JP2005178854A - ロールシート収容容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ロールシートを、簡単な動作で迅速に、ミシン目に沿って確実に切り離して取り出すことを可能ならしめる容器を提供する。
【解決手段】 樹脂製の成形体からなり、ロールシートを収容する中空の収容部本体12と、複数の平板部14,16が離間されてなり、くり出したロールシートの一部を通過させるシート取出し部22とを備え、収容部本体12の一部にロールシートの一部を通過自在なスリット状のシート導出口20が形成され、このシート導出口20の開口部を挟むように前記平板部14,16が収容部本体12外面に延出形成されるとともに、該平板部14,16の少なくとも一つに他の平板部との間隔を狭める突起部26が設けられ、該突起部26の高さがロールシートの部分厚み以上であることを特徴とするロールシート収容容器10である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ロール状のキッチンペーパー等のロールシートを収容する容器に関する。
キッチンペーパーは、一般的にはミシン目を入れたロール状、もしくは1枚ごとに切り離し折り畳んだ形で、箱等に封入し提供される。その中でも、近年、キッチンの中でかさばるペーパー類にはコンパクト性が求められていることから、ロール状に巻いた方がペーパー間の空間がなく省スペースが実現できるので有利である。
一方、環境意識の高まりを背景に、詰替容器の普及が進みつつある。キッチンペーパーにおいてはフィルム包装による簡易包装があるが、開封後はペーパーがむき出しになるため不衛生になるという欠点があった。これを解消するためには、耐久性プラスチック容器と簡易包装(紙、フィルム)を組み合わせて、耐久性プラスチック容器に詰め替えて使うことが考えられる。耐久性プラスチック容器としては、例えばキッチンペーパーのようなシートについてブリスターパックを用いた提案(特許文献1参照)がある。
特許文献1に記載の容器では、ミシン目をつけたロールシートの端部を掴んで引っぱり出し、ミシン目が容器の端部に来た段階で、容器を強く握る等して出口部がロールシートを押しつける力を強くしてロールシートの一部を固定しながら、ロールシートの一部をひねる等して、ロールシートをミシン目に沿って切ることが出来る。
また、ミシン目の付いたペーパーを簡単に切り出すための工夫として、タブ(突起部)をミシン目にかみ合わせながらペーパーを取り出す容器が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
米国特許第394206号明細書 特許第3408257号公報
しかし、ロール状に巻かれたシートを生産する時には、ミシン目を介して隣接する区画同士が、大型の高速巻き取り機のテンションに耐える程度の強度で繋がっていなければならないために、ミシン目は簡単に切れるようにすることは出来ない。このことにより、特許文献1に記載の発明構成では、ロールペーパーが引きつれて切れないことがあり、キッチンペーパーの使用場面において、不意に水をこぼすなどの突発的な事態に対して簡単に取り出したいという要求に応えることが困難であった。
特許文献2に記載の容器では、注意深く引き出さないとタブ(突起部)がミシン目にかみ合わないという欠点があり、やはり緊急に引き出す必要には対応できていなかった。さらには、容器自体が複数の部品を組み立ててなるものであり、コストが高くなる問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ロールシートを、簡単な動作で迅速に、ミシン目に沿って確実に切り離して取り出すことを可能ならしめる容器を提供することを目的とする。
本発明のロールシート収容容器は、樹脂製の成形体からなり、ロールシートを収容する中空の収容部本体と、複数の平板部が離間されてなり、くり出したロールシートの一部を通過させるシート取出し部とを備え、前記収容部本体の一部に前記ロールシートの一部を通過自在なスリット状のシート導出口が形成され、該シート導出口の開口部を挟むように前記平板部が収容部本体外面に延出形成されるとともに、該平板部の少なくとも一つに他の平板部との間隔を狭める突起部が設けられ、該突起部の高さがロールシートの部分厚み以上であることを特徴とする。
