JP2005180253A - 液化ガス燃料用燃料噴射ノズル、該液化ガス燃料用燃料噴射ノズルを備えたディーゼルエンジン - Google Patents

液化ガス燃料用燃料噴射ノズル、該液化ガス燃料用燃料噴射ノズルを備えたディーゼルエンジン Download PDF

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Toshiiku Noda
俊郁 野田
Hirotake Ushiyama
大丈 牛山
Yukihiro Hayasaka
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Abstract

【課題】 既存の軽油燃料のディーゼルエンジン車両を、ディーゼルエンジンを丸ごと交換すること無く、かつ、極めて低コストで容易に液化ガスを燃料としたディーゼルエンジン車両として走行可能にする。
【解決手段】 ニードルバルブ2の先端部21は、燃料噴射ノズル1のフルリフト時の最小流路面積を規定するセンター径L3と、バルブシート部33に当接し燃料噴射孔31への連通を遮断するシート部211のシート径L2と、シャフト径L1とによって形状が設定されており、先端角度は約92度になっている。センター径L3はφ2.5mm、シート径L2はφ3.0mm、シャフト径L1はφ3.25mmに設定されており、センター径L3とシート径L2との比は、L3/L2=2.5mm/3.0mm=約0.833、シート径L2とシャフト径L1との比は、L2/L1=3.0mm/3.25mm=約0.92となっている。
【選択図】 図5

Description

本願発明は、セタン価向上剤が添加されたLPガス(以下「高セタン価LPガス」という。)やDME(ジメチルエーテル)等の液化ガスを燃料としたディーゼルエンジンの液化ガス燃料用燃料噴射ノズルに関する。
軽油を燃料とした従来のディーゼルエンジンの燃料噴射ノズルは、例えば、図9に示したようなニードルバルブ2を備えている。図10に示したように、燃料噴射ノズル1は、ニードルバルブ2の先端部21の外周面がバルブシート部33に着座した状態でノズル本体3の燃料噴射口31への軽油燃料の連通が遮断されて閉弁状態となる(例えば、特許文献1参照)。ニードルバルブ2の先端部21は、シャフト径L1と、バルブシート部33に当接するシート部211のシート径L2との比が、L2/L1=0.60〜0.75となる形状を成している。また、シート径L2と、ニードルバルブ2のフルリフト時の最小流路面積を規定するセンター径L3との比が、L3/L2=0.35〜0.60となる形状を成している。燃料噴射ノズル1は、図11に示したように、ニードルバルブ2が符号Bで示した方向にリフトして、ニードルバルブ2の先端部21がバルブシート部33から離間して生じた空間によって流路が構成されて開弁状態となる。ニードルバルブ2は、符号Dで示したリフト量を上昇してフルリフト状態となったときの最小流路面積dがセンター径L3によって最適な流路面積となるように規定されている。
そして、図示していないインジェクションポンプやコモンレール等から供給される高圧な軽油燃料がバルブシート部33の内部に流入して燃料噴射孔31から符号Cで示したようにディーゼルエンジンの燃焼室内へ霧状に噴射される。燃焼室内へ噴射された高圧な軽油燃料は、高温、高圧な空気と混合されることによる自然着火によって燃焼する。
このように、ディーゼルエンジンの燃焼は、高温、高圧の空気中に燃料を霧状に噴射し、空気と燃料の混合による自然着火によって行われるが、このディーゼルエンジンによる大気汚染が近年問題となっており、その大気汚染対策として、軽油の代わりに排気がクリーンな高セタン価LPガスやDMEを燃料とするものが注目されている。これらの燃料は、セタン価が高く圧縮着火が可能なのでディーゼルエンジンの燃料として使用することが可能である。また、排出ガス中にスモークやSOxが出ないので、人体に無害であり、オゾン層の破壊、温室効果への影響も皆無である。さらに、石油以外の多様な原料から比較的容易に合成することができるので、軽油並みの低価格で大量生産することができる。
