JP2005188120A - 供給装置、供給方法、排出装置および排出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 タンク1に対して水を供給する給水装置100であって、ポンプ2と、センサ10と、コントローラ20とを備えている。センサ10は、タンク1における上限点H1と上限点H1以外の下限点H2とにおいて水の有無を検知することができる。コントローラ20は、センサ10における検知時間間隔に基づいて、ポンプ1が運転時において単位時間当たりに流す水の量であるポンプ流量Qを調整する。
【選択図】 図2
Description
また、例えば、第1点や第2点の検知があった際に、あらかじめ定められた固定停止時間の間だけ臨時にポンプを運転させたり停止させたりする制御を行い、タンク内における流体量をより迅速に安定化させることも可能である。
ここでは、電源をON・OFFすることによりモータを回転させたり止めたりするのではなく、ポンプが有しているモータの回転数を制御するために、ポンプ流量を詳細に調整することが可能になる。
ここでは、制御部は、上限・下限点だけでなくさらに上警報・下警報点に関してもタンク内の流体の検知情報を得ることができるようになるため、ポンプ流量の調整態様について多様化させることが可能になる。例えば、急激な流体利用量の変動により、上限点を所定の高さだけ越えたり、下限点を所定の高さだけ下回ったりすることがあっても、流体検知部が上警報点もしくは下警報点において流体を検知することによって、給水装置において故障や異常が発生していることを制御部に認識させることが可能になる。これにより、制御部に警報表示機能等を設けることで、給水装置において故障や異常が発生していることを利用者等に知らせることが可能となる。また、例えば、上警報点と下警報点との少なくともいずれか一方の検知を検知時間間隔に反映させることで、制御部にポンプ流量をより多様に調整させることができるようになる。また、制御部に警報装置や表示装置等を接続させることで、タンク内部が満ち足りた状態・枯渇状態である旨等の警報を発したり表示したりさせることも可能となる。
請求項6に記載の供給装置は、請求項5に記載の供給装置であって、制御部は、所定時間の間、ポンプ流量を調整ポンプ流量よりも流量の多い臨時ポンプ流量に調整する。ここでの所定時間の間とは、第2時間の経過後であって調整ポンプ流量に調整されるまでの時間をいう。ここでの臨時ポンプ流量は、調整ポンプ流量よりも多い流量であればよく、ポンプの有する最大能力によるポンプ流量であってもよい。
請求項8に記載の供給装置は、請求項5に記載の供給装置であって、制御部は、流体検知部が下限点を連続して検知した場合に、ポンプ流量を第1時間における所定ポンプ流量に調整する。
請求項9に記載の供給装置は、請求項5に記載の供給装置であって、制御部は、流体検知部が下限点を連続して検知した場合に、ポンプ流量を直接再調整ポンプ流量に調整する。制御部がポンプ流量を直接再調整ポンプ流量に調整するのは、流体検知部が下限点を連続して検知した場合であるが、この調整時点は、下限点を検知してからしばらく時間が経過した後であってもよいし、下限点を検知した直後であってもよい。ここで、直接再調整ポンプ流量とは、所定ポンプ流量に対して第1時間を乗じた値と調整ポンプ流に対して連続した検知に要した時間を乗じた値との和を、第1時間と連続した検知に要した時間との和で除することによって得られる値に基づいて定められるポンプ流量のことをいう。
請求項10に記載の供給装置は、請求項1から4のいずれかに記載の供給装置であって、制御部は、流体検知部が上限点を検知した後下限点を検知してさらに上限点を検知した場合に、ポンプ流量を調整ポンプ流量に調整する。制御部がポンプ流量を調整ポンプ流量に調整するのは、流体検知部が上限点を検知した後下限点を検知してさらに上限点を検知した場合であるが、この調整時点は、さらに上限点を検知してからしばらく時間が経過した後であってもよいし、さらに上限点を検知した直後であってもよい。ここで調整ポンプ流量とは、所定ポンプ流量に対して第1時間を乗じて、さらに第1時間と第2時間との和で除することによって得られる値に基づいて定められるポンプ流量である。また、第1時間とは、下限点を検知した時から上限点を検知するまでに要する時間であり、第2時間とは、上限点を検知した時から下限点を検知するまでに要する時間のことをいう。なお、所定ポンプ流量とは、第1時間におけるポンプ流量のことをいい、設置されたポンプの有する最大能力によるポンプ流量であってもよいし、利用される流体量やタンクの容量等に基づいて定まる適当な値であってもよい。
請求項11に記載の供給装置は、請求項10に記載の供給装置であって、制御部は、流体検知部が上限点を連続して検知した場合に、ポンプ流量を直接再調整ポンプ流量に調整する。ここでの直接再調整ポンプ流量とは、調整ポンプ流量に対して連続した検知に要した時間を乗じて得た値を、第2時間と連続した検知に要した時間との和で除することによって得られる値に基づいて定められる。
請求項12に記載の供給方法は、ポンプが流体をタンクに対して供給する供給方法であって、第1ステップと、第2ステップと、第3ステップとの3つのステップからなる。
また、例えば、第1点や第2点の検知があった際に、あらかじめ定められた固定停止時間の間だけ臨時にポンプを運転させたり停止させたりする制御を行い、タンク内における流体量をより迅速に安定化させることも可能である。
また、例えば、第1点や第2点の検知があった際に、あらかじめ定められた固定停止時間の間だけ臨時にポンプを運転させたり停止させたりする制御を行い、タンク内における流体量をより迅速に安定化させることも可能である。
ここでは、電源をON・OFFすることによりモータを回転させたり止めたりするのではなく、ポンプの有するモータの回転数を制御するために、ポンプ流量を詳細に調整することが可能になる。
