JP2005185765A - 天井懸垂式x線管保持装置 - Google Patents

天井懸垂式x線管保持装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 X線管の向き決定ファクターとしてのX線管の回転角度を正確かつ速やかに把握する。
【解決手段】 この発明のX線管保持装置は、天井から懸垂された支柱1の先端側に水平軸周り移動と鉛直軸周り移動が可能に保持されているX線管2の各移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管2の各移動が可能となるとともに、X線管2の各移動でX線管2は水平軸HAあるいは鉛直軸VAを回転軸として回転しX線照射方向を変える。X線管の水平軸周り回転角θAに加えて鉛直軸周り回転角θBもX線管2の向きを決定するファクターであって、回転角検出センサSA,SBによってX線管2の回転角θA,θBが検出されると同時に、各回転角θA,θBを情報表示モニタ17の画面に表示できるので、オペレータは、X線管2の向き決定ファクターとしてのX線管2の回転角θA,θBを情報表示モニタ17の表示を見ることで正確かつ速やかに把握できる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、天井に配置されたレールに沿って水平移動可能に天井から懸垂された伸縮移動可能な支柱の先端側に、少なくとも鉛直軸を回転軸とする回転(鉛直軸周り移動)が可能に支持されたX線管が保持されていて、支柱の水平移動および伸縮移動とX線管の鉛直軸周り移動のそれぞれを抑止するブレーキの内の適当なブレーキをブレーキ解除用スイッチの操作で解除すると解除されたブレーキに対応するX線管の移動だけが可能となる天井懸垂式X線管保持装置に係り、特にX線管の向きを決定するファクターであるX線管の鉛直軸周りの回転角度を把握するための技術に関する。
病院等で使われる従来の天井懸垂式X線管保持装置は、図8に示すように、天井に配置されたレール(図示省略)に沿って長手方向(矢印HLの向き)の水平移動(長手水平移動)と短手方向(矢印HSの向き)の水平移動(短手水平移動)とが可能に天井から懸垂された鉛直方向(矢印VTの向き)の伸縮移動が可能な支柱51の先端側に、水平軸HAを回転軸とする矢印RAの向きの回転(水平軸周り移動)と鉛直軸VAを回転軸とする矢印RBの向きの回転(鉛直軸周り移動)がそれぞれ可能に支持されたX線管52と、支柱51の長手・短手の各水平移動および伸縮移動とX線管52の水平軸周り移動および鉛直軸周り移動のそれぞれを抑止するブレーキ(図示省略)を解除する幾つものブレーキ解除用スイッチ54が配置されているとともに操作されたブレーキ解除用スイッチ54に対応するブレーキを解除する操作制御部53とが保持されている(特許文献1)。
X線管52は支柱51の移動に伴って支柱51と一体的に同じ方向に移動するので、支柱51の長手・短手の各水平移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管52の長手・短手の各水平移動が可能となり、支柱51の伸縮移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管52の鉛直移動(上下方向移動)が可能となる。
また、操作制御部53に配置されている各ブレーキ解除用スイッチ54はそれぞれ解除対象のブレーキが予め決められていて、操作されたブレーキ解除用スイッチ54に対応するブレーキのみが解除されるので、X線管52の水平移動、鉛直移動、水平軸周り移動および鉛直軸周り移動の内からブレーキ解除用スイッチ54の操作によって解除されたブレーキに対応するX線管52の移動だけが可能となる。
一方、X線管52の水平移動、鉛直移動、水平軸周り移動および鉛直軸周り移動に伴ってX線管52の位置や向きが変わるので、従来のX線管保持装置を用いてX線撮影を行う場合、オペレータは先ずX線管52の水平移動、鉛直移動、水平軸周り移動および鉛直軸周り移動の内の適当な移動を行ってX線管52の位置と向きを撮影目的に合うように調整する。
具体的には、X線管52の水平移動、鉛直移動、水平軸周り移動および鉛直軸周り移動の内の必要な移動をロックしているブレーキを解除するブレーキ解除用スイッチ54を押しながら、操作制御部53に配置されている操作ハンドル55を押したり、引いたり、あるいは、回したりしてX線管52を移動させることによってX線管52の位置や向きを調整する。
