JP2005186488A - キャリッジ及び液体噴射装置 - Google Patents
キャリッジ及び液体噴射装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005186488A JP2005186488A JP2003431648A JP2003431648A JP2005186488A JP 2005186488 A JP2005186488 A JP 2005186488A JP 2003431648 A JP2003431648 A JP 2003431648A JP 2003431648 A JP2003431648 A JP 2003431648A JP 2005186488 A JP2005186488 A JP 2005186488A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- carriage
- liquid
- flow path
- valve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Abstract
【課題】 小型化及び軽量化が可能なキャリッジ及び、それに伴う省エネルギー化が可能な液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】 キャリッジ60は、流路形成部材8と、ばね受け部材70と、記録ヘッド71とを備える。キャリッジ60に弁装置1が設けられている。弁装置1は、液体入口21及び液体出口31に連通しインクを貯留する圧力室41と減圧弁51を備える。減圧弁51は、長方形の溝状流路71と、弁体9と、圧力調整用ばね10と、その付勢力に抗して弁体9を開弁位置側へ押圧するための作動レバー111と、溝状流路71を密封して圧力室41を形成するフィルム部材6とを備える。フィルム部材6の長方形部分が受圧部となっている。減圧弁51は、圧力室41の圧力が所定の圧力より低くなると、フィルム部材6が圧力室41の内方へ弾性変形する際の押圧力を倍力した作動力により液体入口21側から圧力室41内へインクが供給される開弁状態となる。
【選択図】 図1
【解決手段】 キャリッジ60は、流路形成部材8と、ばね受け部材70と、記録ヘッド71とを備える。キャリッジ60に弁装置1が設けられている。弁装置1は、液体入口21及び液体出口31に連通しインクを貯留する圧力室41と減圧弁51を備える。減圧弁51は、長方形の溝状流路71と、弁体9と、圧力調整用ばね10と、その付勢力に抗して弁体9を開弁位置側へ押圧するための作動レバー111と、溝状流路71を密封して圧力室41を形成するフィルム部材6とを備える。フィルム部材6の長方形部分が受圧部となっている。減圧弁51は、圧力室41の圧力が所定の圧力より低くなると、フィルム部材6が圧力室41の内方へ弾性変形する際の押圧力を倍力した作動力により液体入口21側から圧力室41内へインクが供給される開弁状態となる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、キャリッジ及び液体噴射装置に関する。
従来、流体を所定の一定圧力に減圧するための減圧弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来のインクジェット式プリンタとして、インクカートリッジのインクを、インク供給チューブを介してキャリッジに設けられた圧力ダンパに供給し、圧力ダンパから記録ヘッドに移送して印刷を行うものが知られている(例えば、特許文献2参照)。このプリンタは、多量のインクを貯留したインクカートリッジをキャリッジ上に搭載させると、キャリッジが重くなり、キャリッジ駆動モータに過大な負荷がかかってしまうため、インクカートリッジをキャリッジ上に搭載させない、いわゆるオフキャリッジタイプのプリンタである。そして、キャリッジに設けた圧力ダンパは、キャリッジの往復動に伴うインク圧力の変動を抑制するものである。
また、従来のインクジェット式プリンタとして、インクカートリッジのインクを、インク供給チューブを介してキャリッジに設けられた圧力ダンパに供給し、圧力ダンパから記録ヘッドに移送して印刷を行うものが知られている(例えば、特許文献2参照)。このプリンタは、多量のインクを貯留したインクカートリッジをキャリッジ上に搭載させると、キャリッジが重くなり、キャリッジ駆動モータに過大な負荷がかかってしまうため、インクカートリッジをキャリッジ上に搭載させない、いわゆるオフキャリッジタイプのプリンタである。そして、キャリッジに設けた圧力ダンパは、キャリッジの往復動に伴うインク圧力の変動を抑制するものである。
また、従来のインクジェット式プリンタとして、記録ヘッドにインクを供給するためのサブタンクがキャリッジに搭載されたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。サブタンクは、内部にインクを一時的に貯留するためもので、装置本体に配置されたカートリッジホルダに装填されたインクカートリッジとしてのメインタンクから、インク供給用チューブを介してインクが供給されるように構成されている。
特開2001−227656号公報
特開2002−343757号公報
特開2003−251820号公報
ところで、上記特許文献1に記載されているような従来の減圧弁では、円形のダイアフラムの中心と弁体とが、軸棒によって結合され、円形のダイアフラムの中心で弁体を押すので、ダイアフラムの受圧面積に応じた力でしか押せない。したがって、ダイアフラムの受圧面積以上の力を発生するのが難しく、小型化や薄型化を図るのが難しい。また、この減圧弁では、受圧部が円形、つまり円形のダイアフラムであるため、複数の減圧弁を並べたときの面積のロスが大きく、複数の減圧弁を高集積化するのが困難である。
また、上記特許文献1に記載されているような従来の減圧弁を、上記特許文献2や特許文献3に記載されているような従来のインクジェット式プリンタのキャリッジに設けて、インクを貯留する圧力室内のインクを所定の圧力に減圧する場合、キャリッジの厚みが大きくなり、全体が大きくなり、全体が重くなる等の問題があった。
本発明は、上記従来の問題点に着目してなされたもの、その目的は、小型化及び軽量化が可能なキャリッジ及び、それに伴う省エネルギー化が可能な液体噴射装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、減圧弁の高集積化と全体の薄型化が可能なキャリッジ及び液体噴射装置を提供することにある。
本発明における弁装置は、液体噴射ヘッドを備えたキャリッジにおいて、前記キャリッ
ジの一部に、液体入口及び液体出口にそれぞれ連通し液体を貯留する圧力室と、前記圧力室内の液体を所定の圧力に減圧する減圧弁とが形成され、前記減圧弁は、前記圧力室の圧力が所定の圧力より低くなると、前記圧力室の内方へ弾性変形する受圧部材を有するとともに、前記受圧部材が前記内方へ弾性変形する際の押圧力を倍力した作動力により前記液体入口側から前記圧力室内へ液体が供給される開弁状態となるように構成されていることを要旨とする。
ジの一部に、液体入口及び液体出口にそれぞれ連通し液体を貯留する圧力室と、前記圧力室内の液体を所定の圧力に減圧する減圧弁とが形成され、前記減圧弁は、前記圧力室の圧力が所定の圧力より低くなると、前記圧力室の内方へ弾性変形する受圧部材を有するとともに、前記受圧部材が前記内方へ弾性変形する際の押圧力を倍力した作動力により前記液体入口側から前記圧力室内へ液体が供給される開弁状態となるように構成されていることを要旨とする。
これによれば、キャリッジの一部に、液体入口及び液体出口にそれぞれ連通し液体を貯留する圧力室と、前記圧力室内の液体を所定の圧力に減圧する減圧弁とが形成されている。また、減圧弁は、圧力室の圧力が所定の圧力より低くなると、圧力室の内方へ弾性変形する受圧部材の押圧力を倍力した作動力により開弁状態となり、圧力室の圧力が所定の圧力に達すると閉弁状態に戻ることで、圧力室内の液体を所定の圧力に減圧する。このため、受圧部材の受圧面積以上の力、即ち前記押圧力を倍力した作動力を得て、その力で「シール荷重」に打ち勝って減圧弁を開弁させることができる。これにより、減圧弁の受圧部材の受圧面積が小さくてすむ。したがって、減圧弁を備えた小型で軽量のキャリッジを実現できる。なお、ここにいう「シール荷重」とは、シール部材を座面に押圧して減圧弁を閉弁状態に保持する力をいう。
このキャリッジにおいて、前記減圧弁は、前記液体入口及び液体出口にそれぞれ連通した略長方形の溝状流路を有する流路形成部材と、前記液体入口と前記溝状流路を連通状態にする開弁位置と、前記液体入口と前記溝状流路を非連通状態にする閉弁位置との間で変位可能な弁体と、前記弁体を前記閉弁位置側へ付勢する圧力調整用ばねと、前記ばねの付勢力に抗して前記弁体を前記開弁位置側へ押圧する作動レバーと、前記溝状流路を密封して前記圧力室を形成する前記受圧部材としてのフィルム部材とを備え、前記圧力室の圧力が所定の圧力より低くなって、前記フィルム部材が前記圧力室の内方へ弾性変形する際の押圧力を倍力した作動力で前記作動レバーが前記弁体を開弁位置側へ押圧することを要旨とする。
