JP2005187470A - 制汗デオドラントスティック組成物 - Google Patents

制汗デオドラントスティック組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 好適な強度及び硬度を有するとともに、使用感にも優れた制汗デオドラントスティック組成物の提供。
【解決手段】
(A)制汗剤 0.5〜60質量%、
(B)固化剤 3〜35質量%、及び
(C)炭素数9〜30の不飽和脂肪酸 0.001質量%以上1質量%未満
を含有する制汗デオドラントスティック組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、スティック状の制汗デオドラント組成物に関する。
多くのスティック状制汗デオドラント組成物が知られている。これらの製品は、通常、例えば、ジルコニウム塩及び/又はアルミニウム塩等の収斂剤を、液体担体に溶解又は分散させて含有し、この溶液又は分散液は固体マトリックス中に含有され、固体又はスティック状製品となる。このような固体制汗デオドラントスティック組成物は、汗と臭いを効果的に抑えるよう設計されるとともに、皮膚に塗布しやすく、優れた使用感があり、十分な制汗デオドラント効果を有して、消費者に受け入れられることも重要である。また、消費者に良く受け入れられるためには、塗布時に滑らかにすべり、刺激がなく、塗布後の皮膚に白残りがほとんどないということも重要である。
固体状の製品は、好ましい物理的特性を与える種々の固化剤システムにより形成される。ひとつのタイプは、石鹸/アルコールゲル固化剤であるが、これを用いた場合には、ゲル構造が不安定であるなど、安定性の問題があり、また、このようなスティックは、使用感の点で消費者にあまり受け入れられない。他のタイプとして、固化剤としてワックス状物質を用いるものがある。このタイプのスティックに最も一般的に用いられるワックス状物質としては、長鎖脂肪アルコールがある。長鎖脂肪アルコールは、揮発性シリコーン油と組み合わせて用いられることがある。このような脂肪アルコール/揮発性シリコーン油ベースの固体スティックは、石鹸ゲルのような安定性の問題はないが、硬度や強度の点で劣ることがある。ワックス状固化剤を多量に配合すると、非常に硬い構造になってしまう。このため、脂肪アルコール/揮発性シリコーン油ベースのスティックにおいて、脆くならず、硬くなりすぎず、化粧品として受け入れられるような組成物が求められている。
固体状スティックの硬さは、折損に対する強さ、高温における保存安定性、滑らかな皮膚上でのすべり、使用時のドライ感等の製品の使用感などの品質に関係するものである。好ましくない固体状の製品ではまた、塗布後の皮膚に白残りが生じる傾向がある。この白残りは、使用者が使用感の点で不満になるばかりでなく、衣類を汚すことにもなる。このように、スティックの硬さをコントロールすることは、製品の品質全体を改善するために重要である。
制汗デオドラントスティックの品質、特性及び使用感を改善する試みがなされてきた。例えば、特許文献1には、炭素数20以上の長鎖脂肪アルコールを用いて、固体スティックの硬度を改善している。
強度及び硬度とともに、使用感をもより満足する制汗デオドラントスティック組成物がさらに望まれていた。
米国特許第4725432号明細書
本発明の目的は、好適な強度及び硬度を有するとともに、使用感にも優れた制汗デオドラントスティック組成物を提供することにある。
本発明者らは、制汗剤、固化剤及び不飽和脂肪酸を特定の割合で用いることにより、特に、不飽和脂肪酸の含有量を0.001質量%以上1質量%未満とすることにより、好適な強度及び硬度を有するとともに、皮膚に塗布しやすく、使用感に優れ、刺激がなく、十分な制汗デオドラント効果が得られ、しかも塗布後に肌上に白残りがほとんどない制汗デオドラントスティック組成物が得られることを見出した。
本発明は、
(A)制汗剤 0.5〜60質量%、
(B)固化剤 3〜35質量%、及び
(C)炭素数9〜30の不飽和脂肪酸 0.001質量%以上1質量%未満
を含有する制汗デオドラントスティック組成物を提供するものである。
本発明の制汗デオドラントスティック組成物は、好適な強度及び硬度を有するとともに、皮膚に塗布しやすく、使用感に優れ、刺激がなく、十分な制汗デオドラント効果が得られ、しかも塗布後に肌上に白残りがほとんどない。また、使用時に好ましい香りを有するものである。
特に、ワックス状物質を固化剤として用いた場合には、該ワックス状物質を多量に用いなくても十分な硬さのスティックを得ることができる。硬さは、所望の塗布レオロジーが得られ、使用感が良く、塗布後の肌上での白残りがないよう、それぞれのスティック組成に応じて、好ましい範囲に選択される。また、優れた使用感を、低いコストで得ることができる。
本発明のスティック組成物は、制汗デオドラントスティック組成物であるが、他の化粧料媒体としても用いることができる。さらに、不飽和脂肪酸の中には好ましくない臭いを有するものがあり、制汗デオドラントスティック組成物には好ましくないが、本発明においては、含有量を限定することにより、このような臭いはない。
