JP2005181107A - ねじ孔位置計測用治具、及び、これを用いたねじ孔位置計測方法 - Google Patents

ねじ孔位置計測用治具、及び、これを用いたねじ孔位置計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ねじ孔の位置を正確に計測することができ、かつ、計測の際の着脱が容易なねじ孔位置計測用治具、及び、これを用いたねじ孔位置計測方法を提供すること。
【解決手段】軸状体の軸方向の一方に形成されたものであって、被計測ねじ孔に螺合するねじ部と、軸状体の他方に形成され、外周がねじ孔位置の計測に用いられる円柱形状のねじ頭部と、ねじ部とねじ頭部との間に、ねじ部側からねじ頭部側へ向かうにつれて広がるテーパねじ部とが形成され、テーパねじ部の一部が被計測ねじ孔の入口近傍で螺合することを特徴とする。
【選択図】図1(a)

Description

本発明は、ワークのねじ孔の位置を計測するためのねじ孔位置計測用治具、及び、これを用いたねじ孔位置計測方法に関する。
例えば、自動車エンジンのガスタービンのケースは、2つに分けたケースをアルミダイキャストにより成型し、一方にはボルトの通し穴、他方にはねじ孔をそれぞれ設けて、十数個または数十個のボルトで固定し組み立てられるが、ボルトで固定する位置が多いので、ねじ孔に位置ずれがあった場合に組み立てられない場合がある。したがって、ねじ孔の位置を計測し、良品及び不良品を選別し、不良品は除いておく必要がある。
ところが、計測用の設備として一般的にはノギスや3次元測定機が備えられているが、ノギスや3次元測定機でねじ孔の位置を直接的に計測することは困難である。例えば、ノギスを用いての計測では、計測時に内面に接触させるいわゆる「クチバシ」部分がねじ孔内に入らず計測できないことがあり、3次元測定機を用いての計測では、プローブの接触位置(頂点及び斜面)によっては誤計測となってしまうからである。
そこで、ねじ孔にねじゲージを取り付けて、ノギスや3次元測定機で取り付けたねじゲージの軸部を計測して得られるねじゲージの軸心の位置をねじ孔の位置として求めることが行われている。
また、計測を容易にするものとして、エアマイクロメータの原理を利用し、非接触でねじ孔の計測を可能とする計測装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6−323835号公報(段落〔0011〕−〔0045〕、図1乃至図25)
ところで、ねじゲージは、ねじの検査を目的としたものであり、ねじ部が高精度で作成されているので、コストが高く、ある呼び径のゲージを十数本も用意することは通常行われない。したがって、ねじゲージを用いて多くのねじ孔の位置を計測する際には、ねじゲージの着脱を頻繁に行うことになる。また、ねじゲージのねじ部は高精度であるため、ねじ孔とのガタが小さい場合にはその着脱は容易ではない。しかしながら、ねじ孔とのガタが大きければ、ガタによる誤差を含んでしまう。また、ねじゲージの軸部は通常精度を要求されないので、軸部を計測して得られる結果は誤差を含む。
また、3次元測定機での計測は、プログラムされた計測位置に従って自動的に計測プローブを移動させて計測を行うようになっているため、ねじゲージの軸部の位置を一定になるように取り付ける必要があるが、ねじゲージでは、軸部の位置がばらばらに取り付けられる場合があり、ばらばらに取り付けられると、計測プローブが軸部を捉えられず、計測ミスを発生することがある。そのため、作業者が軸部の位置が一定になるように取り付けることになり面倒である。また、取り付けた軸部の位置に合わせてそれぞれの計測位置をプログラムしなければならなかった。
