JP2005183624A - 鏡筒及び露光装置並びにデバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学素子間の空間におけるガス置換速度を向上させることにより、光学素子の性能劣化を良好に防止することができる鏡筒、そのような鏡筒を備えた露光装置、及び該露光装置を用いて製造されるデバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】鏡筒17を構成する各鏡筒モジュール16の枠体23内には、レンズ18がレンズ保持部材24を介してそれぞれ保持されている。枠体23の内壁面には、斜状をなす羽根部材25が各レンズ18の外周縁部間の間隔(隙間)L1に向けて突出するように設けられ、鏡筒17内を流れるパージガスGを各レンズ間の狭空間Sに導くようになっている。また、枠体23の内壁面には凸部材26がレンズ18の外周縁部に向けて突出するように設けられ、パージガスGの流速を加速させる機能を果たしている。
【選択図】 図3
【解決手段】鏡筒17を構成する各鏡筒モジュール16の枠体23内には、レンズ18がレンズ保持部材24を介してそれぞれ保持されている。枠体23の内壁面には、斜状をなす羽根部材25が各レンズ18の外周縁部間の間隔(隙間)L1に向けて突出するように設けられ、鏡筒17内を流れるパージガスGを各レンズ間の狭空間Sに導くようになっている。また、枠体23の内壁面には凸部材26がレンズ18の外周縁部に向けて突出するように設けられ、パージガスGの流速を加速させる機能を果たしている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、例えば半導体素子、液晶表示素子等のデバイス、或いはレチクル、フォトマスク等の製造プロセスにおけるフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置において、光学素子を保持してなる鏡筒、及びその鏡筒を備えた露光装置、更にはこの露光装置を用いて製造するデバイスの製造方法に関するものである。
従来、この種の露光装置には、例えば特許文献1に記載されるように、露光光源から出射された露光光をフォトマスク、レチクル等のマスクに照射させるために、複数の光学素子(例えばレンズ等)を備えた照明光学系が設けられている。また、マスクにより形成された露光パターンを感光性材料(レジスト)の塗布されたウエハ、ガラスプレート等の基板に投影させるために、複数の光学素子を備えた投影光学系が設けられている。これら照明光学系及び投影光学系は鏡筒を夫々有しており、当該照明光学系及び投影光学系を構成する光学素子は、それら各鏡筒内に収容されている。
ところで近年では、半導体素子の高度集積化のため、即ち、より微細なパターンを基板に投影するため、より短波長の露光光を出射する露光光源が用いられるようになっている。例えば、従前から露光光源として用いられている水銀ランプに変わって、KrFエキシマレーザ(λ=248nm)、ArFエキシマレーザ(λ=193nm)等の遠紫外光や、F2レーザ(λ=157nm)等の真空紫外光を露光光源とした露光装置が開発されつつある。
このように、露光光として遠紫外光や真空紫外光を使用すれば、極めて高い解像度が得られるようにはなる。ところが、特に真空紫外光では、その光路中にある酸素、水、炭酸ガス、有機物及びハロゲン化合物等の物質(吸光物質)に吸収されやすいといった性質を有しているため、光路中に当該吸光物質(酸素等)が存在すると、真空紫外光が大きく減衰し、デバイスの製造効率を著しく低下させる。このため、露光光として真空紫外光を用いる露光装置では、基板上における安定した露光エネルギー量を確保するために、鏡筒内に、所定のガス、即ち、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス(パージガス)を供給し、吸光物質を光路外(又は鏡筒外)に排出する(即ち、不活性ガス濃度を上昇させる)ようにしている。
また、遠紫外光及び真空紫外光等の紫外光を使用する場合には、鏡筒内に存在する不純物(例えば、電線被覆物質に含まれる可塑剤等のハロゲン化物等)が、当該紫外光によって活性化され、光学素子(例えばレンズ等)に付着して吸光現象(曇り)を生じさせる虞がある。しかし、上記のように不活性ガスの供給・排出を行うようにした露光装置においては、不活性ガスを鏡筒内の各光学素子周辺に供給することにより、当該各光学素子周辺の不活性ガス濃度を上昇させて不純物の濃度を低減するため、当該各光学素子の性能劣化を防止することができるとしている。
特開平11−233412号公報(請求項1〜4、図2)
