JP2005178302A - 熱プレス用緩衝シート - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明は、緩衝シートを薄くしても、また高いプレス力を加えたとしても、基材の目が被処理物に転写されるおそれのない熱プレス用緩衝シートを提供することを目的とする。
【解決手段】
基材のアラミド織布4の加工糸間にFEP5を充填することで、アラミド織布4の目が緩衝シート1の表面にでないように埋設充填層6を構成しているため、アラミド織布4の目が被処理物に転写されることを防ぐことができる。
【選択図】 図2
本発明は、緩衝シートを薄くしても、また高いプレス力を加えたとしても、基材の目が被処理物に転写されるおそれのない熱プレス用緩衝シートを提供することを目的とする。
【解決手段】
基材のアラミド織布4の加工糸間にFEP5を充填することで、アラミド織布4の目が緩衝シート1の表面にでないように埋設充填層6を構成しているため、アラミド織布4の目が被処理物に転写されることを防ぐことができる。
【選択図】 図2
Description
この発明は、例えばFPC(Fiexbie Printed Circit)等のプリント基板を熱プレス装置で製作する際に用いられる熱プレス用緩衝シートに関する。
従来、樹脂の熱硬化工程において、熱プレス装置の熱盤で被処理物を熱硬化させる際、均一にプレス圧力を付与しつつ、急激な熱伝導を避けるため、熱プレス装置の熱盤と被処理物との間に熱プレス用緩衝シートを介装することが行われている。
上述の熱プレス用緩衝シートとして、通常、紙や樹脂などが用いられるが、耐熱性が不十分なので、これら紙や樹脂の緩衝シートを繰返して使用することは困難である。
そこで、特許文献1では、耐熱性を向上させて再使用が可能なように、磁性ゴムシートの磁性層と、接着シートの接着層と、発泡ゴムシートのクッション層との3つの積層体からなる熱プレス用緩衝シートを提案している。
しかし、この熱プレス用緩衝シートもゴム材を用いているため、プレスに伴う被処理物の伸びや滑りに追従して、この伸びや滑りを抑制できないといった問題があり、また、ゴム配合剤が表面に析出してしまい、被処理物が汚染されるという問題があった。
そこで、特許文献2では、不織布層の両面に、それぞれ三軸織布層と、フッ素ゴム層と、フッ素フィルムとを積層形成した積層タイプの熱プレス用緩衝シートを提案している。
このように、フッ素ゴム層やフッ素フィルムを熱プレス用緩衝シートに用いることで、ゴム配合剤が表面に析出して被処理物が汚染されるという問題が回避され、また、耐熱性も確保されるため、繰返して使用することも可能となる。
ところで、熱プレス装置において行われる被処理物の熱硬化工程では、一度にできるだけ多くの被処理物を処理した方が効率的であるため、熱プレス用緩衝シートは、その分薄いほうが望ましい。
また、プレス力に対しても、高圧のプレス力を適切に伝達することが熱プレス用緩衝シートには望まれる。
しかし、前述の特許文献2で提案された積層タイプの熱プレス用緩衝シートの場合、積層タイプであることにより、基材として用いられる不織布や三軸織布の目が被処理物に転写されるおそれが生じるため、所定値以下の薄さにはできないという問題がある。
また、この積層タイプの熱プレス用緩衝シートの場合、熱プレス装置のプレス力が高ければ高いほど、その基材の目が被処理物に転写されるおそれ生じるため、所定値以上にプレス力を高めることができないという問題もある。
特に、これらの問題は、FPC等のプリント基板を熱プレスする場合に大きな影響を与える。すなわち、プリント基板はポリエステルフィルムの上に銅箔を印刷又はエッチングして回路を形成するが、織布の目がFPCに転写されると、設定どおりのプリント基板性能を得られなくなるおそれがあるからである。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、緩衝シートを薄くしても、また高いプレス力を加えたとしても、基材の目が被処理物に転写されるおそれのない熱プレス用緩衝シートを提供することを目的とする。
この発明は、熱プレス装置の熱盤と被処理物との間に介装される熱プレス用緩衝シートであって、耐熱性繊維で構成した基材にフッ素樹脂を埋設充填したものである。
すなわち、耐熱性繊維で構成した基材の繊維間(加工糸間)に対してフッ素樹脂を埋設充填するものである。
上記構成によれば、基材の繊維間(加工糸間)にフッ素樹脂を充填することにより、基材の目をフッ素樹脂で潰すことができるため、緩衝シートの表面上に基材の目を出さないようにすることができる。
