JP2005180891A - 焼成炉 - Google Patents

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    • Y02A40/928Cooking stoves using biomass

Abstract

【課題】 従来の簡易炉には、焼成日的が単一化したものが多い。何種かの焼成目的を試みたいとした時、その目的別に簡易炉を購入しなければならない。又簡易炉として手軽、便利、簡単が重要視されすぎ、それぞれに課題を残したものも多い。
【解決手段】 本発明の焼成炉は、1,300℃の耐熱能力を持ち、その範囲内であれば炉部の組替え専用容器具の使用で多目的焼成を可能にしたものである。本焼成炉で木炭を製造し、その木炭を使用し、他の焼成目的を実施すると、その焼成に必要な燃料費は、ほとんどゼロとなる。又、100パーセント炭火焼き陶器を製造し自然食品と言える燻製、パンも製造できる。温度調整が容易で不完全燃焼というものがなく、高低温度の区別なく様々な焼成作業を可能にする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、木炭(竹炭)、アート木炭(アート竹炭)、陶器(野焼き土器、炭火焼き陶器)燻製(温燻製、冷燻製)鉄・ガラス工芸など、さまざまな焼成作業が同一の簡易焼成炉で可能にしたものであり、その焼成目的物、量、時間・温度調整に応じて炉の体型を組替え、炉内容量も変動できる。又目的に応じた専用容器具に関したものである。
従来の発明では、簡易木炭炉は木炭を製造するために、その特徴、利点を生かした専用炉であり、陶器は陶器専用の炉(窯)が発明されている。中には2種類兼用というものもあるが、ほとんどがその製造目的に合った単一のものといってよい。又、簡易炉としての、手軽さ時間短縮の利点を重視するため軽量化、小型化され一度の焼成で製造できる目的の量が少量になっている。そのために、炉の容量も固定され、製造目的が少量多量にかかわらず完成までの消費燃料にほとんど差がなくなり、焼成材の量の割には高価になってしまうものが多い。
特開2001−131559号公報(第3項図1) 特願平11−372523号(第8項図1表1) 特開2003−105341号公報(第5項図2、図6) 特開2000−345167号公報(第5項図1、図2) 特開2000−44964号公報(第3項図1) 特開2000−146450号公報(第4項図3) 特開2003−34571号公報(第5項図1、図2) 大和工業パンフレット2001簡炭炉
木炭炉についても、それぞれの利点、特徴を強調した簡易木炭炉が発明されている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)。簡易木炭炉の大きな利点は、手軽さと短時間焼成です。焼成方法は、それぞれ異なった特徴を持っているが、手軽さ、短時間焼成を追求するために、いくつかの共通点が出来る。手軽さのために軽量化し、一人でも移動、運搬が可能な可般式で、そのため炉(窯)全体が小型化される(特許文献1、特許文献3、特許文献4、特許文献5)。小型化されると、炭材焼成室部も小さくなり追焚焼成室部も、炭材の量に合ったものとなり。すなわち炭材焼成室部、追焚焼成室部、排煙装置とが一体化された炉となる。その結果、1回の焼成でできる完成木炭量は固定され少量となる。又固形燃料を使用の炉の場合は、追焚焼成口が小さいため、追焚用薪は、焼成口に合わせて加工する手間を有する(特許文献1、特許文献4)。
木炭の焼成方法にも、その炉に合った特徴を活かした簡易木炭炉が発明されている。従来の焼成方法に多くみられるのは、追焚燃焼した、熱、焔が直接炭材焼成室に入り込み炭材を燃焼するというもので(特許文献4)、この方法では、追焚焼成室から追焚燃料の熱と同時に空気(酸素)も混合されて炭材焼成室に流入する。炭材は蒸し焼き状態にはならず、燃焼発熱で温度上昇となる。又排煙部が炉室上部にあるため熱が蓄積されず高温(700℃から900℃、竹炭1000℃以上)焼成にはならず、結果的に木炭の表面が燃焼して灰化比率が多くなり木炭としての完成率(歩留まり)が少なく、良質の木炭ができない。
近年は、固形燃料だけでなく、灯油、ガスといった気体・液体燃料の簡易木炭炉も発明されている(特許文献3、特許文献4、特許文献5)。液体燃料焼成は手軽さでは最良といえる。他に電熱もある。良質の木炭の条件とは何かという事が問われる。おおくは炭材(原木材)の質とか、木の種類が評価の対象となる。しかし、簡易木炭炉の特徴は、原木材もさる事ながら廃材から割箸のはてまで木炭とし製造できる事にある。いわばリサイクルとして活用できるという事である。良質の木炭とは、木炭として純度もまた対称となる。液体燃料は、陶器簡易炉にもよく使われる。陶器簡易炉では、液体燃料をガス化して、空気との混合比率を最大限に活かす装置が取り付けられる、そうしなければ、高温(1200℃以上)を確保できないからである。しかし液体燃料を採用している簡易木炭炉では、その装置を常設しているものはない。従来の液体燃料を焼成燃料としている炉では、良質の木炭を完成させるために必要な温度(700℃から900℃、竹炭では1000℃)は、確保できないのである。
の項で、良質の木炭とは温度と純度が条件である事を述べた。それに加えて、焼成中空気に触れることが少なく灰化比率が少ない事も条件の1つになる。すなわち蒸し焼き(還元焼成)である。液体燃料を使う事には、もう1つの問題が残る。木炭の焼成過程で大量の排煙が出る。木炭は、この排煙を孔室内に取り込む、不完全燃焼による、排ガスも同時に吸収することになる。良質の木炭とは、限りなく炭素に近く不純物が少ない事が要求される。それを解決するのが温度である。低温焼成(300℃から400℃)では、木炭の孔室内の不純物を排除する事はできない。700℃以上の高温焼成が条件となる。従来の液体燃料簡易木炭炉ではこの温度の確保に疑問が残る。又、温度の確保が可能としてもそのために費やす時間は、その分長くなる。燃料費が高価になり高温確保の為の酸素量が増え灰化率を高める。
簡易木炭炉の特徴である手軽さには炉の軽量化、すなわち1人で持ち運び移動が容易にできるという可搬式が多くある。簡易木炭炉を軽量化するためには、小型化するか耐熱材を耐熱ボード、耐熱ウールにすることしかない。特許文献の多くは耐熱材・断熱材と記載しているだけで、素材名がないので判断はつきませんが特許文献3のように耐熱材を使用しないものも有る。特許文献1の簡易木炭炉は、高温焼成可能で、酸素も炭材焼成室に流入されにくいため良質の木炭が製造できると予想される。この簡易木炭炉は軽量化のために本体内壁全体と仕切り板に耐熱ボードを使用している(大和工業簡炭炉パンフレット2001)。本体重量27kgと軽量で移動運搬が手軽にできるものである。しかし、耐熱ボードは高温で劣化します、ただ高温にさらされているだけであれば問題ありませんが簡易木炭炉は、炭材を入れ、焼成した完成木炭を炉内から取り出し、炉内を掃除するという工程がある。高温のために劣化した耐熱ボードは炭材、木炭の出し入れの度に、それが触れ磨耗して痩せていきます。耐熱ボードが劣化・磨耗して薄くなると高熱が外に放出され外皮も変形する可能性がある。耐用回数20回ほどで劣化・磨耗します、仕切り版も耐熱ボードであるため劣化破損します。内壁ボードよりも少ない耐用回数で劣化・破損する。それによって新しい耐熱ボードに交換することにより高価になっている。劣化した耐熱ボードの上には重量物は乗せる事ができなくなる。
簡易木炭炉の中窯載網に金属(鉄・ステンレス等)が使われている事が多い(特許文献3、特許文献4、特許文献5)。従来の簡易木炭炉では温度がさほど高熱といえないので影響は少ないかもしれないが、金属は高熱を加え冷やすという事を繰り返し行うと劣化してきて痩せていく。高熱によって変形するという事もある。炭材からは必ず排煙に混じって木酢液が排出される。木酢液は強酸性である。燻製装置を兼用している炉(特許文献3)は、食材から肉汁、魚汁が出る、これらはすべて金属を腐蝕させる。簡易木炭炉は、小型化されているものが多い、その上、中窯載網等に金属を使用すると冷却時間が早まる。温度の急上昇急冷却は木炭が完成した時、屑炭のように小さく割れてしまう、できるだけ原木の形を残したい時は、ゆっくりと蒸し上げる、ゆっくりと10時間以上かけて冷やす事が望ましい、特に花、木、果物などのようなアート木炭は、冷却時間を十分に取らなければならない。
