JP2005185925A - 高濃度有機性廃液の処理方法と循環処理方法並びにその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生活雑排水、農業排水、畜産排水などの高濃度有機性廃液を効果的に生物処理すると共に、資源循環型社会を実現させるため、高濃度有機性廃液を資源化して有効利用することができる経済性にも優れた高濃度有機性廃液の処理方法と循環処理方法並びにその装置を提供する。
【解決手段】少なくとも、高濃度有機性廃液を希釈する希釈槽4と、付着藻類等の独立栄養生物の培養を行う培養槽5と、この培養槽5と連通した流速調整槽6を設け、前記培養槽5には、前記希釈槽4で培養最適濃度に希釈した有機性廃液が供給され、前記流速調整槽6内の水位を調整して、培養槽5内に垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成し、効率的に増殖させた独立栄養生物により生物処理された処理水を前工程へ供給する循環型とした高濃度有機性廃液の循環処理装置である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高濃度有機性廃液を生物学的に処理する処理方法並びに処理装置に関し、特に、家畜糞尿などの高濃度有機性廃液を効果的に処理して、資源として再生させる高濃度有機性廃液の処理方法と循環処理方法並びにその装置に関する。
従来より、畜産関係から排出される牛、豚、鶏、羊などの家畜糞尿は、固体分である糞と液体分である屎尿に分けて、固体分は緑農地に堆肥として還元されているが、屎尿については、その処理や活用が極めて困難であるために、何ら処理されることなく下水等へ垂れ流しされていた。そのため、河川、池、海などの水域へ多量の屎尿が流れ込み、この屎尿に含まれるリン、窒素等によりその水域は富栄養化となり、水質環境を著しく悪化させ、また、その臭気により周辺環境に多大な影響を与え、畜産農家の周辺地域のみならず、大きな社会問題となっていた。そこで、この問題を解決するものとして、微生物による好気性処理、嫌気性処理、及びこれらを組み合わせた処理技術が開発されている。
ところが、微生物による好気性処理、嫌気性処理、及びこれらを組み合わせた処理では、処理工程で発生する炭酸ガスなどの排ガスをそのまま大気中に放出すれば、地球温暖化につながるため、結果として、環境に配慮されたものとは言えなかった。このため、有機性廃液の各処理工程で発生あるいは排出される処理物を資源化して有効利用することができ、確実に有機性廃液を浄化させる処理方法並びに処理装置の開発が切望され、現在、各種の提案がなされている(例えば、特許文献1又は2参照。)。
例えば、特開平6−126297号公報(特許文献1)記載の処理方法は、硫化水素、硫化金属、硫酸塩などの硫黄化合物、有機物を含む各種の汚水、排ガスを水素生産性の光合成細菌、微細藻類などの光独立栄養性微生物の単一系又は混合系で処理すると共に、前記処理工程で発生する水素ガスと炭酸ガスを水素資化性の化学独立栄養性微生物を培養する工程に導入し、各種の有用物質を生産する微生物による汚水、排ガスの処理方法であり、有機性汚水、排ガス中に含まれる硫黄化合物、汚濁性有機物を極めて省エネルギー的かつ省資源的に除去することができ、発生する水素及び炭酸ガスを化学独立栄養性微生物によって付加価値の高い有用物質に変換することができる旨記載されている。
また、特開平4−243600号公報(特許文献2)記載の処理方法は、糞尿を固液分離によって固体分と液体分とに分けた後、固体分をメタン発酵させてメタンガスとして回収すると共に、液体分を生物処理する処理方法であり、システム全体として固液分離後の処理を行うため、各工程で発生する処理物から効率的に資源の回収を図り、最終的な廃棄処理に至る量を少なくできる旨記載されている。
特開平6−126297号公報 特開平4−243600号公報
しかしながら、特開平6−126297号公報(特許文献1)記載の処理方法では、微生物にとって好ましい培養環境について考慮されておらず、従って、有機性廃液を効果的に生物処理することは難しい。さらに、特開平6−126297号公報(特許文献1)、特開平4−243600号公報(特許文献2)の処理方法では、その装置全体が高価なものとなることに加え、管理・維持費が非常に多くかかるという問題を有している。しかも、屎尿に含まれるリン、窒素等は十分に除去することはできず、これを十分に除去するためには、別途、処理装置を設ける必要があり、装置全体がさらに大型化され、処理工程は極めて複雑なものになる。