なお、埋設充填されるフッ素樹脂の種類については、その表面が滑らかでフラットであり、且つ埋め込み特性(基材の繊維間に入り込む特性)があれば、特に限定されるものではなく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、パーフルオロエチレン-プロペンコポリマー(FEP)、エチレン-クロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)、三フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)、ポリビニルフルオライド(PVF)、及びテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体に分類されるETFEでエチレン成分を増やし、官能基を取り込んだ融点155〜200℃のダイキン工業製の「ネオフロンTMEFEP」(登録商標)等のフッ素樹脂が含まれる。
また、基材の種類についても、耐熱性繊維からなる織布及び不織布であれば特に限定されるものではなく、例えば、アラミド、メタアラミド、パラアラミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、フェノール、ガラス、カーボン等の耐熱性繊維が含まれる。
この発明の一実施態様においては、前記埋設充填した表面を、フッ素系部材で被覆したものである。
上記構成によれば、熱プレス用緩衝シートの表面をフッ素系部材で被覆することにより、緩衝シートからの不純物の析出をできるだけ抑えることができる。また、その被覆するフッ素系部材の弾性力等を考慮すれば、カバーレイプレス、補強板プレス、積層プレス等の際に必要なクッション性を満足させることもできる。
なお、被覆するフッ素系部材には、フッ素樹脂やフッ素フィルムが含まれる。
また、被覆するフッ素系部材は、埋設充填するフッ素樹脂との接着性がよいものが望ましい。
この発明の一実施態様においては、前記被覆するフッ素系部材の融点を、埋設充填したフッ素樹脂の融点よりも高く設定したものである。
上記構成によれば、緩衝シートにフッ素系部材を被覆成形する際、フッ素系部材を溶融させることなく被覆成形できるため、その後に緩衝シートを平滑化処理する必要をなくすことができる。
なお、この融点の温度差は5℃以上のものが望ましく、同一品名の材料であっても組成によって5℃以上になるものであれば、一方を充填するフッ素樹脂、他方を被覆するフッ素部材としてもよい。
この発明の一実施態様においては、前記被覆したフッ素系部材の表面にクッション部材を積層したものである。
上記構成によれば、クッション部材を積層することで、緩衝シートのクッション性をフッ素樹脂やフッ素部材の材質を考慮せずに高めることができる。
この発明の一実施態様においては、前記クッション部材の表面に離型フィルムを積層したものである。
上記構成によれば、離型フィルムを積層することで、緩衝シートの離型性をフッ素樹脂やフッ素部材等の材質を考慮しなくても高めることができる。
この発明によれば、基材の繊維間(加工糸間)にフッ素樹脂を充填することにより、基材の目をフッ素樹脂で潰すことができるため、緩衝シートの表面上に基材の目を出さないようにすることができる。
よって、緩衝シートを薄くしても、また高いプレス力を加えたとしても、緩衝シートの表面上に基材の目がでないため、基材の目が被処理物に転写されるおそれをなくすことができる。
この発明の一つの実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
図1は、本実施形態の熱プレス用緩衝シート1(以下、緩衝シート)の使用状態を示す概略説明図である。
図1は、本実施形態の熱プレス用緩衝シート1(以下、緩衝シート)の使用状態を示す概略説明図である。
本実施形態の緩衝シート1は、熱プレス装置Aの上側熱盤2と被処理物W1との間、被処理物W1と被処理物W2との間、及び被処理物W2と下側熱盤3との間にそれぞれ介装されて使用される。なお、熱盤2,3には図示しない伝熱板が介装され、熱源の熱を、直接被処理物W1、W2側に伝達しないように構成している。
図2は、本実施形態の緩衝シート1の具体的な構造を示す図である。上部二層目には、基材であるアラミド織布4を配置し、そのアラミド織布4の加工糸間にフッ素樹脂であるパーフルオロエチレン-プロペンコポリマー(以下、FEP)5を埋設充填している。
すなわち、アラミド織布4の加工糸間にFEP5を充填することで、アラミド織布4の目が無くなり、アラミド織布4とFEP5とが一体となった埋設充填層6を形成している。
