JP2005190742A - 金属蒸気放電ランプ及び照明装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 金属蒸気放電ランプ100は、一方の端部がステム5によって封止された外管2と、この外管2内に収納され、かつ発光部4aを有する発光管4とを備えており、外管2のステム5が封止された側と反対側の端部から、ステム5の発光管4側の端部までの距離をL1、発光部4aの中心から、ステム5の発光管4側の端部までの距離をL2、外管2の外径をDとした場合に、
55mm≦L1≦80mm、
L2≧30mm、
1.83≦L1/D≦2.75
の各条件を同時に満たすように構成されている。
【選択図】 図1
Description
近年、メタルハライドランプは、その演色性の良さから、店舗などの屋内照明として需要があり、狭い空間においても設置できるように、当該メタルハライドランプの全長及び外径(以下、「ランプサイズ」という。)をできるだけ小型化することが強く要請されている。
外管内には、外管内で発光管に電力を供給するための電力供給線同士で放電が生じるのを防止するため、不活性ガスが低圧で封入される場合があるが、上述のようにステムにクラックが生じたり外管が変形すると外気が外管内部に浸入し、これにより、マウントを構成する金属部材が酸化して脆化し、最悪の場合、メタルハライドランプの点灯不良となり、短寿命になることがある。
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであって、従来よりランプサイズが小さく、しかもステムのクラックや外管の変形が生じにくい金属蒸気放電ランプを提供することを目的とする。
また、本発明に係る照明装置は、光源として上記金属蒸気放電ランプを備えたことを特徴とする。
図1は、本実施の形態に係るメタルハライドランプ(以下、単に「ランプ」という。)100の正面図である。なお、同図においては、内部の構造がわかりやすいよう外管2とスリーブ8は断面で示している。
外管2の一方の端部は、ステム5によって封止され、この封止部を覆うようにして口金6が取り付けられている。また、外管2の他方の端部、つまりステム5とは反対側の端部には半球状の閉塞部2aを有する。ステム5は、例えば硬質ガラス製である。
外管2内には、不活性ガスとして、例えば窒素ガスが常温で44kPa〜49kPa程度封入されており、また、発光管4が万一破損した場合に外管2が損傷することを防止するため、当該発光管4の周りを囲むようにスリーブ8が設けられている。
ここで、ランプ100においては、図1に示すように、外管2の閉塞部2aの端から、ステム5の発光管4側の端までの距離をL1、発光部4aの発光中心(C点)から、ステム5の発光管4側の端までの距離をL2、外管2の最大外径をDとし、各々の寸法の最適な範囲を、以下に示す3つの試験によって画定した。
(試験1)
図1と同様の構成を有するランプ100において、Dの大きさを30mm、L2を30mmと一定にして、L1を50mmから90mmまで変化させたものを10本作製して、寿命試験(点灯時間が9000時間になるまで、5.5時間点灯し0.5時間消灯する連続繰り返し試験)を行い、ステム5にクラックが生じるかどうかを調べた。
また、L1=90mmの場合は、ステム5にクラックが発生していないものの、ランプサイズの小型化という観点からは、L1≦80mmであることが好ましいので、「△」と判定した。
試験1の結果から、L1の範囲は、55mm≦L1≦80mmであることが好ましいといえる。
また、上記試験1においては、Dを30mmと一定にした場合についての具体的な結果を示したが、Dの大きさを20mmまで小さくしてもステム5にクラックが生じないことが実験により実証されている。
(試験2)
次に、上記試験1で得られた、L1の好ましい範囲(55mm≦L1≦80mm)において、最もランプ100の小型化を実現することができるL1を55mmと一定にした場合において、L2を25mmから35mmまで変化させたランプ100を10本作製して、上記試験1と同様に寿命試験(以下、「試験2」という。)を行い、ステム5にクラックが生じるかどうかを調べた。なお、試験2においてはDは30mmと一定にし、発光管4の寸法、放電空間内に封入した発光物質及び希ガス等の具体的な仕様も、試験1と同様とした。
試験2の結果から、L2の範囲は、L2≧30mmであることが好ましいといえる。