ところが、190nm以下の光(例えば真空紫外光等)を露光光として使用する場合には、不活性ガスの供給・排出を通じて露光光の光路内における吸光物質及び不純物の濃度を数ppm程度まで低下させる必要がある。また、鏡筒内で各光学素子(例えば凹レンズ等)の凹部が互いに向き合うように配設されている場合、隣接する各光学素子間の空間(以下、「狭空間」と示す)は、当該各光学素子の外周部における隙間(以下、「狭空間の外周隙間」と示す)において非常に狭く(例えば1.5mm程度に)なる。その一方で、狭空間は、各光学素子の中心付近(露光光の光軸付近)における間隔が比較的広く(例えば2.0mm程度に)なっている。このため、鏡筒内に不活性ガスを供給しても、大部分の不活性ガスは光学素子の外周部と鏡筒内面との間の空間を上方から下方に流動し、一部の不活性ガスのみが狭空間内に流入するようになる。従って、狭空間内のガス置換速度が狭空間外のガス置換速度と比較して非常に遅くなることから、狭空間内及び光学素子の表面に存在する吸光物質や不純物を狭空間外へ排出して狭空間内の不活性ガス濃度を所定値以上にする(即ち、吸光物質や不純物の濃度を数ppm程度にする)ということが困難となっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、光学素子間の空間におけるガス置換速度を向上させることにより、光学素子の性能劣化を良好に防止することができる鏡筒を提供することにある。また、本発明の他の目的は、そのような鏡筒を備えた露光装置、及び該露光装置を用いて製造されるデバイスの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成させるために、鏡筒に係る請求項1に記載の発明は、複数の光学素子を有する鏡筒本体と、前記鏡筒本体内に所定のガスを供給するガス供給機構とを有する鏡筒において、前記ガス供給機構は、前記複数の光学素子のうち少なくとも2つの光学素子の間の空間に、前記鏡筒本体内に供給された前記所定のガスを導くガス案内機構を有することを特徴とする。
従って、この請求項1に記載の発明では、ガス供給機構によって鏡筒本体内に供給された所定のガスが、鏡筒本体内における複数の光学素子のうち少なくとも2つの光学素子の間の空間にガス案内機構によって導かれる。そのため、空間内におけるガス置換速度が向上し、空間内の吸光物質や不純物は効率良く空間外へ排出され、空間内での吸光物質や不純物の濃度が大幅に低下すると共に、空間内における所定のガスの濃度は大幅に上昇する。その結果、光学素子間の空間におけるガス置換速度を向上させることにより、空間内に存在する吸光物質や不純物を空間外へ効率良く排出でき、もって光学素子の性能劣化を良好に防止することができる。
また、同じく請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記少なくとも2つの光学素子の間の間隔が2.0mm以下であることを特徴とする。従って、請求項2に記載の発明では、空間を形成する2つの光学素子の間の間隔が2.0mm以下であるため、通常ならば、空間内のガス置換速度は著しく遅いものとなるが、ガス案内機構により所定のガスが空間内へ導かれることで、ガス置換速度が確実に向上し、そのガス導入効果が顕著に実現される。
また、同じく請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記少なくとも2つの光学素子は、それらの縁部間の間隔が1.5mm以上であり、且つ、それらの光軸付近の間隔が2.0mm以上であることを特徴とする。従って、請求項3に記載の発明では、空間を形成する2つの光学素子における縁部の間の間隔が1.5mm以上であるため、ガス案内機構は、空間内への所定のガスの導入機能が規制されることもない。また、2つの光学素子における光軸付近の間隔は2.0mm以上であることから、その空間内でのガスの流動性も確保でき、空間内におけるガス置換速度も効率良く向上する。
また、同じく請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の発明において、前記ガス案内機構は、前記鏡筒本体の内壁面の一部に形成され、前記少なくとも2つの光学素子の間の隙間に向かって突出する突部を有することを特徴とする。従って、請求項4に記載の発明では、空間を形成する2つの光学素子間の隙間に向けて所定のガスが鏡筒本体の内壁面の一部に設けられた突部に案内されて確実に導かれる。また、そのような確実なガス導入機能が、鏡筒本体の内壁面の一部に突部を設けるという簡単な構成だけで実現される。
また、同じく請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記突部を、前記光学素子の周りに所定の間隔をおいて複数設け、該突部に間に前記少なくとも2つの光学素子の間の空間内のガスを前記鏡筒本体内に排出する排出部を設けたことを特徴とする。従って、請求項5に記載の発明では、2つの光学素子の間の空間内へ突部のガス導入機能に基づき導いた所定のガスを排出部のガス導出機能により空間外へ排出できるため、より一層、空間内のガス置換速度(ガス置換効率)が向上する。
また、同じく請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の発明において、前記ガス案内機構における前記所定のガスの流れを調節する調節機構を有することを特徴とする。従って、請求項6に記載の発明では、調節機構によりガス案内機構のガス案内機能が調節されることで、鏡筒本体内における所定のガスの流れ(2つの光学素子の間の空間へ導く所定のガスの量等)が適切な状態に調節される。
また、同じく請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の発明において、前記複数の光学素子は、マスク上に形成されたパターンの像を基板上に転写する投影光学系の一部であることを特徴とする。従って、請求項7に記載の発明では、マスク上に形成されたパターンの像が、投影光学系を介して、基板上に良好に転写される。