したがって、排ガスによる環境問題、石油資源の枯渇、不測の石油危機に備えた燃料多様化の必要性等の社会的要請から、軽油を燃料とした既存のディーゼルエンジン車両が法規制によって走行、保有を禁止されることは、近い将来現実のものとなる可能性が高く、また現時点おいて、軽油に変わるディーゼルエンジンの代替燃料として高セタン価LPガスやDME等の液化ガス燃料に勝るメリットを有するものが無く、液化ガス燃料のディーゼルエンジンシステムの開発が進んだ今、ディーゼルエンジンの燃料が軽油から液化ガスに取って代わるのは、そう遠い将来のことではなくなってきていると言える。
特開平11−13576号公報
しかし、上述したように液化ガスは、ディーゼルエンジンの燃料として多くのメリットを有しているが、軽油と比較して同じ量の燃料から得られるエネルギーが小さいので、軽油と同量の燃料噴射量においては、軽油よりエンジン出力が小さくなってしまう。そのため、軽油を燃料とした従来のディーゼルエンジンを、そのまま液化ガスを燃料としたディーゼルエンジンとして使用することはできない。最初から液化ガスを燃料としたディーゼルエンジンを設計、製造する場合には、液化ガス燃料で所定のエンジン出力が得られるように燃料噴射量を設定すれば良いが、軽油を燃料とした既存のディーゼルエンジン車両においては、搭載されているディーゼルエンジンを丸ごと液化ガス燃料のディーゼルエンジンに交換しなければならないとすると、非常に多大なコスト、労力、及び時間を要することになり、現実的とは言えない。したがって、液化ガス燃料のディーゼルエンジン車両が実用化されても既存の軽油燃料ディーゼルエンジン車両のリプレースがスムーズに実施されず、それによって、液化ガス燃料のディーゼルエンジンの普及が大幅に遅れることとなり、懸念されている環境破壊や地球温暖化への対策が遅れたり、石油資源の枯渇を早めたりすることになってしまう虞がある。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、既存の軽油燃料のディーゼルエンジン車両を、ディーゼルエンジンを丸ごと交換すること無く、かつ、極めて低コストで容易に液化ガスを燃料としたディーゼルエンジン車両として走行可能にすることにある。
上記課題を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、軽油燃料用ディーゼルエンジンの各燃焼室に装着して、前記軽油燃料用ディーゼルエンジンを液化ガス燃料(DMEを除く)で運転するための液化ガス燃料用燃料噴射ノズルであって、軽油燃料と略同等のエンジン出力が得られるだけの前記液化ガス燃料の噴射量が得られる総噴孔面積を有する燃料噴射孔を備えたノズル本体と、前記燃料噴射孔へ向けて往復動可能に挿設されたニードルバルブとを備え、前記燃料噴射孔のバルブシート部に前記ニードルバルブの先端部が着座した状態で前記燃料噴射孔が閉じている状態から前記ニードルバルブがリフトして前記ニードルバルブの先端部が前記バルブシート部から離間することによって、前記ノズル本体内から前記燃料噴射孔への前記液化ガス燃料の燃料流路が構成され、前記ニードルバルブのリフト量に対して、軽油燃料と略同等のエンジン出力特性が前記液化ガス燃料にて得られる流路面積の前記燃料流路が構成される、ことを特徴とした液化ガス燃料用燃料噴射ノズルである。
軽油燃料と略同等のエンジン出力を得るためには、ニードルバルブのリフト量に対する燃料噴射量を多くする必要がある。そこで、まず、燃焼室へ液化ガス燃料を噴射する噴射口となるノズル本体に形成されている燃料噴射孔の総噴孔面積を大きくする。つまり、燃料噴射孔の総噴孔面積を燃料噴射孔からの液化ガス燃料の噴射量が軽油燃料と略同等のエンジン出力を得られる量となる大きさにする。それによって、軽油と同等のエンジン出力を得ることが可能な量の液化ガス燃料を燃焼室内に噴射することが可能になる。尚、液化ガス燃料で軽油燃料と略同等のエンジン出力を得るには、約2倍前後の燃料噴射量が必要なので、少なくとも2倍程度、あるいは、それ以上の総噴孔面積となる燃料噴射孔がノズル本体に形成されている必要がある。
そして、ニードルバルブがリフトしてニードルバルブの先端部がバルブシート部から離間することによって構成されるノズル本体内から燃料噴射孔への液化ガス燃料の燃料流路は、そのニードルバルブのリフト量に対して、軽油燃料と略同等のエンジン出力特性が液化ガス燃料にて得られる流路面積となるので、軽油を燃料としたディーゼルエンジンにおいて、燃料噴射ノズルの外形形状、及びニードルバルブの外径等を変更することなく、軽油燃料と略同等のエンジン出力を液化ガス燃料で得ることができる。したがって、既存の軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズルを当該液化ガス燃料用燃料噴射ノズルに交換することによって、既存の軽油燃料のディーゼルエンジンを、そのまま液化ガスを燃料としたディーゼルエンジンとして動かすことができる。