特開平6−165773号公報(第6頁,第6図)
しかしながら、上記従来の天井懸垂式X線管保持装置は、X線管52の向き(撮影アングル)を決定するファクター(要素)であるX線管52の鉛直軸周りの回転角度を正確に把握することが困難であるという問題がある。
近年、X線撮影する際のX線管52の向きをチェック(記録)しておき、後で撮影アングル(X線照射方向)が分かるようにしておくことが必要となる場合がある。例えばストレッチャーで運び込まれた交通事故の重症者をストレッチャーに載せたままX線管保持装置で負傷個所をX線撮影する場合が増えて来ているが、交通事故の重症者は怪我で身動きができず、X線管52の方を移動させてX線管52の位置や向きを調整しなければならないことがある。この場合、重症者には定式の撮影術式に即した姿勢がとれないので、撮影アングルは定式の撮影術式の場合にはないアングルとなることも多くなる。その結果、X線撮影時のX線管52の向きをチェックして記録しておき、後でも撮影アングルが分かるようにする必要がある。
しかし、従来のX線管保持装置の場合、X線管52の向きを正確にチェックすることが困難である。X線管52の向きを正確にチェックするには、X線管52の向きを決定するファクターであるX線管52の水平軸周りの回転角度(水平軸周り回転角)と鉛直軸周りの回転角度(鉛直軸周り回転角)の両方を正確に把握する必要がある。前者のX線管52の水平軸周り回転角に関しては、高精度で針が重力方向を指し示す指針式回転角検出器や、回転角をディジタル表示するディジタル表示式回転角検出器が設置されていて、正確な水平軸周り回転角が把握できる。ところが、後者のX線管52の鉛直軸周り回転角に関しては、30°〜90°毎に設けたストッパー機構で段階的に設定されるX線管52の回り具合角度を目視だけで確認したり、あるいは、X線管52の鉛直軸VAのまわりに目盛りシールを貼り付けておき、X線管52と目盛りシールの対応関係を目視だけで確認ししたりする程度なので、正確な鉛直軸周り回転角が把握できず、その結果、X線管52の向きを正確にチェックすることができない。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、X線管の向きを決定するファクターであるX線管の鉛直軸周りの回転角度を正確かつ速やかに把握することができる天井懸垂式X線管保持装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、天井に配置されたレールに沿って水平移動可能に天井から懸垂された伸縮移動可能な支柱の先端側に、少なくとも鉛直軸を回転軸とする回転(鉛直軸周り移動)が可能に支持されたX線管と、支柱の水平移動および伸縮移動とX線管の鉛直軸周り移動のそれぞれを抑止するブレーキを解除する複数個のブレーキ解除用スイッチが配置されているとともに操作されたブレーキ解除用スイッチに対応するブレーキを解除する操作制御手段とが保持されていて、X線管の水平移動と鉛直移動および鉛直軸周り移動の内でブレーキ解除用スイッチの操作によって解除されたブレーキに対応するX線管の移動だけが可能となる天井懸垂式X線管保持装置において、X線管の鉛直軸周りの回転角度(鉛直軸周り回転角)を検出する鉛直軸周り回転角検出手段と、鉛直軸周り回転角検出手段により検出される鉛直軸周り回転角を表示する情報表示手段とを備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1の発明の天井懸垂式X線管保持装置(以下、適宜「X線管保持装置」と略記)の場合、X線管は支柱の移動に伴って支柱と一体的に同じ方向に移動するので、支柱の水平移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管の水平移動が可能となり、支柱の伸縮移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管の鉛直移動(上下方向移動)が可能となる。天井から懸垂された支柱の先端側に鉛直軸周り移動が可能に保持されているX線管の鉛直軸周り移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管の鉛直軸周り移動が可能となる。また操作制御手段に配置されている各ブレーキ解除用スイッチはそれぞれ解除対象のブレーキが予め決まっており、操作されたブレーキ解除用スイッチに対応するブレーキのみが解除されるので、ブレーキ解除用スイッチの操作によって解除されたブレーキに対応するX線管の移動だけが可能となる。なお、操作制御手段では、1個のブレーキ解除用スイッチの操作で解除されるブレーキは1個だけとは限らず、1個のブレーキ解除用スイッチの操作で複数個のブレーキが解除される構成も可能である。