これによれば、溝状流路を密封するフィルム部材の略長方形部分が受圧部となっているので、複数の溝状流路を並列に配置して複数の減圧弁を構成したときの面積のロス(無駄な面積)が小さく、減圧弁の高集積化が可能となる。また、弁体及び圧力調整用ばね以外は、薄板状であるため、減圧弁を備えた薄型のキャリッジを実現できる。
このキャリッジにおいて、前記作動レバーは、前記溝状流路内にあって一端側を前記流路形成部材に支持された片持ち梁であり、前記弁体は、前記作動レバーの重心より前記一端側に寄った位置で前記作動レバーから前記作動力を受けるように配置されていることを要旨とする。
これによれば、弁体は、作動レバーの重心よりその一端側に寄った位置で作動レバーから作動力を受けるように配置されているので、作動レバーは、受圧部材で受ける力をてこの原理で倍力した作動力、つまり受圧部材の受圧面積以上の力で弁体を開弁位置側へ変位させることができる。このため、フィルム部材の略長方形部分である受圧部の面積が小さくてすむ。したがって、減圧弁を備えた小型で、高集積化が可能なキャリッジを実現できる。
このキャリッジにおいて、種類の異なる液体をそれぞれ貯留する前記溝状流路を並列に複数配置して、複数の前記減圧弁が並列に設けられていることを要旨とする。
これによれば、種類の異なる液体、例えば複数の色のインクを用いるインクジェット式プリンタ等の液体噴射装置に用いるキャリッジの小型化及び薄型化を実現することができる。
これによれば、種類の異なる液体、例えば複数の色のインクを用いるインクジェット式プリンタ等の液体噴射装置に用いるキャリッジの小型化及び薄型化を実現することができる。
このキャリッジにおいて、前記流路形成部材に接合され、前記流路形成部材と共に前記圧力調整用ばねを保持するばね受け部材を備え、前記ばね受け部材に、前記キャリッジを往復動可能に案内するガイド軸に嵌合する軸受け部が設けられていることを要旨とする。
これによれば、ばね受け部材が流路形成部材と共に圧力調整用ばねを保持する機能と、ガイド軸に嵌合する軸受け部の機能とを兼ね備えているので、部品点数を削減できる。これにより、より一層の小型化と薄型化が可能で、低コストのキャリッジを実現できる。
このキャリッジにおいて、前記流路形成部材に形成された前記液体出口は、ターゲットに対してノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと直接連通するように構成されていることを要旨とする。
これによれば、流路形成部材と液体噴射ヘッドとの間に、液体出口から液体噴射ヘッドへの流路を有する流路プレートが不要になる分だけ、部品点数と組立工数を低減でき、低コストのキャリッジを実現できる。
このキャリッジにおいて、前記流路形成部材と、ターゲットに対してノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドとの間に、前記液体出口から前記液体噴射ヘッドへの流路を有する流路プレートが、前記ばね受け部材とは独立して設けられていることを要旨とする。
これによれば、液体噴射ヘッドのアライメント機構を、流路形成部材と流路プレートとの間に配置することができる。なお、ここにいう「液体噴射ヘッドのアライメント機構」とは、液体噴射ヘッドをキャリッジに取り付ける際に、液体噴射ヘッドの多数のノズルの並び方向(ノズル列の方向)が、同ヘッドの走査方向に対し垂直となるように、液体噴射ヘッドを位置決めするための機構を意味する。
このキャリッジにおいて、前記液体出口からターゲットに対してノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドへの流路を有する流路プレートが、前記ばね受け部材と一体に設けられていることを要旨とする。
これによれば、流路プレートがばね受け部材と一体になった1つの部材を流路形成部材に組み付けるだけで良く、キャリッジの組立工数を低減することができる。
本発明における液体噴射装置は、上記キャリッジを備え、液体を貯留する液体貯留手段から液体供給路を介して前記液体入口に供給される液体が、前記減圧弁を介して前記圧力室に供給され、前記減圧弁が、前記液体噴射ヘッドからの液体の噴射に伴って液体が減少する前記圧力室の圧力を感知して、前記液体入口側から前記圧力室への前記液体の供給及び非供給を切り換えることを要旨とする。
本発明における液体噴射装置は、上記キャリッジを備え、液体を貯留する液体貯留手段から液体供給路を介して前記液体入口に供給される液体が、前記減圧弁を介して前記圧力室に供給され、前記減圧弁が、前記液体噴射ヘッドからの液体の噴射に伴って液体が減少する前記圧力室の圧力を感知して、前記液体入口側から前記圧力室への前記液体の供給及び非供給を切り換えることを要旨とする。
これによれば、インクジェット式プリンタ等の液体噴射装置の小型化、薄型化及び軽量化が可能となり、更にそれに伴う省エネルギー化が可能である。
以下、本発明を具体化した各実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、各実施形態の説明において、同様の部位には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
[第1実施形態]
第1実施形態に係るキャリッジ60を図1〜図5に基づいて説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態に係るキャリッジ60を図1〜図5に基づいて説明する。
図1は第1実施形態に係るキャリッジ60を一部の拡大図と共に示しており、図5は図1と同じキャリッジ60の概略構成を模式的に示している。
キャリッジ60は、種類の異なる液体として6色のインクを使って印刷記録が可能な液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタに用いられる。6色のインクは、ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンダのインクである。
キャリッジ60は、種類の異なる液体として6色のインクを使って印刷記録が可能な液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタに用いられる。6色のインクは、ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンダのインクである。
キャリッジ60は、図1に示すように、流路形成部材8とばね受け部材70とを備えている。キャリッジ60の一部に弁装置1が設けられている。また、キャリッジ60には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド71が設けられている。この記録ヘッド71は、流路形成部材8の一端側下面に流路プレート72を介して取り付けられている。さらに、キャリッジ60には、流路押さえ板73と、フィルム保護板74とが設けられている。
弁装置1は、図1及び図2に示すように、6つの液体入口21〜26及び6つの液体出口31〜36にそれぞれ連通し、6色のインクをそれぞれ貯留する6つに独立した圧力室41〜46と、6つの減圧弁51〜56とを備えている。
減圧弁51〜56はそれぞれ、流路形成部材8に形成された6つの長方形の溝状流路71〜76のうちの1つと、弁体9と、圧力調整用ばね10と、圧力調整用ばね10の付勢力に抗して弁体9を開弁位置側へ押圧するための作動レバー111〜116のうちの1つと、溝状流路71〜76を密封して圧力室41〜46を形成するフィルム部材6とを備える。例えば、減圧弁51は、長方形の溝状流路71と、弁体9と、圧力調整用ばね10と、作動レバー111と、溝状流路71を密封して圧力室41を形成するフィルム部材6とを備える。また、減圧弁52は、長方形の溝状流路72と、弁体9と、圧力調整用ばね10と、作動レバー112と、溝状流路72を密封して圧力室42を形成するフィルム部材6とを備える。減圧弁53〜56も減圧弁51,52減圧弁52同様である。なお、図1では、6つの弁体9のうち、減圧弁51の弁体9のみを示してある。
フィルム部材6は、各溝状流路71〜76の開口部を密封するように流路形成部材8の表面に熱融着されている。これにより、6つの圧力室41〜46が形成されている。フィルム部材6が、各圧力室41〜46の一部を構成している。各溝状流路71〜76を密封するフィルム部材6の長方形部分、つまりフィルム部材6の、各溝状流路71〜76の開口部を密封している部分が受圧部6a1〜6a6となっている(図2参照)。
