JP2005185872A - 写真廃液の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 写真廃液の酸素消費量及び全窒素量のいずれをも下水道法に基づく排水基準を満たすレベルに低減できる写真廃液処理方法を提示すること。また、その処理方法を行うための処理装置を提示すること。
【解決手段】 導電性ダイヤモンド電極を陽極として用い、電解時間の50%以上をpH4.0以下で電解酸化処理することを特徴とする写真廃液の処理方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は写真廃液の処理に関するもので、具体的には写真廃液の処理に伴う環境負荷の軽減に関し、中でも写真廃液の全有機炭素量や化学的酸素消費量のみでなく全窒素量をも低減する方法に関する。
写真廃液は高濃度のBOD 、COD 、窒素、リンを含み、且つ、生物処理または化学処理によっても難分解性成分が多量に残存している。写真廃液特にカラー現像液は種々の工業廃液の中でも最も処理が困難なものの1つであって、従来から多くの処理法が開示されているが、除去率・処理コストの両面で尚多くの問題がある。現像所にとって手間がかからない処理手段は、廃液の焼却処理を産業廃棄物処理業者に委託することであり、これが現実的手段として通常行われているが、焼却処理には化石燃料を必要とするので環境保全の上から問題を含む処理手段である。
焼却に頼らない写真廃液処理方法に関して従来から生物処理、化学処理及び物理処理に関して各種の方法が開示されており、その中で化学処理、中でも電解酸化処理は、設備スペースや作業条件の制約がある現像所でもオンサイトで実施可能であって、その観点から好都合な廃液処理方法である。
しかしながら、定着廃液成分はチオ硫酸塩を含有しており、電解処理の際にこれが酸化されて硫酸を生成し、写真廃液の電解の進行と共に廃液が酸性化してしまう。その結果、電極の腐食による消耗のために電極寿命が低下してしまうという弱点があり、これに対して耐酸化性に優れた二酸化鉛電極や重金属電極などを用いた場合には、溶出した電極物質が環境有害物質であって環境汚染の危険がある。一方、白金や白金・イリジウム電極は、耐酸性が強いが、水の電解に対する過電圧が低いので、水の分解が起り、酸素を発生するために廃液中の環境負荷成分の分解効率が低くなるなどの不都合がある。また、非金属電極である黒鉛などの炭素電極(例えばグラッシーカーボン電極)も陽極として用いると電極消耗が甚だしく、電極寿命が短いことが欠点となる。
しかしながら、特許文献1には、同じ炭素電極であっても正四面体結晶すなわちダイヤモンド構造の炭素電極は、写真廃液に対しても上記水電解過電圧が高くて、酸素発生が抑制されて全有機炭素量や化学的酸素消費量を高い電解効率で低減できることが示されている。
写真廃液の電解酸化処理においては、pHを制御することは従来から行われており、例えば特許文献2には、廃液のpHを3〜9、最も好ましくはpH5〜6、に調整して電解処理を行うのが好ましいことが記述されている。
一方、上記特許文献1及び2を含めて従来開示されてきた電解酸化処理に夜廃液処理方法は、廃液中の全有機炭素量や化学的酸素消費量を低減させることに目的が置かれてきたのに対して、近年自然環境下の水質の富栄養化が進行している現状に鑑みて、水質規制の面からも、全窒素量の低減が強く求められてきている。このような最近の状況に対処して、写真廃液に対してBOD及びCODのみでなく全窒素量をも排水基準値以下に低減させ得る現実的な廃液処理手段が求められている。
この出願の発明に関連する前記の先行技術には、次ぎの文献がある。
特登3442888号公報 特登3384166号公報
本発明は、上記した背景からなされたものであり、その目的は、写真廃液の酸素消費量及び全窒素量のいずれをも下水道法に基づく排水基準を満たすレベルに低減できる写真廃液処理方法を提示するである。
本発明者は、窒素化合物由来の全窒素量を効果的に低減できる電解酸化法を鋭意探索する過程で、低pHの下での電解酸化を可能とする条件のもとでは、全窒素量の低減が可能なことを見出すに至り、それに基づいて本発明に到達することができた。すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)導電性ダイヤモンド電極を陽極として用い、電解時間の50%以上をpH4.0以下で電解酸化処理することを特徴とする写真廃液の処理方法。
(2)写真廃液がアンモニア性窒素化合物を含有する廃液であって、該廃液の全窒素量を少なくとも1/2に低減することを特徴とする上記(1)に記載の写真廃液の処理方法。
(3)写真廃液がNaClを1〜3%含有する廃液であるか、又は電解酸化処理に先だってNaClを1〜3%含有させた廃液であるか、あるいは写真廃液に電解酸化処理中にNaClを1〜3%添加することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の写真廃液の処理方法。
(4)電解酸化処理中に発生する酸性ガスを捕集しながら電解酸化処理を行うことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の写真廃液の処理方法。
(5)写真廃液を電解酸化処理したのち、処理済み廃液を中和し、生じた鉄含有沈澱物を除去することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の写真廃液の処理方法。
本発明の写真廃液の処理方法の特徴は、写真廃液の処理に電解酸化処理を適用するに際して陽極としてダイヤモンド電極を使用したことと、電解酸化時間の少なくとも50%をpH4.0以下で電解酸化したこととに有る。この陽極とpH条件の組合せによって写真廃液のCOD及び全窒素量のいずれをも下水道法に基づく排水基準を満たすレベルに低減でき、発明の目的が達成できる。
電解酸化処理を本発明のpH条件で行うことは前記した電極消耗などの欠陥のために困難が伴い、特許文献2に示したようにpHを制御して行うのが一般的であった。また、特許文献1には、ダイヤモンド電極が水電解の過電圧が高いので酸素消費量の低減に有効なことが記載されているが、低pH領域に見られる上記の予想外の効果は、本発明者が見出したことであり、上記文献には記載はない。また、いずれの特許文献にも全窒素量の低減効果についての記載はない。
上記本発明の効果は、写真廃液にNaClを1〜3質量%存在させて電解酸化処理を行ったときに特に効果が大きい。したがって、写真廃液中に上記の量のNaClが含まれていない場合は、電解処理の際にNaClを上記量になるように添加するのが好ましい。また、NaClの添加は電解処理中に行ってもよい。
