JP2005185000A - 車両の過負荷防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 モータのロック時にスイッチング素子に流す電流自体を小さくして素子の熱破壊を防止するなどの従来技術では、モータの界磁が低下して応答性が悪化したり、電流値の低下に応じてトルクが減少したりするなどの問題があった。
【解決手段】 過負荷防止装置30は、ドライバ加速要求時に前記モータがほぼ回転しないようなロック状態を判定するロック状態判定手段(回路)32と、ロック状態判定手段32でロック状態であると判定された場合に、インバータ24内の複数のスイッチング素子23の間で電流供給対象素子を強制的に転流させる素子転流制御手段(回路)34とを具える。ロック状態になった場合に、電流を絞らずに強制的な転流を実施することにより応答性を悪化させずに素子への過負荷を防止することが可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複数のスイッチング素子を用いて駆動されるモータを具えた車両の過負荷防止装置であり、より詳細には、車両が登り坂においてロック状態に陥った時にモータを駆動するスイッチング素子に過電流が流れて破損することを防止する車両の過負荷防止装置に関する。
モータで駆動する電気自動車は、登坂時に少しアクセルを踏み込んだ状態では発進しない場合がある。すなわち、電気自動車はアクセルの踏み込み量に応じてモータが所定の出カトルクを発生し、車両に対する走行抵抗よりも大きな出力トルクをモータが発生したときに走行を開始することになるが、アクセルを少し踏み込んだ状態では、モータの出カトルクは小さく、登坂時のように車両に対する走行抵抗が大きい場合にはモータがロック状態にあり、モータがロック状態になると(即ち固定子や回転子の位相が一定になり)、当該モータに電流を供給している特定のスイッチング素子のみに電流が連続的に流れることになる。モータのロック状態が長く続くと、電流が供給され続けている特定のスイッチング素子の温度が上昇し当該素子の耐量値(例えば、100度〜200度位)を超えると当該素子が熱により破壊されるという問題があった。このようなモータのスイッチング素子破壊を防止する従来技術として、スイッチング素子の温度保護のためにモータの出力(素子に供給される電流)を制限する技術がある(特許文献1を参照されたい。)。
また、電力変換器など過熱保護装置の従来技術として、素子のキャリア周波数を変え負荷を軽減する方法や、温度推定してトルク(通電電流)を絞る方法などが提案されている(特許文献2、3、4を参照されたい。)。ロック時に素子に流す電流自体を小さくして素子の熱破壊を防止するなどの従来技術では、モータの界磁が低下して応答性が悪化したり、電流値の低下に応じてトルクが減少したり、電流を絞るためアクセル開度通りにモータトルクが発生しないなどの問題があった。
更にまた、従来技術として、通電電流を絞り逆転(モータが動き始める)が始まったら、通電パターンを順次変えて、通電相と一致した時にトルクを出す方式がある(特許文献5を参照されたい。)。上記においては、通電電流を減らしながら、逆方向へのトルクが発生したのちに、通電パターンを変えているために、坂道の傾斜によっては、加速度が大きくなるなどの問題が生じることがあった。
特開平11-215687号公報(段落0007-0008、図2) 特開平9-70195号公報(段落0004、図3) 特開平10-164703号公報(段落0009、図3) 特開平10-210790号公報(段落0015、図4) 特開2001-177905号公報(段落0004、図4)
本発明の目的は、上述した従来技術の諸課題を解決した車両の過負荷防止装置(素子保護装置)を提供することである。
本発明による車両の過負荷防止装置は、
直流電流を複数のスイッチング素子により変換した交流電流で駆動されるモータを具えた車両の過負荷防止装置であって、
ドライバ加速要求(アクセル開度)を検出する加速要求検出手段(回路)と、
前記モータの回転速度を検出するモータ回転速度検出手段(回路)と、
前記加速要求手段で検出されたドライバ加速要求と、前記モータ回転速度検出手段で検出されたモータ回転速度とに基づき、ロック状態か否かを判定するロック状態判定手段と、
前記ロック状態判定手段でロック状態であると判定された場合に、前記複数のスイッチング素子の間で電流供給対象素子を強制的に転流させる(固定子・回転子などの位相及びモータ回転速度とは無関係に各素子への通電を強制的に切り替える)素子転流制御手段(回路)と、
を具えることを特徴とする。
