JP2005186828A - 車両の後部車体構造 - Google Patents

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真祝 福田
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隆之 木村
Toshiharu Ikeda
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Kenjiro Miki
建次郎 三木
Masataka Masuda
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Abstract

【課題】 簡単な構成でリヤデッキ部の剛性を向上させつつ、同時にサスペンション取付部であるサスタワー部の剛性を向上させることができる車両の後部車体構造を提供する。
【解決手段】 後部車体における左右一対のクォーターパネル5上部間に架設されたリヤデッキメンバー6と、このリヤデッキメンバー6の両端部下方に配設されたサスペンション取付部72を含む左右一対のホイルハウスインナーパネル7とを備える。各ホイルハウスインナーパネル7におけるサスペンション取付部7の近傍部分とリヤデッキメンバー6とを連結する左右一対のガセット部材9が設けられる。各ガセット部材9がホイルハウスインナーパネル7側からリヤデッキメンバー6側にかけて車幅方向内側に傾倒している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、左右一対の側壁上部間に架設されたリヤデッキメンバーを有する車両の後部車体構造に関し、特にオープンカー等、ルーフパネル付きの車両等に比して後部車体の剛性が若干低い車両の後部車体構造に関する。
ルーフパネル及びこれを支持するピラーを持たない車両、いわゆるオープンカーの後部車体構造としては、例えば特許文献1に記載されるように、後部車体の側壁下部付近で前後方向に延びる左右一対のサイドシルと、両サイドシル間に配設されるリヤフロアパネルと、このリヤフロアパネルの車幅方向両端部に配設されたホイルハウスインナーパネルと、このホイルハウスインナーパネルの上方で車幅方向に伸張するリヤデッキメンバーとを備えたものが知られている。そして、このようなオープンカーでは、ルーフパネル及びピラーを有しないことから、ルーフパネル付きの車両と比べて、車体の剛性、特に後部車体の剛性が低いことが多い。従って、オープンカーでは、後部車体の剛性を向上させるべく、種々の工夫が凝らされているのが一般的である。
上記特許文献1記載のオープンカーの後部車体構造においても、上記サイドシルとリヤデッキメンバーとをホイルハウスインナーパネルに沿って設けられたレインフォースメントで連結し、このレインフォースメントとリヤデッキメンバーとで車体後上部の剛性を高めている。
ところで、上記ホイルハウスインナーパネルには、サスペンションを取り付けるサスペンション取付部、いわゆるサスタワー部が設けられるのが一般的であり、該サスタワー部にはサスペンションを介してタイヤに作用する荷重等が作用する。従って、このサスタワー部を補強してサスタワー部の剛性向上を図ることが望まれている。例えば、特許文献2には、この後部車体構造について、サスタワー部を含むホイルハウスインナーパネルの下部拡開部分にその車幅方向外側からホイルハウスレインホースメントを添えてホイルハウスインナーパネルとともに閉断面部を形成することにより、サスタワー部の剛性を向上させてその倒伏を防止する技術が開示されている。
特開平11−115820号公報 実開昭62−130986号公報