導電性ダイヤモンド電極を陽極として用い、電解時間の50%以上をpH4.0以下で電解酸化処理することを特徴とする本発明の写真廃液の処理方法によって、写真廃液のCODなどの酸素消費量及び全窒素量のいずれをも下水道法に基づく一般排水基準を満たすレベルに低減できる
以下、本発明をさらに具体的に詳述する。
[被処理廃液]
本発明の実施の形態の説明に先だって、発明の対象である写真処理廃液について述べる。写真処理廃液は、カラー写真或いはモノクローム写真の現像廃液の他、定着廃液または写真製版等写真工業で発生した多くの種類の廃液が含まれている。定着廃液は、溶存している銀を回収した残液が処理の対象となる。通常これら種々の写真処理工程からの廃液は、混合された状態で回収されて、処理される。
写真廃液を構成する現像廃液は、現像処理の各工程から排出された廃液であって、処理中に感光材料から溶出した例えばゼラチンや感光色素などの成分、処理中に生じた反応生成物、及び処理液処方に含まれて消費されなかった構成薬品(処理液処方の詳細は後述する)などを含んでいる廃液である。
カラー現像廃液には、現像主薬及びその酸化生成物、アルカリ剤、緩衝剤、亜硫酸塩やヒドロキシルアミン誘導体などから選択される補恒剤、アルカリハライドなどを主体としており、定着廃液は、チオ硫酸のアンモニウム塩及び/又はナトリウム塩、亜硫酸のアンモニウム塩及び/又はナトリウム塩、アルカリハライドなどを主体としており、漂白廃液は、ポリアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩などの漂白剤とそれに由来する反応生成物、アルカリハライド(再ハロゲン化剤)、緩衝塩などを主体としており、漂白定着廃液は、定着廃液と漂白廃液に含まれるものとほぼ同様の成分を主体としており、その他の各工程から排出される廃液もそれらの工程液の機能性化合物とそれに由来する化合物を含有している。したがって、処理される写真廃液の成分は、現像液由来の成分や漂白液・定着液・漂白定着液由来の成分などが感光材料溶出物や処理中の反応生成物と混在しており、例えば緩衝剤(炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩など)、発色現像主薬、亜硫酸塩、ヒドロキシルアミン塩、炭酸塩、硬水軟化剤、アルキレングリコール類、ベンジルアルコール類、界面活性剤(アルキルホスホン酸、アリールホスホン酸、脂肪酸カルボン酸、芳香族カルボン酸等)酸化剤(鉄(III)のEDTA錯塩、1,3−ジアミノ−プロパン四酢酸錯塩など)、ハロゲン化物(臭化アルカリ、臭化アンモニウムなど)、チオ硫酸塩(ナトリウム塩、アンモニウム塩)、酢酸塩など多岐に亘る化学成分を含んでいる。写真廃液の処理液に由来する成分の更なる詳細は、後述する写真処理の項に述べる。
感光材料からも処理の過程で種々の感光材料添加成分やそれらの反応生成物が処理液中へ溶出する。ハロゲン化銀は、銀錯塩とハライドイオンとなって処理液中に溶出し、それに伴ってハロゲン化銀に吸着していた感光色素(色増感剤)やかぶり防止、化学増感、その他の目的の含窒素ヘテロ環化合物、カプラーやDIR化合物から離脱した化合物(多くの場合窒素化合物)が処理液中に溶出する。さらに感光層のバインダーから界面活性剤などが溶出してくる。感光材料から溶出される化合物の更なる詳細は、後述する感光材料の項に述べる。
したがって写真処理廃液は、前記したように処理液由来及び感光材料由来の酸素消費性化合物、窒素化合物、硫黄化合物,鉄錯塩及び高い塩濃度を持っている。この多様性が効果的な廃液処理手段を困難にしているが、本発明はその解決につながるものである。
写真廃液の組成は、処理の種類及びその処理の各工程からの廃液の混合比率によりかなり変動するが、おおよそCOD 30,000〜50,000 mg/l、BOD 5,000 〜15,000 mg/l、TOC(Total Organic Carbon) 10,000〜25,000 mg/l、ケルダール窒素 10,000 〜15,000 mg/l、トータル燐 100〜500mg/l の範囲である。COD:BOD:TOC の比率は概ね 4:1:1.5でCOD が高い特徴があり、またC:N:P の元素比率はほぼ 100:100:1でN の含有率が高い特徴がある。
写真廃液は、難生分解性化合物を多く含有していて生物処理手段のみによる廃液処理を困難にしている。難生分解性化合物の主なものは、上記の鉄(III)キレートなどの漂白剤や現像主薬である。
本発明の対象となる写真廃液は、全窒素量が0.5g/L以上の廃液であるが、上記のように多くの写真廃液は全窒素量0.5g/L以上である。また、全窒素量が0.5g/Lに満たないような処理廃液が特定の工程から排出されても、廃液処理には他工程からの廃液と混合した混合廃液にすることによって全窒素量が0.5g/L以上の廃液とすることができる。
本発明の廃液処理に対しては、写真廃液の好ましい全窒素量は、0.5〜20g/Lであり、より好ましくは1.0〜15g/Lであり、さらに好ましい濃度範囲は1.5〜10g/Lである。処理される廃液は、状況が許すなら廃液同士を混合して上記範囲に調整することにより、全窒素量の低減効果を高められる。
また、本明細書における写真廃液のCOD、全窒素量、アンモニア性窒素などは、通常の環境データとして用いられる指標であって、JIS K0102(工業排水試験方法)に規定されたCODMn、全窒素量、アンモニア性窒素の試験方法にもとづいている。写真廃液の場合は、写真処理に用いた各処理液の処方値と使用比率からアンモニア性窒素となる化合物の全窒素含量を求めることによってアンモニア性窒素量を精度良く近似できるので、実際的な方法としてこの近似値算定手段を用いても良い。
[廃液処理工程]
<pHの調整>
本発明では、写真廃液は電解時間の少なくとも50%をpH4.0以下で電解が行われる。「電解時間の少なくとも50%をpH4.0以下」という意味は、一般に写真廃液は、電解によって成分中のチオ硫酸塩が陽極酸化されて硫酸塩となってpHが低下するために電解の進行に伴って廃液のpHが低下して行く傾向を有するが、pH4.0以下で電解される時間が全電解時間の50%以上であることを意味している。したがって、電解酸化に伴う写真廃液の時間・pHプロフィールがこの条件を満たす限り、必ずしも電解処理に先だってあらかじめ写真廃液のpHを4.0以下に調節しておく必要はない。このpH領域では、酸素消費量も低減するが、特に全窒素及びアンモニア性窒素の低減効果が大きい。全電解時間の少なくとも50%を占める低pH電解時の好ましいpH領域は、2.0〜4.0であり、より好ましくは2.5〜3.5である。pHがこの範囲よりも低いと理由は不明であるが、アンモニア性窒素減少の初期速度の増加が顕著でない。また、pHがこの範囲よりも高い(すなわち汎用pH領域に近づくと)、本発明に特徴的な全窒素量やアンモニア性窒素量の顕著な減少効果が見られなくなる。