なお、上記試験2においては、L2が35mmより大きい値については、試験を行っていない。これは、L1を55mmと一定にしたため、L2を35mmより大きくすると、発光管4を外管2内に収納することが困難となるためである。すなわち、L2の範囲の上限は、外管2内に収納する発光管4の大きさに応じて実用上問題のない値に適宜決定される。
(試験3)
上記試験1,2より、L1=55mm、L2=30mmとしたランプ100であれば、最もランプサイズが小型である上、長時間にわたってステム5にクラックが生じないことがわかった。そこで、次に、L1を55mm、L2を30mmと一定にした場合において、外径Dの最適な値を調べるためにDを15mmから45mmまで変化させたランプ100を作製し、外管温度を測定する試験(以下、「試験3」という。)を行った。ここで、外管温度は、ランプを常温下で水平点灯させたときの、発光部4a真上の外管外壁の温度である。ランプを水平点灯すると、発光管4内部の蒸気の対流により、アークは上方に湾曲しやすいので、発光管4においては発光部4aの上部の温度が局所的に高くなりやすい。このため、外管2においては、発光部4a真上の温度が最も高くなると考えられる。
試験3の結果を次の表3に示す。
また、同表においては、外管温度が、外管材料である硬質ガラスの歪点約490℃に近くなると、外管2が脆くなったり、変形が生じるおそれがあるため、当該外管温度が420℃以上となった場合を「×」と判定した。また、Dが30mmより大きい場合は、外管温度の点では問題がないものの、ランプサイズの小型化という観点から「△」と判定した。そして、これら以外のD=20mm,30mmの場合を「○」と判定した。
なお、試験3においては、L1を55mmとした場合の結果を示しているが、L1の値が、55mm≦L≦80mmの範囲であるならば、L1/Dも上述の範囲であることが好ましい。
(その他)
なお、本実施の形態の各試験においては、すべて同じ大きさの発光管4を使用しているが、L1が55mmより大きい場合においては、光中心距離や配光特性などを考慮して、発光管4の全長を大きくしてもよい。
(照明装置)
本実施の形態で説明したランプを照明装置の光源として用いれば、従来よりコンパクトな照明装置を提供することができる。図2は、図1の構成を有するランプ100を用いた照明装置200の概略構成を示す断面図である。なお、ランプ100はその内部がわかるよう一部を切り欠いて示している。
装置本体210は、下広がり状の笠部212と、この笠部212内に配置され、かつランプ100を着脱自在に装着するためのソケット部214と、このソケット部214に装着されたランプ100を点灯させるための点灯回路220とを備え、天井250に形成された取付孔252に笠部212の外周が当接するように装着されている。
2a 閉塞部
4 発光管
4a 発光部
4b,4c 細管部
5 ステム
8 スリーブ
100 メタルハライドランプ
200 照明装置
Claims (3)
- 一方の端部がステムによって封止された外管と、
前記外管内に収納され、かつ発光部を有する発光管と
を備えた金属蒸気放電ランプであって、
前記外管の前記ステムが封止された側と反対側の端部から、前記ステムの前記発光管側の端部までの距離をL1、
前記発光部の中心から、前記ステムの前記発光管側の端部までの距離をL2、
前記外管の外径をDとした場合に、
55mm≦L1≦80mm、
L2≧30mm、
1.83≦L1/D≦2.75
の各条件を同時に満たすことを特徴とする金属蒸気放電ランプ。 - 消費電力が35W以上150W以下であることを特徴とする請求項1に記載の金属蒸気放電ランプ。
- 光源として請求項1または2に記載の金属蒸気放電ランプを備えたことを特徴とする照明装置。
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2003
- 2003-12-24 JP JP2003428257A patent/JP4199656B2/ja not_active Expired - Fee Related
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AU2015258275B1 (en) * | 2014-11-21 | 2016-04-14 | Iwasaki Electric Co., Ltd. | Ceramic metal halide lamp |
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