本発明は、上記問題点を解決するため、鋭意研究の結果開発されたものであり、その目的とするところは、生活雑排水、農業排水、畜産排水などの高濃度有機性廃液を効果的に生物処理すると共に、資源循環型社会を実現させるため、高濃度有機性廃液を資源化して有効利用することができる経済性にも優れた高濃度有機性廃液の処理方法と循環処理方法並びにその装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、懸濁物質を除去した高濃度有機性廃液を希釈した後、この有機性廃液を垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成した培養槽へ供給して、この培養槽内で効率的に増殖させた付着藻類等の独立栄養生物により生物処理を行う高濃度有機性廃液の処理方法である。
請求項2に係る発明は、少なくとも、高濃度有機性廃液を希釈する希釈槽と、付着藻類等の独立栄養生物の培養を行う培養槽と、この培養槽と連通した流速調整槽を設け、前記培養槽には、前記希釈槽で培養最適濃度に希釈した有機性廃液が供給され、前記流速調整槽内の水位を調整して、培養槽内に垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成し、効率的に増殖させた独立栄養生物により生物処理された処理水を前工程へ供給する循環型とした高濃度有機性廃液の循環処理方法である。
請求項3に係る発明は、前記希釈槽の上流側に懸濁除去槽を設けて、高濃度有機性廃液から懸濁物質を除去するようにした高濃度有機性廃液の循環処理方法である。
請求項4に係る発明は、前記培養槽は、付着藻類等の独立栄養生物を繁殖させる上層域と、流速負荷抵抗を高める中層域と、流速負荷抵抗の少ない下層域からなり、前記上層域と中層域では垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成し、下層域では水平方向への流速環境を形成した高濃度有機性廃液の循環処理方法である。
請求項5に係る発明は、前記下層域の水平方向への流速環境は、前記上層域と中層域の垂直方向への流速環境より速い流れとした高濃度有機性廃液の循環処理方法である。
請求項6に係る発明は、前記上層域の深さを30cm以内とした高濃度有機性廃液の循環処理方法である。
請求項7に係る発明は、前記中層域は、流速負荷抵抗を高める砂・間伐材等のチップ材を用いて形成した高濃度有機性廃液の循環処理方法である。
請求項8に係る発明は、少なくとも、高濃度有機性廃液を希釈する希釈槽と、付着藻類等の独立栄養生物の培養を行う培養槽と、この培養槽と連通した流速調整槽を設け、前記培養槽には、前記希釈槽で培養最適濃度に希釈した有機性廃液が供給され、前記流速調整槽内の水位を調整して、培養槽内に垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成し、効率的に増殖させた独立栄養生物により生物処理された処理水を前工程へ供給する循環型とした高濃度有機性廃液の循環処理装置である。
請求項9に係る発明は、前記希釈槽の上流側に懸濁除去槽を設けて、高濃度有機性廃液から懸濁物質を除去するようにした高濃度有機性廃液の循環処理装置である。
請求項10に係る発明は、前記懸濁除去槽の上流側に発酵槽を設けて、この発酵槽に懸濁物質を含んだ高濃度有機性廃液を投入して発酵処理し、発生したメタンガスを発電機に供給して光エネルギーに変換すると共に、この発電並びに前記発酵処理で発生した炭酸ガスを前記培養槽へ供給するようにした高濃度有機性廃液の循環処理装置である。
請求項11に係る発明は、前記希釈槽に発電の過程で発生した廃熱利用による熱交換器を設け、希釈槽内の温度を調整するようにした高濃度有機性廃液の循環処理装置である。
請求項12に係る発明は、前記希釈槽に付着藻類等の独立栄養生物の増殖に適したケイ酸塩等のミネラルを供給するようにした高濃度有機性廃液の循環処理装置である。
請求項13に係る発明は、前記培養槽に設けたオーバーフロー管の集水口を培養槽の平面視中央位置に配設し、この集水口の水没によって生ずる水面ないし近傍の表面張力による水平方向の吸引力により、剥離浮上した付着藻類等の独立栄養生物を効率的に集水口へ集め回収するようにした高濃度有機性廃液の循環処理装置である。
請求項14に係る発明は、付着藻類等の独立栄養生物の培養を行う培養槽と、この培養槽と連通した流速調整槽から成る培養機構を直列状態に複数連設した高濃度有機性廃液の循環処理装置である。
請求項1に係る発明によると、生活雑排水、農業排水、畜産排水などの高濃度有機性廃液を効果的に生物処理することができ、高濃度有機性廃液を資源化して有効利用することが可能となる。
