JP2005187708A - 導電性成形体及び発熱体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 0.5〜10g/10分のメルトフローレートを有する結晶性高分子50〜90重量%と、導電性粒子10〜50重量%からなる樹脂成分に、結晶性高分子に対し0.01〜0.5重量%の有機過酸化物を加えて、架橋成形した成形体であって、樹脂成分の見かけの活性化エネルギーEaoと、成形体の見かけの活性化エネルギーEaとの比Ea/Eaoが、1.1〜3.0であることを特徴とする導電性成形体。
【選択図】 なし
Description
しかし、同じゲル分率でも、結晶性高分子の種類、カーボンブラック含量により、最終的な組成物としての特性が異なり、必ずしも、満足できる成形性、高温での抵抗値安定性が得られなかった。
しかし、これらの文献に記載の方法では、成形時に架橋する場合、架橋剤量によっては成形の途中で粘度が大きくなって成形性が悪くなり、また、成形時の条件が変動することにより、架橋化の進行度が変化するという問題があった。
1.0.5〜10g/10分のメルトフローレートを有する結晶性高分子50〜90重量%と、導電性粒子10〜50重量%からなる樹脂成分に、
前記結晶性高分子に対し0.01〜0.5重量%の有機過酸化物を加えて、架橋成形した成形体であって、
前記樹脂成分の見かけの活性化エネルギーEaoと、前記成形体の見かけの活性化エネルギーEaとの比Ea/Eaoが、1.1〜3.0であることを特徴とする導電性成形体。
2.シート成形体であることを特徴とする1記載の導電性成形体。
3.2記載の導電性成形体に電極線を取り付けてなる面状発熱体。
4.1記載の導電性成形体で電極を被覆してなる線状発熱体。
5.0.5〜10g/10分のメルトフローレートを有する結晶性高分子50〜90重量%と、導電性粒子10〜50重量%からなる樹脂成分に、前記結晶性高分子に対し0.01〜0.5重量%の有機過酸化物を加え、
前記有機過酸化物の1分半減期温度より0〜20℃高い温度で成形することを特徴とする導電性成形体の製造方法。
即ち、本発明によれば、成形性を保持しながら、長期安定性、高温時の抵抗値安定性に優れる正温度係数特性を有する導電性成形体及び発熱体を提供できる。
本発明の導電性成形体は、結晶性高分子、導電性粒子からなる樹脂成分が有機過酸化物により架橋されている。
ポリエチレン、ポリエチレン糸共重合体である。
有機過酸化物の配合量は結晶性高分子100重量%に対し、0.01〜0.5重量%である。0.01重量%未満ではPTC特性の安定性が低下し、0.5重量%を超えると成形性が低下する恐れがある。好ましくは0.02〜0.3重量%、より好ましくは0.05〜0.2重量%である。
酸化防止剤や核剤等の添加剤を含むことができる。
1分半減期温度とはその温度において、もとの有機過酸化物が分解して、その活性酸素量が2分の1になるまでに要する時間が1分間であることを意味し、その有機過酸化物の分解速度係数、時間、分解量、樹脂濃度を測定することにより求められる。
見かけの活性化エネルギーは、島津製作所製キャピログラフにより、L=10mm、D=1mmのキャピラリーで、剪断速度6.61〜264sec―1、温度180、190、200℃で測定し、190℃基準でシフトファクターのアレニウスプロットより求める。
1.メルトフローレイト(MFR(g/10分))
JIS K7210―1999に従い、温度190℃、荷重2.16kgに基づいて測定した。
島津製作所製キャピログラフで、L=10mm、D=1mmのキャピラリーで、剪断速度6.61〜264sec―1、温度180、190、200℃で測定し、190℃基準でシフトファクターのアレニウスプロットより求めた。
高密度ポリエチレン(HDPE1)(出光石油化学(株)製、44DM)(MFR=1.0)とカーボンブラック(三菱化学(株)製、ダイアブラック−E)とを65:35の重量比で、二軸押出機により、予め混練して分散させペレット化した。ここに、架橋剤として、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t―ブチルパーオキシ)ヘキシン−3(1分半減期温度:193℃)を、高密度ポリエチレンの重量に対して0.05重量%加えて、Tダイ成形によりシート化した。シート化の成形温度は200℃であった。
このシート成形時には溶融粘度の著しい増大により、成形不能となることはなかった。また、著しいゲルの発生も見られなかった。
得られたシートを235mm幅×300mm長さにカットして、幅方向両端に電極線を取り付けて、200℃での抵抗値低下を調べた。結果を表1に示す。
