JP2005187507A - クロロプレンゴム系接着剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】
クロロプレンゴム溶剤系接着剤は、アルキルフェノール樹脂を配合することでコンタクト型接着剤として優れた特性を示すが、アルキルフェノール樹脂に由来するホルムアルデヒドを低減させる必要があった。
【解決手段】
アルキルフェノール樹脂を含むクロロプレンゴム溶剤系接着剤にアジピン酸ヒドラジド系化合物を添加することで、接着物性に悪影響を与えることなくホルムアルデヒド放散速度が低減されたクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物を提供する。
クロロプレンゴム溶剤系接着剤は、アルキルフェノール樹脂を配合することでコンタクト型接着剤として優れた特性を示すが、アルキルフェノール樹脂に由来するホルムアルデヒドを低減させる必要があった。
【解決手段】
アルキルフェノール樹脂を含むクロロプレンゴム溶剤系接着剤にアジピン酸ヒドラジド系化合物を添加することで、接着物性に悪影響を与えることなくホルムアルデヒド放散速度が低減されたクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物を提供する。
Description
本発明は、ホルムアルデヒド放散速度の低減されたクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物に関するものである。
クロロプレンゴム系接着剤は、数多くの被着体に対して良好な接着性を示すことから種々の用途で使用されている(例えば非特許文献1参照)。クロロプレンゴム系接着剤には一般にアルキルフェノール樹脂が配合されており、接着剤の耐熱強度や粘着保持時間等の特性を向上させている(例えば非特許文献2,3参照)。
しかしながら、一方でアルキルフェノール樹脂はアルキルフェノールとホルムアルデヒドの付加縮合反応によって合成されていることから、未反応のホルムアルデヒドを含有する問題点を有している。
ホルムアルデヒドは所謂シックハウス症候群を引き起こす原因物質の一つと考えられており、建築基準法等でもその放散速度の規制が開始されている。
接着の技術Vol.21,No.4(2002)通巻65号(第4頁;1.3(2)項、第2段落) 接着剤データブック 第2版(2001)(第176頁;第IV章、24項),日本接着学会編,日刊工業新聞社刊 接着大百科(HANDBOOK OF ADHESIVES)(1993)(第206頁;第15章),朝倉書店刊
しかしながら、一方でアルキルフェノール樹脂はアルキルフェノールとホルムアルデヒドの付加縮合反応によって合成されていることから、未反応のホルムアルデヒドを含有する問題点を有している。
ホルムアルデヒドは所謂シックハウス症候群を引き起こす原因物質の一つと考えられており、建築基準法等でもその放散速度の規制が開始されている。
接着の技術Vol.21,No.4(2002)通巻65号(第4頁;1.3(2)項、第2段落) 接着剤データブック 第2版(2001)(第176頁;第IV章、24項),日本接着学会編,日刊工業新聞社刊 接着大百科(HANDBOOK OF ADHESIVES)(1993)(第206頁;第15章),朝倉書店刊
本発明は、かかる現状に鑑みて、アルキルフェノール樹脂を含有していながらホルムアルデヒド放散速度が低いクロロプレンゴム溶剤系接着剤を供することを目的としている。
本発明は、クロロプレン系重合体、アルキルフェノール樹脂を必須成分として含有する溶剤系接着剤を調製する際に、アジピン酸ヒドラジド系化合物を添加することでホルムアルデヒド放散速度を低減することが出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、クロロプレン系重合体、アルキルフェノール樹脂を必須成分として含有する溶剤系接着剤において、アジピン酸ヒドラジド系化合物を添加してなることを特徴とするホルムアルデヒド放散速度が低減されたクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物に関するものである。
更には、該接着剤組成物において、有機溶剤としてパラフィン系炭化水素及び/またはナフテン系炭化水素から選ばれる無極性溶剤と、極性溶剤とを組み合わせて用いることを特徴とするクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物に関するものである。
本発明で得られるクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物は、アジピン酸ヒドラジド系化合物の添加量を調節することで、建築基準法に規定されるホルムアルデヒドの放散速度を5.0μg/m2・h以下にすることができる。