各減圧弁51〜56は、フィルム部材6の各受圧部6a1〜6a6が各圧力室41〜46の内方へ弾性変形する際の押圧力を倍力した作動力により各液体入口21〜26側から各圧力室41〜46内へ液体が供給される開弁状態となるように構成されている。
液体入口21〜26には、液体貯留手段としてのインクカートリッジ(図示省略)から液体供給路としてのチューブを介して6色のインクがそれぞれ供給されるようになっている。また、液体出口31〜36からそれぞれ流出するインクは、流路プレート72内の流路を通って記録ヘッド71に供給されるようになっている。
記録ヘッド71はノズル形成面71a(図3参照)を有し、このノズル形成面71aには、n個(nは自然数)のノズルからそれぞれなる6列のノズル列N1〜N6が形成されている。そして、各液体出口31〜36から流路プレート72内の流路を通って記録ヘッド71に流入する各色のインクは、各色に対応するノズル列N1〜N6の各ノズルからインク滴として吐出されるようになっている。
このように、キャリッジ60の一部には、6色のインクをそれぞれ貯留する6つの溝状流路71〜76を並列に配置して、6つの減圧弁51〜56が設けられている。
フィルム部材6は、液体としてインクを用いる場合にはインク性状に科学的な影響を及ぼさないこと、更に水分透過度や、酸素や窒素透過度の低い材質で作られている。すなわ
ち、フィルム部材6は、例えば、高密度ポリエチレンフィルム或いはポリプロピレンフィルムに、塩化ビニリデンをコーティングしたナイロンフィルムを接着ラミネートした構成のフィルムによって構成されている。このようなフィルム部材6が、溝状流路7の開口部を密封するように流路形成部材8の表面に熱融着されている。したがって、フィルム部材6の各受圧部6a1〜6a6が、独立した圧力室41〜46の一部をそれぞれ構成している。
フィルム部材6は、液体としてインクを用いる場合にはインク性状に科学的な影響を及ぼさないこと、更に水分透過度や、酸素や窒素透過度の低い材質で作られている。すなわ
ち、フィルム部材6は、例えば、高密度ポリエチレンフィルム或いはポリプロピレンフィルムに、塩化ビニリデンをコーティングしたナイロンフィルムを接着ラミネートした構成のフィルムによって構成されている。このようなフィルム部材6が、溝状流路7の開口部を密封するように流路形成部材8の表面に熱融着されている。したがって、フィルム部材6の各受圧部6a1〜6a6が、独立した圧力室41〜46の一部をそれぞれ構成している。
減圧弁51〜56の各弁体9は、液体入口21〜26と溝状流路71〜76を連通状態にする開弁位置と、液体入口21〜26と溝状流路71〜76を非連通状態にする閉弁位置(図1に示す位置)との間で変位可能で、圧力調整用ばね10により閉弁位置側へ付勢されている。
各減圧弁51〜56は、各圧力室41〜46の圧力が所定の圧力より低くなるとフィルム部材6の各受圧部6a1〜6a6が各圧力室41〜46の内方へ弾性変形し、各受圧部6a2〜6a6が弾性変形する際の押圧力を倍力した作動力で各作動レバー111〜116が弁体9を開弁位置側へ押圧するようになっている。
各減圧弁51〜56において、作動レバー111〜116は、溝状流路71〜76内にあって一端11a側を流路形成部材8に支持された片持ち梁である。また、各減圧弁51〜56の弁体9は、各作動レバー111〜116の重心より一端側に寄った位置で各作動レバー111〜116から作動力を受けるように配置されている。なお、流路形成部材8及び作動レバー111〜116は、例えば、金属で作られている。
各作動レバー111〜116の一端11a側は、作動レバー111〜116自体を支える程度の剛性があれば良い。また、作動レバー111〜116の一端11a以外の部分である押圧部11bは、弁体9を押すための部位であるので、なるべく剛性が高い方が良い。そのため、作動レバー111〜116の一端11a側をその押圧部11bよりも剛性を低くしてある。すなわち、本例のキャリッジ60において、各作動レバー111〜116は1枚の薄板で構成されている。そして、各作動レバー111〜116の押圧部11bを図4に示すように断面がコの字状に折り曲げ加工することにより、その押圧部11bの剛性をその一端11a側よりも高くしている。
また、各減圧弁51〜56の弁体9は、図1に示すように、バルブ軸12と、シール部材13とを有する。シール部材13はOリングである。
流路形成部材8には、その下面にそれぞれ開口した6つの弁体収容凹部16が形成されている。6つの弁体収容凹部16は、流路形成部材8に設けた6つの円形孔17をそれぞれ介して、6つの長方形の溝状流路71〜76、即ち各減圧弁51〜56の圧力室41〜46にそれぞれ連通している。一方、ばね受け部材70には、端面にそれぞれ開口した6つの弁体収容凹部70aが形成されている。流路形成部材8の6つの弁体収容凹部16と、ばね受け部材70の6つの弁体収容凹部70aとをそれぞれ合致させて6つの液体供給室76が形成されるように、流路形成部材8の下面にばね受け部材70の端面が接合されている。こうして形成される6つの液体供給室76内に、各減圧弁51〜56のバルブ軸12と、シール部材13と、圧力調整用ばね10とが収容されている。
流路形成部材8には、その下面にそれぞれ開口した6つの弁体収容凹部16が形成されている。6つの弁体収容凹部16は、流路形成部材8に設けた6つの円形孔17をそれぞれ介して、6つの長方形の溝状流路71〜76、即ち各減圧弁51〜56の圧力室41〜46にそれぞれ連通している。一方、ばね受け部材70には、端面にそれぞれ開口した6つの弁体収容凹部70aが形成されている。流路形成部材8の6つの弁体収容凹部16と、ばね受け部材70の6つの弁体収容凹部70aとをそれぞれ合致させて6つの液体供給室76が形成されるように、流路形成部材8の下面にばね受け部材70の端面が接合されている。こうして形成される6つの液体供給室76内に、各減圧弁51〜56のバルブ軸12と、シール部材13と、圧力調整用ばね10とが収容されている。
各減圧弁51〜56の圧力調整用ばね10は、各弁体9のばね受け部14と、各弁体収容凹部70aの奥部との間に介装されている。これにより、各弁体9は、バルブ軸12が円形孔17内に隙間を残して挿通した状態でシール部材13が弁体収容凹部16のシール面に押圧される閉弁位置側へ圧力調整用ばね10により付勢されている。
さらに、流路形成部材8の、記録ヘッド71が取り付けられている一端側とは反対側の
他端側には、液体入口21〜26と、各液体入口21〜26に供給される各色のインクを6つの弁体収容凹部70aの各々に個別に導くための6つの流路81〜86とが形成されている。
他端側には、液体入口21〜26と、各液体入口21〜26に供給される各色のインクを6つの弁体収容凹部70aの各々に個別に導くための6つの流路81〜86とが形成されている。
流路81は、液体入口21から水平に延びる第1流路81aと、この流路の端部から垂直上方へ延びる第2流路81bと、この流路の開口端から水平に延びる第3流路81cと、この流路の端部から垂直下方に延びる第4流路81dと、この流路の下端部から水平に延びる第5流路81eとを有する。この第5流路81eは、流路形成部材8に設けられた凹部77と、この凹部77と連通するようにばね受け部材70に設けられた凹部79とを介して6つの弁体収容凹部70aの対応する1つに連通している。これにより、液体入口21に供給されるインクは、流路81の各流路81a〜81eを順に通り、さらに、流路形成部材8の凹部77及びばね受け部材70の凹部79を介して6つの弁体収容凹部70aの対応する1つに供給されるようになっている。
流路82〜86も、流路81と同様に、第1流路82a〜86aから第5流路82e〜86eをそれぞれ有する(図2参照)。また、流路82〜86の各第5流路82e〜86eは、流路81の第5流路81eと同様に、流路形成部材8に設けられた凹部77と同様の凹部と、この凹部と連通するようにばね受け部材70に設けられた凹部79と同様の凹部とを介して各々の弁体収容凹部70aに連通している。
なお、図1では、流路81の第1流路81aのみを示し、流路82〜86の各第1流路は図示を省略してある。
また、図1に示す流路プレート72には、6つの液体出口31〜36から記録ヘッド71の各ノズルN1〜N6へ各色のインクを案内するための6つの流路(図示省略)が個別に設けられている。
また、図1に示す流路プレート72には、6つの液体出口31〜36から記録ヘッド71の各ノズルN1〜N6へ各色のインクを案内するための6つの流路(図示省略)が個別に設けられている。
図1に示すばね受け部材70には、キャリッジ60を往復動可能に案内するガイド軸(図9に示すガイド部材106に相当)に嵌合する軸受け部70bが設けられている。
また、図2に示すフィルム部材6の外周部は、矩形状の枠体であるフィルム保護板74で押さえられている。このフィルム保護板74は、キャリッジ60の上面に固定されている。
