JP2005193147A - 壁面改装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヤニ止めのための下塗りを形成する必要がない、煙草の煙によるヤニ、手垢、油煙、筆記具等によって汚染された内壁面、天井および外壁面等に対する改装に好適な壁面改装方法を提供する。
【解決手段】壁面に硬化型エマルション塗料組成物を塗布して塗膜を形成する壁面改装方法であって、上記硬化型エマルション塗料組成物が、硬化性官能基を有する樹脂エマルション、着色顔料、架橋剤および比重が0.02〜0.5である軽量化材を含んでいることを特徴とする壁面改装方法である。ここで、壁面表面はクロス、壁紙が貼り付けられているもの、もしくは塗膜が形成されているものであってもよい。また、軽量化材の含有量は1〜10質量%であることが好ましく、また、軽量化材は、中空型樹脂粒子であることが好ましい。また、着色顔料は、例えば、顔料体積濃度で60〜200%含んでいる。

Description

本発明は内壁面、天井および外壁面等に対する壁面改装方法に関する。
近年、環境問題や消防法等の観点から、住宅や事務所および車両等の内壁面、天井および外壁面等の塗り替えには水性塗料が使用されることが多い。しかし、それら内壁面、天井および外壁面は、落書きや煙草の煙、手垢、油煙等の汚染物で汚染されている場合が多く、水性塗料によって塗り替え塗布をした後、乾燥して塗膜が得られるまでに、それら汚染物が塗膜表面に染み出すことがあり、これはブリードと呼ばれている。特に、煙草の煙によるヤニは、水溶性の成分が多く、水性塗料を塗布した場合に徐々にブリードが発生し、美観を著しく損ねることがあった。一般にはこのようなブリードを防ぐために、シーラー等の下塗りの塗布が行われているが、コスト削減の観点から、この下塗りの塗布工程の省略化が望まれている。
このブリードを防止するため、カルボニル基含有共重合体水分散エマルジョンに、架橋剤として1分子当り少なくとも2個のヒドラジン残基を有するヒドラジド化合物を添加してなる組成物を樹脂主成分とする室内用水性塗料が開示されている。(例えば、特許文献1参照。)また、顔料成分として、ハイドロタルサイト類を含有する水性エマルジョン塗料が開示されている。(例えば、特許文献2参照。)
しかしながら、いずれの場合も内壁面あるいは天井を白色または淡彩色に仕上げると、ヤニのブリードやブリードに起因する黄ばみが見られたり、得られた塗膜がブリードを塗膜形成直後は防止しても、経時によって徐々にブリードする、いわゆる再ブリードという現象が発生することがあったりし、ブリードの防止効果が不充分であった。
特開平5−43821号公報 特開平6−207124号公報
本発明の目的は、ヤニ止めのための下塗りを形成する必要がない、煙草の煙によるヤニ、手垢、油煙、筆記具等によって汚染された内壁面、天井および外壁面等に対して好適な壁面改装方法を提供することである。
本発明は、壁面に硬化型エマルション塗料組成物を塗布して塗膜を形成する壁面改装方法であって、上記硬化型エマルション塗料組成物が、硬化性官能基を有する樹脂エマルション、着色顔料、架橋剤および比重が0.02〜0.5である軽量化材を含んでいることを特徴とする壁面改装方法である。ここで、壁面の表面はクロス、壁紙が貼り付けられている、もしくは塗膜が形成されていてもよい。また、軽量化材の含有量は1〜10質量%であることが好ましく、また、軽量化材は、中空型樹脂粒子であることが好ましい。また、着色顔料は、例えば、顔料体積濃度で60〜200%含んでいる。
また、本発明は、上記の壁面改装方法に用いられることを特徴とする硬化型エマルション塗料組成物である。
さらに、本発明は、壁面に、上記の硬化型エマルション塗料組成物を塗布して塗膜を形成することを特徴とする壁面塗布方法である。
本発明の壁面改装方法は、用いる硬化型エマルション塗料組成物が所定の比重の軽量化材を含んでいるので、ヤニ止めのための下塗りを形成する必要がなく、煙草の煙によるヤニ等によって汚染された内壁面、天井および外壁面等に対して適用しても、得られた塗膜表面にこれら汚染物のブリードがほとんどなく、ブリードに起因する黄ばみも見られない。これは、ブリードする成分が軽量化材によって吸着され、また、塗膜を硬化させることによってブリードする成分を塗膜表面に移行しにくくしているためであると考えられる。