ここでは、制御部は、上限・下限点だけでなくさらに上警報・下警報点からもタンク内の流体の検知情報を得ることができるようになるため、ポンプ流量の調整態様について多様化させることが可能になる。例えば、急激な流体利用量の変動により、上限点を所定の高さだけ越えたり、下限点を所定の高さだけ下回ったりすることがあっても、流体検知部が上警報点もしくは下警報点において流体を検知することによって、排出装置において故障や異常が発生していることを制御部に認識させることが可能になる。これにより、制御部に警報表示機能等を設けることで、排出装置において故障や異常が発生していることを利用者等に知らせることが可能となる。また、例えば、上警報点と下警報点との少なくともいずれか一方の検知を検知時間間隔に反映させることで、制御部にポンプ流量をより多様に調整させることができるようになる。また、制御部に警報装置や表示装置等を接続させることで、タンク内部が満ち足りた状態・枯渇状態である旨等の警報を発したり表示したりさせることも可能となる。
請求項18に記載の排出装置は、請求項17に記載の排出装置であって、制御部は、所定時間の間、ポンプ流量を調整ポンプ流量よりも流量の多い臨時ポンプ流量に調整する。ここでの所定時間の間とは、第4時間の経過後であって調整ポンプ流量に調整されるまでの時間をいう。ここでの臨時ポンプ流量は、調整ポンプ流量よりも流量が多ければよく、ポンプの有する最大能力によるポンプ流量であってもよい。
請求項20に記載の排出装置は、請求項17に記載の排出装置であって、制御部は、流体検知部が上限点を連続して検知した場合に、ポンプ流量を第3時間における所定ポンプ流量に調整する。
請求項21に記載の排出装置は、請求項17に記載の排出装置であって、制御部は、流体検知部が上限点を連続して検知した場合に、ポンプ流量を直接再調整ポンプ流量に調整する。制御部がポンプ流量を直接再調整ポンプ流量に調整するのは、流体検知部が上限点を連続して検知した場合であるが、この調整時点は、上限点を検知してからしばらく時間が経過した後であってもよいし、上限点を検知した直後であってもよい。ここでの直接再調整ポンプ流量とは、所定ポンプ流量に対して第3時間を乗じた値と調整ポンプ流に対して連続した検知に要した時間を乗じた値との和を、第3時間と連続した検知に要した時間との和で除することによって得られる値に基づいて定められるポンプ流量のことをいう。
請求項22に記載の排出装置は、請求項13から16のいずれかに記載の排出装置であって、制御部は、流体検知部が下限点を検知した後上限点を検知してさらに下限点を検知した場合に、ポンプ流量を調整ポンプ流量に調整する。ここでの調整ポンプ流量とは、所定ポンプ流量に対して第3時間を乗じて、さらに第3時間と第4時間との和で除することによって得られる値に基づいて定められるポンプ流量のことである。制御部がポンプ流量を調整ポンプ流量に調整するのは、流体検知部が下限点を検知した後上限点を検知してさらに下限点を検知した場合であるが、この調整時点は、さらに下限点を検知してからしばらく時間が経過した後であってもよいし、さらに下限点を検知した直後であってもよい。また、第3時間とは、上限点を検知した時から下限点を検知するまでに要する時間をいい、第4時間とは、下限点を検知した時から上限点を検知するまでに要する時間のことをいう。なお、所定ポンプ流量とは、第3時間におけるポンプ流量のことをいい、設置されたポンプの有する最大能力によるポンプ流量であってもよいし、タンクに対して供給されている流体量やタンクの容量等に基づいて定まる適当な値であってもよい。
請求項23に記載の排出装置は、請求項22に記載の排出装置であって、制御部は、流体検知部が下限点を連続して検知した場合に、ポンプ流量を直接再調整ポンプ流量に調整する。ここで直接再調整ポンプ流量とは、調整ポンプ流量に対して連続した検知に要した時間を乗じて得た値を、第4時間と連続した検知に要した時間との和で除することによって得られる値に基づいて定められる。
請求項24に記載の排出方法は、タンクから流体をポンプによって外部に排出する排出方法であって、第1ステップと、第2ステップと、第3ステップとの3つのステップからなる。
また、例えば、第1点や第2点の検知があった際に、あらかじめ定められた固定停止時間の間だけ臨時にポンプを運転させたり停止させたりする制御を行い、タンク内における流体量をより迅速に安定化させることも可能である。
請求項2に係る供給装置では、ポンプが有しているモータの回転数を制御するために、ポンプ流量を詳細に調整することが可能になる。
請求項3に係る供給装置では、タンク内の流体量を安定化させることが可能となる。
請求項5に係る供給装置では、ポンプの運転制御において不必要なエネルギーをより効果的に減少させることが可能となる。
請求項6に係る供給装置では、下限の検知によってタンク内の流体量が少なくなっている状態からより迅速にタンク内が満たされていき、タンク内の流体量をより迅速に安定化させることが可能となる。
請求項8に係る供給装置では、簡易な制御方法によってタンク内部の流体量をより安定化させることが可能となる。
請求項9に係る供給装置では、タンク内部の流体量をより安定化させることが可能となる。
請求項11に係る供給装置では、タンク内部の流体量をより安定化させることが可能となる。
請求項12に係る供給方法では、タンク内の流体量の調整を、システムコストを抑えつつ省エネ運転によって実現することが可能となる。
請求項14に係る排出装置では、ポンプが有しているモータの回転数を制御するために、ポンプ流量を詳細に調整することが可能になる。
請求項15に係る排出装置では、タンク内の流体量を安定化させることが可能となる。
請求項17に係る排出装置では、ポンプの運転制御において不必要なエネルギーをより効果的に減少させることが可能となる。
請求項18に係る排出装置では、下限の検知によってタンク内の流体量が少なくなっている状態からより迅速にタンク内が満たされていき、タンク内の流体量をより迅速に安定化させることが可能となる。
請求項20に係る排出装置では、簡易な制御方法によってタンク内部の流体量をより安定化させることが可能となる。
請求項21に係る排出装置では、タンク内部の流体量をより安定化させることが可能となる。
請求項23に係る排出装置では、タンク内部の流体量をより安定化させることが可能となる。
請求項24に係る排出方法では、タンク内の流体量の調整を、システムコストを抑えつつ省エネ運転によって実現することが可能となる。
本発明の第1実施形態が採用された給水装置100の概略構成を図1に示す。
