JP2005186214A - 切削インサート及び切削工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 クランプ時や高負荷切削時などに、割れや欠損等が発生することを防止できる切削インサート及び切削工具を提供すること。
【解決手段】 切削インサート(1)は、菱形の板状の超硬製の基材(3)と三角形の板状の一対のセラミック部材(5)、(7)とからなり、このセラミック部材(5)、(7)は、基材(3)の鋭角側の角部の両先端にそれぞれロー付けされている。基材(3)の左右の端部のすくい面(13)側には、セラミック部材(5)、(7)がロー付けされる接合座部(15)、(17)が設けられている。セラミック部材(5)、(7)は、二等辺三角形の板材であり高純度アルミナからなる。このセラミック部材(5)、(7)のすくい面(13)側の頂点から左右に伸びる一対の辺は、切れ刃(21)〜(27)として構成されている。基材(3)とセラミック部材(5)、(7)とは、活性ロー材により接合されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 切削インサート(1)は、菱形の板状の超硬製の基材(3)と三角形の板状の一対のセラミック部材(5)、(7)とからなり、このセラミック部材(5)、(7)は、基材(3)の鋭角側の角部の両先端にそれぞれロー付けされている。基材(3)の左右の端部のすくい面(13)側には、セラミック部材(5)、(7)がロー付けされる接合座部(15)、(17)が設けられている。セラミック部材(5)、(7)は、二等辺三角形の板材であり高純度アルミナからなる。このセラミック部材(5)、(7)のすくい面(13)側の頂点から左右に伸びる一対の辺は、切れ刃(21)〜(27)として構成されている。基材(3)とセラミック部材(5)、(7)とは、活性ロー材により接合されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えばホルダにピンやネジ等により固定されて、例えば鋳鉄、鋼、アルミ、樹脂等の切削加工に使用される切削インサート及びその切削インサートを備えた切削工具に関する。
従来より、セラミック製の切削インサート(スローウェイチップ)は、ホルダの先端にて、レバーやネジ等の固定部材によって機械的に固定され、切削工具として使用されていた。
具体的には、セラミック製の切削インサートは、その全体がアルミナや窒化珪素等のセラミックから構成されており、このセラミックの一部(例えば中央付近)が機械的にクランプされるとともに、セラミックの端部が切れ刃とされていた(特許文献1参照)。
特公平3−49681号公報 (第1頁)
しかしながら、上述した従来の切削工具では、切削インサートを強固に固定するために、大きな力でセラミックを押圧してクランプするので、セラミックに過度の圧力が加わって、クラック(割れ)が発生することがあった。
また、高負荷切削を行う場合には、前記クランプ時の圧力に加えて、加工時に更に大きな圧力が加わるので、ホルダに押し当てて固定している箇所等に、割れや欠損が発生することがあり、安定した加工を行うことができないという問題があった。
本発明はこうした問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、クランプ時や高負荷切削時などに、割れや欠損等が発生することを防止できる切削インサート及び切削工具を提供することにある。
(1)請求項1の発明は、超硬又は金属製の基材の端部に、切れ刃を有するセラミック部材を接合したことを特徴とする切削インサートを要旨とする。
本発明では、切れ刃を有するセラミック部材、即ち実際に被加工物(ワーク)に接触して切削加工を行う部材が、ベースとなる金属製の基材の端部(加工が行われる切削インサートの例えば角の部分)に、ロー付け等により接合される構成である。
本発明では、切れ刃を有するセラミック部材、即ち実際に被加工物(ワーク)に接触して切削加工を行う部材が、ベースとなる金属製の基材の端部(加工が行われる切削インサートの例えば角の部分)に、ロー付け等により接合される構成である。
従って、この切削インサートをホルダに取り付ける場合には、超硬又は金属製の基材部分をクランプすることにより、ホルダに固定することができる。例えばレバーロックやダブルクランプ等により切削インサートを固定する場合には、超硬又は金属製の基材部分を(例えばレバーやネジ等の固定部材で)押圧して固定することができる。
つまり、本発明では、従来の様に、セラミック部分を押圧して固定するのではなく、(セラミックよりも割れにくい)超硬又は金属製の基材を押圧して固定できるので、基材に割れが発生しにくい。また、高負荷切削の場合でも、同様に、割れや欠損が発生しにくく、安定して加工を行うことができる。
