JP2005188315A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水冷式エンジンの冷却装置において、自然対流の原理を用いることにより従来技術に対して格段のシステム構造の簡素化、低コスト化を実現する。
【解決手段】 上方に向けて冷却水を流通させ得る上昇通路5を一部通路としてエンジンのエンジンヘッドに設けたウォータジャケット3とラジエータ4とを結ぶ冷却水通路5,6を備える。冷却水を循環させる状態を作り出すために、前記上昇通路の途中にサーモスタット10を設ける。このサーモスタットは、エンジン上端部よりも上方位置であって、ラジエータの最上端部よりも下方位置に配設され、熱膨張体の収縮時には上昇通路を閉じるように、熱膨張体の膨張時には上昇通路によりラジエータ側に冷却水を流通、循環させるように構成される。このサーモスタットのフランジ部または弁体の少なくとも一箇所に、冷却水を自然対流によって流通させる自然対流用の小孔20を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】 上方に向けて冷却水を流通させ得る上昇通路5を一部通路としてエンジンのエンジンヘッドに設けたウォータジャケット3とラジエータ4とを結ぶ冷却水通路5,6を備える。冷却水を循環させる状態を作り出すために、前記上昇通路の途中にサーモスタット10を設ける。このサーモスタットは、エンジン上端部よりも上方位置であって、ラジエータの最上端部よりも下方位置に配設され、熱膨張体の収縮時には上昇通路を閉じるように、熱膨張体の膨張時には上昇通路によりラジエータ側に冷却水を流通、循環させるように構成される。このサーモスタットのフランジ部または弁体の少なくとも一箇所に、冷却水を自然対流によって流通させる自然対流用の小孔20を設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、たとえば自動二輪車や小型船舶等に用いられる小型の内燃機関(以下、エンジンという)の冷却装置に関し、特にエンジンのエンジンヘッドをラジエータを介して循環供給される冷却水を用いて冷却する水冷式エンジンの冷却装置に関する。
自動二輪車等に用いられるエンジンの冷却装置として従来一般には、ポンプやラジエータ等の冷却水回路部品を必要としない空冷式のものが殆どであった。しかし、近年の排ガス規制や燃費改善等の要請に応えるために、エンジンの温度制御をある程度厳密に行う必要性が生じている。そして、上記の空冷式では、エンジンの温度制御が難しく周囲環境に即した成り行き任せの温度制御になることから、最近では、温度制御のしやすい水冷式の冷却装置が採用されるようになっている。
このような水冷式エンジンの冷却装置としては、エンジンのエンジンヘッド(シリンダの上方部)とラジエータ(熱交換器)との間に高低差を設けるとともに、これら間を連結する冷却水回路用の冷却水通路(冷却水パイプ)内での冷却水の流れを、冷却水温度によって生じさせる、いわゆる自然対流の原理を利用した冷却装置(例えば、特許文献1参照)や、エンジンのエンジンヘッドとラジエータとの間の冷却水通路途中にポンプを設け、該ポンプにより冷却水を強制循環させる構造の冷却装置(例えば、特許文献2参照)が知られている。
しかし、上記の特許文献1のように自然対流の原理を単純に利用しただけの冷却装置では、冷却水温度が低温状態にあるエンジン始動時において、暖機性能の面で問題となる等の不具合があった。また、空冷式の場合と同様に、暖機時や定常運転時においても、冬場等のように外気温が低い場合には、暖められた冷却水が直ぐに冷やされてしまうため、対流が発生してしまい、エンジンヘッドを高温状態に保てないという問題もあった。
また、上記の特許文献2のような強制循環方式を利用した冷却装置では、冷却水回路の途中にバイパス通路とサーモスタットとを設けることにより、上記の暖機性能をある程度確保することが可能となるが、冷却水をポンプを用いて強制循環させていることから、装置全体の部品点数が多くなり、構造が複雑となるばかりでなく、ポンプ駆動に伴う馬力損失も生じるといった問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、水冷式エンジンの冷却装置において、自然対流の原理を用いることにより従来技術に対して格段のシステム構造の簡素化、低コスト化を実現することができる内燃機関(エンジン)の冷却装置を得ることを目的とする。