給水装置100は、各利用者の居住する所定の場所等に対して所定の量の水を配送するためにビル等に設置されている。この給水装置100は、タンク1と、タンク1に対して供給される水の流路である給水流路3と、タンク1から排出される水の流路である排水流路4と、給水流路3に設けられた給水ポンプ2と、タンク内の水位を測定するセンサ10と、給水ポンプ2の流量を調節するコントローラ20とを備えている。
タンク1は、図1において示すように、給水流路3を介して上方から水が供給され、排水流路4を介して下方から水が排出されるようになっている。
[給水ポンプの構成]
給水ポンプ2は、図1において示すように、給水流路3に設けられている。給水ポンプ2は、図示しないモータを有しており、このモータが回転駆動されることによって運転し、水を汲み上げてタンク1に供給する。ここでの給水ポンプ2においては、コントローラ20によってモータの回転数がインバータ制御されて、単位時間当たりに流す水の量であるポンプ流量(P)を変化させることができる。ここでの給水装置100に対する給水ポンプ2の選定は、給水ポンプ2の有する能力に従って定められ、設置場所等において想定される最大利用水量に対応できるような一定の能力を有するものが選ばれる。
センサ10は、上限センサ11と、下限センサ12とから構成されている。
上限センサ11は、図1において示すように、タンク1の上限H1付近に設けられており、水位が上限H1を超えている場合に検知(上限検知)する。下限センサ12は、タンク1の下限H2付近に設けられており、水位が下限H2を下回っている場合に検知(下限検知)する。なお、ここでの上限H1および下限H2は、それぞれ高さの値を入力することによって自由な高さに設定することができるようになっている。
コントローラ20は、図1に示すように、上限センサ11および下限センサ12の両方と接続されており、各センサから検知の有無についての情報を得る。このコントローラ20は、センサ10による検知によって給水ポンプ2の運転時間や停止時間のカウントをしたり、運転時における給水ポンプ2のモータの回転数(N)を計測したりする。また、このコントローラ20は、給水ポンプ2のモータ部分に対して接続されており、センサ10から得られる情報等に基づいて給水ポンプ2のモータの回転数を制御する。給水ポンプ2のモータの回転数は、コントローラ20に設けられたインバータ回路(図示せず)によってインバータ制御され、目的の回転数に調整することができる。これによって、給水ポンプ2のポンプ流量(Q)が調整され、タンク1に対する供給流量を調節することができるようになっている。
ここでのコントローラ20による検知時間のカウントや給水ポンプ2の制御は、以下のようにして行われる。
コントローラ20は、下限センサ12で検知があった時、すなわち水位が下限H2を下回った時にカウントを開始し、下限センサ12の検知状態が続いている間カウントを続ける。また、図2において示すように、下限センサ12で検知があった際に、コントローラ20は、給水ポンプ2のモータの回転数が設定回転数Nd(最大回転数)となるように制御することで、ポンプ流量Qが設定ポンプ流量Qd(最大ポンプ流量Qmax)になるように調整する。この給水ポンプ2のモータの設定回転数Ndは、給水装置100の運転開始前にデフォルト値としてあらかじめ設定することができる値であり、ここでは設置される給水ポンプ2の能力が最大限に発揮される値に設定される。そして、コントローラ20は、下限センサ12で検知によって給水ポンプ2のモータの回転数を設定回転数Ndに制御した時点から後に上限センサ11で検知がされるまでに要する時間、すなわち下上検知時間Taをカウントする。また、図3に示すように、利用水量が変化した場合において、下限センサ12で検知があった時から後に下限センサ12で検知がされるまでに要する時間、すなわち下下検知時間Tcをカウントする。
ここでは、排水流路4から排出される利用水量の変化が比較的小さい場合のコントローラ20による給水ポンプ2の通常制御について説明する。
まず、図2において示すように、下限検知された場合に、コントローラ20が、給水ポンプ2のモータの回転数を設定回転数Ndにする制御を行い、ポンプ流量Qを設定ポンプ流量Qdに調整してタンク1への給水流量が最大となるようにする。この場合、利用水量に対してポンプ流量Qが過剰な状態となるため、タンク1内の水位が上昇していき、タンク1内は短時間で満たされて、図2において示すように、上限センサ11が検知する。そして、コントローラ20は、この上限検知された際に、給水ポンプ2のモータの回転数をゼロにして給水ポンプ2の運転を停止する制御を行う。これにより、タンク1内の水位の上昇を止めることができる。そして、タンク1内の水が利用されて排水流路4を介して排出されることによってタンク1内の水位が下降していき、タンク1の水位が上限H1を越えなくなった時点で上限センサ11の検知がなくなる。そして、さらにタンク1内の水位が下降していき、水位が下限H2を下回った時に下限センサ12が検知し始め、タンク1内の水量が不足している状態となる。
ここでは、上述したように、コントローラ20によって給水ポンプ2のモータの回転数をインバータ制御することによりタンク1に対する供給流量が調整され、給水ポンプ2のモータの回転数を最大回転数よりも低い調整回転数N1やN2に落とした制御を実現することができる。また、ポンプ流量Qを調整することによって、給水ポンプ2の運転開始時についての時間間隔(運転開始時間間隔Tx)について、後の運転開始時間間隔Tyをより長期化させることが可能になる。これによって、比較的多くの電力が必要とされる給水ポンプ2の運転開始の制御頻度を減少させている。このように、給水装置100におけるポンプ流量Qの調整によって、省エネ運転制御を実現することができる。
ここでは、排水流路4から排出される利用水量の変化が比較的大きい場合のコントローラ20による給水ポンプ2の連続検知制御について説明する。
この連続検知制御においても、コントローラ20によって給水ポンプ2のモータの回転数を調整回転数N1になるように制御する段階までは通常制御と同様である。
<特徴>
(1)
従来の供給装置では、図17において示すように、所定の一定出力を維持したままでポンプが運転されてタンクに一定供給流量で流体を供給し、タンクが満たされてくるとポンプを停止するというON・OFF制御を行うことで、タンク内の流体量を調整している。しかし、このように一定の供給流量で流体の供給を行う従来の供給装置では、ポンプのON・OFFが頻繁に繰り返されてより多くのエネルギーを消費してしまうことがある。