請求項1の発明のX線管保持装置によりX線撮影を行う場合、オペレータが先ずX線管の水平移動、鉛直移動と鉛直軸周り移動の内の適当な移動を行ってX線管の位置と向きを撮影目的に合うように調整する。X線管の鉛直軸周り移動によりX線管は鉛直軸を回転軸として回転しX線照射方向を変えるので、X線管の鉛直軸周り回転角はX線管の向き(撮影アングル)を決定するファクター(要素)である。
そして、請求項1の発明のX線管保持装置では、鉛直軸周り回転角検出手段によってX線管の鉛直軸周り回転角が検出されると同時に、検出された鉛直軸周り回転角が情報表示手段によって表示されるので、オペレータは、X線管の向きを決定するファクターであるX線管の鉛直軸周り回転角を情報表示手段の表示を見ることで正確かつ速やかに把握することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の天井懸垂式X線管保持装置において、X線管は水平軸を回転軸とする回転(水平軸周り移動)も可能に支柱の先端側に支持されていて、操作制御手段にはX線管の鉛直軸周り移動を抑止するブレーキを解除するブレーキ解除用スイッチも配置されているとともに、X線管の水平軸周りの回転角度(水平軸周り回転角)を検出する水平軸周り回転角検出手段を備えており、情報表示手段は水平軸周り回転角検出手段により検出される水平軸周り回転角も表示するものである。
[作用・効果]請求項2の発明のX線管保持装置の場合、天井から懸垂された支柱の先端側に水平軸周り移動が可能に保持されているX線管の水平軸周り移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管の水平軸周り移動が可能となる。X線管の水平軸周り移動によりX線管は水平軸を回転軸として回転しX線照射方向を変えるので、X線管の水平軸周り回転角も、やはりX線管の向き(撮影アングル)を決定するファクター(要素)である。
そして、請求項2の発明のX線管保持装置では、水平軸周り回転角検出手段によってX線管の水平軸周り回転角が検出されると同時に、検出された水平軸周り回転角が情報表示手段によって表示されるので、オペレータは、X線管の向きを決定するファクターであるX線管の水平軸周り回転角も情報表示手段の表示を見ることで正確かつ速やかに把握することができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の天井懸垂式X線管保持装置において、情報表示手段が、鉛直軸周り回転角以外の他の情報も表示するとともに鉛直軸周り回転角の表示は他の情報の表示と切り換えることによって行うものである。
[作用・効果]請求項3の発明のX線管保持装置の場合、情報表示手段が鉛直軸周り回転角以外の他の情報も表示するので、情報表示手段が表示する情報が豊富になるとともに、鉛直軸周り回転角の表示を他の情報の表示と切り換えることによって行うので、情報表示手段の表示エリアには鉛直軸周り回転角専用のエリアを設ける必要がない。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の天井懸垂式X線管保持装置において、鉛直軸周り回転角との間で切り換え表示する他の情報が水平軸周り回転角であるものである。
[作用・効果]請求項4の発明のX線管保持装置の場合、鉛直軸周り回転角と水平軸周り回転角が切り換え表示で同じ位置に表示されるので、X線管の向きを決定するファクターであるX線管の鉛直軸周り回転角と水平軸周り回転角が非常に把握し易い。
請求項1の発明の天井懸垂式X線管保持装置の場合、天井から懸垂された支柱の先端側に鉛直軸周り移動が可能に保持されているX線管の鉛直軸周り移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管の鉛直軸周り移動が可能となり、X線管の鉛直軸周り移動によってX線管は鉛直軸を回転軸として回転しX線照射方向を変える。X線管の鉛直軸周り回転角がX線管の向きを決定するファクターであるとともに、回転角検出手段によってX線管の鉛直軸周り回転角が検出されると同時に、鉛直軸周り回転角検出手段によって検出された鉛直軸周り回転角が情報表示手段によって表示されるので、オペレータは随時、X線管の向きを決定するファクターであるX線管の鉛直軸周り回転角を情報表示手段の表示によって正確に把握することができる。
