JP2005179743A - 触媒cvd装置及び触媒cvd法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 酸素を含む材料ガスを用いても触媒の寿命を改善し生産性の高い触媒CVD装置及び触媒CVD法を提供することを目的とする。
【解決手段】 減圧雰囲気が維持可能な真空容器と、前記真空容器内を、貫通口により連通された第1の空間と第2の空間とに分ける逆流抑制手段と、前記第1の空間にガスを導入する第1のガス導入口と、前記第1の空間に設けられた第1の触媒と、前記第2の空間にガスを導入する第2のガス導入口と、前記第2の空間に設けられ、基板を載置可能な基板ステージと、前記第2の空間に接続された排気手段と、を備え、前記排気手段により前記真空容器を減圧状態に維持しつつ前記第1及び第2のガス導入口からそれぞれ原料ガスを導入し前記第1の触媒を加熱して前記第1のガス導入口から導入された前記原料ガスを分解することにより前記基板ステージの上に載置した前記基板の上に薄膜を堆積可能とした触媒CVD装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、触媒CVD(Chemical Vapor Deposition)装置及び触媒CVD法に関し、より詳細には、真空プロセスチャンバー内で高温に保持された触媒に材料ガスを反応させ、基板上に各種の薄膜を形成するための触媒CVD装置及び触媒CVD法に関する。
近年、材料ガスを分解して基板上に薄膜を形成する新たな手段として、触媒CVD法が開発された(例えば、特許文献1)。触媒CVD法は、減圧雰囲気において、例えば1600℃以上に加熱された金属フィラメントに原料ガスを接触させ、触媒反応により分解・活性化させて基板の上に薄膜を堆積する方法である
触媒CVD法は、比較的低温で、且つプラズマ放電を用いずに材料ガスを分解できることから、基板への熱的あるいは電気的ダメージの軽減が図ることができ、高性能半導体や液晶表示装置などの製造装置としての応用研究が盛んに行われている。また、高価な放電用電源も必要としないため、安価にCVD装置を提供することも可能となる。
また、従来のプラズマCVD法の場合、原料ガスの利用効率は数パーセント程度に過ぎないのに対して、触媒CVD法の場合、80パーセント近い利用効率を得ることも可能である。またさらに、堆積速度が大きく、水素含有量が少ない高品質の薄膜を堆積することができる。
触媒CVD法は、これらの長所のほかにも、活性堆積種の触媒体からの放射拡散によって薄膜の形成が進行することに起因して、大面積基板への適応性が高い。つまり、触媒体である線材を基板面に対して平行方向に延長して配置することで、簡便に大面積基板においても薄膜の成長速度の面内のばらつきを少なく保つことが可能である。
特開2003−073833号公報
しかし、従来の触媒CVD法によって酸素を含有する薄膜を形成しようとすると、触媒として用いる金属などの細線が酸化するという問題があった。例えば、酸化シリコンを形成する場合には、触媒としてタングステン(W)を用いて一般的な半導体材料ガスであるシランを分解させるときに、触媒のシリサイド化を防ぐために1600℃以上の高温に触媒温度を保持しなければならない。しかし、この温度で、OやNOなどの酸素を含む材料ガスが触媒に接触すると、その表面に容易に酸化皮膜が形成されて触媒作用が低下してしまう。また、さらに酸化が進むと触媒が断線に至ってしまうという問題があった。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、酸素を含む材料ガスを用いても触媒の寿命を改善し生産性の高い触媒CVD装置及び触媒CVD法を提供することにある。
本発明によれば、触媒CVD装置において触媒と材料ガスとを接触させるための触媒室と、基板を保持する反応室と、が複数の貫通口を有する隔壁板により隔離され、触媒室と反応室に各々独立した材料ガス導入手段を設け、酸素を含む材料ガスは反応室側に導入することによって課題が解決された。すなわち、触媒への酸素の接触を防ぐことによって触媒の酸化を防ぐことができ触媒の高寿命化が図られる。これにより生産性の高い触媒CVD装置が得られる。