例えば、2.2kWの能力を有する給水ポンプを用いて、利用水量が一定であるとして従来の給水装置と上記第1実施形態における給水装置100との消費電力を比べると、およそ以下のようになる。すなわち、従来の給水装置において、ON時間とOFF時間の比率が7:3となるようなON・OFF制御を24時間行った場合の消費電力は約37kWhとなる。一方、上記第1実施形態の給水装置100を用いた場合で、モータの回転数が最大回転数である場合の運転時間を仮に10%とすると、24時間の運転で2.4時間は従来と同等の消費電力となり、残りの21.6時間は、(7/10)3程度の消費電力となり約22kWhとなる。これにより、44%程度の省エネを実現できる。
(2)
また、近年の給水装置においては、圧力計測器や流量計測器等を設けることで、給水ポンプにおける流量を調整して省エネ運転が行われている。このような従来の給水装置では、タンク内の水量の状況を計測するために圧力計測器や流量計測器等の計測器が必要となり、給水システムの設置コストが高くなってしまう。
従来の給水装置では、図17に示すように、給水ポンプのモータの回転数を所定の一定回転数N’かゼロに制御して運転するON・OFF制御が行われている。このような従来の給水装置では、タンク内が短時間で満たされて給水ポンプのON・OFF制御が頻繁に繰り返されることがある。このため、最も多くの電力を消費する給水ポンプの運転開始制御が頻繁に行われてしまうと、給水ポンプの運転制御に大量のエネルギーが必要となっている。
上記第1実施形態における給水装置100においては、上限センサ11と下限センサ12との検知による検知時間間隔Ta、Tb等に基づいて、コントローラ20が給水ポンプ2のポンプ流量Qを調整している。このため、給水装置100では、コントローラ20によるポンプ流量Qの調整において、ポンプ流量Qがどの程度過剰・過少であったのかについての過剰度合い・過少度合いを反映させることができるようになる。このため、利用水量が多少変動したとしても、タンク1から水が溢れ出したりタンク1内が渇水したりすることを防いで、タンク1内の水位を安定化させることができるようになる。
上記第1実施形態の給水装置100においては、コントローラ20は、下限検知があった場合に、給水ポンプ2のモータの回転数を臨時回転数Nt(最大回転数)に調整して固定時間間隔Teの間給水ポンプ2を運転させる。このため、給水ポンプ2は、タンク1が渇水状態の際に素早く水を供給することができ、タンク1内の渇水状況を迅速に改善することができる。
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、本発明は上記第1実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記第1実施形態では、システムコストを抑えた省エネ運転を可能にするために、検知時間間隔Ta、Tb等に基づいてコントローラ20が給水ポンプ2のポンプ流量Qを調整する給水装置100を例に挙げて説明した。
また、上記第1実施形態における給水ポンプ2のモータの調整回転数N1、N2・・・の算出方式は同様にして、上記第1実施形態とは異なる以下のような制御をしてもよい。
すなわち、上記第1実施形態において行われている固定運転時間Teの間の臨時回転数Ntによる運転制御を行わないで、図5において示すように、下限検知時の直後から、給水ポンプ2のモータの回転数を調整回転数N1にする制御を行い調整ポンプ流量Q1によって運転するようにしてもよい。さらに、利用水量が急激に増加する等によって下限検知が連続した際には、下限検知時の直後において、以下のようにして算出される調整回転数N5に制御するようにしてもよい。具体的には、コントローラ20は、図5において示すように、給水ポンプ2のモータの回転数を、最新の下上検知時間Ta1と下下検知時間Tc2と調整回転数N1とによって、N5=(Nd×Ta1+N1×Tc2)÷(Ta1+Tc2)のように算出して求まる調整回転数N5にする制御を行う。このように、ポンプ流量Qを調整ポンプ流量Q5に調整して、最適化制御が繰り返される。
上記第1実施形態の給水装置100における給水ポンプ2の運転制御では、上限検知時に給水ポンプ2の運転を停止してその後にタンク1内の水位が下がることで下限検知時となった際に給水ポンプ2の運転を開始する制御を行うことで、タンク1内の水位を調整している。
なお、このように上限検知時にポンプ流量Qの調整を行う場合であっても、図6において示すように、上記第1実施形態における固定運転時間Teに対応するような時間、すなわち上限検知時からあらかじめ定められた給水ポンプ2の運転を停止する固定停止時間Te’を設け、臨時ポンプ流量Qt’をゼロとして、タンク1から水が溢れ出さないように調整する制御を行ってもよい。具体的には、コントローラ20は、図6において示すように、給水ポンプ2のモータの回転数をN6=Nd×Ta1÷(Tb1+Ta1)のように算出して求まる調整回転数N6に制御する。このようにして、ポンプ流量Qを調整ポンプ流量Q6に調整して、最適化制御が行われる。ここで、上限センサ11の検知から上限センサ11の検知がなされるまでの時間間隔(以下、「上上検知時間Td」という)は、第1実施形態における下下検知時間Tcと同様に、固定停止時間Te’の経過時からカウントして、次に上下検知される時までとする。さらに、コントローラ20は、給水ポンプ2のモータの回転数を、上上検知時間Tdや固定停止時間Te’に基づいて、N7=N6×Td2÷(Te’+Td2)のように算出して求まる調整回転数N7にする制御を行う。このようにして、ポンプ流量Qを調整ポンプ流量Q7に調整して、最適化制御が繰り返される。
(D)