請求項2に係る発明によると、培養槽と連通した流速調整槽内の水位を調整することで、培養槽内に垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成することができ、この流速環境のもとで、付着藻類等の独立栄養生物を効率的に培養させることが可能となり、これにより、生活雑排水、農業排水、畜産排水などの高濃度有機性廃液を効果的に生物処理すると共に、高濃度有機性廃液を資源として再生・利用することができる資源循環型社会を実現させる高濃度有機性廃液の循環処理方法を提供することが可能となる。さらに、製造コスト並びに管理・維持費を大幅に低減することが可能となる。
請求項3に係る発明によると、懸濁除去槽で懸濁物質を除去した高濃度有機性廃液を希釈槽で培養最適濃度に希釈することで、水の光透過性等が高くなり、付着藻類等の独立栄養生物の光合成を盛んに行わせることが可能となる。
請求項4に係る発明によると、前記培養槽は、付着藻類等の独立栄養生物を増殖させる上層域と、流速負荷抵抗を高める中層域と、流速負荷抵抗の少ない下層域とから構成することで、垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成することができ、しかも、浮上した藻類を効率良く収集する集水口の設置により、浮上した藻類による遮蔽効果を抑制し、底層部における太陽光等の光量を効率的に確保することが可能となる。
請求項5に係る発明によると、前記下層域の水平方向への流速環境は、前記上層域と中層域の垂直方向への流速環境より流速負荷抵抗を小さくして速い流れとすることで、上層域及び中層域を通過した処理水を速やかに流速調整槽へ流すことが可能となる。
請求項6に係る発明によると、上層域の深さを30cm以内とすることで、底層まで太陽光等の光量を十分に供給することが可能となり、付着藻類等の独立栄養生物の光合成を盛んにさせることができ、さらに、増殖した付着藻類等の独立栄養生物を効率的に収集することが可能となる。
請求項7に係る発明によると、中層域を間伐材等のチップ材を用いて形成することで、水中の微生物との接触機会を多くつくり出すことができるという微生物にとって格好の生活環境を提供することができ、これにより、このチップ層では、多様な微生物生態系を形成させることが可能となり、この微生物によって、水中に残存するリン、窒素等の有機栄養塩等をさらに除去して、水質浄化を行うことが可能となる。さらに、間伐材等のチップ材を利用することで、間伐材等の利用促進を図ることが可能となる。
請求項8に係る発明によると、培養槽と連通した流速調整槽内の水位を調整することで、培養槽内に垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成することができ、この流速環境のもとで、付着藻類等の独立栄養生物を効率的に培養させることが可能となり、これにより、生活雑排水、農業排水、畜産排水などの高濃度有機性廃液を効果的に生物処理すると共に、高濃度有機性廃液を資源として再生・利用することができる資源循環型社会を実現させる高濃度有機性廃液の循環処理装置を提供することが可能となる。さらに、製造コスト並びに管理・維持費を大幅に低減することが可能となる。
請求項9に係る発明によると、懸濁除去槽で懸濁物質を除去した高濃度有機性廃液を希釈槽で培養最適濃度に希釈することで、水の光透過性等が高くなり、付着藻類等の独立栄養生物の光合成を盛んに行わせることが可能となる。
請求項10に係る発明によると、発酵処理工程で発生したメタンガスを発電機に供給して光エネルギーに変換することで、季節により太陽光量等の違いによって、培養条件が大きく異なることに対しても、確実に対応することが可能となる。発電並びに発酵処理工程で発生した炭酸ガスは培養槽に供給して、付着藻類等の独立栄養生物の繁殖を促進させることが可能となる。
請求項11に係る発明によると、付着藻類等の独立栄養生物の培養条件として好適な温度に調整することができ、季節により水温の違いによって、培養条件が大きく異なることに対しても、確実に対応することができ、付着藻類等の独立栄養生物を効率的に増殖させることが可能となる。
請求項12に係る発明によると、ケイ酸塩等のミネラルを供給して、付着藻類等の独立栄養生物を効率的に増殖させることが可能となる。
請求項13に係る発明によると、剥離浮上した付着藻類等の独立栄養生物を自動的に効率良く回収することができ、肥料、飼料等として提供することが可能となる。