低pH領域における電解酸化は、写真廃液にNaClを1〜3%させた状態で行うのが効果が大きい。したがって、写真廃液がNaClを1〜3%含有する廃液であれば、さらにNaClを添加する必要はないが、そうでない場合には電解酸化処理に先だってNaClを1〜3%含有させるか、又は電解酸化処理中にNaClを1〜3%添加することが好ましい。電解酸化処理中にNaClを添加する場合は、廃液のpHが4.0以下に低下する前にNaClを添加するのが電解効率維持の上で好ましい。
pHが4.0以下であってかつNaClが存在する場合に、本発明の効果が特に顕著に現れる理由は、NaClの存在下での陽極酸化の場合には、塩素イオンが次亜塩素酸イオンに酸化されるが、次亜塩素酸と、Cl2及びH2Oとの平衡関係はpHに依存していて、Cl2及びH2O側に平衡が移動し、これがより強力な酸化環境をもたらすものと考えている。低pH領域にあってかつNaCl存在下における電解酸化効果の増大は、酸素消費量と全窒素量のいずれの低減にも効果があるが、特に全窒素量の低減に寄与が大きい。
本発明において、電解酸化処理した写真廃液のpHは著しく低い上に、廃液中のアンモニウム・鉄錯体化合物が分解される結果、鉄塩が水に難溶解性の化合物に変化して存在しているので、水質基準を満たすためには、電解酸化処理した写真廃液のpHを中和して、pH及び鉄含有量の両方が基準値を満たすようにする必要がある。中和処理は、通常の方法にしたがって炭酸ナトリウムやタンサンカリウムなどの炭酸アルカリ、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの苛性アルカリ、あるいは水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物を添加して行う。生じた鉄含有沈殿物は、沈降除去またはろ過によって被処理廃液から除去される。
写真廃液の電解酸化に伴って亜硫酸ガス、塩素ガスなどの酸性ガスが発生するので、電解酸化処理においては、吸脱着可能の吸着剤を充填したカラムや、ガス吸収塔などを用いて装置からの排気を捕集しながら電解を行うことが好ましい。
<電解酸化>
電解酸化処理の温度は常温或いはこれよりやや高い温度が好ましく、また、電圧は5.0 〜8.0 V 、電流密度は、0.005 〜1A/cm2が好ましく、より好ましくは0.01〜0.5 A/cm2がよい。また、電解は回分法でも連続法の何れでもよい。
電解酸化処理の程度にもよるが、好ましい条件ではダイヤモンド陽極を用いるこのプロセスによって廃液中のCOD の10〜90%、さらには下水道法に係る一般廃水基準を満たすレベルまで低減される。電解酸化処理のさらに大きな利点は、アンモニア性窒素を主体とした全窒素量が効果的に低減できる事、さらには、電解酸化処理後の廃液は微生物による生分解率が向上することにある。実際に、殆ど生物分解性がない現像主薬成分、EDTA、Fe+3−EDTA錯塩等の化合物の大部分が電解処理によって生物分解性物質に分解されているという分析結果が得られている。担体に固定化した微生物を用いると生分解処理がさらに効果的に進行する。
写真廃液中には、一般的に多量のハロゲン化イオンが存在する。従って電解により塩素イオンは陽極で酸化されて塩素が生成し、塩素の一部は更に水と反応して次亜塩素酸イオンが生成するため酸化活性が増大するため、本発明の目的に好ましく適用される。その反面、電解液は高い腐食性をもっているので、電解槽はこれらの成分に耐える耐食性材料である白金、フェライト、ステンレス、酸化皮膜が速やかに形成される鉄等を選択する必要がある。陰極材料はこの電解酸化反応には直接関与しないが、反応液に対して不活性な材質である白金、ステンレス等が好ましい。また、反応液中には多量の懸濁成分が含まれているため、電極への懸濁物の沈澱を防止して均一な酸化反応を起こさせ、電流効率を高めるためには回転陰極が好ましい。
電解酸化に用いる陽極は、pH4以下での電解にも耐蝕性に優れた導電性ダイヤモンド電極であり、これによって廃液中の難分解性物質の電気分解を効率良く行える。本発明において"導電性ダイヤモンド電極”とは1MΩcm未満の電気抵抗率を有するダイヤモンド電極を意味するが、誤解の恐れのない限り“導電性”を省略して記すこともある。
本発明の電極物質であるダイヤモンドは、粉末ダイヤモンドを基板であるチタン、ニオブ、タンタル、シリコン、カーボン、ニッケル、タングステンカーバイド等の板、打抜き板、金網、粉末焼結体、金属繊維焼結体等の表面に後述の方法により被覆して構成してもよく、また板状のダイヤモンドをそのまま電極として使用しても良いが、コスト面から前者を採用することが望ましい。前者におけるダイヤモンド被覆層を本明細書では、ダイヤモンド層と記す。又密着性の確保と基体の保護とを目的として基板とダイヤモンド層の間に中間層を設けることが好ましい。中間層の材質としては基体を構成する金属の炭化物や酸化物が使用できる。基板表面は密着性と反応面積増大に寄与するため研磨しても良いし、逆に粗にしてもよい。又電極物質としてダイヤモンド以外に少量の他の電極物質を含有していても良い。
ダイヤモンド層の基板表面への形成方法としては、熱フィラメントCVD法、マイクロ波プラズマCVD法、プラズマアークジェット法、PVD法などが開発されている。次に代表的な熱フィラメントCVD法について説明する。炭素源となるアルコールなどの有機化合物を水素ガス中等の還元雰囲気に保ち、炭素ラジカルが生成する温度1800〜2400℃に維持する。このとき電極基板を、ダイヤモンドが析出する別の温度(750 〜950 ℃)領域に設置する。水素に対する好ましい有機化合物ガス濃度は0.1 〜10容量%、供給速度は反応容器の寸法にも依るが0.01〜10リットル/分、圧力は15〜760 mmHgである。ダイヤモンド微細粒子は通常0.01〜5μm程度の粒径を有し、本発明では前記条件により前記基体上にダイヤモンド粉末を蒸着させて、厚さ0.1 〜50μm好ましくは1〜10μmの厚さのダイヤモンド層とする。この厚さは基体への電解液の浸入を防ぐために好適な厚さである。生成するダイヤモンド層に良好な導電性を付与するためには原子価の異なる元素を微量添加(ドーピング)することが必要で、例えばリンや硼素を1〜100000mg/L 、好ましくは100 〜10000 mg/L 程度含有させる。この添加物の原料化合物としては毒性の少ない酸化硼素や五酸化二リンなどが好ましい。