本発明によれば、登坂時、泥濘化した道、砂地、雪道などで車輪がロック状態(超低速状態を含む)に陥ったときに、特定のスイッチング素子へドライバ加速要求に応じた過大な電流が連続して供給され(素子の耐量を超えてしまい)熱により破壊されることを「強制的な転流」によって防止することが可能となる。本構成では電流値を減少させずにモータ位相とは無関係な「強制的な転流」によって素子の熱対策を行いつつ、素子の耐量以内の電流を供給できるためトルクにあまり大きな影響を与えずに素子の熱破壊を防止することが可能となる。従って、モータトルクの応答性を従来技術に比べて向上させることができる。更に、本構成では、電流値を減少させないため、ドライバのアクセル開度とモータトルクとの間に違和感が生じにくいというメリットもある。即ち、従来のような電流値減少では、一旦電流値を絞り(即ちトルクが減少する)、ロック状態を抜けたときに、その時のアクセル開度に応じた電流値に戻す状況が発生するが(即ちトルクが上昇する)、このような一連の電流値の変化(即ちトルク変化)で電流値の立ち上がりに遅れがあることから、ドライバは加速不足を感じることとなるが、本構成の「転流」によれば加速不足の悪化を最小限に抑えることが可能である。更に、このような熱対策を素子に施すことによって各素子の耐用時間が長くなるメリットもある。
また、本発明による車両の過負荷防止装置は、
前記素子転流制御手段は、前記複数のスイッチング素子に対する通電パターンを少なくとも1つのその他の通電パターンに切り替え、前記その他の通電パターンで強制的に転流させる。
更にまた、本発明による車両の過負荷防止装置は、
前記通電パターンの切り替え時は、トルクに寄与する電流成分(例えばq軸など)を制限する、
ことを特徴とする。
更にまた、本発明による車両の過負荷防止装置は、
モータ回転速度を検出するモータ回転速度検出手段(センサ)、及び、モータ電流値を検出する電流値検出手段(センサ)、または、ドライバ加速要求(アクセル開度)を検出する加速要求検出手段(回路)をも具え、
前記ロック状態判定手段は、前記モータの回転速度が所定の速度以下である場合に、モータ電流値或いはアクセル開度に応じた許容時間が規定されている所定の耐量マップを参照してロック状態であるか否かを判定する、
ことを特徴とする。
更にまた、本発明による車両の過負荷防止装置は、
前記許容時間を前記モータ電流値が大きいほど短くする、
ことを特徴とする。
更にまた、本発明による車両の過負荷防止装置は、
前記転流の周期(各素子への電流供給を次々と切り替える周期)をモータ電流値が大きいほど遅くする、
ことを特徴とする。
更にまた、本発明による車両の過負荷防止装置は、
前記複数のスイッチング素子の温度をそれぞれ検出する温度検出手段(温度センサ)をも具え、
前記ロック状態判定手段が、前記モータの回転速度が所定の速度以下である場合に、前記温度検出手段で検出した温度が所定の温度以上であるか否かに基づきロック状態か否かを判定する、
ことを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態を諸図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係わる電気自動車(車両)の過負荷防止装置を組み込むのに適した電気自動車のモータ制御装置の回路構成を示す図である。
図に示すように、モータ制御装置は、電気自動車を走行させるモータ5を有し、該モータ5は車載バッテリ1からの直流電力をインバータ回路4でスイッチングして生成されるU,V,W相の3相交流電力を供給されて作動するようになっている。なお、バッテリ1からの直流電力はスイッチ2を介してインバータ回路4に供給されるとともに、インバータ回路4の両端にはコンデンサ3が接続されている。なお、バッテリ1は、車両であれば直流の発電機、即ちオルタネータで代用することも可能である。
インバータ回路4は、例えばIGBT、パワートランジスタ、サイリスタ等からなる6個のスイッチング素子T1〜T6と該スイッチング素子T1〜T6のそれぞれに並列に接続された保護用のダイオードD1〜D6から構成され、各スイッチング素子T1〜T6はモータコントローラ12から制御されるようになっている。また、これらのスイッチング素子T1〜T6は図示しない冷却用フィン上に取り付けられ、このスイッチング素子冷却用フィンには該フィンの温度Tsを検出する温度検出用サーミスタ6が取り付けられ、この温度検出用サーミスタ6で検出された冷却用フィン温度Tsはモータコントローラ12に供給されている。
例えば、モータを連続運転している場合、各素子には様々な値の電流が断続的に供給され続けているため、各素子には多少の熱の蓄積がある。本構成のように温度センサーを利用すれば、このように蓄積された熱の影響をも加味して各素子の熱破壊をより効果的に防止することが可能となる。