これにより、本願請求項1に記載の発明に係る液化ガス燃料用燃料噴射ノズルによれば、既存の軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズルを当該液化ガス燃料用燃料噴射ノズルに交換することによって、既存の軽油燃料のディーゼルエンジンを、そのまま液化ガスを燃料としたディーゼルエンジンとして動かすことができる。従って、既存の軽油燃料のディーゼルエンジン車両を、ディーゼルエンジンを丸ごと交換すること無く、かつ、極めて低コストで容易に液化ガスを燃料としたディーゼルエンジン車両として走行可能にすることができるという作用効果が得られる。
本願請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記ニードルバルブの先端部は、最小流路面積を規定するセンター径L3と、前記バルブシート部に着座するシート部のシート径L2との比が、L3/L2=0.70以上となる形状を成している、ことを特徴とした液化ガス燃料用燃料噴射ノズルである。
従来の軽油を燃料としたディーゼルエンジンにおいては、約0.35〜0.6に設定されていたセンター径とシート径との比L3/L2が、0.70以上に設定されている。つまり、センター径とシート径との差が小さくなり、センター径/シート径の値が1に近づくほど、センター径の大きさがシート径に近づいていくことになり、バルブシート部に当接するシート部とセンター径との間隔が短くなっていく。したがって、従来のニードルバルブよりセンター径が必然的に大きくなるので、シート部がバルブシート部に着座した状態におけるバルブシート部内のセンター径の位置は、従来よりも内径が大きいバルブシート部の内周面に位置することになる。したがって、フルリフト時にセンター径と最小流路面積を構成するバルブシート部の内周面の内径が大きくなり、それによって、フルリフト時にセンター径によって規定される最小流路面積を大きくすることができる。
これにより、本願請求項2に記載の発明に係る液化ガス燃料用燃料噴射ノズルによれば、センター径とシート径との比L3/L2が、0.70以上に設定されているので、センター径によって規定されるフルリフト時の最小流路面積を大きくすることができ、それによって、前述した第1の態様の発明による作用効果を得ることができる。
本願請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記ニードルバルブの先端部は、前記ニードルバルブのシャフト径L1と、前記シート径L2との比が、L2/L1=0.85以上となる形状を成している、ことを特徴とした液化ガス燃料用燃料噴射ノズルである。
従来の軽油を燃料としたディーゼルエンジンにおいては、約0.60〜0.75に設定されていたシャフト径とシート径との比L2/L1が、本発明では0.85以上に設定されている。つまり、シャフト径とシート径との差が小さくなり、シート径/シャフト径の値が1に近づくほど、シート径の大きさがシャフト径に近づいていくことになる。したがって、従来のニードルバルブよりシート径が大きくなり、それにともなって、センター径も必然的に大きくなる。したがって、シート部がバルブシート部に着座した状態におけるバルブシート部内のセンター径の位置は、さらに内径が大きいバルブシート部の内周面に位置することになる。したがって、フルリフト時にセンター径と最小流路面積を構成するバルブシート部の内周面の内径がさらに大きくなり、それによって、フルリフト時にセンター径によって規定される最小流路面積をより大きくすることができる。
これにより、本願請求項3に記載の発明に係る液化ガス燃料用燃料噴射ノズルによれば、シャフト径とシート径との比L2/L1が、0.85以上に設定されていることによって、センター径によって規定されるフルリフト時の最小流路面積をさらに大きくすることができ、それによって、前述した第2の態様の発明による作用効果を得ることができる。