十分な電導性を付与するためのドーピングには、プラズマ増強CVD(PECVD)ダイヤモンド蒸着法を利用することが好ましい。ドーピングされた電極の製作方法の詳細は、例えば、Ramesham, Thin Solid Films 、229巻 (1993) 44〜50頁に記載されている。PECVDダイヤモンド層は、マイクロ波プラズマにより活性化したメタン及び水素ガスの混合物から製造したホウ素ドーピング化多結晶質ダイヤモンドである。この方法によるダイヤモンド層の蒸着は当業者によく理解されている(例えば、Klages, Appl.Phys. A56巻 (1993) 、513〜526頁を参照)。
熱フィラメントCVD(HFCVD)法(Klages, Appl.Phys. A56巻 (1993) 513〜526頁 を参照)により製造したダイヤモンド電極は、 CSEM SA (Centre Suisse d'Electronique et de Microtechnique SA )Jaquet-Droz 1, CH- 2007 Neuchatel スイスにより製造され、三井物産プラント(株) から市販されている。
ダイヤモンド電極の製法としては、特開平8-225395号公報段落0007に記載されている真空チャンバー内での化学蒸着法も好ましい。
写真廃液の電解酸化用の陰極としては、電解の休止期間中に腐食を起こさないよう十分の耐蝕性と通電性を持つものならいずれの材料でもよいが、ステンレスの板又は棒が特に適している。しかし、他の電極、例えば炭素電極や種々の金属電極も使用できる。陰極・陽極を対にした形、陰極を両側から陽極が挟むサンドイッチ構造の形、あるいは陰極と陽極とを交互に配した多数枚配列構造などの適切な形が選択される。陰極の形状は、線状、棒状、板状などのいずれであってもよい。
また、本発明の一態様として、陰極にも導電性ダイヤモンド電極を用いることができる。また、両極に導電性ダイヤモンド電極を用いる場合には、極性を反転させながら電解を行うことも電極を正常な状態に維持するために好ましい。すなわち、電解槽の陰極面上には、カルシウムイオンやマグネシウムイオンの水酸化物等が付着するため、定期的なスケール除去が必要である。スケールの付着を防止するために、電極の極性をごく短時間反転する考案(特開平3?109988号、特開平5-4087、特開平6-63558等)が報告されている。これらの方法を用いると、電解槽の陰極面上に付着物を、電極の極性を逆転させることによりつまり前記水酸化物等の付着面を陽分極させることによりカルシウムイオン及びマグネシウムイオンとして被処理水中に再溶解させて電極から除去しながら電解反応が可能である。反転の間隔と時間は、両極の形状が同じであれば、格別の規定は不要である。
導電性ダイヤモンド電極における通電中の電圧降下は、ダイヤモンド層の抵抗率及び厚さ、並びに基板の抵抗率及び厚さ、及び電極への接続における抵抗に依存するので、基板の電導率及びダイヤモンド層や電源への接合状態は、電極アセンブリでの全体的な電圧降下に対しては無視できるように設計されているのが好ましい。
電解酸化の際の電流密度は、一般に10mA/cm2の程度で、電極での電圧降下は10〜100Vの範囲であるので、電流値と抵抗値の二乗の積である電力消費は極めて大きくなり、相当のエネルギーが抵抗加熱となって失われてしまう。
したがって、本発明に好ましい電極は、ダイヤモンド層が1MΩcm未満の抵抗率となるように、ダイヤモンド層厚さは十分に薄く(5μm未満)、基板は十分に高い電導率を有している。
しかし、より好ましい電極は、100Ωcm未満の抵抗率、及び100mA/cm2の電流密度で電圧降下は1V未満となる厚さのダイヤモンド層を有する電極である。このような電極であれば、適当な電流密度で、抵抗加熱から生じる電力損が僅かな状態で機能する。最も好ましい電極は、0.1Ωcm未満の抵抗率を有し、電流密度1A/cm2で、電極での電圧降下が0.1V未満となるような厚さを有する電極である。
本発明においては、電解槽の構造は公知の各種の構成で用いることができる。すなわち、単一室セルであってもよく、又は陽極と陰極が膜で仕切られた分割セルであってもよい。最も簡単な実施態様は、単一室セルである。単一室セルでは、陽極と陰極を隔てるバリヤーがなく、したがって溶質は陽極と陰極間を移動するのに制限を受けない。このような単一室方式は、一般的には陽極で酸化された成分がその後陰極で還元されるという可能性を持っているが、本発明では写真廃液の成分の電気酸化分解反応は、大半がC−H及びC−C結合の破壊並びにC−O及びO−H結合の形成であって酸化種は殆ど非可逆的な酸化を受け、チオ硫酸イオンや亜硫酸イオンも安定な硫酸イオンに酸化されるのでそのリスクの可能性はない。
2室セルにおいては、イオン交換膜、ミクロろ過膜、半透膜、多孔性膜、などの通電性隔膜を陽極と陰極の間に挿入し、この隔膜はあるタイプのイオン種のみを陽極液から陰極液へ又はその逆方向へ通過させることができる。膜の機能は、陽極液と陰極液が混合することなく電気的中性を保持することである。また、適当な膜を用いれば、その膜を通過して移動するイオンの性質を制御することができる。
しかしながら、2室セルにおいては、膜の耐久性が限られているので、ファウリングを生じないように適切に交換するなどの管理が必要である。
単一室セル及び2室セルの使用については、簡易という立場からは、単一室セルの使用が好ましい。しかしながら、隔膜の適切な管理とプロセス管理が可能ならば、2室セルがより好ましい形態である。
本発明における電解酸化は、バッチ方式、再循環方式、連続方式のいずれの方式を用いても良く、廃液処理の規模や処理の程度に応じて、適宜最も都合がよい方式を選択できる。
ダイヤモンド層電極を含有する電気化学セルは、陽極と陰極の直接接続、もしくはショートさせるような通路を生じさせることなく、電極間間隙をできるだけ小さく保つ。数センチメートルを超える大きい電極間距離は許容できるが、好ましい電極間間隙は、0.1mm〜50mmの範囲内であり、最も好ましい状態は電極間間隙が0.5mm〜20mmの範囲内にある。
本発明における写真廃液の電解酸化は、電流密度が1mA/cm2〜10A/cm2、流速/セル体積比が0.001〜1000であり、電極表面積が顕微鏡により測定した幾何学的電極表面と等しいか、又はそれより大きく、とくに幾何学的電極表面の1〜5倍の表面積であることが好ましい。しかしながら、さらに好ましいのは、電流密度が20mA/cm2〜2A/cm2の範囲であり、流速/セル体積比が0.01〜50であり、本発明の最良形態は、電流密度が50mA/cm2〜800mA/cm2 であり、流速/セル体積比が1〜20の範囲であり、電極表面積が、顕微鏡で測定した幾何学的電極面積の少なくとも2倍の場合である。
好ましい通電量は被処理廃液のCODにも依存するが、通常写真廃液1リットルにつき0.5MQ以上であり、好ましくは1〜10MQであり、より好ましくは2〜8MQである(MQはメガクーロン)。