インバータ回路4の各スイッチング素子T1〜T6によってモータ5を駆動する場合の各相の駆動電流を検出すべく各スイッチング素子T1〜T6とモータ5との間の接続線には変流器等からなる電流センサ7,8,9が設けられ、モータ5に供給されるインバータ回路4の出力電流Iu,Iv,Iwを電流センサ7,8,9で検出し、モータコントローラ12に供給されている。
また、モータ5には磁極センサ10および回転速度センサ11が設けられている。磁極センサ10は、モータ5の磁極位置θを検出し、回転速度センサ11はモータ5のモータ回転速度Nを検出し、それぞれの検出値はモータコントロール12に供給されている。
モータコントローラ12は、例えばマイクロコンピュータおよびその周辺部品から構成され、図3に示す車両コントローラがアクセル開度などの情報によりモータトルク指令値Tcを発生し、このモータトルク指令値Tcに従ってモータ5に供給される3相電流Iu,Iv,Iwを制御する。従来は、例えば、電気自動車が例えば登り坂においてロック状態に陥ったとき、モータのトルクを所定の値ずつ低減してモータの位相領域を変化させ、これによりロック状態を解除する制御動作をおこなったり、電流値を素子が破壊されない程度まで減少させたりなどをおこなっていた。また、モータコントローラ12はスイッチング2を制御して、バッテリ1からの直流電力をインバータ回路4に供給するようになっている。
本願発明の車両の過負荷防止装置は、このようなモータコントローラ12に組み込んた形式で実施することが好適である。
図2は、本発明の一実施態様による車両の過負荷防止装置の基本的なコンポーネントを示すブロック図である。
図に示すように、車両20はバッテリ22、バッテリからの直流電流を交流に変換する、複数のスイッチング素子23を具えたインバータ24、このインバータからの交流で駆動するモータ26を具える。そして、本発明による過負荷防止装置30は、ドライバ加速要求時に前記モータがほぼ回転しないようなロック状態を判定するロック状態判定手段(回路)32と、ロック状態判定手段32でロック状態であると判定された場合に、インバータ24内の複数のスイッチング素子23の間で電流供給対象素子を強制的に転流させる素子転流制御手段(回路)34とを具える。以降、更に詳細な回路構成を参照しつつ本願発明をより詳しく説明する。
図4は、本発明の一実態態様による過負荷防止装置の処理手順を示すフローチャートである。この図を参照して、図1のような構成における本願発明の作用について説明する。図に示すように、まず電気自動車がロック状態にあるか否かをチェックするために、回転速度センサ11によって検出したモータ5のモータ回転速度Nが例えば100rpmのような第1の所定のモータ回転速度Np1より小さいか否かをチェックし(ステップS11)、更にモータ回転速度Nが該第1の所定のモータ回転速度Np1より小さい場合にはモータ電流Icがモータ電流所定値Ipよりも大きいか否かをチェックし(ステップS13)、モータ電流Icがモータ電流所定値Ipより大きい場合に、電気自動車のモータ5が超低回転速度状態を含むロック状態にあると判定する。前記モータ電流所定値Ipは、例えばモータロック時にインバータ回路4内の1個のスイッチング素子からモータ5に対してスイッチング素子が連続的に許容し得る最大電流を流しモータ5の出力トルクを出すためにアクセル開度から求める値であり、例えば200Aである。
一方、ステップS11の判定において、モータ回転速度Nが第1の所定のモータ回転速度Np1より小さくない場合には、ステップS41に進んで、モータ回転速度Nが例えば120rpmのような第2の所定のモータ回転速度Np2以下であるか否かをチェックする。そうである場合には、ロックフラグを0に設定して(ステップS43)、ロック状態にないことを示し、ステップS21に進み、またそうでない場合には、直接ステップS21に進む。このように本実施形態では、モータのロック状態の判定に使用するモータ回転速度として2つのモータ回転速度Np1およびNp2を設けて、モータ回転速度に例えば20rpm幅のヒステリシスを与え、これにより、モータロック状態の判定が激しく切り替わるチャタリングを防止している。
また、ステップS13の判定において、アクセル開度Acがアクセル開度所定値Apより大きくない場合には、ステップS45に進み、この状態が所定時間継続したか否かをチェックし、所定時間継続した場合には、ロック状態にないと判定して、ロックフラグを0に設定し(ステップS47)、ステップS21に進み、また所定時間継続しない場合には、直接ステップS21に進むようになっている。