本発明において示されている、値、含有量、測定値は、特に記載されていない場合は、常態、すなわち、1気圧、相対湿度50%、25℃でのものである。
本発明のスティック組成物は、皮膚に塗布するのに好適な制汗剤を、汗や臭いを抑えるのに十分な濃度で含有する。
成分(A)の制汗剤は、固体であるのが好ましい。また、制汗剤は、組成物中に微粒子として分散しているのが好ましく、微粒子の平均粒径は約100μm以下、特に約20μm以下、更に約10μm以下であるのが好ましい。好ましい平均粒径は、約0.1〜100μm、特に0.1〜20μm、更に0.1〜10μmである。これらは、微小粒子又は微小球体で、高い嵩密度(例えば、約0.7g/cm3以上)であるのが好ましい。
本発明においては、公知の制汗剤を用いることができる。かかる制汗剤としては、例えばアルミニウム、ジルコニウム、亜鉛等の無機塩、有機塩などの収斂性金属塩が挙げられる。特に、アルミニウムハライド、アルミニウムクロロハイドレート、アルミニウムヒドロキシハライド、ジルコニルオキシハライド、ジルコニルヒドロキシハライド等のアルミニウム含有塩及び/又はジルコニウム含有塩又はそれらを含有する物質が好ましい。
アルミニウム塩としては、次式
Al2(OH)aClb・xH2O
(式中、aは2〜5の数を示し、a及びbの合計は6を示し、xは1〜6の数を示す)
で表わされるものが好ましく、特に、a=4である「5/6 ベーシック クロロヒドロキシド」と呼ばれるアルミニウムクロロヒドロキシドが好ましい。
このようなアルミニウム塩は、例えば米国特許第3887692号明細書、米国特許第3904741号明細書等に記載されている方法により製造することができる。また、英国特許第2048229号明細書に記載されているアルミニウム塩の混合物を用いることもできる。
ジルコニウム塩としては、次式
ZrO(OH)2-aCla・xH2O
(式中、aは1.5〜1.897の数を示し、xは1〜7の数を示す)
で表わされるものが好ましい。また、更にアルミニウム及びグリシンを含むジルコニウムコンプレックスが好ましく、このようなコンプレックスは、ZAGコンプレックスとして、例えば米国特許第3792068号明細書、米国特許第4120948号明細書等に記載されている。ZAGコンプレックスは、アルミニウム、ジルコニウム、塩素を含有していることを、化学的に分析することができる。
好ましい制汗剤としては、アルミニウムクロロハイドレート、アルミニウムジクロロハイドレート、アルミニウムセスキクロロハイドレート、アルミニウム・クロロハイドレックス・プロピレングリコールコンプレックス、アルミニウム・ジクロロハイドレックス・プロピレングリコールコンプレックス、アルミニウム・セスキクロロハイドレックス・プロピレングリコールコンプレックス、アルミニウム・クロロハイドレックス・ポリエチレングリコールコンプレックス、アルミニウム・ジクロロハイドレックス・ポリエチレングリコールコンプレックス、アルミニウム・セスキクロロハイドレックス・ポリエチレングリコールコンプレックス、アルミニウム・ジルコニウム・トリクロロハイドレート、アルミニウム・ジルコニウム・テトラクロロハイドレート、アルミニウム・ジルコニウム・ペンタクロロハイドレート、アルミニウム・ジルコニウム・オクタクロロハイドレート、アルミニウム・ジルコニウム・トリクロロハイドレックス・グリシンコンプレックス、アルミニウム・ジルコニウム・テトラクロロハイドレックス・グリシンコンプレックス、アルミニウム・ジルコニウム・オクタクロロハイドレックス・グリシンコンプレックス、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等が挙げられる。
市販品としては、例えばアルミニウム・ジルコニウムクロライド・プロピレングリコールコンプレックスとして、REZAL 36 PGP Powder、REACH AZP-908 PG Powder(以上、Reheis社製)、Westchlor ZR41 PG ASP Poweder(Westwood Chemical社製)等;アルミニウム・ジルコニウムクロライド・グリシンコンプレックスとして、REACH AZP-908、REACH AZP-908SUF、REACH AZP-902(以上、Reheis社製)等を使用することができる。
成分(A)の制汗剤は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.5〜60質量%、好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは10〜30質量%含有される。かかる範囲において、汗や臭いを抑える効果が十分に得られ、皮膚刺激等の問題がない。
なお、この質量%は、水や、グリシン、グリシン塩、他の錯化剤を除き、無水金属塩として計算したものである。
本発明で用いる成分(B)の固化剤は、所望の粘度、レオロジー、組織構造(texture)及び/又は硬さのスティック状にしたり、組成物中に固体又は液体を分散させるのに寄与する。