本発明の硬化性エマルション塗料組成物は、上記壁面改装方法に用いられる硬化型エマルション塗料組成物であるので、ブリードを抑制することができる。さらに、高顔料体積濃度にして隠蔽性を高めることにより、ブリードをさらに抑制することができると考えられる。
本発明の壁面改装方法は、壁面に硬化型エマルション塗料組成物を塗布して塗膜を形成するものであって、上記硬化型エマルション塗料組成物が、硬化性官能基を有する樹脂エマルション、着色顔料、架橋剤および比重が0.02〜0.5である軽量化材を含んでいることを特徴とする。
上記壁面は既に使用されている住宅や事務所および車両等の内壁面、天井および外壁面等の部分であり、例えば、コンクリート、木材、金属およびこれらからなる化粧ボード等であり、また、上記壁面の表面はビニルクロス、布クロス等のクロスや壁紙が貼り付けられているもの、もしくは塗膜が形成されているもの等であってもよい。本発明の壁面改装方法は、煙草の煙によるヤニ等によって汚染された内壁面、天井および外壁面等であっても、上記の硬化型エマルション塗料組成物を塗布することによって汚染物のブリードがなく、高外観を提供することができるものである。
上記塗布方法としては特に限定されず、例えば、ハケ、スプレー、ローラー等による塗布を挙げることができる。上記塗布後、常温にて放置または加熱を行い強制的に乾燥させて塗膜を得ることができる。なお、塗布量、乾燥時間および強制的に乾燥する場合においてはその乾燥温度は、塗料の種類、壁面の種類および状態に応じて任意に設定することができる。
本発明の壁面改装方法に用いられる硬化型エマルション塗料組成物は、硬化性官能基を有する樹脂エマルション、着色顔料、架橋剤および比重が0.02〜0.5である軽量化材を含んでいることを特徴とする。上記硬化性官能基としては特に限定されず、例えば、水酸基、カルボン酸基、カルボニル基等を挙げることができる。なお、上記カルボニル基とは、C=Oの両末端が酸素原子や窒素原子などのヘテロ原子と結合していない基を表すものとする。上記樹脂エマルションは、上記硬化性官能基を有するモノマーとその他のモノマーとを含むモノマー混合液を、常法によって乳化重合することによって得ることができる。
上記硬化性官能基を有するモノマーとしては、具体的には、当業者によってよく知られている、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和モノマー;(メタ)アクリル酸等のカルボン酸基含有不飽和モノマー;アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のカルボニル基含有不飽和モノマー;グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有不飽和モノマー;ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有不飽和モノマー等を挙げることができる。
また、上記その他のモノマーとしては、具体的には、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有不飽和モノマー;メチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;スチレン等のビニル化合物;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル等を挙げることができる。これらモノマーは重合中に反応するものでない限り2種以上含んでいてもよい。
水性化および再ブリード防止の観点から、上記モノマー混合液は上記カルボン酸基含有モノマーを含んでいることが好ましい。また、下地との付着性の観点から、上記モノマー混合液は、さらに、上記カルボニル基含有モノマーを含んでいることがより好ましい。
上記モノマー混合液はさらに、架橋性モノマーや連鎖移動剤を含んでもよい。上記架橋性モノマーとしては特に限定されず、具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートやジビニルベンゼン等を、上記連鎖移動剤としては特に限定されず、具体的には、ラウリルメルカプタン等のアルキルメルカプタン;チオグリコール酸−2−エチルへキシル、α−メチルスチレンダイマー等、当業者によってよく知られているものを挙げることができる。