このように、オープンカー等では、特有の車体剛性の低下を補うという問題と、一方、サスタワー部の剛性向上を図るという問題とが個別に存在し、かかる問題を解決すべく種々の工夫が施されている。このような問題を個別に解決すべく、上記特許文献1及び特許文献2に記載のように、各部について剛性の向上を図ることも考えられるが、各部について補強部材等を個別に設けると、部品点数が増加し、またこれに伴って組み立て作業が複雑化したり、車体重量が増加したりするという不都合がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構成でリヤデッキ部の剛性を向上させつつ、同時にサスペンション取付部であるサスタワー部の剛性を向上させることができる車両の後部車体構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明に係る車両の後部車体構造は、後部車体における左右一対の側壁上部間に架設されたリヤデッキメンバーと、このリヤデッキメンバーの両端部下方に配設されたサスペンション取付部を含む左右一対のホイルハウスインナーパネルとを備えた車両の後部車体構造において、各ホイルハウスインナーパネルにおけるサスペンション取付部またはその近傍部分と上記リヤデッキメンバーとを連結する左右一対のガセット部材が設けられ、各ガセット部材がホイルハウスインナーパネル側からリヤデッキメンバー側にかけて車幅方向内側に傾倒していることを特徴とするものである。
この発明によれば、各ホイルハウスインナーパネルにおけるサスペンション取付部またはその近傍部分と上記リヤデッキメンバーとを連結する左右一対のガセット部材がそれぞれ下側から上側にかけて車幅方向内側に傾倒して設けられるので、一対のガセット部材によりリヤデッキメンバーがブレース状に補強され、後部車体の剛性、特に後部車体上部のねじり剛性を大幅に向上させ、これによりリヤデッキメンバーの変形を効果的に抑制することができる。同時に、ホイルハウスインナーパネルがガセット部材によって車幅方向内側から支持されるため、ホイルハウスインナーパネル、特にサスペンション取付部の剛性を向上させることができ、車幅方向のサスペンション取付部の倒伏を有効に防止することができる。しかも、このリヤデッキメンバー及びホイルハウスインナーパネルの補強部材であるガセット部材を有効に利用して、サスペンションに入力された荷重をリヤデッキメンバーに伝達することができ、入力荷重を効率よく分散させることができる。
上記ガセット部材の具体的形状は、管状、H鋼状等のものであってもよく、また、ガセット部材が接合される部材は、上記リヤデッキメンバーとホイルハウスインナーパネルとだけに限定されるものではないが、好ましくは、上記ガセット部材はプレート状に形成され、このガセット部材の所定部分が上記一対のホイルハウスインナーパネル間に配設されたリヤフロアパネルに接合されるように構成することが望ましい(請求項2)。
このように構成すれば、ガセット部材を介してリヤデッキメンバー、ホイルハウスインナーパネル及びリヤフロアパネルの3者が連結される結果、相互に補強し合うこととなって、車体剛性が大幅に向上するとともに、このプレート状のガセット部材を通じて各部の入力荷重を分散させることによりさらに効率的に支持することができる。
この発明において、上記ガセット部材は、ホイルハウスインナーパネル側からリヤデッキメンバー側にかけて車両後方側に傾倒しているのが好ましい(請求項3)。
このように構成すれば、車幅方向だけでなく、車両前後方向についても筋交状に補強する作用が得られ、車体、特にリヤデッキメンバーの剛性をさらに高めることができる。
この発明において、上記左右一対のホイルハウスインナーパネル間に配設されたリヤフロアパネルを備え、このリヤフロアパネルと上記左右一対のホイルハウスインナーパネルとリヤデッキメンバーとにより囲まれる領域に、車室側と荷室側とを仕切るバルクヘッドが少なくともホイルハウスインナーパネル及びリヤデッキメンバーに接合された状態で取り付けられ、上記ガセット部材のホイルハウスインナーパネル側結合部及びリヤデッキメンバー側結合部の少なくともいずれか一方が上記バルクヘッドと共に接合されるのが好ましい(請求項4)。
このように構成すれば、上記ガセット部材に加えて荷室と車室とを仕切るバルクヘッドを有効に利用してリヤデッキメンバーをさらに効果的に補強することができ、これによりリヤデッキメンバーの剛性、特にそのねじり剛性をさらに向上させることができる。しかも、上記ガセット部材のホイルハウスインナーパネル側結合部及びリヤデッキメンバー側結合部の少なくともいずれか一方が上記バルクヘッドと共に接合されるので、ガセット部材の取付にあたって別途接合部を形成する必要がなく、バルクヘッドとともに簡便に取り付けることができる。