請求項14に係る発明によると、付着藻類等の独立栄養生物の培養を行う培養槽と、この培養槽と連通した流速調整槽から成る培養機構を直列状態に複数連設することで、さらに、高濃度有機性廃液を浄化することが可能となる。
本発明における高濃度有機性廃液の処理方法の一実施形態を図面に基づいて説明する。 本発明の高濃度有機性廃液の処理方法は、懸濁物質を除去した高濃度有機性廃液を希釈した後、この有機性廃液を垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成した培養槽へ供給して、この培養槽内で効率的に増殖させた付着藻類等の独立栄養生物により生物処理を行う処理方法であり、図1は、この処理方法の一例を示した概略図である。本例の処理方法は、高濃度有機性廃液を希釈処理する希釈槽4と、付着藻類等の独立栄養生物(以下、付着藻類Aという)の培養を行う培養槽5と、この培養槽5と連通した流速調整槽6を設け、前記培養槽5には、希釈槽4で培養最適濃度に希釈処理された有機性廃液が供給され、前記流速調整槽6内の水位を調整して、培養槽5内に垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成し、この流速環境のもとで、光エネルギー、熱エネルギー、ケイ酸塩等のミネラル、炭酸ガス、及び培養最適濃度に希釈された有機性廃液等によって、効率的に増殖させた付着藻類A等により生物処理を行う高濃度有機性廃液の処理方法である。
また、図1に示すように、前記培養槽5は、付着藻類Aを繁殖させる上層域5aと、流水の流速負荷抵抗を高める中層域5b、及び流水に対する流速負荷抵抗の少ない下層域5cから構成されており、上層域5aと中層域5bでは垂直方向への遅く、安定した流速環境が形成され、下層域5cでは水平方向の流れの速い流速環境が形成されている。なお、付着藻類Aとして、メロシラ、フラジリアなど、その他多種類の付着藻類等の独立栄養生物を適用することができる。この処理方法(処理装置)により、畜産排水などの高濃度有機性廃液を効果的に浄化処理することが可能となると共に、剥離浮上した付着藻類等の独立栄養生物(以下、付着藻類Bという)を効率的に回収して、飼料などの有価物として提供することが可能となり、さらに、後述する循環型社会に対応した循環処理方法並びにその装置を実現することが可能となる。
次に、本発明である高濃度有機性廃液の循環処理方法並びにその装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。高濃度有機性廃液として、生活雑排水、農業排水、畜産排水などが挙げられるが、本実施形態では、畜産排水である糞尿に適用して説明する。なお、図1と同一部分は同一符号を付して説明する。
図2は、本発明である高濃度有機性廃液の循環処理方法(循環処理装置)の処理工程説明図である。同図に示すように、本発明の循環処理装置1(以下、本装置1という)は、懸濁物質を含んだ高濃度有機性廃液を投入して発酵処理する発酵槽2と、発酵処理工程を経た高濃度有機性廃液から懸濁物質を除去する懸濁除去槽3と、懸濁除去工程を経た高濃度有機性廃液を希釈処理する希釈槽4と、付着藻類等の独立栄養生物(以下、付着藻類Aという)の培養を行う培養槽5と、この培養槽5と連通した流速調整槽6を設け、前記培養槽5には、希釈槽4で培養最適濃度に希釈処理された有機性廃液が供給され、前記流速調整槽6内の水位を調整して、培養槽5内に垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成し、効率的に増殖させた付着藻類A等により有機性廃液を生物処理すると共に、各処理工程で発生或いは排出される処理物を再生・利用する循環型処理方法並びに処理装置である。
また、本実施形態では、付着藻類Aの培養を行う培養槽5と、この培養槽5と連通した流速調整槽6から成る培養機構7,7を直列状態に連設しており、高濃度有機性廃液である屎尿を環境基準に十分対応した処理水へと再生させているが、この培養機構7は、単数でもその処理水は環境基準を満たすものであり、培養機構7の設置個数は実施に応じて任意である。
発酵槽2には、懸濁物質を含んだ高濃度有機性廃液である糞尿が投入され、この糞尿は発酵槽2内の嫌気性微生物によって炭酸ガスとメタンガスに分解される。この発酵処理工程で発生したメタンガスは発電機8に送られ、この発電機8の稼働によって電力を発生し、図示する発光ライト9により光エネルギーに変換されて、前記培養槽5内の付着藻類Aの光合成を促進させている。また、前記発酵処理工程並びに発電で発生した炭酸ガスは、本例では後述する回収処理槽17を経て希釈槽4へと供給され、後述する培養最適濃度に希釈処理された有機性廃液と共に培養槽5へと送られる。なお、発酵槽2としては、嫌気性微生物、又は好気性微生物を利用した公知の発酵装置を利用することができる。