ここで、前記突起部の先端の頂角が90度以内であることが好ましい。
前記突起部の頂角の向きが、ロールシートの幅方向外側向とされてなることが好ましい。
前記突起部の高さが、ロールシートの部分厚みの3倍以上であって、該突起部と対向する平板部との間に、くり出したロールシートを通過可能とする隙間が形成されてなることが好ましい。
前記平板部に沿ってシート取出し部を通過するロールシートの幅方向両端部内に位置するように、前記平板部の両側に前記突起部が各々形成されてなることが好ましい。
本発明によれば、ロールシートを、簡単な動作で迅速に、ミシン目に沿って切り離して取り出すことを可能ならしめる容器を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の態様を説明する。
図1、2は、本発明に係るロールシート収容容器(以下、「収容容器」という)の一つの形態を示すもので、この形態の収容容器10は、ロール状に巻かれたシート材料(以下、「ロールシート」という)を収容する略円筒状の収容部本体12と、第一の平板部14及び第二の平板部16とを有する。収容部本体12の長さ方向両端は開口して開口端13,13を成している。
収容部本体12は、その周壁の一部が長さ方向に沿って切り欠かれてスリット状のシート導出口20を成している。該シート導出口20の開口部には、平面視長方形状の第一の平板部14および第二の平板部16が、シート導出口20を挟むようにそれぞれ延出形成されている。収容部本体12の長さ方向に沿う、第一の平板部14および第二の平板部16の長さは、収容部本体12の長さと同一となっている。ここで、第一の平板部14および第二の平板部16は、互いに一定の距離をもって離間されてシート導出口20を挟むように対向位置し、シート取出し部22を成している。ここで、第一の平板部14と第二の平板部16の間隔が、収容容器10に収容するロールシートのくり出した一部分の厚みよりも大きいことにより、シート取出し部22はロールシートを通過させることができる。
第一の平板部14の先端部と第二の平板部16の先端部との間にシート取出口24が形成されている。
以下、この収容容器10において、シート導出口20からシート取出口24に向かう方向をシート取り出し方向と称し、収容容器10において収容部本体12の長さ方向両端を、容器端部と称する。
前記第一の平板部14において、前記第二の平板部16に対向する面に、一対の突起部26,26が設けられている。
突起部26の拡大状態を図3(a)に示す。本実施例において、突起部26の形状は、三角柱を倒した楔形形状とされている。すなわち、この突起部26は、第一の平板部14の上面両端部側のシート取り出し方向中央部に突出形成されたもので、第一の平板部14の長さ方向(収容部本体12の長さ方向に平行な方向)に沿って配置された斜面部26aと、この斜面部26aの両側に位置して第一の平板部14に垂直な側面26b,26bと、斜面26aに対向して第一の平板部14から垂直に配置された係止面26cとからなる楔形である。このとき、突起部26の高さ方向断面の三角形において、斜面部26aと係止面26cとのなす角度αを「頂角」とする。図1に示すように、突起部26,26は、楔形における三角形の側面26b,26bが収容部本体12の長さ方向に平行になるように設けられている。また、突起部26,26は互いに収容部本体12の長さ方向に沿って配置されている。
次に、収容容器10の製造方法を例示する。
収容容器10を作製するためには、まず、例えばポリエステル等の樹脂を真空成形機にて成形し、図3(b)に示すように半円筒部30、該半円筒部30の径方向に延出形成された平板部31、該半円筒部30と平板部31の境界である屈曲部32を有する第一の成形品34と、第一の成形品34と同様に真空成形された第二の成形品36とを作製する。
このとき、金型に凹部を設けることにより、第二の成形品36における半円筒部30の凹面側のうち平板部31に、一対の突起部26,26を突出形成する。その後、第一の成形品34と第二の成形品36とを、半円筒部30,30の凹面を向かい合わせて、半円筒部30のうち平板部31と反対側の端部を熱融着にて接合することによって、図1に示す収容容器10を得ることができる。
