JP2005192009A - 選局装置及び選局方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 チャンネルアップ/ダウン選局時に目的のチャンネルを素早く、かつ確実に選局する。
【解決手段】 制御部105のチャンネル選局モード設定部119によって、アップ/ダウンチャンネル切換えモードを、標準選局モードと高速選局モードに切換え設定可能に構成し、予め不揮発性メモリ116に、素早く選局したい特定のチャンネルを記憶させておき、リモートコントローラ125のチャンネルアップ/ダウンキー204を操作して、高速選局モードが選択された際に、連続的なチャンネルの切換えを実行し、かつ特定チャンネルが選局されている時間を特定チャンネルでないチャンネルの選局時間より永くなるように構成し、連続的なチャンネル切換え動作を、特定チャンネルで確実に停止させることができるようにした。
【選択図】 図11

Description

本発明は、テレビジョン放送あるいはデータ放送等、複数のチャンネルで構成される放送の選局装置及び選局方法に関し、特にチャンネルアップ/ダウンによって選局を行なう機能を有した装置において、所望のチャンネルを素早くかつ確実に選局できるようにした選局装置及び選局方法に関する。
テレビジョン放送においては、放送形態がアナログからデジタルに移行しつつあり、それによって放送の形態も従前のテレビジョン放送と同等の番組以外に、音楽あるいは音声を主体としたラジオ放送的な番組、あるいは文字情報と静止画像を主体としたデータ放送番組等が実際に行なわれるようになってきている。
デジタル放送においては、1つのチャンネルで複数の番組を放送することが可能であり、受信器では、それらの番組を従前のチャンネルの概念で捉えて、特定の数字を割り振って、その数字を使って選局するという操作が可能となっている。
したがって、チャンネル数が膨大なものになっており、従前にように例えばリモートコントローラの数字キーを使って選局を行なう操作は面倒なものになってきている。
また、今後、持ち運び可能な手のひらサイズのテレビジョン受信器で、そのような多チャンネルのデジタル放送を受信することを想定したサービスも計画されているが、小型の受信器では、キーを設けるスペースに制約を受けるため、良好な操作性を確保することは難しく、また操作性を優先させた場合には、装置が大型化してしまうという問題がある。
チャンネル選局の手法としては、数字キーによるダイレクト選局の他に、チャンネルを順次シフトさせていくという、いわゆるチャンネルアップ/ダウン選局という手法があり、この選局方法によれば、上記のような数字キーによるダイレクト選局の問題点を解決することができる。
しかしながら、チャンネルアップ/ダウン選局では、チャンネル数が多いとそれだけ時間が掛かるという問題もあり、いかにスピーディーにかつ確実に所望のチャンネルに到達してそれを受信できるようにするかということが課題となっている。
従来、チャンネルアップ/ダウン選局において、そのような課題を解決するための提案が種々なされており、例えば特許文献1には、チャンネルをアップあるいはダウンさせる選局処理を行なうために、処理モードとして、低速モードと高速モードの二通りを用意し、低速モードではチャンネル切換えとチャンネル表示を順次行い、高速モードでは、高速モードの設定後の所定チャンネル数分は中程度の速度でチャンネル切換えとチャンネル表示の両方を行ない、それ以降はチャンネル切換えを行なわずにチャンネル表示のみを高速で切換えるようにした提案が示されている。
さらに、特許文献2には、複数のチャンネルを所定の条件で複数のテーブルに分けてテーブル毎にチャンネルをアップダウンさせることで、選局の速度を速めようとする提案が開示されている。
しかしながら、特許文献1では、実際に高速モードによって選局を行なう場合は、高速アップ/ダウンキーを操作して、高速モードを設定し、表示されているチャンネル番号を注視しつつ、目的のチャンネルに近付いたらキーを離し、以降はキーを押す毎に順次1チャンネルずつチャンネルを切換えて、目的のチャンネルを選局するか、あるいは目的のチャンネルに近付いたら、低速モードを設定して順次選局を行なうように構成している。
したがって、高速モードを停止させる処理はユーザが行なうものであるため、ユーザが注意を怠ると、高速モードで目的のチャンネルを飛び越してしまうような事態になりかねず、操作性がいいとは言えなかった。
また、特許文献2では、予めチャンネルをグループ別けしておく必要があり、こちらも操作性がいいとは言い難いものである。
特開平7−131727号公報(第4頁、図1,5) 特開2002−232797号公報(第5頁、図2,8)
