JP2015158411A - 治具およびねじ穴位置測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】正確なねじ穴の位置を測定できる治具及びねじ穴測定方法を提供することを課題とする。【解決手段】軸状体の中心軸方向の一方の側には、先端が不完全ねじ部61の最深位置に螺合するまでねじ穴51の完全ねじ部59に螺合するようなおねじ75を有するねじ部73が形成され、他方の側には、ねじ部73の中心軸と同一直線上にある中心軸を有する柱状のねじ穴測定部77が形成されている治具71をねじ穴51に挿入し、ねじ部73の先端が、ねじ穴51の不完全ねじ部61の最深位置まで螺合させる第1の工程と、治具71のねじ穴測定部77からねじ部73の中心軸の位置を測定し、ねじ部73の中心軸の位置をねじ穴51の中心軸の位置とする第2の工程とを順に行う。【選択図】図1

Description

本発明は、ねじ穴の位置を測定するための治具およびその治具を用いて前記ねじ穴の位置を測定する方法に関する。
一般に、ダイカスト製品等の被加工物に形成されたねじ穴の位置を測定する場合には、ノギスのクチバシや3次元測定器のプローブをねじ穴の内周面に当てて、ねじ穴の位置を測定している。
しかし、ノギスのクチバシがねじ穴に入らず測定ができなかったり、3次元測定器のプローブの当たる位置がねじ山のどの位置に当たっているかで大きな測定誤差が発生したりする。
そこで、治具を用いて、ねじ穴の位置を測定することが提案されている。図6は従来の治具とねじ穴とを説明する図、図7は図6の治具がねじ穴に螺合した状態図を説明する図である。
最初に、図6を用いてねじ穴と治具の説明を行う。
ねじ穴1は、内周面にめねじ3が形成されたねじ穴本体部5と、ねじ穴1の開口を面取りすることにより形成されたねじ穴テーパ部7とからなっている。ねじ穴テーパ部7は、ねじ穴1の中心軸方向に沿って開口に向かうに従って、穴径が漸次的に大きくなるテーパとなっている。
治具11は、軸状体であり、軸状体の中心軸OJ方向の一方の側には、周面にねじ穴1のめねじ3に螺合可能なおねじ13が形成されたねじ部15が形成されている。
軸状体の他方の側には、ねじ部15の中心軸と同一直線上にある中心軸を有する円柱状のねじ穴測定部19が形成されている。ねじ穴測定部19の径はねじ部15のおねじの外径より大きく設定されている。ねじ穴測定部19のねじ部15側には、ねじ穴1の穴テーパ部7に当接可能な当接部21が連設されている。この当接部21は、ねじ部15に行くに従って漸次的に径が小さくなるテーパ部となっている。
次に、図7に示すように、治具11をねじ穴1に挿し、治具11を回転させ、治具11のねじ部15のおねじ13をねじ穴1のめねじ3に螺合させていくと、治具11の当接部21がねじ穴1の穴テーパ部7に当接し、治具11は、その中心軸OJが穴テーパ部7の中心軸OTと一致する。
そして、治具11のねじ穴測定部19の外周からねじ部15の中心軸の位置を測定し、それをねじ穴1の中心軸の位置とする(例えば、特許文献1参照)。
特許第4437905号
しかし、治具11を用いてねじ穴1の中心軸を測定する場合、ねじ穴1のねじ穴本体部5の中心軸と穴テーパ部7の中心軸OTとが同一直線上にあるという前提が必要である。
よって、ねじ穴1は、マシニングセンタを用いて、ねじ穴本体部5の中心軸と穴テーパ部(面取り)7の中心軸OTとが同一直線上なるように形成しなければならない。また、特殊な形状の工具を用いて、穴テーパ部(面取り)7と、ねじ穴本体部5とを同時に形成しなければならない。
一般に、マシニングセンタや特殊な工具を用いないでねじ穴を製造する場合には、以下のような製造方法が用いられる。
(第1の製造方法)
(1) 被加工物に、後述するドリルによる穴加工の際に、ドリルの刃が逃げて、位置精度や穴精度が低下するのを防止するために、センタドリルで位置決め用の穴(センタもみつけ)を開ける。