ステップS11,S13の判定の結果、モータ5がロック状態にあると判定した場合には、モータ5がロック状態にあることを示すロックフラグが0であるか否か、すなわちモータ5が現在ロック状態にないか否かをチェックする(ステップS15)。ロック状態にある場合には、モータ電流に応じたタイマ値を所定の耐量マップ(図6)に基づきセットする。このタイマ値は、アクセル開度に応じた、最大トルク値とその時の電流に応じた通電時間をもとに、スイッチングパターン変更時に素子の温度が下がるような値を通電時間として設定して、その通電時間をタイマ値(即ち、ロック時間Trまたは許容時間)として格納する。
また、この時に転流時間Tiをセットする。これは、図8に示すように、モータ電流が大きいほど基本的には転流時間を長くして、過大な電流による素子の熱上昇を抑えるものである。それから、ロックフラグを1に設定して(ステップS19)、現在ロック状態にあることを示し、ステップS21に進む。
ステップS21においては、ロックフラグが1であるか否かをチェックして、ロック状態にあるか否かを判定する。ロック状態にない場合には、本処理を終了するが、ロックフラグが1であって、ロック状態にある場合には、現在のタイマ値から所定の値Cを引く処理を行う。(ステップS23)この所定値Cは前回の演算から今回の演算に要する演算時間を引くような値にセットする。
そしてこの値が0になったか否かを判断して(ステップS25)値が0になったら、Tiに基づいた駆動周波数を求め、通電パターンの変更を開始する(S27)。値が0でない時はそのまま処理を終了する。通電パターンを求める時はその時のトルクの方向が現在と同じ方向となるように、最大のトルクを出すようにする。
通電パターンは、現在は図1において、Q1-Q6-Q2が通電しているとすると、例えば、順次Q1-16-Q2、Q1-Q3-Q2、Q4-Q3-Q2、Q4-Q3-Q5、Q4-Q6-Q5 と変えて最終的にQ1-Q6-Q5 に戻るような形式にする。通電パターンを切り替える時はトルクを出す電流値のQ軸は0としてトルクの発生を防ぐ。元の位置に戻ったら、或いは、決められた転流時間の間、転流を実行したのちロックフラグを0に戻して(S29)処理を終える。
本構成のように、通電パターンを切り替えることによって、ロック時の通電パターンで電流供給される対象素子(例えばq1-q6-q2)以外の、その他の通電パターンで電流供給されるその他の素子(例えばq4-q3-q5)にも電流を供給できるようになる。即ち、各素子に満遍なく電流を流すことで素子の冷却を早め素子の熱破壊をより効果的に防止することが可能となる。
また、前記通電パターンの切り替え時に、トルクに寄与する電流成分(例えばq軸など)を制限することによって、通電パターンを変化させるときに、アクセル操作と異なるトルクが発生してドライバの違和感が発生するのを防止できる。なお、この通電パターンの切り替えは短時間であるためトルクが減るのは短時間であり、例えば坂道であっても車が、意思に反して進むことはない。
また、キャリア周波数などの周期を遅くすると、単位時間当たりに各素子に電流が流れる時間が減少する。従って、モータ電流値が大きくなるのに従い、転流周期を遅くすることで各素子の温度上昇を抑えることが可能となる。即ち、転流周期を遅くすることで単位時間当たりに1素子に電流が流れる時間の合計が少なくなり、温度上昇した素子がより冷却され易くなる。よって、早期に素子破壊の危険性がある温度帯から脱出することが可能となる。
図5は、本発明による過負荷防止装置の処理手順の変形例を示すフローチャートである。処理手順は、図5におけるステップS13、S17、S29を除き図5の場合と殆ど同じである。この変形例では、ステップS13Aに示すようにアクセル開度ではなくモータ電流値に基づきロック状態を判定する。そして、ステップS17Aに示すように、モータ電流値に応じたタイマ値(即ち、ロック時間、或いは許容時間)を所定の耐量マップ(図7)に基づきセットする。Tiに基づいた駆動周波数を求め(S26)、通電パターンの変更を開始する(S27)。値が0でない時はそのまま処理を終了する。
図6にアクセル開度とタイマー値との関係を示す例示のグラフ(耐量マップ)を示す。同様に、図7にモータ電流とタイマー値との関係を示す例示のグラフ(耐量マップ)を示す。これらの図は、モータがロックしたときに、それぞれのモータ電流値やアクセル開度でどれくらいの時間、連続的な電流供給に各スイッチング素子が耐え得るかを示すものであり、使用するスイッチング素子などを勘案したこれらの耐量マップに基づき最終的に転流動作を行うか否かを判定する。