本発明において、「固化剤」とは、組成物を固め、ゲル化させ、粘度を付与し、濃度を高め、及び/又は懸濁させる性質を有するか、最終的な製品形態を付与する物質をいう。このような固化剤としては、ワックス、ゲル化剤、高分子又は非高分子増粘剤が挙げられる。このような物質は、一般に、常態で固体であり、ワックス(ワックス状物質)、有機固体、変性シリコーン固体、結晶、又は他のゲル化剤や、これらの組み合わせを含む。固化剤は、融点が約40℃以上で、体温以下の温度で固体であるのが好ましい。
本発明で用いられる固化剤としては、C14−C40脂肪アルコール、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸のほか、硬化ヒマシ油(Castor Wax)、ミツロウ、モンタンロウ、オゾケライト、セレシン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ホホバエステルワックス、硬化植物油、シリコーンエラストマー、アルキル変性シリコーンワックス等が挙げられる。特に、ステアリルアルコール、セチルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール等の長鎖脂肪アルコール;硬化ヒマシ油が好ましい。
市販品としては、長鎖脂肪アルコールとして、CO-1985(プロクター&ギャンブル社製)、NACOL 20-95、NACOL 22-98、NAFOL 1822B(以上、Sasol社製)等が挙げられ;硬化ヒマシ油として、Castorwax MP80(Caschem社製)等が挙げられる。その他、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary に記載されているものを使用することができる。
固化剤として使用される変性シリコーンワックスとしては、特に制限されないが、AMS-C30(C30−C45アルキルメチコーン;ダウ・コーニング社製)、Silcare 41M80(C24−C28アルキルジメチコーン;Clariant社製)、GESF1642(C30−C45アルキルジメチコーン;General Electric社製)、KT-18(ジメチルステアリルポリシロキサン;GE東芝シリコーン社製)等が挙げられる。
その他、変性シリコーンワックスとしては、米国特許第5654362号明細書、米国特許第5919437号明細書、米国特許第5976514号明細書、米国特許第5891424号明細書、米国特許第6060546号明細書、米国特許第6352688号明細書、米国特許公開第2003/0202949号公報等に記載されているものを使用することができる。
本発明において、固化剤として用いられるゲル化剤としては、公知のものを使用することができ、例えば脂肪酸ゲル化剤、脂肪酸エステルゲル化剤、脂肪酸アミドゲル化剤、コレステロール類、ラノリン類、他のアミドゲル化剤、固体トリグリセライドゲル化剤等が挙げられる。特に、12−ヒドロキシステアリン酸、N−ラウロイルグルタミン酸ジブチルアミドが好ましい。
また、固体状の非置換トリグリセライドゲル化剤としては、トリステアリン酸グリセリル、全硬化エルカ酸菜種油(例えば、HEAR Oil、CanAmera社製)、全硬化クランベ油、トリベヘニン酸グリセリル(例えば、Syncrowax HR-C、Croda社製)等が挙げられる。特に、全硬化エルカ酸菜種油が好ましい。また、米国特許第5959368号明細書、米国特許第6352688号明細書に記載されているゲル化剤を、固化剤として用いることができる。
成分(B)の固化剤は、1種以上を用いることができ、全組成中に3〜35質量%、好ましくは3〜30質量%、特に好ましくは3〜25質量%含有される。かかる範囲において、好適な硬度を有し、使い易いスティック製剤が得られる。
成分(C)の不飽和脂肪酸は、適度な硬さと良好な物理的特性のスティックを得るために特定量で用いられるものである。
かかる不飽和脂肪酸としては、炭素数9〜30のものが好ましく、例えばオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、パルミトレイン酸等が挙げられる。これらの脂肪酸又は脂肪酸混合物は、キリ油、紅花油、ヤシ油、コーン油、綿実油、魚油、鯨油、ヒマワリ油、ゴマ油、アマニ油、ヒマシ油、米胚芽油、牛脂等の天然油脂から得ることもできる。
不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸が好ましく、特に、オレイン酸が好ましい。
これらの不飽和脂肪酸は、制汗デオドラント組成物において、例えば保湿剤(emollient)として比較的多量に用いることが既に知られているが、本発明では、特定少量の不飽和脂肪酸を用いることにより、スティックの硬度と強度に関係する物理特性が調整されたのである。
成分(C)の不飽和脂肪酸は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.001質量%以上1質量%未満、好ましくは0.01〜0.9質量%、より好ましくは0.1〜0.8質量%、特に好ましくは0.1〜0.7質量%、更に好ましくは0.2〜0.6質量%、就中好ましくは0.2〜0.5質量%含有される。