一方、特許文献1に示されるようなねじ孔の計測のみを目的とした計測装置を備えるには、経済的、スペース的に困難な場合が多い。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ねじ孔の位置を正確に計測することができ、かつ、計測の際の着脱が容易なねじ孔位置計測用治具、及び、これを用いたねじ孔位置計測方法を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、軸状体の軸方向の一方に形成されたものであって、被計測ねじ孔に螺合するねじ部と、前記軸状体の他方に形成され、外周がねじ孔位置の計測に用いられる円柱形状のねじ頭部と、前記ねじ部と前記ねじ頭部との間に、前記ねじ部側から前記ねじ頭部側へ向かうにつれて広がるテーパねじ部とが形成され、前記テーパねじ部の一部が前記被計測ねじ孔の入口近傍で螺合することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、更に、前記テーパねじ部と前記ねじ頭部との間に、前記テーパねじ部側から前記ねじ頭部側へ向かうにつれて広がるようにテーパ部が形成されていることを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、前記テーパ部は、そのテーパの角度が90度以下(0度を除く)に設定されていることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、前記テーパねじ部は、そのテーパの勾配が3度から5度の範囲のうちのいずれかに設定されていることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のねじ孔位置計測用治具を準備する工程と、前記テーパねじ部の一部を前記被計測ねじ孔の入口近傍で螺合させて、前記ねじ孔に前記ねじ孔位置計測用治具を固定する工程と、前記ねじ頭部の円柱形状の外周から前記ねじ孔位置計測用治具の軸心の位置を計測し、前記軸心の位置を前記被計測ねじ孔の位置とする工程とを含むことを特徴としている。
請求項1記載のねじ孔位置計測用治具によれば、ねじ部とねじ頭部との間にテーパねじ部が形成され、テーパねじ部の一部が被計測ねじ孔の入口近傍でガタなく螺合するので、ねじ孔位置計測用治具の軸心を計測することにより、ねじ孔の軸心の位置を正確に計測することができ、かつ、ねじ孔位置計測用治具の着脱時のガタが少ない状態及び無い状態は、テーパねじ部が僅かにねじ孔の入口近傍と螺合するときだけであるから、着脱が容易である。
請求項2記載のねじ孔位置計測用治具によれば、更に、テーパねじ部とねじ頭部との間に、テーパねじ部側からねじ頭部側へ向かうにつれて広がるようにテーパ部が形成されているので、ざぐりを有する被計測ねじ孔の位置を計測することが可能である。
請求項3記載のねじ孔位置計測用治具によれば、テーパの角度が90度以下(0度を除く)に設定されているので、被計測ねじ孔の有するざぐりが90度以上の場合にその被計測ねじ孔の位置を計測することが可能である。
請求項4記載のねじ孔位置計測用治具によれば、テーパねじ部の勾配θを3乃至5度の角度範囲のうちのいずれかの角度にすることにより、被計測ねじ孔の入口にばり等の突起、被計測ねじ孔の径のばらつき、及び、締め付けトルクのばらつき等の影響を抑え、確実にテーパねじ部を被計測ねじ孔の入口近傍でガタなく螺合させることができる。
請求項5記載のねじ孔位置計測方法によれば、ねじ部とねじ頭部との間にテーパねじ部が形成され、テーパねじ部の一部が被計測ねじ孔の入口近傍でガタなく螺合するので、ねじ孔位置計測用治具の軸心を計測することにより、ねじ孔の軸心の位置を正確に計測することができ、かつ、ねじ孔位置計測用治具の着脱時のガタが少ない状態及び無い状態は、テーパねじ部が僅かにねじ孔の入口近傍と螺合するときだけであるから、着脱が容易である。
以下、本発明に係るねじ孔位置計測用治具、及び、これを用いたねじ孔位置計測方法の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
(ねじ孔位置計測用治具の一実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態を示すものであり、計測対象となるワークのねじ孔(被計測ねじ孔)に固定されるねじ孔位置計測用治具1の構造を示すもので、図1(a)は側面図、図1(b)は正面図である。このねじ孔位置計測用治具1は軸状体をなし、図1に示すように、右側に所定の呼び径のねじが加工されたねじ部11、左側にノギスや3次元測定機での計測に用いる円柱形状のねじ頭部12、ねじ部11とねじ頭部12の間には、ねじ部11側からねじ頭部12側に向うにつれて広がるように径が徐々に大きくなるテーパ形状にねじが加工されたテーパねじ部13を有している。また、本実施の形態では、更に、テーパねじ部13とねじ頭部12との間に、テーパねじ部13側からねじ頭部12側に向うにつれて広がるように径が徐々に大きくなるテーパ形状のテーパ部14を有している。ここで、ねじ部11、ねじ頭部12、テーパねじ部13、及び、テーパ部14のそれぞれの長さをl、l、1、及び、1とする。
