JP2005192558A - 核酸分離精製用の核酸吸着性多孔性膜及び核酸分離精製装置 - Google Patents
核酸分離精製用の核酸吸着性多孔性膜及び核酸分離精製装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】(1)核酸を含む試料溶液を核酸吸着性固相に接触させて、該固相に核酸を吸着させる工程、(2)洗浄液を該核酸吸着性固相に接触させて、核酸が吸着した状態で該固相を洗浄する工程、及び(3)回収液を該核酸吸着性固相に接触させて、該固相内から核酸を脱着させる工程を含有する核酸の分離精製方法に用いるための核酸吸着性固相であって、該固相が核酸を吸着する多孔性膜であることを特徴とする核酸分離精製用の核酸吸着性多孔性膜。
【選択図】 なし
Description
本発明の更なる目的は、分離性能に優れ、洗浄効率が良く、簡便で、迅速で、自動化および小型化適性に優れ、実質的に同一の分離性能を有するものを大量に生産可能な核酸分離方法に適した核酸吸着性の固相を提供することである。
本発明の他の目的は、短時間で効率よくコンタミネーションが発生しないように処理でき、かつ、小型化が可能な核酸分離精製装置を提供することである。
即ち、本発明は、下記の構成よりなるものである。
3.平均孔径が0.9〜5.0μmであることを特徴とする上記第1〜5項のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
4.多孔性膜が表裏非対称性であることを特徴とする上記第1〜3項のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
5.最大孔径と最小孔径の比が2以上であることを特徴とする上記第4項のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
7.バブルポイントが0.1〜10kgf/cm2であることを特徴とする上記第1〜6項のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
8.圧力損失が0.1〜100kPaであることを特徴とする上記第1〜7項のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
10.多孔性膜1mgあたりの核酸の吸着量が0.1μg以上であることを特徴とする上記第1〜9項のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
12.イオン結合が実質的に関与しない相互作用で核酸が吸着する多孔性膜が、多糖構造を有する有機高分子から成ることを特徴とする上記第11項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
13.多糖構造を有する有機高分子から成る核酸吸着性多孔性膜が、アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物である上記第12項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
14.アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物がトリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合物である上記第13項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
15.トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比(質量比)が99:1〜1:99である上記第14項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
16.アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物がトリアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物である上記第13項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
17.アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物がトリアセチルセルロースとジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物である上記第13項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
18.アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物がジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物である上記第13項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
20.アセチルセルロースの鹸化率が5%以上であることを特徴とする上記第19項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
21.アセチルセルロースを鹸化処理した有機材料からなる多孔性膜が、アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料からなる多孔性膜である上記第20項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
22.アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物の鹸化率が5%以上であることを特徴とする上記第21項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
23.アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料が、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合物の鹸化物であることを特徴とする上記第21または22項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
24.トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比(質量比)が99:1〜1:99である上記第23項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
25.アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料が、トリアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物の鹸化物である上記第21または22項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
26.アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料が、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物の鹸化物である上記第21または22項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
27.アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機高分子が、ジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物の鹸化物である上記第21または22項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
28.鹸化処理の前に比べて、鹸化処理の後で平均孔径が減少していることを特徴とする、上記第19〜27項のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