<沈澱物の除去>
本発明においては、電解酸化処理中に生じた沈澱物を沈降槽あるいはろ過装置を用いて除去するのが好ましい。
図1は、沈降槽を装備した本発明に用いる電解酸化装置の一態様であるが、他の態様の装置も用いることができる。図1に示す態様においては、現像処理機から排出される使用済み廃液は廃液槽1に貯留される。貯留された廃液は送液ポンプ2により送液管3を経て電解槽4に送られ、ここで電解酸化が行われる。電解酸化が行われ、生成した沈澱を分散状態で含んだ廃液は、還流管5によって廃液槽1に戻されて、現像処理機からの使用済み廃液と電解酸化済みの廃液とは廃液槽内で混合状態で貯留される。
その一方、廃液槽内の混合されて貯留されている廃液は、送液ポンプ6により送液管7を経て沈降槽8に送られ、ここで沈降分離が行われて、沈澱物9と上澄み層10に分離が行われる。沈澱物9は図示しない抜き取り口から抜き取られて銀回収手段に送られる。上澄み層10は、還流管18によって廃液槽1に返送される。このようにして廃液槽1と電解槽4を含んで構成される電解酸化循環系と、廃液槽1と沈降槽8を含んで構成される沈澱分離循環系とが形成され、廃液槽1の使用済み廃液は、両循環系を反復循環しつつ全窒素量及び酸素消費量の低減と生成した沈澱物(含有銀も含めて)の除去が進行する。電解槽4中の指示電位が規定値に達したとき、低電位電解中の電解槽の電流値が規定値に達したとき、電解酸化時間が予め設定した時間に達したときの、いずれか選択した電解終了時点まで電解酸化が施された廃液は、電解槽1から排出される。また、排出に先だって処理済み廃液のpHを中性領域に戻してさらに生じた沈澱物を除去することが好ましい。
沈降槽は、通常、排水の活性汚泥処理で用いるものでよい。沈降槽中の液の流れは、沈降槽からの還流液が廃液槽の中で十分液交換される速度の流れが有れば良く、流速が速すぎると沈降が不十分となるので好ましくない。一方電解槽と廃液槽の間の循環は、電極表面での液交換(撹拌)が電解効率の促進要因であるため、速い方が好ましい。図1には,電解酸化循環系と、沈澱分離循環系とのこのような速度関係の一例を、5L/min及び0.1L/minと挙げて示した。この速度関係は、一例であって、装置の大きさなどによって適切な比率が選択される。
沈降分離方式の態様は、図1に示したバッチ式の態様に限定されることなく、電解槽と沈降槽とを直列に結合させて連続式で行う態様、沈降分離槽を2槽以上直列に配した態様、同じく並列に配した態様なども選択することができる。
また、遠心沈降によって沈澱物を短時間かつ小装置容積で分離する方式も用いることができる。
沈澱物の分離除去手段が、ろ過装置である場合は、装置の基本的構成は、沈澱物分離除去手段の相違があるだけで、その他は沈降分離方式と実質的に同じなので、ここでは図示しないが、実施例にその一態様を図示した(図3参照)。
ろ過装置に装着するろ過膜(フィルター)は、UF膜、RO膜、多孔性ポリマーの単膜フィルター、セラミック単膜フィルター、パルプ繊維フィルターが使用できる。0.05〜50μm、好ましくは0.1〜30μm、より好ましくは0.2〜10μmのポアサイズを有するものであればいずれでもよい。
具体的には、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスルホン、アクリルニトリル等の多孔性ポリマーの単膜フィルター、多孔性ガラス、素焼き板、火成岩板、発泡性窒化物等のセラミック単膜フィルター、濾紙、0.01デニールの繊維(ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン)の繊維フィルター、等が上げられる。これらのフィルターの市販品としては、ユアサ(株)製の各種ユミクロン膜、ミリポア社製のミリポアフィルター(例えば、ミリポアAA、DA、HA、PH、GS、FG、UC、UM、US、GU、HP等が挙げられる)、(株)クラレ製精密ろ過フィルター(SF−301、SF−101、SF−401)、ゴアテックス社製のゴアテックス膜等が挙げられる。
本発明におけるろ過法としては、比較的短時間で沈澱がろ過膜により十分捕集できればいずれの方法でも使用することができる。好ましくは、密閉状態で、均一の圧力0.1〜0.8kg/cm2をかけてろ過することが、好ましい。上記ろ過装置を用いる濾過方法は、液をろ過装置に1回透過させるだけの一過式で充分であるが、場合によって多段一過式、一段ないし多段循環式等でもよい。本発明に用いるろ過膜の形状あるいは大きさは、目的、用途等に応じて適宜選択すればよい。好ましくは、袋形のろ過膜を用い、その外側から処理液を流入させ、袋形のろ過膜の内部からろ液を流出させる方式がより好ましい。
沈澱の分離・除去は、沈降槽を設置して沈澱物を除去する方法で行ってもよい。沈降槽中の液の流れは、廃液タンクとの間で十分液交換される速度で流れが有れば良く、流速が速すぎると沈降が不十分で好ましくない。一方電解セルと廃液タンクの間の循環は、電解セル表面での液交換(撹拌)電解効率の要因であるため、早い方が好ましい、具体的には、下記の様な構成のタンクが考えられる。
なお、沈澱物を除去しながら電解酸化する本発明の写真廃液処理方法によって、写真廃液は下水道に排出可能のレベルまで処理可能であるが、必要があれば電解酸化処理ののちにさらに生物処理を行なうこともできる。生物処理を伴わせる場合には、電解酸化工程の処理負荷を軽減させることが可能となる。組み合わせてもよい生物処理は、公知の生物処理方法のいずれでも良く、通常の活性汚泥処理、海洋性微生物などの耐塩性菌による生物処理などを用いることができる。
<生物処理>
廃液の希釈
電解酸化処理が施された廃液は、直接生物処理することも可能な場合もあるが、好ましくは生物処理に先だって希釈倍率が1〜20倍の希釈が行なわれる。好ましい希釈倍率は3〜10倍である。また、希釈は 電解酸化処理を施した後が好ましいが、希釈してから電解酸化処理を施すことも可能である。
いずれにしても、写真廃液の生分解を行なうには、廃液を微生物が生存して活動できる環境、とくに塩濃度が低い環境にするために、通常10〜50倍程度の希釈が必要であるが、本発明の方法では、先に述べた理由により上記した低希釈の廃液でも生物処理が効果的に進行してCODが減少する。
生物処理の形態
生物処理の方法としては、汎用公知の好気性生物処理を適用できる。すなわち、一般的な活性汚泥法のほか、ラグーン法、散水濾床法、回転円板法等、好気性微生物を非処理液に含有させて曝気あるいは空気や酸素に接触させる方法であれば本発明の生物処理に用いることができる。現像所において廃液処理を行うには、廃液流入系と汚泥の分離・返送系と処理済み廃液排出系を備えた曝気槽からなるコンパクトなバイオリアクターが好ましい。これらの生物処理のより具体的方法については「廃水処理プロセス、設計理論と実験法」W.W.エッケンフェルダー、D.L.フォード著、松井三郎訳 技報堂出版および「生物学的水処理技術と装置」、化学工学協会編、培風館に記載されている。