以上のように、チャンネルアップ/ダウンによる選局を行なう際には、よりスピーディーに目的のチャンネルを選局できるようにするという課題が発生し、それを解決しようとする試みがなされているが、従来その課題を完全に解決したものはなく、さらなる改善の余地があった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ユーザがよく視聴するチャンネル等を特定チャンネルとして予めメモリに記憶させておき、チャンネルアップ/ダウン選局のチャンネル切換えを高速度で実行させる際に、特定チャンネルを選局したら切換え速度を落とすように設定することで、特定チャンネルを容易にかつ確実に選択できるようにした選局装置及び選局方法を提供することを目的とする。
本発明の選局装置は、選局信号に基づいて複数の放送チャンネルを選択的に受信することが可能なチューナと、このチューナに前記選局信号を与えて受信チャンネルを決定する選局手段と、前記複数のチャンネルの中から予め選択されたチャンネルを特定チャンネルとして記憶する特定チャンネル設定手段と、前記選局手段を、前記各チャンネルの選局信号を前記チューナに連続的に切換え供給すると共に、当該チューナが前記各チャンネルを選局している時間を、前記特定チャンネル設定手段によって設定されたチャネルが、特定されていないチャンネルに対して永くなるように制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする。
また、本発明の選局方法は、選局信号に基づいて複数の放送チャンネルを選択的に受信することが可能なチューナに前記選局信号を連続的に与えて受信チャンネルを順次切換える際に、前記チューナが各チャンネルを選局している時間を、予め特定したチャンネルが、特定していないチャンネルに対して永くなるようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、チャンネルアップ/ダウン選局によって、所望のチャンネルを選局する際に、目的のチャンネルでは選局している時間を永くとるようにしたので、目的のチャンネルで確実にチャンネルアップ/ダウン選局処理を停止させることができるようになるため、所望のチャンネルを素早くかつ確実に選局することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の選局装置の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の選局装置を搭載したテレビジョン受信器100の回路ブロック図である。図1において、アンテナ101でキャッチされた放送電波が放送信号としてアンテナ入力端子102を介してチューナ103に導出される。
チューナ103は、アンテナ入力端子102から供給される放送信号の中から所望のチャンネルを選局して受信する。この選局は、選局処理部104によって実行される。選局処理部104は、マイクロプロセッサユニット等で構成される制御部105からの選局信号を受けて、その選局信号に応じたチャンネルを受信するように動作すめが詳細は後述する。
チューナ103で選局された受信信号は、復調部106において、復調され、さらに誤り訂正等処理が施されて複数種のパケット化された信号で構成されるTS(トランスポートストリーム)信号として出力される。
復調部106から出力されるTS信号は、TSデコーダ107で、パケット毎に分離抽出される。番組を構成するPES(Packetized Elementary Stream)信号は、MPEG(Moving Picture Experts Group)デコーダ108に導出される。ここで映像信号に関してMPEGのデコード処理が実行され、非圧縮のデジタル映像信号として映像信号処理部109に送られる。
映像信号処理部109では、MPEGデコーダ108からのデジタル映像信号に対して、所定の処理を施して表示部110に導出してその映像を表示させる。また、映像信号処理部109は、OSD(On Screen Display)信号生成部111から供給されるOSD信号を、MPEGデコーダ108からの映像信号に重畳したり、あるいはMPEGデコーダ108からの映像信号と、OSD信号生成部111からのOSD信号を選択的に切換えて表示部110に導出するように動作する。
MPEGデコーダ108はまた、音声信号に対しても非圧縮処理を施してデジタル音声信号として音声信号処理部112に導出する。音声信号処理部112では、音声信号に対して所定の処理を施し、アナログ信号に変換して、音声出力部113に導出する。音声出力部110はスピーカ等を含み音声を出力する。
制御部105は、テレビジョン受信器100全体の動作、調整、設定等の制御を行うものであり、MPU(Micro Processing Unit)等で構成され、処理を実行するためのプログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)114と、ワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)115と、後述する選局信号が記憶された不揮発性メモリ116が接続されている。不揮発性メモリ116は、後述するお好みチャンネル情報等も記憶されるもので、フラッシュメモリ等で構成される。
制御部105の機能を理解し易くするために、図1においては、特に本発明に関係するチャンネルアップ/ダウン処理と、チャンネル切換えモード設定処理を機能としてのブロックで明確に示している。