簡易炉の中でも、簡易陶器炉(窯)がもっとも普及しているといってよい。高熱を得るために灯油、ガス、電気といったものが熱源となったことが大きく簡易陶器炉を飛躍させた。簡易陶器炉でも特徴ある発明がある。登り窯の原理を取り入れて、簡易窯を積み上げることにより焼成容量を変動できるものだ(特許文献6)。陶器焼成には、酸化焼成と環元焼成とがあり又このバランスによって焼き上がりの良し悪しが、決まる場合もある。野焼き土器にも酸化焼成と環元焼成がある。この簡易窯は、野焼き土器酸化焼成を主体にしたものと思われる。登り窯を原理に作られているので、下から順次温度が上がっていくが上部窯と下部窯の温度差ができてしまう。温度差を均一にするためには各部窯の燃料投入口より燃料を補充する追い焚きをしなければならない。その度に投入口を開くのでその時空気が焼成室に流入してしまう。陶器は焙りから始まると言っていいほど焙りは最初の大事な工程のなる。ここでも温度差と温度調整がむずかしくなる。
簡易陶器炉は、ガス、灯油、電気を熱源としているものが主流である。陶芸家は所有の窯の範囲内でいろいろな焼き方に挑戦を試みる。その時に対象焼き物素地を他の焼き物素地から隔離して保護溶器内に入れて焼成する。この容器(匣鉢)には炭・藁・籾・コーヒー穀など目的焼成雰囲気によって焼き物素地の回りに入れられる。焼き方は、炭・籾などを少量入れて容器を密封状態で焼成したり、炭・籾などをいっぱいにして容器を積み上げる時容器と容器の間に陶器片をかませて隙間を作って焼成したりする。はじめから一部通気部分が有るものもある(特許文献7)。入れた炭材を芯まで炭化させたり、容器(匣鉢)中央まで熱を均一にするためだ。目的焼成雰囲気を出すために入れられる炭材には、炭・藁・コーヒー穀・石炭・コークス・鋸屑などいろいろ使われる。その素材によってでき上がりに変化をもたらす。同じ藁でも米藁、モチ米藁、ススキ、ヨシと微妙に違ってくる。木炭・鋸屑も原木の種類が違うと同様である。炉(窯)で使われる燃料も、灯油・重油などの液体燃料、気体燃料でも天然ガス、都市ガス、プロパンガスなどが有る。容器で覆った陶器素地も中に入れた炭材が灰化した時、この熱源としている燃料からの排ガスの影響をうける。今陶芸の中でこの容器を使い素材を炭化させて炭火焼きと称している陶器がある、これらは前記した方法で炭火焼成したものである。すなわち本来の熱源は液体燃料、気体燃料が主流となっていて初めから最後まですべて木炭という100パーセントの炭火焼き陶器ではない。にもかかわらず、容器内の素地の回りに炭化物を入れただけで炭火焼き陶器と称している。
簡易木炭炉の中にも燻製装置を兼用しているものもある(特許文献3)。燻製の場合、温燻製と冷燻製とがあるが、この簡易炉の場合、温燻製のみを目的としている。この炉での温燻製は、温度的には問題なく、燻製を製造することができる。しかし
でも記したように、液体燃料、気体燃料から排ガスが香り木の煙といっしょに燻製される食材に付着するおそれがある。特に鉱物油を原料とした燃料からの不完全燃焼による排ガスには注意を要する。
本発明は、製造目的の中で焼成工程を持つ分野に於いて単一的な簡易炉ではなくできる限り多くの焼成作業が1台の簡易炉で可能にする総合的な焼成炉を提供しようとするものだある。焼成工程を有する代表的な業界は、木炭、陶器、燻製、ガラス・鉄工芸など多種にわたる。その時の焼成目的によって焼成素材、時間、量、温度、方法、場所など条件もまた多種となる。
上記したいろいろな条件を同一の簡易炉で多様化するために、炉内容量を変動させる事により素材量、時間、温度の調整が可能で、焼成目的の種類で前側追焚焼成室(A−13)・中央素材焼成室(A−12)・後側排煙室部(A−14)・中間容量変動炉(A−11)・上部蓋炉(A−1)とに分離して使用できる。
焼成目的によって、その焼成を達成するために必要な専用の容器を使用しなければならない事がある。例えば木炭製造の中でも、アート木炭製造の場合は、目的焼成素材を他の炭材から保護しなければならない。炭火焼き陶器の中でも、木炭だけで焼く炭火焼と、籾、藁、コーヒー殻、鋸屑を炭にして焼く炭火焼きとは区別しなければならない。燻製製造に於いても温燻製と冷燻製がある。これらは専用の容器具によってより効果が発揮される。焼成目的に応じて使用することにより1台の簡易焼成炉で多種の焼成作業を可能にしたものである。
本発明の最大特徴となるのは1台の焼成炉で多種の焼成目的を可能にしたというものです。そして単一目的の焼成に於いて目的素材の量を変動できるという画期的な簡易焼成炉といえる。従来の簡易炉は、その特徴を活かすために小型化され一度に焼成される素材は少量になっている。これは簡易炉が小型化したために追焚焼成室も比例して小さくなり、小さくなった追焚焼成の熱量に合った素材量になるからである。本発明である簡易焼成炉は追焚焼成室(符号A−13以後符号のみ記載)と素材焼成室A−12を同一体としないで分室化することによって追焚材を大量投入可能にして、焼成素材に必要な熱量を確保できるようにしたものである。追焚焼成室A−13の上部には蓋式の追焚材投入口A−5があり、焼成送風口A−6から覗きながら、焔炎を見て追焚材を投入できる。従来の簡易木炭炉のように追焚焼成口が小さいために、その口の大きさに合わせて薪などを加工する必要もない。追焚焼成室の熱量と時間で素材焼成室炉の炉本体温度と焼成時間が決まり良質の木炭が完成する。炭材焼成室の容量を大きくして炭材を増やしても追焚焼成室の熱量を大きくして炭材焼成室に送ることができればその分時間が延びるだけで大量の木炭が製造できる。したがって炭材となる原木(間伐材)、廃材などの量が多い時、又、少し時間に余裕のある時は、中間容量変動炉A−11を本体に載せそれから上部蓋A−1を載せる事により素材焼成室内容量を増やし焼成することができる。
追焚焼成室と炉本体が区分されたものもある(特許文献2)。この簡易木炭炉は設置型の大型のもので、耐熱レンガを使用しているため温度の確保は十分なものといえる。しかし大型で容量固定型なので一般の人が趣味で木炭を製造するという訳にはいかない、1回の炭材が500kgから600kg必要となり、業務用といっていいだろう。もう1つの問題点は追焚焼成室が上部室と下部室に区別されている事である。区別されているために、それぞれの室が小さくなり追焚材を入れても10分から15分で燃焼してしまい、その度、追焚材を投入することになる。そして炭材焼成室の上部の温度が上がると種火を下部に移し新たに下部燃焼部に着火しなければならない。焼成中のこの工程の手間もさることながら上部から下部へ種火を移動して下部着火により下部燃焼焔が安定するまで炭材焼成室内に空気(酸素)が流入し続ける。前述したように良質の木炭は、いかに炭材を空気に触れる時間を少なくするかにかかっている。しかも炉内でせっかく無酸素状態で炭材が蒸されている所へ空気が流入するので炭材が灰化したり、炉入口付近の炭材が燃焼してしまう。本発明の焼成炉は追焚焼成室A−13を一室にして素材焼成室本体A−12の入口部を耐熱レンガで仕切り、この仕切りレンガA−24に上部焔熱通り口、下部焔熱通り口A−8を設けたものである。さらに追焚焼成室上部に追焚投入口A−5を設け、追焚材を投入する時だけ蓋を開けることで上下の火種移動の工程を省き追焚材の投入が敏速にできるため素材焼成室への空気の流入を防ぐことができる。追焚焼成室で着火した熱煙は、上部焔熱通り口A−8を通って素材焼成室内上部に溜まり、それが下部へ移動して素材焼成室後側の排煙室A−14を通って煙突A−15へと排出される。この時炉室内の空気も押し出され素材焼成室内は無酸素状態になっていく、追焚焼成室内の燃焼が安定期に入ると追焚焼成室内も上部から高熱が蓄積されていき素材焼成室の炭材も上部が蒸されて、高温が蓄積されると追焚焼成室の焔熱も自動的に下部焔熱通り口A−8と通炎溝A−22から流入するようになる。これで素材焼成室内の温度が均一化され炭材の不純物も排煙と共に排出され炭材の自己発熱も加わって、炉内温度が上昇していく。