一方、露光装置に係る請求項8に記載の発明は、露光光のもとで、マスク上に形成されたパターンの像を基板上に露光する露光装置において、前記露光光の光路中に配置される光学素子を、前記請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の鏡筒内に収容したことを特徴とする。従って、請求項8に記載の発明では、露光装置として、請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の発明と同様の作用効果が得られる。
また、同じく請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記露光光の波長が、200nm以下であることを特徴とする。従って、請求項9に記載の発明では、露光光の波長が200nm以下となる短波長の露光光により解像度の高い投影像を良好に得ることができる。
さらに、デバイスの製造方法に係る請求項10に記載の発明は、リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、前記リソグラフィ工程で請求項8又は請求項9に記載の露光装置を用いて露光を行うことを特徴とする。従って、請求項10に記載の発明では、リソグラフィ工程において、露光光として例えばF2レーザ等が用いられる場合であっても十分な光量が確保され、より微細なマスクパターンを用いる高集積デバイスが歩留まりよく製造可能とされる。
本発明によれば、光学素子間の空間におけるガス置換速度を向上させることにより、光学素子の性能劣化を良好に防止することができる。
以下、本発明を半導体素子製造用の露光装置に具現化した一実施形態を図1〜図3に基づき説明する。
図1に示すように、本実施形態の露光装置10は、露光光源11と、照明光学系12と、マスクとしてのレチクルRを保持するレチクルステージ13と、投影光学系14と、ウエハステージ15とを備えている。露光光源11には、露光光ELとして真空紫外光の一種であるF2レーザ光(λ=157nm)を出射する光源が用いられている。照明光学系12は、露光光源11から出射される露光光ELの出射方向に配置され、図示しないフライアイレンズ等の各種レンズ系及び開口絞り等を含んで構成されている。そして、露光光源11から出射された露光光ELは、この照明光学系12を通過することにより、レチクルR上のパターンを均一に照明するように調整される。
図1に示すように、本実施形態の露光装置10は、露光光源11と、照明光学系12と、マスクとしてのレチクルRを保持するレチクルステージ13と、投影光学系14と、ウエハステージ15とを備えている。露光光源11には、露光光ELとして真空紫外光の一種であるF2レーザ光(λ=157nm)を出射する光源が用いられている。照明光学系12は、露光光源11から出射される露光光ELの出射方向に配置され、図示しないフライアイレンズ等の各種レンズ系及び開口絞り等を含んで構成されている。そして、露光光源11から出射された露光光ELは、この照明光学系12を通過することにより、レチクルR上のパターンを均一に照明するように調整される。
また、レチクルステージ13は、照明光学系12の射出側、即ち、投影光学系14の物体面側(露光光ELの入射側)において、レチクルRの戴置面が投影光学系14の光軸方向とほぼ直交するように配置されている。また、投影光学系14は、複数(本実施形態では9つ)の鏡筒モジュール16を積層することにより構成された鏡筒(鏡筒本体)17を備えており、各鏡筒モジュール16内には、光学素子としてのレンズ18が保持されている。なお、図1では上から3番目と4番目の鏡筒モジュール16内には、レンズ18として凹レンズが保持されている状態を図示しているが、その他の各鏡筒モジュール16内にも同様に凹レンズ又は凸レンズが保持されている。
さらに、ウエハステージ15は、投影光学系14の像面側(露光光ELの射出側)において、ウエハWの戴置面が投影光学系14の光軸方向と交差するように配設されている。そして、露光光ELにて照明されたレチクルR上のパターン像が、投影光学系14を通して所定の縮小倍率に縮小された状態で、ウエハステージ15上のウエハWに投影転写されるようになっている。また、本実施形態の露光装置10には、鏡筒17の外部に光学的に不活性なパージガス(所定のガス)Gを貯留するタンク19が設けられている。因みに、このパージガスGとは、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等の中から選択された単体のガス、或いはその混合ガスであり、化学的に精製されたものである。
タンク19からは供給管路20が延設されており、当該供給管路20は、鏡筒17を構成する各鏡筒モジュール16のうち最上部の鏡筒モジュール16に接続されている。また、鏡筒17を構成する各鏡筒モジュール16のうち最下部の鏡筒モジュール16からは排出管路21が延出されている。供給管路20はタンク19からパージガスGを鏡筒17内に供給するためのものであり、排出管路21は鏡筒17内からパージガスGを排出するためのものである。