(2) ドリルで下穴を空ける。
(3) タップで下穴の内周面にめねじを形成する。これにより、図6、図7のねじ穴本体部5が形成される。
(4) 開口部に面取りを行う。これにより、図6、図7の穴テーパ部7が形成される。
(第2の製造方法)
(1) センタもみつけと、面取りとを同時に行うツールで、位置決め用の穴形成と面取りとを同時に行う。これにより、図6、図7の穴テーパ部7が形成される。
(2) ドリルで下穴を空ける。
(3) タップで下穴の内周面にめねじを形成する。これにより、図6、図7のねじ穴本体部5が形成される。
第1の製造方法や、第2の製造方法を用いて製造されたねじ穴では、ねじ穴のねじ穴本体部と穴テーパ部とは、異なる工具で形成される。よって、ねじ穴のねじ穴本体部の中心軸と穴テーパ部の中心軸OTとが同一直線上にあるという保証がない。
このため第1の製造方法や、第2の製造方法を用いて製造されたねじ穴に、図6、図7に示す治具11を用いた場合、ねじ穴本体部の中心軸ではなく、穴テーパ部の中心軸OTを測定することとなり、ねじ穴の正確な位置の測定とならない問題点がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、正確なねじ穴の位置を測定できる治具およびねじ穴測定方法を提供することにある。
上述した課題のうち少なくとも一つを実現するために、本発明の一側面を反映した治具は、終端側の内周面に不完全ねじ部が形成されたねじ穴に挿入される治具の位置から前記ねじ穴の位置を測定する際に用いられる治具であって、該治具は、軸状体であり、該軸状体の中心軸方向の一方の側には、前記ねじ穴に挿入され、先端が前記不完全ねじ部の最深位置に螺合するまで前記ねじ穴の完全ねじ部に螺合するようなおねじが外周面に形成されたねじ部が形成され、前記軸状体の中心軸方向の他方の側には、前記ねじ部の中心軸と同一直線上にある中心軸を有する柱状のねじ穴測定部が形成されていることを特徴とする。
上述した課題のうち少なくとも一つを実現するために、本発明の一側面を反映したねじ穴位置測定方法は、終端側の不完全ねじ部以外は完全ねじ部となっためねじが内周面に形成されたねじ穴の位置を測定する方法であって、軸状体であり、該軸状体の中心軸方向の一方の側には、前記ねじ穴に挿入され、先端が前記ねじ穴の底面に当接するまで前記ねじ穴の完全ねじ部に螺合するようなおねじが外周面に形成されたねじ部が形成され、前記軸状体の中心軸方向の他方の側には、前記ねじ部の中心軸と同一直線上にある中心軸を有する柱状のねじ穴測定部が形成されている治具の前記ねじ部を前記ねじ穴に挿入し、前記ねじ穴のめねじの完全ねじ部に前記治具のねじ部のおねじを螺合させ、前記ねじ部のおねじの不完全ねじ部を前記ねじ穴の不完全ねじ部に螺合させる第1の工程と、前記治具のねじ穴測定部から前記ねじ部の中心軸の位置を測定し、前記ねじ部の中心軸の位置を前記ねじ穴の中心軸の位置とする第2の工程と、を順に行うことを特徴とする。
なお、本明細書で、「不完全ねじ部の最深位置」とは、おねじがそれ以上螺合できないめねじの不完全ねじ部の位置をいう。
本発明の他の特徴は、以下に述べる発明を実施するための形態並びに添付の図面から一層明らかになるであろう。
本発明では、治具のねじ部をねじ穴に挿入し、前記ねじ部の先端が、前記ねじ穴の不完全ねじ部の最深位置まで螺合すると、それ以上の治具の螺合が禁止される。螺合が禁止された際に発生する反力により、治具にはねじ穴から治具を押し出そうとする方向の力が作用し、治具のねじ部のおねじの斜面が、ねじ穴のめねじの斜面に押接し、ねじの調心作用により、ねじ部の中心軸がねじ穴の中心軸に一致するように治具が移動する。
これにより、ねじ穴の中心軸と、治具のねじ部,ねじ穴測定部の中心軸とは同一直線上に位置し、治具のねじ穴測定部の中心軸の位置を測定すれば、ねじ穴の中心軸の位置を測定したこととなる。よって、本発明によれば、正確なねじ穴の位置を測定できる。