上記モノマー混合液がカルボン酸基含有モノマーを含んでいる場合、酸価が10〜30であることが好ましい。上記範囲外であると、得られる塗膜の再ブリードの防止力が不充分になる恐れがある。また、上記モノマー混合液がカルボニル基含有モノマーを含んでいる場合、カルボニル基価が300〜1200であることが好ましい。上記範囲外であると、得られる塗膜の下地との付着性が不充分になる恐れがある。なお、本明細書および本特許請求の範囲において、上記カルボニル基価とは、酸価と同じ考え方に基づき、樹脂固形分1g当たりに含まれるカルボニル基と当モルのKOHのmg数を意味するものである。
上記乳化重合としては、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;過酸化水素等の過酸化物;ロンガリット等の還元剤と上記開始剤のような酸化剤を組み合わせたもの等のレドックス開始剤;4,4’−アゾビス4−シアノ吉草酸等のアゾ系化合物等の重合開始剤を用いることができる。
得られた樹脂エマルションの体積平均粒子径は特に限定されず、例えば、10〜500nmである。上記体積平均粒子径は、レーザー光散乱法等、当業者によってよく知られている方法で決定することができる。
上記硬化型エマルション塗料組成物に含まれる着色顔料としては特に限定されず、例えば、黄色酸化鉄、酸化鉄、カーボンブラック、二酸化チタン等の無機顔料;アゾキレート系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等の有機顔料等を挙げることができる。
なお、上記硬化型エマルション塗料組成物の顔料体積濃度は、50〜200%であることが好ましく、70〜200%であることがさらに好ましい。50%未満であると得られる塗膜のブリード防止が不充分となる恐れがあり、200%を超えると得られる塗膜の外観が低下する恐れがある。なお、ここで言う顔料体積濃度の計算には、上記縮合リン酸アルミニウム粉末を含めないものとする。このように顔料を高濃度にすることによって隠蔽力を高め、水に溶解しない汚染物に対するブリード防止効果をさらに付与することができる。
上記硬化型エマルション塗料組成物に含まれる架橋剤としては特に限定されず、上記樹脂エマルションの有する硬化性官能基に応じて選択することができる。上記樹脂エマルションがカルボン酸基を有している場合、塗料組成物中に上記架橋剤としてカルボジイミド化合物を含んでいることが好ましい。上記カルボジイミド化合物は特に限定されず、具体的には、1分子中に2つ以上のカルボジイミド基を有する水溶性のものや水分散性のものを挙げることができる。上記カルボジイミド化合物で、市販されているものとしては、具体的には、カルボジライトVシリーズ(水溶性タイプ)、Eシリーズ(エマルションタイプ)(いずれも日清紡績社製)等を挙げることができる。
また、上記樹脂エマルションがカルボニル基を有している場合は、塗料組成物中に上記架橋剤としてヒドラジン化合物を含んでいることが好ましい。上記ヒドラジン化合物としては特に限定されず、具体的には、1分子中に2つ以上のヒドラジン基を有するもの、例えば、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド等を挙げることができる。
なお、上記樹脂エマルションがカルボン酸基とカルボニル基との両方を有している場合は、上記架橋剤を組み合わせても用いてもよいが、塗料中には架橋剤として、少なくともカルボジイミド化合物を含んでいることが好ましい。
上記硬化型エマルション塗料組成物において、上記架橋剤を含む場合、上記架橋剤の含有量は特に限定されず、上記樹脂エマルションの有する硬化性官能基とのモル比が1/0.8〜1/1.2であることが好ましい。上記範囲外であると、貯蔵安定性および得られる塗膜の耐水性等が低下する恐れがある。