すなわち、制御部105は、制御処理部117を中心にして、チャンネルアップ/ダウン処理部118と、チャンネル切換えモード設定部119を含み、さらに、リモコンコード解析部120とキーコード解析部121と、時間計測部122を有する。
チャンネルアップ/ダウン処理部118は、チャンネルアップ/ダウンによるチャンネル切換えを実行させるべく、不揮発性メモリ116に記憶された選局信号を制御処理部117を介して順次読み出して、選局処理部104に供給するものであり、チャンネル切換えモード設定部119は、チャンネルアップ/ダウン処理部118によるチャンネル切換え速度を設定するもので、1チャンネルづつ順次チャンネルを切換える通常選局モードと、連続的にチャンネル切換えを行う高速選局モードとを設定することが可能である。
また、時間計測部122は、ユーザによる後述するリモートコントローラのキー操作の時間を計測してチャンネルアップ/ダウン処理を管理する他、各種制御用の時間情報を取得する。
さらに制御部105には、リモコン受光部123とキー入力部124が接続されている。リモコン受光部123は、リモートコントローラ125から送られる赤外線リモコン信号を受けてこれをリモコンコード解析部120に導出する。また、キー入力部124は、テレビジョン受信器100の例えば筐体前面パネルに設けられた複数のキーで構成され、ユーザが操作したキーに対応した信号がキーコード解析部118に出力される。
図2は、図1に示すリモートコントローラ125のキー配列を示す図面である。図2に示すようにリモートコントローラ125は、1〜0の数字キー201と、例えばOSD信号生成部111で生成され、表示部110で表示されたGUI(Graphical User Interface)形式の情報から、目的の項目を選択するためのカーソルキー202と、カーソルキー202によって選択された項目を登録するための決定キー203を有する。リモートコントローラ125はさらに、チャンネルアップ/ダウン選局用のキー204と、音量アップ/ダウン用のキー205と、処理を終了させるための終了キー206と、お好みチャンネル登録のためのキー207を備える。
数字キー201は、チャンネルを選局する際に、チャンネル番号を直接入力するために用いられる他、数字データを入力するときに利用される。
チャンネルアップ/ダウンキー204は、シーソー型のスイッチで構成され、チャンネルアップ/ダウン切換えのトリガを制御部105に与える機能を有する。
すなわち、制御部105は、例えばチャンネルアップ/ダウンキー204が図中上側に押された信号をリモコン受光部123を介して受けると、チャンネルアップ/ダウン処理部118に対して、昇順方向の次の番号のチャンネルへの切換えを実行するように指示を出す。
同様に、チャンネルアップ/ダウンキー204を下側に押すとチャンネルの降順方向の次の番号のチャンネルへの切換えが実行される。
さらに制御部105は、チャンネルアップ/ダウンキー204が連続して例えば3秒押し続けられたことが認識されると、チャンネル切換えモード設定部119によって高速選局モードを設定し、チャンネルアップ/ダウン処理部118に高速度でのチャンネル切換えを実行するように指示を出す。
高速選局モードによるチャンネル切換えは、ユーザがキー204を押し続けている間継続され、キー204を離すとチャンネル切換えが停止されるように制御部105によって制御される。さらに、その停止が4秒以内であれば、再びキー204を押すことで、制御部105は、高速選局モードでのチャンネル切換えを実行するが、4秒を超えてからキー204を押すと標準モードでのチャンネルアップ/ダウン切換えが実行される。この場合の時間の計測も、時間計測部122によって行われる。
音量キー205もまた、シーソー型のスイッチで構成され、図中+側を押している間、音量が徐々に大きくなるように制御され、離すと処理を停止し、逆に−側を押すと、音量が徐々に絞られるようになり、離すと処理を停止する。
終了キー206は、テレビジョン受信器100の所定の動作を停止させる機能、あるいは画面表示を停止させる機能を有するものである。例えば、後述するようにチャンネルアップ/ダウン選局の高速選局モードを終了させる場合に操作する。あるいはOSD信号生成部111で生成された初期設定画面のためのメニュー表示等を終了させる際に操作される。
お好みチャンネルキー207は、お好みチャンネルを登録したり、あるいは登録済のお好みチャンネルを確認したり、削除したりするための画面を呼び出す際に使用するキーである。
なお、キー入力部121にも、リモートコントローラ125のチャンネルアップ/ダウンキー204、音量アップ/ダウンキー205と同じ機能を有するキーが含まれている。
以上のように構成されたテレビジョン受信器100において、チャンネルアップ/ダウン選局を行う場合には、ユーザは、リモートコントローラ125のチャンネルアップ/ダウンキー204を押す。初期状態においては、通常選局モードに設定され、キー204を押すたびに、チャンネルが1チャンネルづつ順次切換る。
