中に挿入する。これにより、箱体の内側は、第一の仕切パネル5、5と第二の仕切パネル6とにより4つの部分に区画される。箱体の端面内側の支持フラップ11、11は、第二の仕切パネル6の両端の切欠13、13により押さえられる。これにより、箱体の組立は完了する。
この状態では、第一の仕切パネル5、5の支持フラップ10、10が第一の仕切パネル5、5の外側に180゜弱上側に起立させられた結果、支持フラップ10、10があった第一の仕切パネル5、5の下側の部分が開き、箱体の底部側に通気口20、20が開く。
この箱体の内部の第一の仕切パネル5、5と第二の仕切パネル6とにより区画された4つの部分には、図3に示すようなトレイ状のパッケージ容器15を収納する。このパッケージ容器15は、イチゴ等の生鮮果実を収納するためのもので、収納部16の開口部の周囲にフランジ17を有する。パッケージ容器15は、第一の仕切パネル5、5と第二の仕切パネル6とにより区画された部分に収納された状態でそのフランジ17の一部、すなわちフランジの端部側が前述した支持フラップ10、10、11、11により支持される。箱体を組み立てた状態で支持フラップ10、10、11、11の底パネル1の内面からの高さは、パッケージ容器15の収納部16の底面からフランジ17の高さより高くなっており、このため第一の仕切パネル5、5と第二の仕切パネル6とにより区画された部分に収納されたパッケージ容器15は、その底面が箱体の底パネル1には接触せず、隙間が生じる。
このようにして、パッケージ容器15の底面が箱体の底パネル1には接触しないため、箱体の底パネル1を介してパッケージ容器15の底面に加わる外力を殆ど無くすことが出来る。パッケージ容器15の中に収納した生鮮果実等の収納物の傷みや破損を防止することが出来る。
また、箱体の側面の底部側には、前記側外パネル2、2と側内パネル8、8の箱体の底部側にそれぞれ設けられた通気口19、19、19’、19’により、開口部が形成される。パッケージ容器15に詰めてトレイ形包装用箱の収納したイチゴ等の生鮮果実を予冷するとき、前記の通気口19、19、19’、19’からパッケージ容器15の底面と箱体の底パネル1との間の隙間に冷気が流入する。さらにこの冷気は、パッケージ容器15の底面と箱体の底パネル1との間の隙間と第一の仕切パネル5、5の下側の通気口20、20を通して箱体の底部全体に行きわたる。
図4〜図6は、本発明によるトレイ形包装用箱の他の実施例を示す図である。図4がトレイ形包装用箱のブランクの展開図であり、図5が箱体の組立途中の状態、図6が箱体の組立が完了した状態の図である。この実施例は、基本的に図1〜図3による前述した実施例と共通しており、同じ部分は同じ符号で示している。図4の展開図における実線、破線、二点鎖線の意味も図1と同様である。
この実施例によるトレイ形包装用箱が図1〜図3による前述した実施例のトレイ形包装用箱と相違する点の一つは、第一の仕切プレート5がブランクの厚さ2枚分程度の間隔の2本の折線を介して上辺側が連なった2枚の板からなることである。スリット18は、このれ折線が形成された上辺側に設けられている。相違する点の二つは、第二の仕切プレート6が、やはりブランクの厚さ2枚分程度の間隔の2本の折線を介して上辺側が連なった2枚の板からなることである。
この実施例によるトレイ形包装用箱において、箱体の本体を組み立てる手順は図1〜図3により前述した実施例のトレイ形包装用箱と基本的に同様である。第一の仕切プレート5と第二の仕切プレート6の組立手順が若干ことなるので、それを説明する。
まず、第一の仕切プレート5、5を2本の平行な折線で折り曲げ、2枚に重ねる。次に、支持フラップ10、10を第一の仕切パネル5、5の外側に180゜弱折り曲げ、第一の仕切パネル5、5の外側に立ち上げる。また、第二の仕切プレート6、6も2本の平行な折線で折り曲げ、2枚に重ねる。その後図5の状態から、スリット12、18を互いに差し込みながら、第一の仕切プレート5と第二の仕切プレート6とを直交状に交差させて組む。この状態で、組み立てた第一の仕切パネル5、5と第二の仕切パネル6を、箱体の中に配置する。この状態を図6に示す。