また、開口に面取りがないねじ穴でも、正確なねじ穴の位置が測定できる。
本発明の他の効果は、以下に述べる発明を実施するための形態並びに添付の図面から一層明らかになるであろう。
第1実施形態の治具とねじ穴とを説明する図である。 図1の治具の斜視図である。 図1の治具がねじ穴に螺合した状態を説明する図である。 第2実施形態の治具とねじ穴とを説明する図である。 図5は図4の治具がねじ穴に螺合した状態を説明する図である。 従来の治具とねじ穴とを説明する図である。 図6の治具がねじ穴に螺合した状態を説明する図である。
(第1実施形態)
図1−図3を用いて、第1実施形態を説明する。図1は第1実施形態の治具とねじ穴とを説明する図、図2は図1の治具の斜視図、図3は図1の治具がねじ穴に螺合した状態を説明する図である。
最初に、図1を用いてねじ穴の説明を行う。
ねじ穴51は、内周面にめねじ53が形成されたねじ穴本体部55と、ねじ穴51の開口を面取りすることにより形成されたねじ穴テーパ部57とからなっている。
めねじ53は、完全ねじ部59と、終端側(底側)の不完全ねじ部61とからなっている。完全ねじ部59は、ねじ山の頂と谷底の形状が両方とも完全な山形となっているねじ部をいい、不完全ねじ部61は、ねじの加工工具の面取り部または食い付き部などによって作られた山形が不完全なねじ部をいう。
更に、ねじ穴51の底部には、下穴を空けるために用いたドリルにより、底テーパ部63が形成されている。
ねじ穴テーパ部57はねじ穴51の軸方向に沿って開口に向かうに従って、穴径が漸次的に大きくなるテーパ、底テーパ部63はねじ穴51の軸方向に沿って底に向かうに従って、穴径が漸次的に小さくるテーパとなっている。
次に、図1−図3を用いて、治具71を説明する。
図1、図2に示すように、治具71の全体形状は、軸状体となっている。軸状体の中心軸OJ方向の一方の側には、ねじ穴51に挿入されるねじ部73が形成されている。ねじ部73はその外周面に、おねじ75が形成されている。このおねじ75は、先端がねじ穴51の不完全ねじ部61の最深位置に螺合するまで、ねじ穴51の完全ねじ部59に螺合可能となっている。
また、本実施形態では、ねじ部73の中心軸は、軸状体の中心軸OJと同一直線上にある。
軸状体の中心軸OJ方向の他方の側には、ねじ部73の中心軸と同一直線上にある中心軸を有する円柱状のねじ穴測定部77が形成されている。
治具71を中心軸OJ方向と直交する平面に投影すると、ねじ部73以外の部分の投影は、ねじ部73の投影内にあるように形成されている。本実施形態では、ねじ部73の中心軸とねじ穴測定部77の中心軸とは、同一直線上(本実施形態では、治具71の中心軸OJ上)にあり、ねじ穴測定部77の外径は、ねじ部73のおねじ75の谷の径より若干小さくなるように設定されている。このため、ねじ部73の全域にわたって、おねじ75を形成することができる。更に、治具71のねじ穴測定部77も、ねじ穴51内に挿入可能となっている。
ねじ穴測定部77は、軸状体の他方の側の端面となる端面77aを有し、端面77aにマイナスドライバーの先端部が嵌合可能な嵌合溝(直線状の溝:すり割り)79が形成されている。
本実施形態では、ドライバーとして、マイナスドライバーを用い、嵌合溝79は直線状の溝としたが、これに限定するものではない。例えば、ドライバーとしては、他にプラスドライバーや六角ドライバー等がある。そして、プラスドライバーの場合には、嵌合溝は十字状の溝、六角ドライバーの場合には、嵌合溝六角形の溝となる。
次に、図1、図3を用いて、上記構成の治具71を用いて、ねじ穴51の位置を測定する方法を説明する。
図1から図3に示すように、治具71のねじ部73をねじ穴51に挿入し、ねじ部73の先端が、ねじ穴51の不完全ねじ部61の最深位置まで螺合させる(第1の工程)。