この発明において、上記フロアパネルの下方側には燃料タンクが設けられ、荷室側に設けられた燃料供給口から該燃料タンクに燃料を導入する燃料導入管が車室側を介して配管され、上記バルクヘッドにはこの車室側の燃料導入管を被覆するカバープレートが設けられているのが好ましい(請求項5)。
すなわち、例えばオープンカーでは車体剛性が低く、燃料導入管を車室外側から配管すると車体の剛性低下が懸念される。従って、このように構成すれば、車体の剛性低下を可及的に抑制することができ、しかも万一事故等によって燃料導入管が発火した場合でもカバープレートによってその延焼を効果的に抑制することができ、車室側に配管した場合に生じ得る不都合を確実に防止することができる。
この場合、上記カバープレートが上記バルクヘッドと別体に設けられているのが好ましい(請求項6)。
このように構成すれば、カバープレートによって確実に燃料導入管を被覆することができ、しかも個別に成形されるので、その生産性が向上する。
上記構成の発明によれば、ガセット部材によりリヤデッキメンバーをブレース状に補強することができ、該リヤデッキメンバーの剛性、特にねじり剛性を向上させることができ、同時にガセット部材によりホイルハウスインナーパネルに設けられたサスペンション取付部を補強することができ、サスペンション取付部の倒伏を有効に防止することができる。すなわち、ガセット部材によりリヤデッキメンバーとサスペンション取付部の剛性を共に向上させることができ、これにより簡単な構成で後部車体構造の剛性を飛躍的に向上させることができる。しかも、この両者の補強部材であるガセット部材を有効に利用してサスペンションに入力された荷重をリヤデッキメンバーに伝達することができ、簡単な構成で入力荷重を効率よく分散させて支持することができる。
本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、ここでは、ルーフパネル及びこれを支持するピラーを持たないいわゆるオープンカーを例にとって説明するが、本発明に係る車両の後部車体構造を適用し得る車両はこれに限らず、リヤデッキメンバーが設けられている車両に広く適用可能である。
図1及び図2は、本実施形態の車両の後部車体構造を一部の部材が取り付けられていない状態で示す斜視図である。図3及び図4は、同後部車体構造を示す斜視図及び平面図である。
本実施形態の車両の後部車体構造は、車両の前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレーム2と、車幅方向に沿ってこれらのリヤサイドフレーム2間に架設されたリヤクロスメンバー3と、これらのリヤサイドフレーム2及びリヤクロスメンバー3上に接合されたリヤフロアパネル4と、このリヤフロアパネル4の車幅方向(左右方向)両端部に配設された左右一対のクォーターパネル5(車体側壁)と、これらの一対のクォーターパネル5間に架設されたリヤデッキメンバー6と、このリヤデッキメンバー6の長手方向両端部の下方に配設されたサスペンション取付部72を含む左右一対のホイルハウスインナーパネル7と、上記リヤフロアパネル4、上記左右一対のホイルハウスインナーパネル7及びリヤデッキメンバー6により囲まれる領域に配設されるバルクヘッド8と、上記リヤフロアパネル4、リヤデッキメンバー6及びホイルハウスインナーパネル7の3点に接合されるガセット部材9とを備え、クォーターパネル5及びエンドパネル10により取り囲まれる車内後方空間が上記バルクヘッド8によって車室A側と荷室B側に仕切られている。