このような目的に応えるために本発明(請求項1記載の発明)に係るエンジンの冷却装置は、上方に向けて冷却水を流通させ得る上昇通路を一部通路としてエンジンのエンジンヘッドに設けたウォータジャケットとラジエータとを結ぶ冷却水通路と、前記上昇通路の途中に設けられるサーモスタットを具備してなり、前記サーモスタットは、前記上昇通路の途中を構成するように上下に延びる通路孔を有するハウジングと、前記通路孔内で移動可能に配置されるとともにハウジング内部に形成される水室に下端を臨ませる感温ケースと、冷却水の温度変化に伴う膨張、収縮に応じて前記感温ケースをスライド作動させることを可能として該感温ケースに内蔵される熱膨張体とを備え、前記熱膨張体の収縮時には前記上昇通路を閉じるように、前記熱膨張体の膨張時には前記上昇通路によりラジエータ側に冷却水を流通、循環させるように構成されていることを特徴とすることを特徴とする。
本発明(請求項2記載の発明)に係るエンジンの冷却装置は、請求項1記載のエンジンの冷却装置において、前記サーモスタットは、前記エンジンの上端部よりも上方位置であって、ラジエータの最上端部よりも下方位置に配設されていることを特徴とする。
本発明(請求項3記載の発明)に係るエンジンの冷却装置は、請求項1または請求項2記載のエンジンの冷却装置において、前記サーモスタットは、そのフランジ部または弁体の少なくとも一箇所に、冷却水を自然対流によって流通させる自然対流用の小孔を設けたことを特徴とする。
本発明(請求項4記載の発明)に係るエンジンの冷却装置は、請求項1、請求項2または請求項3記載のエンジンの冷却装置において、該冷却水通路において前記ラジエータを迂回してウォータジャケットの出口部と入口部とを結ぶバイパス通路を、前記サーモスタットとエンジンヘッドのウォータジャケットの入口部とを結ぶように設けたことを特徴とする。
本発明によれば、エンジンのエンジンヘッドにおけるウォータジャケットとラジエータとの間の冷却水通路やバイパス通路において、冷却水を、サーモスタットによる通路切換えに伴って自然対流現象を利用して流通させることが可能であり、エンジンヘッドの所要の冷却効果を発揮させることができる。
以上説明したように本発明(請求項1記載の発明)に係るエンジンの冷却装置によれば、強制循環方式を利用した冷却システムとは異なり、ポンプを廃止することで、冷却装置全体の構成部品点数を削減し、レイアウト設計の手間やポンプ駆動による馬力損失等を生じることなく、また装置の簡略化により、従来の空冷冷却式のシステムに対しても大幅な設計変更を伴うことなく構成することが可能で、容易に冷却性能を向上させ、また温度制御性も向上させることができる。また、単純に自然対流方式では、暖機時の昇温特性や走行時温度が外気温に依存されるが、サーモスタットを設置することにより、前記問題を回避でき、暖機性能を向上させ、任意の温度で主たる対流を生じさせることが可能となる。
本発明(請求項2記載の発明)によれば、サーモスタットを所定箇所に設置することにより、対流が効率よく循環する。
また、設置箇所としては、エンジンヘッド近傍に設置することにより、エンジンの実態温度に近い温度を感温することができる。
さらに、ラジエータのアッパタンクを冷却システムの最上位に位置付けることにより、冷却水の対流を確実に発生させることができる。これは、該ラジエータのアッパタンクが最上位にないと、高温の冷却水が放熱部を通らずに冷えず、対流が発生しないからである。
さらに、ラジエータのアッパタンクを冷却システムの最上位に位置付けることにより、冷却水の対流を確実に発生させることができる。これは、該ラジエータのアッパタンクが最上位にないと、高温の冷却水が放熱部を通らずに冷えず、対流が発生しないからである。
本発明(請求項3記載の発明)によれば、暖機運転時の冷却水の流量不足からサーモエレメントへの伝熱が不足しサーモスタット弁の開閉が緩慢になることによって、エンジンの出口部と入口部との間で温度差の大きいハンチングが生じるという問題を防止することができる。特に、このような構成を採ることにより、自然対流用の孔がないときに比べてサーモエレメントの感温に有利な流れを生じさせ、確実な感温を得て、サーモスタットの開閉に伴うハンチング現象を抑えることができる。
これを詳述すると、サーモスタットを通路に設置しサーモスタットで冷却水通路を完全に塞いでしまうと、冷却水の自然対流が少なくなるから、感温性能が悪化し開弁が遅くなる。また、開弁初期に進入してくる低温の冷却水をエレメントが感温してしまい、すぐに閉じたりしてしまい、ハンチング現象を起こしてしまう。そのためエンジンヘッドの温度管理ができない。その他、エンジンヘッドに局所的に熱がこもって該エンジンヘッドが熱変形したり、燃焼効率の悪化等につながったりしてしまい、エンジンにとって好ましくない。したがって、上記問題を解決するために、少しでも流れが生じるように上記の小孔を設け、感温が確実に行う。