本発明に特に好ましい生物処理方法は、微生物を担体に 担持・固定化させた形態で行う処理方法である。固定化処理の中でも、包括処理が特に好ましい。
本発明において微生物固定化担体を用いる場合,その製造の際、微生物の 担持・固定化方法としては、担体から生分解菌が流出しないように固定される方法ならばその種類、形式を問わない。具体的な 担持・固定化法としては、例えば、微生物が付着して生物膜を形成するような担体を用いる付着生物膜法、担体と培地を混合して微生物を培養する担持培養法、水不溶性の担体に微生物を結合させる担体結合法、減圧下で担体の孔隙内に微生物を封入する方法、2個以上の官能基を持つ試薬によって菌体内に架橋を形成させて固定化する方法、微生物を高分子のゲル内部や皮膜などに閉じ込める包括固定化法、さらに結合手段により共有結合法、物理的吸着法、イオン結合法及び生化学的特異結合法などと分類される担体結合法が知られているが、本発明には、これらの公知の方法を用いることができる。中でも、付着生物膜法及び包括固定化法が好ましく,とりわけ包括固定化法が優れている。
付着微生物膜法の特徴は、微生物を高濃度化することができ、処理効率を向上させることができる。また、通常は系外に洗い出されてしまうような増殖速度が遅い菌を系内に留めることができる。また、微生物が安定して棲息できる状態に保てることも特徴としてあげられる。
包括固定化法の特徴は、菌体を高濃度に保持できるため、処理効率を向上させることができ、増殖の遅い菌を固定化できる。また、pH、温度等の条件変化に対する耐性が広く、高負荷状態にも耐えることができる。包括固定化法としては、アクリルアミド法、寒天−アクリルアミド法、PVA−ホウ酸法、PVA−冷凍法、光硬化性樹脂法、アクリル系合成高分子樹脂法、ポリアクリル酸ソーダ法、アルギン酸ナトリウム法、K−カラギーナン法等、微生物を閉じ込めることができ、系の中で微生物の活性を維持しつつ、物理的強度が大きく長時間の使用に耐え得るものならば種類を問わない。
これらの固定化法のより具体的な方法については、「生物触媒としての微生物」100頁、福井三郎著(共立出版、1979),「微生物固定化法による排水処理」須藤隆一編著(産業用水調査会)、稲森悠平の「生物膜法による排水処理の高度・効率化の動向」,水質汚濁研究, 13巻,9号(1990),563-574頁、稲森悠平らの「高度水処理技術開発の動向・課題・展望」,用水と廃水, 34巻,10号(1992),829-835頁 などに記載されている。
本発明の方法では、一般的に難分解性である写真廃液を通常用いられている活性汚泥を用いて処理することができる。順化処理が行われるので、活性汚泥中の微生物の履歴・由来などは問わない。しかし、写真廃液は、前記のようにアミノポリカルボン酸型の錯形成剤、各種のアニオン性及び非イオン性界面活性剤、有機溶剤など類を含んでいることからそれらの生分解を効果的に行う特定の微生物を単独で用いたり、活性汚泥と組み合わせて用いたりすることもできる。後者の場合は、それぞれの微生物がいずれも十分に活動できるように、活性汚泥と上記特定の微生物とを別個の処理槽で処理できるように複数構成の微生物処理槽を用いることが好ましい。
微生物を 担持・固定化する際に、該微生物用の栄養物を供給してやることが、 担持・固定化される微生物の増殖を促進して速やかに該微生物が優先的に生育する環境が確立されるので、好ましい。また、廃液処理装置の稼動中に微生物の活性が低下した場合にも栄養物の供給により賦活してやることが好ましい。
栄養物としては、炭素、窒素、リンを含むものが好ましく、微生物の生育に適した培養液などが挙げられる。培養液としては、例えば、肉汁、酵母エキス、麦芽エキス、バクトペプトン、グルコース、無機塩類、ミネラルなどが適当な割合で混合したものが良く用いられているが、微生物の種類に応じて適当な配合比のものを選べば良い。また、本発明に用いる栄養物としては、上記の培養液以外にも有機、無機栄養物を適当に含むものであれば、どのようなものでも利用可能である。例えば、自然界より採取した、あるいは培養を加えた任意の微生物を乾燥、粉砕し、粉砕微粉体を栄養物として用いてもよい。
本発明の電解でアンモニアの大半が除去できるが、更にT−Nを低減するために硝化菌と脱窒菌を用いた、生物硝化脱窒法を組み合わせて用いても良い。
一般に脱窒作用は、好気性の生分解作用がピークを超えた活性汚泥処理の後期課程で増加し始めるので、全窒素量低減のためには、活性汚泥処理の場合には、滞留時間の延長、汚泥槽内での均一攪拌ではなく写真廃液が槽内の流路にそって槽内投入口から槽から次ぎの工程への排出口に流れる仕組みの処理槽の採用、あるいは好気性活性汚泥槽の処理に続いて硝化・脱窒槽が設けられた処理システムを用いることができる。
硝化・脱窒用に独立の処理槽を用いる場合には、し尿処理槽などで用いられているような硝化・脱窒菌を用いることが有効である。
微生物処理の温度は、微生物の活動に適した温度であることが必要で、3〜50℃、好ましくは10〜45℃、より好ましくは18〜40℃である。この温度に維持するためには、状況に応じて温水を撒布又は注入するなどの加温を行なってもよい。また、寒冷地などでは、熱伝導体をバイオリアクターに装備して熱源からの伝熱あるいは直接の通電によって加温することもできる。熱伝導体としては、金属、セラミックスなど熱を伝えることができる物質であれば材質は問わない。
被処理廃水のpHは、通常2〜10であり、好ましくは3〜9、より好ましくは4〜8.5であって、微生物の至適pHであれば最も好ましい。
[写真処理液]
本発明に適用される写真処理廃液は、写真処理液成分を主成分としているが、写真処理廃液には、写真処理液に添加されている素材のほか写真処理過程で生成した現像主薬の酸化体、硫酸塩、ハライドなどの反応生成物や、感光材料から溶け出した微量のゼラチン、感光色素、界面活性剤などの成分が含まれている。
写真処理液は、カラー感光材料と黒白感光材料の処理に用いられるが、処理されるカラー感光材料としてはカラーペーパー、カラー反転ペーパー、撮影用カラーネガフィルム、カラー反転フィルム、映画用ネガもしくはポジフィルム、直接ポジカラー感光材料などを挙げることができ、黒白感光材料としては、Xレイフィルム、印刷用感光材料、マイクロフィルム、撮影用黒白フィルムなどを挙げることができる。
写真処理液にはカラー処理液、黒白処理液、製版作業に伴う減力液、現像処理タンク洗浄液などがあり、黒白現像液、カラー現像液、定着液、漂白液、漂白定着液、画像安定化液などが挙げられる。