29.鹸化処理の前に対する鹸化処理後の平均孔径の比が、0.8以下の多孔性膜である上記第28項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
32.親水基を持たない有機材料の多孔性膜の処理が、多性膜に、ポリマー鎖内または側鎖に親水基を有すグラフトポリマー鎖を結合することである、上記第31項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
33.イオン結合が実質的に関与しない相互作用で核酸が吸着する核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない有機材料の多孔性膜に親水基を持つ材料でコーティングして親水基を導入した多孔性膜である上記第11項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
34.親水基を持つ材料が、ポリマー鎖または測鎖に親水基を有する有機ポリマーである、上記第33項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
36.イオン結合が実質的に関与しない相互作用で核酸が吸着する核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない無機材料の多孔性膜を処理して親水基を導入した多孔性膜である上記第11項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
37.親水基を持たない無機材料の多孔性膜への親水基の導入処理が、多孔性膜に、ポリマー鎖内または側鎖に親水基を有すグラフトポリマー鎖を結合することにより行うものである上記第36項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
38.イオン結合が実質的に関与しない相互作用で核酸が吸着する核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない無機材料の多孔性膜を、親水基を持つ材料でコーティングして親水基を導入した多孔性膜である上記第11項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
39.親水基を持つ材料が、ポリマー鎖または測鎖に親水基を有する有機ポリマーである、上記第38項に記載の核酸吸着性多孔性膜。
42.上記(1)、(2)及び(3)の各工程において、少なくとも二個の開口を有する容器内に該核酸吸着性多孔性膜を収容した核酸分離精製カートリッジの一の開口に、核酸を含む試料溶液、洗浄液又は回収液を注入し、カートリッジの上記一の開口に結合された圧力差発生装置を用いてカートリッジ内を加圧状態にして、該注入した各液を通過させ、他の開口より排出させる核酸分離精製方法に用いることを特徴とする上記第41項記載の核酸吸着性多孔性膜。
44.核酸分離精製カートリッジの一の開口に、圧力発生装置であるポンプを着脱可能に結合させて用いることを特徴とする上記第43項に記載の核酸分離精製カートリッジ。
45.上記第1〜42項のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜を用いる、核酸分離精製カートリッジ及び試薬のキット。
47.核酸吸着性多孔性膜を備えた核酸分離精製カートリッジを用い、該核酸分離精製カートリッジに核酸を含む試料液を注入し加圧して該試料液中の核酸を前記核酸吸着性多孔性膜に吸着させた後、前記核酸分離精製カートリッジに洗浄液を分注し加圧して、核酸吸着性多孔性膜に核酸が吸着した状態で、核酸以外の成分を除去後、前記核酸分離精製カートリッジに回収液を分注し加圧して核酸吸着性多孔性膜に吸着した核酸を脱着して回収液とともに回収する核酸分離精製工程を自動的に行う自動装置であって、前記核酸分離精製カートリッジ、前記試料液および洗浄液の排出液を収容する廃液容器および前記核酸を含む回収液を収容する回収容器を保持する搭載機構と、前記核酸分離精製カートリッジに加圧エアを導入する加圧エア供給機構と、前記核酸分離精製カートリッジに洗浄液および回収液を分注する分注機構とを備えてなることを特徴とする、上記第46項に記載の核酸分離精製装置。
48.前記搭載機構は、装置本体に搭載されるスタンドと、該スタンドに上下移動可能に支持され前記核酸分離精製カートリッジを保持するカートリッジホルダーと、該カートリッジホルダーの下方で前記核酸分離精製カートリッジに対する位置を交換可能に前記廃液容器および前記回収容器を保持する容器ホルダーとを備えてなることを特徴とする上記第47項に記載の核酸分離精製装置。
50.前記分注機構は、前記洗浄液を分注する洗浄液分注ノズルと、前記回収液を分注する回収液分注ノズルと、前記洗浄液分注ノズルおよび前記回収液分注ノズルを保持し前記搭載機構に保持された核酸分離精製カートリッジ上を順に移動可能なノズル移動台と、洗浄液を収容した洗浄液ボトルより洗浄液を吸引し前記洗浄液分注ノズルに供給する洗浄液供給ポンプと、回収液を収容した回収液ボトルより回収液を吸引し前記回収液分注ノズルに供給する回収液供給ポンプとを備えてなることを特徴とする上記第47〜49項のいずれかに記載の核酸分離精製装置。
更に、本発明によれば、短時間で効率よくコンタミネーションが発生しないように処理でき、かつ、小型化が可能な、核酸分離精製装置を提供することができる。
ことができる。
セリンプロテアーゼとしては、特に限定されず、例えばプロテアーゼKなどを好ましく用いることができる。システインプロテアーゼとしては、特に限定されず、例えばパパイン、カテプシン類などを好ましく用いることができる。
金属プロテアーゼとしては、特に限定されず、例えばカルボキシペプチターゼ等を好ましく用いることができる。
タンパク質分解酵素は、添加時の反応系全容積1mlあたり好ましくは0.001IU〜10IU、より好ましくは0.01IU〜1IUの濃度で用いることができる。
また、タンパク質分解酵素は、カオトロピック塩、界面活性剤等のその他の試薬とは個別の2つ以上の試薬として供されても良い。後者の場合、タンパク質分解酵素を含む試薬を先に検体と混合した後に、カオトロピック塩、界面活性剤を含む試薬と混合される。また、カオトロピック塩、界面活性剤を含む試薬を先に混合した後に、タンパク分解酵素を混合してもよい。
また、タンパク質分解酵素を検体または、検体とカオトロピック塩、界面活性剤を含む試薬との混合液に、タンパク質分解酵素保存容器から直接目薬状に滴下させることもできる。この場合、操作を簡便にすることができる。
上記の方法で核酸を含む試料溶液を得る場合、核酸可溶化試薬およびタンパク質分解酵素の保存安定性が良く、核酸収量を変えずに操作を簡便にすることができる。
混合する際、攪拌装置により30から3000rpmで1秒から3分間混合することが好ましい。これにより、分離精製される核酸収量を増加させることができる。または、転倒混和を5から30回行うことで混合することも好ましい。また、ピペッティング操作を、10から50回行うことによっても混合することができる、この場合、簡便な操作で分離精製される核酸収量を増加させることができる。
本発明においてはノニオン界面活性剤を好ましく用いることができる。ノニオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤、脂肪酸アルカノールアミドを用いることができるが、好ましくは、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤を用いることができる、さらに好ましくは、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤は、POEデシルエーテル、POEラウリルエーテル、POEトリデシルエーテル、POEアルキレンデシルエーテル、POEソルビタンモノラウレート、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、POEアルキルアミン、POEアセチレングリコールから選択されるポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤である。