また、図2に示すフィルム部材6の外周部は、矩形状の枠体であるフィルム保護板74で押さえられている。このフィルム保護板74は、キャリッジ60の上面に固定されている。
そして、キャリッジ60の上面のうち、図2に示す6つの流路81〜86が形成されている部分の面には、これらの流路81〜86の各開口部を封止するための流路押さえ板73が固定されている(図1参照)。
以上説明した第1実施形態に係るキャリッジ60は、主要な構成部品として、図5に示すように、流路形成部材8と、軸受け部70bを有するばね受け部材70と、流路プレート72を介して流路形成部材8に取り付けられた記録ヘッド71とを備えている。そして、流路プレート72が、ばね受け部材70とは独立して設けられている。
この弁装置1では、圧力室41〜46内の各インクは、液体出口31〜36から流路プレート72の6つの流路のうちの対応する流路をそれぞれ通って記録ヘッド71のノズル列N1〜N6に供給され、この各ノズル列N1〜N6からインク滴として記録用紙に吐出されて印刷記録がなされる。
このように印刷記録がなされることで、例えば圧力室41内のインクが減少して圧力室41の圧力が所定の圧力より低くなると、フィルム部材6の受圧部6a1が圧力室41の内方へ弾性変形し、一端11a側が支持された片持ち梁である作動レバー111を図1の下方へ押圧する。これにより、作動レバー111は、受圧部6a1が圧力室41の内方へ
弾性変形する際の押圧力を倍力した作動力により、閉弁位置にある弁体9のバルブ軸12を開弁位置側へ変位させるので、減圧弁51は開弁状態となり、液体入口21側から流路81を通って圧力室41内へインクが供給される。圧力室41内のインクが増加するのに伴い圧力室41の圧力が所定の圧力に達すると、フィルム部材6の受圧部6a1が弾性変形した形態から元の形態に戻る。これにより、弁体9のバルブ軸12が圧力調整用ばね10の付勢力により開弁位置から閉弁位置へ変位するので、減圧弁51は閉弁状態に戻り、液体入口21側から圧力室41内へのインクの供給が阻止される。
弾性変形する際の押圧力を倍力した作動力により、閉弁位置にある弁体9のバルブ軸12を開弁位置側へ変位させるので、減圧弁51は開弁状態となり、液体入口21側から流路81を通って圧力室41内へインクが供給される。圧力室41内のインクが増加するのに伴い圧力室41の圧力が所定の圧力に達すると、フィルム部材6の受圧部6a1が弾性変形した形態から元の形態に戻る。これにより、弁体9のバルブ軸12が圧力調整用ばね10の付勢力により開弁位置から閉弁位置へ変位するので、減圧弁51は閉弁状態に戻り、液体入口21側から圧力室41内へのインクの供給が阻止される。
圧力室42〜46内の各インクが減少して各圧力室42〜46の圧力が所定の圧力より低くなる場合の動作は、上述した圧力室41の圧力が所定の圧力より低くなる場合の動作と同様である。
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○キャリッジ60の一部に、6つの液体入口21〜26及び6つの液体出口31〜36にそれぞれ連通し、6色のインクをそれぞれ貯留する圧力室41〜46と、6つの減圧弁51〜56とを備えた弁装置1が設けられている。各減圧弁51〜56は、圧力室41〜46の圧力が所定の圧力より低くなると、圧力室41〜46の内方へ弾性変形するフィルム部材6の各受圧部6a1〜6a6の押圧力を倍力した作動力により開弁状態となり、圧力室41〜46の圧力が所定の圧力に達すると閉弁状態に戻ることで、圧力室41〜46内のインクを所定の圧力に減圧する。このため、フィルム部材6の各受圧部6a1〜6a6の受圧面積以上の力、即ち前記押圧力を倍力した作動力を得て、その力で「シール荷重」に打ち勝って減圧弁を開弁させることができる。これにより、各減圧弁51〜56の受圧部6a1〜6a6の受圧面積が小さくてすむ。したがって、減圧弁を備えた小型で軽量のキャリッジを実現できる。
○キャリッジ60の一部に、6つの液体入口21〜26及び6つの液体出口31〜36にそれぞれ連通し、6色のインクをそれぞれ貯留する圧力室41〜46と、6つの減圧弁51〜56とを備えた弁装置1が設けられている。各減圧弁51〜56は、圧力室41〜46の圧力が所定の圧力より低くなると、圧力室41〜46の内方へ弾性変形するフィルム部材6の各受圧部6a1〜6a6の押圧力を倍力した作動力により開弁状態となり、圧力室41〜46の圧力が所定の圧力に達すると閉弁状態に戻ることで、圧力室41〜46内のインクを所定の圧力に減圧する。このため、フィルム部材6の各受圧部6a1〜6a6の受圧面積以上の力、即ち前記押圧力を倍力した作動力を得て、その力で「シール荷重」に打ち勝って減圧弁を開弁させることができる。これにより、各減圧弁51〜56の受圧部6a1〜6a6の受圧面積が小さくてすむ。したがって、減圧弁を備えた小型で軽量のキャリッジを実現できる。
○各溝状流路71〜76を密封するフィルム部材6の長方形部分が受圧部6a1〜6a6となっているので、6つの溝状流路71〜76を並列に配置して6つの減圧弁51〜56を構成したときの面積のロス(無駄な面積)が小さく、減圧弁の高集積化が可能となる。
○各減圧弁51〜56にあっては、弁体9及び圧力調整用ばね10以外は、薄板状であるため、減圧弁を備えた薄型のキャリッジを実現できる。
○各減圧弁51〜56の弁体9は、各作動レバー111〜116の重心よりその一端11a側に寄った位置で各作動レバーから作動力を受けるように配置されている。これにより、各作動レバーは、各受圧部6a1〜6a6から受ける力をてこの原理で倍力した作動力、つまり各受圧部6a1〜6a6の受圧面積以上の力で弁体9を開弁位置側へ変位させることができる。このため、フィルム部材6の長方形部分である各受圧部6a1〜6a6の受圧面積が小さくてすむ。したがって、減圧弁を備えた小型で、高集積化が可能なキャリッジを実現できる。
○各減圧弁51〜56の弁体9は、各作動レバー111〜116の重心よりその一端11a側に寄った位置で各作動レバーから作動力を受けるように配置されている。これにより、各作動レバーは、各受圧部6a1〜6a6から受ける力をてこの原理で倍力した作動力、つまり各受圧部6a1〜6a6の受圧面積以上の力で弁体9を開弁位置側へ変位させることができる。このため、フィルム部材6の長方形部分である各受圧部6a1〜6a6の受圧面積が小さくてすむ。したがって、減圧弁を備えた小型で、高集積化が可能なキャリッジを実現できる。
○6色のインクをそれぞれ貯留する6つの溝状流路71〜76を並列に配置して6つの減圧弁51〜56が並列に設けられているので、6色のインクを用いるインクジェット式プリンタに用いるキャリッジ60の小型化及び薄型化を実現することができる。
○ばね受け部材70が流路形成部材8と共に各減圧弁51〜56の圧力調整用ばね10を保持する機能と、ガイド軸に嵌合する軸受け部70bの機能とを兼ね備えているので、部品点数を削減できる。これにより、より一層の小型化と薄型化が可能で、低コストのキャリッジを実現できる。
○流路形成部材8と記録ヘッド71との間に、各液体出口31〜36から記録ヘッド7
1への流路を有する流路プレート72が、ばね受け部材70とは独立して設けられている。これにより、記録ヘッド71のアライメント機構を、流路形成部材8と流路プレート72との間に配置することができる。
1への流路を有する流路プレート72が、ばね受け部材70とは独立して設けられている。これにより、記録ヘッド71のアライメント機構を、流路形成部材8と流路プレート72との間に配置することができる。
○各作動レバー111〜116の支持部である一端11a側は作動レバー111〜116自体を支える程度の剛性があれば良く、また、各作動レバー111〜116の押圧部11bは弁体9のバルブ軸12を押す部分であるので、なるべく剛性が高い方が良い。各作動レバー111〜116の一端11a側をその押圧部11bよりも剛性を低くしたことで、各作動レバー111〜116の一端11a側で発生するモーメントを減らし、そのモーメントによる悪影響を減らすことができる。
○各作動レバー111〜116を1枚の薄板で一体に作れるため、各作動レバー111〜116の位置決めがし易く、取り扱いもし易くなる。また、各作動レバー111〜116の押圧部11bは、断面がコの字状に曲げられているので、薄板である一端11a(支持部)よりも大きな剛性を確保できる。
○各減圧弁51〜56の弁体9は、バルブ軸12が円形孔17内に隙間を残して挿通した状態で、シール部材13が弁体収容凹部16のシール面に押圧される閉弁位置側へ圧力調整用ばね10により付勢されている。この構成により、部品精度が要求される軸支持構造が不要であるため、組立性が向上し、コストを低減できる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係るキャリッジ60Aを図6に基づいて説明する。