以下、収容容器10の使用方法を、図面を参照して例示する。
まず、ロールシートを、図1に示す収容容器10の収容部本体12の中空部に収容する。
図4に、本発明に係る収容容器に適用されるロールシートの例を示す。図4(a)にその展開状態を示すロールシート40は、ロール状とされるときの巻き取り方向に沿って一定の間隔ごとに、巻き取り方向に直角に設けられたミシン線44を有する。このようなロールシート40は、ミシン線44,44・・・によって区切られた区画46を一単位として切り離される。ここで、ロールシート40の部分厚みとは、ロールシート40の展開された状態における厚みを示す。
巻き取られてロール状とされたロールシート40においては、ロールシート40のシート端部42,42のうち一方が、ロールシート外周に露出している。
ロールシート40におけるミシン線44の拡大図を図4(b)に示す。ミシン線44の切断部の長さxおよび非切断部の長さyは、適宜調整される。例えばロールシート40が通常のキッチンペーパーであれば、ミシン線44を介して互いに繋がっている2つの区画46,46を、ミシン線44に対し直角方向に引っ張ったときに、区画46同士が離れる強度は、1−3kg程度であるが、ミシン線44の切断部の長さxと非切断部の長さyを調節して、上記強度の値を2kg以下にすることが好ましい。
ロールシートを収容部本体12の中空部に収容する方法としては、一方の開口端13から収容部本体12の長さ方向に沿って、ロールシートを収容部本体12中空部に挿入してもよいし、上記製造方法において、第一の成形品34と第二の成形品36とを接合する際に、接合部にヒンジ構造を組み込んでおき、収容容器10の第一の平板部14と第二の平板部16とを互いに引き離して、シート取出し部22側からロールシートを収容部本体12の中空部に設置してもよい。
このようにロールシートを収容部本体12の中空部に収容することで、ロールシートを他の包装容器等から収容容器10に詰め替えて使用することが可能である。
次いで、ロールシート40の一部を、シート端部42側からくり出し、シート導出口20から導出し、第一の平板部14と第二の平板部16の間を通過させることによってシート取出し部22を通過させ、図5に示すように、ロールシート40のシート端部42が、シート取出口24から収容容器10の外部に露出した状態とする。
ここで、収容容器10をブリスターパック等の柔軟性、ヒンジ特性を有するものとしておけば、第二の平板部16を軽く持ち上げつつ、シート端部42を保持してくり出すことで、容易にロールシート40の一部をシート取出し部22から導出することができる。
収容容器10にロールシート40を装着する場合の他の態様として、予めロールシート40をシート取出し部22のシート取り出し方向長さ以上にくり出してから、ロールシート40を開口端13から収容部本体12の中空部に設置することも可能である。この方法によれば、ロールシート40を収容部本体12に収容すると同時に、ロールシート40のくり出された部位を、容器端部側からシート取出し部22に設置することができる。
その後、所望の数の区画46が収容容器10外部に露出するようにロールシート40をさらにくり出し、切り離そうとするミシン線が突起部26に対し前進位置となるようにする。このとき、切り離そうとするミシン線は、突起部26に対して前進位置であれば、シート取出し部22内に位置してもよいし、収容容器10外部に露出していてもよい。
引き続き、収容部本体12を一方の手で保持し、第二の平板部16を上にして収容容器10を固定しつつ、他方の手でシート端部42を保持して、該シート端部42をミシン線44に直角な方向に引きつつ、第一の平板部14側へ押し下げる。
上記のようにシート端部42を引きつつ押し下げると、ロールシート40のうち突起部26に対応する進退位置にある部位が、図6(a)に示すように、突起部26に押し付けられる。その結果、図6(b)に示すようにロールシート40に突起部26が突き当たり、ロールシート40の折れ曲がりもが大きくなることにより、突起部26とロールシート40との摩擦が大きくなり、ロールシート40の当該部位が、進退位置および収容部本体12長さ方向位置として、突起部26の位置に固定される。