木炭というものは、焼成過程で蒸すという工程があれば間違いなくできる。温度が多少低くても失敗することはない。極端にいうとアルミホイルに木片を包みガスコンロの上で焼いてもホイルに包まれて蒸されているので木炭はできる。しかしたとえ趣味であっても良質の木炭、良質の木酢液を製造したいものである。追焚焼成室の火種が安定し素材焼成室内の温度が上昇してくると排煙室A−14から煙突A−15を通り、排煙が放出される。この時、焼成室内と煙突の温度差で排煙が冷やされ排煙内の水分が分離して木酢液抽出口A−19から落ちてくる。煙突は長ければ長いほど煙の冷却が進み、木酢液(水分)を落として乾いた煙が煙突から排出される。焼成素材(炭材)が竹であった場合、竹酢液が抽出される。炭材が木材である時は700℃以上、竹である時は1,000℃以上が望ましい。普段の焼成では前側焼成送風口A−6からブロアーを使って送風するだけで追焚焼成室A−13の追焚材は燃焼して焔熱だけが素材焼成室内に入っていく。しかし追焚材や炭材の水分が多かったり外気が冷えていたり、風の流れが弱く排煙の放出がスムースにいかない事もある。追焚焼成室送風口A−6からの送風をあまり強力にすると、素材焼成室内に空気を送り込む恐れがある。その時煙突A−15に設けられた排煙吸引口A−16からブロアーで送風し排煙の吸引力を高め、炉内の熱循環を促進する事で温度を上昇させて行く、高熱を確保する上でもう一つ重要なのがロストルA−7である。追焚焼成室で燃焼した追焚材は灰化して追焚焼成室下部に溜まる。これが蓄積すると仕切りレンガ下部の焔熱通り口A−8と通炎溝A−22の入口を妨いでしまう。ロストルは火種を残し灰だけを下に落とし、灰だけを取り除く事ができる。従来の簡易木炭炉では追焚燃焼口が小さいために溜まった灰を取り除こうとすると火種も一緒に取り出してしまう。又、ロストルに45°の勾配をつける事によって送風炎通もスムースになる。
本発明の簡易焼成炉は、多目的焼成を可能にしている。焼成目的によってその温度差はまちまちである。陶器焼成では1,300℃になり燻製製造では150℃前後で十分である。特許文献2のように木炭製造という単一目的であれは竹炭製造の1,000℃を確保できれば目的は達成される。耐熱レンガ規格は普通114×65×230(ミリ)となっている。特許文献2は65ミリを炉本体耐熱材の厚さとしている。本発明焼成炉は114ミリを耐熱材厚さとしている。耐熱温度は1,500℃としている。さらに全本体部の外皮A−1,A−11,A−12は、設置式、可搬式によって、スチール板、ステンレス板を使用するが外皮と耐熱レンガA−2の間に耐熱ウールA−21(耐熱ボード)を使用している。簡易木炭炉のように焼成目的が木炭だけに限られている場合、耐熱としては65ミリで十分効果が得られる。しかし前述したように炭材が燃焼する過程で排煙が多量にでる。排煙中には木酢液が混入している木酢液は強酸性で金属を腐蝕する、又、金属は高熱でも腐蝕を促進する。必要な耐熱温度はクリアできても炉の耐用年数が短いものになれば結果的に高価なものとなる。耐熱材(レンガ)114ミリと耐熱ウールを併用する事により炉全体の耐用年数を延ばす事ができる。さらに、本焼成炉は、焼成中本体からの放熱により、それぞれの焼成室本体の外皮の変形を防ぐため、本体上部蓋A−1屋根部を円形とし垂直部を変形防止アングルA−3で固定している。中間容量変動炉A−11、素材焼成炉本体部A−12も変形防止アングルを回し、炉の変形防止に勤めている。
焼成目的によって、炉内温度を確保するために追焚焼成室A−13を炉本体から分離し鞴(ふいご)の原理を利用して、仕切りレンガA−24の下部焔熱通り口から直接、ブロアーで送風し素材焼成室の温度を上昇させる事ができる。例えば鉄(鍜冶)、ガラス工芸の時の木炭温度上昇の時がそれである。追焚焼成室は設置式の場合、蝶板A17で分離可能とし、可搬式の場合、楔(くさび)で完全分離、接続を可能にするものである。後側排煙室A−14も同様となっている。特許文献2や本発明の設置式は、簡易炉の焼成及び作業条件が整っていれば、移動運搬の必要はない。特に木炭製造は木炭を蒸すことで多量の煙が煙突から排出される。いくら小さな簡易木炭炉でも、これは避けて通れない事である。だから市街地内ではよほど条件が揃わなければ簡易木炭炉は使用できない。郊外で加工場が有り、排煙の風向きも気にしなくてよい場所があれば、設置式簡易炉が望ましい。しかし、趣味で木炭を製造してみたい、野焼き土器を焼いてみたいという人のすべたがこの条件を備えているとは限らない、そのためには移動運搬が可能な可搬式が求められる。本発明焼成炉は耐熱温度を高温に設定して製作されている。特許文献1のように耐熱ボードのみで製作されていない。耐熱レンガを使用し、しかも114ミリ使用で製作されているのでレンガ枚数も多い、この重量物を可搬式にするために、煙突を除いて5個のブロックに分離可能とした。又焼成目的もこれにより多様化できる。素材焼成室以外は1名から2名で取り扱う事ができ、焼成室本体も3名から4名で移動・運搬が可能である。簡易木炭炉は市街地では、使用できなかったが本発明の焼成炉は多目的に使用できるため、例えば市販の木炭を購入して炭火焼き陶器を焼いたり、燻製、鍜冶、ガラス工芸パン焼き等は、始めから木炭を使用するため排煙が少なく市街地でも使用することができる。すなわち木炭製造や、野焼き土器製造を目的としない人も、陶器、燻製、鍛冶、ガラス工芸、パン焼きなど、自分の焼成目的に合わせて、使用することができる。分離式になっているため可搬だけでなく焼成作業後の屑炭の処理、炉内清掃も簡単にできる。
従来の簡易炉は、木炭を製造するために薪、灯油、ガス等を熱源として焼成し、陶器は灯油、ガス、電気を熱源としているものが多い。本発明の焼成炉は木炭を熱源として焼成目的とするものが多い、木炭を製造する条件が整っていればいくらでも木炭を製造することが出来る。木炭を製造できる場所が有れば野焼き土器も製造できる条件に有るという事となる。炭火焼き陶器、又は、同じ炭火焼きでも、籾、鋸屑、コーヒ殻などの陶器焼成にも、木炭を大量に使用する。鉄(鍜冶)ガラス工芸、パン焼きもまた木炭を使用する。炭材となる原木(間伐材)、廃材(建築廃材など)、追焚材が確保できるのであれば木炭を多量に製造し貯める事が出来る。この木炭を使って陶器をはじめとするいろいろな焼成目的を行なう事によって、その焼成にかかる熱源費は、限りなくゼロに近くなる。自分で製造した木炭で陶器を焼く、鍜冶ガラス工芸をする、パンを焼く、すべて1台の簡易焼成炉で出来る事になる。もちろん自分で製造した木炭でバーベキューをする事もできる。焼成目的に合せて、必要と思われる量だけ、木炭を製造することが出来る。従来の単一焼成目的の簡易炉も、その目的によって焼成時間が異なる。灯油、ガス、電気等それぞれ利点はあっても、熱源費は、それなりに高価になる。市販購入木炭でも同じ事が言える。自己製造木炭で他の焼成目的が可能となった時、この熱源費は非常に安価なものとなる。タダ同然と言ってもよい。
従来の簡易木炭炉の多くは、木、草花、果実など(以下アート木炭という)も、炭化できることとなっている、中にはアート木炭専用(特許文献5)のようなものもある。特許文献3,4のようにアート木炭素材を入れると、やはり専用となってしまう。アート木炭を製造する時、エネルギー用木炭製造と違い、アート木炭素材そのものを原型のまま、木炭にしなければならない。アート木炭は、炉内の他の炭材と接触しても壊れたり、崩れたりする。焼成中、水分が抜ける時、曲がったり折れたりする、そのため一度に大量のアート木炭材を炉内には入れれない、エネルギー用木炭の場合、原木などの炭材を、炉内いっぱいに入れる。これは少しでも大量の木炭を製造すると言う事ではない、炭材をできる限り満杯にして、炉内の空気(酸素)の量を少なくし、燃焼しないで蒸し焼き状態を保つためだ。アート木炭専用となると、どうしても炭材となるアート木炭材の量が少なくなり、炉内の空間が多くなってしまう。本焼成炉でアート木炭製造する時、普通の木炭製造を目的として焼成すると同時にアート木炭製造することによって、良質の木炭製造と同じ条件でアート木炭製造ができるため、ほとんど灰化していない良質のアート木炭が製造できる。素材焼成室本体A−12に木炭となる炭材を入れる、この時アート木炭素材を専用の保護容器Bに入れ、炉内中央部に設置して周囲を炭材で覆い炭材が焼成室内いっぱいになるようにする、これで炉内の空間が少なくなり、空気(酸素)量も少なくなって、蒸し焼き状態が容易になる、アート木炭も木炭と同じように700℃以上の高温で焼成されるため、良質のアート木炭が製造される。