このキャリッジ60Aは、上記第1実施形態において、各液体出口31〜36からターゲットとしての記録用紙に対して各ノズル列N1〜N6から各色のインクを噴射する記録ヘッド71への流路を有する流路プレート72が、ばね受け部材70と一体に設けられている点に特徴がある。つまり、上記流路プレート72と同様の構成を有する流路プレート部72Aと、上記ばね受け部材70と同様の構成を有するばね受け部70Aとが1つの部材78に一体に設けられている。そして、この部材78が、流路形成部材8に取り付けられて、キャリッジ60Aが構成されている。その他の構成は、上記第1実施形態に係るキャリッジ60と同様である。
第2実施形態に係るキャリッジ60Aを図6に基づいて説明する。
このキャリッジ60Aは、上記第1実施形態において、各液体出口31〜36からターゲットとしての記録用紙に対して各ノズル列N1〜N6から各色のインクを噴射する記録ヘッド71への流路を有する流路プレート72が、ばね受け部材70と一体に設けられている点に特徴がある。つまり、上記流路プレート72と同様の構成を有する流路プレート部72Aと、上記ばね受け部材70と同様の構成を有するばね受け部70Aとが1つの部材78に一体に設けられている。そして、この部材78が、流路形成部材8に取り付けられて、キャリッジ60Aが構成されている。その他の構成は、上記第1実施形態に係るキャリッジ60と同様である。
以上のように構成された第2実施形態によれば、上記第1実施形態の奏する作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
○流路プレート部72Aとばね受け部70Aが一体になった1つの部材78を流路形成部材8に組み付け、この部材78に記録ヘッド71を組み付けるだけで良く、キャリッジ60Aの組立工数を低減することができる。なお、記録ヘッド71のアライメント機構はキャリッジ60A上には無く、流路形成部材8に対する記録ヘッド71の位置決め精度は、記録ヘッド71を部材78を介して流路形成部材8に組み付ける際の組立精度だけで決まる。
○流路プレート部72Aとばね受け部70Aが一体になった1つの部材78を流路形成部材8に組み付け、この部材78に記録ヘッド71を組み付けるだけで良く、キャリッジ60Aの組立工数を低減することができる。なお、記録ヘッド71のアライメント機構はキャリッジ60A上には無く、流路形成部材8に対する記録ヘッド71の位置決め精度は、記録ヘッド71を部材78を介して流路形成部材8に組み付ける際の組立精度だけで決まる。
[第3実施形態]
第3実施形態に係るキャリッジ60Bを図7に基づいて説明する。
このキャリッジ60Bは、上記第1実施形態において、流路形成部材8と同様の構成を有する流路形成部材8Bに形成された液体出口31〜36が、記録用紙に対して各ノズル列N1〜N6から各色のインクを噴射する記録ヘッド71と直接連通するように構成されている点に特徴がある。その他の構成は、上記第1実施形態に係るキャリッジ60と同様である。
第3実施形態に係るキャリッジ60Bを図7に基づいて説明する。
このキャリッジ60Bは、上記第1実施形態において、流路形成部材8と同様の構成を有する流路形成部材8Bに形成された液体出口31〜36が、記録用紙に対して各ノズル列N1〜N6から各色のインクを噴射する記録ヘッド71と直接連通するように構成されている点に特徴がある。その他の構成は、上記第1実施形態に係るキャリッジ60と同様である。
以上のように構成された第3実施形態によれば、上記第1実施形態の奏する作用効果に
加えて、以下の作用効果を奏する。
○流路形成部材8Bと記録ヘッド71との間に、液体出口31〜36から記録ヘッド71への流路を有する流路プレート72(図5参照)が不要になる分だけ、部品点数と組立工数を低減でき、低コストのキャリッジを実現できる。
加えて、以下の作用効果を奏する。
○流路形成部材8Bと記録ヘッド71との間に、液体出口31〜36から記録ヘッド71への流路を有する流路プレート72(図5参照)が不要になる分だけ、部品点数と組立工数を低減でき、低コストのキャリッジを実現できる。
[第4実施形態]
第4実施形態に係るキャリッジ60Cを図8に基づいて説明する。
このキャリッジ60Cは、上記第1実施形態において、上記各減圧弁51〜56にチョーク弁の機能を持たせた弁装置1Cを、キャリッジ60Cの内部に設けた構成に特徴がある。図8では、第1実施形態における6つの各減圧弁51〜56のうちの1つの減圧弁51のみを示してある。
第4実施形態に係るキャリッジ60Cを図8に基づいて説明する。
このキャリッジ60Cは、上記第1実施形態において、上記各減圧弁51〜56にチョーク弁の機能を持たせた弁装置1Cを、キャリッジ60Cの内部に設けた構成に特徴がある。図8では、第1実施形態における6つの各減圧弁51〜56のうちの1つの減圧弁51のみを示してある。
なお、ここにいう「チョーク弁の機能」とは、各減圧弁51〜56を図8に示す閉弁位置に強制的に保持することで、弁体収容凹部16と各圧力室41〜46との連通を強制的に遮断する機能をいう。
この弁装置1Cでは、上記第1実施形態のばね受け部材70に代えて、そのばね受け部材70の一部に円形孔41を設けたばね受け部材70Cが流路形成部材8の下面に固定されている。円形孔41は弁体9のバルブ軸12の下方に位置し、この円形孔41内には、バルブ軸12を上下させるための可動ピン42が上下動可能に配置されている。この可動ピン42は、円形孔41の開口部を覆うようにばね受け部材70Cの下面に固定されたシール用のフィルム部材43によって外へ抜けないようになっている。
また、弁装置1Cの各減圧弁51〜56の下方には、可動ピン42を押し上げて弁体9を図8に示す閉弁位置に強制的に保持するためのチョーク位置と、弁体9の閉弁位置での強制的な保持を解除するチョーク解除位置との間で、可動ピン42を変位させるためのピンアクチュエータ50が設けられている。
このピンアクチュエータ50は、円筒体51と、その中心孔51a内に配置された圧電素子52と、駆動ピン53とを備え、圧電素子52に例えば交流電圧を印加することにより、圧電素子52が伸縮して駆動ピン53が上下するようになっている。この駆動ピン53は、可動ピン42をチョーク位置に変位させる第1位置と、第1位置から下降した第2位置(図8で示す位置)との間で変位可能である。駆動ピン53が第1位置から第2位置に変位すると、チョーク位置にある可動ピン42が自重で下降してチョーク解除位置へ変位するようになっている。
また、駆動ピン53を第1位置に変位させた状態(可動ピン42をチョーク位置に保持した状態)で、交流電圧の印加を停止すると(電源をオフにすると)、駆動ピン53が円筒体51の中心孔51aとの摩擦力で第1位置に保持され、可動ピン42がチョーク位置にそのまま保持されるようになっている。
この弁装置1Cでは、駆動ピン53が図8に示す第2位置にある状態で、圧電素子52に交流電圧を印加すると、圧電素子52が伸びて駆動ピン53が第1位置に変位する。これにより、可動ピン42がチョーク解除位置からチョーク位置に変位し、可動ピン42により弁体9が図8に示す閉弁位置に強制的に保持される。
また、可動ピン42がチョーク位置にある状態で、電源をオフにすると、駆動ピン53が円筒体51との摩擦力で第1位置に保持され、可動ピン42がチョーク位置に保持される。
そして、可動ピン42がチョーク位置に保持された状態で、再び交流電圧を圧電素子52に印加すると、圧電素子52が縮んで駆動ピン53が第1位置から第2位置に変位する。これにより、チョーク位置にある可動ピン42が自重で下降してチョーク解除位置に変位し、弁体9の閉弁位置での強制的な保持が解除される。
以上のように構成された第4実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○各減圧弁51〜56自体にチョーク弁の機能をそれぞれ持たせているので、各減圧弁51〜56とは別にチョーク弁を設ける必要がない。このため、チョーク弁の機能を持つインクジェット式プリンタに用いるキャリッジを少ない部品点数で低コストで実現することができる。
○各減圧弁51〜56自体にチョーク弁の機能をそれぞれ持たせているので、各減圧弁51〜56とは別にチョーク弁を設ける必要がない。このため、チョーク弁の機能を持つインクジェット式プリンタに用いるキャリッジを少ない部品点数で低コストで実現することができる。
○6つの減圧弁51〜56の各々にチョーク弁の機能を持たせることにより、これらの減圧弁のいずれか1つ或いは複数を強制的に閉弁位置に保持させて、セレクトクリーニングが可能になる。「セレクトクリーニング」とは、例えば6色のインクのある色のインクをクリーニングすることをいう。この場合、クリーニングするインクに対応する減圧弁の可動ピン42をチョーク位置に変位させてその減圧弁を強制的に閉弁位置に保持させる。