この範囲内であれば、十分なすべりが得られ、油性感がなく、白残りによる衣類の汚れが少ないなど、好ましい使用感を得ることができる。0.001質量%未満ではスティックの硬度を調整する効果が乏しく、1質量%以上では、硬度が低下するとともに、脂肪酸特有の臭いが生じるので好ましくない。
本発明のスティック組成物は、更に(D)液体担体を含有することができ、全組成中に、好ましくは10〜80質量%、特に好ましくは20〜70質量%含有される。この含有量は、製品の硬さ、組成物中の他の成分などにより、異なる。液体担体は、水性又は非水性液体、また、揮発性・不揮発性のいずれでも良く、パーソナルケア製品や、他の皮膚外用剤に通常用いられているものを、使用することができる。
ここで、「揮発性」とは、25℃で蒸気圧が測定されるものである。通常、蒸気圧が0.01〜6mmHg、好ましくは0.02〜1.5mmHgで、1気圧における沸点が250℃未満のものである。一方、「不揮発性」とは、上記の「揮発性」に該当しないものである。
液体担体としては、環状シリコーン、直鎖及び/又は分岐鎖シリコーン等の揮発性シリコーンが好ましい。揮発性シリコーンは、全組成中に5〜80質量%、特に10〜60質量%、更に15〜60質量%含有されるのが好ましい。揮発性シリコーンとしては、ケイ素原子を3〜7、特に4〜6、更に5個有する環状シリコーン(シクロペンタシロキサン)が好ましい。好ましい揮発性シリコーンは、次式で表わされるものである。
(式中、nは3〜7の数、好ましくは4〜6、特に好ましくは5を示す)
このような揮発性環状シリコーンは、通常、粘度が10mm2/s以下のものである。揮発性シリコーンとしては、例えば、Dow Corning 244、Dow Corning 245、Dow Corning 344、Dow Corning 345(以上、ダウ・コーニング社製)、Silicone Fluids SF-1202、SF-1173(以上、General Electric社製)、KF994、KF995(以上、信越化学工業社製)等の市販品を用いることができる。また、Todd et al., ”Volatile Silicone Fluids for Cosmetics”, Cosmetics and Toiletries, 91, 27-32(1976) に記載の揮発性シリコーンを用いることができる。
液体担体として、不揮発性シリコーンを含有することもでき、全組成中に好ましくは1〜35質量%、特に好ましくは2〜20質量%含有することができる。不揮発性シリコーンは、人の体温(約37℃)以下で液体であるのが好ましく、また、皮膚に塗布したときに液体であるのが好ましい。
不揮発性シリコーンとしては、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー等が挙げられる。
不揮発性ポリアルキルシロキサンとしては、例えば、25℃における粘度が5〜100000mm2/sのポリジメチルシロキサンが挙げられる。このような不揮発性ポリジメチルシロキサンは、次式で表わされるものである。
(式中、nは常態における粘度が約100000mm2/s以下、好ましくは500mm2/s以下、特に好ましくは5〜200mm2/s、更に好ましくは5〜50mm2/sとなる数を示す)
不揮発性直鎖シリコーンとしては、例えば、Dow Corning 200、Dow Corning 225(以上、ダウ・コーニング社製)、SF-96、SF-18(350)(以上、G.E.シリコーン社製)、DM-Fluid(信越化学工業社製)等を用いることができる。
ポリアルキルアリルシロキサンとしては、例えば、SF-1550(G.E.シリコーン社製)、556 Cosmetic Grade Fluid(ダウ・コーニング社製)、KF56(信越化学工業社製)等を用いることができる。
不揮発性ポリエーテルシロキサンコポリマーとしては、例えば、25℃における粘度が1200〜1500mm2/sであるジメチルポリオキシアルキレンエーテルコポリマーが挙げられる。このようなコポリマーとしては、例えば、SF-1188、SF-1288(G.E.シリコーン社製)、KF6017(信越化学工業社製)等を用いることができる。特に、ポリシロキサンエチレングリコールエーテルコポリマーが好ましい。
本発明においては、通常のパーソナルケア製品に用いられる他の液体担体を、1種又は2種以上組み合わせて用いることもできる。このような他の液体担体としては、米国特許第6013248号明細書、米国特許第5968489号明細書等に記載されているものを用いることができる。
他の液体担体としては、PPG-14ブチルエーテル(プロピレンオキシド14モルと、ブチルアルコール1モルの縮合物;例えば、Fluid AP(ユニオンカーバイド社製)、PROBTYL14(Croda社製))、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、セチルオクタノエート、C12−C15アルキルベンゾエート(例えば、Finsolv(Fintex社製))、オクチルドデカノール、イソステアリルイソステアレート、オクタドデシルベンゾエート、イソステアリルラクテート、イソステアリルパルミテート、イソブチルステアレート、鉱油、揮発性イソパラフィン等が挙げられる。