よって、請求項1の発明の天井懸垂式X線管保持装置の場合、X線管の向きを決定するファクターであるX線管の鉛直軸周りの回転角度を正確に把握することができる。
この発明の天井懸垂式X線管保持装置の実施例について図面を参照しながら詳しく説明する。図1は実施例に係る医用のX線管保持装置の要部構成を示す斜視図、図2は実施例装置の要部構成を詳細に示す斜視図である。
実施例のX線管保持装置は、天井に配置された固定・可動レール3,4に沿って長手方向(矢印HLの向き)の水平移動(長手水平移動)と短手方向(矢印HSの向き)の水平移動(短手水平移動)とが可能に天井から懸垂された多段繰り出し方式による鉛直方向(矢印VTの向き)の伸縮移動が可能な支柱1の先端側に、水平軸HAを回転軸とする矢印RAの向きの回転(水平軸周り移動)と鉛直軸VAを回転軸とする矢印RBの向きの回転(鉛直軸周り移動)がそれぞれ可能に支持された可変絞り2a付きX線管2が、長手方向を水平に向けた支持ロッド2Aを介して保持されている。
天井に長い固定レール3が架設されていて、短い可動レール4が固定レール3と直交する向きに固定レール3に沿って走行可能に配設されており、さらに、可動レール4の下側に固定されていて可動レール4と一体的に移動するキャリッジ部5に支柱1が長手方向を鉛直方向に向けて固定されることにより支柱1が天井から懸垂された状態となっている。そして、キャリッジ部5が可動レール4ごと固定レール3に沿って移動することにより支柱1の長手水平移動が行われ、キャリッジ部5が可動レール4に沿って移動することにより支柱1の短手水平移動が行われる。
さらに、支柱1の先端側には、図3に示すように、支柱1の長手・短手の各水平移動および伸縮移動とX線管2の水平軸周り移動および鉛直軸周り移動のそれぞれを抑止するブレーキ(図示省略)を解除する幾つものブレーキ解除用スイッチ7A〜7Fが配置されている操作パネル部8と、操作されたブレーキ解除用スイッチ7A〜7Fに対応するブレーキを解除する制御部9と、X線管2を移動させる際に使われる操作ハンドル10とが配設されている操作制御部6も支持されている。
X線管2は支柱1の移動に伴って支柱1と一体的に同じ方向に移動するので、支柱1の長手・短手の各水平移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管2の長手・短手の各水平移動が可能となり、支柱1の伸縮移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管2の鉛直移動(上下方向移動)が可能となる。また、X線管2の水平軸周り移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管2の水平軸周り移動が可能となり、X線管2の鉛直軸周り移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管2の鉛直軸周り移動が可能となる。
そして、各ブレーキ解除用スイッチ7A〜7Fはそれぞれ解除対象のブレーキが予め決められていて、操作されたブレーキ解除用スイッチに対応するブレーキのみが解除されるので、X線管2の水平移動、鉛直移動、水平軸周り移動および鉛直軸周り移動の内からブレーキ解除用スイッチ7A〜7Fの操作によって解除されたブレーキに対応するX線管2の移動だけが可能となる。なお、実施例装置の場合、各ブレーキ解除用スイッチ7A〜7Fを手で押している間のみブレーキが解除され、ブレーキ解除用スイッチ7A〜7Fから手が離れるとブレーキが直ちにかかる構成となっているが、ブレーキ解除用スイッチ7A〜7Fを一度押せば手を離してもブレーキは解除されたままで、ブレーキ解除用スイッチ7A〜7Fをもう一度押せば再びブレーキがかかる構成であってもよい。
具体的には、制御部9が、図4に示すように、ブレーキ解除用スイッチ7A〜7Fの操作によって解除されるブレーキを各ブレーキ解除用スイッチ毎に規定するスイッチ・ブレーキ対応データを記憶するスイッチ・ブレーキ対応データ記憶部13と、操作されたブレーキ解除用スイッチを検出するスイッチ検出部14と、スイッチ・ブレーキ対応データ記憶部13に記憶されているスイッチ・ブレーキ対応データにしたがってスイッチ検出部14により検出される操作されたブレーキ解除用スイッチに対応するブレーキを解除するブレーキ解除動作を行うブレーキ解除制御部15を備えている。