これら界面活性剤の核酸可溶化試薬溶液における濃度は0.1〜20質量%であることが好ましい。
一方、RNAなどDNA以外の核酸を回収する場合、核酸可溶化試薬溶液にDNA分解酵素を加えることが好ましい。この場合、回収された核酸に共存するDNAによる干渉を軽減することができる。また、RNA分解酵素阻害剤を加えることも好ましい。RNA分解酵素阻害剤としては、RNA分解酵素を特異的に阻害するものが好ましい。
RNA分解酵素は特に限定されず、例えば、リボヌクレアーゼ H(RNase H)等のRNA特異的分解酵素を好ましく用いることができる。
DNA分解酵素は特に限定されず、例えば、DNase I等のDNA特異的分解酵素を好ましく用いることができる。
核酸分解酵素および核酸分解酵素阻害剤は、通常用いられる濃度で用いることが出来る。また、通常どおり加温処理することができる。加温処理は、タンパク質分解酵素による処理と同時におこなうことが好ましい。
また、前記、ニトロセルロース、ニトロヘミセルロース、ニトロデキストラン、ニトロアガロース、ニトロデキストリン、ニトロアミロース、ニトロアミロペクチン、ニトログリコーゲン、ニトロプルラン、ニトロマンナン、ニトログルコマンナン、ニトロリケナン、ニトロイソリケナン、ニトロラミナラン、ニトロカラギーナン、ニトロキシラン、ニトロフルクタン、ニトロアルギン酸、ニトロヒアルロン酸、ニトロコンドロイチン、ニトロキチン、ニトロキトサンなどの鹸化物についてもさらに好ましく用いることができる。
また、鹸化率を変えるには、水酸化ナトリウムの濃度を変えて鹸化処理を行えば良い。鹸化率は、NMR、IR又はXPSによりにより、容易に測定することができる(例えば、カルボニル基のピーク減少の程度で定めることができる)。
有機材料の多孔性膜にグラフトポリマー鎖を結合する方法としては、多孔性膜とグラフトポリマー鎖とを化学結合させる方法と、多孔性膜を起点として重合可能な二重結合を有する化合物を重合させグラフトポリマー鎖とする2つの方法がある。
基材に結合しているグラフトポリマー鎖を形成するのに有用な化合物は、重合可能な二重結合を有しており、核酸の吸着に関与する親水基を有するという、2つの特性を兼ね備えていることが必要である。これらの化合物としては、分子内に二重結合を有していれば、親水基を有するポリマー、オリゴマー、モノマーのいずれの化合物をも用いることができる。特に有用な化合物は親水基を有するモノマーである。
多孔性膜とグラフトポリマー鎖とを化学結合にて付着させる場合は、グラフトポリマー鎖の末端の官能基と反応する官能基を無機材料に導入し、そこにグラフトポリマーを化学結合させる。また、分子内に二重結合を有している親水基を有するモノマーを使用して、多孔性膜を起点として、グラフトポリマー鎖を重合する場合は、二重結合を有する化合物を重合する際の起点となる官能基を無機材料に導入する。親水性基を持つグラフトポリマー、および分子内に二重結合を有している親水基を有するモノマーとしては、上記、親水基を持たない有機材料の多孔性膜とグラフトポリマー鎖とを化学結合させる方法において、記載した親水性基を持つグラフトポリマー、および分子内に二重結合を有している親水基を有するモノマーを好ましく使用することができる。
すなわち、(a)核酸を含む試料溶液を、少なくとも二個の開口を有する容器内に、溶液が内部を通過可能な、核酸吸着性多孔性膜を収容した核酸分離精製カートリッジの一の開口に注入する工程、(b)核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に結合された圧力差発生装置を用いて核酸分離精製カートリッジト内を加圧状態にし、注入した核酸を含む試料溶液を、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、核酸分離精製カートリッジの他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜内に核酸を吸着させる工程、(c)核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に洗浄液を注入する工程、(d)核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に結合された圧力差発生装置を用いて核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した洗浄液を、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜を、核酸が吸着した状態で、洗浄する工程、(e)核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に回収液を注入する工程、(f)核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に結合された圧力差発生装置を用いて核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した回収液を、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜内から核酸を脱着させ、核酸分離精製カートリッジ容器外に排出する工程が挙げることができる。
ートリッジの上記他の開口に結合された圧力差発生装置を用いて核酸分離精製カートリッジ内を減圧状態にし、注入した洗浄液を、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、上記他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜を、核酸が吸着した状態で、洗浄する工程、(e)核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に回収液を注入する工程、(f)核酸分離精製カートリッジの上記他の開口に結合された圧力差発生装置を用いて核酸分離精製カートリッジ内を減圧状態にし、又は核酸分離精製カートリッジに遠心力を作用させ、注入した回収液を、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、上記他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜内から核酸を脱着させ、核酸分離精製カートリッジ容器外に排出する工程をおこなうことができる。
孔性膜を通過させ、他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜を、核酸が吸着した状態で、洗浄する工程、(e)核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に回収液を注入する工程、(f)核酸分離精製カートリッジに遠心力を作用させ、注入した回収液を、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜内から核酸を脱着させ、核酸分離精製カートリッジ容器外に排出する工程を行うこともできる。
洗浄工程における洗浄液の液量は、2μl/mm2以上が好ましい。洗浄液量が多量であれば洗浄効果は向上するが、操作性を保ち、試料の流出を抑止するためには、200μl/mm2以下が好ましい。
また洗浄工程において、その核酸分離精製カートリッジを器械的な振動や超音波による攪拌を与えながら、または遠心分離により洗浄することもできる。
水溶性塩が洗浄液中に含まれる場合、その濃度は10mM/L以上であることが好ましく、その上限は不純物の溶解性を損なわない範囲であれば特に問わないが、1M/L以下であることが好ましく、0.1M/L以下であることがより好ましい。
とりわけ、水溶性塩が塩化ナトリウムであり、さらには、塩化ナトリウムが20mM/L以上含まれていることが特に好ましい。
ここで、カオトロピック物質とは、前記したように尿素、グアニジン塩、イソチアン酸ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムなどである。