チャンネルアップ選局を行わせる場合には、キー204を図中上側に押すことで、そのキーの操作に対応したリモコン信号が送信され、それがリモコン受光部123で受光され、制御部105のリモコンコード解析部120に送られる。
リモコンコード解析部120では、それを解析して制御処理部117に解析結果を送り、制御処理部117は、チャンネルアップ/ダウン処理部118にチャンネルアップ選局切換えを実行させる指示を出す。
それによってチャンネルアップ/ダウン処理部118は、不揮発性メモリ116に記憶されている各チャンネルの選局信号を順次読み出して選局処理部104に送り、選局を実行させる。
チューナ103は、選局信号を受けて各チャンネルを順次受信するようになる。この場合、現在視聴中のチャンネルから、キー204を押す度に、チャンネル番号が大きくなるようにチャンネルが受信されていき、それよって、各チャンネルで放送されている番組の映像が表示部110で順次表示される。
また、このとき、制御処理部117は、チャンネルアップ/ダウン処理部118の、不揮発性メモリ116からの選局信号読み出し動作に合わせて、読み出した選局信号に対応するチャンネル番号を表示させるための信号をOSD信号生成部111で生成させるべく、信号を出力する。それによってOSD信号生成部111では、各チャンネル番号を表示するためのOSD信号を生成して出力し、これが映像信号処理部109でMPEGデコーダ108からの映像信号に重畳される。
結局、表示部110には、切換えられたチャンネルの受信映像とそのチャンネル番号が順次切換わりながら表示される。その状況を図3に示す。表示画面301の右上隅にチャンネル番号表示302がされている。
チャンネルアップ選局からダウン選局に切換えるには、チャンネルアップ/ダウンキー204を下側に押すことによってなされる。それによって制御部は対応するリモコン信号を受け、標準チャンネルアップ/ダウン処理部114に対して、チャンネルの選局順序を逆にするように指示を行い、選局方向が降下順になる。
高速度でのチャンネルアップ/ダウン切換え処理は、チャンネルアップ/ダウンキー204を所定時間、例えば3秒以上押し続けることによって実行される。
キー204の操作時間は時間計測部122によって計測され、所定時間以上キー204が押されたことが制御処理部117で確認されたら、制御処理部117は、チャンネル切換えモード119に対して、高速選局モードを設定するように指示を出す。
チャンネル切換えモード設定部119は、それを受けてチャンネルアップ/ダウン処理部118に、高速選局モードでチャンネル切換えを実行するように指示を出し、チャンネルアップ/ダウン処理部118は、不揮発性メモリ116から選局信号を連続的に読み出して選局処理部104へ送り出すように動作する。その結果、キー204を押している期間中、例えば200m秒間隔で連続的にチャンネルの切換えが実行されるようになる。
この場合においても、制御処理部117は、不揮発性メモリ116から選局信号が読み出される毎に、そのチャンネル番号を表示させるためのOSD信号をOSD信号処理部111で生成させ、それによって表示部110には、チャンネル番号が表示される。高速選局モードによるチャンネルアップ/ダウン選局時においては、チューナ103において受信された放送番組の映像信号は、例えば黒色の信号でマスクして表示部110には表示しないようにし、チャンネル番号のみを表示する。
図4に高速選局モードにおける表示部110での表示状態を示す。表示画面401には、「高速選局中です」のメッセージ402と、チャンネル番号をインジケータ403でアナログ的に表示した例が示されている。この例では、インジケータ403は固定表示され、選局されたチャンネル番号を示す数字が、インジケータ403の指し示す位置になるように、画面上、上下に移動するように表示される。
図5は、チャンネルアップ選局時の画面表示の例であり、説明を解り易くするためにチャンネルを1,3,4,6,8,10,12と、14〜16の10チャンネル分として示している。図のように、チャンネル番号1から開始して、チャンネル番号16で1サイクルが終了し、再び最初に戻る。実際には、チャンネル数は、数百に及ぶ場合も存在する。
図6は、図5に示すチャンネル数で、チャンネルダウン選局を実行させた例を示すものであり、チャンネル16から開始されてチャンネル1で1サイクルが終了する。
図7は、標準選局モードでのチャンネルアップ/ダウン切換え動作を模式的に示すタイミングチャートであり、図7(a)がリモートコントローラ125のチャンネルアップ/ダウンキー204の操作状態を示すもので、OFFがユーザがキーから手を離した状態で、ONがキーを押した状態を示す。また、図7(b)は、切換えられるチャンネル番号を示している。
時刻t1でチャンネルアップ/ダウンキー204が押される前までは、チャンネル1が選局されており、キー204が押されてから時刻t2でキー204から手を離すと、その後所定時間(例えば1秒後)の時刻t3で次のチャンネルである3チャンネルが選局されるようになる。このように、標準選局モードでは、チャンネルアップ/ダウンキー204を操作する毎に、チャンネルを順次切換えるように動作するものである。