尚、前記セラミック部材が接合される基材の端部とは、切削インサートのうち、ワークに接触して実際に切削加工が行われる部分(即ち切れ刃が構成される部分)である。また、金属製の基材としては、例えば高速度鋼(ハイス)などを採用できる。更に、セラミック部材としては、その表面に(例えば超硬コート等の)硬質被覆を備えているものを採用できる。
(2)請求項2の発明は、前記基材は板状であり、該基材の厚み方向の一方の表面側に、前記セラミック部材を接合したことを特徴とする前記請求項1に記載の切削インサートを要旨とする。
本発明は、切削インサートの構成を例示したものである。本発明は、基材の厚み方向の一方の表面側(すくい面側)にセラミック部材を接合している。
(3)請求項3の発明は、前記基材は板状であり、該基材の側方(厚み方向と垂直方向)の端部に、該基材の厚み方向の両側に切れ刃を有する前記セラミック部材を接合したことを特徴とする前記請求項1に記載の切削インサートを要旨とする。
(3)請求項3の発明は、前記基材は板状であり、該基材の側方(厚み方向と垂直方向)の端部に、該基材の厚み方向の両側に切れ刃を有する前記セラミック部材を接合したことを特徴とする前記請求項1に記載の切削インサートを要旨とする。
本発明は、切削インサートの構成を例示したものである。本発明は、基材の側方の端部に(両側に切れ刃を有する)セラミック部材を接合している。従って、その両側(両すくい面側)にて切削加工が可能である。
(4)請求項4の発明は、前記セラミック部材は、アルミナを主成分とするセラミック部材であることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の切削インサートを要旨とする。
本発明は、セラミック部材の材質を例示したものである。尚、その組成としては、アルミナが90重量%以上を採用でき、また、このセラミック材料中に、SiCウイスカーを例えば40体積%以下の範囲で含むものを採用できる。
(5)請求項5の発明は、前記セラミック部材は、TiC−アルミナ系のセラミック部材であることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の切削インサートを要旨とする。
本発明は、セラミック部材の材質を例示したものである。尚、その組成としては、TiCが30〜70重量%、アルミナが100〜30重量%の範囲を採用できる。
(6)請求項6の発明は、前記セラミック部材は、窒化珪素を主成分とするセラミック部材であることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の切削インサートを要旨とする。
(6)請求項6の発明は、前記セラミック部材は、窒化珪素を主成分とするセラミック部材であることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の切削インサートを要旨とする。
本発明は、セラミック部材の材質を例示したものである。尚、その組成としては、窒化珪素が80重量%以上を採用できる。
(7)請求項7の発明は、前記基材に、前記切削インサート自身をホルダに固定(クランプ)するための固定部を有することを特徴とする前記請求項1〜6のいずれかに記載の切削インサートを要旨とする。
(7)請求項7の発明は、前記基材に、前記切削インサート自身をホルダに固定(クランプ)するための固定部を有することを特徴とする前記請求項1〜6のいずれかに記載の切削インサートを要旨とする。
本発明は、基材の形状を例示したものである。本発明では、基材に穴や凹部又は凸部が設けられているので、それを利用して、例えばレバーロックやダブルクランプ等により、切削インサートをホルダに強固に固定することができる。
(8)請求項8の発明は、前記基材と前記セラミック部材とが、活性ロー材で接合されていることを特徴とする前記請求項1〜7のいずれかに記載の切削インサートを要旨とする。
本発明は、ロー材の種類を例示したものである。この活性ロー材(例えばTiを含むAg−Cu等のロー材)を用いることにより、超硬又は金属製の基材にセラミック部材を強固に接合することができる。
(9)請求項9の発明は、前記請求項1〜8のいずれに記載の切削インサートをホルダに装着したことを特徴とする切削工具を要旨とする。
本発明は、上述した切削インサートをホルダに取り付けた切削工具を示したものである。この切削工具を用いる場合には、切削インサートをホルダに取り付ける際に、割れ等が発生することを防止できる。また、高負荷切削を行う場合でも、割れや欠損が発生することを抑制できる。
本発明は、上述した切削インサートをホルダに取り付けた切削工具を示したものである。この切削工具を用いる場合には、切削インサートをホルダに取り付ける際に、割れ等が発生することを防止できる。また、高負荷切削を行う場合でも、割れや欠損が発生することを抑制できる。