本願請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項において、前記燃料噴射孔は、総噴孔面積が0.6mm以上となる形状を成している、ことを特徴とした液化ガス燃料用燃料噴射ノズルである。
従来の軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズルの総噴孔面積は、約0.3mm以下に設定されているので、総噴孔面積を0.6mm以上とすることによって、燃料噴射孔に流れる燃料を2倍以上の量にすることができる。したがって、従来の軽油燃料と比較して、同じ量の燃料で約半分程度のエンジン出力しか得られない液化ガス燃料で、軽油燃料と略同等以上のエンジン出力を得ることが可能になる。
本願請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液化ガス燃料用燃料噴射ノズルを備えたディーゼルエンジンである。
本願請求項5に記載の発明に係るディーゼルエンジンによれば、ディーゼルエンジンにおいて、特に軽油を燃料とした既存のディーゼルエンジンにおいて、前述した本願請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明による作用効果を得ることができる。
本発明によれば、既存の軽油燃料のディーゼルエンジン車両を、ディーゼルエンジンを丸ごと交換すること無く、かつ、極めて低コストで容易に液化ガスを燃料としたディーゼルエンジン車両として走行可能にすることができる。
以下、本願発明の一実施の形態を図面に基づいて、従来の軽油燃料のディーゼルエンジンの燃料噴射ノズルと対比しつつ説明する。
図1は、本願発明に係る「液化ガス燃料用燃料噴射ノズル」としての燃料噴射ノズルを備えたノズルホルダの概略構成を示した断面図である。ここでは、液化ガス燃料としてセタン価が40〜55程度、望ましくは50以上の高セタン価LPガス(セタン価向上剤が添加されたLPガス)を用いた場合を示す。セタン価向上剤としては、公知の硝酸エステル、亜硝酸エステルおよび有機過酸化物等であり、具体的にはDTBP(Di-tertiary butyl peroxide)又は2HEN(2-Ethylhexylnitrate)である。また、LPガスは軽油に比べて潤滑性が低いので、潤滑性向上剤として公知のアルキルエステルが添加されている。
燃料噴射ノズル1は、ロングステム型のホール型ノズルであり、ノズルホルダ50によってディーゼルエンジンの各燃焼室に配設される。高圧に加圧された液化ガス燃料は、インレットコネクタ53からフィルタ531を介して燃料噴射ノズル1のノズル本体3内部に導かれる(符号A)。プッシュロッド51上部のノズルスプリング52が燃料噴射ノズル1の噴射開始圧力を規定し、その調整は、アジャスチングスクリュ54によって行われる。燃料噴射ノズル1の摺動部の潤滑は一部の液化ガス燃料によって行われ、潤滑を終わった液化ガス燃料は、ノズルスプリング52の収容空間を満たし、オーバーフロー部55より図示していない燃料タンクへ戻される。
図2は、本願発明に係る燃料噴射ノズル1の概略構成を示した断面図であり、図3は、本願発明に係る燃料噴射ノズル1のニードルバルブ2及びノズル本体3のそれぞれの外観を示した斜視図である。
符号Aの矢印で示したように、インレットコネクタ53からフィルタ531を介して燃料噴射ノズル1の内部に導かれた高圧な液化ガス燃料は、油溜室32を経由してノズル本体3内部を満たす。ノズル本体3内部の液化ガス燃料の圧力によってニードルバルブ2が符号Bで示した方向に移動して開弁し、液化ガス燃料が符号Cの矢印で示したように燃料噴射孔31から燃焼室内に噴射される。
図4は、本願発明に係る燃料噴射ノズル1のニードルバルブ2を示したものであり、図4(a)は、ニードルバルブ2の正面図であり、図4(b)は、ニードルバルブ2の先端部21を拡大した正面図である。また、図5は、本願発明に係る燃料噴射ノズル1の一部を拡大して示した断面図である。
ニードルバルブ2は、略円柱体形状を成しており、その先端部21は、略直円錐形状を成している。先端部21は、燃料噴射ノズル1のフルリフト時の最小流路面積を規定するセンター径L3と、バルブシート部33に当接し燃料噴射孔31への連通を遮断するシート部211のシート径L2と、シャフト径L1とによって形状が設定されており、先端角度は約92度になっている。センター径L3はφ2.5mm、シート径L2はφ3.0mm、シャフト径L1はφ3.25mmに設定されており、センター径L3とシート径L2との比は、L3/L2=2.5mm/3.0mm=約0.833、シート径L2とシャフト径L1との比は、L2/L1=3.0mm/3.25mm=約0.92となっている。