箱体の内部の第一の仕切パネル5、5と第二の仕切パネル6とにより区画された4つの部分にトレイ状のパッケージ容器15を収納し、そのフランジ17を支持フラップ10、10、11、11により支持すること等は、前述した実施例によるトレイ形包装用箱と全く同じであるため、説明を省略する。
図7〜図9は、本発明によるトレイ形包装用箱のさらに他の実施例を示す図である。図7がトレイ形包装用箱のブランクの展開図であり、図8が箱体の組立途中の状態、図9が箱体の組立が完了した状態の図である。この実施例は、基本的に図4〜図6による前述した実施例と共通しており、同じ部分は同じ符号で示している。また、図7の展開図における実線、破線、二点鎖線の意味は図1と同様である。
この実施例によるトレイ形包装用箱が図4〜図6により前述した実施例によるトレイ形包装用箱と相違する点は、箱体の端内フラップ4、4に支持フラップ11、11が設けられておらず、この代わりに第二の仕切パネル6、6の両端に折線を介して支持フラップ14、14が連なっている点である。
この実施例によるトレイ形包装用箱において、箱体の本体を組み立てる手順は図4〜図6により前述した実施例のレイ形包装用箱と同様である。若干異なるのは、図8に示すようにして、第二の仕切パネル6の両端の支持フラップ14、14を両側に広げ、図9に示すように、組み立てた第一の仕切パネル5と第二の仕切パネル6とを箱体の中に配置する際に、前記支持フラップ14、14を端内フラップ4、4の内側に配置する。これにより、パッケージ容器15のフランジ17を支持する。
箱体の内部の第一の仕切パネル5、5と第二の仕切パネル6とにより区画された4つの部分にトレイ状のパッケージ容器15を収納し、そのフランジ17を支持フラップ10、10、14、14により支持すること等は、前述した実施例によるトレイ形包装用箱と全く同じであるため、説明を省略する。
図10〜図12は、本発明によるトレイ形包装用箱のさらに他の実施例を示す図である。図10がトレイ形包装用箱のブランクの展開図であり、図11が箱体の組立途中の状態、図12が箱体の組立が完了した状態の図である。この実施例は、基本的に図7〜図9による前述した実施例と共通しており、同じ部分は同じ符号で示している。また、図10の展開図における実線、破線、二点鎖線の意味は図1と同様である。
この実施例によるトレイ形包装用箱が図7〜図9による前述した実施例によるトレイ形包装用箱と相違する点は、第一の仕切パネル5、5が、或る程度の幅を有する2本の平行な折線を介して連なった2枚のパネルからなる。その高さは、側外パネル2、2、側内パネル8、8、端外パネル3、3及び端内パネルより低い。この第一の仕切パネル5、5の通気口20、20は、前記平行な折線に沿って両側に2つずつ開設されている。
第二の仕切パネル6、6のスリットは、前記第一の仕切パネル5、5の2本の平行な折線の間隔に対応する間隔で設けた2本のスリットである。この第二の仕切パネル6、6の両側に設けた支持フラップ14、14は、図7〜図9による前述した実施例によるトレイ形包装用箱より短い。その分、端内パネル4、4の両側にも、折線を介してウイング状の支持フラップ21、21が設けられている。
この実施例によるトレイ形包装用箱において、箱体の本体を組み立てる手順は図7〜図9により前述した実施例のトレイ形包装用箱と同様である。若干異なるのは、図11に示すようにして、第一の仕切パネル6はその折線から側面コ字形に折り曲げる。折線近くにある通気口20は、箱体の底パネル1の上に開口部を形成する。次に、図9に示すように、組み立てた第一の仕切パネル5と第二の仕切パネル6とを箱体の中に配置する際に、前記支持フラップ14、14を端内フラップ4、4の内側に配置する。また、端内パネル4、4の両側のウイング状の支持フラップ21、21を約45度の角度に折り曲げる。これらの支持フラップ14、14と支持フラップ21、21とにより、パッケージ容器15のフランジ17を支持する。