更には、該接着剤組成物において、有機溶剤としてパラフィン系炭化水素及び/またはナフテン系炭化水素から選ばれる無極性溶剤と、極性溶剤とを組み合わせて用いることを特徴とするクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物に関するものである。
本発明で得られるクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物は、アジピン酸ヒドラジド系化合物の添加量を調節することで、建築基準法に規定されるホルムアルデヒドの放散速度を5.0μg/m2・h以下にすることができる。
本発明で云うクロロプレン系重合体(以下CRと称す)とは、2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下クロロプレンと称す)の単独重合体、またはクロロプレン及びクロロプレンと共重合可能な単量体の共重合体のことである。
本発明では、単独重合体、共重合体の何れも使用可能であるが、接着強度の観点からは、クロロプレン単独重合体を用いた方が好ましい。
本発明では、単独重合体、共重合体の何れも使用可能であるが、接着強度の観点からは、クロロプレン単独重合体を用いた方が好ましい。
ここで、クロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸又はそのエステル類、メタクリル酸又はそのエステル類等が挙げられ、必要に応じて2種類以上用いても構わない。
本発明におけるCRの構造は、特に限定されるものではないが、重合温度、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤、最終重合率等を適切に選定、制御することで、分子量、分子量分布、分子末端構造、結晶化速度等を調整することが可能である。
接着物性の観点からは、結晶化速度は早い方が好ましい。
接着物性の観点からは、結晶化速度は早い方が好ましい。
本発明におけるアルキルフェノール樹脂とは、アルキルフェノールとホルムアルデヒドの付加縮合反応によって得られる樹脂であり、アルキル基の違いや反応条件の違いにより種々のものがある。アルキル基としては、t−ブチル,t−アミル,t−オクチル等が一般的であり、特にt−ブチルが使用されることが多い。また、アルキル基ではないがパラフェニルフェノールもアルキルフェノール樹脂の原料として使用されることがある。本発明においては、何れのアルキルフェノール樹脂でも用いることが出来る。
また、アルキルフェノール樹脂は、付加縮合反応の際の反応条件によりメチロール基が生成する。本発明ではメチロール基の生成量の如何に係わらず使用することができるが、接着強度の観点からはメチロール基の多いものが好ましい。
また、アルキルフェノール樹脂は、付加縮合反応の際の反応条件によりメチロール基が生成する。本発明ではメチロール基の生成量の如何に係わらず使用することができるが、接着強度の観点からはメチロール基の多いものが好ましい。
本発明において、アルキルフェノール樹脂の使用量は特に限定するものではないが、接着強度の観点からは、クロロプレン系重合体100質量部に対して10〜100質量部の使用が好ましく、より好ましくは20〜60質量部、最も好ましくは30〜50質量部である。
アルキルフェノール樹脂は酸化マグネシウムとキレート反応することでクロロプレンゴム系接着剤に優れた耐熱性を付与するが、そのためには接着剤の調製に先立ってアルキルフェノール樹脂と酸化マグネシウムを予めキレート反応させておく、所謂前反応(Prereaction)を行うことが好ましい。前反応を行うことで耐熱性の向上や相分離性の改良等を行うことが出来る。
本発明では、アジピン酸ヒドラジド系化合物を添加することで、ホルムアルデヒドの放散速度を低減する。ここで云うアジピン酸ヒドラジド系化合物とは、アジピン酸とヒドラジンの縮合反応生成物のことであり、アジピン酸とヒドラジンの1:2縮合物であるアジピン酸ジヒドラジドや、更にアジピン酸との縮合が起こったポリアジピン酸ヒドラジド類のことである。
アジピン酸ヒドラジド系化合物の添加量は、用いるアルキルフェノール樹脂の種類や量を勘案して、ホルムアルデヒドの低減効果を観察しながら調整する。
その添加量は、アルキルフェノール樹脂100質量部当たり0.01〜5質量部の使用が好ましく、より好ましくは0.1〜3質量部であり、最も好ましくは0.5〜2質量部である。
5質量部より多い添加量の場合は、接着物性の低下を招く危険性があることから好ましくなく、一方0.01質量部未満の添加量ではその効果が見出されにくい。
その添加量は、アルキルフェノール樹脂100質量部当たり0.01〜5質量部の使用が好ましく、より好ましくは0.1〜3質量部であり、最も好ましくは0.5〜2質量部である。
5質量部より多い添加量の場合は、接着物性の低下を招く危険性があることから好ましくなく、一方0.01質量部未満の添加量ではその効果が見出されにくい。