スイッチ・ブレーキ対応データ記憶部13に記憶するスイッチ・ブレーキ対応データは、図5に示すように、ブレーキ解除用スイッチを押した時にブレーキNo.1〜No.5の中のどのブレーキが解除(OFF)されるかをブレーキ解除用スイッチ7A〜7F毎に示すデータである。なお、ブレーキNo.1は支柱1の長手水平移動を抑止し、ブレーキNo.2は支柱1の短手水平移動を抑止し、ブレーキNo.3は支柱1の伸縮移動を抑止する。またブレーキNo.4はX線管2の水平軸周り移動を抑止し、ブレーキNo.5はX線管2の鉛直軸周り移動を抑止する。1個のブレーキ解除用スイッチが解除するブレーキは1個とは限らず、1個のブレーキ解除用スイッチが2個以上の複数のブレーキを同時に解除する場合もある。ブレーキ解除用スイッチ7Aは2個のブレーキNo.1,No.2を解除する。
ブレーキ解除制御部15はスイッチ・ブレーキ対応データを参照してスイッチ検出部14により検出されたブレーキ解除用スイッチが解除対象とするブレーキを検知し解除すべきブレーキを指定する解除ブレーキ情報をブレーキ駆動部16へ送信する。解除ブレーキ情報を受信したブレーキ駆動部16は解除ブレーキ情報が指定するブレーキの駆動を直ちに停止するのに伴ってブレーキは解除される。
実施例装置において様々な制御動作を実行する操作制御部6の制御部9は、マイクロプロセッサ(CPU)およびその動作プログラムを主体に構成されるものである。
実施例のX線管保持装置によってX線撮影を行う場合、撮影対象の被検体(図示省略)は、図1(a)に示すように、立位式撮影台(ブッキースタンド)11の前に立っていたり、図1(b)に示すように、水平撮影台(ブッキーテーブル)12あるいは救急医療用等のストレッチャー(図示省略)の上に寝ていたりして、被検体の位置・姿勢が様々であるので、撮影を実行する前に先ず、被検体の位置・姿勢に合わせてX線管1の位置や向きを調整する。特に交通事故の重症者をストレッチャーに載せたままX線管保持装置で負傷個所をX線撮影するような場合は、重症者には定式の撮影術式に即した姿勢がとれず、X線管2の向き(撮影アングル)は定式の撮影術式の場合にはないような向きに調整することもある。
実施例装置の場合、X線管2の長手・短手の各水平移動、鉛直移動、水平軸周り移動および鉛直軸周り移動に伴ってX線管2の位置や向きが変わるので、オペレータはX線管2の長手・短手の各水平移動、鉛直移動、水平軸周り移動および鉛直軸周り移動の内の適当な移動を行ってX線管2の位置と向きを撮影目的に合うように調整する。なお、実施例装置では、X線管2の長手・短手の各水平移動、鉛直移動、水平軸周り移動および鉛直軸周り移動によってX線管2の位置や向きが連続的に変化できる構成となっており、X線管2の位置や向きが細かく変化できる。
X線管2の長手・短手の各水平移動、鉛直移動はX線管の位置を決定するファクター(要素)である。また、図2に示すように、X線管2の水平軸周り移動によってX線管2は水平軸HAを回転軸として回転しX線照射方向を変えるので、X線管2の水平軸周り回転角θAはX線管の向きを決定するファクターであり、X線管2の鉛直軸周り移動によってX線管2は鉛直軸VAを回転軸として回転しX線照射方向を変えるので、X線管2の鉛直軸周り回転角θBもX線管の向きを決定するファクターである。
具体的には、X線管2の長手・短手の各水平移動、鉛直移動、水平軸周り移動および鉛直軸周り移動の内の必要な移動をロックしているブレーキを解除するブレーキ解除用スイッチ7A〜7Fを押しながら、操作ハンドル10を押したり、引いたり、あるいは、回したりしてX線管2を移動させることによってX線管2の位置や向きを調整する。
X線管2の位置と向きの調整が終われば、X線管2からX線を照射してX線検出機構11A,12Aで透過X線像を検出する。立位式撮影台11や水平撮影台12が装備するX線検出機構11A,12Aは、特定の機構に限られず、フィルムカセッテやフラットパネル型X線センサ(FPD)等が用いられる。
さらに、実施例のX線管保持装置の場合、操作制御部6にはX線管2の水平軸周り回転角θAを検出する水平軸周り回転角検出センサSAと、X線管2の鉛直軸周り回転角θBを検出する鉛直軸周り回転角検出センサSBとが配設されている。水平軸周り回転角検出センサSAは支持ロッド2Aの先端付近に設置され、鉛直軸周り回転角検出センサSBと支持ロッド2Aの基端付近に設置されている。これら回転角検出センサSA,SBとしては、ポテンシオメータ(可変抵抗器)やロータリーエンコーダ等を用いた通常の回転角検出機構が例示される。