また、ねじ頭部12の端面には、スリワリが設けてあるが、これは取り付けの際にマイナスのスクリュードライバーを差し込んで回すためのものであり、十字溝形状にしてプラスのスクリュードライバーを差し込めるようにしてもよいし、また、作業者が手で回転させ締めるのに十分なねじ頭部12の径の場合には、スリワリや十字溝形状は無くてもよい。また、端部には、取り扱い上の安全性を考慮して面取り15がなされている。
ねじ部11の長さlは、孔位置計測用治具1を所定の締め付けトルク(後述)でねじ孔に締め付けたときに、ワークのねじ孔にかじらないだけのねじ山の数を少なくとも備えることが可能な長さがあればよい。また、好ましくは、ねじ山の精度を、JIS(Japanese Industrial Standard)で定められたねじ山の等級の2級程度で作成すれば、ねじ孔との間でガタを有することとなり、ワークへの着脱がスムーズで容易に行える。
テーパねじ部13の勾配θは、3乃至5度の範囲のうちのいずれかにすることが好ましい。理由は、後述する。
また、テーパ部14のテーパ角度Tは、ざぐり形状を有するねじ孔に用いる場合に、ざぐり形状のテーパ角度より小さくしておく必要がある。具体的には、ざぐり形状のテーパ角度は、通常90乃至120度であるから、90度より小さくしておく必要がある(0度を除く)。
ねじ頭部12の円柱形部の長さlは、軸方向に、計測のために接触させるノギスのいわゆる「ジョウ」や「クチバシ」部分を受けるのに十分な長さ、もしくは、3次元測定機のプローブを受けるのに十分な長さがあればよく、また、作業者がねじ頭部12を指で摘んだときのバランスがいいように例えば全体の長さlに対して1/3以上の長さが好ましい。また、ねじ頭部12の円柱形部の径Wは、作りやすさ、摘みやすさ、及び、ノギスや3次元測定機のプローブの受けやすさ(計測のしやすさ)等から、決めてよい。例えば、テーパ部14の最大径またはテーパねじ部13の最大径より小さくして、段付軸形状としてもよい。
また、このようなねじ孔位置計測用治具1は、旋盤やマシニングセンタによる切削加工で作成することができるが、ねじ部11、テーパねじ部13及びねじ頭部12の同軸度を確保するために、これらの各部の加工は、加工工程でセンター軸を設定したら、そのセンター軸を変えずに同時に加工することが好ましい。また、ねじ孔位置計測用治具1を切削加工ではなく転造やヘッダ加工により作成することも可能である。
(ねじ孔位置計測方法)
次に、上述のねじ孔位置計測用治具1を用いたねじ孔位置計測方法について詳述する。図2は本発明に係るねじ孔位置計測方法の主要な工程の一例を示すフローチャートである。
まず、ねじ孔位置計測用治具1は、種々の呼び径についてそれぞれ複数個を用意する(図2ステップS101:以下、省略してS101と示す。他も同様。)例えば、図3に示すようにM6〜M24迄の9種類のねじ孔位置計測用治具1a〜1iをそれぞれ5つ用意し、ケース3に収納して用意しておく。このように種々の呼び径のねじ孔のそれぞれに対応するねじ孔位置計測用治具を複数個準備しておけば、ワークに種々のねじ孔が空けられている場合に対応でき、さらに複数の同じ呼び径のねじ孔が空けられている場合に計測中にねじ孔位置計測用治具1を着脱する必要が無くなる場合があり便利である。
次に、ねじ孔位置計測用治具1のワーク2への固定について、図4を参照して説明する。まず、計測を行うワーク2に空けられたねじ孔21の呼び径に対応するねじ孔位置計測用治具1を複数個用意した中から選択し、ねじ部11の先端部をねじ孔21に位置させ、ねじ孔位置計測用治具1を軸を中心に回転させて(通常は右回り)ねじ部11を徐々に挿入してゆく。ねじ部11のねじ山は、JIS2級程度で作成されているので、ねじ孔21との間でガタを有し、ねじ部11部分の着脱がスムーズで容易に行えるようになされている。