また、アジピン酸ヒドラジド系化合物の添加タイミングは特に限定するものではないが、目的とする以外の副反応を極力防止する意味から、アルキルフェノール樹脂と酸化マグネシウムの前反応を行う前が好ましい。即ち、アルキルフェノール樹脂を有機溶剤に溶解しアジピン酸ヒドラジド系化合物を添加することで遊離のホルムアルデヒドを処理した後、酸化マグネシウムを加えて前反応を実施し、アルキルフェノール樹脂をキレート化する。次いでこのキレート化されたアルキルフェノール樹脂を用いて接着剤の調製を行うことが好ましい。
本発明の接着剤組成物を調製する際に用いる有機溶剤には特に限定は無く、クロロプレン重合体の溶解性を勘案の上、決定すれば良い。クロロプレン重合体の溶解性は、前述の非特許文献3中の214頁及び215頁(図15.6)に詳しい。クロロプレン重合体の親溶媒でなくとも極性溶剤と無極性溶剤を適当に組み合わせることで使用することが可能である。
具体的な有機溶剤としては、トルエン,キシレン,クロロベンゼン,塩化メチレン,クロロホルム,四塩化炭素,テトラクロロエタン,ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタン,イソオクタン,ノナン,デカン,シクロヘキサン,メチルシクロヘキサン,工業用ガソリン,テトラヒドロナフタレン,アセトン,メチルエチルケトン,ジエチルケトン,メチルブチルケトン,ジイソブチルケトン,シクロヘキサノン,シクロペンタノン,酢酸エチル,酢酸プロピル,酢酸ブチル,オクチルアセテート,ブチルプロピオネート,ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン,N,N−ジメチルホルムアミド等が例示される。
具体的な有機溶剤としては、トルエン,キシレン,クロロベンゼン,塩化メチレン,クロロホルム,四塩化炭素,テトラクロロエタン,ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタン,イソオクタン,ノナン,デカン,シクロヘキサン,メチルシクロヘキサン,工業用ガソリン,テトラヒドロナフタレン,アセトン,メチルエチルケトン,ジエチルケトン,メチルブチルケトン,ジイソブチルケトン,シクロヘキサノン,シクロペンタノン,酢酸エチル,酢酸プロピル,酢酸ブチル,オクチルアセテート,ブチルプロピオネート,ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン,N,N−ジメチルホルムアミド等が例示される。
しかしながら、近年は有毒性や環境問題の観点から、ベンゼンやトルエンに代表される芳香族系の有機溶剤の削減が求められており、それらの使用は好ましくない。そのため、非芳香族溶剤の使用が好ましいが、この際にはCRの溶解性から、無極性溶剤と極性溶剤の混合溶剤系が用いられる。
無極性溶剤としては、パラフィン系炭化水素類やナフテン系炭化水素類が例示されるが、CRやアルキルフェノール樹脂との相溶性を考慮するとナフテン系溶剤の使用がより好ましい。ナフテン系溶剤としてはシクロヘキサン,メチルシクロヘキサン,ジメチルシクロヘキサン等が例示されるが、価格や取り扱いの容易さからシクロヘキサンが最も好ましい。また、溶剤のコストの観点からは、水素化反応等により芳香族成分を水素化した工業用ガソリン等の使用も推奨される。
極性溶剤としては、酢酸エチルに代表されるエステル類やメチルエチルケトンに代表されるケトン類が例示されるが、ケトン類の使用はアジピン酸ヒドラジド系化合物とホルムアルデヒドの反応を阻害する恐れがあるため、エステル類の使用がより好ましい。
無極性溶剤としては、パラフィン系炭化水素類やナフテン系炭化水素類が例示されるが、CRやアルキルフェノール樹脂との相溶性を考慮するとナフテン系溶剤の使用がより好ましい。ナフテン系溶剤としてはシクロヘキサン,メチルシクロヘキサン,ジメチルシクロヘキサン等が例示されるが、価格や取り扱いの容易さからシクロヘキサンが最も好ましい。また、溶剤のコストの観点からは、水素化反応等により芳香族成分を水素化した工業用ガソリン等の使用も推奨される。
極性溶剤としては、酢酸エチルに代表されるエステル類やメチルエチルケトンに代表されるケトン類が例示されるが、ケトン類の使用はアジピン酸ヒドラジド系化合物とホルムアルデヒドの反応を阻害する恐れがあるため、エステル類の使用がより好ましい。
本発明のクロロプレンゴム系接着剤には、酸化マグネシウムを加えることが望ましい。酸化マグネシウムは、前述の様にアルキルフェノール樹脂とキレート反応を行うことで、クロロプレンゴム系接着剤の性能を向上させる効果があることから、使用が強く推奨される。
また、酸化亜鉛についても酸化マグネシウムと組み合わせて使用することでクロロプレン重合体に対し有効な受酸剤として働き、劣化を抑制する効果があることから使用することが望ましい。
また、酸化亜鉛についても酸化マグネシウムと組み合わせて使用することでクロロプレン重合体に対し有効な受酸剤として働き、劣化を抑制する効果があることから使用することが望ましい。