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE1)(出光石油化学(株)製、商品名モアテック1018CN)(MFR=7.0)とカーボンブラックを62:38の重量比で、二軸押出機で予め混練して分散させペレット化した。これに、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t―ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を、直鎖状低密度ポリエチレンの重量に対して0.2重量%加えて、インフレーション成形によりシート化した。シート化の成形温度は200℃であった。
高密度ポリエチレン(HDPE1)(MFR=1.0)とカーボンブラックを65:35の重量比で、二軸押出機により、予め混練して分散させる。ここに、架橋剤として、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t―ブチルパーオキシ)ヘキシンを、高密度ポリエチレンの重量に対して0.005重量%加えて、Tダイ成形によりシート化した。シート化の成形温度は200℃であった。
このシート成形時には溶融粘度の著しい増大により成形不能となることはなかった。また、著しいゲルの発生も見られなかった。得られたシートについて実施例1と同様に200℃での抵抗値低下を調べた。結果を表1に示す。
高密度ポリエチレン(HDPE1)(MFR=1.0)とカーボンブラックを65:35の重量比で、二軸押出機により、予め混練して分散させペレット化した。ここに、架橋剤として、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t―ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を、高密度ポリエチレンの重量に対して1重量%加えて、Tダイ成形によりシート化した。シート化の成形温度は200℃であった。
コンベンショナルな触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン(HDPE2)(MFR=0.001)とカーボンブラックを62:38の重量比で、二軸押出機で予め混練して分散させペレット化した。これに、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t―ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を、直鎖状低密度ポリエチレンの重量に対して0.05重量%加えて、インフレーション成形によりシート化した。シート化の成形温度は200℃であった。
Claims (5)
- 0.5〜10g/10分のメルトフローレートを有する結晶性高分子50〜90重量%と、導電性粒子10〜50重量%からなる樹脂成分に、
前記結晶性高分子に対し0.01〜0.5重量%の有機過酸化物を加えて、架橋成形した成形体であって、
前記樹脂成分の見かけの活性化エネルギーEaoと、前記成形体の見かけの活性化エネルギーEaとの比Ea/Eaoが、1.1〜3.0であることを特徴とする導電性成形体。 - シート成形体であることを特徴とする請求項1記載の導電性成形体。
- 請求項2記載の導電性成形体に電極線を取り付けてなる面状発熱体。
- 請求項1記載の導電性成形体で電極を被覆してなる線状発熱体。
- 0.5〜10g/10分のメルトフローレートを有する結晶性高分子50〜90重量%と、導電性粒子10〜50重量%からなる樹脂成分に、前記結晶性高分子に対し0.01〜0.5重量%の有機過酸化物を加え、
前記有機過酸化物の1分半減期温度より0〜20℃高い温度で成形することを特徴とする導電性成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003432660A JP2005187708A (ja) | 2003-12-26 | 2003-12-26 | 導電性成形体及び発熱体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003432660A JP2005187708A (ja) | 2003-12-26 | 2003-12-26 | 導電性成形体及び発熱体 |
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JP2003432660A Pending JP2005187708A (ja) | 2003-12-26 | 2003-12-26 | 導電性成形体及び発熱体 |
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2003
- 2003-12-26 JP JP2003432660A patent/JP2005187708A/ja active Pending
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