アート木炭製造に使われる専用保護容器は陶器製を使用しているため高温でも酸化変形がなく長期使用可能である。陶器製造の時、保護容器として匣鉢(さやばち)というものが使われる。特許文献7のように一部通気部分を作って匣鉢として使用しているものもある。アート木炭素材は、生の木、花、果実で水分を多量に含んでいる、又、木炭と同じ条件で焼成することが原則となるので通気部分が一部という訳にはいかない。水分をできる限り飛ばし素材焼成室内の蒸し焼き状態は保護容器内も同じ速さ、同じ温度でなければならない。アート木炭素材からも排煙は発生する。木炭と同条件下にあるため火焔も行き交わらなければならない。保護容器はあくまでも他の炭材との接触保護の目的が達成されればそれでいい。それらの目的を最大限活かすために通炎穴B−4、B−5,B−6を多く取っている。密封されていれば水分も逃げずらい、特許文献7のように一部通気口では、火焔の通りが悪く本体炉内との熱の均一化に支障を来たす。元々特許文献7は陶器焼成のときの、灯油・ガスを熱源とした簡易炉を主体として発明されたものである。しかし、このように一部通気口を設けなくても、前から密封型の保護容器(匣鉢)を段重ねする時、陶器片(かけら)を挟み込む事で隙間をつくり、同じ効果を得ていた。灯油、ガスなどの場合あまり通気口を多くすると容器内の籾、木炭、藁などが灰化したとき排ガスの影響を受ける恐れが生じる、少なければ炭化しない恐れも生じる。しかし、本発明の保護容器は、熱源が木炭であったり薪であるため、そのような心配はいっさい必要ない、むしろ素材焼成室内と容器室内を均一化するために蓋通炎穴B−4底部通炎穴B−5中間容器通炎穴B−6と、できる限り多くの通気口を作っている。又、容器もアート木炭素材の大きさに合わせて、積み重ねが自由とし、通炎穴のある蓋B−1がそのまま仕切り蓋となるので、熱の均一化には影響がない。陶器焼成の時の容器の使用は、焼成炉内には熱源として木炭を入れ容器内には、籾、藁、鋸屑、コーヒ殻など焼成雰囲気に合わせて入れる事ができ炭材の違った、さまざまな炭火焼き陶器が焼成できる。
前述したように、本発明焼成炉は、多目的焼成が可能である。その中で燻製製造も目的の一つとして使用できる。特許文献3のように燻煙装置兼用型も有るが、これは温燻製専用でありガスを利用しているため温燻製に必要な温度は確保できる。しかし熱源から出る排ガスは木炭簡易炉として使用するときは問題はないが、燻製装置として使用するときは、食材を入れている継ぎ足し外窯内に流入の恐れがある。本発明の焼成炉を利用しての燻製製造は、灯油、ガス等を熱源としていないためその問題は皆無といってよい。燻製製造にはそのために必要な専用器具Cを使用する。本体側面板C−1の一面だけ開けて正面とし、底部は正面側を折り曲げて汁受皿C−2とする。後側面下部に通煙口C−3を設け、香り木からでる燻煙の余分を出す。食材吊り下げ棒C−4にフックを付けて食材を吊り下げ、吊り下げ棒を吊り下げ棒穴C−5に入れる。このようにセットされた専用器具を素材焼成炉内前部の仕切りレンガA−24に設置し専用器具で焔熱通り口上下A−8を塞ぐようにする。この方法で燻製製造すると専用器具内に木炭の熱が溜まり食材は炭焼きと同じになり、その後香り木によって燻煙するのでより美味な燻製ができる。食材から出る魚汁、肉汁などは、下部受け皿に落ちるので香り木には影響はない。又、専用器具を素材焼成室の後側排煙室A−14側に設置し、木炭を燃焼しないので香り木だけで燻蒸することで、冷燻製造ができる。熱源も灯油、ガスを使用しないので安全で美味しい燻製が製造できしかも冷燻製が製造できるというものである。
本発明の焼成炉の多様性から発明の効果の全てを記載する事はできない、又、使用する人によって新たな効用を発想することもあると思う、今まで例に上げたいくらかの効用を簡単に記載しておきたい。今まで記載した、木炭製造、陶器製造、燻製製造やその目的の必要な専用器具の他に鉄、ガラス工芸の焼成炉活用を挙げた。鉄(鍜冶)、ガラス工芸の一般人の趣味、分野も広がって来ている。専用の炉(窯)も高価でなかなか個人で工房まで含めた設備を持つのは難しい。本発明焼成炉は、耐熱温度を1300℃までとしているので鉄を溶かすというところまでもできるが、鉄を熱くして叩く、曲げるという鍜冶作業は充分できる、鍜冶で800℃から1000℃、ガラス工芸も800℃以上確保できれば、作品制作に支障はない。鍜冶、ガラス工芸も鞴(ふいご)の原理を取り入れ、ブロアーを使って送風し、必要温度を確保する。この時、追焚焼成室A−13を分離し、仕切りレンガ下部の焔熱通り口A−8から送風するという方法だが熱源材は木炭、コークス、石炭などが、使用できる。ここで特徴すべきは、本発明の焼成炉は木炭製造ができるという事である。特に木炭製造に於いては、どんな簡易木炭炉であっても例外なく屑炭ができるという事である。この屑炭の処理に苦慮する。ミル(粉砕機)を使って粒炭、粉炭を作ると、屑炭の使用価値も出るがミルを所有している人はあまり居ない。鍜冶、ガラス工芸は、もとより、本焼成炉は、陶器、燻製等も焼成目的となっているので、屑炭は余すことなく使用できる。焼成作業後の炉内掃除から出る屑炭すらも捨てる余地はなく全て使用できる。
以下、本発明の焼成炉を用いて焼成目的毎に、実施するための最良の形態を説明する。焼成炉は多目的に焼成作業が可能であるが焼成目的に応じて使用方法が異なる。
焼成炉の焼成目的を木炭製造として使用した時、先ずアート木炭製造の焼成方法を説明しなければならない。本焼成炉によって製造するアート木炭は、その完成度を考慮してアート木炭単一製造としないで木炭焼成の課程の中で、同一条件のもとで焼成するようにする。図6を参照して説明する。木炭は蒸し焼き、すなわち、還元焼成と高温が原則である。それによって良質木炭が製造される訳であるが、アート木炭も同じである。蒸し焼きにするためには、炉内(素材焼成室炉)の空気(酸素)を極力少なくすること、そして焼成時に炉内に空気を入れない事である。そのために炉内にはできる限り多くの炭材(木材)を入れる事が望ましい。アート木炭は、いかに原形を保ったまま炭化できるかという事である。アート木炭材は、木(枝)、草花、果実などであるが、時にはアスパラガス、カスミ草などの極細の素材もアート木炭素材となる。これらの木炭材と一緒に炉内に入れるとアート木炭材は他の木炭材に押し潰されて、原型を留めなくなる。従来の簡易木炭炉でアート木炭を単一で焼成するのはこのためである。本焼成炉による、アート木炭製造は、アート木炭素材を専用容器B、図4に収納する事で保護され他の炭材の影響を受けないで焼成される。アート炭材は原型のまま木炭にするという事であるから、容器にアート木炭素材を入れる時も、素材と素材があまり触れ合わないように、余裕を持って、容器内に収めなければならない。保護容器Bは下部容器B−3の上に中間積み上げ容器B−2で積み重ねができ、蓋部(中間仕切り蓋)B−1を使用することで、分離した室を作る事ができる。アート木炭材の大きさや種類に合わせて入れる室を選択できる。これによって素材どおしを積み重ねたり、触れ合う事無く余裕を持って収める事ができる。しかし、この余裕はそのまま,空間となり、従来の単一アート木炭炉と同様になってしまうが、そのために容器の周囲を炭材で覆うことにより問題を解決する事ができる。アート木炭素材を入れた容器は、追焚焼成室A−13で燃焼した追焚木の火焔が直接当たることを防ぐために炉内(素材焼成室本体)中央部に設置し、周囲を炭材で覆うが、この時素材焼成室A−12の後側、すなわち排煙室A−14の入口を塞がないように炭材を入れる事が必要である。排煙が、排煙室A−14に入り、煙突A−15からスムーズに排出するためである。又、追焚焼成室A−13と素材焼成室本体A−12の仕切りレンガA−24の焔熱通り口A−8も炭材で密封されないように多少の空間を設けることが必要である。前記したように良質のアート木炭を製造するためには蒸し焼きが大事な要素となる。良質の木炭を製造する条件と同じ条件下でアート木炭を製造するためには炭材とアート木炭材の比率を考慮しなくてはならない。アート木炭素材は、専用容器を含めて50%以下が望ましい、炭材量が多い時は、中間容量変動炉A−11を本体の上に重ねて、上部蓋A−1を乗せる。上部蓋屋根部は円形になっているので、耐熱レンガA−2に触れない程度に中央を盛り上げて炭材を配置する、又アート木炭材が多い時は、中間積上容器B−2を重ねて操作する、この時容器上に必ず炭材を載せる事ができる高さまでとする。