懸濁除去槽3は、発酵処理工程を経た高濃度有機性廃液が供給され、高濃度有機性廃液中に含まれる懸濁物質(汚泥)を除去する。除去手段としては、沈降分離、凝集分離、遠心分離、膜分離等の公知の手段が適用でき、実施に応じて任意である。これにより、固体分である汚泥は堆肥化されて、例えば、緑農地に堆肥として還元させる。また、光透過性が高められた液体分は希釈槽4へと供給される。
図3は、高濃度有機性廃液の循環処理方法を適用した処理装置の断面図であり、図4は、その平面図である。図3及び図4に示すように、希釈槽4には、上記懸濁除去工程を経た高濃度有機性廃液が供給されており、河川水や後述する処理水を引き入れて、この高濃度有機性廃液を培養最適濃度に希釈処理する。本例において、培養最適濃度とは高濃度有機性廃液をBOD(生物化学的酸素要求量)で、10000〜20000を500〜1000に薄めた濃度のことである。また、希釈槽4内には発電の過程で発生した廃熱利用による熱交換器11を設置しており、有機性廃液の温度を調整して付着藻類Aの培養に最適な温度条件を実現するようにしている。なお、培養最適濃度は、本例に限定されるものではない。
前記培養槽5は、付着藻類A(本例では、主としてメロシラ)を繁殖させる上層域5aと、流水の流速負荷抵抗を高める中層域5b、及び流水に対する流速負荷抵抗の少ない下層域5cから構成されており、上層域5aと中層域5bでは垂直方向への遅く、安定した流速環境が形成され、下層域5cでは水平方向への流速環境が形成されている。また、この下層域5cの水平方向への流速環境は、前記上層域5aと中層域5bの垂直方向への流速環境より速い流れとなるよう設定されており、上層域5a及び中層域5bを通過した処理水を速やかに流速調整槽6へと流す構造となっている。
また、本例では、水域である上層域5aの深さは30cm以内としており、これにより、太陽光等の光量を底層まで十分に供給することができ、付着藻類Aの光合成を盛んにさせることができると共に、繁殖した付着藻類等の効率的な収集が可能となる。すなわち、底層では強い光のもとで付着藻類Aが盛んに繁殖して酸素を生産するが、その酸素は気泡となり、気泡の成長とともに気泡の持つ浮力が増大することで、群体A(付着藻類等)の一部分が剥離浮上する。このように、上層域5aの深さを浅く設定することで、底層の水圧を小さくし、気泡の成長を促進させて生ずる浮力の増大により、付着藻類Aの剥離浮上を促進させる一方で、底層の付着藻類Aの生息環境が改善されて繁殖効果を高める。
また、図4に示すように、オーバーフロー管12の集水口12aを培養槽5の平面視中央位置に配設しており、この集水口12aの水没によって生じる水面ないし近傍の表面張力による水平方向の吸引力により、剥離浮上した付着藻類Bを効率的に集水口12aへ集めて回収する構造を有している。これにより、付着藻類Aの生息環境は常に良好な状態に維持されている。なお、剥離浮上した付着藻類Bの回収時に、オーバーフロー管12を介して排出された上流側の培養槽5における有機性廃液、及び下流側の培養槽5における処理水は、付着藻類Bと共に後述する回収処理槽17へ送られ、付着藻類Bを分離回収した後、供給管10を介して希釈槽4へと戻される。
各種藻類やプランクトンには、それぞれのボディーサイズに関係した独自の繁殖しやすい固有の最適流速環境が存在するが、その最適流速環境を作り出すための流速負荷抵抗を高めるために、本例においては、砂・間伐材等のチップ材を用いて、流速負荷抵抗を高める中層域5bを形成している。なお、本例では、前記チップ材を目の細かな袋体に詰めた状態で用いている。このチップ材のように、木材を細かく粉砕した素材は、形や大きさが不定形であるとともに繊維質に富むため表面積が大きく、水中の微生物との接触機会が多く作り出されて、微生物にとって格好の生活環境を提供することになり、これにより、このチップ層では多様な微生物の生態系が形成される。さらに、上層域5aからの酸素を豊富に含んだ流水の安定供給により、光を嫌う微生物の生息を可能にしており、この微生物によって、水中に残存する有機物が摂取され、微生物の体内にて嫌気性分解が行われる。すなわち、上層域5aに酸素の豊富な状況を形成させることにより、動物プランクトンを含む付着藻類Aを主体とした多様な好気性微生物生態系による有機物の吸収分解を促進させる一方で、中層域5bでは、微生物の体内における嫌気性分解を促進する環境をつくり出す。このように、好気性と嫌気性の両方の環境を上層域5aと中層域5bでつくり出し、有機物を効率よく吸収分解することで、有機性廃液を効果的に浄化させている。