そのため、タンク19に接続された制御装置22によってタンク19内に貯留されているパージガスGが供給管路20を介して鏡筒17内に供給されるようになっている。そして、当該鏡筒17内に供給されたパージガスGは鏡筒17内を下方へ流れ、排出管路21から鏡筒17外へ排出されるようになっている。従って、本実施形態では、タンク19及び供給管路20等により、鏡筒(鏡筒本体)17内にパージガス(所定のガス)Gを供給するガス供給機構が構成されている。なお、パージガスGは、鏡筒17内を流れることにより、各レンズ18等の汚染源となる酸素、水分及び有機化合物等の不純物を、鏡筒17外に排出するという機能を果たす。因みに、水分及び有機化合物は、露光光ELの照射下で各レンズ18の表面上に堆積して所謂曇り現象を生じせしめる物質であり、酸素はF2レーザを強く吸収する吸光物質である。
次に、鏡筒(鏡筒本体)17を構成する鏡筒モジュール16について説明する。
図2及び図3に示すように、各鏡筒モジュール16は円環状をなす枠体23を備えている。この枠体23の内壁面23aには、複数(本実施形態では3つ)のレンズ保持部材24が等間隔おきに配設されており、レンズ18は、図3からも理解されるように、当該レンズ18の外周面から突設されたフランジ部18aが各レンズ保持部材24に形成された座面24a上に戴置された状態で、図示しないレンズ押さえ部材により挟持固定されている。また、上下方向において互いに隣接する2つの鏡筒モジュール16内に保持される各レンズ18間の間隔は、2.0mm以下となるように、より具体的には、各レンズ18の外周縁部間の間隔L1は1.5mm以下となるように、各レンズ18の中心部付近(光軸付近)の間隔L2は2.0mm以上となるように設定される。本実施形態では、各レンズ18の外周縁部間の間隔L1が1.5mm、各レンズ18の中心部付近(光軸付近)の間隔L2が2.0mmに設定されている。
図2及び図3に示すように、各鏡筒モジュール16は円環状をなす枠体23を備えている。この枠体23の内壁面23aには、複数(本実施形態では3つ)のレンズ保持部材24が等間隔おきに配設されており、レンズ18は、図3からも理解されるように、当該レンズ18の外周面から突設されたフランジ部18aが各レンズ保持部材24に形成された座面24a上に戴置された状態で、図示しないレンズ押さえ部材により挟持固定されている。また、上下方向において互いに隣接する2つの鏡筒モジュール16内に保持される各レンズ18間の間隔は、2.0mm以下となるように、より具体的には、各レンズ18の外周縁部間の間隔L1は1.5mm以下となるように、各レンズ18の中心部付近(光軸付近)の間隔L2は2.0mm以上となるように設定される。本実施形態では、各レンズ18の外周縁部間の間隔L1が1.5mm、各レンズ18の中心部付近(光軸付近)の間隔L2が2.0mmに設定されている。
また、枠体23の内壁面23aにおいて、各レンズ保持部材24の各配設位置から図2における時計回り方向へ位相を40度ずらした位置には、複数(本実施形態では3つ)の羽根部材(突部)25が等間隔おきとなるように配設されている。各羽根部材25の上面は、パージガスGの流れる方向(上下方向)に対して枠体23の径方向の外側から内側へ向けて下がり勾配となる斜状をなし、且つ、当該羽根部材25が設けられた枠体23と当該枠体23の下側に隣接する枠体23とが夫々保持する2つのレンズ18の各外周縁部間の隙間に向かって突出するように形成されている。
従って、鏡筒17内を各レンズ18の外周縁部と枠体23の内壁面23aとの間の空間を下方へ流れるパージガスGは、各羽根部材25の斜状をなす上面により流れる方向が枠体23の径方向内側へと変更され、上下方向で互いに隣接する各レンズ18間の空間(以下、「狭空間」と示す)Sに導入案内されることになる。従って、本実施形態では、羽根部材25が、狭空間Sに、鏡筒(鏡筒本体)17に供給されたパージガス(所定のガス)Gを導くガス案内機構として機能することになる。即ち、羽根部材25は、パージガスGを狭空間Sに導入(流入)し易くするガス導入促進機能を果たしている。なお、図2に点線で図示するように、各レンズ18の外周縁部のうち羽根部材25と対向する周方向部分を面取りするように切り欠いておけば、狭空間S内へパージガスGを導入する隙間の開口幅が上下方向において拡開することになるため、パージガスGが更に狭空間Sに導入され易くなる。
また、枠体23の内壁面23aにおいて、各羽根部材25の各配設位置から図2における時計回り方向へ更に位相を40度ずらした位置には、複数(本実施形態では3つ)の凸部材26が等間隔おきとなるように配設されている。凸部材26は、図3に示すように、断面形状が矩形状をなしており、当該凸部材26が設けられた枠体23に保持されたレンズ18の外周縁部に向けて突出するように設けられ、当該凸部材26の先端(突出端)とレンズ18の外周縁部との間を通って下方へ流れるパージガスGの流速を加速させる機能を果たしている。即ち、凸部材26は、パージガスGの流速を加速させることより当該凸部材26の先端付近の圧力を局所的に低下させ、もって狭空間S内からパージガスG等を狭空間S外へ導出(排出)するのを促進する機能を果たしている。そのため、この凸部材26のガス導出促進機能により、狭空間S内におけるパージガスGの置換速度(ガス置換効率)が向上し、当該狭空間S内に残留する吸光物質及び不純物等も速やかに狭空間S(鏡筒17)外に排出される。従って、本実施形態では、凸部材26により、狭空間S(少なくとも2つの光学素子の間の隙間の空間)内のパージガス(所定のガス)Gを鏡筒(鏡筒本体)17内に排出する排出部が構成されている。