液体担体としては、特に揮発性シリコーン、不揮発性シリコーン、PPG-14ブチルエーテル、C12−C15アルキルベンゾエートが好ましい。
本発明のスティック組成物は、更に保湿剤(emollient)を含有することができる。保湿剤は、特に限定されないが、スティック組成物中で液体、半固体又は固体となるもので、室温で半固体又はペースト状のものが好ましい。
保湿剤としては、例えばワセリン、ブチルステアレート、ブチルミリステート、ミリスチルミリステート、コレステロール、コレステリルイソステアレート等のコレステロール誘導体、セラミド及びセラミド類似物質等が挙げられる。特に、ワセリン(petrolatum)が好ましい。ワセリンは、パラフィンベースの石油の水蒸気蒸留の蒸留残渣の分留から、あるいは、水蒸気蒸留した粗残渣から低沸点留分を除去して得られるものである。本発明においては、U.S.P.白色ワセリンを好適に用いることができる。特に、Witco Super White Protopetのような、炭素数26以下のアルキル鎖長を比較的低レベルで含有するワセリンが好ましい。
前記の液体担体は、本発明のスティック組成物において、保湿剤としても作用することができる。
本発明のスティック組成物は、さらに、通常の制汗デオドラント製品や他のパーソナルケア製品、あるいは皮膚外用剤に用いられる成分を含有することができる。
かかる成分としては、特に制限されないが、例えば、染料、着色剤、乳化剤、香料、デオドラント香料、抗菌剤や他のデオドラント物質、防腐剤、ビタミン類、酸化防止剤、カップリング剤や他の溶剤、界面活性剤、粘度調整剤、すすぎ補助剤、塗布助剤、薬効剤、充填剤、植物抽出物等が挙げられる。例えば、米国特許第4049792号明細書、米国特許第5019375号明細書、米国特許第5429816号明細書等に記載の成分を用いることができる。
本発明のスティック組成物は、全組成中に好ましくは0.0001〜8質量%、特に好ましくは0.001〜6質量%、更に好ましくは0.005〜5質量%の防腐剤を含有することができる。かかる防腐剤としては、例えば、安息香酸、ベンジルアルコール、ベンジルヘミホルマール、ベンジルパラベン、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、ブチルパラベン、カルシウムベンゾエート、カルシウムプロピオネート、キャプタン、クロロヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジンジグルコネート、クロロヘキシジンジハイドロクロライド、クロロアセトアミド、クロロブタノール、p−クロロ−m−クレゾール、クロロフェン、クロロチモール、クロロキシレノール、m−クレゾール、o−クレゾール、DEDMヒダントイン、DEDMヒダントインジラウレート、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、ジブロモプロパミジンジイセチオネート、DMDMヒダントイン、更に、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook(第2版、1992年)第570−571頁に記載のものが挙げられる。
本発明のスティック組成物は、ビタミン類、コエンザイム、また、酸化防止剤を含有することができる。これらを含有する場合には、全組成中に0.001〜10質量%、特に0.01〜8質量%、更に0.05〜5質量%含有するのが好ましい。
ビタミン類としては、チアミン、リボフラビン、ピリドキシン等のビタミンB類が挙げられ、コエンザイムとしては、チアミンピロホスフェート、フラビンアデニンジヌクレオチド、葉酸、ピリドキサールホスフェート、テトラヒドロ葉酸等が挙げられる。また、ビタミンA及びその誘導体、例えば、ビタミンAパルミテート、ビタミンAアセテート、他のエステルや、βカロチン等を用いることができる。さらに、ビタミンE及びその誘導体、例えば、ビタミンEアセテート、ビタミンEニコチネート、他のエステル等や、ビタミンD、ビタミンKを用いることもできる。
酸化防止剤は、腐敗を防止又は遅らせるために用いられる成分である。かかる酸化防止剤としては、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、エリスロベート(erythrobate)ナトリウム、メタ亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、没食子酸プロピル、システインハイドロクロライド、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール等が挙げられる。