このフッ素樹脂(FEP5)の充填作業は、FEP5を融点温度以上で溶融して行うが、好ましくは、FEP5の融点から50℃以上で、溶融粘度が10の5乗ポイズ(poise)以下で行うのが望ましい。また、その充填圧力は面圧5kg/cm2〜50kg/cm2が望ましい。
また、その埋設充填層6の上下両面には、被覆用のフッ素樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFE)7を接合し、前述の埋設充填層6を被覆する被覆層8を構成している。
この被覆層8は、埋設充填層6に接着して成形されることが求められるため、埋設充填されるフッ素樹脂の融点温度よりも被覆されるフッ素樹脂の融点温度の方を高く設定している。すなわち、FEP5よりも融点の高いPTFE7を被覆層8としている。
このように、埋設充填するフッ素樹脂の融点温度よりも被覆するフッ素樹脂の融点温度の方を高く設定するのは、被覆層8を埋設充填層6に対して加熱して被覆成形する際に被覆層8が先に溶融すると、成形後に改めて被覆層8を平滑化処理する必要があるためである。
また、その被覆層8の下側には、クッション用のフッ素系樹脂又はフィルム9を積層している。
このようにクッション用のフッ素系樹脂又はフィルム9を積層することで、埋設充填したFEP5や、被覆したPTFE7の固有のクッション性よりも、さらに高いクッション性を、緩衝シート1全体で得ることができる。
なお、クッション性をさらに向上するため、フッ素系樹脂又はフィルム9の代わりに、発泡ゴムや発泡フッ素ゴムを用いてもよい。
また、緩衝シート1と一体化させない場合には、ポリオレフィン系統の樹脂やフィルムによってクッション性を確保してもよい。
さらに、そのクッション用の樹脂又はフィルム9の下側には、離型フィルム10を積層している。
このように離型フィルム10を積層することで、緩衝シート1の離型性を向上することができる。
また、この離型フィルム10の代わりに表層フィルムを設けて、緩衝シート1の表面をより平滑化してもよい。
なお、これらのクッション用のフッ素系樹脂又はフィルム9や、離型フィルム10は、被覆層8の下側面にのみ設けているが、介装される場所や被処理物に応じて、当然被覆層8の上側面にも設けても良い。
以上のようにして構成した緩衝シートは0.05mm〜3mm程度の厚みに抑えられ、前述のように熱盤2,3と被処理物W1、W2との間、及び被処理物W1と被処理物W2との間に介装され、被処理物W1、W2に対して熱盤2,3からの熱及びプレス力を伝達するように構成している。
図3は、本実施形態の緩衝シート1を用いて、被処理物であるFPC(Fiexbie Printed Circit)11を熱プレスする際の積層状態を説明する図である。
図3に示すように、FPC11を熱プレスする場合には、ポリイシド12と銅箔13からなるベースフィルム14に、エポキシ15とポリイシド16からなるカバーレイ17をプレス接合する。このとき、カバーレイ17の上方に本実施形態の緩衝シート1を配置して、ベースフィルム14の下方に耐熱離型フィルム18を配置する。
なお、図示はしないが、この下側にはさらに別の緩衝シート、カバーレイ、ベースフィルム、耐熱離型フィルムのセットを、順に5組程度配置している。
このように、複数のフィルム等を積層した状態で、熱プレス装置Aによって熱プレスが行われる。
この熱プレス作業を行う場合には、一度に多くの熱プレス処理を行うことが望ましいため、できるだけ緩衝シート1を薄くして、熱プレス装置A内のFPC11の積層枚数を増やすことが行われる。
このとき、本実施態様の緩衝シート1の場合、基材のアラミド織布4の加工糸間にFEP5を充填することで、アラミド織布4の目が緩衝シート1の表面にでないように埋設充填層6を構成しているため、アラミド織布4の目がFPC11に転写されることを防ぐことができる。
すなわち、緩衝シート1を薄くしても、その表面にはアラミド織布4の目がでないため、FPC11の表面にアラミド織布4の目が転写されることはない。
このようにアラミド織布4の目が転写されないことにより、FPC11のベースフィルム14の銅箔13に悪影響を与えず、熱プレスを行うことができるため、本実施態様の緩衝シート1によれば、薄くても、設定どおりのプリント基板性能を確実に得ることができる。
また、プレス力についても、あまりに高いと、通常の緩衝シートであれば、基材の目が緩衝シートの表面にでるが、本実施態様の緩衝シート1の場合には、プレス力がいくら高くても、基材であるアラミド織布4の加工糸間にFEP5を充填しているため、基材の目が緩衝シート1の表面にでることはない。
よって、本実施態様の緩衝シート1によれば、プレス力がいくら高くても、設定どおりのプリント基板性能を得ることができる。
次に、図4に示す他の実施態様の緩衝シート21について説明する。