リヤサイドフレーム2は、長手方向に直交する断面が略U字状に形成されたフレーム本体21と、このフレーム本体21の開口上端縁から左右方向に延出するフレームフランジ部22とを備え、全体として断面略逆ハット状に形成されている。このフレーム本体21内における上記クロスメンバー3の接合部分の前後には、レインフォースメント24がフレーム本体21の内側壁間に配設されることにより、左右方向に作用する荷重に対する強度を向上させている。一方、車幅方向内側のフレームフランジ部22における上記サスペンション取付部72の前方には、補強ブラケット23が車幅方向の内側に突出した状態で設けられる。この補強ブラケット23は、周縁部にフランジ23aを有し、上記フレーム本体21の側面に接合されてこの側面と共に上方に開口する碗形状を構成している(図7参照)。このフランジ23aと上記フレームフランジ部22との境界近傍位置(後方側の境界近傍位置)には、ガセット部材9を取り付けるための取付部であるボルト挿通孔25が板厚方向に貫通して設けられている(図8参照)。
また、このリヤサイドフレーム2は、前端部がフロントフロアパネル(図示せず)から連設され上方に立ち上がる段差部11の後面側に接合される一方、上記フレームフランジ部22及び補強ブラケット23のフランジ23aの各上面がリヤフロアパネル4の下面にスポット溶接されている。
リヤクロスメンバー3は、上記リヤサイドフレーム2と同様に、長手方向に直交する断面が略U字状に形成されたクロスメンバー本体31と、このクロスメンバー本体31の開口上端縁から前後方向に延出する取付フランジ部32とを備え、全体として断面略逆ハット状に形成されている。このリヤクロスメンバー3は、長手方向両端部が上記リヤサイドフレーム2の車幅方向内側の側面であって、上記サスペンション取付部72から僅かに後方に変位した位置に接合されている。また、クロスフランジ部32の上面が上記リヤフロアパネル4の下面にスポット溶接されている。
そして、このリヤクロスメンバー3の前方であって、上記一対のリヤサイドフレーム2の間には、燃料タンク15が配設され、この燃料タンク15の上方に上記リヤフロアパネル4が設けられている。この燃料タンク15は、複数個のタンクブラケットを介して上記リヤサイドフレーム2、リヤクロスメンバー3等に支持され、クォーターパネル5(本実施形態では車体左側壁)に設けられた燃料供給口17から延びる燃料導入管16が接続されている。具体的には、燃料導入管16は、荷室B側に設けられた燃料供給口17から荷室Bを経由して、車室A側に配管され、この車室A側で燃料タンク15の後部に上方に開口する燃料挿入部150を介して燃料タンク15に接続されている。
一方、リヤフロアパネル4は、前縁部が上記段差部11の上端に接合されるとともに、後縁部がエンドパネル10の近傍位置にまで延設され、両端部が僅かに上方に折り曲げられてクォーターパネル5やホイルハウスインナーパネル7の内壁面に接合される接合代部として形成されている。また、リヤフロアパネル4は、図2に示すように、その中央部が開口して該開口部を通じて燃料タンク15の上記燃料挿入部150が車室A側に露出し、この燃料挿入部150から延びる上記燃料導入管16がパネル上面に沿って配管されている。
一方、左右一対の上記クォーターパネル5はホイルハウスの上方に設けられたリヤフェンダー51を含み、このリヤフェンダー51に上記燃料供給口17が設けられている。そして、これら一対のクォーターパネル5の上部内側壁間には、筒状に形成されたリヤデッキメンバー6がその両端部に設けられたメンバー接合部61を介して強固に取り付けられている。
リヤデッキメンバー6は、角筒状に形成されるとともに、長手方向に沿って僅かに湾曲して上方に突出するアーチ状に形成されている。このリヤデッキメンバー6の前面における長手方向両端縁から車幅方向内側に変位した位置には、ガセット部材9が接合される2個の取付突出部62が前方に突出した状態で設けられている。この取付突出部62は、リヤデッキメンバー6とガセット部材9との寸法誤差を吸収するものである。この取付突出部62には、その中央部にボルト挿通孔67が設けられ、このボルト挿通孔67に挿通されたボルトによってガセット部材9がバルクヘッド8とともにリヤデッキメンバー6に接合される(図8参照)。