本例では、中層域5bをチップ材を用いて形成しているが、これに限定するものではなく、原理的には流水に対する負荷抵抗を高める素材であればよい。また、図3に示すように、本例では、チップ材からなる中層域5bの上部に砂等からなる砂層5dを設け、この砂層5dの上部に付着藻類Aが生息する上層域5aを設けている。これにより、付着藻類Aは砂層5dに支持され、膜状に群体を形成しながら安定した状態で繁殖させることが可能であり、その繁殖状態は実施に応じて任意である。また、中層域5bの厚さを概略50cm以内とし、砂層5dの厚さを概略20cm以内に設定するのが好ましいが、これに限定されるものではない。
上述したように、培養最適濃度に希釈処理された有機性廃液は、有機栄養塩等の吸収能力に優れた付着藻類Aが生息する上層域5aにおいて、リンや窒素等の有機栄養塩等が効果的に除去され、この上層域5aを通過した処理水は、中層域5bにおいて、物理的及び生物的な浄化処理が行われた後、流水に対する負荷抵抗の少ない下層域5cへと流れ、この下層域5cに形成された水平方向への流速により、連通口6aを通って流速調整槽6へと流出する。本例において下層域5cは、サイズの大きな砂利(例えば、10〜20cm)を敷設して形成され、その敷設した状態を確実に維持できるよう設けている。なお、下層域5cの構造は、本例に限定されるものではなく、流水に対する負荷抵抗の少ない下層域5cを形成可能な構造であればよい。
図4に示すように、上流側の流速調整槽6には、下流側に連設した培養機構7との連通路13を有し、流量調整バルブ14の流量調整、すなわち、流速調整槽6内の水位を調整することで、上流側の培養槽5には垂直方向への遅く、安定した流速環境が形成され、その流速環境を維持すると共に、この上流側の培養機構7で生物処理された処理水を下流側の培養槽5へ安定して供給している。前記流速調整槽6の水位調整は、単位時間当たりの排水量により水位調整を行い、培養槽5内の水位との高低差により、培養槽5の上層域5aと中層域5bにおける垂直方向への流速を、例えば、毎時20cmを中心として、毎時2cmから2mの範囲で調整するようにする。このように、毎時2cmから2mと言う非常にゆっくりとした幅を持たせた垂直方向への極めて安定した流速環境を、この流速調整槽6の水位を調整することで容易につくり出すことを可能にしている。なお、図中15は、流量測定器である。本例では、流量調整バルブ14を用いているが、これに限定するものではなく、流量調整が可能なものであればよい。
図2乃至図4に示すように、本例では付着藻類Aの培養を行う培養槽5と、この培養槽5と連通した流速調整槽6から成る培養機構7,7を直列状態に連設している。下流側の培養槽5には、上流側からの処理水が供給され、上流側の培養機構7と同様の構造から成る下流側の培養機構7においては、流量調整バルブ16の流量調整、すなわち、下流側の流速調整槽6内の水位を調整することで、下流側の培養槽5内に垂直方向への遅く、安定した流速環境が形成され、この流速環境を維持すると共に、下流側の培養機構7で生物処理された処理水を後述する回収処理槽17へ送って希釈水等として再利用したり、或いは必要に応じて河川等へ排出している。高濃度有機性廃液は、環境基準に十分対応できる処理水へと再生される。なお、培養機構7は、単数でもその処理水は環境基準を満たすものであるが、本例のように、培養機構7を複数連設することが好ましい。
図中17は、回収処理槽であり、この回収処理槽17には上流側・下流側の培養槽5,5から回収したメロシラBを飼料等として分離回収する手段を設けている。また、前記発酵処理工程並びに発電で発生した炭酸ガスや、付着藻類Aの増殖に適したケイ酸塩等のミネラルをこの回収処理槽17に投入して、河川水や本装置1により処理された処理水等と共に供給管10を介して希釈槽4へと供給している。なお、剥離浮上した付着藻類Bの回収時に、オーバーフロー管12を介して排出された上流側の培養槽5における有機性廃液、及び下流側の培養槽5における処理水は、付着藻類Bを分離回収した後、供給管10を介して希釈槽4へと戻される。