回収工程において、回収液は、チューブ、ピペット、又は自動注入装置、もしくはこれらと同じ機能をもつ供給手段を使用して、核酸吸着性多孔性膜を装着した核酸分離精製カートリッジへ供給される。回収液は、核酸分離精製カートリッジの一の開口(核酸を含む試料溶液を注入した開口)から供給され、該開口に結合された圧力差発生装置(例えばスポイド、注射器、ポンプ、パワーピペットなど)を用いて核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にして核酸吸着性多孔性膜を通過させ、一の開口と異なる開口より排出させることができる。また、回収液を一の開口から供給し、同じ一の開口より排出させることもできる。さらには、核酸分離精製カートリッジの核酸を含む試料溶液を供給した一の開口と異なる開口より回収液を供給し、排出させることも可能である。しかしながら、核酸分離精製カートリッジの一の開口から供給し、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、一の開口と異なる開口より排出さる方法が回収効率が優れてより好ましい。
搭載機構3は、装置本体2の前方下部に搭載台21を備え、この搭載台21上に複数の核酸分離精製カートリッジ11、廃液容器12および回収容器13を保持したラック6が載置される。ラック6は、図3にも示すように、スタンド61とカートリッジホルダー62と容器ホルダー63とを備える。 スタンド61は両側の柱状部61aに上下移動可能にカートリッジホルダー62を保持し、柱状部61aの間の下部の底板61b上に前後移動可能に容器ホルダー63を保持している。
加圧エア供給機構4は、図1および図2に示すように、前記搭載機構3のラック6に対して昇降移動する加圧ヘッド40と、該加圧ヘッド40に1列に並んで設置された複数(図の場合8個)のエアノズル41と、加圧エアを発生するエアポンプ43と、リリーフバルブ44と、各エアノズル41に設置され個別に開閉する開閉バルブ45と、各エアノズル41に設置された圧力センサ46を備え、順次核酸分離精製カートリッジ11に加圧エアを送給する。
分注機構5は、ラック6上を横方向に移動可能なノズル移動台50に設置された洗浄液分注ノズル51wおよび回収液分注ノズル51rと、洗浄液ボトル56wに収容された洗浄液Wを洗浄液分注ノズル51wに給送する洗浄液供給ポンプ52wと、回収液ボトル56rに収容された回収液Rを回収液分注ノズル51rに給送する回収液供給ポンプ52rと、搭載台21に載置された廃液ボトル57などを備える。
[実施例1]
(1)核酸精製カートリッジの作成
内径7mm、核酸吸着性多孔膜を収容する部分を持つ核酸分離精製カートリッジ用容器をハイインパクトポリスチレンで作成する。アセチル化の異なるアセチルセルロースの混合物の核酸吸着性多孔膜として、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜(膜厚=70μm、平均孔径=1.2μm)を、上記の、核酸分離精製カートリッジ用容器の核酸吸着性多孔膜を収容する部分に収容し、核酸分離精製カートリッジとする。
表1に示す処方の核酸可溶化試薬溶液及び洗浄液を調製する。
ガン化人骨髄細胞(HL60)培養液を用意する。この培養液を細胞数が1×106個になるよう採取し、5分間遠心分離操作を行い、細胞を沈殿させ上澄みを除き、細胞を得る。上記HL60細胞(1×106個)にRNA可溶化試薬溶液200μlを添加して攪拌、続いてエタノール200μlを加え攪拌することで、RNAを含む試料溶液を作製する。該RNAを含む試料溶液を、上記(1)で作製した、アセチル化の異なるアセチルセルロースの混合物の核酸吸着性多孔膜を備えた、核酸分離精製カートリッジの一の開口に注入し、続いて上記一の開口に圧力発生装置を結合し、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した該RNAを含む試料溶液を、上記核酸吸着性多孔膜に通過させることで、上記核酸吸着性多孔膜に接触させ、核酸分離精製カートリッジの他の開口より排出する。続いて、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に洗浄液を注入し、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に圧力発生装置を結合し、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した洗浄液を、上記核酸吸着性多孔膜に通過させ、他の開口より排出する。続いて、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に回収液を注入し、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に圧力発生装置を結合して、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した回収液を、上記核酸吸着性多孔膜に通過させ、他の開口より排出し、この液を回収した。
回収液を用いてアガロースゲル電気泳動を行った。その結果を図7に示す(図7におけるマーカーは、READY-LOAD(商品名)1kb Plus NA Ladder)。図7の結果からわかるように、アセチル価のことなるアセチルセルロースの混合物からなる核酸吸着性多孔膜を備えた核酸分離精製カートリッジと、加圧装置を用いて、RNAを回収効率よく分離精製できる。
(1)核酸精製カートリッジの作成
実施例1で作製した、内径7mm、核酸吸着性多孔膜を収容する部分を持つ核酸分離精製カートリッジ用容器に、アセチル化の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理したの核酸吸着性多孔膜として、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜(膜厚=70μm、平均孔径=5.0μm)を鹸化処理した核酸吸着性多孔膜を、上記容器の核酸吸着性多孔膜を収容する部分に収容し、核酸分離精製カートリッジとする。
上記の鹸化処理は、2Nの水酸化ナトリウムの水溶液にトリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜を20分間浸漬することで行う。この処理の前後で、多孔性膜の平均孔径は5.0μmから2.5μmに減少した。
人全血検体200μlに、実施例1で作製した核酸可溶化試薬200μlと、プロテアーゼ(SIGMA社製、"Protease“ Type XXIV Bacterial)溶液20μlを添加して、60℃で10分間インキュベートする。インキュベート後、エタノール200μlを加え攪拌することで、核酸を含む試料溶液を作製する。該核酸を含む試料溶液を、上記(1)で作製した、アセチル化の異なるアセチルセルロースの混合物の鹸化物の核酸吸着性多孔膜を備えた、核酸分離精製カートリッジの一の開口に注入し、続いて上記一の開口に圧力発生装置を結合し、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した該核酸を含む試料溶液を、上記核酸吸着性多孔膜に通過させることで、上記核酸吸着性多孔膜に接触させ、核酸分離精製カートリッジの他の開口より排出する。続いて、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に、実施例1で作製した洗浄液を注入し、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に圧力発生装置を結合し、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した洗浄液を、上記核酸吸着性多孔膜に通過させ、他の開口より排出する。続いて、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に回収液を注入し、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に圧力発生装置を結合して、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した回収液を、上記核酸吸着性多孔膜に通過させ、他の開口より排出し、この液を回収した。