閉弁状態の燃料噴射ノズル1において、燃料噴射孔31の入口となっているノズル本体3のバルブシート部33には、ノズルスプリング52のばね力によって噴射開始圧力を規定された状態で付勢されているニードルバルブ2の先端部21の外周面が図示の如く着座した状態となっている。そして、インジェクションポンプ等から送出される所定量の高圧な液化ガス燃料の圧力によって、ニードルバルブ2がリフトすることによって、バルブシート部33からニードルバルブ2の先端部21が離間して開弁状態となり、ニードルバルブ2の先端部21とバルブシート部33との間から液化ガス燃料が燃料噴射孔31へ送出されることになる。
ちなみに、図9に示した軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズル1のニードルバルブ2は、センター径L3はφ1.1mm、シート径L2はφ2.2mm、シャフト径L1はφ3.25mmに設定されており、センター径L3とシート径L2との比は、L3/L2=1.1mm/2.2mm=0.50、シート径L2とシャフト径L1との比は、L2/L1=2,2mm/3.25mm=約0.68となっている。また、図10に示したように、ノズル本体3に形成されている燃料噴射孔31の総噴孔面積は、軽油燃料が同じ燃料噴射量において液化ガス燃料より大きなエンジン出力が得られるので、本願発明に係る燃料噴射ノズル1の燃料噴射孔31の総噴孔面積より小さく設定されている。
図6は、本願発明に係る燃料噴射ノズル1の一部を拡大して示した断面図であり、図5に示した閉弁状態からニードルバルブ2がリフトした状態を示したものである。
ニードルバルブ2が符号Bで示した矢印の方向に移動し、最大リフト量Dの位置までリフトしてフルリフト状態となった時点で、ニードルバルブ2の先端部21とバルブシート部33との間の間隔が最小となる部分の面積が最小流路面積dということになる。したがって、この最小流路面積dによって先端部21の外周面とバルブシート部33との間に構成される流路面積が最小の流路面積ということになる。また、燃料噴射孔31の総噴孔面積によって燃料噴射量の最大値が決まる。尚、当該実施例においては、燃料噴射ノズル1のフルリフト時の最大リフト量Dは、約0.25mmに設定されている。
ここで、図11に示した軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズル1の場合と比較してみると、まず、燃料噴射孔31の大きさは、本発明に係る燃料噴射ノズル1のノズル本体3のほうが大きく形成されており、それによって、総噴孔面積が約2倍となるように設定されている。これは、前述したように、液化ガス燃料にて軽油燃料が同じエンジン出力を得るためには、軽油燃料より多くの燃料噴射量が必要になるからである。したがって、燃料噴射孔31の総噴孔面積を軽油燃料より大きく設定することによって、軽油燃料と略同等のエンジン出力を液化ガス燃料にて得ることが可能になる。
また、ニードルバルブ2の先端部21は、センター径L3とシート径L2との比L3/L2は、従来の軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズル1が0.50であるのに対して、本願発明に係る燃料噴射ノズル1は、約0.833と大きく設定されている。また、シート径L2とシャフト径L1との比L2/L1は、従来の軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズル1が約0.68であるのに対して、本願発明に係る燃料噴射ノズル1は、約0.92と大きく設定されている。それによって、本願発明に係る燃料噴射ノズル1のフルリフト時の最小流路面積dは、従来の軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズル1の約2倍の大きさになっている。