また、本実施形態では、図2からも理解されるように、枠体23の内壁面23aには、レンズ保持部材24と羽根部材25及び凸部材26が、順番(レンズ保持部材24→羽根部材25→凸部材26)に等間隔をおいて配設されることになる。そして、各鏡筒モジュール16を上下方向に積層して鏡筒17を構成する際には、図3及び図4に示すように、上下方向で互いに隣接する2つの鏡筒モジュール16のうち、上側の鏡筒モジュール16における各レンズ保持部材24の直下には、下側の鏡筒モジュール16における各凸部材26が配置される。また同様に、上下方向で互いに隣接する2つの鏡筒モジュール16のうち、上側の鏡筒モジュール16における各凸部材26の直下には、下側の鏡筒モジュール16における各羽根部材25が配置される。そして、上側の鏡筒モジュール16における各羽根部材25の直下には、下側の鏡筒モジュール16における各レンズ保持部材24が配置される。なお、図4は鏡筒モジュール16を2つ上下方向へ積層した場合の平面図であり、図3は図4におけるA−A線矢視断面図である。
そこで次に、上記のように構成した本実施形態の露光装置10及び鏡筒17の作用について、主として鏡筒17内でのパージガスGの流れる作用に着目して以下説明する。
さて、露光装置10では、制御装置22の制御に基づきタンク19からパージガスGが供給管路20を介して鏡筒17内へ供給されると、そのパージガスGは鏡筒17内を当該鏡筒17の内壁面(枠体23の内壁面23a)と各レンズ18の外周縁部との間の空間域を通って上方から下方へ向けて流れる。そして、その途中において、パージガスGは、羽根部材25の斜状をなす上面に当たり、そのガス導入促進機能(=ガス案内機能)により、当該羽根部材25の上面に沿って各レンズ18の外周縁部間の隙間に向かって流れる方向が変更される。その結果、流れる方向を変更されたパージガスGは、各レンズ18の外周縁部間の隙間を通って狭空間S内へ導かれる。
さて、露光装置10では、制御装置22の制御に基づきタンク19からパージガスGが供給管路20を介して鏡筒17内へ供給されると、そのパージガスGは鏡筒17内を当該鏡筒17の内壁面(枠体23の内壁面23a)と各レンズ18の外周縁部との間の空間域を通って上方から下方へ向けて流れる。そして、その途中において、パージガスGは、羽根部材25の斜状をなす上面に当たり、そのガス導入促進機能(=ガス案内機能)により、当該羽根部材25の上面に沿って各レンズ18の外周縁部間の隙間に向かって流れる方向が変更される。その結果、流れる方向を変更されたパージガスGは、各レンズ18の外周縁部間の隙間を通って狭空間S内へ導かれる。
一方、鏡筒17内を下方へ流動するパージガスGのうち凸部材26の先端付近を通って流下するパージガスGは、その凸部材26と各レンズ18の外周縁部の間の間隔が狭くなっているので、その部分において下方へ向かう流速が加速される。そのため、その部分ではパージガスGの高速での流れに伴い、その空間域の圧力が狭空間S内の圧力よりも低くなる。その結果、羽根部材25のガス導入促進機能により狭空間S内に導入されたパージガスGは、凸部材26の先端と対向する部分から狭空間S外へ排出(導出)される。
従って、このような羽根部材25によるガス導入促進機能(ガス案内機能)に基づく狭空間S内へのパージガスGの導入促進と、凸部材26によるガス導出促進機能に基づく狭空間S外へのパージガスGの導出促進とにより、狭空間S内ではガス置換速度が飛躍的に向上する。その結果、その狭空間S内に存在する吸光物質及び不純物の濃度は数ppm程度まで低下し、狭空間SにおけるパージガスGの濃度は所定値以上に維持される。しかも、本実施形態の場合、各レンズ保持部材24の下方では、当該各レンズ保持部材24が遮蔽物となって上方からのパージガスGの流速が遅くなるが、各レンズ保持部材24の直下には各凸部材26が配置されているため、パージガスGの流速を向上させることができる。そのため、各凸部材26により流速が向上したパージガスGが、各凸部材26の直下に配置された各羽根部材25の斜状をなす上面に当たることになり、当該羽根部材25によるガス導入促進機能が良好に発揮される。
従って、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)羽根部材25のガス導入促進機能により、狭空間S内のガス置換速度が向上し、当該狭空間S内に滞留する吸光物質及び不純物等を狭空間S(露光光ELの光路)外へ効率良く排出できる。従って、吸光物質による露光光ELの照度の低下、及び不純物による各レンズ18の曇り現象等による各レンズ(光学素子)18の性能劣化を良好に防止できる。
(1)羽根部材25のガス導入促進機能により、狭空間S内のガス置換速度が向上し、当該狭空間S内に滞留する吸光物質及び不純物等を狭空間S(露光光ELの光路)外へ効率良く排出できる。従って、吸光物質による露光光ELの照度の低下、及び不純物による各レンズ18の曇り現象等による各レンズ(光学素子)18の性能劣化を良好に防止できる。
(2)また、狭空間Sを形成する各レンズ18間の間隔は2.0mm以下となるように設定されているため、通常ならば、そのような狭空間Sのガス置換速度は著しく遅いものとなるところが、羽根部材25のガス導入促進機能によりパージガスGの導入が促進される。従って、鏡筒17内において、互いに隣接する各レンズ18間の間隔が2.0mm以下となる構成を採用した場合にも、狭空間Sのガス置換速度を確実に向上させることができる。