さらに回転させて、ねじ孔位置計測用治具1を所定の締め付けトルクでワーク2のねじ孔21に固定する(S102)。図4に、ねじ孔位置計測用治具1をねじ孔21に固定された状態の断面図を示す。図4に示すようにねじ孔21の入口近傍では、ねじ孔位置計測用治具1のテーパねじ部13がねじ孔21とガタ無しに螺合している。これは、固定の際にねじ孔位置計測用治具1を回転させていくと、テーパねじ部13がねじ孔21の入口近傍で螺合し、さらに回転させ挿入させるとテーパねじ部13の径が徐々に大きくなることによりガタ無く螺合し、所定の締め付けトルクで緩まないように固定されるためである。すなわち、テーパねじ部13がねじ孔21とガタ無く螺合し固定されて、ねじ孔位置計測用治具1の軸心は、ねじ孔21の軸心に一致することになる。また、本実施の形態では、ねじ孔位置計測用治具1の着脱の際のガタが少ない状態及び無い状態は、テーパねじ部13が僅かにねじ孔21の入口近傍と螺合するときだけであるから、着脱は容易である。また、図4に示すようなねじ孔の例(ざぐりが無い)では、テーパ部14は無くてもよい。
また、図5に示すようにねじ孔21がテーパ部221を備えるざぐり22を有する場合、通常、ざぐり22のテーパ部221のテーパ角度Zは90度から120度である。一方、ねじ孔位置計測用治具1のテーパ部14のテーパ角度Tは、90度より小さくなされているので、図5に示すようにざぐり22とテーパ部14は干渉することがなく、ねじ孔位置計測用治具1は、テーパねじ部13とねじ孔21がガタ無く螺合して固定されることになる。
次に、ねじ孔21に取り付けられたねじ孔位置計測用治具1のねじ頭部12を計測することで、ワーク2のねじ孔21の位置を得る(S103)。例えば、図6に示すように、3次元測定機の計測プローブをねじ頭部12の円柱上の3箇所に接触させてねじ孔位置計測用治具1の軸心を求めて、その軸心の基準(計測の際に予め決めておく)からの位置を計測したり、図7に示すようにノギスを用いて軸心の相対位置を計測することができる。このように、ねじ頭部12を計測することで、ねじ孔位置計測用治具1の軸心を計測でき、ねじ孔位置計測用治具1の軸心は、ねじ孔21の軸心に一致するように固定されているので、ねじ孔21の軸心の位置を得ることができる。
また、ねじ孔位置計測用治具1は、上述のようにテーパねじ部13がワーク2のねじ孔近傍に螺合して、ねじ頭部12は常にほぼ一定の高さで固定される。例えば、プログラムされた計測位置に従って自動的にプローブを移動させて計測を行うような3次元測定機での計測を行う際に、ねじ孔位置計測用治具を被計測ねじ孔に固定するだけでねじ孔位置計測用治具の被計測ねじ孔から突出する高さをほぼ等しく取り付けることが容易にできるので、その突出高さに合わせて計測位置をプログラムしておけば、3次元測定機の計測プローブがねじ頭部を確実捉えることができ計測ミスを発生しない。またさらに、図3に示す種々の呼び径に対応するねじ孔位置計測用治具を固定した際にワーク2から突出する長さがほぼ等しくなるように、ねじ頭部12、テーパねじ部13、及び、テーパ部14の各長さの合算値(l+l+l)を等しくすれば、種々の呼び径のねじ孔に対するねじ孔位置計測用治具の被計測ねじ孔から突出する高さをほぼ等しくすることができ、上記と同様に種々の呼び径に対応するねじ孔位置計測用治具を被計測ねじ孔に固定するだけで種々の呼び径に対応するねじ孔位置計測用治具の被計測ねじ孔から突出する高さをほぼ等しく取り付けることが容易にできるので、その突出高さに合わせて計測位置をプログラムしておけば、3次元測定機の計測プローブがねじ頭部を確実捉えることができ計測ミスを発生しない。
ここで、テーパねじ部13の勾配θを3乃至5度の角度範囲のうちのいずれかの角度にする理由を述べる。つまり、ねじ孔21の軸心を求めるために、ねじ孔位置計測用治具1の軸心をねじ孔21の軸心に一致するようには、テーパねじ部13とねじ孔21がガタ無く螺合して固定されることが必要であり、また、自動的に計測をする容易にするために、ねじ頭部12を常にほぼ一定の高さで固定することが必要であるからで、以下に具体的に説明する。
例えば、ねじ孔21の入口にばり等の突起がある場合には、勾配θが5度より大きいと、テーパねじ部13とねじ孔21がガタ無く螺合する前にテーパねじ部13がばり等の突起に当接し易いので、ねじ孔21との間でガタが発生した状態で固定される場合があり、その結果、ねじ孔位置計測用治具1の軸心とねじ孔21の軸心が一致せず、ねじ孔21の軸心を正確に求めることができないことがある。