また、上記した回収処理槽17の機能を希釈槽に備えることも可能である。その一例を図5及び図6に示す。なお、上記した実施形態と同一部分は同一符号を付してその説明を省略する。図5は、本発明である高濃度有機性廃液の循環処理装置の他例を示した平面図であり、図6は、この高濃度有機性廃液の循環処理装置に設けた希釈槽18である。図5及び図6に示すように、他例に示す希釈槽18は、発酵槽2及び懸濁除去槽3を経た高濃度有機性廃液が供給される本槽18aと、河川水や本装置1により処理された処理水等を希釈水として貯水する貯水槽18bと、上流側・下流側の培養槽5,5から回収したメロシラBを飼料等として分離回収する装置19を設けたメロシラ回収槽18cから構成されている。発酵処理工程並びに発電で発生した炭酸ガスや、ケイ酸塩等のミネラルは、本槽18aへ投入しているが、勿論これに限定するものではない。また、希釈槽18内の適宜位置に発電の過程で発生した廃熱利用による熱交換器等を設けることが可能である。
図5及び図6に示すように、本槽18aでは高濃度有機性廃液を貯水槽18bからの希釈水により培養最適濃度にする希釈処理が行われ、この希釈処理を経た有機性廃液は、炭酸ガスやケイ酸塩等のミネラルと共に供給管20を介して上流側の培養槽5へと供給される。また、剥離浮上した付着藻類Bの回収時に、オーバーフロー管12を介して排出された上流側の培養槽5における有機性廃液、下流側の培養槽5における処理水は、付着藻類Bと共に希釈槽18内のメロシラ回収槽18cへ送られ、付着藻類Bを分離回収した後、本例では供給管20を介して上流側の培養槽5へと戻される。
次に、上記実施形態の作用を説明する。
懸濁物質を含んだ高濃度有機性廃液である糞尿を発酵槽2に投入する。高濃度有機性廃液は発酵槽2内の嫌気性微生物によって炭酸ガスとメタンガスに分解される。この発酵処理工程で発生したメタンガスは発電機8に送られ、この発電機8の稼働によって電力を発生し、発光ライト9により光エネルギーに変換されて、付着藻類Aの光合成を促進する光エネルギーとして利用することができる。従って、培養槽5内では昼夜を通して付着藻類Aによる光合成が行われ、効率的な増殖を可能にしている。また、前記発酵処理工程並びに発電で発生した炭酸ガスは、付着藻類Aの増殖を促進するために利用している。
発酵処理工程を経た高濃度有機性廃液は懸濁除去槽3へ供給され、高濃度有機性廃液中に含まれる懸濁物質(汚泥)を除去する。この懸濁除去工程において、分離された固体分である汚泥は堆肥化されて、例えば、緑農地に堆肥として還元することができる。また、光透過性が高められた液体分である屎尿は希釈槽4へと供給され、例えば、BOD(生物化学的酸素要求量)で500〜1000とした培養最適濃度に希釈処理される。培養最適濃度に希釈処理された有機性廃液は、希釈槽4内に設置した熱交換器11により培養条件に適した温度に加温されて、炭酸ガス、ケイ酸塩等のミネラルと共に培養槽5へと供給されるため、付着藻類Aの培養環境は極めて好適な条件を調える。
すなわち、炭酸ガス、ケイ酸塩等のミネラルを含み、培養最適濃度に希釈された有機性廃液と、熱エネルギーと、太陽光や発光ライトによる光エネルギー、そして、垂直方向への遅く、安定した流速環境により、極めて優れた培養条件が実現され、これにより、付着藻類A等を効率的に増殖させることができる。従って、有機性廃液は、培養槽5を構成する上層域5a、中層域5b、下層域5cを通過することで、リンや窒素等の有機栄養塩等が効果的に除去され、物理的及び生物的に浄化された処理水として得ることができる。本例では、さらにこの処理水を下流側の培養機構7へと供給して、この下流側の培養機構7で更に浄化することにより、最終的に得られる処理水を環境基準に確実に対応させることを可能にしている。最終的に得られた処理水は、希釈水等として利用できることは勿論、河川等へ排出することも可能である。さらに、上流側・下流側の培養機構7,7(培養槽5,5)で剥離浮上した付着藻類B、本例ではメロシラはオーバーフロー管12を介して回収され、衛生的で飼料価値の高い有機飼料等として生産することができる。
本発明である高濃度有機性廃液の処理方法と循環処理方法並びにその装置によれば、培養槽内において膜状に群体を形成した付着藻類等の独立栄養生物(メロシラ等)は粘着性を有しており、例えば、有機性廃液に混入したバクテリアを確実に捕らえ、剥離浮上する付着藻類等の独立栄養生物(メロシラ等)と共に、このバクテリアを確実に除去する生物フィルターとして利用することが可能である。
本発明である高濃度有機性廃液の処理方法を示した概略図である。 本発明である高濃度有機性廃液の循環処理方法(循環処理装置)の処理工程説明図である。 本発明である高濃度有機性廃液の循環処理装置の断面図である。 本発明である高濃度有機性廃液の循環処理装置の平面図である。 本発明である高濃度有機性廃液の循環処理装置の他例を示した平面図である。 図5における希釈槽の断面図である。