焼成は、追焚焼成室の追焚木に着火するところから始まる。追焚焼成室A−13にロストル(ステンレス、陶器製)A−7を置き、紙を入れて、その上に細い順に追焚木を積んでいく、追焚投入口A−5からも入れて、仕切りレンガA−24の上部焔熱通り口が塞がらない程度まで積み上げておく。後側排煙室A−14の下部ドラフトA−9は専用耐熱レンガで閉めきっておき煙突A−15に設けてあるダンパーA−10は全開にしておき、同じく煙突に設けられた排煙吸引口A−16にブロアーの口を差し込んでおく。煙突下部にある、木酢液抽出口A−19の下に木酢液受け容器をセットする。焼成の後半になると木酢液の抽出がとまり、タールが排出されるので容器は余分に用意しておく必要がある。全ての準備を整えて追焚送風口A−6から紙へ着火し、ブロアーによって送風する。追焚焼成室の追焚木は燃焼して煙と熱を発し、上部、焔熱通り口から素材焼成室本体(以下炉本体と記す)へ、充満していくこの時炉本体内の空気(酸素)は、煙と熱によって押し出され炉本体内は、徐々に真空状態になっていく。この時、外気気象によって異なるが煙突からの排煙がスムーズに行かなくなる事があり、追焚焼成室(以下追焚室と記す)の送風口から煙が逆流して、吹き出す事がある。その時は、煙突の排煙吸引口A−16にセットしたブロアーを作動させて、煙突内に送風し、煙の吸引を促す事とする。追焚室の送風は続けられ15分から20分間隔で追焚木を投入口から入れていく、40分から50分くらいで追焚室の火種は安定期に入るがそれまでの間、炉本体の中には少量ではあるが酸素が流入している。追焚室内の温度が300℃くらいになると燃焼している追焚の炎は、透明化し始め、この時点になると、酸素は追焚室内で燃えつき炉本体には流入しなくなる。炉本体には、熱だけが送られ炉本体内の炭材及びアート木炭素材は上から順に下へ向かって蒸され煙とともに水分や木炭としての不純物が排出されていく。木酢液抽出口からは20分から30分くらいで水分が少しづつ、木酢液受容器に落ちてくるが始めのうちは、ほとんどが炭材に含まれる水分であるが徐々に色が濃くなり木酢液の濃度が増してくる。素材焼成室には、上部蓋A−1と炉本体部A−12下部に温度計A−18を備えているが、温度計は炉内温度の均一化を計る事と、炉内温度の着火後の温度上昇過程をチャートしておき、以後の焼成の参考とするものである。炉内温度が何度に到達したから炭材が炭化したという目安にはならない。炉内の炭化を煙の色で判断するというが、色の変化で炉内の炭化課程は判断できるが炭化完了の目安はあくまでも排出される煙が極端に少なくなり、煙が透明になったという事が炭化完了の目安になる。炭材に、木炭としての不純物がある限り、煙として排出されるからである。木酢液抽出口から落ちる液は、途中で止まりタールに変ってくる。この時、容器を入れ替えて木酢液とタールを区別する事が望ましい。又、木酢液が出なくなったので炭化完了とする事も避けたい。木酢液が落ちなくなったのは、あくまでも炭材の芯まで乾燥状態となり、炉内の水分がなくなったという判断にほかならない。煙突から排出される、煙がしっかり見なければ判らない程度の量となり、完全に透明になる事で、炭化完了となり焼成も終了となる。この時炉内温度は700℃以上となるが、その時の様々な条件が重なって500℃程でも煙が透明になる時もある。炉内の温度を700℃以上にしたい時は薪を少し入れて送風し続けると温度は上がっていくが酸素が流入して焔熱通り口付近の炭材が灰化するので、その時の判断で決めるものとすると良い。焼成が終了と判断できた時、まずブロアーからの送風を止め、送風口を密閉する。次に煙突に設けてあるダンパーを密閉する。冷却を急ぎたい時はダンパーを2時間から3時間放置しておいてから密閉しても良いが冷却を急ぐと炭化した木炭の収縮も早まり折れたり崩れたりする原因となる。
前記、焼成目的をアート木炭として説明して来たが簡易木炭炉として使用する場合は、アート木炭素材を入れずに炭材を全て木材にすると木炭製造であり孟宗竹、根曲り竹、女竹、などを炭材すると竹炭製造となる。焼成時間は木材(原木材)で炉本体に直接上部蓋を乗せた場合で約5時間で中間容量変動炉を乗せたときは約2時間増しが目安となる。アート木炭素材を入れた時、炭材を竹とした時、炭材の水分量、外気の条件などで焼成時間は、それぞれ変動してくる。又、冷却時間も同じ事が言える。冷却終了の炉開き、すなわち木炭を炉から取り出す目安としては温度計を見て、80℃になってから2時間後を目安とする事が望ましい。又、安全を期するために、上部蓋を取り1時間程様子を見る事も大事である。もし木炭に火種が残っていた時、酸素に触れることで再発火する事があるので注意を要する。
アート木炭焼成の時アート木炭素材を保護するために使用した容器Bについて図4を参照して説明する。アート炭材保護容器は陶器でできており耐熱温度は1,300℃となっている。蓋(中間仕切蓋)B−1.中間積上容器B−2下部容器B−3からなっている。蓋、下部容器底部にはそれぞれ通炎穴B−4・B−5、中間積上容器にも通炎穴B−6を設けている。通炎穴の有効性はまず、炭材が蒸された時の排煙、水分がスムースに放出されるためにある。又容器内に収めた木炭アート炭材と容器を覆った炭材の温度が均一化するために、より多くの穴をあけて通炎性を良くしている。中間積上げ容器は、炉本体の容量に合わせて段数を積上げる事ができる、又、蓋は、中間仕切り蓋として兼用できるため、アート炭材の大きさや種類によってそれに合った個室を作る事が可能である。蓋には、通炎穴が多数有るため、仕切り蓋として使用しても温度の均一性を妨げるものではない。保護容器具としてスチール、ステンレスの金網を使用する事ができるが炉内温度が300℃から400℃と低い場合は有効であるが、本焼成炉の木炭、竹炭焼成のように700℃から1000℃と高温焼成になると曲がったり劣化したりするので金網保護容器は、不向きと言える。特にスチール金網は高温による劣化が激しく、何度か使用しているうちに、焼成後に金屑が落ちるようになる。金屑は炉内掃除の時炭屑と混じり、炭屑は全て廃棄しなければならなくなる。本保護容器は1,300℃の耐熱性があるため陶器焼成にも、また使用できる。
本焼成炉を陶器焼成目的として使用した場合の説明をする。本焼成炉を使用しての陶器焼成は、野焼き土器焼成と炭火焼き陶器焼成を主としているが、コークス、石炭といった固形燃料の陶器焼成も可能である。本焼成炉を使用した野焼き土器焼成を図7を参照に説明する。野焼き土器焼成には、酸化焼成と還元焼成がある。図7Aは酸化焼成であるが、この焼成法は蓋を使用せず、炉がオープンになるため焼成時の木材の炎が4mから5mに達するため野外のような条件の許される場所を選択しなければならない。図7Bは、還元焼成でこの方法は、屋内設置式でも焼成が可能となる。陶器焼成には、焼成の種類がちがっても共通点が多い、炉内の水分を除たり、陶器素材の水分も除いておく焙り(あぶり)が大切な工程となる。炉を乾燥させるために、炉本体内に木材をいれ燃焼させ放置して置く。燃焼した木材が下火になったら野焼き土器素材を炉の周り置いて直接炎に当たらないようにして焙り、素材に温度をなじませる。炉底が100℃以下になったら頃、土器素材を炉底に並べる。この時、素材の下に陶器片などを噛ませて、素材を少し浮かせるようにする、熱が素材全体に均等に当たるようにするためだ。土器素材を並べ終えたらそのまま1時間程放置する。素材内に水分が残てると破裂する恐れがあるので底焙りという大切な工程である。大きな作品素材がある時は時間に余裕を持つ事も大切である。それから細目の木材から順に土器素材に乗せて行くが細目の木材は、土器素材の隅隅まで火が回るように満遍なく入れるようにする。一番上には火持ちのよい太目の木材を乗せる。焼成に使う木材は、合板ベニヤや接着剤、ペンキ等が付着しているものは避ける、有害ガスが発生する恐れがある。もう一つの注意点として、木材を入れる時、炉本体底部の通炎溝A−22を塞がないようにすることだ。