図8は、高速選局モードでのチャンネルアップ/ダウン切換え動作を模式的に示すタイミングチャートであり、図8(a)は、リモートコントローラ125のチャンネルアップ/ダウンキー204の操作状態を示すもので、OFFがユーザがキーから手を離した状態で、ONがキーを押した状態を示す。また、図8(b)は、切換えられるチャンネル番号を表示する表示部110の表示状況を示している。
チャンネル1が選局されている状態から、時刻t1でチャンネルアップ/ダウンキー204が押され、そのまま例えば3秒経過すると、時刻t2で高速選局モードが確定し、それによって現在の受信チャンネル1から200m秒間隔で、チャンネルの切換えが順次おこなわれ、時刻t3でユーザがキー204の操作を止めるまで継続される。キー204の操作を停止してから、4秒が経過すると時刻t4から通常選局モードに切換わる。
4秒経過する前に、キー204を操作すると、高速選局モードを維持したまま、再び200m秒間隔のチャンネル切換えが実行される。なお、高速選局モードで、キー204の操作が一旦停止された後、4秒以内に再び操作された際には、キー204が連続して例えば500m秒押されたことを検出した際に、200m秒間隔のチャンネル切換えに移行するように制御部105が制御する。また、図8においても、説明の便宜上、チャンネル番号を16までとしているが、前述のように、数百のチャンネルが対象となる放送受信システムも存在するものであり、その場合には当然、番号は大きな数字になる。
さて、高速選局モードでは、200m秒間隔でチャンネルの切換えが実行されるため、所望のチャンネルで選局動作を停止させることは難しい作業となるものであり、そこで本発明は、お好みチャンネルを予め登録しておいて、高速選局モードでのチャンネルアップ/ダウン選局時に、お好みチャンネルに切換わったら、次のチャンネルへの切換え速度を200m秒から例えば500m秒に変更して、そのチャンネルの選択を容易に実行できるようにしたものである。すなわち、お好みチャンネルが選局されているうちにチャンネルアップ/ダウンキー204の操作を止めれば、そのチャンネルの継続的な選局を実行させることができるものである。
図9は、お好みチャンネルを登録する手順の例を示すものである。すなわち、リモートコントローラ125のお好みチャンネルキー207を操作すると、制御部105はそれを受けて、OSD信号生成部111に、図9に示す表示を行うOSD信号を生成するように指示を出す。その結果、図9に示すお好みチャンネル登録用画面が、表示部110に表示される。
画面901には、項目1として、現在視聴中の例えば8チャンネルをお好みチャンネルとして登録するか否かの選択をユーザに要求する表示がなされる。ここでユーザは、リモートコントローラ125のカーソルキー202と決定キー203を使って、登録したい場合には、「登録する」にカーソルを移動して決定キー203を操作すればよい。それによって、制御部105は、8チャンネルをお好みチャンネルとする情報を不揮発性メモリ116に記憶させる。
また、項目2はチャンネル番号を入力して登録するためのものであり、リモートコントローラ125の数字キー201を用いて直接チャンネル番号を入力して決定キー203を操作すればお好みチャンネルとして登録することができる。また登録した内容を確認する場合には、「確認」にカーソルを移動させて決定キー203を操作すれば、登録済みのチャンネル番号をさせることができ、さらに登録した内容を削除する場合には、「削除」にカーソルを移動させて、決定キー203を操作する。
なお、お好みチャンネルの登録は、リモートコントローラ125のお好みチャンネルキー207を操作して登録画面を表示させることの他に、所定期間(例えば1週間、10日あるいは1ヶ月)の間に所定回数以上視聴したチャンネルが存在した場合に、図9に示すような画面表示を自動的に行ってユーザにお好みチャンネルとして登録する機会を与えるように構成することもできるものである。
また、その他にもEPG(Electronic Program Guide)を用いて登録するように構成してもよく、あるいはテレビジョン受信器が設置されている地域を限定した放送番組情報が付加データとして伝送される場合には、それを利用することもできる。
そのようにして、お好みチャンネルを登録した場合、不揮発性メモリ116には、例えば図10に示すような、データが記憶されることになる。すなわち、図10には、ネットワークA〜Cのデータが記憶されている例が示されており、トランスポートストリームID(識別番号):XXXXとして特定されるネットワークAについては、チャンネル番号1,4,8がお好みチャンネルとして登録され、トランスポートストリームID:YYYYのネットワークBについてはチャンネル番号2,9がお好みチャンネルとして登録され、トランスポートストリームID:ZZZZのネットワークCでは、5と14チャンネルが登録されている。なお、ここにおいてネットワークは、いわゆる同じ番組を放送する系列の放送事業者を全国規模で結んで構成される放送網のことをいう。