すなわち、本発明によれば、減圧雰囲気が維持可能な真空容器と、前記真空容器内を、貫通口により連通された第1の空間と第2の空間とに分ける逆流抑制手段と、前記第1の空間にガスを導入する第1のガス導入口と、前記第1の空間に設けられた第1の触媒と、前記第2の空間にガスを導入する第2のガス導入口と、前記第2の空間に設けられ、基板を載置可能な基板ステージと、前記第2の空間に接続された排気手段と、を備え、
前記排気手段により前記真空容器を減圧状態に維持しつつ前記第1及び第2のガス導入口からそれぞれ原料ガスを導入し前記第1の触媒を加熱して前記第1のガス導入口から導入された前記原料ガスを分解することにより前記基板ステージの上に載置した前記基板の上に薄膜を堆積可能とした触媒CVD装置が提供される。
ここで、前記逆流抑制手段は、前記真空容器内に設けられ複数の前記貫通口を有する隔壁板であるものとすることができる。
また、複数の前記隔壁板が間隔をあけて設けられたものとすることができる。
また、前記逆流抑制手段は、前記真空容器に設けられた絞り部であるものとすることができる。
また、前記第2の空間において、前記貫通口と前記排気手段との間に設けられ複数の開口を有する隔壁板をさらに備えたものとすることができる。
また、前記第2の空間に設けられた第2の触媒をさらに備えたものとすることができる。
また、前記第1の触媒と前記第2の触媒とは、互いに異なる材料からなるものとすることができる。
一方、本発明によれば、貫通口により連通された第1の空間と第2の空間とを有する真空容器を用い、前記第2の空間に接続された排気手段を介して前記真空容器内を排気しつつ前記第1の空間に第1の原料ガスを導入し前記第2の空間に第2の原料ガスを導入し、前記第1の空間において前記第1の原料ガスを触媒に作用させ分解させて生成した堆積種を前記貫通口を介して前記第2の空間に導入させ前記第2の原料ガスと反応させることにより、前記第2の空間に載置された基板上に薄膜を堆積させることを特徴とする触媒CVD法が提供される。
ここで、前記第1の原料ガスは、酸素を実質的に含有しないガスであり、前記第2の原料ガスは、酸素を含有するガスであるものとすることができる。
また、前記第1の原料ガスとともに、不活性ガスを前記第1の空間に導入するものとすることができる。
また、前記第2の空間から前記貫通口を介して前記第1の空間に気体の流入を実質的に生じさせないものとすることができる。
本発明によれば、酸素を含む材料ガスを用いることができる生産性の高い触媒CVD装置及び触媒CVD法を提供することが可能となる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる触媒CVD装置の断面構造を例示する模式図である。
本実施形態の触媒CVD装置は、減圧雰囲気を維持可能な真空容器101を有する。真空容器101は、貫通口を有する隔壁板109によって、触媒室101aと反応室101bとに分離されている。触媒室101aには、第1のガス導入口106と触媒102とが設けられている。反応室には、第2のガス導入口110が設けられている。後に詳述するように、第1のガス導入口106からは、酸素を実質的に含まない原料ガス、例えば、シラン(SiH)が導入され、第2のガス導入口110からは、酸素を含有するガス、例えば、亜酸化窒素(NO)が導入される。
触媒室101aに設けられた触媒102は、例えば、細線状あるいは板状などの金属などによって形成されている。その材料としては、例えば、タングステン(W)、タンタル(Ta)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、シリコン(Si)、アルミナ(AlO)などを用いることができる。触媒102は、真空容器101の外部に設けられている直流電源108により通電され高温に加熱される。
一方、反応室101bの下方には、ヒーター105の上に基板ステージ104が設けられ、基板ステージ104の上に基板103が載置される。基板103は、静電チャック方式の基板ステージ104によって保持され、基板温度は、ヒーター105により所定の温度に制御される。また、図示しない回転機構により基板103を回転可能とすると、膜厚の均一性がさらに向上する。また、真空容器101の内部空間は、真空排気装置107により適宜排気され、所定の圧力に維持される。