本構成によれば、それぞれのモータ電流値やアクセル開度に応じて各素子が当該電流値の連続供給に耐え得る最大許容時間(耐量値)に至るまでの間、トルクをかけ続ける(即ち電流を流す)ことができる。即ち、素子の能力の限界まで効率良く活用することができ、その結果、素子の破壊を回避しつつモータの能力を最大限まで利用することが可能になる。
図8は、モータ電流と転流時間との関係を示す例示のグラフである。図に示すように、電流値が大きいほど素子の温度上昇が高いものと想定されるため、電流値が大きくなるのに従い転流時間を大きく設定することが好適である。
本明細書では、様々な実施態様で本発明の原理を説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき本発明に様々な修正や変更を加えることができ、それらも本発明に含まれるものであることに留意されたい。例えば、車両の例示として電気自動車を挙げたが、本発明はハイブリッド車、燃料電池車、オートバイ(電動スクーターなど)、電車など、モータを駆動力の一部或いは全てとして使用する様々なものに広く適用可能である。
本発明の一実施の形態に係わる電気自動車の過負荷防止装置を適用した電気自動車のモータ制御装置の回路構成を示す図である。 本発明の一実施態様による車両の過負荷防止装置の基本的なコンポーネントを示すブロック図である。 車両コントローラのブロック図である。 本発明の一実態態様による過負荷防止装置の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の一実態態様による過負荷防止装置の処理手順の変形例を示すフローチャートである。 アクセル開度とタイマー値との関係を示す例示のグラフ(耐量マップ)である。 モータ電流とタイマー値との関係を示す例示のグラフ(耐量マップ)である。 モータ電流と転流時間との関係を示す例示のグラフである。
符号の説明
1 バッテリ
2 スイッチ
3 コンデンサ
4 インバータ回路
5 モータ
6 温度検出用サーミスタ
7〜9 電流センサ
10 磁極センサ
11 回転速度センサ
12 モータコントローラ
T1〜T6 スイッチング素子
20 車両
22 バッテリ
23 スイッチング素子
24 インバータ
26 モータ
30 過負荷防止装置
32 ロック状態判定手段(回路)
34 素子転流制御手段(回路)

Claims (7)

  1. 直流電流を複数のスイッチング素子により変換した交流電流で駆動されるモータを具えた車両の過負荷防止装置であって、
    ドライバ加速要求と前記モータの回転速度とに基づき、ロック状態か否かを判定するロック状態判定手段と、
    前記ロック状態判定手段でロック状態であると判定された場合に、前記複数のスイッチング素子の間で電流供給対象素子を強制的に転流させる素子転流制御手段と、
    を具えることを特徴とする過負荷防止装置。
  2. 請求項1に記載の過負荷防止装置において、
    前記素子転流制御手段は、前記複数のスイッチング素子に対する通電パターンを少なくとも1つのその他の通電パターンに切り替える、
    ことを特徴とする過負荷防止装置。
  3. 請求項2に記載の過負荷防止装置において、
    前記通電パターンの切り替え時は、トルクに寄与する電流成分を制限する、
    ことを特徴とする過負荷防止装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の過負荷防止装置において、
    前記ロック状態判定手段は、前記モータの回転速度が所定の速度以下である場合に、モータ電流値或いはアクセル開度に応じた許容時間が規定されている所定の耐量マップを参照してロック状態であるか否かを判定する、
    ことを特徴とする過負荷防止装置。
  5. 請求項4に記載の過負荷防止装置において、
    前記許容時間は、前記モータ電流値が大きいほど短くする、
    ことを特徴とする過負荷防止装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の過負荷防止装置において、
    前記転流の周期は、モータ電流値が大きいほど遅くする、
    ことを特徴とする過負荷防止装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の過負荷防止装置において、
    前記複数のスイッチング素子の温度をそれぞれ検出する温度検出手段をも具え、
    前記ロック状態判定手段が、前記モータの回転速度が所定の速度以下である場合に、前記温度検出手段で検出した温度が所定の温度以上であるか否かに基づきロック状態か否かを判定する、
    ことを特徴とする過負荷防止装置。
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