以上のようにしてお好みチャンネルが登録されている状態において、チャンネルアップ/ダウン選局を行う際の制御部105の処理について図11を用いて説明する。図11においても、図8と同様に、図11(a)がリモートコントローラ125のチャンネルアップ/ダウンキー204の操作状況を示し、図11(b)が表示部110でのアナログ的チャンネル表示状況を示している。
図11では、チャンネル3と6がお好みチャンネルとして登録されている場合を示す。チャンネル1が選局されている状態から、t1でリモートコントローラ125のチャンネルアップ/ダウンキー204を押して、それが例えば3秒継続すると、t2で高速選局モードが確立されて、制御部105は、チャンネルアップ/ダウン選局処理部118に対して、通常のチャンネルについては、200m秒で次のチャンネルに切換え、お好みチャンネルについては、500m秒経過後に次のチャンネルに切換えるように指示を出すように設定される。
すなわち、チャンネル1は、200m秒でチャンネル3に切換わるが、3チャンネルがお好みチャンネルであることが不揮発性メモリ116に記憶されているため、チャンネルアップ/ダウン選局処理部118は、500m秒経過後に次のチャンネルに切換える処理を行う。その間にユーザがリモートコントローラ125のチャンネルアップ/ダウンキー204から手を離せば、チャンネル3で選局切換えが停止されることになる図11では、引き続いてキー204が操作されており、チャンネル6がお好みチャンネルとして登録されているため、500m秒経過後に次の8チャンネルへの切換えが実行される。
このように、予めお好みチャンネルを登録しておいて、チャンネルアップ/ダウン選局の高速選局モードにおいて、お好みチャンネルの選局時間をお好みチャンネルでない他のチャンネルに比べて長く設定するようにしたので、ユーザは、目的のチャンネルが選局されている間に、タイミングを外すことなく、リモートコントローラ125のチャンネルアップ/ダウンキー204から手を離すことが可能となる。したがって、目的のチャンネルを素早くかつ確実に選局することができるようになるものである。
なお、お好みチャンネルにおける選局継続時間は500m秒に限定されるものではなく、ユーザが自由に選択するように構成することも可能である。例えばテレビジョン受信器100の初期設定でその時間を設定できるようにしてもよい。
また、高速選局モードにおける表示部110でのチャンネル表示は、アナログ表示に限定されるものではなく、数字のみで表示してもよく、お好みチャンネルと他のチャンネルの文字の大きさを変えるとか、あるいは文字の色を変えるようにすれば、お好みチャンネルを選局中であることをユーザに確実に報知することができるようになるものである。
図12は、以上説明した本発明の選局装置の動作を示すフローチャートである。図12において、ステップS1201で開始され、ステップS1202でリモートコントローラ125のキーが操作されたことを検出する。次いで、ステップS1203で、操作されたキーがチャンネルアップ/ダウン選局キー204のチャンネルアップキーであるか否かの判定がなされ、チャンネルアップキーであるならば、ステップS1204で時間計測部122においてキー操作開始からの時間が計測される。
ステップS1205でキー操作開始からの時間が規定時間(例えば3秒)に達したか否かの判定がなされ、規定時間に達したならば、ステップS1206で高速選局モードが確立される。
次いで、ステップS1207に移って選局したチャンネル番号を表示部110でOSD表示し、さらにステップS1208で表示部110に「高速選局中」であることを表示する。
次にステップS1209で時間計測部122で、チャンネルが切換わってからの時間の計測を開始する。次いでステップS1210でチャンネルアップキー204がOFF(ユーザがキーから手を離した)か否かの判定を行い、OFFでないならステップS1211でお好みチャンネルの登録内容をチェックする。
ステップS1212で、選局したチャンネルがお好みチャンネルとして登録されているか否かの判定を行い、登録されていない場合は、ステップS1213で時間計測部122の計測結果が規定時間の200m秒に達したか否かの判定がなされ、達した場合には、ステップS1214に移って順方向の次のチャンネル番号の表示を行って、そのチャンネルの選局を行い、かつ時間計測部122をクリアしてステップS1209に戻る。
ステップS1212で選局したチャンネルがお好みチャンネルとして登録されている場合には、ステップS1215で時間計測部122の計測時間が規定時間の500m秒に達したか否かの判定がなされ、達した場合にはステップS1214に移って、次のチャンネルの表示と選局を行い、時間計測部122をクリアする。
また、ステップS1213、S1215で、それぞれ規定時間に達しない場合は、ステップS1209に戻って規定時間に達するまでそれ以降の同じ処理を続行する。