水平軸周り回転角検出センサSAは、図2に示すように、X線管2が完全真下向きの状態の時を原点角度(θA=0°)として、右横向きの水平ラインLAから反時計回りへのX線管2の回転量を水平軸周り回転角θAとして検出する。X線管2を時計回りに回転させた時は水平軸周り回転角検出センサSAが反時計回りに回した場合に換算する。
鉛直軸周り回転角検出センサSBは、図2に示すように、X線管2が完全正面向きの状態の時を原点角度(θB=0°)として、前向きの水平ラインLBから時計回りへのX線管2の回転量を鉛直軸周り回転角θBとして検出する。X線管2を反時計回りに回転させた時は、鉛直軸周り回転角検出センサSBが時計回りに回した場合に換算する。
さらに、操作制御部6の操作パネル部8には、図6や図7に示すように、別室のX線発生制御コンソールから送信されてきた撮影術式や照射条件等の情報を表示する液晶タイプの情報表示モニタ17が設けられているが、この情報表示モニタ17の画面の管球角度表示エリアに、図6に示すように、水平軸周り回転角検出センサSAにより検出された水平軸周り回転角θAを表示したり、図7に示すように、鉛直軸周り回転角検出センサSBにより検出された鉛直軸周り回転角θBを表示したりすることができる。すなわち、情報表示モニタ17の画面の管球角度表示エリアに、水平軸周り回転角θAと鉛直軸周り回転角θBとを切り換え表示できる構成となっている。実施例装置の情報表示モニタ17には、X線管2の回転角の他に撮影術式や照射条件等の情報も表示されるので、情報表示モニタ17が表示する情報は豊富である。
情報表示モニタ17の場合、回転角θA,θBの切り換え表示は機能スイッチ用の画面スイッチ17Aによって行うことができる。具体的には、画面スイッチ17Aを押す毎に切り換えスイッチ17aが回転角検出センサSA,SBと情報表示モニタ17との間の接続を切り換え、両回転角θA,θBを切り換え表示する。
なお、情報表示モニタ17の管球角度表示エリアが画面スイッチとなっていて、回転角θA,θBの表示部分を押すことで回転角の表示の切り換えが行われる構成であってもよい。
したがって、実施例のX線管保持装置を用いて行うX線撮影の場合、X線管2の位置と向きを調整した時に、X線管2の水平軸周り回転角θAだけでなくX線管2の鉛直軸周り回転角θBも、情報表示モニタ17の画面を見ることで正確かつ速やかに把握できる。X線管2の水平軸周り回転角θAおよび鉛直軸周り回転角θBはX線管2の向きを決定するファクターであるので、これをX線撮影の際にチェック(記録)してX線写真フィルムやX線画像電子データなどに添付して医師へ送付することで、X線管2の向きが定式の撮影術式の場合にはないような向きでX線撮影が行われた場合にも、後々も撮影アングル(X線照射方向)が簡単に分かる。
以上に説明したように、実施例装置の場合、天井から懸垂された支柱1の先端側に水平軸周り移動と鉛直軸周り移動が可能に保持されているX線管2の水平軸周り移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管2の水平軸周り移動が可能となり、またX線管2の鉛直軸周り移動を抑止するブレーキが解除されれば、X線管2の鉛直軸周り移動が可能となり、X線管2の水平軸周り移動によってX線管2は水平軸HAを回転軸として回転しX線照射方向を変える。X線管2の水平軸周り回転角θAはX線管2の向きを決定するファクターであり、またX線管2の鉛直軸周り移動によってX線管2は鉛直軸VAを回転軸として回転しX線照射方向を変えるので、X線管の鉛直軸周り回転角θBもX線管2の向きを決定するファクターである。さらに、実施例装置では、回転角検出センサSA,SBによってX線管2の各回転角θA,θBが検出されると同時に、検出された各回転角θA,θBが情報表示モニタ17の画面に表示されるので、オペレータは、X線管2の向きを決定するファクターであるX線管2の水平軸周り回転角θAと鉛直軸周り回転角θBを情報表示モニタ17の表示をみるだけで正確かつ速やかに把握することができる。
よって、実施例の天井懸垂式X線管保持装置の場合、X線管2の向きを決定するファクターであるX線管2の水平軸周り回転角θAと鉛直軸周り回転角θBを正確に把握することができる。