具体的には、リヤデッキメンバー6は、図5に示すように、長手方向に直交する断面が略台形状に形成され、その上面及び後面を形成する上後面壁64と、下面を形成する下面壁65と、前面を形成する前面壁66との計3部材から構成されている。上後面壁64は、リヤフロアパネル4と略平行に配置される上面壁部64aと、この上面壁部64aの後端縁から垂下して配置される後面壁部64bとを備え、後面壁部64bの下端縁から後方に第1接合部64cが延設されるとともに、この第1接合部64cの後端縁に雨水等をクォーターパネル5側に導くための樋部64dが形成されている。
下面壁65は、その後端縁部に上記第1接合部64cに重ね合わされる第2接合部65aが設けられ、この第2接合部65aの先端縁から垂下壁を介して前方に向かうに伴って下方に傾斜する傾斜下面部65bが延設されている。一方、前面壁66は、その上下寸法が上記後面壁部64dよりも大きく形成されている。この前面壁66は、上記上面壁部64aの前端部下面に重合されて接合される第3接合部66aと、この第3接合部66aの後端縁からL字状の屈曲部を経て上面壁部64aに対して略直行する方向に垂下する垂下面部66bとを有している。そして、この垂下面部66bの下端縁から上記傾斜面部65bに重ね合わされる第4接合部66cが設けられる。上記取付突出部62は、対応する部分の第4接合部66cが斜め上方に向かって台形状に膨出することにより形成されている。
そして、このリヤデッキメンバー6は、上記構成部材64〜66の各接合部がスポット溶接により強固に接合され、後部車体の上部剛性を維持するものとなされている。
ホイルハウスインナーパネル7は、図1ないし図4に示すように、車両の前後方向にアーチ状に形成されたインナーパネル本体71と、このインナーパネル本体71の後部における車幅方向内側寄りに配設されたサスペンション取付部72とを備える。インナーパネル本体71は、図7に示すように、車幅方向について略扇状に形成され、外端部がホイルハウスアウターパネル13に溶接されるとともに、内端部がリヤサイドフレーム2のフレームフランジ部22の裏面及びフレーム本体21の外側面に溶接されている。そして、このインナーパネル本体71の後部が車幅方向外側に向かって退入し、この退入部73のやや前方に位置するインナーパネル本体71の所定部分には、上記ガセット部材9の取付部となるボルト挿通孔75が板厚方向に貫通して設けられている。なお、図7は車幅方向右側のホイルハウスインナーパネル7を示す断面図である。
また、上記退入部73には、サスペンション取付部72が配設されている。このサスペンション取付部72は、インナーパネル本体71から上方に突出する円筒状部材であり、内部にサスペンション(図示せず)のショックアブソーバーやコイルバネ等が配設される、いわゆるサスタワーと呼ばれるものである。このサスペンション取付部72は、インナーパネル本体71と一体に設けられるものであってもよいが、本実施形態ではインナーパネル本体71とは別体として設けられ、該インナーパネル本体71に溶接等によって接合されている。
バルクヘッド8は、一部が膨出ないし凹陥等されて形成される板状部材であり、リヤフロアパネル4、リヤデッキメンバー6、及びホイルハウスインナーパネル7のそれぞれに接合されている。このバルクヘッド8は、図3に示すように、中央部が若干前方に膨出して形成されたバルクヘッド本体81を有し、このバルクヘッド本体81の上部における車幅方向中央部には、バルクヘッド8をリヤデッキメンバー6に接合するためのボルト取付部82が若干凹陥して形成されている。また、バルクヘッド本体81は、その車幅方向両端部が湾状に切り欠かれた湾曲部83として構成され、該湾曲部83にサスペンション取付部72が配設されている。なお、図示しないが、バルクヘッド本体81は、ガセット部材9の各ボルト挿通孔91a,92a,92bに対応してボルト挿通孔が設けられ、ガセット部材9とともにリヤデッキメンバー6に接合されるものとなされている。また、バルクヘッド本体81の左側下端部が切り欠かれて上記燃料導入管16等を荷室B側から車室A側に導入する燃料管導入部が形成されている。