以上説明したように、本実施形態の触媒CVD装置においては、隔壁板109によって触媒102が反応室から隔離されている。
図2は、隔壁板109を表す平面図である。
隔壁板109は、例えば、直径が300mmで、約10mmの厚みを有し、複数の貫通口109aが形成されている。図2に例示した隔壁板109は、直径1mmの貫通口109aが2cm間隔で合計136個形成されている。また、隔壁板109の材料としては、例えば、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、ステンレス(sus)などの耐腐食性を有する材料を用いることができる。また、後に詳述するように、第1のガス導入口106から導入され触媒102により分解して生成された水素ラジカルなどの失活を防止するためには、例えば、フッ素系樹脂などにより隔壁板109を形成してもよい。
次に、本実施形態の触媒CVD装置によって薄膜を形成する具体例について説明する。 ここでは、原料ガスとしてシラン(SiH)と亜酸化窒素(NO)を用いて、シリコン基板上にシリコン酸化窒化膜(SiN)を形成する具体例について説明する。
まず、基板ステージ104上に基板103(シリコン基板)を載置した後、真空容器101内を真空ポンプ107により、20Pa(パスカル)程度の圧力になるように減圧する。続いて、ヒーター105に通電して基板103を加熱するとともに、触媒102に通電して加熱し、触媒102を1600℃以上の高温、例えば1700℃程度に保持する。
触媒102の加熱温度は、触媒のシリサイド化を防ぐ温度とすることが望ましい。すなわち、原料ガスにシラン(SiH)を用いると、タングステンの触媒102がシランと反応してシリサイド化することによって触媒作用が劣化する。そこで、触媒102のシリサイド化が進行せずにシランを分解できる温度として1600℃以上に加熱することが望ましい。
触媒102を加熱したら、第1のガス導入口106を介して原料ガスとしてシラン(SiH)を20sccm導入する。導入されたシランが高温の触媒102と接触する際にタングステンによる触媒作用を受けて高効率で分解され、SiHやSiH及びH原子やHラジカルなどに分解される。
もう一方の原料ガスである亜酸化窒素(NO)を、第2のガス導入口110から反応室101bに100sccm導入する。第2のガス導入口110は、真空容器101の中で、隔壁板109よりも基板側の位置に設けられている。このような構成からなる触媒CVD装置において堆積種となるSiHやSiHは貫通口を介して反応室に供給される。
図3は、本実施形態における隔壁板109の作用を説明するための概念図である。すなわち、触媒室101aの中に導入されたSiHは、触媒102と接触することによって分解し、反応性の高いSiHやSiHといった堆積種、および水素原子(H)や水素ラジカル(H)が生成される。これらの種は、図3に矢印で表したように、隔壁板109に設けられた貫通口109aを介して反応室101bに導入される。
一方、反応室101bは、真空排気装置107により排気されているので、触媒室101aよりも圧力が低い状態とされている。つまり、反応室101bと触媒室101aとをつなぐ貫通口109aには、圧力勾配が生じている。従って、原料ガスの導入量と、真空排気装置107による排気速度、および貫通口109aのコンダクタンスが所定の条件を満足すれば、反応室101bから触媒室101aへのガスの逆流を効果的に阻止できる。
すなわち、触媒CVDは、通常は数Pa(パスカル)乃至数10Paの圧力において実施される。この圧力範囲は、いわゆる「分子流領域」よりも高い圧力範囲であり、「中間流」あるいは「粘性流」が生ずる圧力範囲である。すなわち、この圧力範囲においては、真空容器内の気体分子の平均自由行程は、真空容器の内部空間のサイズよりも小さく、容器の内壁に衝突する前に、他の気体分子と衝突を繰り返す。そして、圧力が高いほど気体分子の平均自由行程は短くなり、他の気体分子との衝突の頻度が高くなる。その結果として、圧力勾配に応じたガス流が形成され、これに逆らう方向のガス流は阻止される。