本発明(請求項4記載の発明)によれば、このようなバイパス通路がない場合に生じる問題、すなわちサーモスタットの感温を得るために上述した小孔を設けるにあたって、該小孔の大きさや数には限りがあり、大きくし過ぎると、暖機性能が悪化するという問題を解消するために、感温を確実に行う補助的手段として、バイパス通路を上記のように設けているのである。
図1ないし図4は本発明に係るエンジンの冷却装置の一実施の形態を示す。これらの図において、本発明を特徴づけるエンジンの冷却装置1の概要を図1を用いて説明する。
すなわち、図中符号2はエンジンのエンジンブロック、3はそのエンジンヘッドで、このエンジンヘッド3にウォータジャケットが設けられている。4は冷却水を冷却するための熱交換器であるラジエータであって、これらのウォータジャケット(以下、符号3を付して説明する。)とラジエータ4との間には、冷却水を流通、循環させるための主通路である冷却水通路5,6が設けられている。
すなわち、図中符号2はエンジンのエンジンブロック、3はそのエンジンヘッドで、このエンジンヘッド3にウォータジャケットが設けられている。4は冷却水を冷却するための熱交換器であるラジエータであって、これらのウォータジャケット(以下、符号3を付して説明する。)とラジエータ4との間には、冷却水を流通、循環させるための主通路である冷却水通路5,6が設けられている。
ここで、冷却水通路5はウォータジャケット3の出口側通路であって、後述するように上方に向けて冷却水を流通させ得る上昇通路となっている。また、冷却水通路6はウォータジャケット3の入口側通路であって、後述するように下方に向けて冷却水を流通させ得る下降通路となっている。
符号7は冷却水通路5,6の途中に接続されるバイパス通路であり、このバイパス通路7は、前記ラジエータ4を迂回してウォータジャケット3の出口部(後述するサーモスタット10の通路孔5a部分)とウォータジャケット3の入口部とを結ぶように構成されている。
符号10はウォータジャケット3の出口側通路となる冷却水通路5の途中に設けられたサーモスタットであり、このサーモスタット10は、上記の上昇通路5を遮断して前記バイパス通路7に冷却水を流通、循環させる状態と前記冷却水通路5,6に冷却水を流通、循環させる状態とを、冷却水温度に応じて切換えるように前記上昇通路5の途中に設けられている。
以上の構成において、冷却装置1を構成する部材は、図1の上下方向において高低差をもって配設されている。すなわち、エンジンヘッド(ウォータジャケット)3は最下方位置にあり、ラジエータ4はこのウォータジャケット3よりも高さLだけ上方に位置するように位置付けられて配設される。したがって、冷却水通路5は、高温になり比重が小さくなった冷却水を上方に向かって流通させる上昇通路となり、冷却水通路6は、低温になり比重が大きくなった冷却水を下方に向かって流通させる下降通路となる。
また、前記サーモスタット10は、前記エンジンヘッド3(ウォータジャケット)の上端部よりも上方位置であって、ラジエータ4のアッパタンクの最上端部よりも下方位置に配設されている。このように構成すれば、エンジンの始動時においてサーモスタット10を弁閉状態とし、上昇していく冷却水を遮断することができるから、暖機性能を向上させることが可能で、また該冷却回路において任意の温度で主たる自然対流による流れを生じさせることが可能となる。
このようなサーモスタット10の設置箇所としては、前記エンジンのエンジンヘッド3近傍に設置することが望ましい。このようにすれば、サーモスタット10を、最もエンジンの実態温度に近い温度を感温することができるからである。
さらに、ラジエータ4のアッパタンクを冷却システムの最上位に位置付けることにより、冷却水の対流を確実に発生させることができる。これは、該ラジエータ4のアッパタンクが最上位にないと、エンジンヘッド3側からの高温の冷却水がラジエータ4における放熱部を通らずに流れるから冷えず、効率よく冷却水が循環しないため、自然対流が発生しないためである。
そして、このような構成による冷却装置1では、従来必要であった冷却水を強制的に循環させるためのポンプを省略することができるのである。