カラー現像液は、通常、芳香族第一級アミンカラー現像主薬を主成分として含有する。それは主にp−フェニレンジアミン誘導体であり、代表例はN,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン、2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン、N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メチル−4−アミノアニリンである。また、これらのp−フェニレンジアミン誘導体は硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などの塩である。該芳香族第一級アミン現像主薬の含有量は現像液1リットル当り約0.5g〜約10gの範囲である。
また黒白現像液中には、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−ヒドロキシメチル−4−メチル−3−ピラゾリドン、N−メチル−p−アミノフェノール及びその硫酸塩、ヒドロキノン及びそのスルホン酸塩などが含まれている。
カラー及び黒白現像液には保恒剤として、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、メタ亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩や、カルボニル亜硫酸付加物を含有するのが普通で、これらの含有量は現像液1リットル当たり0g〜5gである。
カラー及び黒白現像液中には、保恒剤として種々のヒドロキシルアミン類を含んでいる。ヒドロキシルアミン類は置換又は無置換いずれも用いられる。置換体としてはヒドロキシアルミン類の窒素原子が低級アルキル基によって置換されているもの、とくに2個のアルキル基(例えば炭素数1〜3)によって置換されたN,N−ジアルキル置換ヒドロキシルアミン類が挙げられる。またN,N−ジアルキル置換ヒドロキシルアミンとトリエタノールアミンなどのアルカノールアミンの組合せも用いられる。ヒドロキシルアミン類の含有量は現像液1リットル当り0〜5gである。
カラー及び黒白現像液は、pH9〜12である。上記pHを保持するためには、各種緩衝剤が用いられる。緩衝剤としては、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、グリシン塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロシアミノメタン塩、リシン塩などを用いることができる。特に炭酸塩、リン酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩は、溶解性やpH9.0以上の高pH領域での緩衝能に優れ、現像液に添加しても写真性能面への悪影響(カブリなど)がなく、安価であるといった利点を有し、これらの緩衝剤が多く用いられる。該緩衝剤の現像液への添加量は通常現像液1リットル当たり0.1モル〜1モルである。
その他、現像液中にはカルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤として、或いは現像液の安定性向上のために各種キレート剤が添加される。その代表例としてニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ−N,N,N−トリメリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメチレンホスホン酸、1,3−ジアミノ−2−プロパノール四酢酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸等を挙げることができる。これらのキレート剤は必要に応じて2種以上併用されることもある。
現像液は、各種の現像促進剤を含有する。現像促進剤としては、チオエーテル系化合物、p−フェニレンジアミン系化合物、4級アンモニウム塩類、p−アミノフェノール類、アミン系化合物、ポリアルキレンオキサイド、1−フェニル−3−ピラゾリドン類、ヒドラジン類、メソイオン型化合物、チオン型化合物、イミダゾール類等である。
多くのカラーペーパー用カラー現像液は、上記のカラー現像主薬、亜硫酸塩、ヒドロキシルアミン塩、炭酸塩、硬水軟化剤などと共にシルキレングリコール類やベンジルアルコール類を含んでいる。一方カラーネガ用現像液、カラーポジ用現像液、一部のカラーペーパー用現像液は、これらのアルコール類を含んでいない。
また、現像液中には、カブリ防止の目的で、臭素イオンを含有することが多いが、塩化銀を主体とする感光材料に対しては臭素イオンを含まない現像液を用いることもある。その他、無機カブリ防止剤としてNaClやKClなどの塩素イオンを与える化合物を含有していることがある。また各種有機カブリ防止剤を含有していていることも多い。有機カブリ防止剤としては、例えば、アデニン類、ベンズイミダゾール類、ベンズトリアゾール類及びテトラゾール類を含有していてよい。これらのカブリ防止剤の含有量は現像液1リットル当り0.010g〜2gである。これらのカブリ防止剤は処理中に感光材料中から溶出し、現像液中に蓄積するものも含まれる。特に本発明において上記したような臭素イオンや塩素イオン等の総ハロゲンイオン濃度が混合液1リットル当たり1ミリモル以上であるような廃液においても有効に処理することができる。特に臭素イオン濃度が混合液1リットル当たり1ミリモル以上の場合に有効である。
また、現像液中には、アルキルホスホン酸、アリールホスホン酸、脂肪酸カルボン酸、芳香族カルボン酸等の各種界面活性剤を含有している。
黒白写真処理においては、現像処理の後に定着処理が行なわれる。カラー写真処理においては、現像処理と定着処理の間に通常漂白処理が行なわれ、漂白処理は定着処理と同時に漂白定着(ブリックス)で行なわれることもある。漂白液には、酸化剤として鉄(III) 又はCo(III) のEDTA、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロトリ酢酸、1,3−ジアミノ−プロパン四酢酸塩、ホスホノカルボン酸塩そのほか過硫酸塩、キノン類などが含まれている。そのほか、臭化アルカリ、臭化アンモニウムなどの再ハロゲン化剤、硼酸塩類、炭酸塩類、硝酸塩類を適宜含有する場合もある。定着液や漂白定着液には通常チオ硫酸塩(ナトリウム塩、アンモニウム塩)、酢酸塩、ホウ酸塩、アンモニウム又はカリ明ばん亜硫酸塩などを含有していている。