さらに、鉛直軸周り回転角θBは水平軸周り回転角θAと切り換え表示する構成であるので、情報表示モニタ17の表示エリア(画面)には鉛直軸周り回転角θB専用のエリアを設ける必要がない。また、X線管2の向きを決定するファクターであるX線管2の各回転角θA,θBが同じ位置に表示されるので、両回転角θA,θBの把握が非常に容易となる。
この発明は、上記の実施例に限られるものではなく、以下のように変形実施することも可能である。
(1)実施例では、X線管2が長手水平移動と短手水平移動の両方が行える構成であったが、X線管2が長手水平移動と短手水平移動のどちらか一方だけが行える他は、実施例と同一の構成の装置が、変形例として挙げられる。
(2)実施例では、X線管2の水平軸周り移動も鉛直軸周り移動もX線管2の向きを連続的に変化させる構成であったが、この発明は、X線管2の水平軸周り移動あるいは鉛直軸周り移動の一方または両方がX線管2の向きを段階的に変化させる構成の装置にも適用できる。
(3)実施例では、X線管2は水平軸周り移動と鉛直軸周り移動の両方が行える構成であったが、この発明はX線管2は鉛直軸周り移動だけが行える構成の装置にも適用できる。
実施例のX線管保持装置の要部構成を示す斜視図であって、(a)は立位式撮影台を用いたとき、(b)は水平式撮影台を用いたときである。 実施例装置の要部構成を詳細に示す斜視図である。 実施例装置のX線管移動用の操作制御部を示す正面図である。 実施例装置でのX線管移動用の制御部まわりの構成を示すブロック図である。 実施例装置におけるスイッチ・ブレーキ対応データを一覧表式に示す模式図である。 実施例装置の情報表示モニタの水平軸周り回転角表示画面を示す正面図である。 実施例装置の情報表示モニタの鉛直軸周り回転角表示画面を示す正面図である。 従来のX線管保持装置の要部構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 …支柱
2 …X線管
3 …固定レール
4 …可動レール
6 …操作制御部
7A〜7F …ブレーキ解除用スイッチ
17 …情報表示モニタ(情報表示手段)
SA …水平軸周り回転角検出センサ
SB …鉛直軸周り回転角検出センサ
θA …水平軸周り回転角
θB …鉛直軸周り回転角
No.1〜No.5 …ブレーキ
HA …水平軸
VA …鉛直軸

Claims (4)

  1. 天井に配置されたレールに沿って水平移動可能に天井から懸垂された伸縮移動可能な支柱の先端側に、少なくとも鉛直軸を回転軸とする回転(鉛直軸周り移動)が可能に支持されたX線管と、支柱の水平移動および伸縮移動とX線管の鉛直軸周り移動のそれぞれを抑止するブレーキを解除する複数個のブレーキ解除用スイッチが配置されているとともに操作されたブレーキ解除用スイッチに対応するブレーキを解除する操作制御手段とが保持されていて、X線管の水平移動と鉛直移動および鉛直軸周り移動の内でブレーキ解除用スイッチの操作によって解除されたブレーキに対応するX線管の移動だけが可能となる天井懸垂式X線管保持装置において、X線管の鉛直軸周りの回転角度(鉛直軸周り回転角)を検出する鉛直軸周り回転角検出手段と、鉛直軸周り回転角検出手段により検出される鉛直軸周り回転角を表示する情報表示手段とを備えていることを特徴とする天井懸垂式X線管保持装置。
  2. 請求項1に記載の天井懸垂式X線管保持装置において、X線管は水平軸を回転軸とする回転(水平軸周り移動)も可能に支柱の先端側に支持されていて、操作制御手段にはX線管の鉛直軸周り移動を抑止するブレーキを解除するブレーキ解除用スイッチも配置されているとともに、X線管の水平軸周りの回転角度(水平軸周り回転角)を検出する水平軸周り回転角検出手段を備えており、情報表示手段は水平軸周り回転角検出手段により検出される水平軸周り回転角も表示する天井懸垂式X線管保持装置。
  3. 請求項1または2に記載の天井懸垂式X線管保持装置において、情報表示手段が、鉛直軸周り回転角以外の他の情報も表示するとともに鉛直軸周り回転角の表示は他の情報の表示と切り換えることによって行う天井懸垂式X線管保持装置。
  4. 請求項3に記載の天井懸垂式X線管保持装置において、鉛直軸周り回転角との間で切り換え表示する他の情報が水平軸周り回転角である天井懸垂式X線管保持装置。
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