上述の第1実施形態の変形例(B)において示した下限検知時の直後に行う制御と同様に、上限検知時の直後においてポンプ流量Qを制御するような構成にしてもよい。すなわち、図7において示すように、上限検知時の直後において固定停止時間Te’を設けること無く、給水ポンプ2のモータを調整回転数N8にする制御を行い、ポンプ流量Qを調整流量Q8に調整するようにしてもよい。具体的には、コントローラ20は、図7において示すように、給水ポンプ2のモータの回転数をN8=Nd×Ta1÷(Tb1+Ta1)のように算出して求まる調整回転数N8にする制御を行う。このようにして、ポンプ流量Qを調整ポンプ流量Q8に調整して、最適化制御が繰り返される。さらに、コントローラ20は、給水ポンプ2のモータの回転数を、最新の上上検知時間Td2および上下検知時間Tb1に基づいて、N9=N8×Td2÷(Tb1+Td2)のように算出して求まる調整回転数N9にする制御を行い、ポンプ流量Qを調整ポンプ流量Q9に調整して最適化制御を繰り返していってもよい。
上記第1実施形態における給水装置100のコントローラ20の給水ポンプ2の運転制御は、センサ10の検知時に行われている。給水装置100において、利用水量は不規則に変動する量であるため、センサ10が一瞬だけ検知したとしても、その後の利用水量の変化により何らポンプ流量Qの調整を行わなくてもタンク1内の水位が安定化することもあり、センサによる一時的な検知で直ちにコントローラ20が流量調整を行うと、その調整が不必要なものであったり、さらには無駄な消費電力使うことになったりする恐れがある。
このように、センサ10の検知があった直後に制御を行うのではなく所定の確認時間を待って制御を開始することにより、利用水量の微妙な変化に伴う煩雑で不必要な制御を無くして、不必要な制御動作回数を少なくすることができる。これによって給水ポンプの制御における安定性を向上させることが可能になる。
(F)
上述した変形例の他に、上記第1実施形態の給水装置100に対してさらに圧力計測器や流量計測器等を備えさせて、上記制御以外のさらに詳細な制御を可能にさせるようにしてもよい。
(G)
本発明は、給水装置100が複数台数連なって構成されるような給水システムであってもよい。この場合に、各給水装置100においてポンプ流量の変化を把握できるような相互状態監視機能を備えさせたり、上位の給水装置100から下位の給水装置100に対して制御指令を送ってポンプ流量Qを調整させたりするような強調制御機能を備えさせたシステムとしてもよい。
また、図8に示すように、タンク1の内部において上限H1よりもさらに上方における上警報点H1’の水位の検知が可能な上警報センサ13や、タンク1の内部において下限H2よりもさらに下方における下警報点H2’の水位の検知が可能な下警報センサ14を設けてもよい。
本発明の第2実施形態が採用された排水装置200の概略構成を図9に示す。
排水装置200は、各利用者の居住する所定の場所等に対して所定の量の水を配送するためにビル等において設けられている。この排水装置200は、タンク201と、タンク201に対して供給される水の流路である給水流路203と、タンク201から排出される水の流路である排水流路204と、排水流路204に設けられた排水ポンプ202と、タンク201内の上限G1の水位を検知する上限センサ211と下限G2の水位を検知する下限センサ212とからなるセンサ210と、排水ポンプ202の流量を調節するコントローラ220とを備えている。
ここでは、給水流路203からタンク201に対して供給される水量の変化が比較的小さい場合のコントローラ220による排水ポンプ202の通常制御について説明する。なお、上記第1実施形態とほぼ同様の部分については省略する。
まず、図10において示すように、上限検知された場合に、コントローラ220が、排水ポンプ202のモータの回転数を設定回転数Ndにする制御を行い、ポンプ流量Pを設定ポンプ流量Pdに調整してタンク201からの排出流量が最大となるようにする。この場合、タンク201への供給水量に対してポンプ流量Pが過剰な状態となるため、タンク201内の水位が下降していき、タンク201内は短時間で渇水しそうになり、図10において示すように、下限センサ212が検知する。そして、コントローラ220は、下限検知された際に、排水ポンプ202のモータの回転数をゼロにして排水ポンプ202の運転を停止する制御を行う。これにより、タンク201内の水位の下降を留めることができる。そして、タンク201内の水位は、給水流路203を介してタンク201に供給される水の分量だけ上昇していき、水位が下限G2を越えた時に下限センサ212が検知しなくなる。そして、さらにタンク201内の水位が上昇していき、水位が上限G1を超えた時に上限センサ211が検知し始め、タンク201内の水量が過剰な状態となる。
ここでは、上述したように、コントローラ220によって排水ポンプ202のモータの回転数をインバータ制御することによりタンク201からの排出流量が調整され、排水ポンプ202のモータの回転数を最大回転数よりも低い調整回転数N1やN2に落とした制御を実現することができる。また、ポンプ流量Pを調整することによって、排水ポンプ202の運転開始時についての時間間隔(運転開始時間間隔Tx)について、後の運転開始時間間隔Tyをより長期化させることが可能になる。これによって、比較的多くの電力が必要とされる排水ポンプ202の運転開始の制御頻度を減少させている。このように、排水装置200におけるポンプ流量Pの調整によって、省エネ運転制御を実現することができる。
ここでは、給水流路203から供給される水量の変化が比較的大きい場合のコントローラ220による排水ポンプ202の連続検知制御について説明する。
この連続検知制御においても、コントローラ220によって排水ポンプ202のモータの回転数を調整回転数N1になるように制御する段階までは通常制御と同様である。ところが、図11に示すように、上限検知によって下上検知時間Tn1が経過した後に臨時ポンプ流量Ptによって運転されて調整ポンプ流量P1による運転がなされていても、タンク201に対する供給水量が急激に減少した場合等によって、下限センサ212が検知する前に再度上限センサ211が検知する場合がある。このような場合に、コントローラ220によって連続検出制御が行われる。上限センサ211の検知が連続した状態とは、ポンプ流量Pを調整ポンプ流量P1に調整した運転を行ったとしてもなお供給水量の減少分によってタンク201内の水位が上がってしまい、再び上限検知をしたという状態である。
<第2実施形態における排水装置の変形例>
