JP2005183772A - 電波吸収体 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、従来の電磁シールド部材の部材間の接続や接地など施工面での厳密性が要求される問題、オフィス内部において反射電波による画面の揺らぎや誤動作などが起こる問題、特定周波数の電波のみを選択的に吸収する問題などを解消するためのものであって、一般のオフィス等においては電波の吸収量よりも通信の安定化が必要とされ、部屋全体に電波吸収体を設置する必要がなく、部屋の一部に設置した場合であっても、違和感がなく、外観上の問題を解消した電波吸収体を提供することを目的とする。
【解決手段】表面もしくは周囲に意匠部を付加したことを特徴とする電波吸収体である。
【選択図】図1
【解決手段】表面もしくは周囲に意匠部を付加したことを特徴とする電波吸収体である。
【選択図】図1
Description
本発明は、電波吸収体に関するもので、特に表面および周囲に意匠性を有するものに関する。
近年、事業所内PHSや無線LANの利用が広がりを見せるなか、情報の漏洩防止や外部からの侵入電波による誤動作やノイズ防止といった点から、オフィス内での電波環境を整えることが不可欠になっており、そのような電波環境の整備用部材として、既に種々のタイプのものが提案されている。
以下に、特許文献を記す。
特公平6−99972号公報
特開平10−169039号公報
特開平5−335832号公報
特開平5−335832号公報 例えば、特許文献1には、金属やフェライトなどの電磁シ−ルド部材をビルの躯体に付加することで、広い周波数帯域で任意の周波数の電波を使って情報通信が出来る電磁シ−ルド・インテルジェントビルを提供することが述べられている。しかし、このような鉄板、金属網、金属メッシュ、金属箔などの電波反射体やフェライトなどの電波吸収体を電磁シ−ルド部材として用いたものでは、それらの電磁シ−ルド性に周波数選択性が無いため、遮蔽しようとする周波数以外の電波まで遮蔽してしまう。また前記電波反射体はテレビ電波を反射し、受信障害(ゴ−ストの発生)の原因となるため用いることが出来る箇所が制限される。さらに、電磁シ−ルド部材間の隙間によってシ−ルド性能が大きく低下するため、個々の部材が持つシ−ルド性能を十分発揮させるには、部材間の接続や接地など施工面での厳密性が要求される。
また、特許文献2は、このような問題点を解消するもので、線状のアンテナ素子を定期的に配列させることで遮蔽しようとする特定周波数の電波のみを遮蔽し、部材間の接続や接地も必要ないという優れたものである。しかし、その遮蔽は反射損失によるものが大部分であるため、オフィス内部において反射電波による画面の揺らぎや誤動作などが起こる場合があるのが問題である。
さらに、特許文献3の発明は、共にこのようなオフィス内部における電波反射に起因する問題を解消するもの、即ち特定周波数の電波を選択的に吸収するものであり、特許文献4の発明は、抵抗皮膜と電波反射体とを誘電体(厚さがこの誘電体内における電波波長の4分の1)を挟んで配置し特定周波数の電波のみを選択的に吸収する、いわゆるλ/4型電波吸収体に関するものである。
しかし、この電波吸収体にもそれぞれ以下に述べるような欠点がある。即ちこれらの発明は部屋全体に設置することを前提としており、その施工には多額の費用が必要となるという問題がある。
本発明は、上記のような従来の電波吸収体が持つ不都合を解消することを目的としたものである。即ち、一般のオフィス等においては電波の吸収量よりも通信の安定化が必要とされ、部屋全体に電波吸収体を設置する必要がなく、部屋の一部に設置した場合であっても、違和感がなく、外観上の問題を解消した電波吸収体を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、
請求項1に係るの発明は、表面に意匠部を付加したことを特徴とする電波吸収体である。
請求項1に係るの発明は、表面に意匠部を付加したことを特徴とする電波吸収体である。
請求項2に係るの発明は、周囲に意匠部を付加したことを特徴とする電波吸収体である。
請求項3に係るの発明は、前記意匠部が、印刷物等を貼り付けることにより意匠性を付加した意匠部であることを特徴とする請求項1記載の電波吸収体である。
請求項4に係るの発明は、前記電波吸収体と意匠部が独立していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電波吸収体である。
請求項5に係るの発明は、前記意匠部のみを交換可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電波吸収体である。
本発明の電波吸収体は、一般のオフィス等においては電波の吸収量よりも通信の安定化が必要とされ、部屋全体に電波吸収体を設置する必要がなく、部屋の一部に設置した場合であっても、違和感がなく、外観上の問題がない。
また、表面意匠部を周囲まで折り込み周囲意匠部を削除することも可能な構造とすることで、月ごとや季節ごとに部屋の雰囲気に合わせた表面意匠部を作成し、この表面意匠部を定期的に交換するサービスを提供することも可能となる。さらに、周囲意匠部についても表面意匠部に合わせて交換するサービスの提供も可能となる。これら意匠部の提供は、例えば、販売、リース、無償提供などが可能である。また、電波吸収部をリース形式にすることにより、使用する無線LAN等の通信機機器に合わせ交換するサービスの提供も可能となる。また、展示会等の展示ブースにおいて使用される展示パネルに本発明を用いれば、良好な通信を可能とする再利用可能な展示パネルの提供も可能となる。
以下、本発明を図面を用いて詳細に説明する。
本発明により提供する電波吸収体は、図1のように電波吸収部1と表面意匠部2、周囲意匠部3の3つからなることを特徴としている。
電波吸収部1は、誘電損失型、磁性損失型、導電損失型等いかなる種類の電波吸収体であってもかまわない。表面に凹凸がある場合においても発泡スチロール等を用いて表面を平滑にして使用することも可能であるが、できれば平板型の電波吸収体を用いることが好ましい。
表面意匠部2に関しては、紙やフィルム等の薄いものであることが好ましく、可能であれば比誘電率が1に近いことが望ましい。しかし、これ以外においても電波吸収部1の設
計において表面意匠部2の厚みと誘電率を考慮すればこの限りではない。
計において表面意匠部2の厚みと誘電率を考慮すればこの限りではない。
さらに、表面意匠部2を保護するためにプラスチックフィルム、アクリル、ガラス等の透明材を配置することも可能であるが、アクリルやガラス等を用いる場合にはこれらの厚みと誘電率、透磁率等を電波吸収部の設計に組み込む必要がある。