追焚焼成室のロストルは使用せず底部地下に薪を直接置き着火した薪を通炎口の奥まで押し込める、この時長目の鉄棒のようなものを用意しておくと便利である。着火した薪は、奥から順に入口に向かって3箇所ぐらいに配置すると、炉本体底部から均一に火が燃え上がりはじめる。温度・時間を考えて薪が足りないと思ったら上から薪を投入する。着火から4時間から5時間で焼成は終了する。温度は800℃から1,000℃が望ましい、素材の土質によって異なるが1,000℃を超えると、土器用の土は、溶けてくる事があるので注意したい。焼成後は自然冷却で2時間程で炉外へ取り出す事ができるが土器はまだ焼けて熱いので厚手の手袋を使用するようにしたい。この野焼き土器焼成は焼成室炉本体が主体の焼成方法である。したがって始めから追焚焼成室と、排煙分離室を分離して、炉本体だけで焼成することも可能である。炉の乾燥の作業は同じだが、別の場所で木炭を燃焼させて土器素材を焙り、着火の時、焼成した木炭を通炎溝に入れる事で、同じ焼成ができる。又、焼成のための薪を入れる前に、土器素材の回りに、籾や、藁を入れて土器素材を覆い、それから薪を乗せていくことで、違った野焼き土器の作品を造ることができる。この野焼きの還元焼成は薪を乗せた後、上部蓋を炉本体に乗せ炉本体の覗き穴A−20の密閉レンガを取り、開放することで、できる。追焚薪は覗き穴と仕切りレンガ上部焔熱通り口から投入できる、覗き穴を閉じると、焼成薪が燃え上がらなかったり焼成後半で温度が上昇したりする事があるので注意が必要である。逆に温度が上がらない時は、ブロアーを使用して送風する。
本焼成炉で炭火焼き陶芸を焼成目的とした場合を説明したい。陶器焼成は、こうでなくてはならないという固定概念は、ない。陶器作品に使用する土の種類、作品として目差す完成時の表現など、その時の焼成雰囲気で変ってくる。基本は、作品が割れたり、ヒビが入ったりしない事である。そのための基本だけ守れば、焼成は、個人の自由となる。野焼き土器焼成でも基本として焙りが大きな決め手となる。陶器は土器よりもさらに焙りが大切になる、ゆっくりと時間をかけて焙り工程を経て本焼き焼成に入る。そして酸化と還元を上手に取り入れて、温度を上昇させて、作品を完成に導く。本焼成炉でこの温度調整の操作を容易にするために図8を参照して説明する。追焚室には、ロストルを設置する、燃焼した木炭が灰化して通炎溝の入口を塞ぎ空気の流通を悪くするので、それを防ぐためだある。次に通炎溝の段差部に耐熱レンガを敷き通炎溝の溝を確保する。炉本体に入れた木炭が落ちて、溝を塞ぐ事を防ぐためである。更に炉本体後部に排煙室を塞がないように仕切り衝立レンガA−25として耐熱レンガを組む、これも排煙室入口が木炭で塞がらないようにするためである。これで酸素の通り道を確保する。炭火焼き焼成では、この酸素の流れが重要になる。排煙室下部ドラフトは、着火してから炉本体内の温度が300℃ぐらいになるまで開放しておく。初期の焙り段階で空気の引きが良すぎて、温度が急上昇しないようにするためである。煙突のダンパーは開放しておく、炉本体の覗き穴も開放する。炉本体は、中間容量変動炉は、使用しない方が必要温度の確保が容易になる。どうしても大きな作品があったり、陶器素材の量が多い時は、使用してもかまわないが焼成時間が3時間ほど長くかかる。焼成のための炉の準備が終わったら、炉内の水分を除くための炉焼きを行う。炉焼きのときだけは、ドラフトは、閉めておく。空気の流れがよくなり水分が飛ばし易いからである。炉焼きには木材よりも木炭を燃焼させる方が望ましい、木材でも炉焼きはできるが木材は水分も多く炉本体の耐熱レンガに木酢液を吸い込む恐れがあるからである。ただし絶対駄目という事ではない。始めから最後まで木材を熱源として焼成する事も可能である。炉本体内に焔熱通り口下部が塞がる程度まで木炭を敷き、追焚焼成口にも木炭を入れ着火してブロアーで送風し、炉本体内の木炭全体に火が廻ったら、ブロアーを止めて放置しておく。この時、炉本体には上部蓋を乗せておく。木炭の鎮火を見て、上部蓋を取り、炉内温度が80℃以下になるのを待つ。ここで問題となるのは、木炭に火種が残っているかいないかという事である。陶器素材を入れて木炭を入れるが、木炭に火種が残っていると自然発火する。陶器素材の最初の焙り温度と時間は100℃になるまで1時間30分から2時間の時間を取りたいので木炭が自然発火すると、その時間が短縮する恐れがある。炉焼きの時の木炭に火種がありそうな時は、炉底にある木炭は仕切りレンガ下部の焔熱通口から掃き出して、新しい木炭を入れる。木炭は仕切りレンガ上部の焔熱通口を塞がないくらいまで入れる。追焚焼成室にも同じ高さくらいまで入れる。着火してからは、ブロアーで送風しないで下部温度計を見て100℃まで1時間30分以上を目安にブロアーやドラフトで操作する。100℃を超えたら300℃まで全体で4時間程度を目安に操作していく。300℃近くになると炉本体内の木炭は、隅隅まで火種は廻っている。今度は600℃まで6時間を目安に操作する。ブロアーの送風量を加減しながら、焼成を続けるが、追焚焼成室の木炭は直接酸素に触れる量が多いので、灰化が早くなる。上部追焚材投入口から木炭を投入し、投入したらブロアーを強め送風して、燃焼を助ける。600℃前後から800℃ぐらいまでは、特に温度の上昇は緩やかに上げていくようにする。炭火焼き焼成は、この項までを焙りとなる。素材の土の種類で異なるが、600℃前後から700℃ぐらいで、陶器素材に変化がおこる。素材土中の石灰石、珪酸等の変化で膨張していく、1,000℃ぐらいになると焼け締りに入っていく。この頃までブロアーで送風して空気を送り、ドラフトを閉じダンパーを開放して必要であれば煙突吸引口からもブロアーで送風する。これによって酸素の流れもよくなり、温度を上げながら酸化焼成になっていく。酸素と炭酸が結びつき炭酸ガスとなって素材雰囲気に影響して来る。又、この頃から覗き穴を利用して木炭の粒炭、粉炭などを投入し酸化と還元を繰り返しながら温度を上昇させていく。この時粒炭、粉炭の代わりに木材を覗き穴から入る大きさにして投入する事も可能である。この時の陶器素材の土によって異なるが自分が目標とする温度に達したら、その温度を1時間30分から2時間保ち、それから密封して自然冷却へと入る。自然冷却は10時間以上を目安とする。
前記したように、本焼成炉は、いろいろな固形燃料を使用して陶器焼成ができる。木炭を主体に陶器焼成を説明し、これによって炭火焼き陶器が灯油、ガス、電気等を熱源とした炭火焼き陶器とは違う100パーセントの炭火焼き陶器であることが理解できた事と思う。しかし炭火焼き陶器は、同じ炭火焼きであっても木炭だけでなく籾、藁、コーヒー殻、鋸屑などいろいろな炭材がある。このような炭材は炭として、陶器製造に必要な量だけを、製造、貯蓄しておくことは難しい事である、特に藁などは、ほとんど灰化状態であるから、炭火焼きというより灰化焼きといえるでしょう、しかし前記したアート木炭専用容器を使用するとこれらの炭材も炭火焼き陶器焼成が可能となる。図によって示していないがこの容器を使用しての炭火焼き焼成を説明する。焼成方法は、炭火焼き陶器焼成と同じで。違いは、陶器素材を専用容器に収納しその周りに炭材を入れるという事である。炭材はできる限り乾燥させておく事が必要である。専用容器は穴すなわち通炎穴が多数あるので炉内の燃焼がはじまったらこの通炎穴から木炭の火焔が入り、中の炭材を炭化、灰化していく、最終的に炉本体内の温度は1,200℃以上となるので生焼けで残るという事はめったにないが陶器素材に、その炭材雰囲気を残すためにも、炭材を強く押し込めないで、そっと積み上げるという入れ方が望ましい。陶器素材は、容器に収納できるように、収納して、炭材を入れる余裕を見て大きさ数量を決めなければならない。素材を収納した容器は、炉本体内中央に置くようにする。それから容器周りに木炭を入れる。炭火焼き全てに共通するが炉底部に入れる最初の木炭は、塊程度の大きさ順に、屑、粒、粉というように乗せていった方がいいだろう、焼成中も酸化焼成は、塊炭を入れ、還元焼成は、粒、粉炭もしくは、木材の細木がいい、これは、下部から燃焼した木炭の火焔・熱が酸素の流れを良くする事で、炉本体全体に行き渡り、上部に向って連鎖し粒炭・粉炭を入れる事で、木炭の燃焼表面積が増え高熱を確保できるからである。又、酸素を大量に送り込む事で、木炭を燃焼させて、酸化焼成雰囲気をつくり、覗き穴から粉炭、木片等を投入する事で火焔を大きくして還元焼成雰囲気にする。これらの雰囲気調整によって、作品の素地に自分の目標とする色の変化を求めることができる。したがって着火から追焚材、酸化雰囲気から、還元雰囲気に至るまで、全て自家製造木炭で今までにない100パーセント炭火焼き陶器が製造できる事になる。