そして、このような構成による冷却装置1では、従来必要であった冷却水を強制的に循環させるためのポンプを省略することができるのである。
ここで、上述したサーモスタット10は、図2、図3等に示されるように、前記上昇通路(冷却水通路5)の途中を構成するように上下に延びる通路孔5a,5bを有するハウジング11と、前記通路孔5a,5b内で移動可能に配置されるとともに前記バイパス通路7に通じてハウジング11内に形成される水室11aに下端を臨ませる感温ケース13と、冷却水の温度変化に伴う膨張、収縮に応じて前記感温ケース13をスライド作動させることを可能として該感温ケース13に内蔵される熱膨張体としてのワックス15とを備える。そして、このワックス15の収縮時には前記上昇通路5aを閉じ、ワックス15の膨張時には前記上昇通路5a,5bによりラジエータ4側に冷却水を流通、循環させるように構成されている。
また、サーモスタット10は、図2〜図4に示すように、主通路である上昇通路(冷却水通路5;5a,5b)の途中を構成するように上下に延びるハウジング11内に配置され、フランジ部12aが該ハウジング11の内壁に固定保持される本体フレーム12と、この本体フレーム12に対して摺動自在に保持され該フランジ部12aの開口を開閉する弁体13aを備えた感温ケース13と、該フレーム12と弁体13aとの間に配置され、弁体13aを常時は弁閉位置に位置させるばね16を備えている。
前記感温ケース14内には、ワックス15が内蔵され、この熱膨張、熱収縮により前記弁体13aを開閉動作させるような構成となっている。なお、ここでは、ダイヤフラムを介して二重構造となっているが、その詳細は周知の通りであり、具体的な説明は省略する。この感温ケース13の一端からは、前記ワックス15の熱膨張、熱収縮による容積変化に伴い移動するピストンロッド17が設けられている。なお、図中18は上記の感温ケース13と一体的に設けられた係止フレームである。
上述したサーモスタット10において、ハウジング11側に保持固定されるフランジ12aの一部には、図3および図4に示すように、自然対流用の小孔20が一個または複数個(この例では2個)設けられている。この小孔20は、図2に示されるように、弁体13aが弁閉状態にあるときに、冷却水通路5a,5bを僅かな流量をもって連通状態とするために設置されている。
すなわち、このような小孔20は、感温ケース13のワックス15を内蔵した感温部周辺でのむらなく冷却水の流れを生じさせることができる位置に設けており、また暖機促進という目的を果たすことができる程度の流量を流す通路面積をもって少なくとも1つあるいは複数個形成されている。
すなわち、このような小孔20は、感温ケース13のワックス15を内蔵した感温部周辺でのむらなく冷却水の流れを生じさせることができる位置に設けており、また暖機促進という目的を果たすことができる程度の流量を流す通路面積をもって少なくとも1つあるいは複数個形成されている。
なお、このような小孔20としては、図5に示すように、弁体13aの一部に設けた小孔21であっても同等の機能を得られることは勿論である。
そして、このような小孔20または21を設けると、暖機運転時の流量不足から感温ケース13によるサーモエレメントへの伝熱が不足して弁体13aの開閉が緩慢になることで、エンジンヘッド3の出口側と入口側との間での温度差の大きいハンチングが生じることを防止することができる。これは、小孔20または21がないときに比べてサーモエレメントの感温に有利な流れを生じさせ、サーモスタット10の弁体13aの開閉動作に伴うハンチング現象を抑えることができるからである。
図6は本発明に係るエンジンの冷却装置の他の実施の形態を示す概略図であって、この実施の形態では、サーモスタット10として、ボトムバイパス式のものを用いた場合を示す。
このようなボトムバイパス式のサーモスタット10を用いると、感温ケース13内のワックスが熱膨張すると、ピストン17の動きに従ってバイパス通路7側に突出する突出部31先端の第2の弁体32が、該バイパス通路7を閉塞するように動作する。したがって、エンジン側からの冷却水はバイパス通路7側には流れず、第1の弁体部分を通してラジエータ側に流れることになる。なお、図中33は第2の弁体32を弾性支持する付勢手段であるコイルばねである。
このようなボトムバイパス式のサーモスタット10を用いると、感温ケース13内のワックスが熱膨張すると、ピストン17の動きに従ってバイパス通路7側に突出する突出部31先端の第2の弁体32が、該バイパス通路7を閉塞するように動作する。したがって、エンジン側からの冷却水はバイパス通路7側には流れず、第1の弁体部分を通してラジエータ側に流れることになる。なお、図中33は第2の弁体32を弾性支持する付勢手段であるコイルばねである。