このように、液化ガス燃料において必要な燃料噴射量を得るために、センター径L3とシート径L2との比L3/L2を、0.70以上、当該実施の形態においては、約0.833とし、シート径L2とシャフト径L1との比L2/L1を、0.85以上、当該実施の形態においては、約0.92とすることによって、フルリフト時の最小流路面積dを約2倍の面積にすることができる。また、各燃料噴射孔31の孔径を総噴孔面積が約2倍になるように設定することによって、燃料噴射ノズル1の燃料噴射量を約2倍に設定することができる。それによって、軽油と略同等のエンジン出力が得られる液化ガス燃料の燃料噴射量を得ることができる。
図7は、本願発明に係る燃料噴射ノズル1のニードルバルブ2のリフト量に対する流路面積の特性を模式的に示したグラフである。
実線にて示したグラフは、本願発明に係る燃料噴射ノズル1におけるグラフであり、一点鎖線にて示したグラフは、軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズル1におけるグラフである。符号E1で示した面積は、軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズル1の総噴孔面積であり、符号E2で示した面積は、本願発明に係る燃料噴射ノズル1の総噴孔面積を示している。ニードルバルブ2のリフト量(グラフの横軸)に対して流路面積(グラフの縦軸)は、図示の如く大きくなっていき、ニードルバルブ2のリフト量に対する流路面積特性は、前述したように、先端部21のセンター径L3とシート径L2との比L3/L2、シート径L2とシャフト径L1との比L2/L1、及び燃料噴射孔31の総噴孔面積によって決定される。当該グラフからも分かるように、本願発明に係る燃料噴射ノズル1は、ニードルバルブ2のリフト量に対する流路面積が軽油燃料の燃料噴射ノズル1より、略一定の比率で流路面積が大きくなっている。
そして、当該実施の形態においては、軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズルの総噴孔面積E1に対して、本願発明に係る燃料噴射ノズル1の総噴孔面積E2は、液化ガス燃料にて軽油燃料と略同等のエンジン出力特性が得られるように、約2倍の総噴孔面積に設定されており、ニードルバルブ2のリフト量に対する流路面積も同様に約2倍の流路面積が得られるようになっている。したがって、ニードルバルブ2のリフト量に対して軽油と比較して約2倍の液化ガス燃料をディーゼルエンジンの燃焼室に供給することができ、それに応じて燃料噴射孔31の総噴孔面積も約2倍の大きさに設定されているので、燃料噴射孔31の総噴孔面積がボトルネックとなってしまうこともない。
このようにして、軽油を燃料としたディーゼルエンジンにおいて、燃料噴射ノズルのみを本願発明に係る燃料噴射ノズル1に変更することで、燃料噴射ノズルの外形形状、及びニードルバルブ2のシャフト径等を変更することなく、液化ガス燃料にて軽油燃料と略同じエンジン出力特性を得ることができる。よって、既存の軽油燃料のディーゼルエンジン車両を、極めて低コストで容易に液化ガスを燃料としたディーゼルエンジン車両として走行可能にすることができる。
また、他の実施の形態としては、上記一実施の形態に加えて、さらに、液化ガス燃料の燃料噴射量を大きくしたものが挙げられる。図8は、本願発明に係る液化ガス燃料用燃料噴射ノズルの他の実施の形態を示したものであり、図8(a)は、ニードルバルブ2の正面図であり、図8(b)は、ニードルバルブ2の先端部を拡大した正面図である。
ニードルバルブ2のシャフトの一部(符号2aで示した部分)が、シャフト径L1より小さくなっており、シート径L2と同じ径になっているので、その分だけノズル本体3との間の隙間が広くなり、液化ガス燃料の流量を増加させることができる。したがって、液化ガス燃料にて軽油を燃料としたディーゼルエンジンを軽油と同等以上のエンジン出力で運転させることができるという効果が期待できる。
尚、本願発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、例えば、ロングステム型でないホール型ノズルにおいても本願発明の実施は可能であり、それらも本願発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明は、高セタン価LPガス等の液化ガスを燃料としたディーゼルエンジンの液化ガス燃料用燃料噴射ノズルに利用可能である。