(3)しかも、そのように各レンズ18間の間隔を2.0mm以下となる構成を採用した場合にあって、パージガスGを狭空間S内へ導入するための導入口となる各レンズ18の外周縁部間の間隔L1については1.5mm以上とされている。そのため、羽根部材25は、そのガス導入促進機能を規制されることなく、狭空間SにパージガスGを流入させることができる。また、各レンズ18における光軸付近の間隔L2は2.0mm以上であるため、狭空間SでのパージガスGの流れが確保でき、当該狭空間Sにおけるガス置換速度を効率良く向上させることができる。
(4)また、羽根部材25は、鏡筒17の内壁面(枠体23の内壁面23a)の一部から突設された構成であるため、ガス案内機構の構成を簡単なものにできる。そして、その羽根部材25は、狭空間Sを形成する両レンズ18間の隙間に向かって突出するように設けられているため、鏡筒17内を下方へ向けて流下するパージガスGを確実に狭空間S内へ導くことができる。
(5)しかも、鏡筒17内でガス導入促進機能を発揮する羽根部材25がレンズ18の周りに所定間隔(等間隔)をおいて複数(3つ)設けられているため、それら各羽根部材25の重畳的なガス導入促進機能の働きにより、狭空間S内へパージガスGを効率よく導入することができる。しかも、各羽根部材25により狭空間S内へ導入されたパージガスGは、各レンズ18の外周縁部と鏡筒17の内壁面との間の空間域の圧力をパージガスGの流速アップを図って低下させる凸部材26(排出部)のガス導出促進機能により狭空間S外へ導出されるため、当該狭空間S内でのガス置換速度をより一層向上することができる。
(6)また、前述したように各レンズ18間の狭空間Sにおけるガス置換速度を向上させることで各レンズ18の性能劣化を良好に防止した鏡筒17を投影光学系14に備えたので、この露光装置10によれば、レチクル(マスク)Rに形成されたパターンの像をウエハ(基板)Wに良好に転写することができる。
(7)しかも、その露光装置10において用いる露光光ELは波長が200nm以下(本実施形態では157nm)という短波長であるため、解像度の高い投影像を良好に得ることができる。
なお、本実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・ 例えば、図5(a)に示すように、鏡筒モジュール16の枠体23に羽根部材25aを上下方向への揺動自在に支持する支持部(調節機構)27を設け、制御装置22の制御に基づき羽根部材25aの角度調節をできるようにしてもよい。又は、図5(b)に示すように、鏡筒モジュール16の枠体23に羽根部材25bを枠体23の径方向へ進退自在に支持する支持部(調節機構)27を設け、制御装置22の制御に基づき羽根部材25bの突出量調節をできるようにしてもよい。又は、図5(c)に示すように、鏡筒モジュール16の枠体23に羽根部材25cを上下方向へスライド移動自在に支持する支持部(調節機構)27を設け、制御装置22の制御に基づき羽根部材25cの上下方向位置調節をできるようにしてもよい。
・ 例えば、図5(a)に示すように、鏡筒モジュール16の枠体23に羽根部材25aを上下方向への揺動自在に支持する支持部(調節機構)27を設け、制御装置22の制御に基づき羽根部材25aの角度調節をできるようにしてもよい。又は、図5(b)に示すように、鏡筒モジュール16の枠体23に羽根部材25bを枠体23の径方向へ進退自在に支持する支持部(調節機構)27を設け、制御装置22の制御に基づき羽根部材25bの突出量調節をできるようにしてもよい。又は、図5(c)に示すように、鏡筒モジュール16の枠体23に羽根部材25cを上下方向へスライド移動自在に支持する支持部(調節機構)27を設け、制御装置22の制御に基づき羽根部材25cの上下方向位置調節をできるようにしてもよい。
上記図5(a)(b)(c)のように構成すれば、次のような効果が期待できる。
即ち、露光装置10において、鏡筒17のメンテナンス作業等で鏡筒17を開放した後は鏡筒17内に空気が充満して残留するため、その残留空気を排出するべくメンテナンス作業後は大量のパージガスGを短時間に鏡筒17内へ供給するため、鏡筒17内を下方へ流下するパージガスGの流速は高速となる(所謂、初期パージ状態)。これに対し、残留空気の濃度が低下した後はパージガスGの供給量も少量となるため、鏡筒17内を下方へ流れるパージガスGの流速は低速となる(所謂、維持パージ状態)。そのため、このようなパージガスGの流速の変化に基づき羽根部材25a〜25cに当たった後のパージガスGの流れる方向にもバラツキが生じることになり、各レンズ18間の隙間に向かって必ずしも流れないことになる。しかし、そのような場合には、各羽根部材25a〜25cの角度・突出量・上下位置を適宜に調節することにより、パージガスGを各レンズ18間の隙間に向けて的確に流れさせることができる。