これに対し、シート端部42は手で保持され、ミシン線44に直角な方向に引かれつつ、第一の平板部14の方向側へ押し下げられているから、ロールシート40上の、ミシン線44を挟む2点を支点として、ミシン線の形成されていない部位よりも強度の弱いミシン線44の位置にせん断力が発生する。このことにより、ロールシート40がミシン線44に沿って切り離される。
一方、シート端部42を保持して第一の平板部14、第二の平板部16に対し略平行に引き出せば、シート端部42を押し下げることによるせん断力がロールシート40に作用しないので、ロールシート40の一部をスムーズに通過させて収容容器10外部に引き出すことができる。
収容容器10において、突起部26の高さは、切り離そうとするロールシート40の厚み以上であることが必要である。突起部26の高さを大きくするほど、シート端部42を押し下げた際の突起部26におけるロールシート40の折れ曲がりが大きくなるため、突起部26がロールシート40に突き当たりやすくなるので、よりロールシート40を切りやすくなる傾向にあり、突起部26の高さがロールシート40の厚み以上から、切り易さの改善効果が認められる。突起部26の高さはロールシート40の厚みの3倍以上であることが、より好ましい。このとき、突起部26と第二の平板部16との間には、図3に示すように、くり出したロールシート40を通過可能とする隙間Dが形成されていることが必要である。
一方、図6(c)に示すように、突起部26の高さがロールシート40の厚み未満であると、シート端部42を押し下げたときに、突起部26によってロールシート40が固定されず、ミシン線に沿って容易に切り離すことはできなくなる。
以上説明したとおり、収容容器10は、樹脂成形体であり、ロールシートを収容する中空の収容部本体12と、第一の平板部14および第二の平板部16が離間されてなり、くり出したロールシート40の一部を通過させるシート取出し部22とを備え、収容部本体12の一部にロールシート40の一部を通過自在なスリット状のシート導出口20が形成され、このシート導出口20の開口部を挟むように第一の平板部14および第二の平板部16が収容部本体12外面に延出形成されるとともに、第一の平板部14に第二の平板部16との間隔を狭める突起部26が設けられ、該突起部26の高さがロールシート40の部分厚み以上であることにより、この収容容器10にロールシートを収容し、シート端部を一方の手で保持して引き出しつつ押し下げることによって、押し下げる手の力に対して大きなせん断力がミシン線にかかるので、ロールシートを、簡単な動作で迅速に、ミシン線に沿って切り離して取り出すことが可能となる。
なお、収容容器10において、収容部本体12あるいは収容容器10全体の大きさは、収容容器10を一方の手で固定し他方の手でロールシートを引き出して切ることから、片手で持てるコンパクトな大きさにすることが好ましい。
例えば、中指から手首までが平均18−19cm程度である日本人が容器を片手で持つためには、片手で握ったときに収容部本体12の外周の半分以上を指が覆うことが出来るように、収容部本体12の直径を8cm以下とすることが好ましい。
収容部本体12の形状は、本実施例では略円筒状としたが、径方向断面が多角形となる筒状であってもよい。容器の製造の簡便性を鑑みると、略円筒状が好ましい。また、本発明の容器は収容部本体の他にシート取出し部を有するので、保管時に転がる心配もない。なお、収容部本体12に対する第一の平板部14、第二の平板部16の形成角度は収容部本体12の径方向に限定されるものではなく、傾斜していてもよい。
本実施例では、収容部本体12の長さ方向両端は開口しているが、開口端13,13に着脱可能または開閉可能な蓋材を取り付ければ、ロールシートの吸湿等をさらに効率よく防止することができる。
また、本発明のさらに他の態様として、樹脂製の成形体からなる収容部本体12、第一の平板部14、第二の平板部16の他に、同じく樹脂製の成形体からなり、ロールシートをその軸中心において支持する支持部を備える収容容器としてもよい。
本発明の収容容器は、樹脂製であればよく、前記樹脂の種類に制限はない。