治具71のおねじ75の先端が、ねじ穴51の不完全ねじ部61の最深位置まで螺合すると、それ以上の治具71の螺合が禁止される。螺合が禁止された際に発生する反力により、治具71にはねじ穴51から治具71を押し出そうとする方向の力が作用し、治具71のねじ部73のおねじ75の斜面が、ねじ穴51のめねじ53の完全ねじ部59の斜面に押接し、ねじの調心作用により、治具71はそのねじ部73の中心軸がねじ穴51の中心軸OHに一致するように移動する。即ち、ねじ穴51の中心軸OHと、ねじ部73の中心軸と、ねじ穴測定部77の中心軸とは同一直線上(本実施例では、治具71の中心軸OJ)にあり、治具71のねじ穴測定部77の中心軸の位置を測定すれば、ねじ穴51の中心軸OHの位置を測定したこととなる。
なお、本実施形態では、ねじ穴測定部77の少なくとも一部は、ねじ穴51の開口より外部に突出するように形成されている。
治具71のねじ穴測定部77からねじ部73の中心軸の位置を測定し、ねじ部73の中心軸の位置をねじ穴51の中心軸の位置とする(第2の工程)。
治具71のねじ穴測定部77に三次元測定器のプローブを当て、ねじ穴51の中心位置を測定する(第3の工程)。
なお、測定としては、上記実施形態に限定するものではない。
第1ねじ穴、第2ねじ穴の中心間距離を測定する場合には、第1ねじ穴、第2ねじ穴に、第1治具、第2治具のねじ部を各ねじ穴に挿入し、ねじ部の先端が、ねじ穴の不完全ねじ部の最深位置まで螺合させる。ノギスのジョウで第1治具のねじ穴測定部と第2治具のねじ穴測定部とを挟み、第1治具のねじ穴測定部と第2治具のねじ穴測定部外面の距離(L)を測定する。
そして、ノギスの測定値(L)から第1治具のねじ穴測定部の半径(r1)と、第2治具のねじ穴測定部の半径(r2)とを引けば、第1ねじ穴、第2ねじ穴の中心間距離が測定できる。
このような構成の治具およびこの治具を用いたねじ穴の位置測定方法によれば、以下のような効果を得られる。
(1) ねじ穴51に、治具71のねじ部73をねじ穴51に挿入し、ねじ部73の先端が、ねじ穴51の不完全ねじ部61の最深位置まで螺合させ、治具71のねじ穴測定部77の中心軸を測定すれば、ねじ穴51の中心軸の位置を正確に測定できる。
(2) 治具71を中心軸方向と直交する平面に投影すると、ねじ部73以外の部分の投影は、ねじ部73の投影内にあるように形成されている。本実施形態では、ねじ部73とねじ穴測定部77とは同軸上にあり、ねじ穴測定部77の外径は、ねじ部73のおねじ75の谷の径より若干小さくなるように設定されている。このため、ねじ部73の全域にわたって、おねじ75を形成することができる。
更に、治具71のねじ部73のおねじ75の中心軸方向の長さが、ねじ穴51のめねじ53の完全ねじ部中心軸方向の長さに比べて短い場合、即ち、ねじ穴51の深さが深い場合でも、ねじ穴測定部77がねじ穴51内に進入可能となるので、深いねじ穴の位置も正確に測定できる。
(3) ねじ穴51が深い場合でも、ねじ穴測定部77の少なくとも一部が、ねじ穴51の開口より外部に突出するようにすれば、三次元測定器やノギス等を用いて、ねじ穴51の位置を正確に測定できる。
(4) ねじ穴測定部77は円柱状であるので、第1ねじ穴、第2ねじ穴の中心間距離を測る場合に、ノギスのジョウで第1治具のねじ穴測定部と第2治具のねじ穴測定部とを挟み、第1治具のねじ穴測定部と第2治具のねじ穴測定部外面の距離(L)を測定し、第1治具のねじ穴測定部と第2治具のねじ穴測定部外面の距離(L)から第1治具のねじ穴測定部の半径(r1)と、第2治具のねじ穴測定部の半径(r2)とを引けば、第1ねじ穴、第2ねじ穴の中心間距離が容易に測定できる。
(5) ねじ穴測定部77は、軸状体の他方の側の端面となる端面77aを有し、端面77aに直線状の嵌合溝79が形成されている。よって、マイナスドライバーの先端部を嵌合溝79に嵌合させ、マイナスドライバーを用いて治具71を回転させることで、大きなトルクで治具71を回転させることができる。このため、治具71のねじ部73の先端が、ねじ穴51の不完全ねじ部61の最深位置まで螺合させた際に、大きな反力が治具71に作用し、大きなねじの調心作用が作用し、治具71は、そのねじ部73の中心軸がねじ穴51の中心軸OHに一致するように確実に移動する。