回収液を用いてアガロースゲル電気泳動を行った。その結果を図8に示す(マーカーは図7と同じ)。図8の結果からわかるように、アセチル価のことなるアセチルセルロースの混合物の鹸化物からなる核酸吸着性多孔膜を備えた核酸分離精製カートリッジと、加圧装置を用いて、核酸を回収効率よく分離精製できる。
(1)核酸精製カートリッジの作成
内径7mm、核酸吸着性多孔性膜を収容する部分を持つ核酸精製カートリッジをハイインパクトポリスチレンで作成する。
上記の鹸化処理は、2Nの水酸化ナトリウムの水溶液にトリアセチルセルロースの多孔性膜を20分間浸漬することで行う。この処理の前後で、多孔性膜の平均孔径は5.0μmから2.5μmに減少した。
表2に示す処方の核酸可溶化試薬溶液及び洗浄液を調製する。
人全血200μlに核酸可溶化試薬溶液200μlとプロテアーゼ(SIGMA社製、"Protease“ Type XXIV Bacterial)溶液20μlを添加して60℃で10分間インキュベートする。インキュベート後、エタノール200μlを加え、攪拌する。攪拌後、膜の厚さが70μmの多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いて、上記(1)及び(2)で作成した核酸吸着性多孔性膜を有する核酸精製カートリッジの一の開口に注入し、続いて上記一の開口に圧力差発生装置を結合し、核酸分離精製カートリッジト内を加圧状態にし、注入した核酸を含む試料溶液を、核酸吸着性多孔膜に通過させることで、核酸吸着性多孔性膜に接触させ、核酸分離精製カートリッジの他の開口より排出する。続いて、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に洗浄液を注入し、上記一の開口に圧力差発生装置を結合し、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した洗浄液を、核酸吸着性多孔性膜に通過させ、他の開口より排出する。続いて、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に回収液を注入し、核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に圧力差発生装置を結合して核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した回収液を、核酸吸着性多孔性膜に通過させ、他の開口より排出し、この液を回収する。
膜の厚さが70μmの多孔質性膜を核酸吸着性多孔質膜として用いる代わりに、膜の厚さが600μmの多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる以外は、実施例3と同じ条件で、操作を行う。
実施例3と比較例1の実験を10回繰り返す。その分離精製工程に要した時間の平均値をとり、膜の厚さが70μmの多孔性膜を用いたときに要した時間を1として、分離精製工程に要する時間の差異を比較する。その結果を表3に示す。
膜の厚さが70μmの多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる代わりに、膜の厚さが70μmであって、最大孔径と最小孔径の比が2以上の多孔質膜を多孔質膜として用いる以外は、実施例3と同じ条件で、操作を行う。
膜の厚さが70μmであって、最大孔径と最小孔径の比が2以上の多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる代わりに、直径0.2μmの高分子ビーズを用いる以外は、実施例4と同じ条件で、操作を行う。
実施例4と比較例2の実験を5回繰り返す。核酸精製工程において、液を通過させて核酸を回収できたか、あるいは目詰まりを起こして精製ができなくなったかの判定を目視で行った。その結果を表4に示す。
膜の厚さが70μmの多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる代わりに、膜の厚さが70μmであって空隙率が70%である多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる以外は、実施例3と同じ条件で、操作を行う。
膜の厚さが70μmであって空隙率が70%である多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる代わりに、空隙率が58%および80%の多孔性膜を用いる以外は、実施例5同じ条件で、操作を行う。
実施例5と比較例3の実験を10回繰り返す。その精製工程の結果回収できた核酸の量の平均値をとり、空隙率が70%である多孔性膜を用いたときに回収した核酸の量を1として、回収した核酸の量の差異を比較する。その結果を表5に示す。
なお、多孔性膜の空隙率は、切り取った多孔性膜の断面積と膜の厚さから求められる体積に多孔性膜の材料となる物質の密度を乗じて求めた想定質量と、膜の実際の質量を比較することによって、多孔性膜中の空間の体積率として求めた。
膜の厚さが70μmの多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる代わりに、膜の厚さが70μmであってバブルポイントが4.5kgf/cm2の多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる以外は、実施例3と同じ条件で、操作を行う。
膜の厚さが70μmであってバブルポイントが4.5kgf/cm2の多孔性膜を核酸吸着性多孔性質膜として用いる代わりに、バブルポイントが5.5kgf/cm2および2.0kgf/cm2の多孔性質膜を用いる以外は、実施例6と同じ条件で、操作を行う。
実施例6と比較例4の実験を10回繰り返す。その精製工程に要した時間の平均値をとり、バブルポイント4.5kgf/cm2の多孔性膜を用いたときに要した時間を1として、精製工程に要する時間の差異を比較する。その結果を表6に示す。
膜の厚さが70μmの多孔性膜を核酸吸着性多孔質膜として用いる代わりに、膜の厚さが70μmであって圧力損失が75kPaの多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる以外は、実施例3と同じ条件で、操作を行う。
膜の厚さが70μmであって圧力損失が75kPaの多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる代わりに、圧力損失が90kPaおよび20kPaの多孔性膜を用いる以外は、実施例7と同じ条件で、操作を行う。
実施例7と比較例5の実験を10回繰り返す。その精製工程に要した時間の平均値をとり、圧力損失が75kPaの多孔性膜を用いたときに要した時間を1として、精製工程に要する時間の差異を比較する。その結果を表7に示す。
なお、多孔性膜の圧力損失は、多孔性膜を乾燥状態から一度水を通過させて充分に水になじませてから測定を行った。
膜の厚さが70μmの多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる代わりに、膜の厚さが70μmであって、25℃で1kg/cm2の圧力で水を通過させたときの透水量が膜1cm2あたり1分間で60mLの多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる以外は、実施例3と同じ条件で、操作を行う。
膜の厚さが70μmであって、25℃で1kg/cm2の圧力で水を通過させたときの透水量が膜1cm2あたり1分間で60mLの多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる代わりに、透水量が膜1cm2あたり1分間で80mLおよび30mLの多孔性膜を用いる以外は、実施例8と同じ条件で、操作を行う。
実施例8と比較例6の実験を10回繰り返す。その精製工程に要した時間の平均値をとり、透水量が膜1cm2あたり1分間で60mLの多孔性膜を用いたときに要した時間を1として、精製工程に要する時間の差異を比較する。その結果を表8に示す。