従って、本発明において、隔壁板109の貫通口109aによってコンダクタンスを低下させることにより、触媒室101aと反応室101bとの間に圧力勾配を設ければ、ガスの逆流を確実に阻止できる。つまり、酸素含有ガスが触媒102に接触することを確実に阻止できる。
また、本発明においては、触媒室101aと反応室101bとの圧力差をさらに大きくするために、第1のガス導入口106からシランとともに、アルゴン(Ar)などの不活性ガスを導入してもよい。
本発明者の実験及び検討の結果によれば、例えば、図2に関して前述したように、約10mmの厚みを有し、直径1mmの貫通口109aを2cm間隔で合計136個形成した隔壁板109を用い、第1のガス導入口106からシランとともにアルゴンを500sccm導入した場合、触媒室101aの圧力を反応室101bよりも約30Pa高くすることができた。このような圧力差を設けることにより、反応室101bから触媒室101aへの酸素含有ガスの逆流を確実に阻止できる。
反応室101bに導入されたNOは、隔壁板109によって触媒102との接触は妨げられ、SiHの解離によって生じた水素ラジカルなどによって分解及び励起されることにより、基板103の表面でのSiN膜の形成に寄与する。本具体例においては、基板103の上に、毎分25nmの成膜速度で屈折率1.457程度の良質なSiN膜の形成を行うことができた。
また、隔壁板109を設けることなく、上述と同様の工程で酸化シリコン膜の形成を試みたところ、NOガスの導入から数分で触媒102の酸化が進み断線に至った。これに対して、本実施形態の触媒CVD装置では、触媒102の酸化は殆ど進行せず、安定して成膜を繰り返すことができた。
図4は、本発明の第2の具体例としての触媒CVD装置を表す模式図である。
すなわち、本具体例においては、2枚の隔壁板109が所定の間隔をおいて設けられている。このように、複数の隔壁板109によって触媒室101aと反応室101bとを仕切ることにより、両側の圧力差をさらに大きくできる。その結果として、反応室101bからの酸素含有ガスの逆流を確実に阻止して、触媒102の酸化を防ぐことができる。
また、このように複数の隔壁板109を設ける場合、それぞれの隔壁板109に設けられた貫通口109aが重ならないように配置すると、圧力差を維持して、反応室101bから触媒室101aへのガスの逆流をより確実に阻止できる。
図5は、本発明の第3の具体例としての触媒CVD装置を表す模式図である。
すなわち、本具体例においては、触媒室101aと隔壁板109との間に、ガス流のコンダクタンスを低下させる絞り部101cが設けられている。このような絞り部101cを設けると、触媒室101aの圧力を上昇させることができ、反応室101bの圧力差をさらに大きくできる。その結果として、反応室101bから触媒室101aへの酸素含有ガスの逆流を確実に阻止して、触媒102の酸化を防ぐことができる。
また、本具体例においては、複数の貫通口109aが形成された隔壁板109は、絞り部101cを通って反応室101bに流入するガス種の分布を均一化する作用を有する。すなわち、絞り部101cから噴出するガス種を隔壁板109において拡げることにより、基板103に堆積される薄膜の膜厚分布を均一化させることができる。
図6は、本発明の第4の具体例としての触媒CVD装置を表す模式図である。
すなわち、本具体例においても、触媒室101aと隔壁板109との間に、ガス流のコンダクタンスを低下させる絞り部101cが設けられている。このような絞り部101cを設けると、触媒室101aの圧力を上昇させることができる。そして、本具体例においては、絞り部101cと隔壁板109との間に、第2のガス導入口110が設けられている。
すなわち、絞り部101cにおいてガス流のコンダクタンスを低下させると、その両側の圧力差が大きくなり、矢印Zにより表した一方向のガス流が形成される。つまり、これとは逆方向のガス流を実質的に防ぐことができる。従って、第2のガス導入口110を隔壁板109の上流側に設けても、酸素含有ガスの触媒室101aへの逆流が起こることはない。つまり、触媒102が酸化される問題は生じない。