以上、本発明の第2実施形態について説明したが、本発明は上記第2実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記第2実施形態では、システムコストを抑えた省エネ運転を可能にするために、検知時間間隔Tm、Tn等に基づいてコントローラ220が排水ポンプ202のポンプ流量Pを調整する排水装置200を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、タンク201に対する供給水量が急激に増加して上限検知の状態が続いた場合において、第2実施形態にようにポンプ流量Pを再調整ポンプ流量P3に調整するのではなくて、図12に示すように、コントローラ220が、排水ポンプ202を初期化制御してモータの回転数を設定回転数Nd(最大回転数)に戻す制御を行い再び設定ポンプ流量Pd(最大ポンプ流量Pmax)に調整する給水装置であってもよい。また、図12に示すように、上下検知時間Tm3および下上検知時間Tn3が経過して、さらにモータを臨時回転数Nt(最大回転数)で固定運転時間Tqの間運転した後は、上記第2実施形態と同様に、コントローラ220は、排水ポンプ202のモータの回転数を、以下のようにして算出される調整回転数N4に制御する。具体的には、コントローラ220は、排水ポンプ202のモータの回転数をN4=Nd×Tm3÷(Tm3+Tn3)で求まる調整回転数N4になるように制御を行う。これにより、ポンプ流量Pを調整ポンプ流量P4に調整して、最適化制御が繰り返される。
また、上記第2実施形態における排水ポンプ202のモータの調整回転数N1、N2・・・の算出方式は同様にして、上記第2実施形態とは異なる以下のような制御をしてもよい。
すなわち、上記第2実施形態において行われている固定運転時間Tqの間の臨時回転数Ntによる運転制御を行わないで、図13において示すように、上限検知時の直後から、排水ポンプ202のモータの回転数を調整回転数N1にする制御を行い調整ポンプ流量P1によって運転するようにしてもよい。さらに、給水流路203からタンク201に対して供給される水量(供給水量)が急激に減少する等によって上限検知が連続した際には、上限検知時の直後において、以下のようにして算出される調整回転数N5に制御するようにしてもよい。具体的には、コントローラ220は、図13において示すように、排水ポンプ202のモータの回転数を、最新の上下検知時間Tm1と上上検知時間To2と調整回転数N1とによって、N5=(Nd×Tm1+N1×To2)÷(Tm1+To2)のように算出して求まる調整回転数N5にする制御を行う。このように、ポンプ流量Pを調整ポンプ流量P5に調整して、最適化制御が繰り返される。
上記第2実施形態の排水装置200における排水ポンプ202の運転制御では、下限検知時に排水ポンプ202の運転を停止してその後にタンク201内の水位が上がることで上限検知時となった際に排水ポンプ202の運転を開始する制御を行うことで、タンク201内の水位を調整している。
なお、このように下限検知時にポンプ流量Pの調整を行う場合であっても、図14において示すように、上記第2実施形態における固定運転時間Tqに対応するような時間、すなわち下限検知時からあらかじめ定められた排水ポンプ202の運転を停止する固定停止時間Tq’を設け、臨時ポンプ流量Pt’をゼロとして、タンク201内の水が枯渇しないように調整する制御を行ってもよい。具体的には、コントローラ220は、図14において示すように、排水ポンプ202のモータの回転数をN6=Nd×Tm1÷(Tn1+Tm1)のように算出して求まる調整回転数N6に制御する。これによって、ポンプ流量Pを調整ポンプ流量P6に調整して、最適化制御が繰り返される。ここで、下限センサ212の検知から下限センサ212の検知がなされるまでの時間間隔(以下、「下下検知時間Tp」という)は、第2実施形態における上上検知時間Toと同様に、固定停止時間Tq’の経過時からカウントして、次に下上検知される時までとする。さらに、コントローラ220は、排水ポンプ202のモータの回転数を、下下検知時間Tpや固定停止時間Tq’に基づいて、N7=N6×Tp2÷(Tq’+Tp2)のように算出して求まる調整回転数N7にする制御を行い、ポンプ流量Pを調整ポンプ流量P7に調整して、最適化制御を繰り返していってもよい。
(D)
上述の第2実施形態の変形例(B)において示した上限検知時の直後に行う制御と同様に、下限検知時の直後においてポンプ流量Pを制御するようにしてもよい。すなわち、図15において示すように、下限検知時の直後において、変形例(C)の固定停止時間Tq’(図14等参照)を設けること無く、排水ポンプ202のモータを調整回転数N8にする制御を行い、ポンプ流量Pを調整流量P8に調整するようにしてもよい。具体的には、コントローラ220は、図15において示すように、排水ポンプ202のモータの回転数をN8=Nd×Tm1÷(Tn1+Tm1)のように算出して求まる調整回転数N8にする制御を行う。このようにして、ポンプ流量Pを調整ポンプ流量P8に調整して、最適化制御が繰り返される。さらに、コントローラ220は、排水ポンプ202のモータの回転数を、最新の下下検知時間Tp2および下上検知時間Tn1に基づいて、N9=N8×Tp2÷(Tn1+To2)のように算出して求まる調整回転数N9にする制御を行い、ポンプ流量Pを調整ポンプ流量P9に調整して最適化制御を繰り返していってもよい。
また、図16に示すように、タンク201の内部において上限G1よりもさらに上方における上警報点G1’の水位の検知が可能な上警報センサ213や、タンク201の内部において下限G2よりもさらに下方における下警報点G2’の水位の検知が可能な下警報センサ214を設けてもよい。
2 ポンプ(給水ポンプ)
10、210 流体検知部(センサ)
20、220 制御部(コントローラ)
100 供給装置(給水装置)
200 排出装置(排水装置)
202 ポンプ(排水ポンプ)
G1、H1 第1点、上限点(上限)
G’1、H’1 上警報点
G2、H2 第2点、下限点(下限)
G’2、H’2 下警報点
P ポンプ流量
P1 調整ポンプ流量
P3 再調整ポンプ流量
P5 直接再調整ポンプ流量
P8 調整ポンプ流量
P9 直接再調整ポンプ流量
Pd 所定ポンプ流量
Pt 臨時ポンプ流量
Q ポンプ流量
Q1 調整ポンプ流量
Q3 再調整ポンプ流量
Q5 直接再調整ポンプ流量
Q8 調整ポンプ流量