なお、多孔性膜の透水量は、多孔質膜を乾燥状態から一度水を通過させて充分に水になじませてから測定を行った。温度は25℃,圧力は1kg/cm2であった。
膜の厚さが70μmの多孔性膜を核酸吸着性多孔性膜として用いる代わりに、膜の厚さが70μmであって、核酸の吸着量が0.9μg/mg(膜質量)の多孔性膜を核酸吸着性多孔性質膜として用いる以外は、実施例3と同じ条件で、操作を行う。
膜の厚さが70μmであって、核酸の吸着量が0.9μg/mg(膜質量)の多孔性膜を核酸吸着性多孔質膜として用いる代わりに、核酸の吸着量が0.5μg/mg(膜質量)の多孔性膜を用いる以外は、実施例9と同じ条件で、操作を行う。
本発明の方法及び比較例の方法に従って核酸を含む試料溶液から精製した核酸の電気泳動の結果(実施例9及び比較例7)を図9に示す。なお、使用したマーカーは、λDNA/HindIII digestである。
図9の結果から明らかなように、本発明の方法を用いることにより、同量の試料溶液から核酸を高収率で回収及び精製できることが分かる。
(1)核酸精製カートリッジの作成
内径7mm、核酸吸着性多孔性膜を収容する部分を持つ核酸分離精製カートリッジ用容器をハイインパクトポリスチレンで作成する。アセチル化の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した核酸吸着性多孔性膜として、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜(膜厚=70μm、平均孔径=5.0μm)を鹸化処理した多孔性膜を、上記の、核酸分離精製カートリッジ用容器の核酸吸着性多孔性膜を収容する部分に収容し、核酸分離精製カートリッジとする。
上記の鹸化処理は、2Nの水酸化ナトリウムの水溶液にトリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜を20分間浸漬することで行う。この処理の前後で、多孔性膜の平均孔径は5.0μmから2.5μmに減少した。
表9に示す処方の核酸可溶化試薬溶液及び洗浄液を調製する。
人全血検体200μlに、実施例1で作製した核酸可溶化試薬200μlと、プロテアーゼ(SIGMA社製、"Protease“ Type XXIV Bacterial)溶液20μlを添加して、60℃で10分間インキュベートする。インキュベート後、エタノール200μlを加え攪拌することで、核酸を含む試料溶液を作製する。該核酸を含む試料溶液を、上記(1)で作製した、アセチル化の異なるアセチルセルロースの混合物の鹸化物の核酸吸着性多孔性膜を備えた、核酸分離精製カートリッジの一の開口に注入し、続いて上記一の開口に圧力発生装置を結合し、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した該核酸を含む試料溶液を、上記核酸吸着性多孔性膜に通過させることで、上記核酸吸着性多孔性膜に接触させ、核酸分離精製カートリッジの他の開口より排出する。この際、試料溶液が多孔性膜を通過する時間を測定する。続いて、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に、実施例1で作製した洗浄液を注入し、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に圧力発生装置を結合し、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した洗浄液を、上記核酸吸着性多孔性膜に通過させ、他の開口より排出する。続いて、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に回収液を注入し、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に圧力発生装置を結合して、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した回収液を、上記核酸吸着性多孔性膜に通過させ、他の開口より排出し、この液を回収する。
回収液を用いてUV測定を行い、260nmの吸光度(OD)から、回収液中に含まれるDNAの量を求める。
実施例10において、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜(膜厚=70μm、平均孔径=3.0μm)を鹸化処理した多孔性膜を用いる以外は、実施例1と同じ操作を行い、試料溶液が多孔性膜を通過する時間と、回収液中のDNA量を求める。
上記の鹸化処理は、2Nの水酸化ナトリウムの水溶液にトリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜を20分間浸漬することで行う。この処理の前後で、多孔性膜の平均孔径は3.0μmから1.2μmに減少した。
実施例10において、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜を鹸化処理した多孔性膜(膜厚=70μm、鹸化処理後の平均孔径=0.8μm)を用いる以外は、実施例10と同じ操作を行い、試料溶液が多孔性膜を通過する時間と、回収液中のDNA量を求める。
実施例1において、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜を鹸化処理した多孔性膜(膜厚=70μm、鹸化処理後の平均孔径=5.6μm)を用いる以外は、実施例10と同じ操作を行い、試料溶液が多孔性膜を通過する時間と、回収液中のDNA量を求める。
(1)核酸精製カートリッジの作成
内径7mm、核酸吸着性多孔性膜を収容する部分を持つ核酸分離精製カートリッジ用容器をハイインパクトポリスチレンで作成する。アセチル化の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した核酸吸着性多孔性膜として、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜(膜厚=70μm、平均孔径=5.0μm)を鹸化処理した多孔性膜)を、上記の、核酸分離精製カートリッジ用容器の核酸吸着性多孔膜を収容する部分に収容し、核酸分離精製カートリッジとする。
上記の鹸化処理は、2Nの水酸化ナトリウムの水溶液にトリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜を20分間浸漬することで行う。この処理の前後で、多孔性膜の平均孔径は5.0μmから2.5μmに減少した。
表11に示す処方のRNA可溶化試薬溶液及び洗浄液を調製する。
ガン化人骨髄細胞(HL60)培養液を用意する。この培養液を細胞数が1×106個になるよう採取し、5分間遠心分離操作を行い、細胞を沈殿させ上澄みを除き、細胞を得る。上記HL60細胞(1×106個)にRNA可溶化試薬溶液200μlを添加して攪拌、続いてエタノール200μlを加え攪拌することで、RNAを含む試料溶液を作製する。該RNAを含む試料溶液を、上記(1)で作製した、アセチル化の異なるアセチルセルロースの混合物の核酸吸着性多孔性膜を備えた、核酸分離精製カートリッジの一の開口に注入し、続いて上記一の開口に圧力発生装置を結合し、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した該RNAを含む試料溶液を、上記核酸吸着性多孔性膜に通過させることで、上記核酸吸着性多孔性膜に接触させ、核酸分離精製カートリッジの他の開口より排出する。この際、試料溶液が多孔性膜を通過する時間を測定する。続いて、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に洗浄液を注入し、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に圧力発生装置を結合し、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した洗浄液を、上記核酸吸着性多孔性膜に通過させ、他の開口より排出する。続いて、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に回収液を注入し、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に圧力発生装置を結合して、核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した回収液を、上記核酸吸着性多孔性膜に通過させ、他の開口より排出し、この液を回収する。