本発明の接着剤組成物にはアルキルフェノール樹脂以外の粘着付与樹脂を併用することも可能である。具体的には、ロジン樹脂、ロジンエステル、重合ロジン樹脂、水添ロジン樹脂、ポリテルペン樹脂、α−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、テルペンフェノール樹脂、C5留分系石油樹脂、C9留分系石油樹脂、C5/C9留分系石油樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、キシレン樹脂、クマロン樹脂、クマロン−インデン樹脂などが例示できるがこれらに限定されるものではない。
本発明で得られるクロロプレンゴム系接着剤には、上述した以外にも、要求性能に合わせて、充填剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シランカップリング剤、塩素化ゴム、塩素化ポリエチレン、硬化剤、酸化マグネシウム又は酸化亜鉛以外の金属酸化物等を任意に添加することができる。
[実施例1]
以下、実施例及び比較例により本発明の効果を詳しく説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。なお、以下の説明において特に断りのない限り、部および%は質量基準で表す。
以下、実施例及び比較例により本発明の効果を詳しく説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。なお、以下の説明において特に断りのない限り、部および%は質量基準で表す。
[実験例1]
撹拌翼及びコンデンサーのセットされたガラス製反応器中で、アルキルフェノール樹脂(スケネクタデイ社製SP−551)50部を室温でトルエン117部に溶解した。次いでアジピン酸ヒドラジド系化合物(大塚化学製ケムキャッチH−6000HS)0.6部を添加し、室温で3時間反応させた。その後、酸化マグネシウム4部を加え3時間前反応を行った。
クロロプレンゴム(電気化学工業製A−90)100部、酸化防止剤BHT2部、酸化マグネシウム4部、酸化亜鉛5部をトルエン435部に加え、室温で24時間撹拌、溶解してクロロプレンゴム系接着剤を調製した。
得られた接着剤を、次に示す物性試験へ供した。
撹拌翼及びコンデンサーのセットされたガラス製反応器中で、アルキルフェノール樹脂(スケネクタデイ社製SP−551)50部を室温でトルエン117部に溶解した。次いでアジピン酸ヒドラジド系化合物(大塚化学製ケムキャッチH−6000HS)0.6部を添加し、室温で3時間反応させた。その後、酸化マグネシウム4部を加え3時間前反応を行った。
クロロプレンゴム(電気化学工業製A−90)100部、酸化防止剤BHT2部、酸化マグネシウム4部、酸化亜鉛5部をトルエン435部に加え、室温で24時間撹拌、溶解してクロロプレンゴム系接着剤を調製した。
得られた接着剤を、次に示す物性試験へ供した。
≪接着剤粘度≫
得られた接着剤サンプルの粘度は、ブルックフィールド型粘度計を用い、25℃、12rpmで測定した。
得られた接着剤サンプルの粘度は、ブルックフィールド型粘度計を用い、25℃、12rpmで測定した。
≪ホルムアルデヒド放散速度の分析≫
JIS A1901:2003に準拠して小型チャンバー法にて実施した。
試料負荷率:0.4m2/m3。塗布量:SUS板63mm角×2枚にそれぞれ試料約1.19gを塗布。室温で60分間静置後、チャンバーに縦置きで設置。
チャンバー:20L,28℃,50%RH,換気回数0.5回/h。サンプリング:24時間後。
測定方法:DNPH誘導体化−HPLC法。
JIS A1901:2003に準拠して小型チャンバー法にて実施した。
試料負荷率:0.4m2/m3。塗布量:SUS板63mm角×2枚にそれぞれ試料約1.19gを塗布。室温で60分間静置後、チャンバーに縦置きで設置。
チャンバー:20L,28℃,50%RH,換気回数0.5回/h。サンプリング:24時間後。
測定方法:DNPH誘導体化−HPLC法。
≪剥離強度の測定≫
キャンバス(9号,25mm×100mm)2枚の片側(25×60mm)に接着剤サンプル200g/m2(ドライ換算)を塗布し、一晩乾燥させた。同じ操作をもう一度繰り返し、2回の下塗りとした。本塗布として、もう一度接着剤サンプル200g/m2(ドライ換算)を塗布し、30分間乾燥させた。被着体を貼り合わせ、10ポンドローラーにて5往復圧着した。養生7日後、被着体試料の剥離強度を測定した。
剥離強度は、引っ張り試験機により、23℃雰囲気下、引張り速度50mm/minでT型剥離強度を測定した。
キャンバス(9号,25mm×100mm)2枚の片側(25×60mm)に接着剤サンプル200g/m2(ドライ換算)を塗布し、一晩乾燥させた。同じ操作をもう一度繰り返し、2回の下塗りとした。本塗布として、もう一度接着剤サンプル200g/m2(ドライ換算)を塗布し、30分間乾燥させた。被着体を貼り合わせ、10ポンドローラーにて5往復圧着した。養生7日後、被着体試料の剥離強度を測定した。