上記硬化型エマルション塗料組成物に含まれる軽量化材は、比重が0.02以上、0.5以下である。上記範囲外ではヤニ止め性が低下する。ヤニのブリードを防止する観点から、上記比重は0.1以上、0.4以下であることが好ましい。上記軽量化材としては特に限定されず、例えば、ガラスバルーン、セラミックバルーン、シラスバルーン等の中空型無機粒子;殻壁材としてスチレン−アクリル共重合体を用いたもの、塩化ビニリデン共重合体を用いたもの、アクリロニトリル共重合体を用いたもの等の中空型有機粒子を挙げることができる。また、これら粒子の表面が炭酸カルシウム、タルク、チタン等の粉体で覆われていてもよい。
上記軽量化材は平均粒子径が5μm以上、60μm以下であることが好ましく、10μm以上、40μm以下であることがさらに好ましい。5μm未満であったり、60μmを超えると本発明の効果と得られる塗膜の外観とを両立することが困難になる恐れがある。
このような中空型有機粒子で、市販されているものとしては、80GCA、80GTA、30STI(いずれも松本油脂製薬社製)等を挙げることができる。
本発明の硬化型エマルション塗料組成物において、上記軽量化材を含む場合、上記軽量化材の含有量は、塗料固形分に対して、1質量%以上、10質量%以下であることが好ましい。上記範囲外であると、本発明の効果と得られる塗膜の外観との両立が困難になる恐れがある。
上記硬化型エマルション塗料組成物は、上記成分の他、必要に応じて、有機溶媒、可塑剤、充填材、粘性調整剤、消泡剤、分散剤、紫外線防止剤、光安定剤、防腐剤等を添加ことができる。
上記硬化型エマルション塗料組成物は、上記成分をディスパーやボールミル等、当業者によってよく知られた機器を用いて撹拌混合することによって得ることができる。
なお、本発明の壁面改装方法は、上記硬化型エマルション塗料組成物を塗布する前に、ブリード防止のためのシーラー等の下塗りを塗布することなしに行うことができる。そうすることによって工程を省略化することができるので経済的である。なお、ヤニ等の汚染が特にひどい場合には、下塗りを塗布した後に、上記硬化型エマルション塗料組成物を塗布することができる。
本発明の硬化型エマルション塗料組成物は、上記壁面改装方法に用いられるものであり、具体的には、上記壁面改装方法のところで述べたものを挙げることができる。
本発明の壁面塗布方法は、壁面に、上記の硬化型エマルション塗料組成物を塗布して塗膜を形成することを特徴とするものである。
上記壁面としては、例えば、住宅や事務所等の室内および車両等の内壁面、天井および外壁面等の部分であり、材質としては、例えば、コンクリート、木材、金属等を挙げることができる。
上記塗布方法、塗膜を得る方法、塗布量および乾燥時間ならびに強制的に乾燥する場合においてはその乾燥温度は、上記の壁面改装方法のところで述べたものを挙げることができる。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。なお、以下において「部」とあるのは「質量部」を意味する。
製造例1 樹脂エマルションの製造方法
滴下漏斗、温度計、窒素導入管、還流冷却器および撹拌機を備えたセパラブルフラスコにイオン交換水34.7部、ペレックスSS−H(花王社製アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム)0.5部を仕込み、窒素雰囲気のもとで80℃に昇温した。スチレン30部、2−エチルへキシルアクリレート17.5部、メチルメタクリレート32.5部、アセトアセトキシエチルメタクリレート2部、アクリル酸ブチル20部、アクリル酸1部およびメタクリル酸1部からなる、酸価13であるモノマー混合液に、ドデシルメルカプタン0.4部を加えた後、これを、ペレックスSS−H4.1部をイオン交換水25部に溶解させた乳化剤水溶液中に加え、ミキサーを用いて乳化させてプレエマルジョンを調製した。このようにして得られたプレエマルションと過硫酸アンモニウム0.2部をイオン交換水1.0部に溶解させた開始剤水溶液を別個の滴下漏斗から、前者は120分間、後者は150分間にわたって均等に滴下を開始した。滴下終了後、同温度でさらに120分間反応を継続した。冷却後、アンモニア水で中和した。中和物を200メッシュの金網で濾過し、酸価13、固形分55%の樹脂エマルションを得た。
製造例2 基板Aの作成
100×150mmのスレート板に対して、Hiビニレックス70(日本ペイント社製エマルション塗料)を塗布量0.15/m×2回でウールローラーにて塗布した後、30日間室温にて放置乾燥して基板Aを得た。
製造例3 基板Bの作成