本発明のスティック組成物は、充填剤及び粒子状物質、例えば、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、デンプン、DRY FLO PC(ナショナルスターチ社製)等の疎水化スターチ、トスパール(GE東芝シリコーン社製)等のシリコーン樹脂、CAB-O-Sil M-5(Cabot社製)等の煙霧性又はコロイダルシリカ、非煙霧性シリカなどを含有することができる。この充填剤は、固体スティックの使用感を改善し、スティックの構造を安定化させる。充填剤は、全組成中に0.01〜10質量%含有されるのが好ましい。
また、本発明のスティック組成物は、充填剤として、クレイと、クレイの活性化剤を含有することができる。クレイは、全組成中に0.5〜7質量%、特に1〜5質量%含有されるのが好ましい。
クレイとしては、例えば、モンモリロナイトクレイ、疎水化処理モンモリロナイトクレイ等が挙げられる。モンモリロナイトクレイは、モンモリロナイト鉱物を含有し、サスペンドした格子を有する。このようなクレイとしては、ベントナイト、ヘクトライト、コロイダルマグネシウムアルミニウムシリケートが挙げられる。
ベントナイトは、モンモリロナイトから得られるコロイド状の水和アルミニウムシリケートであり、式:Al2O3・4SiO2・H2O で表わされるものである。「Bentone」の商品名で市販されており、具体例としては、Bentone 38、Bentone 34、Bentone 27、Bentone 14、Bentone LT等が挙げられる。いずれも粒径5μm以下のものであり、Elementis Specialties社から販売されている。特に、Bentone 38が好ましい。ベントナイトの詳細については、Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、第2版、第3巻(1964年)第339-360頁(Interscience Publishers刊)に記載されている。
ヘクトライトもモンモリロナイトクレイであるが、ベントナイトの格子構造中のアルミニウムが全てマグネシウムで置換されている点が異なる。また、ヘクトライトは、リチウムとフッ素を含有する。本発明においては、クレイとして、クオタニウム−18ヘクトライトを用いることもできる。
マグネシウムアルミニウムシリケートは、アルミニウムよりマグネシウムに富んだ、コロイド状マグネシウムアルミニウムシリケートのコンプレックスである。マグネシニウムアルミニウムシリケートは、Veegum(R.T.Vanderbilt社製)として市販されている。
クレイの活性化剤を使用する際には、全組成中に0.2〜1.5質量%、特に0.25〜1.25質量%含有させるのが好ましい。活性化剤は、通常、極性化合物で、クレイを化学的に活性化させる。このような極性活性化剤としては、プロピレンカーボネート、エタノール等が挙げられる。エタノールは、組成物が水を取り込む性質を高めるので好ましい。クレイと活性化剤は、別々に加えても良いし、クレイ、活性化剤及び溶剤の混合物として加えても良い。例えば、Elementis Specialties社から販売されているBentone Gel VSSVは、約77質量%のシクロメチコン、18質量%のクオタニウム−18ヘクトライト、及び5質量%のSDA-40アルコール(エタノール)の混合物である。
本発明のスティック組成物には、更に、充填剤として多孔性無機粒子を含有することができる。多孔性無機粒子としては、カルシウムシリケート、シリカが好ましく、細孔容積が2mL/g以上のものが好ましい。多孔性粒子は、粒子中に香料を吸着する。米国特許第5336665号明細書に記載されている、香料を含有する多孔性粒子を用いることができる。このような多孔性粒子としては、FLORITE R(トクヤマ社製)、SUNSPHERE H-33(旭硝子社製)等が挙げられる。多孔性粒子は、全組成中に0.02〜10質量%、特に0.05〜5質量%含有されるのが好ましい。
本発明で用いられる植物抽出物としては、ショウガ根、ショウガ根茎、アーモンド、バーチ、クローブ、ローズヒップ、ホワイトバーチ、阿仙薬、ワレモコウ、ヒバ、ヤナギソウ、キハダ、オウレン、クローブオイル、ティーツリーオイル、オリーブリーフ、ローズマリー、ウイキョウ、オウゴン、トチノキ、イチョウ等の植物の抽出物が挙げられる。特に、キハダが好ましい。
本発明のスティック組成物は、更に薬効剤を含有することができる。かかる薬効剤としては、例えば、フィトプレノリン、セリシン、エスキュリン、バイカリン、ヲゴニン、パントテン酸及びパントテニルトリアセテート等の誘導体、K2グリセリジネート、カプサイシン、メントール、メンチルラクテート、ハイドロコルチゾン、アラントイン、ステアリルグリチルレチネート、グアイアズレン等が挙げられる。
本発明のスティック組成物は、デオドラント剤及び/又は香料を含有するのが好ましく、これらを全組成中に0.01〜60質量%、特に0.01〜20質量%、更に0.01〜10質量%、就中0.1〜0.5質量%含有するのが好ましい。デオドラント剤及び香料としては、公知のものを用いることができ、また、皮膚に塗布するのに好適なデオドラント剤や香料であればいずれでも用いることができる。
デオドラント剤としては、公知の物質や、汗による臭いを防止又は除去する物質を用いることができる。このようなデオドラント剤は、通常、抗菌剤(殺菌剤又は防かび剤)、臭い吸着物質等である。