次に、本発明の切削インサート及び切削工具の最良の形態の例(実施例)について説明する。
a)まず、本実施例の切削インサートについて説明する。
図1に示す様に、本実施例の切削インサート(スローアウェイチップ)1は、板厚方向からみて菱形の板状のチップ(例えばCPGW432)である。
図1に示す様に、本実施例の切削インサート(スローアウェイチップ)1は、板厚方向からみて菱形の板状のチップ(例えばCPGW432)である。
この切削インサート1は、板厚方向の形状が切削インサート1と同じ菱形の板状の基材3と、板厚方向の形状が三角形の板状の一対のセラミック部材5、7とからなり、このセラミック部材5、7は、基材3の鋭角側(図1の左右方向)の角部の両先端にそれぞれロー付けされている。
このうち、前記基材3は、板厚4.76mmの超硬合金製(又はハイス等の金属製)の部材であり、その板厚方向からみた中心には、切削インサート1をホルダ9(図2参照)に固定する際に用いられる固定部(固定穴)11が貫通している。尚、固定穴11の上面(すくい面)13側は、テーパ状に形成されている。
また、図1(b)に示す様に、基材3の左右の端部のすくい面13側は、前記セラミック部材5、7と同形状に切り欠かれることにより、セラミック部材5、7がロー付けされる接合座部15、17がそれぞれ設けられている。
一方、前記セラミック部材5、7は、長さa(4mm)×幅b(5mm)×厚みc(2.38mm)の板厚方向からみて二等辺三角形の板材であり、例えばアルミナ90重量%以上の高純度アルミナからなる。このセラミック部材5、7の上面13側の頂点から左右に伸びる一対の辺は、切れ刃21、23、25、27として構成されている。
そして、前記基材3とセラミック部材5、7とは、例えば2Ti−65Ag−33Cuからなる活性ロー材により接合されている。
尚、これとは別に、基材3に一方の接合座部15のみを設け、一方のセラミック部材5のみをロー付けする構成としてもよい。
尚、これとは別に、基材3に一方の接合座部15のみを設け、一方のセラミック部材5のみをロー付けする構成としてもよい。
b)次に、本実施例の切削インサート1の製造方法について説明する。
まず、前記基材3を製造するために、例えばWC:92重量%、Co:8重量%の組成の原料を用いて、周知の粉末プレス、焼成等の製造方法により、切削インサート1とほぼ同様な略菱形の板状の母材(図示せず)を製造した。
まず、前記基材3を製造するために、例えばWC:92重量%、Co:8重量%の組成の原料を用いて、周知の粉末プレス、焼成等の製造方法により、切削インサート1とほぼ同様な略菱形の板状の母材(図示せず)を製造した。
次に、この母材の端部、即ち、母材の左右の鋭角側の端部に対して、その上面13側を研磨することにより、前記セラミック部材5、7と同形状の凹部となる様に削除して接合座部15、17を形成し、前記形状の基材3を得た。
次に、この接合座部15、17の表面に、薄膜状の活性ロー材(図示せず)を配置し、その上に、セラミック部材5、7を配置し、治具(図示せず)により固定した。
次に、この状態で、真空雰囲気中にて、例えば600℃に加熱して、活性ロー材を溶融させ、その後冷却して、基材3にセラミック部材5、7を接合した。
次に、この状態で、真空雰囲気中にて、例えば600℃に加熱して、活性ロー材を溶融させ、その後冷却して、基材3にセラミック部材5、7を接合した。
これにより、本実施例の切削インサート1を得た。
c)次に、本実施例の切削インサート1を装着した切削工具について説明する。
図2に示す様に、本実施例の切削インサート1は、鋼製のホルダ9に、周知のL字状のレバー31を用いたレバーロックにより装着されて、バイト状の切削工具33として使用される。
c)次に、本実施例の切削インサート1を装着した切削工具について説明する。
図2に示す様に、本実施例の切削インサート1は、鋼製のホルダ9に、周知のL字状のレバー31を用いたレバーロックにより装着されて、バイト状の切削工具33として使用される。
つまり、ホルダ9の先端には、切削インサート1の外形に合致する様に切り欠かれた装着用凹部35が設けられており、この装着用凹部35に切削インサート1がはめ込まれる。また、切削インサート1の中央の固定穴11に、レバー31の一端(同図上端)がはめ込まれ、レバー31の他端はネジ37により下方に押圧される。
即ち、ホルダ9の内部の貫通孔(図示せず)に配置されたL字状のレバー31の他端がネジ37により下方に押圧されることにより、レバー31の一端が切削インサート1を矢印A方向に押圧する。これにより、切削インサート1がホルダ9に押しつけられて固定される。
尚、これとは別に、例えばレバー31と(切削インサート1を上面13側からクランプする)固定部材(図示せず)を用いて、切削インサート1を固定する、いわゆるダブルクランプなどの固定方法を採用することができる。