Q9 直接再調整ポンプ流量
Qd 所定ポンプ流量(設定ポンプ流量)
Qt 臨時ポンプ流量
Ta 検知時間間隔、第1時間(下上検知時間)
Tb 検知時間間隔、第2時間(上下検知時間)
Tc 検知時間間隔(下下検知時間)
Td 検知時間間隔(上上検知時間)
Te 所定時間(固定運転時間)
Tm 検知時間間隔、第3時間(上下検知時間)
Tn 検知時間間隔、第4時間(下上検知時間)
To 検知時間間隔、(上上検知時間)
Tp 検知時間間隔、(下下検知時間)
Tq 所定時間(固定運転時間)
Claims (24)
- タンク(1)に対して流体を供給する供給装置(100)であって、
ポンプ(2)と、
前記タンク(1)における第1点(H1)と前記第1点(H1)以外の第2点(H2)とにおいて前記流体の有無を検知可能な流体検知部(10)と、
前記流体検知部(10)における検知時間間隔(Ta、Tb、Tc、Td)に基づいて、前記ポンプ(2)が運転時において単位時間当たりに流す前記流体の量であるポンプ流量(Q)を調整する制御部(20)と、
を備えた供給装置(100)。 - 前記ポンプ(2)は、回転数を変動することにより前記ポンプ流量(Q)の調整が可能なモータを有しており、
前記制御部(20)は、前記ポンプ(2)のモータの回転数を制御して、前記ポンプ流量(Q)を調整する、
請求項1に記載の供給装置(100)。 - 前記第1点(H1)は前記タンク(1)の上方に位置する上限点(H1)であり、前記第2点(H2)は前記タンク(1)の下方であって前記上限点(H1)よりも下に位置する下限点(H2)であり、
前記制御部(20)は、前記流体検知部(10)において前記下限点(H2)の検知があった後から前記上限点(H1)の検知までの間の少なくともいずれかの時間で前記ポンプ(2)を運転する運転制御を行い、前記上限点(H1)の検知があった後から前記下限点(H2)の検知までの間の少なくともいずれかの時間で前記ポンプ(2)を停止する停止制御を行う、
請求項1または2に記載の供給装置(100)。 - 前記流体検知部(10)は、前記流体の有無について、前記タンク(1)における前記上限点(H1)よりもさらに上方の上警報点(H’1)と、前記下限点(H2)よりもさらに下方の下警報点(H’2)との少なくともいずれか一方における検知が可能である、
請求項3に記載の供給装置(100)。 - 前記制御部(20)は、前記流体検知部(10)が前記下限点(H2)を検知した後前記上限点(H1)を検知してさらに前記下限点(H2)を検知した場合に、前記下限点(H2)を検知した時から前記上限点(H1)を検知するまでに要する第1時間(Ta)における前記ポンプ流量(Q)である所定ポンプ流量(Qd)に対して前記第1時間(Ta)を乗じて、さらに前記第1時間(Ta)と前記上限点(H1)を検知した時から前記下限点(H2)を検知するまでに要する第2時間(Tb)との和で除することによって得られる値に基づいて、前記ポンプ流量(Q)を調整ポンプ流量(Q1)に調整する、
請求項1から4のいずれかに記載の供給装置(100)。 - 前記制御部(20)は、前記第2時間(Tb)の経過後であって前記調整ポンプ流量(Q1)に調整されるまでの所定時間(Te)の間、前記ポンプ流量(Q)を前記調整ポンプ流量(Q1)よりも流量の多い臨時ポンプ流量(Qt)に調整する、
請求項5に記載の供給装置(100)。 - 前記制御部(20)は、前記流体検知部(10)が前記下限点(H2)を連続して検知した場合に、前記臨時ポンプ流量(Qt)に前記所定時間(Te)を乗じた値と前記調整ポンプ流量(Q1)に前記所定時間(Te)の経過後から前記連続した検知のうちの後の検知までに要した時間を乗じた値との和を、前記連続した検知に要した時間で除することによって得られる値に基づいて、前記ポンプ流量(Q)を再調整ポンプ流量(Q3)に調整する、
請求項6に記載の供給装置(100)。 - 前記制御部(20)は、前記流体検知部(10)が前記下限点(H2)を連続して検知した場合に、前記ポンプ流量(Q)を前記第1時間(Ta)における前記所定ポンプ流量(Qd)に調整する、
請求項5に記載の供給装置(100)。 - 前記制御部(20)は、前記流体検知部(10)が前記下限点(H2)を連続して検知した場合に、前記所定ポンプ流量(Qd)に対して前記第1時間(Ta)を乗じた値と前記調整ポンプ流(Q1)に対して前記連続した検知に要した時間を乗じた値との和を、前記第1時間(Ta)と前記連続した検知に要した時間との和で除することによって得られる値に基づいて、前記ポンプ流量(Q)を直接再調整ポンプ流量(Q5)に調整する、
請求項5に記載の供給装置(100)。 - 前記制御部(20)は、前記流体検知部(10)が前記上限点(H1)を検知した後前記下限点(H2)を検知してさらに前記上限点(H1)を検知した場合に、前記下限点(H2)を検知した時から前記上限点(H1)を検知するまでに要する第1時間(Ta)における前記ポンプ流量(Q)である所定ポンプ流量(Qd)に対して前記第1時間(Ta)を乗じて、さらに前記第1時間(Ta)と前記上限点(H1)を検知した時から前記下限点(H2)を検知するまでに要する第2時間(Tb)との和で除することによって得られる値に基づいて、前記ポンプ流量(Q)を調整ポンプ流量(Q8)に調整する、
請求項1から4のいずれかに記載の供給装置(100)。 - 前記制御部(20)は、前記流体検知部(10)が前記上限点(H1)を連続して検知した場合に、前記調整ポンプ流量(Q8)に対して前記連続した検知に要した時間を乗じて得た値を、前記第2時間(Tb)と前記連続した検知に要した時間との和で除することによって得られる値に基づいて、前記ポンプ流量(Q)を直接再調整ポンプ流量(Q9)に調整する、
請求項10に記載の供給装置(100)。 - ポンプ(2)が流体を前記タンク(1)に対して供給する供給方法であって、
前記タンク(1)における第1点(H1)と前記第1点(H1)以外の第2点(H2)とのいずれかにおいて前記流体の有無を検知する第1ステップと、
前記第1ステップの検知の後に、前記第1点(H1)と前記第2点(H2)とのいずれかにおいて前記流体の有無を検知する第2ステップと、
前記第1ステップにおける検知から前記第2ステップにおける検知にまで要する検知時間間隔(Ta、Tb、Tc、Td)に基づいて、前記ポンプ(2)が運転時において単位時間当たりに流す前記流体の量であるポンプ流量(Q)を制御部(20)が調整する第3ステップと、