例えば、ブリスターパックにおいて汎用されているポリエステル樹脂や、汎用のポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂等が好適に用いられる。また、収容部本体12と平板部14,16の厚みも特に制限はなく、例えば0.1−10mmの間で任意に選ばれる。樹脂製の成形体は卓上等に設置されて変形しない程度の剛性を有することが好ましい。また、ポリプロピレン等の樹脂を用いれば、ヒンジ特性を有する成形体が得られるため好ましい。
収容容器の製造方法も特に限定されず、例えば、上述のように二つの成形品を作製した後に、これら成形品を、収容部本体およびシート取出し部を形成するように熱融着してもよいし、一枚のプラスチックシート(樹脂製のシート)から一体の成形品として得てもよい。ここでプラスチックシートの成形方法も特に限定されない。
突起部26の個数、突起部26の第一の平板部14上での配置、突起部26の材料等は、特に限定されない。突起部26の個数としては、1個であってもロールシートの切り離しの容易化は可能であるが、2個の突起部26を、第一、第二の平板部14,16に沿ってシート取出し部22を通過するロールシートの幅方向両端部内に位置するように、第一の平板部14の両側に各々形成されていることが好ましい。このように、複数の突起部26を容器の両端部寄りに設ければ、ロールシートの幅方向両端のどちら側からせん断力を与えても切断することができ、保持する手を左右どちらとしても切り離しを行うことができるので、使用者が右利き、左利きのいずれかに関らず同一の容器を簡便に用いることができるので好ましく、片側で2〜6個(両側を合わせて4〜12個)とすることが好ましい。突起部26の配置としては、シート取出口24に近い方が好ましく、また、図1に示すように、容器の端部に近いところに設けた方が、ロールシート40をミシン線44の起点からミシン線44に沿って切ることが容易になるので好ましい。また複数の突起部26を設ける場合、突起部26どうしは収容部本体の長さ方向に沿って互いに位置させることが好ましい。
さらに、突起部26が、第一の平板部14および第二の平板部16の双方に設けられていても構わない。但しこの場合、第一の平板部14に設けられた突起部26と、第二の平板部16に設けられた突起部26とが突合せ位置とならないようにすることが、突起部同士の擦れ合いの間に挟まれることによるロールシートの破断が起こらないために望ましい。
突起部26の形状としては特に限定されず、底面を第一の平板部14に接する円錐形、角錐形、円錐台、角錐台、角を有さない山形等が例示できるが、楔形が好ましい。楔形のものを用いる場合、突起部26の配向は、係止面26cをシート取り出し方向に平行とすることが好ましい。このようにすれば、ロールシート40の引出し時にはより小さい力で、迅速に引出しを行うことができ、かつ、切り離し時には突起部26に対してロールシート40が滑ることなく、引き出した部分のロールシート40を、ミシン線44に沿って、より簡単に切り離すことができる。なお、突起部26を、その係止面26cがシート取出し方向に対し平行でなく角度を持つように形成しても、せん断力を発生させロールシートを切り離すことができる。
また、突起部26の形状を楔形とする場合、突起部26の頂角αは、適用するロールシート40の種類に応じて調整されうる。ロールシートが粘り強い(破断伸度が大きい)ほど、頂角αを小さくすることが好ましい。頂角αを小さくするほど、繊維集合体で表面の粗いキッチンペーパー等のロールシートに、突起部26が食い込み易くなり、キッチンペーパー等が引きつれるのを防ぎ、さらに容易に切断することができる。頂角αは45度以下にすることがより好ましい。
また、前記突起部26の頂角αの向きが、ロールシートの幅方向外側向とされていることが好ましい。すなわち、係止面26cは、第一の平板部14に対して90度以下の角度で配置されていることが、ロールシートの切断しやすさ向上のために好ましい。
なお、収容容器の使用方法の別の形態として、突起部26の設けられた第一の平板部14を手前にして一方の手で収容容器10を保持し、他方の手でシート端部42を手前に引くことで、ロールシート40をミシン線44に沿って切り離す形態も可能である。
本発明の収容容器は、樹脂を成形することのみ、あるいは成形した成形品を熱融着することのみによって得られるため、容器の材料コスト、製造コストがともに低減され、充分に低いコストで提供されるものとなる。