この様に、 本実施例では、切れ刃21〜27を有するセラミック部材5、7が、超硬製の基材3の端部である接合座部15、17にロー付けされている。
従って、例えばレバーロックにより切削インサート1をホルダ9に固定する場合には、超硬製の基材3の部分をレバー31でホルダ9側に押圧することにより固定することができる。
従って、例えばレバーロックにより切削インサート1をホルダ9に固定する場合には、超硬製の基材3の部分をレバー31でホルダ9側に押圧することにより固定することができる。
つまり、本実施例では、従来の様に、セラミック部分を押圧して固定するのではなく、(セラミックよりも割れにくい)超硬製の基材3を押圧して固定できるので、基材3に割れが発生しにくい。また、高負荷切削の場合でも、同様に、割れや欠損が発生しにくく、安定して加工を行うことができる。
次に、本実施例について説明するが、前記実施例と同様な箇所の説明は省略する。
図3に示す様に、本実施例の切削インサート41は、板厚方向からみて菱形の板状のチップ(例えばCNGA432)である。
図3に示す様に、本実施例の切削インサート41は、板厚方向からみて菱形の板状のチップ(例えばCNGA432)である。
この切削インサート41は、板厚方向の形状が六角形の板状の基材43と、板厚方向の形状が三角形の板状の一対のセラミック部材45、47とからなり、このセラミック部材45、47は、切削インサート41の鋭角側(図3の左右方向)に対応する基材43の両端面にそれぞれロー付けされている。
このうち、前記基材43は、板厚4.76mmの超硬合金製(又はハイス等の金属製)の部材であり、その板厚方向からみた中心には、切削インサート41をホルダ9(図2参照)に固定する際に用いられる固定穴49が貫通している。
一方、前記セラミック部材45、47は、長さa(4mm)×幅b(5mm)×厚みc(4.76mm)の板厚方向からみて二等辺三角形の板材であり、例えばアルミナ90重量%以上の高純度アルミナからなる。
このセラミック部材45、47の上面51側の頂点から左右に伸びる一対の辺は、切れ刃61、63、65、67として構成されるとともに、下面53側の頂点から左右に伸びる一対の辺は、切れ刃71、73、75、77として構成されている。即ち、セラミック部材45、47の上下両面に切れ刃61〜77が設けられている。
そして、前記基材43とセラミック部材45、47とは、基材43の左右の平坦な端面(接合座部)81、83にて、例えば2Ti−65Ag−33Cuからなる活性ロー材により接合されている。
尚、これとは別に、基材43に一方の接合座部81のみを設け、即ち(左右方向の一端のみが平らな)板厚方向からみて5角形の基材を用い、一方のセラミック部材45のみをその平らな接合座部81にロー付けする構成としてもよい。
本実施例においても、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、切削インサート41の上下両面にて加工ができるという利点がある。
(実験例)
次に、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
(実験例)
次に、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
本実験例では、実験に供する本発明の範囲の試料として、前記実施例1及び実施例2と同様な構成の切削インサートを採用した。
具体的には、基材の材料としては、超硬を用いた。また、セラミック部材の材料としては、実施例1及び実施例2の構造の切削インサートとも、高純度アルミナ(アルミナ90重量%以上)、アルミナ−TiC系(重量比はアルミナ:TiC=7:3)、窒化珪素系(α、β−Si3N4を主成分(80重量%以上)とし、他の成分としてTiC、TiCN、TiN、希土類酸化物等の助剤を含有するもの)、アルミナ−SiCw系(体積比がアルミナ:SiCウイスカ=7:3)の4種類を採用した。
具体的には、基材の材料としては、超硬を用いた。また、セラミック部材の材料としては、実施例1及び実施例2の構造の切削インサートとも、高純度アルミナ(アルミナ90重量%以上)、アルミナ−TiC系(重量比はアルミナ:TiC=7:3)、窒化珪素系(α、β−Si3N4を主成分(80重量%以上)とし、他の成分としてTiC、TiCN、TiN、希土類酸化物等の助剤を含有するもの)、アルミナ−SiCw系(体積比がアルミナ:SiCウイスカ=7:3)の4種類を採用した。
そして、各セラミック部材の組成毎に、実施例1及び実施例2の構成の切削インサートを、それぞれ3個づつ製造した。
また、本発明の範囲外の比較例として、従来のセラミックからなる切削インサートと、超硬母材の表面に超硬コートを施した切削インサートとを製造した。