ハロゲン化銀写真感光材料の処理においては、定着処理あるいは漂白定着処理行なった後、水洗及び/又は安定処理を行なうことが一般的である。水洗処理においては、その処理槽にバクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生じることがある。このような問題の解決策として、水洗水に特開昭61−131632号に記載のカルシウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる方法を用いることができる。また、特開昭57−8542号に記載のイソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」に記載の殺菌剤を用いることもある。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、これらは本発明の範囲をなんら限定するものではない。
<写真廃液試料>
試験用の写真廃液として、デジタルミニラボFRONTIER340E(富士写真フイルム株式会社製)を用いて、市販のカラーペーパー(フジカラーペーパーsuper)にカラーネガからプリント焼き付けを行って、フジカラーカラーペーパー用処理剤CP-49Eを用いて処理して得た現像、漂白定着、水洗、各浴からのオーバーフロー液、すなわち現像廃液、漂白定着廃液、水洗廃液を混合したものを用いた。
<電解槽>
電解槽として三井物産プラント(株)より購入した陽極に導電性ダイヤモンド電極を装備した「ダイアセル」(商品名)を使用した。電極面積は、陰陽両極ともに70cm2であり、電極間距離は10mm、電解槽容積は70ccである。
また、「ダイアセル」の陽極ダイヤモンド電極を、同一面積の、二酸化鉛電極、白金メッキチタン電極、及びステンレス電極の各電極に交換して、電解反応を行った。陰極にはステンレス電極を用いた。陰極と陽極を対向させ、電流密度を0.05A/cm2とし、容積1Lの廃液タンクと電解槽の内部の被電解液をポンプで2L/minで循環させた。
実施例に使用した電解槽を図2に示す。図2に示すように、電解槽は陽極11、陰極12が円環状スペーサー15で構成される液層を挟んで相対するように配され、ポリ塩化ビニリデンの円板状外枠13及び14で全体を挟んで貼り合わせた構造を取っている。円板状外枠13及び14には、通液口16及び17がそれぞれ設けられており、写真廃液は通液口16より陽極室下部に導入され、電解酸化されて電解槽上部の通液口17より送り出される。
<電解>
電解前に、前記写真廃液に廃液1Lにつき10gのNaClを添加した。下記1)〜4)の4条件について電解酸化を行った。1)pH制御、アルカリ添加をしないで電解。3時間後に、pH<4となり、以降pH〜2迄下がったが、この状態でpHは、ほぼ安定し、そのまま36時間電解した。2)pH制御、アルカリ添加をしないで電解。4時間後に、pH=3.5となる。以降、このpHを維持するようにアルカリを添加してpHを制御しながら合計36時間電解した。3)pH制御、アルカリ添加をしないで電解。2.5時間後に、pH=4.5となる。以降、このpHを維持するようにアルカリを添加してpHを制御しながら36時間電解した。4)pH6.5に設定し、このpHを維持するようにアルカリを添加してpHを制御しながら36時間電解した。
上記電解槽を使用して前記写真廃液1Lを毎分2Lで循環させて、電流量30Aで表1に記載のpH条件pH制御は、東京理化機械(株)製pHコントローラーFC−10とマイクロチューブポンプMP−3に内径3mmのチューブを取りつけたものを使用し、pHが設定値より低くなったときに10質量%NaOHを毎分1.0mlの速度で送液しながら電解を行った。循環経路中に沈澱物除去用のろ過膜を装着したろ過装置を設けた。
図3は、試験に使用した装置の概略構成図であり、沈澱物除去用ろ過装置26が電解槽24から廃液槽21への還流管25及び28の間に設けられている。ろ過膜を透過した廃液は還流管28へ、ろ過残さは取りだし口27から回収される。
電解後の反応液を、水酸化ナトリウムでpH6.5に中和し、ろ過して、沈澱した硫化銀と水酸化鉄などを除去し、ろ液中のCODMn及びアンモニア性窒素量をJIS法(JIS K0102、工業排水試験方法)に定められている方法に従って分析した。
結果を表1に示す。
Figure 2005185872
表1において、本発明例である試料2)は、CODMn及びアンモニア性窒素量ともに廃水基準を満たすレベルまで低減させることができた。また、同じく、本発明例である試料1)は、CODMnは、廃水基準を満たすレベルまで低減できており、アンモニア性窒素量は、廃水基準よりやや高いが、顕著に低減させることができた。一方,比較例3)と4)では、アンモニア性窒素量の低減効果が乏しく、CODMnも試料4)は廃水基準を満たすまでには至らなかった。
すなわち、ダイヤモンド陽極を使用し、pHを低いままで電解する本発明の方法によって、COD除去効率及びアンモニア効率効率が顕著に向上した。ダイヤモンド電極を用いると、従来考えられなかったpH領域でも電解することが出来、且つ、その方が効率がよいことが明らかになった。
沈降槽を有する本発明の写真廃液の電解酸化装置の一態様の概略図である。 実施例に使用した電解酸化装置の電解槽の構成を示す説明図である。 実施例に使用したろ過槽を有する写真廃液の電解酸化装置の一態様の概略図である。
符号の説明
1.廃液槽
2.送液ポンプ
3.送液管
4.電解槽
5.還流管
6.送液ポンプ
7.送液管
8.沈降槽
9.沈澱物
10.上澄み層
18.還流管
21.廃液槽
24.電解槽
25、28.還流管
26.ろ過装置
27.取りだし口

Claims (5)

  1. 導電性ダイヤモンド電極を陽極として用い、電解時間の50%以上をpH4.0以下で電解酸化処理することを特徴とする写真廃液の処理方法。
  2. 写真廃液がアンモニア性窒素化合物を含有する廃液であって、該廃液の全窒素量を少なくとも1/2に低減することを特徴とする請求項1に記載の写真廃液の処理方法。
  3. 写真廃液がNaClを1〜3%含有する廃液であるか、又は電解酸化処理に先だってNaClを1〜3%含有させた廃液であるか、あるいは写真廃液に電解酸化処理中にNaClを1〜3%添加することを特徴とする請求項1又は2に記載の写真廃液の処理方法。
  4. 電解酸化処理中に発生する酸性ガスを捕集しながら電解酸化処理を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の写真廃液の処理方法。
  5. 写真廃液を電解酸化処理したのち、処理済み廃液を中和し、生じた鉄含有沈澱物を除去することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の写真廃液の処理方法。
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