を備えた供給方法。 - タンク(201)から流体を外部に排出する排出装置(200)であって、
ポンプ(202)と、
前記タンク(201)における第1点(G1)と前記第1点(G1)以外の第2点(G2)とにおいて前記流体の有無を検知可能な流体検知部(210)と、
前記流体検知部(210)における検知時間間隔(Tm、Tn、To、Tp)に基づいて、前記ポンプ(202)が運転時において単位時間当たりに流す前記流体の量であるポンプ流量(P)を調整する制御部(220)と、
を備えた排出装置(200)。 - 前記ポンプ(202)は、回転数を変動することにより前記ポンプ流量(P)の調整が可能なモータを有しており、
前記制御部(220)は、前記ポンプ(202)のモータの回転数を制御して、前記ポンプ流量(P)を調整する、
請求項13に記載の排出装置(200)。 - 前記第1点(G1)は前記タンク(201)の上方に位置する上限点(G1)であり、前記第2点(G2)は前記タンク(201)の下方であって前記上限点(G1)よりも下に位置する下限点(G2)であり、
前記制御部(220)は、前記流体検知部(210)において前記下限点(G2)の検知があった後から前記上限点(G1)の検知までの間の少なくともいずれかの時間で前記ポンプ(202)を停止する停止制御を行い、前記上限点(G1)の検知があった後から前記下限点(G2)の検知までの間の少なくともいずれかの時間で前記ポンプ(202)を運転する運転制御を行う、
請求項13または14に記載の排出装置(200)。 - 前記流体検知部(210)は、前記流体の有無について、前記タンク(201)における前記上限点(G1)よりもさらに上方の上警報点(G’1)と、前記下限点(G2)よりもさらに下方の下警報点(G’2)との少なくともいずれか一方における検知が可能である、
請求項15に記載の排出装置(200)。 - 前記制御部(220)は、前記流体検知部(210)が前記上限点(G1)を検知した後前記下限点(G2)を検知してさらに前記上限点(G1)を検知した場合に、前記上限点(G1)を検知した時から前記下限点(G2)を検知するまでに要する第3時間(Tm)における前記ポンプ流量(P)である所定ポンプ流量(Pd)に対して前記第3時間(Tm)を乗じて、さらに前記第3時間(Tm)と前記下限点(G2)を検知した時から前記上限点(G1)を検知するまでに要する第4時間(Tn)との和で除することによって得られる値に基づいて、前記ポンプ流量(P)を調整ポンプ流量(P1)に調整する、
請求項13から16のいずれかに記載の排出装置(200)。 - 前記制御部(220)は、前記第4時間(Tn)の経過後であって前記調整ポンプ流量(P1)に調整されるまでの所定時間(Tq)の間、前記ポンプ流量(P)を前記調整ポンプ流量(P1)よりも流量の多い臨時ポンプ流量(Pt)に調整する、
請求項17に記載の排出装置(200)。 - 前記制御部(220)は、前記流体検知部(210)が前記上限点(G1)を連続して検知した場合に、前記臨時ポンプ流量(Pt)に前記所定時間(Tq)を乗じた値と前記調整ポンプ流量(P1)に前記所定時間(Tq)の経過後から前記連続した検知のうちの後の検知までに要した時間を乗じた値との和を、前記連続した検知に要した時間で除することによって得られる値に基づいて、前記ポンプ流量(P)を再調整ポンプ流量(P3)に調整する、
請求項18に記載の排出装置(200)。 - 前記制御部(220)は、前記流体検知部(210)が前記上限点(G1)を連続して検知した場合に、前記ポンプ流量(P)を前記第3時間(Tm)における前記所定ポンプ流量(Pd)に調整する、
請求項17に記載の排出装置(200)。 - 前記制御部(220)は、前記流体検知部(210)が前記上限点(G1)を連続して検知した場合に、前記所定ポンプ流量(Pd)に対して前記第3時間(Tm)を乗じた値と前記調整ポンプ流(P1)に対して前記連続した検知に要した時間を乗じた値との和を、前記第3時間(Tm)と前記連続した検知に要した時間との和で除することによって得られる値に基づいて、前記ポンプ流量(P)を直接再調整ポンプ流量(P5)に調整する、
請求項17に記載の排出装置(200)。 - 前記制御部(220)は、前記流体検知部(210)が前記下限点(G2)を検知した後前記上限点(G1)を検知してさらに前記下限点(G2)を検知した場合に、前記上限点(G1)を検知した時から前記下限点(G2)を検知するまでに要する第3時間(Tm)における前記ポンプ流量(P)である所定ポンプ流量(Pd)に対して前記第3時間(Tm)を乗じて、さらに前記第3時間(Tm)と前記下限点(G2)を検知した時から前記上限点(G1)を検知するまでに要する第4時間(Tn)との和で除することによって得られる値に基づいて、前記ポンプ流量(P)を調整ポンプ流量(P8)に調整する、
請求項13から16のいずれかに記載の排水装置(200)。 - 前記制御部(220)は、前記流体検知部(210)が前記下限点(G2)を連続して検知した場合に、前記調整ポンプ流量(P8)に対して前記連続した検知に要した時間を乗じて得た値を、前記第4時間(Tm)と前記連続した検知に要した時間との和で除することによって得られる値に基づいて、前記ポンプ流量(P)を直接再調整ポンプ流量(P9)に調整する、
請求項22に記載の排水装置(200)。 - タンク(201)から流体をポンプ(202)によって外部に排出する排出方法であって、
前記タンク(201)における第1点(G1)と前記第1点(G1)以外の第2点(G2)とのいずれかにおいて前記流体の有無を検知する第1ステップと、
前記第1ステップの検知の後に、前記第1点(G1)と前記第2点(G2)とのいずれかにおいて前記流体の有無を検知する第2ステップと、
前記第1ステップにおける検知から前記第2ステップにおける検知にまで要する検知時間間隔(Tm、Tn、To、Tp)に基づいて、前記ポンプ(202)が運転時において単位時間当たりに流す前記流体の量であるポンプ流量(P)を制御部(220)が調整する第3ステップと、
を備えた排出方法。
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