また、例えば、ねじ孔21の径にばらつきがある場合や、締め付けトルクにばらつきがある場合に、勾配θが3度より小さい場合には、ねじ頭部12がほぼ一定の高さで固定されない。つまり、テーパねじ部13はねじ孔21の径に応じた径でガタ無く螺合するわけであるが、ばらつきによる径の差が、テーパねじ部13の固定される位置の差となるが、勾配θが小さければその差が大きくなる。また、勾配θが小さければテーパねじ部13はねじ孔21に入りやすいので、締め付けトルクの差によりテーパねじ部13の固定される位置の差が大きくなるからである。さらには、テーパねじ部13部分が全て入り込んでしまい、ねじ孔21の入口にテーパ部14が当接してしまうことが発生する場合もあり、その場合には、ねじ孔21との間でガタがある状態で固定されることとなり、ねじ孔位置計測用治具1の軸心とねじ孔21の軸心が一致せず、ねじ孔21の軸心を正確に求めることができないことがある。
従って、テーパねじ部13の勾配θを3乃至5度の角度範囲のうちのいずれかの角度にすることにより、ねじ孔21の入口にばり等の突起、ねじ孔21の径のばらつき、及び、締め付けトルクのばらつき等の影響を抑えることができるのである。
また、締め付けトルクは、ねじのかじりやゆるみなどを発生せず且つねじ孔位置計測用治具1を安定的に固定できるように、また、ねじ頭部12を常にほぼ一定の高さで固定することができるように、ねじ部11及びねじ孔21の呼び径やワーク2の材質等に応じて予めトルク範囲を求めおくことがよい。更に、作業時にトルク管理を行い、例えば、その締め付けトルクに設定されたトルクドライバを用いてねじ孔位置計測用治具1を固定することが好ましい。しかしながら、作業者の手作業でねじのかじりやゆるみなどを発生しないように慎重に締め付けてねじ孔位置計測用治具1を固定することも可能である。
本発明に係るねじ孔位置計測用治具の形状を示す側面図である。 本発明に係るねじ孔位置計測用治具の形状を示す正面図である。 本発明のねじ孔位置計測用治具を用いたねじ孔位置計測方法の工程の一例を示すフローチャートである。 種々の呼び径のそれぞれについてねじ孔位置計測用治具を複数個を用意した一例の図である。 ねじ孔位置計測用治具をねじ孔に固定した様子を示す断面図である。 ねじ孔位置計測用治具をざぐりを有するねじ孔に固定した様子を示す断面図である。 ねじ孔位置計測用治具を用いての計測の様子を示す図である。 ねじ孔位置計測用治具を用いての計測の様子を示す図である。
符号の説明
1 ねじ孔位置計測用治具
11 ねじ部
12 ねじ頭部
13 テーパねじ部
14 テーパ部
15 面取り
2 ワーク
21 ねじ孔
22 ざぐり
221 テーパ部
3 ケース

Claims (5)

  1. 軸状体の軸方向の一方に形成されたものであって、被計測ねじ孔に螺合するねじ部と、
    前記軸状体の他方に形成され、外周がねじ孔位置の計測に用いられる円柱形状のねじ頭部と、
    前記ねじ部と前記ねじ頭部との間に、前記ねじ部側から前記ねじ頭部側へ向かうにつれて広がるテーパねじ部とが形成され、
    前記テーパねじ部の一部が前記被計測ねじ孔の入口近傍で螺合することを特徴とするねじ孔位置計測用治具。
  2. 更に、前記テーパねじ部と前記ねじ頭部との間に、前記テーパねじ部側から前記ねじ頭部側へ向かうにつれて広がるようにテーパ部が形成されている請求項1に記載のねじ孔位置計測用治具。
  3. 前記テーパ部は、そのテーパの角度が90度以下(0度を除く)に設定されている請求項2に記載のねじ孔位置計測用治具。
  4. 前記テーパねじ部は、そのテーパの勾配が3度から5度の範囲のうちのいずれかに設定されている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のねじ孔位置計測用治具。
  5. 前記請求項1乃至4のいずれかに記載のねじ孔位置計測用治具を準備する工程と、
    前記テーパねじ部の一部を前記被計測ねじ孔の入口近傍で螺合させて、前記ねじ孔に前記ねじ孔位置計測用治具を固定する工程と、
    前記ねじ頭部の円柱形状の外周から前記ねじ孔位置計測用治具の軸心の位置を計測し、前記軸心の位置を前記被計測ねじ孔の位置とする工程とを含むことを特徴とするねじ孔位置計測方法。

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