即ち、露光装置10において、鏡筒17のメンテナンス作業等で鏡筒17を開放した後は鏡筒17内に空気が充満して残留するため、その残留空気を排出するべくメンテナンス作業後は大量のパージガスGを短時間に鏡筒17内へ供給するため、鏡筒17内を下方へ流下するパージガスGの流速は高速となる(所謂、初期パージ状態)。これに対し、残留空気の濃度が低下した後はパージガスGの供給量も少量となるため、鏡筒17内を下方へ流れるパージガスGの流速は低速となる(所謂、維持パージ状態)。そのため、このようなパージガスGの流速の変化に基づき羽根部材25a〜25cに当たった後のパージガスGの流れる方向にもバラツキが生じることになり、各レンズ18間の隙間に向かって必ずしも流れないことになる。しかし、そのような場合には、各羽根部材25a〜25cの角度・突出量・上下位置を適宜に調節することにより、パージガスGを各レンズ18間の隙間に向けて的確に流れさせることができる。
なお、各支持部27において制御装置22からの制御信号に基づき各羽根部材25a〜25cの角度・突出量・上下位置を調節する駆動方法としては、ピエゾ素子を用いた電気信号による駆動、スプリングや圧縮空気等を用いた構造的機構を用いた駆動、磁力を用いた駆動等の各方法が採用可能である。また、図5(a)〜図5(c)に示すような各可動構成の各羽根部材25a〜25cについては、何れか一つの可動構成の羽根部材(25a又は25b又は25c)を採用してもよく、それら各可動構成の各羽根部材25a〜25cを任意に組み合わせるなど選択採用してもよい。
・ 実施形態では、波長が200nm以下の露光光ELとしてF2レーザ光(λ=157nm)を用いたが、ArFエキシマレーザ(λ=193nm)でもよい。
・ 実施形態では凸部材26の断面形状が矩形上をなしていたが、凸部材26はレンズ18の外周縁部との間の空間域の間隔を狭くするものならば、その断面形状は矩形上に限らない。また、羽根部材25があるらば、必ずしも凸部材26はなくてもよい。
・ 実施形態では凸部材26の断面形状が矩形上をなしていたが、凸部材26はレンズ18の外周縁部との間の空間域の間隔を狭くするものならば、その断面形状は矩形上に限らない。また、羽根部材25があるらば、必ずしも凸部材26はなくてもよい。
・ 実施形態では羽根部材25が3つ設けられていたが、その数は任意である。また、羽根部材25は斜状をなす構成であったが、水平方向へ突出する構成でもよい。
・ 上下方向において隣接する2つのレンズ18間の間隔は2.0mm以下ならば、それらの外周縁部間の間隔L1は1.5mm以下でなくてもよく、また、それらの光軸付近での間隔L2は必ずしも2.0mm以上でなくてもよい。また、各レンズ18は凸面レンズあるいは凸面レンズと凹面レンズの組み合わせであってもよい。
・ 上下方向において隣接する2つのレンズ18間の間隔は2.0mm以下ならば、それらの外周縁部間の間隔L1は1.5mm以下でなくてもよく、また、それらの光軸付近での間隔L2は必ずしも2.0mm以上でなくてもよい。また、各レンズ18は凸面レンズあるいは凸面レンズと凹面レンズの組み合わせであってもよい。
・ ガス案内機構は、鏡筒17内を流れるパージガスGに干渉して当該パージガスGの流れる方向を変化させる機能を有するものならば、本実施形態の羽根部材25に限定されない。
次に、上述した露光装置をリソグラフィ工程で使用したデバイスの製造方法の実施形態について説明する。
図6は、デバイス(ICやLSI等の半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(CCD等)、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。
図6は、デバイス(ICやLSI等の半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(CCD等)、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。
図6に示すように、まず、ステップS101(設計ステップ)において、デバイス(マイクロデバイス)の機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS102(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レクチルR等)を製作する。一方、ステップS103(基板製造ステップ)において、シリコン、ガラスプレート等の材料を用いて基板(シリコン材料を用いた場合にはウエハWとなる。)を製造する。
次に、ステップS104(基板処理ステップ)において、ステップS101〜S103で用意したマスクと基板を使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によって基板上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS105(デバイス組立ステップ)において、ステップS104で処理された基板を用いてデバイス組立を行う。このステップS105には、ダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング工程(チップ封入等)等の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップS106(検査ステップ)において、ステップS105で作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