また意匠については、絵画、文字、写真、木目、幾何学文様およびこれらの組み合わせがあげられるがこの限りではない。周囲意匠部3については額縁構造等があげられるがこの限りではない。
また、表面意匠部2を周囲まで折り込み周囲意匠部3を削除することも可能となる。さらにこのような構造とした場合、月ごとや季節ごとに部屋の雰囲気に合わせた表面意匠部2を作成し、この表面意匠部2を定期的に交換するサービスを提供することも可能となる。さらに周囲意匠部3についても表面意匠部2に合わせて交換するサービスの提供も可能となる。これら意匠部の提供は販売、リース、無償提供などが考えられるがこれらに限定されるものではない。また、電波吸収部をリース形式にすることにより、使用する無線LAN等の通信機機器に合わせ交換するサービスの提供も可能となる。また、展示会等の展示ブースにおいて使用される展示パネルに本発明を用いれば、良好な通信を可能とする再利用可能な展示パネルの提供も可能となる。
以下に、本発明の具体的実施例を記す。
377Ω/□の表面抵抗値を持つ抵抗皮膜、24.1mm厚の紙製ハニカム構造層、10nmのアルミニウムを蒸着したPETフィルムを配列することにより2.45GHzにおいて電波を遮蔽する電磁波遮蔽材を記載した順番で張り合わせることにより600mm×600mmサイズの電波吸収部を作製し、その表面に50μmのPETフィルム上に絵画を印刷法により設けた意匠部を設置した電波吸収体を作製した。
上記で得られた電波吸収体を下記の評価方法に基づいて、10GHzにおいて電波を反射する電波吸収体の性能を評価した。その結果を表1に示す。
〈評価方法〉
測定は自由空間において行い、透過減衰量測定は透過損失法、反射減衰量測定は反射電力法を用いて行った。透過減衰量測定では試料をなにも入れない場合と比較して何dB透過量が減少したかを反射減衰量測定に関しては同サイズの金属板と比較して何dB反射量が減少したかを、測定を行った。測定範囲は2GHzから20GHzの範囲で行いネットワークアナライザー(ヒューレッドパッカード社製HP8522C)のS21モードにおいて測定した。
測定は自由空間において行い、透過減衰量測定は透過損失法、反射減衰量測定は反射電力法を用いて行った。透過減衰量測定では試料をなにも入れない場合と比較して何dB透過量が減少したかを反射減衰量測定に関しては同サイズの金属板と比較して何dB反射量が減少したかを、測定を行った。測定範囲は2GHzから20GHzの範囲で行いネットワークアナライザー(ヒューレッドパッカード社製HP8522C)のS21モードにおいて測定した。
1・・・電波吸収部
2・・・表面意匠部
3・・・周囲意匠部
2・・・表面意匠部
3・・・周囲意匠部
Claims (5)
- 表面に意匠部を付加したことを特徴とする電波吸収体。
- 周囲に意匠部を付加したことを特徴とする電波吸収体。
- 前記意匠部が、印刷物等を貼り付けることにより意匠性を付加した意匠部であることを特徴とする請求項1記載の電波吸収体。
- 前記電波吸収体と意匠部が独立していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電波吸収体。
- 前記意匠部のみを交換可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電波吸収体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003424355A JP2005183772A (ja) | 2003-12-22 | 2003-12-22 | 電波吸収体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003424355A JP2005183772A (ja) | 2003-12-22 | 2003-12-22 | 電波吸収体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005183772A true JP2005183772A (ja) | 2005-07-07 |
Family
ID=34784575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003424355A Pending JP2005183772A (ja) | 2003-12-22 | 2003-12-22 | 電波吸収体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005183772A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008192719A (ja) * | 2007-02-02 | 2008-08-21 | Tdk Corp | シート状磁性体およびシート状磁性体の製造方法 |
US8717031B2 (en) | 2010-11-18 | 2014-05-06 | International Business Machines Corporation | Controlling electromagnetic radiation in a data center |
-
2003
- 2003-12-22 JP JP2003424355A patent/JP2005183772A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008192719A (ja) * | 2007-02-02 | 2008-08-21 | Tdk Corp | シート状磁性体およびシート状磁性体の製造方法 |
US8717031B2 (en) | 2010-11-18 | 2014-05-06 | International Business Machines Corporation | Controlling electromagnetic radiation in a data center |
US8717030B2 (en) | 2010-11-18 | 2014-05-06 | International Business Machines Corporation | Controlling electromagnetic radiation in a data center |
US9040933B2 (en) | 2010-11-18 | 2015-05-26 | Lenovo Enterprise Solutions (Singapore) Pte. Ltd. | Controlling electromagnetic radiation in a data center |
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