デオドラント剤のうち、抗菌剤としては、特に制限されないが、例えば、アセチルトリメチルアンモニウムブロマイド、セチルピリジニウムクロライド、塩化ベンゼトニウム、ジイソブチルフェノキシエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、N−パルミトイルサルコシンナトリウム、N−ミリストイルグリシン、N−ラウロイルサルコシンカリウム、トリメチルアンモニウムクロライド、アルミニウムクロロヒドロキシ乳酸ナトリウム、クエン酸トリエチル、トリセチルメチルアンモニウムクロライド、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、3,4,4’−トリクロロカルバニリド(トリクロカルバン);L−リジンヘキサデシルアミド等のジアミノアルキルアミド;クエン酸、サリチル酸、ピロクトース等の重金属塩、特に亜鉛塩、及びそれらの酸、ピリチオンの重金属塩、特にピロチオン亜鉛、フェノール硫酸亜鉛、ファルネソール、フェノキシエタノール等が挙げられる。
デオドラント剤としては、特にトリクロサン、トリクロカルバンが好ましく、これらは、全組成中にそれぞれ0.01〜10質量%、特に0.1〜5質量%、更に0.1〜3質量%含有するのが好ましく、トリクロサン及びトリクロカルバンを組み合わせて用いる場合には、その合計量が、全組成中に0.01〜2質量%、特に0.2〜1質量%、更に0.2〜0.6質量%であるのが好ましい。
他のデオドラント剤のうち、臭い吸着物質としては、例えばアルキル金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩等の炭酸塩及び炭酸水素塩や、アンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩等が挙げられる。特にこれらの臭い吸着物質のナトリウム塩及びカリウム塩が好ましい。他のデオドラント剤としては、前述の制汗剤を用いることができる。
本発明のスティック組成物に用いられる香料としては、皮膚に適用できる公知のものや、汗による臭いをマスキングできる香料物質、あるいは組成物を所望の香りにする物質が挙げられる。このような香料としては、皮膚に適用するのに好適なプロパフュームやデオパフュームを含む香料及び香料ケミカルも含まれる。組成物における香料の含有量は、所望の香りを付けたり、臭い(組成物自体の臭いや、人の汗による臭い)をマスクするのに有効な量である。
香料は、広い範囲の香りと強さに調製される。通常用いられる香料としては、Arctander, Perfume and Flavour Chemicals(Aroma Chemicals),Vol.I 及びII(1969)、Arctander, Perfume and Flavour Materials of Natural Origin(1960)、米国特許第4322308号明細書、米国特許第4304679号明細書、米国特許第5554588号明細書、米国特許第4278658号明細書、米国特許第5501805号明細書、欧州特許出願公開第684037号明細書等に記載のものが挙げられる。
また、本発明のスティック組成物は、種々の有機及び無機顔料を含有することができる。有機顔料としては、D&C 及び FD&C ブルー、ブラウン、グリーン、オレンジ、赤、黄、紫等として示される、アゾ、インディゴ、トリフェニルメタン、アントラキノン、キサンチン染料などの種々の芳香族タイプのものが挙げられる。有機顔料は、レーキと呼ばれる染料の不溶性金属塩を含む。無機顔料としては、酸化鉄、群青、クロム、クロミウムヒドロキシド等が挙げられる。
本発明のスティック組成物は、通常の方法により、所望の形態に製造することができる。例えば、揮発性及び/又は不揮発性液体担体、不飽和脂肪酸並びに固化剤を混合し、固化剤が溶解する温度、すなわち、多くのワックスの場合、約80℃に十分加熱し、単一の液体相を形成させる。制汗剤及び必要に応じて充填剤を加え、加熱しながら分散させる。得られた単一層の液体を、約70℃になるまで冷却し、香料及び必要に応じて他の成分を加え、固化剤の凝固点(通常、約65℃)より少し高い温度に冷却し、次いで、ディスペンサー容器に流し込み、室温又は冷却条件下で固める。
本発明のスティック組成物は、無水組成物であるのが好ましい。ここで、「無水」とは、通常、粒子固体に水和された水以外に、約10質量%未満、好ましくは8質量%未満、特に好ましくは5質量%未満、更に好ましくは3質量%未満でしか水を含まないことをいう。
本発明のスティック組成物は、固体スティック状のものである。「固体」とは、通常の装置を用いて測定した硬度が、約100g以上、通常約200g以上の組成物を含むものである。硬度を測定する一般的な方法としては、25℃、相対湿度40%で、FUDOH RHEO METER NRM-2010J-CW(REOTECH社製)を用いて測定するものである。標準針入プランジャーはステンレス鋼からなる直径3mmのもので、アダプターNo.6として、REOTECH社から市販されている。硬度は、スティック組成物の中心表面から10mmまでの距離を、標準プランジャーを2cm/分で動かすときに必要な最大の力を示す。