よって、正確なねじ穴の位置を測定できる。
(第2実施形態)
図4−図5を用いて、第2実施形態を説明する。図4は第2実施形態の治具とねじ穴とを説明する図、図5は図4の治具がねじ穴に螺合した状態を説明する図である。
本実施形態のねじ穴は、第1実施形態のねじ穴51と同一であるので、重複する説明は省略する。
次に、図4、図5用いて治具171を説明する。治具171の全体形状は、軸状体となっている。軸状体の中心軸OJ方向の一方の側には、ねじ穴51に挿入されるねじ部173が形成されている。ねじ部173は、外周面におねじ175が形成されるとともに、先端には、柱状の当接部181が形成されている。本実施形態の当接部181は、軸状体の中心軸OJ上に中心軸を有する円柱状で、その径は、おねじ175の谷の径より小さな径に設定されている。
このねじ部173のおねじ175は、ねじ部173の先端に形成された当接部181がねじ穴51の底部の底テーパ部63に当接するまで、ねじ穴51の完全ねじ部59に螺合可能となっている。
また、本実施形態では、ねじ部173の中心軸は、軸状体の中心軸OJと同一直線上にある。
軸状体の中心軸OJ方向の他方の側には、ねじ部173の中心軸と同一直線上にある中心軸を有する円柱状のねじ穴測定部177が形成されている。
治具171を中心軸OJ方向と直交する平面に投影すると、ねじ部173以外の部分の投影は、ねじ部173の投影内にあるように形成されている。本実施形態では、ねじ部173の中心軸とねじ穴測定部177の中心軸とは、同一直線上(本実施形態では、治具71の中心軸OJ上)にあり、ねじ穴測定部177の外径は、ねじ部173のおねじ175の谷の径より若干小さくなるように設定されている。
このため、ねじ部73とねじ穴測定部177との境界まで、おねじ175を形成することができる。更に、治具171のねじ穴測定部177も、ねじ穴51内に挿入可能となっている。
ねじ穴測定部177は、軸状体の他方の側の端面となる端面177aを有し、端面177aにマイナスドライバーの先端部が嵌合可能な嵌合溝(直線状の溝:すり割り)179が形成されている。
本実施形態では、ドライバーとして、マイナスドライバーを用い、嵌合溝179は直線状の溝としたが、これに限定するものではない。例えば、ドライバーとしては、他にプラスドライバーや六角ドライバー等がある。そして、プラスドライバーの場合には、嵌合溝は十字状の溝、六角ドライバーの場合には、嵌合溝六角形の溝となる。
次に、図4、図5を用いて、上記構成の治具171を用いて、ねじ穴51の位置を測定する方法を説明する。
図4、図5に示すように、治具171のねじ部173をねじ穴51に挿入し、ねじ部73の先端に形成された当接部181が、ねじ穴51の底テーパ部63に当接するまで螺合させる(第1の工程)。
治具71の当接部181が、ねじ穴51の底に当接すると、それ以上の治具71の螺合が禁止される。当接部181が、ねじ穴51の底に当接し、螺合が禁止された際に発生する反力により、治具171にはねじ穴51から治具171を押し出そうとする方向の力が作用し、治具171のねじ部173のおねじ175の斜面が、ねじ穴51のめねじ53の完全ねじ部59の斜面に押接し、ねじの調心作用により、治具171はそのねじ部173の中心軸がねじ穴51の中心軸OHに一致するように移動する。即ち、ねじ穴51の中心軸OHと、ねじ部73の中心軸と、ねじ穴測定部77の中心軸とは同一直線上(本実施例では、治具71の中心軸OJ)にあり、治具171のねじ穴測定部177の中心軸の位置を測定すれば、ねじ穴51の中心軸OHの位置を測定したこととなる。
なお、本実施形態では、ねじ穴測定部177の少なくとも一部は、ねじ穴51の開口より外部に突出するように形成されている。
