JP2005190883A - 蛍光表示管 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フィラメントサポート25,26の基部25a、26aを、基板11上ではなくフロントガラス12に沿って配設する。すると、従来カソード電極を配設していた領域に表示部21およびグリッド22を配設することができるため、蛍光表示管の表示面積を拡大させることが可能となる。
【選択図】 図1
Description
フィラメントサポート124,125は、基部124a、125aが基板111上における基板111の長手方向の両端部に配設されており、その基部124a、125aに垂設された張架部124b、125bによりフィラメントカソード123が架設される。また、リードピン126,127は、基板111とスペーサガラス113との間から、外囲器101外部に導出されている。
そこで、本発明は、上述したような課題を解決するためになされたものであり、表示領域を拡大することができる蛍光表示管を提供することを目的とする。
また、ドライバチップを搭載した場合であっても、ドライバチップの形状、寸法、配設位置、ワイヤボンディング部の位置等の影響を受けないので、フィラメントサポート部材の形状および構造を適宜自由に設計することが可能となる。
さらに、基板とフィラメントカソードとの間隔を小さくすることができるので、蛍光表示管の管厚を薄くすることも可能となる。これは、蛍光表示管の輝度の向上ももたらす。
本実施の形態にかかる蛍光表示管1は、基板11と、少なくとも一部が透過性を有するフロントガラス12と、基板11の周縁部に配置され、基板11とフロントガラス12とを所定の間隔で対向配置させるスペーサガラス13とから構成される外囲器2を有する。ここで、基板11またはフロントガラス12と、スペーサガラス13とは、フリットガラス14,15により接着固定される。その外囲器2内部には、基板11上に蛍光体が付着されマトリックス状に配設された複数のアノードを有する表示部21と、この表示部21上方に表示部21を覆うように互いに略平行に垂設された複数のグリッド22と、このグリッド22上方にグリッド22の長手方向と直交する方向に配設された複数のフィラメントカソード23とが少なくとも収容される。
スペーサガラス13は、平面視略矩形の枠の形状を有し、例えばソーダガラスにより形成される。
本実施の形態では、基板11およびフロントガラス12が、周縁部において枠状のスペーサガラス13を介して対向配置され、低融点のフリットガラス14,15でそれぞれスペーサガラス13に接着されて外囲器2を構成しており、排気孔30から外囲器2内を真空排気した後、その排気孔30をシール31で塞ぐことにより、外囲器2内部は10-5Pa台の真空度に保持される。
グリッド22は、矩形の形状を有し、メッシュ状の開口部22aが表示部21上方に位置するよう配設される。また、グリッド22の長手方向の両端部には、開口部22aを基板11から表示部21上方に所定間隔離間させて配設するサポート部22bが設けられており、このサポート部22bは、基板11の長手方向の両端部近傍に配設される。
このような表示部21およびグリッド22は、予め基板11表面に印刷された配線パターンおよびこの配線パターンの一端に接続されている。この配線パターンの他端には、基板11の短手方向の一方の端部に設けられたパッド29が接続されており、このパッド29には、フロントガラス12とスペーサガラス13との間から外囲器2外部に導出されたリードピン24が接続されている。これにより、外部から入力される蛍光表示管1を動作させるために必要な電力および信号は、リードピン24、パッド29を介して、表示部21およびグリッド22に入力される。
ここで、フィラメントサポート部材25,26は、略矩形の形状を有する基部25a、26aと、この基部25a、26aから垂設され、フィラメントカソード123を張架支持する張架部25b、26bとを備える。
基部25a、26aは、その長手方向を基板11の長手方向に直交する方向(グリッド22の長手方向に沿う方向)に向けた状態でフロントガラス12に沿って配設されている。基部25a、26aの両端部は、フロントガラス12の長手方向の両端部付近の縁部とスペーサガラス13との間に挟まれて固定されている。その両端部から連続するリードピン27,28は、外囲器2外部に導出される。
これにより、従来カソードを配設していた領域に表示部21およびグリッド22を配設することができ、結果として蛍光表示管1の表示面積を拡大させることが可能となる。
また、従来のように基板11上にフィラメントサポート部材25,26の基部25a、26aが設けられていないため、排気孔30を基板11に設ける位置の自由度が増加する。