本発明のスティック組成物は、わきの下や他の部位に、汗及び/又は臭いを抑えるのに十分な量を塗布することにより使用される。対象とする皮膚上の部位に、約0.1〜10g、特に0.1〜5g、更に0.1〜1g塗布するのが好ましい。また、本発明のスティック組成物は、汗及び/又は臭いを有効に抑えるために、1日1回又は2回、特に1日1回塗布するのが好ましい。
実施例1
表1に示す組成の制汗デオドラントスティック組成物を製造し、スティックの硬度、使用感、白残り及び臭いについて評価した。結果を表1に併せて示す。
(製法)
液体担体であるPPG−14ブチルエーテル及びC12−C15アルキルベンゾエート、不飽和脂肪酸であるオレイン酸、並びに固化剤であるステアリルアルコール、硬化ヒマシ油及びベヘニルアルコールを量り取り、2000mLビーカーに入れた。この混合物を、撹拌しながら加熱し、溶解させて均一な混合物とした。約80℃になるまで、加熱と撹拌を続けた。この混合物を約75℃まで冷却し、撹拌しながらシクロメチコンを加えた。次に、温度を75℃に維持しながら、充填剤であるタルク、及び制汗剤を混合した。得られた混合物をホモミキサーにて60分間撹拌して粉体成分を機械的に分散させ、混合物を約63℃に冷却した。香料を加え、更に5分間撹拌した。この混合物を、制汗デオドラントスティック製品に通常用いられる型のプラスチック容器に流し込み、約5℃の冷蔵庫に約20分間放置した。室温で、完全に冷却して、制汗デオドラントスティック組成物を得た。
(評価方法)
(1)硬度:
25℃、相対湿度40%で、FUDOH RHEO METER NRM-2010J-CW(REOTECH社製)を用いて測定した。標準針入プランジャーはステンレス鋼からなる直径3mmのもので、アダプターNo.6として、REOTECH社から市販されている。硬度は、スティック組成物の中心表面から10mmまでの距離を、標準プランジャーを2cm/分で動かすときに必要な最大の力で示される。
本発明品及び比較品のスティック各6サンプルについて、硬度を測定し、平均値を求めた。次に、得られた各硬度より、比較品1のスティックの硬度を100としたときの、相対硬度を求めた。
(2−1)使用感:
スティック製剤を適量前腕に塗布し、比較品1を対照として使用感を官能評価した。
(2−2)白残り:
使用感を評価した後の、塗布部位を目視観察し、比較品1を対照として白さを官能評価した。
(2−3)臭い:
臭い評価のエキスパートが、まず、前腕にスティック組成物の標準量を塗布した。すぐに塗布部分の臭いを嗅ぎ、次の臭いスケールに従って、臭いを評価した。このスケールでは、0、1、2及び3が許容範囲であり、4、5及び6は許容できない。
0;臭わない。
1;ほとんど臭わない。
2;かすかに臭う。
3;わずかに臭う。
4;臭う。
5;はっきり臭う。
6;強く臭う。
表1の結果から、本発明品1及び本発明品2の相対硬度は、それぞれ115.7、110.1であり、コントロールに比べて著しい硬度の向上が見られた。一方、オレイン酸を1.00質量%含む比較品2では、相対硬度は96.8であり、コントロールよりも軟らかくなった。
更に、本発明品1及び2は、安定な組成物であり、良好な制汗効果を示し、使用感も良好であり、白残りも少ないものであった。また、臭いスコアも許容範囲であった。
実施例2
表2〜表4に示す組成の制汗デオドラントスティック組成物を、常法により製造した。
得られた組成物はいずれも、好適な強度及び硬度を有するとともに、使用感にも優れたものであった。

Claims (5)

  1. (A)制汗剤 0.5〜60質量%、
    (B)固化剤 3〜35質量%、及び
    (C)炭素数9〜30の不飽和脂肪酸 0.001質量%以上1質量%未満
    を含有する制汗デオドラントスティック組成物。
  2. 成分(A)の制汗剤が、アルミニウム、ジルコニウム及び亜鉛の有機塩及び無機塩から選ばれる1種以上である請求項1記載の制汗デオドラントスティック組成物。
  3. 成分(B)の固化剤が、ステアリルアルコール、セチルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール及び硬化ヒマシ油から選ばれる1種以上である請求項1又は2記載の制汗デオドラントスティック組成物。
  4. 成分(C)の不飽和脂肪酸が、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸及びパルミトレイン酸から選ばれる1種以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の制汗デオドラントスティック組成物。
  5. 更に、(D)液体担体を10〜80質量%含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の制汗デオドラントスティック組成物。
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