剥離強度は、引っ張り試験機により、23℃雰囲気下、引張り速度50mm/minでT型剥離強度を測定した。
≪軟化点の測定≫
剥離試験と同様に養生7日にて作製したキャンバスの試験片を、接着面が25×25mmになる様に切断し、軟化点試験片を作製した。試験片を38℃に保った試験槽の中にセットし、500gのおもりを吊るした。5分間に2℃の速度で試験槽の温度を昇温し、おもりが落下した時の温度を測定した。
[実施例2]
剥離試験と同様に養生7日にて作製したキャンバスの試験片を、接着面が25×25mmになる様に切断し、軟化点試験片を作製した。試験片を38℃に保った試験槽の中にセットし、500gのおもりを吊るした。5分間に2℃の速度で試験槽の温度を昇温し、おもりが落下した時の温度を測定した。
[実施例2]
使用した有機溶剤をトルエンから、シクロヘキサン/酢酸エチルの組合せに変更した以外は実施例1と同様に試験を行い、実施例2とした。
[比較例1]
[比較例1]
アジピン酸ヒドラジド系化合物を使用しなかった以外は実施例2と同様に試験を実施し、比較例1とした。
[比較例2]
[比較例2]
アルキルフェノール樹脂の替わりにテルペンフェノール樹脂(荒川化学工業製タマノル803)を用いた以外は比較例1と同様に試験を実施し、比較例2とした。
実施例と比較例の結果をまとめて表1に示した。表1から判る通り、アジピン酸ヒドラジド系化合物を添加した実施例は、何れもアジピン酸ヒドラジド系化合物を加えない場合に比較し、ホルムアルデヒド放散速度が低下していることが判る。また、接着物性もアジピン酸ヒドラジド系化合物を添加しない場合と遜色ないことが判る。
アルキルフェノール樹脂の替わりにテルペンフェノール樹脂を用いた場合には、アジピン酸ヒドラジド系化合物を添加しなくともホルムアルデヒド含有量は低いが、接着物性が劣る欠点がある。
アルキルフェノール樹脂の替わりにテルペンフェノール樹脂を用いた場合には、アジピン酸ヒドラジド系化合物を添加しなくともホルムアルデヒド含有量は低いが、接着物性が劣る欠点がある。
本発明によって得られるクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物の用途は特に限定されるものではなく、種々の分野で好適に用いられる。特にアルキルフェノール樹脂を含有していながらホルムアルデヒド放散速度が低いことから、建材・木工用途で使用されるコンタクト型接着剤として好適である。
Claims (4)
- クロロプレン系重合体、アルキルフェノール樹脂を必須成分として含有する有機溶剤系接着剤において、アジピン酸ヒドラジド系化合物を添加してなることを特徴とするクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物。
- 請求項1に記載されたアジピン酸ヒドラジド系化合物の添加量が、アルキルフェノール樹脂100質量部当たり0.01〜5質量部であることを特徴とするクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物。
- 請求項1又は請求項2に記載したアルキルフェノール樹脂とアジピン酸ヒドラジド系化合物を添加後に、酸化マグネシウムを添加することを特徴とするクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物。
- 請求項1〜請求項3の接着剤組成物において、有機溶剤としてパラフィン系炭化水素及び/またはナフテン系炭化水素から選ばれる無極性溶剤と、極性溶剤とを組み合わせて用いることを特徴とするクロロプレンゴム溶剤系接着剤組成物。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005350627A (ja) * | 2004-06-14 | 2005-12-22 | Cemedine Co Ltd | クロロプレン系接着性組成物 |
JP2007126632A (ja) * | 2005-10-06 | 2007-05-24 | Taoka Chem Co Ltd | 2−シアノアクリレート系接着剤組成物 |
JP2010150906A (ja) * | 2008-11-27 | 2010-07-08 | Kaneka Corp | 断熱防水構造及び断熱防水工法 |
JP2012111862A (ja) * | 2010-11-25 | 2012-06-14 | Denki Kagaku Kogyo Kk | ポリクロロプレン系接着剤組成物及びその製造方法 |
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2003
- 2003-12-24 JP JP2003427185A patent/JP2005187507A/ja active Pending
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