さらに、ステップS1210で、チャンネルアップキー204がOFFされたことが判定されたら、ステップS1216で、時間計測部12によって、キー204がOFFされてからの経過時間を計測し、ステップS1217で規定時間の4秒に達したかまたは、リモートコントローラ125の終了キー207が操作されたか否かの判定を行う。
4秒に達した場合、あるいは終了キー207が操作された場合には、ステップS1218によって通常選局モードへの移行処理が行われ、ステップS1219で処理を終了する。
なお、ステップS1203で、チャンネルアップキー204が操作されなかったと判定された場合にはステップS1202に戻る。また、ステップS1205で規定時間に達したことが判定されなかったら、ステップS1202に戻る。さらにまた、ステップS1217で、規定時間に達しないかまたは、終了キー207も押されないと判定されたら、ステップS1216に戻って、規定時間に達するまであるいは終了キーが押されるまで時間計測部122での時間計測を続行する。
図12は、リモートコントローラ125のチャンネルアップ/ダウンキー204によってチャンネルアップ選局が実行された場合の処理を示すものであるが、キー204をチャンネルダウン選局キー204として操作した場合には、図12のフローチャートに対して、操作されたキーの種類がチャンネルダウンキーに変わり、チャンネル選局の順位が逆方向になるだけで、実質的に同じ処理が実行される。
図13は、チャンネルダウン選局を行った際のフローチャートであり、図12のステップS1204とステップS1210が、キーがチャンネルアップキーからチャンネルダウンキーに変更されたステップS1304とS1310に変わり、ステップS1214が、逆方向の次のチャンネル番号の表示と選局を行うステップS1314に変わっただけで、他のステップでは、末尾の2桁の数字が同じステップ同士、まったく同じ処理をするものである。したがって詳細な説明は省略する。
図14は、デジタル放送において、お好みチャンネルとしての登録処理、および登録されたチャンネルを、チャンネルアップ/ダウン選局処理時に、特定チャンネルとして認識するための設定を行う処理を示すフローチャートである。
図14において、ステップS1401で開始され、ステップS1402で例えば視聴している放送番組のネットワークID、チャンネル番号情報を取得する。そして、ステップS1403で、該当するネットワーク番号、トランスポートストリームIDの指定チャンネル番号が、不揮発性メモリ116にお好みチャンネルとして登録されているかチェックを行う。次いで、ステップS1404でお好みチャンネルとして登録されていると判断されれば、ステップS1405で登録ありの設定を行って、ステップS1406で処理を終了する。ステップS1404でお好みチャンネルとして登録されていないと判断された場合には、ステップS1407で登録なしの設定を行ってステップS1406で終了する。
図14に示す処理を行うことによって、お好みチャンネルとしての登録の有無を示す情報を、不揮発性メモリ116に記憶されたチャンネル毎の選局信号に、例えばフラグとして追加して記憶させることができる。
以上の説明においては、チャンネルアップ/ダウン選局するチャンネルを、お好みチャンネルと一般のチャンネルに分けて、選局時間に差を持たせたものとしたが、お好みチャンネルは、チャンネルアップ/ダウン選局以外の選局処理の際にも用いられるものであり、チャンネルアップ/ダウン選局処理に適用したくないという場合もあると考えられる。そこで、特定チャンネルという概念を用いて、選局の時間を長くしたいチャンネル、すなわち確実に選局したいチャンネルを特定して、不揮発性メモリ116に登録しておくように構成することも可能である。
図15は、特定チャンネルとして、お好みチャンネルの他に、オンエアー中のチャンネルおよび地域情報で取得したチャンネルを選択的に、特定チャンネルとして登録する処理を示すフローチャートである。
図15において、ステップS1501で処理を開始し、ステップS1502で、特定チャンネル選択のためのOSD情報をOSD信号生成部111で生成して、表示部110で表示させる。特定チャンネルとしての選択項目として、お好みチャンネル、オンエアー中のチャンネルおよび地域情報で取得したチャンネルの3種類のチャンネルが表示され、それぞれ1から3の数字で選択することで設定される。
次いで、ステップS1503で、1のお好みチャンネルが選択されたか否かの判定がなされ、1が選択された場合には、「お好みチャンネルを特定チャンネルに設定しました」の表示を表示部110で行って、ステップS1505で処理を終了する。
また、ステップS1503で1が選択されなかったと判定された場合には、ステップS1506で2が選択されたか否かの判定がなされ、2が選択されたと判定された場合には、ステップS1507で、「オンエアー中のチャンネルを特定チャンネルとして設定しました」の表示を行って処理を終了する。