また、このようにすると、第2のガス導入口110から導入される酸素含有ガスの分解や励起を促進させることができる。すなわち、第2のガス導入口110から導入される亜酸化窒素などの酸素含有ガスは、触媒102には接触せず、第1のガス導入口から導入され触媒102により分解されて生成した水素ラジカルや水素原子などと反応することによって分解・励起される。従って、水素ラジカルや水素原子とできるだけ衝突させる必要がある。しかし、水素ラジカルは、隔壁板109に衝突すると失活する場合がある。そこで、第2のガス導入口110を隔壁板109の上流に設けることにより、水素ラジカルが失活する前に水素含有ガスと反応させてこれらを高い効率で分解・励起させることができる。
図7は、本発明の第5の具体例としての触媒CVD装置を表す模式図である。
すなわち、本具体例においては、真空容器101が隔壁板109によって触媒室101aと反応室101bとに仕切られている。触媒室101aには、第1の触媒102と、第1のガス導入口106が設けられている。一方、反応室101bには、第2のガス導入口110が設けられるとともに、第2の触媒112が設けられている。
本具体例においても、貫通口109aが形成された隔壁板109で触媒室101aと反応室101bとを分離することにより、第2のガス導入口110から導入された酸素含有ガスが第1の触媒102に接触することを阻止できる。
そしてさらに、本具体例においては、反応室101bに第2の触媒112を設けることにより、第2のガス導入口110から導入された酸素含有ガスの分解や励起を確実且つ容易に促進できる。
ここで、第2の触媒112は、酸化されにくい材料により形成することが望ましい。そのような材料としては、例えば、白金(Pt)を挙げることができる。また、本具体例においては、第1の触媒102と第2の触媒112の材料をそれぞれ選択して用いることができる。すなわち、第1の触媒102は、第1のガス導入口106から導入されるガスを分解するために有利な材料により形成し、また、分解や励起が効率的に生ずるような形状及び配置を与えることができる。
一方、第2の触媒112については、第2のガス導入口110から導入される酸素含有ガスを分解・励起し且つ酸化されにくい材料、形状、配置を適宜選択して与えることができる。
図8は、本発明の第6の具体例としての触媒CVD装置を表す模式図である。
すなわち、本具体例においても第6具体例と同様に、触媒室101aと隔壁板109との間に、ガス流のコンダクタンスを低下させる絞り部101cが設けられている。このような絞り部101cを設けると、触媒室101aの圧力を上昇させ、ガスの逆流を防ぐことができる。そして、本具体例においては、絞り部101cと隔壁板109との間に、第2のガス導入口110と第2の触媒112が設けられている。
このように第2の触媒112を設けることにより、第5実施例と同様に、第2のガス導入口110から導入された亜酸化窒素(NO)や酸素(O)などの酸素含有ガスを確実且つ容易に分解・励起することができ、薄膜の堆積効率をさらに上げることが可能となる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
例えば、触媒CVD法の実施に際して用いる装置の具体的な構造、触媒の材質、形状、サイズなどに関しては、具体例にとして前述したもの以外にも当業者が適宜設計したものも本発明の範囲に包含される。さらに、材料ガスの種類や、形成する薄膜の種類、厚み、基板の種類、サイズ、基板温度や圧力などの条件についても、当業者が適宜選択して用いたものは本発明の範囲に包含される。
例えば、第1のガス導入口106から、シラン(SiH)などのシリコンを含有した原料ガスを導入し、また第2のガス導入口110から酸素(O)を導入すると、酸化シリコン(SiO)を成膜できる。また、第1のガス導入口106から、トリメチルアルミニウム(TMA)などのアルミニウムを含有した原料ガスを導入し、また第2のガス導入口110から酸素(O)を導入すると、酸化アルミニウム(AlO)を成膜できる。またさらに、第1のガス導入口106から、トリメチルインジウム(TMI)などのインジウムを含有した原料ガスと、スズ(Sn)含有した原料ガスとを導入し、また第2のガス導入口110から酸素(O)を導入すると、酸化インジウムスズ(ITO)を成膜できる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての触媒CVD装置及び触媒CVD法は、本発明の範囲に包含される。