回収液を用いてUV測定を行い、260nmの吸光度(OD)から、回収液中に含まれるRNAの量を求める。
実施例12において、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜を鹸化処理した多孔性膜(膜厚=70μm、鹸化処理後の平均孔径=0.8μm)を用いる以外は、実施例12と同じ操作を行い、試料溶液が多孔性膜を通過する時間と、回収液中のRNA量を求める。
実施例12において、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比が6:4の多孔性膜を鹸化処理した多孔性膜(膜厚=70μm、鹸化処理後の平均孔径=5.6μm)を用いる以外は、実施例12と同じ操作を行い、試料溶液が多孔性膜を通過する時間と、回収液中のRNA量を求める。
また、比較例11では、試料溶液が短時間で多孔性膜を通過することができるが、回収できるRNAの量が十分でないことがわかる。
2 装置本体
3 搭載機構
4 加圧エア供給機構
5 分注機構
6 ラック
11 核酸分離精製カートリッジ
11b 核酸吸着性多孔性膜
12 廃液容器
13 回収容器
40 加圧ヘッド
41 エアノズル
43 エアポンプ
45 開閉バルブ
46 圧力センサ
49 押えピン(位置決め手段)
50 ノズル移動台
51w,51r 分注ノズル
52w,52r 供給ポンプ
56w,56r ボトル
61 スタンド
62 カートリッジホルダー
63 容器ホルダー
S 試料液
W 洗浄液
R 回収液
Claims (50)
- (1)核酸を含む試料溶液を核酸吸着性固相に接触させて、該固相に核酸を吸着させる工程、(2)洗浄液を該核酸吸着性固相に接触させて、核酸が吸着した状態で該固相を洗浄する工程、及び(3)回収液を該核酸吸着性固相に接触させて、該固相内から核酸を脱着させる工程を含有する核酸の分離精製方法に用いるための核酸吸着性固相であって、該固相が核酸を吸着する多孔性膜であることを特徴とする核酸分離精製用の核酸吸着性多孔性膜。
- 厚さが10μm〜500μmであることを特徴とする請求項1に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 平均孔径が0.9〜5.0μmであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 多孔性膜が表裏非対称性であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 最大孔径と最小孔径の比が2以上であることを特徴とする請求項4のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 隙率が50〜95%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
- バブルポイントが0.1〜10kgf/cm2であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 圧力損失が0.1〜100kPaであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 25℃で1kg/cm2の圧力で水を通過させたときの透水量が、膜1cm2あたり1分間で1〜5000mLであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 多孔性膜1mgあたりの核酸の吸着量が0.1μg以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 多孔性膜が、イオン結合が実質的に関与しない相互作用で核酸が吸着することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
- イオン結合が実質的に関与しない相互作用で核酸が吸着する多孔性膜が、多糖構造を有する有機高分子から成ることを特徴とする請求項11に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 多糖構造を有する有機高分子から成る核酸吸着性多孔性膜が、アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物である請求項12に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物がトリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合物である請求項13に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比(質量比)が99:1〜1:99である請求項14に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物がトリアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物である請求項13に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物がトリアセチルセルロースとジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物である請求項13に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物がジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物である請求項13に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 多糖構造を有する有機高分子から成る多孔性膜が、アセチルセルロースを鹸化処理した有機材料からなる多孔性膜である請求項12に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- アセチルセルロースの鹸化率が5%以上であることを特徴とする請求項19に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- アセチルセルロースを鹸化処理した有機材料からなる多孔性膜が、アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料からなる多孔性膜である請求項20に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物の鹸化率が5%以上であることを特徴とする請求項21に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料が、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合物の鹸化物であることを特徴とする請求項23または24に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比(質量比)が99:1〜1:99である請求項23に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料が、トリアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物の鹸化物である請求項21または22に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料が、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物の鹸化物である請求項21または22に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機高分子が、ジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物の鹸化物である請求項21または22に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 