治具171のねじ穴測定部177からねじ部173の中心軸の位置を測定し、ねじ部173の中心軸の位置をねじ穴51の中心軸の位置とする(第2の工程)。
治具171のねじ穴測定部177に三次元測定器のプローブを当て、ねじ穴51の中心位置を測定する(第3の工程)。
なお、測定としては、上記実施形態に限定するものではない。
第1ねじ穴、第2ねじ穴の中心間距離を測定する場合には、第1ねじ穴、第2ねじ穴に、第1治具、第2治具のねじ部を各ねじ穴に挿入し、ねじ部の先端が、ねじ穴の不完全ねじ部の最深位置まで螺合させる。ノギスのジョウで第1治具のねじ穴測定部と第2治具のねじ穴測定部とを挟み、第1治具のねじ穴測定部と第2治具のねじ穴測定部外面の距離(L)を測定する。
そして、ノギスの測定値(L)から第1治具のねじ穴測定部の半径(r1)と、第2治具のねじ穴測定部の半径(r2)とを引けば、第1ねじ穴、第2ねじ穴の中心間距離が測定できる。
このような構成の治具およびこの治具を用いたねじ穴の位置測定方法によれば、以下のような効果を得られる。
(1) ねじ穴51に、治具171のねじ部173をねじ穴151に挿入し、ねじ部173の先端に形成された当接部181が、ねじ穴51の底に当接させ、治具171のねじ穴測定部177の中心軸を測定すれば、ねじ穴51の中心軸の位置を正確に測定できる。
(2) 治具171を中心軸方向と直交する平面に投影すると、ねじ部173以外の部分の投影は、ねじ部173の投影内にあるように形成されている。本実施形態では、ねじ部173とねじ穴測定部177とは同軸上にあり、ねじ穴測定部177の外径は、ねじ部173のおねじ175の谷の径より若干小さくなるように設定されている。このため、ねじ部173の全域にわたって、おねじ175を形成することができる。
更に、治具171のねじ部173のおねじ175の中心軸方向の長さが、ねじ穴51のめねじ53の完全ねじ部中心軸方向の長さに比べて短い場合、即ち、ねじ穴151の深さが深い場合でも、ねじ穴測定部177がねじ穴51内に進入可能となるので、深いねじ穴の位置も正確に測定できる。
(3) ねじ穴51が深い場合でも、ねじ穴測定部177の少なくとも一部が、ねじ穴51の開口より外部に突出するようにすれば、三次元測定器やノギス等を用いて、ねじ穴51の位置を正確に測定できる。
(4) ねじ穴測定部177は円柱状であるので、第1ねじ穴、第2ねじ穴の中心間距離を測る場合に、ノギスのジョウで第1治具のねじ穴測定部と第2治具のねじ穴測定部とを挟み、第1治具のねじ穴測定部と第2治具のねじ穴測定部外面の距離(L)を測定し、第1治具のねじ穴測定部と第2治具のねじ穴測定部外面の距離(L)から第1治具のねじ穴測定部の半径(r1)と、第2治具のねじ穴測定部の半径(r2)とを引けば、第1ねじ穴、第2ねじ穴の中心間距離が容易に測定できる。
(5) ねじ穴測定部177は、軸状体の他方の側の端面となる端面177aを有し、端面177aに直線状の嵌合溝179が形成されている。よって、マイナスドライバーの先端部を嵌合溝179に嵌合させ、マイナスドライバーを用いて治具171を回転させることで、大きなトルクで治具171を回転させることができる。このため、ねじ部173の先端に形成された当接部181が、ねじ穴51の底に当接させた際に、大きな反力が治具171に作用し、大きなねじの調心作用が作用し、治具171は、そのねじ部173の中心軸がねじ穴51の中心軸OHに一致するように確実に移動する。
よって、正確なねじ穴の位置を測定できる。
51 ねじ穴
53 めねじ
55 ねじ穴本体部
57 ねじ穴テーパ部
59 完全ねじ部
61 不完全ねじ部
71 治具
73 ねじ部
75 おねじ
77 ねじ穴測定部

Claims (8)

  1. 終端側の内周面に不完全ねじ部が形成されたねじ穴に挿入される治具の位置から前記ねじ穴の位置を測定する際に用いられる治具であって、
    該治具は、軸状体であり、