さらに、使用状態においてロールシートの大部分が容器内に収容されているので衛生的である。さらに、ロールシートとして、紙芯等の芯に巻き取られたものであっても、最終形態として芯を有さないロールシートであっても、容易に収容しあるいは引き出すことができ、必ずしも芯を支持する部材を容器に設ける必要がなく、容器コストのさらなる低減に寄与するものである。
(容器)
厚さ5mmのポリエステルフィルムを真空成形機にて成形し、図3に示す第一の成形品34を作製した。一体成形により楔形の突起部26を突出成形した第二の成形品36を作製した後、該第二の成形品36と第一の成形品34とを溶融接着して、図1に示す収容容器10を作製した。なお、下記表に示す比較例3、5、7においては、第二の成形品36に突起部26を設けることなく収容容器を作製し、突起部なしの容器として評価を行った。
収容容器の各部寸法は以下の通りとした。
収容部本体の直径:65mm
シート取出し部のシート取り出し方向長さ:25mm
収容部本体の長さおよびシート取出し部の長さ:250mm
(ロールシート)
ロールシートとして、図4(a)に示す幅aが240mm、ミシン線44の間隔bが240mmのものを用いた。
ここで、以下に示す各種ロールシート(以下、「ペーパー」と称する)を使用した。
1.湿式紙:針葉樹パルプからなる湿式紙(坪量23g/m)2枚をエンボス加工にて一体化させたキッチンペーパー。厚さ0.7mm。
2.パルプ不織布:針葉樹パルプを乾式にてシート状に成形し(フォーマットし)、酢酸ビニル樹脂エマルジョンを噴霧し熱風乾燥してパルプ繊維間を接着させて作ったもの。坪量40g/m、厚み1.0mm。
3.レーヨンスパンレース不織布:レーヨン繊維(2.1dtex×51mmをカードにてマット化し、水流にて繊維間を交絡させて作ったもの。坪量40g/m、厚さ0.4mm。なお、1dtexは繊維1gが10000mであることを示す。
このとき、ロールシートの坪量および厚さは、それぞれJIS P8124およびJIS P8118にしたがって測定した。
(評価方法)
容器において、突起部の有無、突起部の高さ、突起部の頂角αを表1〜4に示す条件として評価を行った。
切り易さ:ミシン線(切断部の長さ3mm、非切断部の長さ1mm)を入れた上記3種のペーパーをそれぞれ容器に入れて100回切ったときに、引きつれてすぐに切れなかった枚数を数え、0枚:5点、1〜3枚:4点、3〜5枚:3点、5〜10枚:2点、10枚以上:1点とした。結果を表1〜表4に示す。
Figure 2005178854
Figure 2005178854
Figure 2005178854
Figure 2005178854
表1に示されるように、ペーパーをパルプ不織布とした実施例1−4、比較例1−3において、突起部を有しない容器とした比較例3では、一方の手で収容部本体を保持しつつ他方の手でペーパーを押し下げても、ペーパーをシート取出し部では完全に固定できないため、切ろうとする際にペーパーが引きつれて切断し難かった。これに対し、突起部を設けた実施例1−4では、一方の手で収容部本体を保持しつつ他方の手でペーパーを押し下げることにより、ペーパーに突起部が十分深く突き当たり紙の折れ曲がりも大きくなることにより、突起部とペーパーとの摩擦が大きくなり切りやすくなった。突起部の高さがペーパーよりも小さい範囲の比較例1、2では、ペーパーに突起部が十分突き当たらないため、紙の固定が十分ではなく、切り易さの改善は認められなかった(図6(c)参照)。
また、実施例1から実施例4へと突起部の高さを高くしてゆくにつれて、突起部におけるペーパーの折れ曲がりが大きくなるため突起部がペーパーに突き当たりやすくなり、より切りやすくなる傾向が認められた。
表2に示されるように、ペーパーをパルプ不織布とした実施例3及び5−9において、突起部の頂角を90度以下とした実施例5、3、6、7で、ペーパーの切りやすさの大幅な改善効果が認められた。頂角を90度を超えて設定した実施例8、9では、突起部が十分突き当たらないためペーパーの固定が十分ではなく、切り易さは若干の改善にとどまった。
表3に示されるように、ペーパーを湿式紙とした実施例10−12、比較例4及び5において、突起部を設けなかった比較例5では、ペーパーを取出し部では完全に固定できないため、切ろうとする際にペーパーが引きつれて切断し難かった。これに対し、突起部を設けた実施例10−12ではペーパーが切れやすくなった。すなわち、ペーパーを湿式紙としても、本発明の構成による切断し易さの改善が認められた。