そして、図3及び図4に示すように、リヤフロアパネル4の上面であってバルクヘッド8の前面側に、バルクヘッド8の燃料導入部を通して車室A側に導入された燃料導入管16を被覆するカバープレート18が設けられている。このカバープレート18は、不燃性の材料により上記バルクヘッド8とは別個に扁平な皿状体として形成されている。また、このカバープレート18は、燃料導入管16とともに燃料タンク15の燃料挿入部150を被覆するものとなされ、事故等により万一燃料導入管16等が発火した場合でも車室A側への延焼を防止させるようになされている。
ところで、このようなオープンカーでは、オープンカー等特有の車体剛性の低下を補うべく、リヤデッキメンバー6等が設けられているが、さらなる剛性向上を図ることが望まれる。一方、上記サスペンション取付部72は上方に突出して形成されるため、この剛性を向上させてサスペンション取付部72の倒伏を有効に防止することも望まれる。このような場合に、各部について個別に剛性の向上を図ることも考えられるが、各部について補強部材を個別に設けると、部品点数が増加し、またこれに伴って組み立て作業が複雑化したり、車重が増加したりするという不都合がある。そこで、本実施形態のオープンカーでは、リヤデッキメンバー6とサスペンション取付部72とをガセット部材9で連結し、このガセット部材9によって両部の剛性を一挙に向上させている。
すなわち、このガセット部材9は、図1ないし図4に示すように、バルクヘッド8の前面側に左右一対設けられ、それぞれ対応するホイルハウスインナーパネル7の所定部分であってサスペンション取付部72の近傍位置(ボルト挿通孔75)、及びリヤデッキメンバー6の取付突出部62に接合されるとともに、リヤフロアパネル4の上面所定部分(ボルト挿通孔25に対応する部分)にも接合され、これによりリヤフロアパネル4、リヤデッキメンバー6及びホイルハウスインナーパネル7を相互に連結している。また、左右一対のガセット部材9はホイルハウスインナーパネル7やリヤフロアパネル4側からリヤデッキメンバー6に向けて車幅方向内側に傾倒して配設され、全体として正面視ハの字状に配置されている。また、ガセット部材9は、ホイルハウスインナーパネル7側からリヤデッキメンバー6側にかけて車両後方側に傾倒して配設されている。従って、リヤデッキメンバー6は一対のガセット部材9によって筋交状に支持され、その剛性、特にねじり剛性を向上させるように構成されている。
このガセット部材9の具体的構成を、車幅方向右側に配設されるガセット部材9を例にとって説明するが、車幅方向左側に配設されるガセット部材9も同様に構成されている。図6は、この車幅方向右側に配設されるガセット部材9を示す斜視図である。
ガセット部材9は、正面視略台形状のプレート状体であり、板材が山折り、谷折りされた複数の面から構成されるガセット本体90と、該ガセット本体90の上端縁から後方に傾斜して上記リヤデッキメンバー6の傾斜下面部65bに略平行に配置されるフランジ状のメンバー側結合フランジ部91と、下端部が前方に折り曲げられ上記ガセット本体90の下端縁から前方に延出して左右両端部においてそれぞれホイルハウスインナーパネル7またはリヤフロアパネル4に結合されるパネル側結合フランジ部92とを備えている。
上記ガセット本体90は、下端縁から上端縁にかけて順次縮幅して形成されるとともに、車幅方向内側に傾倒したような状態で設置されるようになっている。このガセット本体90を構成する面の数は特に限定するものではなく、取付の便宜や強度等を考慮して適宜設定される。
メンバー側結合フランジ部91は、ガセット本体90に対して後方に傾倒して設けられている(図8参照)。そして、メンバー側結合フランジ部91は、略平面状に形成され、その左右両端部にはボルト挿通孔91aが設けられている。
一方、パネル側結合フランジ部92は、リヤフロアパネル4とホイルハウスインナーパネル7との隅部にこれらの両パネル4,7間に筋交状に配設されるフランジであり、各パネル4,7に接合するためのボルト挿通孔92a,92bが左右両端部に設けられている。このパネル側結合フランジ部92は、その車幅方向外側端部がホイルハウスインナーパネル7のボルト挿通孔75近傍の形状に沿って設置され、一方、その車幅方向内側端部がリヤフロアパネル4の上面に沿って設置されている(図7参照)。