製造例2で得られた基板Aを、煙草を燃やしているデシケータ内に静置して、煙草のヤニで基板1の表面を汚染させて、基板Bを得た。デシケータ内に静置する前と表面を汚染した後とのΔEは10〜14であった。なお、ΔEはCR−200(ミノルタ社製)によって測定した。
実施例1
製造例1で得られた樹脂エマルション100部、造膜助剤18部、二酸化チタン125部、重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製体質顔料)55部および樹脂エマルションの有する酸価とモル比で1/1となるようにカルボジイミド化合物を配合してディスパーで充分撹拌した。さらに、塗料固形分に対して8質量%となるように80GCA(松本油脂製薬社製中空型樹脂粒子、比重0.2、平均粒子径20μm)を配合して、硬化型エマルション塗料組成物1を得た。この塗料の顔料体積濃度は72%であった。
製造例2で得られた基板Aに対して、得られた硬化型エマルション塗料組成物1を塗布量0.15Kg/mで刷毛にて塗布した。3時間放置後、同条件で硬化型エマルション塗料組成物1を塗布して24時間室温で放置して試験板Aを得た。
また、製造例3で得られた基板Bに対しても同様にして、試験板Bを得た。
比較例1
80GCAを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、硬化型エマルション塗料組成物2を得た後、さらに同様にして、試験板Aおよび試験板Bを得た。この塗料の顔料体積濃度は70%であった。
比較例2
80GCAに代えてM−305(松本油脂製薬社製樹脂粒子、比重1.17、平均粒子径15μm)としたこと以外は実施例1と同様にして、硬化型エマルション塗料組成物3を得た後、さらに同様にして、試験板Aおよび試験板Bを得た。この塗料の顔料体積濃度は71%であった。
評価試験
各試験板AおよびBについて、以下の評価試験を行った。得られたデータは表1に示した。
(1)色差
試験板Aを基準板として試験板Bとの色差ΔEを測定した。測定は3回行い、その平均値とした。
(2)再ブリード防止性
各試験板Bについて、塗膜上に純水を直径約10mmとなるように滴下し、ヤニが滴下箇所でブリードしていないかどうか、目視にて確認した。
Figure 2005193147
表1の結果から明らかなように、所定の軽量化材を含んでいる硬化型エマルション塗料組成物を用いた場合は、色差および再ブリード防止性が良好であった(実施例1)。
しかしながら、所定の軽量化材を含んでいない硬化性エマルション塗料組成物を用いた場合は、色差および再ブリード防止性が良くなかった(比較例1および2)。
本発明の壁面改装方法は、煙草の煙によるヤニ、手垢、油煙、筆記具等の汚染物で汚染された内壁面、天井および外壁面等に対する改装方法として好適である。

Claims (7)

  1. 壁面に硬化型エマルション塗料組成物を塗布して塗膜を形成する壁面改装方法であって、
    前記硬化型エマルション塗料組成物が、硬化性官能基を有する樹脂エマルション、着色顔料、架橋剤および比重が0.02〜0.5である軽量化材を含んでいることを特徴とする壁面改装方法。
  2. 前記壁面の表面はクロス、壁紙が貼り付けられている、もしくは塗膜が形成されている請求項1に記載の壁面改装方法。
  3. 前記軽量化材の含有量は1〜10質量%である請求項1または2に記載の壁面改装方法。
  4. 前記軽量化材は、中空型樹脂粒子である請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の壁面改装方法。
  5. 前記着色顔料は、顔料体積濃度で60〜200%含んでいる請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の壁面改装方法。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の壁面改装方法に用いられることを特徴とする硬化型エマルション塗料組成物。
  7. 壁面に、請求項6に記載の硬化型エマルション塗料組成物を塗布して塗膜を形成することを特徴とする壁面塗布方法。
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