箱体の内部の第一の仕切パネル5、5と第二の仕切パネル6とにより区画された4つの部分にトレイ状のパッケージ容器15を収納し、そのフランジ17を支持フラップ10、10、14、14により支持すること等は、前述した実施例によるトレイ形包装用箱と基本的に同じであるため、説明を省略する。なお、この実施例では、2枚の第一の仕切パネル5、5が或る程度の間隔を維持して箱体内の保持され、且つその高さが箱体の側壁や端壁より低い。2枚の第一の仕切パネル5、5がトレイ状のパッケージ容器15の一方のフランジ17を支持する支持フラップ10、10を兼ねる。
なお、以上の各実施例の説明において、箱体の側面と端面は、箱体の上面と底面を除く4面を対向する2組ずつの面に区分して説明するためのもので、箱体の絶対的な位置関係を意味するものではない。それ故例えば、「側外パネル2、2」を「端外パネル2、2」と言い換え、「端外パネル3、3」を「側外パネル3、3」と言い換えることもできることはもちろんである。
本発明の一実施形態によるトレイ形包装用箱を組み立てる前のブランクを示す平面図である。 同実施形態によるトレイ形包装用箱を組み立てる途中の状態を示す斜視図である。 同実施形態によるトレイ形包装用箱の組み立てが完了した状態を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態によるトレイ形包装用箱を組み立てる前のブランクを示す平面図である。 同実施形態によるトレイ形包装用箱を組み立てる途中の状態を示す斜視図である。 同実施形態によるトレイ形包装用箱の組み立てが完了した状態を示す斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態によるトレイ形包装用箱を組み立てる前のブランクを示す平面図である。 同実施形態によるトレイ形包装用箱を組み立てる途中の状態を示す斜視図である。 同実施形態によるトレイ形包装用箱の組み立てが完了した状態を示す斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態によるトレイ形包装用箱を組み立てる前のブランクを示す平面図である。 同実施形態によるトレイ形包装用箱を組み立てる途中の状態を示す斜視図である。 同実施形態によるトレイ形包装用箱の組み立てが完了した状態を示す斜視図である。
符号の説明
1 底パネル
2 側外パネル
3 端外パネル
4 端内パネル
8 側内パネル
10 支持フラップ
11 支持フラップ
15 パッケージ容器
17 パッケージ容器のフランジ
19 側内パネルの通気口
19’ 側外パネルの通気口
20 仕切パネルの通気口

Claims (3)

  1. 底パネル(1)の対向する2辺から箱体の側壁を形成するパネルを起立させ、底パネル(1)の対向する他の2辺から箱体の端壁を形成するパネルを起立させ、隣接するこれら側壁のパネルと端壁のパネルとを互いに連結して上面を開口した箱体を形成し、箱体内部にトレイ状のパッケージ容器(15)を収納するトレイ形包装用箱において、箱体内部にパッケージ容器(15)の周囲に延設したフランジ(17)を支持する支持フラップ(10)、(11)を設け、側壁を形成するパネルの底パネル(1)側に通気口(19)、(19’)を設けたことを特徴とするトレイ形包装用箱。
  2. 支持フラップ(10)、(11)の底パネル(1)からの高さは、パッケージ容器(15)のフランジ(17)の高さより高いことを特徴とする請求項1に記載のトレイ形包装用箱。
  3. 箱体内部を仕切る仕切(5)、(5)の底パネル(1)側に通気口(20)、(20)を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のトレイ形包装用箱。
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