○ピンアクチュエータ50により駆動ピン53を駆動して、可動ピン42をチョーク位置とチョーク解除位置との間で変位させるピン構造であるため、チョーク弁の機能を持たせるための構造を、小型の減圧弁5の下に少ないスペースで配置することができる。
○可動ピン42がチョーク位置にある状態で、圧電素子52への交流電圧の印加を停止しても、駆動ピン53が円筒体51との摩擦力で第1位置に保持され、可動ピン42がチョーク位置に保持される構成である。この構成により、弁装置1Cをインクジェット式プリンタのキャリッジ上に構成した場合、プリンタの電源をオフにした状態で、プリンタの姿勢や環境によりキャリッジのヘッドからインクが漏れるのを抑制できる。
[プリンタ]
次に、上記各実施形態で説明したキャリッジを用いたインクジェット式プリンタの一例を、図9及び図10に基づいて説明する。本実施形態では、一例として、上記第1実施形態に係るキャリッジ60と同様のキャリッジを備えたインクジェット式プリンタについて説明する。
次に、上記各実施形態で説明したキャリッジを用いたインクジェット式プリンタの一例を、図9及び図10に基づいて説明する。本実施形態では、一例として、上記第1実施形態に係るキャリッジ60と同様のキャリッジを備えたインクジェット式プリンタについて説明する。
図9に示すように、液体噴射装置としてのプリンタ100は、略直方体形状のフレーム102を備えている。このフレーム102の上面には、給紙トレイ103が設けられ、さらに、フレーム102の前面には、排紙トレイ104が設けられている。この給紙トレイ103及び排紙トレイ104は、図示しないヒンジ構造によってフレーム102に対して折り畳み収容可能に構成されている。
このフレーム102内には、その長手方向にプラテン105が配設され、このプラテン105上には、図示しない紙送り機構によって、給紙トレイ103からフレーム102内に挿入された記録用紙が給送されるようになっている。そして、この給送された記録用紙は、排紙トレイ104からフレーム102外へ排出されるようになっている。
フレーム102内には、プラテン105と平行にガイド部材106が架設されている。このガイド部材106には、図1に示す上記キャリッジ60に相当するキャリッジ107が移動可能に支持されている。このキャリッジ107の一部に上記弁装置1が設けられている。また、フレーム102には、キャリッジモータ(図示しない)が取着され、このキャリッジモータは、一対のプーリ(図示しない)に巻き掛けられたタイミングベルト(図示しない)を介してキャリッジ107が駆動連結されている。このように構成することに
よって、キャリッジモータが駆動すると、その駆動力はタイミングベルトを介してキャリッジ107に伝達される。この駆動力を受けてキャリッジ107は、ガイド部材106に案内されプラテン105と平行(主走査方向)に往復移動するようになっている。
よって、キャリッジモータが駆動すると、その駆動力はタイミングベルトを介してキャリッジ107に伝達される。この駆動力を受けてキャリッジ107は、ガイド部材106に案内されプラテン105と平行(主走査方向)に往復移動するようになっている。
一方、キャリッジ107の下面(プラテン105と対向する面)には、図1に示す上記記録ヘッド71に相当する記録ヘッド108が設けられている。この記録ヘッド108は、記録用紙に対向するようにノズル形成面108a(図10参照)を有し、このノズル形成面108aには、図3に示す上記ノズル形成面71aと同様に、1列あたりn個(nは自然数)のノズルN(図10参照)からなるノズル列(図示せず)が6列形成されている。本実施例では、説明の便宜上1列あたりn個のノズルNからなるノズル列を6列形成したが、この限りではなく1列あたりのノズルNの数及びノズル列の数は、適宜変更しても良い。
この記録ヘッド108には、フレーム102内に設けられた液体貯留手段としての第1及び第2のインクカートリッジ109,110から、後述するように、各ノズルにそれぞれ対応した色(本実施形態では、ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンダ)の液体としてのインクが供給されるようになっている。そして、記録ヘッド108に流入したインクは、圧電素子108b(図10参照)によって加圧され、記録ヘッド108のノズルNからインク滴として吐出されることによってドットを形成する。つまり、記録ヘッド108に形成された各ノズルNからは、それぞれ対応する色である、ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンダが吐出されるようになっている。
プリンタ100では、キャリッジ107を往復移動させながらインク滴を記録用紙に吐出させ印刷するための領域を印刷領域としている。さらに、プリンタ100には、非印刷時にノズルNを封止するための非印刷領域が設けられ、その非印刷領域には、図9に示すように、キャップホルダ111が設けられている。
キャップホルダ111には、記録ヘッド108のノズル形成面108aと対向するように、可撓性を有するキャップ部材112が設けられている。キャップホルダ111は、図示しない駆動機構を介して、キャップ部材112を記録ヘッド108のノズル形成面108aに密着させることによって、各ノズルNを封止するようになっている。また、図10に示すように、キャップ部材112は、その底部にキャップ部材112内と連通する連通口112a,112bが形成され、この連通口112aにはチューブT1を介してキャップホルダ111外にてキャップ開放バルブ113が接続されている。このキャップ開放バルブ113は、キャップ部材112とノズル形成面108aを密着させることによって形成される空間を適宜開放するようになっている。さらに、連通口112bは、チューブT2を介してギヤポンプGPの吸引口(図示しない)に接続されている。このギヤポンプGPは、ギヤG1,G2を備えていて、図示しない駆動モータから駆動力が伝達されると同ギヤG1,G2が回転駆動されて、キャップ部材112に負圧をかけるようになっている。つまり、キャップ部材112によってノズル形成面108aを封止している際に、ギヤポンプGPを駆動させることによって、ノズル形成面108aのノズルNに負圧をかけてクリーニングすることができるようになっている。
このギヤポンプGPの排出口(図示しない)には、チューブT3を介して調整装置114が接続され、この調整装置114には、チューブT4を介して第1のインクカートリッジ109が接続されている。
この第1のインクカートリッジ109は、ブラックのインクを貯留するインクパックB、及びインクを吸収するインク吸収体115を収容している。このインクパックBは、チ
ューブT5を介してキャリッジ107の記録ヘッド108に接続されている。このインク吸収体115は、例えば、スポンジ等の吸水性を有する多孔質材料である。
ューブT5を介してキャリッジ107の記録ヘッド108に接続されている。このインク吸収体115は、例えば、スポンジ等の吸水性を有する多孔質材料である。
このように構成することによって、第1のインクカートリッジ109には、ギヤポンプGPによってキャップ部材112から吸引された廃インク及び空気が流入するようになっている。このとき、第1のインクカートリッジ109内に流入する廃インクは、インク吸収体115によって吸収されるようになっている。また、第1のインクカートリッジ109に流入する廃インク及び空気の量とこれらの流速は、調整装置114によって調整されるようになっている。
第1のインクカートリッジ109には、チューブT6を介して第2のインクカートリッジ110が接続され互いに連通している。この第2のインクカートリッジ110は、シアン、マゼンダ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンダのインクをそれぞれ貯留するインクパックC,M,Y,LC,LMを備えている。この各インクパックC,M,Y,LC,LMは、それぞれチューブT7〜T11を介して、キャリッジ107の記録ヘッド108に接続されている。また、この第2のインクカートリッジ110には、チューブT12を介して第2のインクカートリッジ110内を適宜開放する開放装置116が接続されている。
このように構成することによって、ギヤポンプGPを駆動すると、キャップ部材112から廃インク及び空気が吸引され、この廃インク及び空気は、キャップ部材112→チューブT2→ギヤポンプGP→チューブT3→調整装置114→チューブT4を順に流動した後、インクカートリッジ109内に流入する。このとき、第1のインクカートリッジ109内に流入する廃インクは、上述したインク吸収体115によって吸収されるので、第1のインクカートリッジ109内には、流入した空気(以下、加圧空気という)だけ流動する。そして、この加圧空気は、第1のインクカートリッジ109内からチューブT6を介して第2のインクカートリッジ110に流入した後、チューブT12に接続された開放装置116によって保持されるようになっている。