また、本発明の範囲外の比較例として、従来のセラミックからなる切削インサートと、超硬母材の表面に超硬コートを施した切削インサートとを製造した。
具体的には、切削インサートの形状は、前記実施例1及び実施例2の切削インサートと同様とし、セラミックのみの場合の組成は、前記本発明の試料と同様とした。また、実験に供する試料の個数は、各セラミックの組成のもの及び各超硬コートしたもの毎に、前記実施例1及び実施例2の形状に分けてそれぞれ3個づつ製造した。
そして、上述した試料の切削インサートをホルダに装着し、下記切削条件で、被削材に対して切削加工を行った。具体的には、切削速度や切削送りを変更し、被削材の外形切削を3パス行った。
<切削条件>
被削材 :FC200(外径φ200mm×50mm)
チップ形状:CNGA432又はCPGW432
ホルダ :CNGA432に対してはMCLNR2525、
CPGW432に対してはSCLNR2525
刃先処理 :0.1×25°
切削速度 :可変
切削送り :可変
切込量 :2mm
切削油 :乾式
この実験の結果を下記表1及び表2に記す。
<切削条件>
被削材 :FC200(外径φ200mm×50mm)
チップ形状:CNGA432又はCPGW432
ホルダ :CNGA432に対してはMCLNR2525、
CPGW432に対してはSCLNR2525
刃先処理 :0.1×25°
切削速度 :可変
切削送り :可変
切込量 :2mm
切削油 :乾式
この実験の結果を下記表1及び表2に記す。
尚、表1において、CVD超硬コートとは、K種超硬母材にTiCN−アルミナをコートしたものであり、PVD超硬コートとは、K種超硬母材にTiCNをコートしたものである。
また、表1中の◎は、欠損無し(6個中)、○は欠損が6個中1〜5個、×は全数欠損(6個中6個欠損)、▲は逃げ面摩耗量が0.3mm以上を示している。更に、表2は、各区分の切削インサートにおいて、◎、○、×、▲の個数を示している。
この表1及び表2から明らかな様に、セラミックのみからなる比較例は、切削加工時に欠損が発生し易く好ましくない。また、超硬コートを施した比較例は、セラミックの基材を使用しないので、欠損は生じないものの、高速加工になると摩耗の進行が速く好ましくない。
それに対して、本発明の範囲のものは、切削加工を行った場合には、セラミックのみからなる比較例に比べて、欠損の発生割合が少なく、安定した加工を実施でき好適である。また、高速加工を行った場合には、超硬コート品に比べて、逃げ面摩耗量が少なく好適である。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
1、41…切削インサート
3…基材
5、7、45、47…セラミック部材
9…ホルダ
21、23、25、27、61、63、65、67、71、73、75、77…切れ刃
33…切削工具
3…基材
5、7、45、47…セラミック部材
9…ホルダ
21、23、25、27、61、63、65、67、71、73、75、77…切れ刃
33…切削工具
Claims (9)
- 超硬又は金属製の基材の端部に、切れ刃を有するセラミック部材を接合したことを特徴とする切削インサート。
- 前記基材は板状であり、該基材の厚み方向の一方の表面側に、前記セラミック部材を接合したことを特徴とする前記請求項1に記載の切削インサート。
- 前記基材は板状であり、該基材の側方の端部に、該基材の厚み方向の両側に切れ刃を有する前記セラミック部材を接合したことを特徴とする前記請求項1に記載の切削インサート。
- 前記セラミック部材は、アルミナを主成分とするセラミック部材であることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の切削インサート。
- 前記セラミック部材は、TiC−アルミナ系のセラミック部材であることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の切削インサート。
- 前記セラミック部材は、窒化珪素を主成分とするセラミック部材であることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の切削インサート。
- 前記基材に、前記切削インサート自身をホルダに固定するための固定部を有することを特徴とする前記請求項1〜6のいずれかに記載の切削インサート。
- 前記基材と前記セラミック部材とが、活性ロー材で接合されていることを特徴とする前記請求項1〜7のいずれかに記載の切削インサート。
- 前記請求項1〜8のいずれに記載の切削インサートをホルダに装着したことを特徴とする切削工具。
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