本焼成炉を温燻製製造の焼成目的として使用する場合を図9・図5を参照に説明する。炉本体の使用方法は基本的には、追焚焼成室部と素材焼成室部本体だけの使用で可能となる。焼成場所となる立地条件によって上部蓋炉や、排煙室部を使用すればどんな場所でも焼成可能という事になる。排煙の量も香り木チップを燻す程度なので、木炭製造のような大量の煙は発生しない。温燻製を製造するためにまず、炉本体内に燻製製造専用器具を設置するが容器に入れられる燻製食材を説明する。食材はあらかじめ燻し易く、熱の通り易い大きさに切り、前日のうちに、塩やみりん醤油など好みの味で漬け込んでおく一晩漬け込んだら、大きさによって半日から一日くらい風通し良い所で陰干しにする。表面が乾いた専用の容器具に入れて吊り下げる食材は吊り下げ棒C−4で吊り下げ、吊り下げづらいものは食材載網C−6の上へ並べる。図5では吊り下げ棒3本、食材載網は一段になっているが、この数は固定したものではない、容器内に食材をセットしたら炉本体の上部蓋を開け、容器を炉本体前部の仕切りレンガ部の上下焔熱通り口が塞がるように密着させて設置する。前記したように上部蓋は焼成場所の条件によって使用するか、しないかを決めるとよい。追焚焼成室は、ロストルを設置し、上部蓋を使用する時はドラフトを閉め、ダンパーは全開としておく、上部蓋を使用しない時は、排煙室を分離しておいてもよい。ロストルの上に細木を置き、その上に木炭を置く。木炭に着火したら、ブロアーで送風し木炭の火焔熱が焔熱通り口から、専用容器内に流入するようにする。容器内の温度は150℃から180℃くらいで充満し。小さくて薄い食材は、20分くらい、大き目のものは40分くらいで食材の芯まで熱が通る。食材の芯まで熱が通るのに、あまり時間差がないように注意を要する。食材にほぼ熱が通る頃木炭の追焚炭の投入をやめ木炭はできるだけ燃焼させる。燃焼中の木炭が多い時は取り除き少量の火種だけを残す。火種の上に香り木チップ(サクラ、ナラなど)を乗せる。香り木チップは、種火だけで燻り始めるが、この時ブロアーを使用しないようにする。香り木が燻り始めたら、香り木チップの上にザラメ砂糖を多目に載せる。香り木チップと共にザラメ砂糖が溶け粘性ある煙が焔熱通り口を通って容器内に入り、食材に付着する。砂糖を使用した場合、しない場合では燻製の香りにはっきりとした差ができる。容器内の余った煙は容器内後側下部の通煙口C−3から排出され炉本体後部から排煙室へ流出される。炭焼き加熱中、食材から出る、肉汁、魚汁は、容器底部の汁受皿C−2に落ち、食材に影響しない。香り木チップの燻しは好みによって時間を決めるが砂糖を使用すれば30分前後で充分となる。そしてこれも又、100パーセント燻製といえる。灯油、ガスのように化石燃料、鉱物油を使用しないので、不完全燃焼などによる排ガスの心配もなく、完全な炭火焼き食材と同じで又、肉汁、魚汁が直接香り木チップに落ちないので汁の焦げ臭さも食材に付着しない。温燻製は炭焼き段階で、高温になるが燻しの時は、温度は下がるので完成後容器の取っ手C−8を持ってすぐ炉外へ取り出す事ができる。
冷燻製は、食材を生の状態で燻製に仕上げなければならない。従って炭火を燃焼するという工程を省く。追焚焼成のロストルは使用しない。味付けされた食材は、汁が落ちない程度まで風通しのよい所で表面を乾燥させて容器内にセットする。食材をセットした容器を、炉本体上部蓋を外して炉本体内の後側排煙口入口に設置する。冷燻製の場合、上部蓋は必ず使用することとなる、炉本体の左右の覗き穴は、開放しておかなければならない。冷燻製は木炭を燃焼させないが香り木チップを燻らせるのでそこで多少の熱が炉本体内に入り込む。冷燻製に熱は不要なので、上部蓋内に多少の熱が溜まるのでこの熱が覗き穴から排出されるようにするためである。冷燻製は、食材に熱を与えないで燻煙だけを当てるというのが基本である。中間容量変動炉を使用する事もいい。追焚焼成炉の底部にアルミホイルを敷き、その上で香り木チップを燻す。これは、香り木チップの燃えカスが耐熱レンガに付着しないようにするためである。あとは、香り木チップに着火してザラメ砂糖を乗せるだけであるが、砂糖は香り木チップの追い乗せの1回か2回でいい。冷燻製は、温燻製と違い食材によっても異なるが、10時間から15時間というのも普通である。冷燻製を製造する季節も冬が最適といわれている。製造する季節(外気)によって炉本体内に溜まる熱も違うので香り木チップの燻す場所を変える事も考慮すべきである。本焼成炉で、陶器焼成する時の仕切り衝立レンガ用耐熱レンガがあるので、追焚焼成室の焼成送風口の前にレンガを組みそこで、香り木を燻して煙を炉本体内に流すという方法も取れる。できる限り、食材と香り木チップの距離を取り、熱が食材に当たらないようにする事に注意を要したい。燻製の煙は防腐剤効果があるので、刺身で、食べられる食材は、ほとんど冷燻製にする事ができる。
本焼成炉は、耐熱可能範囲内であれば、その工夫とアイデアによって、様々な焼成目的で使用する事ができる。本焼成炉に使用している耐熱レンガは、陶器焼成を最高温度と考えているので1,300℃まで充分可能な耐熱レンガを採用している。例えば、その範囲内の焼成目的とて鍜冶工芸、ガラス工芸が上げられる。本焼成炉は、高温を確保するため上部蓋を載せるので、焼成目的材は、焔熱通り口、覗き穴から出し入れできる範囲内でなければならない。熱源材は、木炭、コークス、石炭など固形燃料であれば、使用可能となる。本焼成炉は簡易木炭炉を兼ねているので木炭を熱源とした説明をする。鍜冶、ガラス工芸の焼成目的の場合追焚焼成室は、使用しない。炉本体内後側に仕切り衝立レンガを使用する、木炭の量に合わせて組み、木炭を塊炭から粒炭、粉炭と順に入れていき、仕切りレンガ上部焔熱通り口を塞がない程度に積んで上部蓋を乗せる、着火・ブロアー送風は仕切りレンガ下部焔熱通り口から直接行う。鉄を溶かすには1,200℃以上必要となるが、鍜冶、ガラス工芸は、800℃くらいで作業温度は、確保できる。作業素材の出し入れは、上部焔熱通り口と覗き穴しかないので、その範囲内の大きさに限られる。その他にもパン生地の発酵、納豆の発酵、パン焼きなどその人の工夫で様々な作業ができる。発酵は、素材を炉本体内に置き、上部蓋を乗せて、追焚焼成室で木炭を燃焼させる、木炭はブロアーで送風しないで、火種程度で充分で、発酵温度30℃から40℃は保たれる。温度計を見ながら、素材に必要な温度を火種で調整する事ができる。パン焼きは、炉本体内に耐熱レンガを組み必要量の木炭を入れ、炉本体内に収納できる厚手の鉄板を耐熱レンガの上に乗せる。パン生地を成型したり、型に入れて鉄板に乗せ、上部蓋を乗せて、木炭を燃焼させる。パン焼成温度の180℃を確保するように温度計を見ながら調整する。
近年一般の人達が趣味の一環として木炭製造、陶芸、燻製、鍛冶・ガラス工芸、パン焼きなど様々な範囲の業界に進出している。これらに上げた業界分野は焼成炉(窯)を必要とするが、趣味の範囲に於いてそれぞれの焼成を目的とした簡易炉(窯)が使用されている。従来の簡易炉は、そのほとんどが単一の焼成目的の炉(窯)であって、中には兼用炉があっても二種類の焼成目的が限度であった。簡易炉が、その単一(あるいは二種類)焼成目的から逸脱できなかったのは、手軽さ、便利さが重要視されてきたからである。陶器焼成を例にとれば、スイッチを入れ温度時間を設定すれば炉が勝手にやってくれる、その時に必要な温度だけを見ていればいい。同じ炉で、同じ方法で、同じようなものができる。失敗が少なく簡単にできる。それがまた陶芸人口を増やしてきたといえる。木炭炉は、山で土窯を造って、焼成していくら煙が排出されても問題はない、しかし、簡易炉といえども炭材の量によっては多量の煙が排出される。従って、手軽に可搬できるか極少量の焼成でなければ簡易炉としての効果はない。手軽、軽量のために耐熱ボードが使用され、少量焼成のために灯油、ガスコンロを熱源とする。それらは、その許容範囲の中では、特徴を活かし有効なものであるが、そのために高い温度を確保するのが難しかったり、炉の焼成耐用回数に問題を残していた。本焼成炉は焼成作業を必要とする上記趣味の分野に於いて、焼成目的温度が1,300℃以下であれば、どの分野でも使用可能という特徴をもっている。木炭焼成が目的であれば、その焼成可能な条件が揃うのであれば木炭焼成目的単一でこの焼成炉を購入する事もでき、又、多種の焼成目的を希望する人は、その焼成場所の条件に合わせて購入できる。