即ち、第1及び第2のインクカートリッジ109,110内の空気圧は常に偏倚がなく同等であるので、ギヤポンプGPが駆動すると、第1及び第2のインクカートリッジ109,110内の空気圧は、上述した加圧空気によって加圧されて、それぞれのインクパックB,C,M,Y,LC,LMは加圧されるようになっている。これによって、各インクパックB,C,M,Y,LC,LMに貯留されたインクは、それぞれキャリッジ107の記録ヘッド108に圧送されるようになっている。
つまり、本実施形態のプリンタ100では、ギヤポンプGPが、キャップ部材112に負圧をかけるクリーニング用のポンプと、各インクパックB,C,M,Y,LC,LMを加圧する加圧用のポンプとを兼ねている。そして、ギヤポンプGPを駆動すると、キャップ部材112に負圧をかけて廃インク及び空気を吸引するとともに、各インクパックB,C,M,Y,LC,LMを加圧し、記録ヘッド108に各インクを圧送するようになっている。
以上のように構成されたインクジェット式プリンタによれば、以下の作用効果を奏する。
○インクジェット式プリンタの小型化、薄型化、及び省エネルギー化を実現することができる。
○インクジェット式プリンタの小型化、薄型化、及び省エネルギー化を実現することができる。
次に、上記各実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(1)請求項2〜8のいずれか1つに記載のキャリッジにおいて、前記流路形成部材に
支持されている前記作動レバーの一端側は、前記弁体を押圧する前記作動レバーの押圧部よりも剛性が低くなっていることを特徴とするキャリッジ。
(1)請求項2〜8のいずれか1つに記載のキャリッジにおいて、前記流路形成部材に
支持されている前記作動レバーの一端側は、前記弁体を押圧する前記作動レバーの押圧部よりも剛性が低くなっていることを特徴とするキャリッジ。
これによれば、作動レバーの一端側をその押圧部よりも剛性を低くしたことで、作動レバーの支持部である一端側で発生するモーメントを減らし、そのモーメントによる悪影響を減らすことができる。
(2)上記(1)に記載のキャリッジにおいて、前記作動レバーは1枚の薄板で構成され、前記作動レバーの前記押圧部は断面がコの字状に曲げられていることを特徴とするキャリッジ。
これによれば、作動レバーを1枚の薄板で一体に作れるため、作動レバーの位置決めがし易く、取り扱いも決めがし易くなる。また、作動レバーの押圧部は、断面がコの字状に曲げられているので、薄板である支持部よりも大きな剛性を確保できる。
(3)請求項2〜8のいずれか1つに記載のキャリッジにおいて、前記弁体はバルブ軸とシール部材を有し、前記流路形成部材には、前記液体入口を有する入口側流路と、前記入口側流路に連通し前記弁体及び前記圧力調整用ばねを収容する液体供給室と、前記液体供給室と前記圧力室を連通する連通部である円形孔とが形成され、前記圧力調整用ばねは、前記弁体と、前記液体供給室の開口端を密封する保持部材との間に介装され、前記弁体は、前記バルブ軸が前記円形孔内に隙間を残して挿通した状態で前記シール部材が前記液体供給室のシール面に押圧される閉弁位置側へ前記圧力調整用ばねにより付勢されていることを特徴とするキャリッジ。
これによれば、弁体は、バルブ軸が円形孔内に隙間を残して挿通した状態で、シール部材が液体供給室のシール面に押圧される閉弁位置側へ圧力調整用ばねにより付勢されている構成により、部品精度が要求される軸支持構造が不要であるため、組立性が向上し、コストを低減できる。
[ 変形例]
なお、この発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等はこの発明に含まれるものである。例えば、以下のように変更して具体化することもできる。
なお、この発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等はこの発明に含まれるものである。例えば、以下のように変更して具体化することもできる。
・上記第1実施形態では、フィルム部材6に水分透過度や、酸素や窒素透過度の低い物質について一例を示したが、これに限らず、単層フィルムやゴムフィルムを適用することも可能である。この際、水分透過や、酸素や窒素透過の対策としては、フィルム部材上に別部材を設けて対応すれば良い。
・図4に示す上記第1実施形態では、作動レバー11は断面がコの字状に折り曲げ加工されているが、これに限らず、一端11aと押圧部11bとが剛性の違う別部材であり、接着や溶着等で固定されて構成されることで剛性差を形成しても良い。
・上記第1〜第4実施形態では、各減圧弁51〜56の弁体9は、バルブ軸12が円形孔17内に隙間を残して挿通した状態で、シール部材13が弁体収容凹部16のシール面に押圧される閉弁位置側へ圧力調整用ばね10により付勢されている。本発明は、このような構成に限定されない。例えば、各減圧弁51〜56の弁体を、各溝状流路71〜76内にあって流路形成部材に回動可能に支持され、シール部材を有する第1のレバー部と各作動レバー111〜116により押圧される第2のレバー部とが一体化されたL字形レバーとする。そして、流路形成部材には、液体入口21〜26を有し各圧力室41〜46に
連通する入口側流路が形成され、前記L字形レバーは、シール部材が各圧力室のシール面に押圧される閉弁位置側へ圧力調整用ばねとしての引っ張りばね或いは板ばねにより付勢されるように構成する。このような構成を有するキャリッジにも本発明は適用可能である。
連通する入口側流路が形成され、前記L字形レバーは、シール部材が各圧力室のシール面に押圧される閉弁位置側へ圧力調整用ばねとしての引っ張りばね或いは板ばねにより付勢されるように構成する。このような構成を有するキャリッジにも本発明は適用可能である。
・上記第1実施形態では、6色のインクを使用するキャリッジ60について一例として説明したが、本発明は、6色に限らず、1色或いは複数の色のインクを使用するキャリッジにも適用可能である。例えば4色のインクを使用する弁装置の場合には、4つの溝状流路71〜74を並列に配置して、4つの減圧弁51〜54を設ける構成にすればよいことは言うまでもない。
・上記各実施形態のキャリッジは、インクジェット式プリンタ以外の液体噴射装置、例えばインクを吐出するインクジェット式記録装置(ファックス、コピア等の印刷装置を含む)や、インク以外の液体を噴射する液体噴射装置にも適用可能である。例えば、本発明は、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置にも適用可能である。
・上記各実施形態のキャリッジに用いる液体は、インクに限らず、他の液体であってもよい。
N,N1〜N6…ノズル、1,1C…弁装置、2,21〜26…液体入口、31〜36…液体出口、41〜46…圧力室、51〜56…減圧弁、6…受圧部材としてのフィルム部材、6a1〜6a6…受圧部、71〜76…溝状流路、8,8B…流路形成部材、9…弁体、10…圧力調整用ばね、111〜116…作動レバー、11a…作動レバーの一端、11b…作動レバーの押圧部、12…バルブ軸、13…シール部材、14…ばね受け部、16…弁体収容凹部、17…円形孔、60,60A,60B,60C,107…キャリッジ、70,70C…ばね受け部材、70b…軸受け部、71…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、72…流路プレート、72A…流路プレート部。
Claims (9)
- 液体噴射ヘッドを備えたキャリッジにおいて、
前記キャリッジの一部に、液体入口及び液体出口にそれぞれ連通し液体を貯留する圧力室と、前記圧力室内の液体を所定の圧力に減圧する減圧弁とが形成され、
前記減圧弁は、前記圧力室の圧力が所定の圧力より低くなると、前記圧力室の内方へ弾性変形する受圧部材を有するとともに、前記受圧部材が前記内方へ弾性変形する際の押圧力を倍力した作動力により前記液体入口側から前記圧力室内へ液体が供給される開弁状態となるように構成されていることを特徴とするキャリッジ。 - 請求項1に記載のキャリッジにおいて、
前記減圧弁は、前記液体入口及び液体出口にそれぞれ連通した略長方形の溝状流路を有する流路形成部材と、前記液体入口と前記溝状流路を連通状態にする開弁位置と、前記液体入口と前記溝状流路を非連通状態にする閉弁位置との間で変位可能な弁体と、前記弁体を前記閉弁位置側へ付勢する圧力調整用ばねと、前記ばねの付勢力に抗して前記弁体を前記開弁位置側へ押圧する作動レバーと、前記溝状流路を密封して前記圧力室を形成する前記受圧部材としてのフィルム部材とを備え、
前記圧力室の圧力が所定の圧力より低くなって、前記フィルム部材が前記圧力室の内方へ弾性変形する際の押圧力を倍力した作動力で前記作動レバーが前記弁体を開弁位置側へ押圧することを特徴とするキャリッジ。 - 請求項1又は2に記載のキャリッジにおいて、