図7は、半導体デバイスの場合における、図6のステップS104の詳細なフローの一例を示す図である。図7において、ステップS111(酸化ステップ)では、ウエハWの表面を酸化させる。ステップS112(CVDステップ)では、ウエハW表面に絶縁膜を形成する。ステップS113(電極形成ステップ)では、ウエハW上に電極を蒸着によって形成する。ステップS114(イオン打込みステップ)では、ウエハWにイオンを打ち込む。以上のステップS111〜S114のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS115(レジスト形成ステップ)において、ウエハWに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS116(露光ステップ)において、先に説明したリソグラフィシステム(露光装置)によってマスク(レチクルR)の回路パターンをウエハW上に転写する。次に、ステップS117(現像ステップ)では露光されたウエハWを現像し、ステップS118(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS119(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハW上に多重に回路パターンが形成される。
以上説明した本実施形態のデバイス製造方法を用いれば、露光工程(ステップS116)において、真空紫外域の露光光ELにより解像力の向上が可能となり、露光量制御を高精度に行うことができる。従って、露光精度を向上することができて、最小線幅が0.1μm程度の高集積度のデバイスを歩留まりよく製造することができる。
以上説明した本実施形態のデバイス製造方法を用いれば、露光工程(ステップS116)において、真空紫外域の露光光ELにより解像力の向上が可能となり、露光量制御を高精度に行うことができる。従って、露光精度を向上することができて、最小線幅が0.1μm程度の高集積度のデバイスを歩留まりよく製造することができる。
10…露光装置、14…投影光学系、17…鏡筒(鏡筒本体)、18…レンズ(光学素子)、19…タンク(ガス供給機構)、20…供給管路(ガス供給機構)、23a…内壁面、25…羽根部材(突部、ガス案内機構)、26…凸部材(排出部)、27…支持部(調節機構)、EL…露光光、G…パージガス(所定のガス)、L1,L2…間隔、R…レチクル(マスク)、S…狭空間(空間)、W…ウエハ(基板)。
Claims (10)
- 複数の光学素子を有する鏡筒本体と、前記鏡筒本体内に所定のガスを供給するガス供給機構とを有する鏡筒において、
前記ガス供給機構は、前記複数の光学素子のうち少なくとも2つの光学素子の間の空間に、前記鏡筒本体内に供給された前記所定のガスを導くガス案内機構を有することを特徴とする鏡筒。 - 前記少なくとも2つの光学素子の間の間隔が2.0mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の鏡筒。
- 前記少なくとも2つの光学素子は、それらの縁部間の間隔が1.5mm以上であり、且つ、それらの光軸付近での間隔が2.0mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の鏡筒。
- 前記ガス案内機構は、前記鏡筒本体の内壁面の一部に形成され、前記少なくとも2つの光学素子の間の隙間に向かって突出する突部を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の鏡筒。
- 前記突部を、前記光学素子の周りに所定の間隔をおいて複数設け、該突部の間に前記少なくとも2つの光学素子の間の空間内のガスを前記鏡筒本体内に排出するための排出部を設けたことを特徴とする請求項4に記載の鏡筒。
- 前記ガス案内機構における前記所定のガスの流れを調節する調節機構を有することを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の鏡筒。
- 前記複数の光学素子は、マスク上に形成されたパターンの像を基板上に転写する投影光学系の一部であることを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の鏡筒。
- 露光光のもとで、マスク上に形成されたパターンの像を基板上に露光する露光装置において、
前記露光光の光路中に配置される光学素子を、請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の鏡筒内に収容したことを特徴とする露光装置。 - 前記露光光の波長が、200nm以下であることを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
- リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、
前記リソグラフィ工程で請求項8又は請求項9に記載の露光装置を用いて露光を行うことを特徴とするデバイスの製造方法。
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US7463331B2 (en) | 2006-12-01 | 2008-12-09 | Canon Kabushiki Kaisha | Exposure apparatus and method for manufacturing device |
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