しかし、突起部の高さがペーパー厚みよりも小さい比較例4では、ペーパーに突起部が十分突き刺当たらないため紙の固定が十分ではなく、切断し易さの改善度合いは不充分であった。
実施例10から12へと、突起の高さを高くしてゆくにつれて、突起部におけるペーパーの折れ曲がりが大きくなるため突起部がペーパーに突き当たりやすくなるので、切断しやすさがより向上する傾向にあることが確認された。
表1に示すパルプ不織布の場合、表3に示す湿式紙の場合のいずれにおいても、突起部の高さがペーパーの厚みの3倍以上になると、きわめて良好な結果が得られた。
表4に示されるように、ペーパーを、上記2種のペーパーよりも強度が高く、通常切れにくいレーヨン不織布に替えた実施例13−16、比較例6及び7において、突起部を有しない比較例7ではペーパーを切断し難かったが、突起部を設けた実施例13−16では切断し易くなった。すなわち、ペーパーをレーヨン不織布としても、切断し易さの改善が認められた。
突起部の頂角は小さいほど切断し易くなり、45度以下になると極めて切断しやすくなった。このことは、表2に示される実験結果でも確認されており、突起部の頂角は45度以下にすることがより好ましいことが示さ れた。しかし、突起部の頂角を45度以下としても、突起部の高さがペーパーの厚み未満であれば、改善効果は示されなかった(比較例6)。
通常は切れにくいレーヨン不織布の場合でも、突起部の角度を45度以下にし、突起部の高さをペーパー厚みの3倍以上に大きくすると、非常に容易に切断することができた(実施例13−14)。
本発明のロールシート収容容器は、突起部の材質を適宜選択することにより、突起部とロールシートとの摩擦を調整し、脆弱線で繋がれたキッチンペーパー、トイレットペーパー、樹脂フィルム等の各種ロールシートに適用することができる。
本発明に係るロールシート収容容器の一例を示す斜視図である。 図1の側面図である。 本発明の収容容器の製造方法の一例を示す概念図である。 実施例において使用したロールシートを示す展開図である。 実施例の使用状態を示す、図1のA方向から見た側面図である。 本発明におけるロールシートの切り離し時の状態を示す、図1のB−B線に沿う断面図である。
符号の説明
10 収容容器
12 収容部本体
14 第一の平板部
16 第二の平板部
20 シート導出口
22 シート取出し部
26 突起部
40 ロールシート
α 頂角
D 隙間

Claims (5)

  1. 樹脂製の成形体からなるロールシート収容容器であって、
    ロールシートを収容する中空の収容部本体と、複数の平板部が離間されてなり、くり出したロールシートの一部を通過させるシート取出し部とを備え、前記収容部本体の一部に前記ロールシートの一部を通過自在なスリット状のシート導出口が形成され、該シート導出口の開口部を挟むように前記平板部が収容部本体外面に延出形成されるとともに、該平板部の少なくとも一つに他の平板部との間隔を狭める突起部が設けられ、該突起部の高さがロールシートの部分厚み以上であることを特徴とするロールシート収容容器。
  2. 前記突起部の先端の頂角が90度以内であることを特徴とする請求項1に記載のロールシート収容容器。
  3. 前記突起部の頂角の向きが、ロールシートの幅方向外側向とされてなることを特徴とする請求項1または2に記載のロールシート収容容器。
  4. 前記突起部の高さが、ロールシートの部分厚みの3倍以上であって、該突起部と対向する平板部との間に、くり出したロールシートを通過可能とする隙間が形成されてなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のロールシート収容容器。
  5. 前記平板部に沿ってシート取出し部を通過するロールシートの幅方向両端部内に位置するように、前記平板部の両側に前記突起部が各々形成されてなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のロールシート収容容器。

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