符号の説明
1 本装置(循環処理装置)
2 発酵槽
3 懸濁除去槽
4 希釈槽
5 培養槽
5a 上層域
5b 中層域
5c 下層域
6 流速調整槽
7 培養機構
8 発電機
11 熱交換器
12 オーバーフロー管
12a 集水口
A 付着藻類(メロシラ)
B 付着藻類(メロシラ)

Claims (14)

  1. 懸濁物質を除去した高濃度有機性廃液を希釈した後、この有機性廃液を垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成した培養槽へ供給して、この培養槽内で効率的に増殖させた付着藻類等の独立栄養生物により生物処理を行うことを特徴とする高濃度有機性廃液の処理方法。
  2. 少なくとも、高濃度有機性廃液を希釈する希釈槽と、付着藻類等の独立栄養生物の培養を行う培養槽と、この培養槽と連通した流速調整槽を設け、前記培養槽には、前記希釈槽で培養最適濃度に希釈した有機性廃液が供給され、前記流速調整槽内の水位を調整して、培養槽内に垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成し、効率的に増殖させた独立栄養生物により生物処理された処理水を前工程へ供給する循環型としたことを特徴とする高濃度有機性廃液の循環処理方法。
  3. 前記希釈槽の上流側に懸濁除去槽を設けて、高濃度有機性廃液から懸濁物質を除去するようにした請求項2に記載の高濃度有機性廃液の循環処理方法。
  4. 前記培養槽は、付着藻類等の独立栄養生物を繁殖させる上層域と、流速負荷抵抗を高める中層域と、流速負荷抵抗の少ない下層域からなり、前記上層域と中層域では垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成し、下層域では水平方向への流速環境を形成した請求項2又は3に記載の高濃度有機性廃液の循環処理方法。
  5. 前記下層域の水平方向への流速環境は、前記上層域と中層域の垂直方向への流速環境より速い流れとした請求項2乃至4の何れか1項に記載の高濃度有機性廃液の循環処理方法。
  6. 前記上層域の深さを30cm以内とした請求項2乃至5の何れか1項に記載の高濃度有機性廃液の循環処理方法。
  7. 前記中層域は、流速負荷抵抗を高める砂・間伐材等のチップ材を用いて形成した請求項2乃至6の何れか1項に記載の高濃度有機性廃液の循環処理方法。
  8. 少なくとも、高濃度有機性廃液を希釈する希釈槽と、付着藻類等の独立栄養生物の培養を行う培養槽と、この培養槽と連通した流速調整槽を設け、前記培養槽には、前記希釈槽で培養最適濃度に希釈した有機性廃液が供給され、前記流速調整槽内の水位を調整して、培養槽内に垂直方向への遅く、安定した流速環境を形成し、効率的に増殖させた独立栄養生物により生物処理された処理水を前工程へ供給する循環型としたことを特徴とする高濃度有機性廃液の循環処理装置。
  9. 前記希釈槽の上流側に懸濁除去槽を設けて、高濃度有機性廃液から懸濁物質を除去するようにした請求項8に記載の高濃度有機性廃液の循環処理装置。
  10. 前記懸濁除去槽の上流側に発酵槽を設けて、この発酵槽に懸濁物質を含んだ高濃度有機性廃液を投入して発酵処理し、発生したメタンガスを発電機に供給して光エネルギーに変換すると共に、この発電並びに前記発酵処理で発生した炭酸ガスを前記培養槽へ供給するようにした請求項8又は9に記載の高濃度有機性廃液の循環処理装置。
  11. 前記希釈槽に発電の過程で発生した廃熱利用による熱交換器を設け、希釈槽内の温度を調整するようにした請求項8乃至10の何れか1項に記載の高濃度有機性廃液の循環処理装置。
  12. 前記希釈槽に付着藻類等の独立栄養生物の増殖に適したケイ酸塩等のミネラルを供給するようにした請求項8乃至11の何れか1項に記載の高濃度有機性廃液の循環処理装置。
  13. 前記培養槽に設けたオーバーフロー管の集水口を培養槽の平面視中央位置に配設し、この集水口の水没によって生ずる水面ないし近傍の表面張力による水平方向の吸引力により、剥離浮上した付着藻類等の独立栄養生物を効率的に集水口へ集め回収するようにした請求項8乃至12の何れか1項に記載の高濃度有機性廃液の循環処理装置。
  14. 付着藻類等の独立栄養生物の培養を行う培養槽と、この培養槽と連通した流速調整槽から成る培養機構を直列状態に複数連設した請求項8乃至13の何れか1項に記載の高濃度有機性廃液の循環処理装置。
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