従来市販されている、簡易炉は単一目的の物が多い、例えば、簡易木炭炉を購入して木炭製造したい人が、陶芸もやって見たいと思うと、陶芸用の簡易炉を別途購入しなければならなかった。他の焼成目的に於いても同じような事が言える。本焼成炉は、目的を限定したものでない。陶器焼成も固形燃料しか使用しない。灯油、ガス、電気などを熱源としている簡易炉はそれぞれに特徴を持ち、その特徴を活かして普及してきた。しかし炭火焼き陶器、竹炭焼き陶器を100パーセントの条件で焼きたいという人も少なくない。燻製も同じ事が言える。農作物、果物が無農薬、有機農法が求められるように、灯油、ガス、ではなく、木炭、香り木チップだけで燻製を正味したいという人も又少なくない。本焼成炉は穴窯の原理を応用したものである。簡易炉であっても昔ながらの焼成方法を活かし多少面倒でも自然な作品造りを望んでいる人も少なくない。温度調整が容易なので様々な焼成を試みる事ができる。自分で木炭を製造し、その木炭を利用して、陶器、燻製、ガラス工芸など連鎖的に燃料費ゼロという条件で挑戦する事か可能になる。趣味が広がってもあらたにその焼成目的のための簡易炉を購入する必要がない。すなわちそれぞれの焼成を目的とした簡易炉の業界分野に本発明の焼成炉一台で参入できるものである。
本発明の焼成炉は、自分で木炭を製造し、その木炭を利用して様々な焼成目的を可能にする事を前記した。それによって単一的な簡易炉よりも販路の拡大につながる事を説明したが、更に産業上の利用性を説明したい。本焼成炉で木炭製造する時、同時に専用容器を使用して木炭アート製造が可能である。アート木炭は、木(枝)、草花、果実などを、その原形のまま木炭にするものである。アート木炭の多くは、それら炭材を木炭にしたいというだけである。発明者は、このアート木炭を、生花、盆栽、オブジェなどのような作品として製作し、華道、茶道のように、炭華道という趣味文化の世界を確立したい。アート木炭を生花の華道と同じように花器(陶器)、花瓶に生けて作品を完成させ、又、枝をアート木炭として植木鉢に生け、盆栽と同様の作品を完成させた。NHKや民放などの放送番組で紹介された実績をもつ。本焼成炉は、野焼き土器、炭火焼き陶器が製造できる事を前記したが、自分で焼いた土器、陶器の花瓶、花器、鉢に自分で焼いたアート木炭を使って作品を完成させる事ができる。これは、新しい趣味の業界が一つできたという事で、この趣味を、本発明の焼成炉で全てが可能となる。アート木炭の趣味に興味を覚えた人に対する、本焼成炉の購買見込みにより、さらに販路拡大が望める事となる。又、購入者の焼成目的によって専用容器具も販売対象となり、従来に例のない多目的焼成炉であり、今後、簡易型焼成炉として、あらたに特徴をもつものは出現しないものと確信している。今まで個々の業界別に分かれていた簡易炉の開発販売経路などを覆(くつがえ)すもので、産業上大いに期待できるものと確信する。
簡易炉は、手軽、便利、簡単が特徴といえる。1人で準備、焼成、片付けできるものが多い。手軽さの中で、焼成の条件が整っている場所まで運搬、移動ができるという事も含まれている。しかし、焼成を目的とする趣味が必ずしも1人という訳ではない。グループでも行う事ができる。1人で運搬、移動ができなくても、4人、5人で運搬、移動が可能であれば、それも又手軽といえる。焼成炉には、その焼成場所の条件、焼成目的、一度の焼成量などで焼成炉に対する希望が変わってくる。本焼成炉が、容量変動型を取り入れ、分離式も、設置型は、蝶板での開閉、可搬型では楔(くさび)による開閉にしたのもそのためである。本発明の焼成炉は、その本質たる機能性や、主旨が害われない限り、今まで本文の中で、例として来た形態に限定しかものではない。本文中では、長方四角形の箱型で、限定して説明して来た。しかし、高温耐熱に対する炉の強化、可搬が容易な炉型、焼成目的を円滑にするための炉内温風の流れなどを考慮して、例えば円型、六角型とした炉型、外皮の厚さ、耐熱レンガの変更など、その形容を変更しても、本発明の根本的機能性、主旨が活かされていれば、その形容の変更も、本発明の範囲以内であり犯されるものではない。本発明の焼成炉は、従来の簡易炉が残した課題を1つ1つ、クリアーして完成した画期的な、簡易焼成炉である。
焼成炉全体を示した斜視図である(中間容量変動炉と上部蓋炉の分解図) 焼成炉の矢線a−bの断面を示した縦断面図である。 焼成炉の矢線c−dの断面を示した縦断面図である。 アート木炭保護容器を示した斜視分利全体図である。 燻製専用容器を示した斜視分利全体図である。 アート木炭焼成を示した焼成炉a−bの縦断面図である。 野焼き土器酸化焼成Aと野焼き土器還元焼成Bを示した焼成炉a−bの縦断面図である。 炭火焼き陶器焼成を示した焼成炉a−bの縦断縦断面図である。 温燻製製造を示した焼成炉a−bと燻製専用容器具の縦断縦断面図である。
符号の説明
焼成炉(A)
A−1 上部蓋炉
A−2 耐熱レンガ
A−3 変形防止アングル
A−4 取っ手
A−5 追焚材投入口(蓋)
A−6 焼成送風口
A−7 ロストル
A−8 焔熱通り口上・下
A−9 ドラフト(開閉専用レンガ)
A−10 ダンパー
A−11 中間容量変動炉
A−12 素材焼成室本体炉
A−13 追焚焼成室
A−14 排煙室
A−15 煙突
A−16 排煙吸引口
A−17 蝶板(楔)
A−18 温度計(穴)
A−19 木酢液抽出口
A−20 覗き穴(開閉専用レンガ)
A−21 耐熱ウール(ボード)
A−22 通煙溝
A−23 通煙口調整レンガ
A−24 仕切りレンガ
A−25 仕切り衝立レンガ
アート炭材保護容器(B)
B−1 蓋(中間仕切り蓋兼用)
B−2 中間積み上げ容器
B−3 下部容器
B−4 蓋通炎穴
B−5 底部通炎穴
B−6 中間容器通炎穴
燻製専用容器具(C)
C−1 本体
C−2 汁受皿部
C−3 通煙口
C−4 食材吊り下げ棒
C−5 吊り棒穴
C−6 食材載網
C−7 載網受け金具
C−8 取っ手

Claims (1)

  1. 上部蓋炉、中間容量変動炉、素材焼成室炉、追焚焼成室炉、排煙室炉の5個の炉に分離し、追焚焼成室炉、素材焼成室炉、排煙室炉は固定設置式では蝶板で、可搬式では楔(くさび)でそれぞれ脱着できるようにし、中間容量変動炉と上部蓋炉は、素材焼成室炉の上に乗せ、焼成目的、焼成素材の量、焼成時間などに応じて、使用する炉の体型を組替えする事ができる。追焚焼成室は、屋根部に追焚投入口、前側下部に送風口として開閉部を設けて、素材焼成室炉は、内壁耐熱レンガ前側の上下に通焔口、底部には耐熱レンガで開閉調整できる通炎溝をもうけ、後側下部に通炎溝と排煙室が開口部で接続している。排煙室は後側下部に空気調整の為の耐熱レンガ開閉式のドラフトを設け、素材焼成室から排煙室下部開口部を通って充満した煙を上部煙突から排出するようにし、煙突には空気調整と焼成後の密封を兼ねたダンパーが有り、最下部には木炭焼成時に排出される木酢液抽出穴を設けている。又排煙の外部放出を促す事で、素材焼成室の温度上昇を促進する為の、排煙吸引口を設け、そこからブロアーで送風する事ができ、焼成時の素材焼成室内の温度とそのチャートをとる為に上部蓋炉と素材焼成室炉下部に、温度設定を設けている。上部蓋屋根部は、円形にして熱の蓄積と高熱による変形防止を図り、焼成炉全体の高温耐熱及び保温(低速冷却)に適応する為、各炉の内壁耐熱レンガと金属製外皮の間に耐熱材を入れて、さらに外皮を帯状にアングルで固定し、変形防止を装備した焼成炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101226880B1 (ko) * 2012-06-01 2013-01-25 주식회사 삼립식품 벽돌식 오븐 장치

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