そして、このガセット部材9が次のようにして後部車体に取り付けられている。すなわち、ガセット部材9のメンバー側結合フランジ部91を、バルクヘッド8を介してリヤデッキメンバー6の取付突出部62に適正に重ね合わせる。この状態では、各ボルト挿通孔91a,67が一致しているとともに、パネル側結合フランジ部92がリヤフロアパネル4とホイルハウスインナーパネル7との間に筋交状に適正に配置され、各ボルト挿通孔92a,92b,75,25が一致している。なお、一致させるべきボルト挿通孔は、各々ボルト径よりも大きく開口し、寸法誤差を吸収しうるものとなされている。
次に、メンバー側結合フランジ部91をリヤデッキメンバー6にボルトによりバルクヘッド8と共に接合し、かつ、パネル側結合フランジ部92をリヤフロアパネル4及びホイルハウスインナーパネル7にボルトによりバルクヘッド8と共に接合する。特に、パネル側結合フランジ部92とリヤフロアパネル4との接合にあたっては、これらと、図9に示すように、リヤフロアパネル4の下面側に配設されたリヤサイドフレーム2の補強ブラケット23のフランジ23aおよび上記バルクヘッド8のバルクヘッド本体81とをボルトBで一体的に接合することにより、この接合部分の強度を向上させ、後部車体の剛性をより向上させている。
上記車両の後部車体構造によれば、各ホイルハウスインナーパネル7におけるサスペンション取付部の近傍部分(ボルト挿通孔75)とリヤデッキメンバー6とを連結する左右一対のガセット部材9がそれぞれ車幅方向内側に傾倒して設けられているので、リヤデッキメンバー6がブレース状に補強され、後部車体の剛性を大幅に向上させることができる。しかも、ホイルハウスインナーパネル7がガセット部材9によって車幅方向内側から支持されるため、ホイルハウスインナーパネル7、特にサスペンション取付部72の剛性を向上させることができる。また、このガセット部材9を有効に利用して、サスペンションに入力された荷重をリヤデッキメンバー6、特にその車幅方向中央部に伝達することができ、車両の挙動を安定させつつ、入力荷重を効率よく分散させて支持することができる。
特に、本実施形態の後部車体構造では、ガセット部材9がリヤデッキメンバー6とホイルハウスインナーパネル7とだけでなく、リヤフロアパネル4にまで接合されているので、該ガセット部材9によって各部4,6,7を2方向から支持することができるとともに、入力荷重を2方向に分散させることができ、後部車体剛性がより高められた構造となっている。
なお、本発明の固定構造の具体的構成は上記実施形態に限定されず、種々変更可能である。他の実施形態を以下に説明する。
(1)上記実施形態では、ガセット部材9のホイルハウスインナーパネル7側の結合部分がサスペンション取付部72の前方近接位置におけるホイルハウスインナーパネル7の所定部分に接合されているが、ホイルハウスインナーパネル7に対するガセット部材9の接合位置はこれに限定されるものではなく、例えばサスペンション取付部72の所定部分に接合されるものや、サスペンション取付部72の後方或いは側方近接位置におけるホイルハウスインナーパネル7の所定部分に接合されるものであってもよい。
(2)上記実施形態では、ガセット部材9としてプレート状に形成されたものを用いているが、ガセット部材9の具体的形状は特に限定するものではなく、例えば管状のガセット部材や断面視H字状のガセット部材等、その他の断面視公知形状のガセット部材を用いるものであってもよい。
(3)上記実施形態では、カバープレート18がバルクヘッド8と別体に設けられているが、該バルクヘッドと一体成形されるものであってもよい。ただし、上記実施形態のように別体に設けると、バルクヘッド8とリヤフロアパネル4との寸法誤差があるような場合でも、確実に燃料導入管16とともに燃料挿入部150を被覆することができ、しかも嵩張ることもないので、成形、保管等に便利である。