鹸化処理の前に比べて、鹸化処理の後で平均孔径が減少していることを特徴とする、請求項19〜27のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 鹸化処理の前に対する鹸化処理後の平均孔径の比が、0.8以下の多孔性膜である請求項28に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 多糖構造を有する有機高分子から成る核酸吸着性多孔性膜が再生セルロースであることを特徴とする請求項12に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- イオン結合が実質的に関与しない相互作用で核酸が吸着する核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない有機材料の多孔性膜を処理して親水基を導入した多孔性膜である請求項11に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 親水基を持たない有機材料の多孔性膜の処理が、多性膜に、ポリマー鎖内または側鎖に親水基を有すグラフトポリマー鎖を結合することである、請求項31に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- イオン結合が実質的に関与しない相互作用で核酸が吸着する核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない有機材料の多孔性膜に親水基を持つ材料でコーティングして親水基を導入した多孔性膜である請求項11に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 親水基を持つ材料が、ポリマー鎖または測鎖に親水基を有する有機ポリマーである、請求項33に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- イオン結合が実質的に関与しない相互作用で核酸が吸着する核酸吸着性多孔性膜が、多孔性膜を形成する材料自体が親水基を有する無機材料である請求項11に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- イオン結合が実質的に関与しない相互作用で核酸が吸着する核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない無機材料の多孔性膜を処理して親水基を導入した多孔性膜である請求項11に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 親水基を持たない無機材料の多孔性膜への親水基の導入処理が、多孔性膜に、ポリマー鎖内または側鎖に親水基を有すグラフトポリマー鎖を結合することにより行うものである請求項36に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- イオン結合が実質的に関与しない相互作用で核酸が吸着する核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない無機材料の多孔性膜を、親水基を持つ材料でコーティングして親水基を導入した多孔性膜である請求項11に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 親水基を持つ材料が、ポリマー鎖または測鎖に親水基を有する有機ポリマーである、請求項38に記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 親水基が水酸基であることを特徴とする請求項31〜39のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 上記(1)、(2)及び(3)の各工程において、核酸を含む試料溶液、洗浄液又は回収液を、加圧状態で核酸吸着性多孔性膜に通過させる核酸分離精製方法に用いることを特徴とする請求項1〜40のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 上記(1)、(2)及び(3)の各工程において、少なくとも二個の開口を有する容器内に該核酸吸着性多孔性膜を収容した核酸分離精製カートリッジの一の開口に、核酸を含む試料溶液、洗浄液又は回収液を注入し、カートリッジの上記一の開口に結合された圧力差発生装置を用いてカートリッジ内を加圧状態にして、該注入した各液を通過させ、他の開口より排出させる核酸分離精製方法に用いることを特徴とする請求項41記載の核酸吸着性多孔性膜。
- 容器内に、請求項1〜42のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜を収容した少なくとも二個の開口を有する核酸分離精製カートリッジ。
- 核酸分離精製カートリッジの一の開口に、圧力発生装置であるポンプを着脱可能に結合させて用いることを特徴とする請求項43に記載の核酸分離精製カートリッジ。
- 請求項1〜42のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜を用いる、核酸分離精製カートリッジ及び試薬のキット。
- 請求項1〜42のいずれかに記載の核酸吸着性多孔性膜を用いる核酸分離精製装置。
- 核酸吸着性多孔性膜を備えた核酸分離精製カートリッジを用い、該核酸分離精製カートリッジに核酸を含む試料液を注入し加圧して該試料液中の核酸を前記核酸吸着性多孔性膜に吸着させた後、前記核酸分離精製カートリッジに洗浄液を分注し加圧して、核酸吸着性多孔性膜に核酸が吸着した状態で、核酸以外の成分を除去後、前記核酸分離精製カートリッジに回収液を分注し加圧して核酸吸着性多孔性膜に吸着した核酸を脱着して回収液とともに回収する核酸分離精製工程を自動的に行う自動装置であって、前記核酸分離精製カートリッジ、前記試料液および洗浄液の排出液を収容する廃液容器および前記核酸を含む回収液を収容する回収容器を保持する搭載機構と、前記核酸分離精製カートリッジに加圧エアを導入する加圧エア供給機構と、前記核酸分離精製カートリッジに洗浄液および回収液を分注する分注機構とを備えてなることを特徴とする、請求項46に記載の核酸分離精製装置。
- 前記搭載機構は、装置本体に搭載されるスタンドと、該スタンドに上下移動可能に支持され前記核酸分離精製カートリッジを保持するカートリッジホルダーと、該カートリッジホルダーの下方で前記核酸分離精製カートリッジに対する位置を交換可能に前記廃液容器および前記回収容器を保持する容器ホルダーとを備えてなることを特徴とする請求項47に記載の核酸分離精製装置。
- 前記加圧エア供給機構は、下端部より加圧エアを噴出するエアノズルと、該エアノズルを支持して前記カートリッジホルダーに保持された前記核酸分離精製カートリッジに対し前記エアノズルを昇降移動させる加圧ヘッドと、該加圧ヘッドに設置され前記搭載機構のラックにおける核酸分離精製カートリッジの位置決めをする位置決め手段とを備えてなることを特徴とする請求項47または48に記載の核酸分離精製装置。
- 前記分注機構は、前記洗浄液を分注する洗浄液分注ノズルと、前記回収液を分注する回収液分注ノズルと、前記洗浄液分注ノズルおよび前記回収液分注ノズルを保持し前記搭載機構に保持された核酸分離精製カートリッジ上を順に移動可能なノズル移動台と、洗浄液を収容した洗浄液ボトルより洗浄液を吸引し前記洗浄液分注ノズルに供給する洗浄液供給ポンプと、回収液を収容した回収液ボトルより回収液を吸引し前記回収液分注ノズルに供給する回収液供給ポンプとを備えてなることを特徴とする請求項47〜49のいずれかに記載の核酸分離精製装置。
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