本発明の実施の形態にかかる触媒CVD装置の断面構造を例示する模式図である。 隔壁板109を表す平面図である。 本発明の実施形態における隔壁板109の作用を説明するための概念図である。 本発明の第2の具体例としての触媒CVD装置を表す模式図である。 本発明の第3の具体例としての触媒CVD装置を表す模式図である。 本発明の第4の具体例としての触媒CVD装置を表す模式図である。 本発明の第5の具体例としての触媒CVD装置を表す模式図である。 本発明の第6の具体例としての触媒CVD装置を表す模式図である。
符号の説明
101 真空容器
101a 触媒室
101b 反応室
101c 絞り部
102 触媒(第1の触媒)
103 基板
104 基板ステージ
105 ヒーター
106 第1のガス導入口
107 真空排気装置
108 直流電源
109 隔壁板
109a 貫通口
110 第2のガス導入口
112 触媒

Claims (11)

  1. 減圧雰囲気が維持可能な真空容器と、
    前記真空容器内を、貫通口により連通された第1の空間と第2の空間とに分ける逆流抑制手段と、
    前記第1の空間にガスを導入する第1のガス導入口と、
    前記第1の空間に設けられた第1の触媒と、
    前記第2の空間にガスを導入する第2のガス導入口と、
    前記第2の空間に設けられ、基板を載置可能な基板ステージと、
    前記第2の空間に接続された排気手段と、
    を備え、
    前記排気手段により前記真空容器を減圧状態に維持しつつ前記第1及び第2のガス導入口からそれぞれ原料ガスを導入し前記第1の触媒を加熱して前記第1のガス導入口から導入された前記原料ガスを分解することにより前記基板ステージの上に載置した前記基板の上に薄膜を堆積可能とした触媒CVD装置。
  2. 前記逆流抑制手段は、前記真空容器内に設けられ複数の前記貫通口を有する隔壁板であることを特徴とする請求項1記載の触媒CVD装置。
  3. 複数の前記隔壁板が間隔をあけて設けられたことを特徴とする請求項2記載の触媒CVD装置。
  4. 前記逆流抑制手段は、前記真空容器に設けられた絞り部であることを特徴とする請求項1記載の触媒CVD装置。
  5. 前記第2の空間において、前記貫通口と前記排気手段との間に設けられ複数の開口を有する隔壁板をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の触媒CVD装置。
  6. 前記第2の空間に設けられた第2の触媒をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の触媒CVD装置。
  7. 前記第1の触媒と前記第2の触媒とは、互いに異なる材料からなることを特徴とする請求項6記載の触媒CVD装置。
  8. 貫通口により連通された第1の空間と第2の空間とを有する真空容器を用い、前記第2の空間に接続された排気手段を介して前記真空容器内を排気しつつ前記第1の空間に第1の原料ガスを導入し前記第2の空間に第2の原料ガスを導入し、前記第1の空間において前記第1の原料ガスを触媒に作用させ分解させて生成した堆積種を前記貫通口を介して前記第2の空間に導入させ前記第2の原料ガスと反応させることにより、前記第2の空間に載置された基板上に薄膜を堆積させることを特徴とする触媒CVD法。
  9. 前記第1の原料ガスは、酸素を実質的に含有しないガスであり、
    前記第2の原料ガスは、酸素を含有するガスであることを特徴とする請求項7記載の触媒CVD法。
  10. 前記第1の原料ガスとともに、不活性ガスを前記第1の空間に導入することを特徴とする請求項7または8に記載の触媒CVD法。
  11. 前記第2の空間から前記貫通口を介して前記第1の空間に気体の流入を実質的に生じさせないことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載の触媒CVD法。
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