(4)上記実施形態において、サスペンション取付部72の倒伏をより確実に防止する観点から、ホイルハウスインナーパネル等にさらに補強部材を設けてもよく、この場合でも従来の補強部材に比べて補強部材をより簡便なものとすることができる。
(5)上記実施形態ではガセット部材9をリヤフロアパネル4とその下面側に位置する補強ブラケット23のフランジ23aに取り付けるものとなされているが、リヤフロアパネル4の単体に取り付けるものであってもよく、また補強ブラケット23を設けないような場合にはリヤサイドフレーム2のフランジ部22とともに取り付けるように構成してもよい。
本実施形態に係る車両の後部車体構造をリヤフロアパネル、バルクヘッド及びガセット部材を省略した状態で示す斜視図である。 同後部車体構造をバルクヘッドを省略した状態で示す斜視図である。 同後部車体構造を示す斜視図である。 同後部車体構造を示す平面図である。 同後部車体構造のリヤデッキメンバーを示す断面図である。 同後部車体構造のガセット部材を示す斜視図である。 同後部車体構造の車幅方向に沿った部分断面図である。 同後部車体構造の車両前後方向に沿った部分断面図である。 ガセット部材とリヤフロアパネルとの接合部分を示す断面図である。
符号の説明
4 リヤフロアパネル
5 車体側壁
6 リヤデッキメンバー
7 ホイルハウスインナーパネル
8 バルクヘッド
9 ガセット部材
15 燃料タンク
16 燃料導入管
17 燃料供給口
18 カバープレート
72 サスペンション取付部
75 ボルト挿通孔
91 メンバー側結合フランジ部
91a ボルト挿通孔
92 パネル側結合フランジ部
92a,92b ボルト挿通孔
150 燃料挿入部
A 車室
B 荷室

Claims (6)

  1. 後部車体における左右一対の側壁上部間に架設されたリヤデッキメンバーと、このリヤデッキメンバーの両端部下方に配設されたサスペンション取付部を含む左右一対のホイルハウスインナーパネルとを備えた車両の後部車体構造において、
    各ホイルハウスインナーパネルにおけるサスペンション取付部またはその近傍部分と上記リヤデッキメンバーとを連結する左右一対のガセット部材が設けられ、各ガセット部材がホイルハウスインナーパネル側からリヤデッキメンバー側にかけて車幅方向内側に傾倒していることを特徴とする車両の後部車体構造。
  2. 上記ガセット部材がプレート状に形成され、このガセット部材の所定部分が上記一対のホイルハウスインナーパネル間に配設されたリヤフロアパネルに接合されていることを特徴とする請求項1記載の車両の後部車体構造。
  3. 上記ガセット部材は、ホイルハウスインナーパネル側からリヤデッキメンバー側にかけて車両後方側に傾倒していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両の後部車体構造。
  4. 上記左右一対のホイルハウスインナーパネル間に配設されたリヤフロアパネルを備え、このリヤフロアパネルと上記左右一対のホイルハウスインナーパネルとリヤデッキメンバーとにより囲まれる領域に、車室側と荷室側とを仕切るバルクヘッドが少なくともホイルハウスインナーパネル及びリヤデッキメンバーに接合された状態で取り付けられ、上記ガセット部材のホイルハウスインナーパネル側結合部及びリヤデッキメンバー側結合部の少なくともいずれか一方が上記バルクヘッドと共に接合されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両の後部車体構造。
  5. 上記フロアパネルの下方側には燃料タンクが設けられ、荷室側に設けられた燃料供給口から該燃料タンクに燃料を導入する燃料導入管が車室側を介して配管され、上記バルクヘッドにはこの車室側の燃料導入管を被覆するカバープレートが設けられていることを特徴とする請求項4記載の車両の後部車体構造。
  6. 上記カバープレートが上記バルクヘッドと別体に設けられていることを特徴とする請求項5記載の車両の後部車体構造。
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