前記作動レバーは、前記溝状流路内にあって一端側を前記流路形成部材に支持された片持ち梁であり、前記弁体は、前記作動レバーの重心より前記一端側に寄った位置で前記作動レバーから前記作動力を受けるように配置されていることを特徴とするキャリッジ。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載のキャリッジにおいて、
種類の異なる液体をそれぞれ貯留する前記溝状流路を並列に複数配置して、複数の前記減圧弁が並列に設けられていることを特徴とするキャリッジ。 - 請求項2〜4のいずれか1つに記載のキャリッジにおいて、
前記流路形成部材に接合され、前記流路形成部材と共に前記圧力調整用ばねを保持するばね受け部材を備え、前記ばね受け部材に、前記キャリッジを往復動可能に案内するガイド軸に嵌合する軸受け部が設けられていることを特徴とするキャリッジ。 - 請求項5に記載のキャリッジにおいて、
前記流路形成部材に形成された前記液体出口は、ターゲットに対してノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと直接連通するように構成されていることを特徴とするキャリッジ。 - 請求項5に記載のキャリッジにおいて、
前記流路形成部材と、ターゲットに対してノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドとの間に、前記液体出口から前記液体噴射ヘッドへの流路を有する流路プレートが、前記ばね受け部材とは独立して設けられていることを特徴とするキャリッジ。 - 請求項5に記載のキャリッジにおいて、
前記液体出口からターゲットに対してノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドへの流路を有する流路プレートが、前記ばね受け部材と一体に設けられていることを特徴とするキャリッジ。 - 請求項1〜8のいずれか1つに記載のキャリッジを備え、
液体を貯留する液体貯留手段から液体供給路を介して前記液体入口に供給される液体が、前記減圧弁を介して前記圧力室に供給され、
前記減圧弁が、前記液体噴射ヘッドからの液体の噴射に伴って液体が減少する前記圧力室の圧力を感知して、前記液体入口側から前記圧力室への前記液体の供給及び非供給を切り換えることを特徴とする液体噴射装置。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003431648A JP2005186488A (ja) | 2003-12-25 | 2003-12-25 | キャリッジ及び液体噴射装置 |
US11/019,665 US7500618B2 (en) | 2003-12-24 | 2004-12-23 | Valve device, pressure regulator, carriage, liquid ejecting apparatus and method for manufacturing valve device |
PCT/JP2004/019321 WO2005061235A1 (ja) | 2003-12-24 | 2004-12-24 | 弁装置、減圧弁、キャリッジ、液体噴射装置、及び、弁装置の製造方法 |
KR1020057015412A KR100834464B1 (ko) | 2003-12-24 | 2004-12-24 | 밸브 장치, 감압 밸브, 캐리지, 액체 분사 장치, 및, 밸브장치의 제조 방법 |
CN200810086528XA CN101254708B (zh) | 2003-12-24 | 2004-12-24 | 压力调节器、承载架、液体喷射设备 |
CN2008100865294A CN101254709B (zh) | 2003-12-24 | 2004-12-24 | 液体喷射设备 |
EP04807678A EP1698468A4 (en) | 2003-12-24 | 2004-12-24 | VALVE DEVICE, PRESSURE-REDUCING VALVE, SLIDES, LIQUID SPRAYING DEVICE AND METHOD FOR PRODUCING A VALVE DEVICE |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003431648A JP2005186488A (ja) | 2003-12-25 | 2003-12-25 | キャリッジ及び液体噴射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005186488A true JP2005186488A (ja) | 2005-07-14 |
Family
ID=34789582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003431648A Withdrawn JP2005186488A (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-25 | キャリッジ及び液体噴射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005186488A (ja) |
-
2003
- 2003-12-25 JP JP2003431648A patent/JP2005186488A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7997699B2 (en) | Liquid ejecting apparatus | |
US6773099B2 (en) | Liquid container, liquid supplying apparatus, and recording apparatus | |
JP5224754B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
US7950764B2 (en) | Pressure regulating mechanism and liquid ejecting apparatus | |
WO2005061235A1 (ja) | 弁装置、減圧弁、キャリッジ、液体噴射装置、及び、弁装置の製造方法 | |
JP2007260947A (ja) | 液体供給装置及び液体噴射装置 | |
JP2007230227A (ja) | 液体噴射装置およびその初期充填方法 | |
JP2005186344A (ja) | 弁装置及び液体噴射装置 | |
JP2007260948A (ja) | 液体供給装置、液体供給装置の製造方法、及び液体噴射装置 | |
JP6376333B2 (ja) | 流路部材、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 | |
JP4103931B2 (ja) | 液体噴射装置 | |
JP4200784B2 (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2005288767A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP4529498B2 (ja) | 液体収容体、液体噴射装置 | |
JP4453364B2 (ja) | 弁装置及び液体噴射装置 | |
JP2005186488A (ja) | キャリッジ及び液体噴射装置 | |
JP4389586B2 (ja) | 弁装置、弁装置の製造方法及び液体噴射装置 | |
JP4645070B2 (ja) | 弁装置及び液体噴射装置 | |
JP2005343123A (ja) | 減圧弁、キャリッジおよび液体噴射装置 | |
JP2005297330A (ja) | 弁体、弁装置、液体噴射装置及び液体噴射装置のクリーニング方法 | |
JP4513429B2 (ja) | 液体噴射装置及びギヤポンプ | |
JP2003311997A (ja) | インクジェット式記録装置およびそのインク供給方法 | |
JP2005193482A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2008149646A (ja) | 流体供給装置 | |
JP2005199526A (ja) | 液体噴射装置及び液体噴射装置の駆動方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20060313 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090324 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090522 |