本願発明に係る液化ガス燃料用燃料噴射ノズルを備えたノズルホルダの概略構成を示した断面図である。 本願発明に係る液化ガス燃料用燃料噴射ノズルの概略構成を示した断面図である。 本願発明に係る液化ガス燃料用燃料噴射ノズルのニードルバルブ及びノズル本体のそれぞれの外観を示した斜視図である。 本願発明に係る液化ガス燃料用燃料噴射ノズルのニードルバルブを示したものであり、図4(a)は、ニードルバルブの正面図であり、図4(b)は、ニードルバルブの先端部を拡大した正面図である。 本願発明に係る液化ガス燃料用燃料噴射ノズルの一部を拡大して示した断面図である。 本願発明に係る液化ガス燃料用燃料噴射ノズルの一部を拡大して示した断面図であり、図5に示した閉弁状態からニードルバルブがリフトした状態を示したものである。 本願発明に係る液化ガス燃料用燃料噴射ノズルのニードルバルブのリフト量に対する流路面積の特性を模式的に示したグラフである。 本願発明に係る液化ガス燃料用燃料噴射ノズルの他の実施の形態を示したものであり、図8(a)は、ニードルバルブの正面図であり、図8(b)は、ニードルバルブの先端部を拡大した正面図である。 軽油を燃料とした従来の燃料噴射ノズルのニードルバルブを示したものであり、図9(a)は、ニードルバルブの正面図であり、図9(b)は、ニードルバルブの先端部を拡大した正面図である。 軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズルの一部を拡大して示した断面図である。 軽油を燃料としたディーゼルエンジンの燃料噴射ノズルの一部を拡大して示した断面図であり、図10に示した閉弁状態からニードルバルブがリフトした状態を示したものである。
符号の説明
1 燃料噴射ノズル、2 ニードルバルブ、3 ノズル本体、21 先端部、
31 燃料噴射孔、32 油溜室、33 バルブシート部、50 ノズルホルダ、
L1 シャフト径、L2 シート径、L3 センター径、d 最小流路面積

Claims (5)

  1. 軽油燃料用ディーゼルエンジンの各燃焼室に装着して、前記軽油燃料用ディーゼルエンジンを液化ガス燃料(DMEを除く)で運転するための液化ガス燃料用燃料噴射ノズルであって、
    軽油燃料と略同等のエンジン出力が得られるだけの前記液化ガス燃料の噴射量が得られる総噴孔面積を有する燃料噴射孔を備えたノズル本体と、前記燃料噴射孔へ向けて往復動可能に挿設されたニードルバルブとを備え、
    前記燃料噴射孔のバルブシート部に前記ニードルバルブの先端部が着座した状態で前記燃料噴射孔が閉じている状態から前記ニードルバルブがリフトして前記ニードルバルブの先端部が前記バルブシート部から離間することによって、前記ノズル本体内から前記燃料噴射孔への前記液化ガス燃料の燃料流路が構成され、
    前記ニードルバルブのリフト量に対して、軽油燃料と略同等のエンジン出力特性が前記液化ガス燃料にて得られる流路面積の前記燃料流路が構成される、ことを特徴とした液化ガス燃料用燃料噴射ノズル。
  2. 請求項1において、前記ニードルバルブの先端部は、最小流路面積を規定するセンター径L3と、前記バルブシート部に着座するシート部のシート径L2との比が、L3/L2=0.70以上となる形状を成している、ことを特徴とした液化ガス燃料用燃料噴射ノズル。
  3. 請求項2において、前記ニードルバルブの先端部は、前記ニードルバルブのシャフト径L1と、前記シート径L2との比が、L2/L1=0.85以上となる形状を成している、ことを特徴とした液化ガス燃料用燃料噴射ノズル。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記燃料噴射孔は、総噴孔面積が0.6mm以上となる形状を成している、ことを特徴とした液化ガス燃料用燃料噴射ノズル。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の液化ガス燃料用燃料噴射ノズルを備えたディーゼルエンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009138683A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Denso Corp 燃料噴射弁
CN102486149A (zh) * 2010-12-06 2012-06-06 现代自动车株式会社 Lpi喷射器

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