ここで、この図6では、サーモスタット10を鉛直線に対して斜めに傾斜させて配置させた場合を示しているが、このサーモスタット10のピストン17の移動方向となる軸線が鉛直線に対してなす角度θが、0<θ<90°の関係にあればよい。
なお、本発明は上述した実施の形態で説明した構造には限定されず、サーモスタット10を含めた各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得ることはいうまでもない。
たとえばサーモスタット10において、フランジ部12aを、ピストンロッド17の先端を係止する係止フレーム18に一体に形成した例を示したが、本体フレーム12側に設けた構造のものであってもよい。
たとえばサーモスタット10において、フランジ部12aを、ピストンロッド17の先端を係止する係止フレーム18に一体に形成した例を示したが、本体フレーム12側に設けた構造のものであってもよい。
また、エンジンヘッドに設置されているウォータジャケット3の出口側通路は、エンジンヘッドだけでなく、エンジンブロック2に設置されている場合もあり、その接続位置についても中央部あるいは四隅など任意の位置でもよく、出口側通路とサーモスタットを結ぶ通路は、必要な流量を稼ぐために複数設けて通路面積を拡大しても良い。ウォータジャケットのレイアウトによって適宜設定されることは言うまでもない。
さらには、高さLは、実験によって算出された対流の促進される位置あるいはレイアウトの制約等を総合的に加味した値であり、任意に設定可能であることも言うまでもない。
1…冷却装置、2…エンジンのエンジンブロック、3…エンジンヘッド(ウォータジャケット)、4…ラジエータ、5,6…冷却水通路、7…バイパス通路、10…サーモスタット、11…ハウジング、12…本体フレーム、12a…フランジ部、13…感温ケース(サーモエレメント)、13a…弁体、15…ワックス(熱膨張体)、20,21…自然対流用の小孔。
Claims (4)
- 上方に向けて冷却水を流通させ得る上昇通路を一部通路としてエンジンのエンジンヘッドに設けたウォータジャケットとラジエータとを結ぶ冷却水通路と、
前記上昇通路の途中に設けられるサーモスタットを具備してなり、
前記サーモスタットは、前記上昇通路の途中を構成するように上下に延びる通路孔を有するハウジングと、前記通路孔内で移動可能に配置されるとともにハウジング内部に形成される水室に下端を臨ませる感温ケースと、
冷却水の温度変化に伴う膨張、収縮に応じて前記感温ケースをスライド作動させることを可能として該感温ケースに内蔵される熱膨張体とを備え、
前記熱膨張体の収縮時には前記上昇通路を閉じるように、前記熱膨張体の膨張時には前記上昇通路によりラジエータ側に冷却水を流通、循環させるように構成されていることを特徴とする内燃機関の冷却装置。 - 請求項1記載の内燃機関の冷却装置において、
前記サーモスタットは、前記エンジンの上端部よりも上方位置であって、ラジエータの最上端部よりも下方位置に配設されていることを特徴とする内燃機関の冷却装置。 - 請求項1または請求項2記載の内燃機関の冷却装置において、
前記サーモスタットは、そのフランジ部または弁体の少なくとも一箇所に、冷却水を自然対流によって流通させる自然対流用の小孔を設けたことを特徴とする内燃機関の冷却装置。 - 請求項1、請求項2または請求項3記載の内燃機関の冷却装置において、
該冷却水通路において前記ラジエータを迂回してウォータジャケットの出口部と入口部とを結ぶバイパス通路を、前記サーモスタットとエンジンヘッドのウォータジャケットの入口部とを結ぶように設けたことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012225216A (ja) * | 2011-04-18 | 2012-11-15 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の冷却システム、並びに同冷却システムを備えた内燃機関 |
-
2003
- 2003-12-24 JP JP2003427923A patent/JP2005188315A/ja active Pending
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