具体的には、従来ではフィラメントカソード23と表示部21との間隔を1.5mm以下にすることが困難であった。しかしながら、本実施の形態によれば、その間隔を容易に1.5mm以下にすることができる。このように、フィラメントカソード23と表示部21との間隔が小さくなると、フィラメントカソード23に印可される電界の強度が強くなるとともに、フィラメントカソード23から引き出される電子が効果的に表示部21の蛍光体に衝突するので、結果として蛍光表示管1の輝度が向上する。
まず、所定の形状に加工された基板11上に、配線パターン、アノードおよび蛍光体を順次印刷し、グリッド22を移載したのち、図示しないドライバチップを配設する。
また、フィラメントサポート部材25,26、リードピン27,28およびリードピン24が一体形成されたフレームを用意し、このフレームを所定の形状に折り曲げ加工した後、フィラメントサポート部材25,26にフィラメント23aを張設する。
リードピン24は、例えば、426合金から構成され、厚さ0.18mm、幅0.2〜0.25mm、スペーサガラス13とのかみ合わせ部24bの長さlはスペーサガラス13の厚さ形状に依存し、本実施の形態の場合は2.3mmとすることができる。また、リードピン24は、図5によく示されるように、外囲器2外部に導出されている外部部分24cは幅が広く、外囲器2内部に配設される内部部分24aは幅が狭くなるように形成されている。リードピン24の幅広部分とスペーサガラス13との接触長さmは、約0.5mmとすることができる。
一例として、リードピン24は、図4(a)に示すように、蛍光表示管1において枠状のスペーサガラス13の一側面方向(フィラメントカソード23の架設方向と直交する方向)から見た場合、フロントガラス12近傍から基板11に向けて内部部分24aをかみ合わせ部24b近傍から折り曲げ、内部部分24aのほぼ中央付近に折曲部を有する断面略「く」の字状に加工されるようにしてもよい。この場合、内部部分24aの長さは、蛍光表示管1の管球化後の内部高(管球化後の基板11とフロントガラス12との間隔)hよりも、0.3〜0.7mm程度長くするのが好ましい。例えば、内部高hが2.6mmの場合は、内部部分24aは、2.9〜3.3mmとなる。
このような形状にすることにより、リードピン24のパッド29との接触端24dが所定の圧力によりパッド29に圧接されることになるので、リードピン24とパッド29との接触不良を防ぐことができる。
これに対して、本実施の形態によれば、図4(a)によく示されるように、フロントガラス12とスペーサガラス13との間からリードピン24の内部部分24aを導入し、かつ、その内部部分24aを断面略「く」の字状に加工するため、距離dを原理的には0mmとすることが可能である。したがって、蛍光表示管1の小型化および表示面積の拡大を実現することができる。
ここで、図4(b)、(c)の場合、リードピン24とパッド29とが接触する先端部24eの接触部24fには、ハーフエッチング処理を施すようにしてもよい。具体的には、接触部24fは、リードピン24の長手方向に約0.5〜1.0mm程度ハーフエッチング処理が施された構成を有する。これにより、リードピン24とパッド29と電気的な接続を確実にすることができる。
最後に、フレームをトリミングすると、図2、3に示すような蛍光表示管1が完成する。
Claims (5)
- 基板と、少なくとも一部が透過性を有するフロントガラスと、前記板の周縁部に配置され前記基板と前記フロントガラスとを所定の間隔で対向配置させるスペーサ部材とからなる真空外囲器内に、前記基板上に配置され、蛍光材料が塗布されたアノードを備えた表示部と、前記表示部の前記アノード上に離間して架設されたフィラメントカソードと、前記アノードと前記フィラメントカソードとの間に配置されたグリッドと、前記真空外囲器に固定された基部とこの基部に垂設され前記フィラメントカソードを張り渡す張架部とかならなる一対のフィラメントサポート部材を収容した蛍光表示管において、
前記フィラメントサポート部材の基部は、
前記フロントガラスに沿って配置されその一部が前記フロントガラスと前記スペーサ部材との間に挟まれていること
を特徴とする蛍光表示管。 - 請求項1記載の蛍光表示管において、
前記フィラメントサポート部材は、前記フロントガラスと前記スペーサガラスとの間から前記外囲器外部に導出される第1のリードピンを有する
ことを特徴とする蛍光表示管。 - 請求項1または2記載の蛍光表示管において、
前記フロントガラスと前記スペーサガラスとの間から前記外囲器外部に導出され、前記外囲器内部に前記蛍光表示管の制御信号を導入する第2のリードピン
をさらに有することを特徴とする蛍光表示管。 - 請求項3記載の蛍光表示管において、
前記第2のリードピンは、前記外囲器内部部分が側面視略くの字状の形状を有する
ことを特徴とする蛍光表示管。 - 請求項3記載の蛍光表示管において、
前記第2のリードピンは、前記外囲器内部部分が側面視略しの字状の形状を有する
ことを特徴とする蛍光表示管。
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