    該軸状体の中心軸方向の一方の側には、
    前記ねじ穴に挿入され、先端が前記不完全ねじ部の最深位置に螺合するまで前記ねじ穴の完全ねじ部に螺合するようなおねじが外周面に形成されたねじ部が形成され、
    前記軸状体の中心軸方向の他方の側には、
    前記ねじ部の中心軸と同一直線上にある中心軸を有する柱状のねじ穴測定部が形成されている
    ことを特徴とする治具。
  2. 終端側の内周面に不完全ねじ部が形成されたねじ穴に挿入される治具の位置から前記ねじ穴の位置を測定する際に用いられる治具であって、
    該治具は、軸状体であり、
    該軸状体の中心軸方向の一方の側には、
    前記ねじ穴に挿入され、先端が前記ねじ穴の底面に当接するまで前記ねじ穴の完全ねじ部に螺合するようなおねじが外周面に形成されたねじ部が形成され、
    前記軸状体の中心軸方向の他方の側には、
    前記ねじ部の中心軸と同一直線上にある中心軸を有する柱状のねじ穴測定部が形成されている
    ことを特徴とする治具。
  3. 前記治具を中心軸方向と直交する平面に投影すると、
    前記ねじ部以外の部分の投影は、前記ねじ部の投影内にあることを特徴とする請求項1または2記載の治具。
  4. 前記ねじ穴に挿入された前記ねじ部の先端が、前記ねじ穴の不完全ねじ部の最深位置まで螺合した際に、
    前記ねじ穴測定部の少なくとも一部は、前記ねじ穴の開口より外部に突出することを特徴とする請求項1または3記載の治具。
  5. 前記ねじ穴に挿入された前記ねじ部の先端が前記ねじ穴の底面に当接した際に、
    前記ねじ穴測定部の少なくとも一部は、前記ねじ穴の開口より外部に突出することを特徴とする請求項2または3記載の治具。
  6. 前記ねじ穴測定部は、
    前記軸状体の他方の側の端面となる端面を有し、
    該端面にドライバーの先端部が嵌合可能な嵌合溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の治具。
  7. 終端側の内周面に不完全ねじ部が形成されたねじ穴に挿入される治具の位置から前記ねじ穴の位置を測定する方法であって、
    軸状体であり、該軸状体の中心軸方向の一方の側には、前記ねじ穴に挿入され、先端が前記不完全ねじ部の最深位置に螺合するまで前記ねじ穴の完全ねじ部に螺合するようなおねじが外周面に形成されたねじ部が形成され、前記軸状体の中心軸方向の他方の側には、前記ねじ部の中心軸と同一直線上にある中心軸を有する柱状のねじ穴測定部が形成されている治具の前記ねじ部を前記ねじ穴に挿入し、前記ねじ部の先端が、前記ねじ穴の不完全ねじ部の最深位置まで螺合させる第1の工程と、
    前記治具のねじ穴測定部から前記ねじ部の中心軸の位置を測定し、前記ねじ部の中心軸の位置を前記ねじ穴の中心軸の位置とする第2の工程と、
    を順に行うことを特徴とするねじ穴位置測定方法。
  8. 終端側の内周面に不完全ねじ部が形成されたねじ穴に挿入される治具の位置から前記ねじ穴の位置を測定する方法であって、
    軸状体であり、該軸状体の中心軸方向の一方の側には、前記ねじ穴に挿入され、先端が前記ねじ穴の底面に当接するまで前記ねじ穴の完全ねじ部に螺合するようなおねじが外周面に形成されたねじ部が形成され、前記軸状体の中心軸方向の他方の側には、前記ねじ部の中心軸と同一直線上にある中心軸を有する柱状のねじ穴測定部が形成されている治具の前記ねじ部を前記ねじ穴に挿入し、前記ねじ部の先端が前記ねじ穴の底面に当接するまで螺合させる第1の工程と、
    前記治具のねじ穴測定部から前記ねじ部の中心軸の位置を測定し、前記ねじ部の中心軸の位置を前記ねじ穴の中心軸の位置とする第2の工程と、
    を順に行うことを特徴とするねじ穴位置測定方法。
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