また、ステップS1506で2が選択されなかったと判定された場合には、ステップS1508で3が選択されたか否かの判定がなされ、3が選択されたと判定された場合には、ステップS1509で「地域情報で取得したチャンネルを特定チャンネルに設定しました」の表示を行って処理を終了する。また、ステップS1508で3が選択されなかったと判定された場合には、ステップS1502に戻る。
以上説明したように、本発明の選局装置によれば、素早く確実に選局したいチャンネルを予め特定チャンネルとして設定しておいて、連続的なアップ/ダウン選局時に、特定チャンネルを選局している時間を他のチャンネルを選局している時間に比べて永く設定したので、選局したいチャンネルで、確実にアップ/ダウン選局を停止させることがてき、選局速度を速くすることができるものである。
なお、本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々実施可能である。
本発明に係る選局装置を搭載したテレビジョン受信器の回路ブロック図。 図1に示すテレビジョン受信器に適用されるリモートコントローラのキー配置を説明するための図。 本発明の選局装置の動作を説明するための図。 本発明の選局装置の動作を説明するための図。 本発明の選局装置の動作を説明するための図。 本発明の選局装置の動作を説明するための図。 本発明の選局装置の動作を説明するためのタイミングチャート。 本発明の選局装置の動作を説明するためのタイミングチャート。 本発明の選局装置において、特定チャンネルを登録する処理を説明するための図。 本発明の選局装置において、特定チャンネルとして記憶されたチャンネルの内容を説明するため図。 本発明の選局装置の動作を説明するための図。 本発明の選局装置の動作を説明するためのフローチャート。 本発明の選局装置の動作を説明するためのフローチャート。 本発明の選局装置の動作を説明するためのフローチャート。 本発明の選局装置における特定チャンネル設定処理を説明するためのフローチャート。
符号の説明
100…テレビジョン受信器
101…アンテナ
102…アンテナ入力端子
103…チューナ
104…選局処理部
105…制御部
106…復調部
107…TSデコーダ
108… MPEGデコーダ
109…映像信号処理部
110…表示部
111…OSD信号生成部
112…音声信号処理部
113…音声出力部
114…ROM
115…RAM
116…不揮発性メモリ
117…制御処理部
118…チャンネルアップ/ダウン処理部
119…チャンネル切換えモード設定部
120…リモコンコード解析部
121…キーコード解析部
122…時間計測部
123…リモコン受光部
124…キー入力部
125…リモートコントローラ
202…カーソルキー
203…決定キー
204…チャンネルアップ/ダウンキー
205…音量調整キー
206…終了キー
207…お好みチャンネル登録キー

Claims (5)

  1. 選局信号に基づいて複数の放送チャンネルを選択的に受信することが可能なチューナと、
    このチューナに前記選局信号を与えて受信チャンネルを決定する選局手段と、
    前記複数のチャンネルの中から予め選択されたチャンネルを特定チャンネルとして記憶する特定チャンネル設定手段と、
    前記選局手段を、前記各チャンネルの選局信号を前記チューナに連続的に切換え供給すると共に、当該チューナが前記各チャンネルを選局している時間を、前記特定チャンネル設定手段によって設定されたチャネルが、特定されていないチャンネルに対して永くなるように制御する制御手段と、
    を具備したことを特徴とする選局装置。
  2. さらにチャンネルを切換えるためのキーを備え、前記制御手段は、ユーザによって当該キーが操作されている間、前記選局信号を前記チューナに連続的に切換え供給するように動作するものであることを特徴とする請求項1に記載の選局装置。
  3. 前記制御手段は、前記選局信号を前記チューナに連続的に切換え供給するチャンネルアップ/ダウン高速選局モードと、ひとつのチャンネルずつ順次選局信号を前記チューナに供給するチャンネルアップ/ダウン標準選局モードの2通りのモードで前記選局手段を制御するように構成され、前記高速選局モードは、前記キーを連続的に所定時間以上操作することで設定され、キーの操作を停止することで、選局切換えが停止されるものであることを特徴とする請求項2に記載の選局装置。
  4. さらに表示手段を備え、前記チューナが連続的にチャンネルを切換え受信している状態において、受信チャンネル番号を当該表示手段で表示するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の選局装置。
  5. 選局信号に基づいて複数の放送チャンネルを選択的に受信することが可能なチューナに前記選局信号を連続的に与えて受信チャンネルを順次切換える際に、前記チューナが各チャンネルを選局している時間を、予め特定したチャンネルが、特定していないチャンネルに対して永くなるようにしたことを特徴とする選局方法。
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