この緩衝シート21は、前述の緩衝シート1と同様に埋設充填層26と被覆層28を有するが、クッション用のフッ素系樹脂又はフィルムや、離型フィルム等の層を有していない点で異なる。
この緩衝シート21は、前述の緩衝シート1と同様に埋設充填層26と被覆層28を有するが、クッション用のフッ素系樹脂又はフィルムや、離型フィルム等の層を有していない点で異なる。
このようにクッション用の層と離型用の層がないことで、確かに、使用場所や使用回数などについて前述の緩衝シート1より制限を受けるが、緩衝シート21の厚みを薄くしたりや1枚あたりのコストを低減できるという効果を得ることができる。
よって、クッション性能や離型性能の要求がさほど高くない場合には、本実施態様の緩衝シート21を用いても、充分に基材の目の転写防止を図れるため、前述の緩衝シート1と同様の効果を得ることができる。
図5に示す表は、緩衝シート1,21の埋設充填層と被覆層とを構成するフッ素樹脂又はフィルムの組合わせを表した表である。
組合わせとしては、「a」〜「d」の組合わせがあり、前述の実施態様の組合わせは、「a」の被覆樹脂又はフィルムがPTFEで、埋設充填樹脂がFEPのものである。なお、この「a」の組合わせでは、埋設充填樹脂をパーフルオロアルコキシアルカン(以下、PFA)に置き換えてもよい。
その他の組合わせとしては、「b」のように被覆樹脂又はフィルムがPFAで、埋設充填樹脂がFEPの組合わせが挙げられる。また、「c」のようにエチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー(以下、ETFE)とETFEとの組合わせ、ETFEとダイキン工業製の「ネオフロンTMEFEP」(登録商標)との組合わせ、及び「d」のようにFEPとFEPとの組合わせが考えられる。
これらの組合わせは一例であって、これら以外の組合わせも、当然考えれる。
なお、これらの組合わせで、より望ましいのは「a」と「d」の組合わせである。この組合わせでは、被覆層を構成するPTFEやFEPといった樹脂が、材質的に柔らかくてクッション性が高く、またその表面を平滑化するのが容易だからである。
なお、これらの組合わせで、より望ましいのは「a」と「d」の組合わせである。この組合わせでは、被覆層を構成するPTFEやFEPといった樹脂が、材質的に柔らかくてクッション性が高く、またその表面を平滑化するのが容易だからである。
さらに、他の組合わせとして、埋設充填層と被覆層の融点の温度を被覆層の融点の方を低くする場合もある。この場合は、緩衝シートの成形の際に、被覆層の平滑化処理が改めて必要になるが、熱プレス作業を行う際に、被覆層を柔らかくしてクッション性を高めたい場合には、有効な組合わせとなる。
また、こうした埋設充填する樹脂の形態としては、粉砕粉末や短繊維(カット繊維や解織繊維等)として、より細かくしておくことが、樹脂の充填効率を上げる上で好ましい。
次に、以上のように構成したこの実施態様の熱プレス緩衝シートの作用及び効果について、詳述する。
このように、本実施態様の熱プレス緩衝シート1は、熱プレス装置Aの熱盤2,3と被処理物W1、w2との間に介装される熱プレス用緩衝シート1であって、耐熱性繊維で構成したアラミド織布4にフッ素樹脂であるFEP5を埋設充填したものである。
すなわち、アラミド織布4の繊維間(加工糸間)に対してFEP5を埋設充填したものである。
すなわち、アラミド織布4の繊維間(加工糸間)に対してFEP5を埋設充填したものである。
上記構成によれば、アラミド織布4の繊維間(加工糸間)にFEP5を充填することにより、アラミド織布4の目をFEP5で潰すことができるため、緩衝シート1の表面上にアラミド織布4の目を出さないようにすることができる。
よって、緩衝シート1を薄くしても、また高いプレス力を加えたとしても、緩衝シート1の表面上にアラミド織布4の目が出ないため、基材の目が被処理物たるFPC11に転写されるおそれをなくすことができる。
なお、埋設充填されるフッ素樹脂の種類については、FEP5以外にもその表面が滑らかでフラットであり、且つ埋め込み特性(基材の繊維間に入り込む特性)があるものであれば、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、エチレン-クロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)、三フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)、ポリビニルフルオライド(PVF)、及びダイキン工業製の「ネオフロンTMEFEP」(登録商標)等に、置き換えてもよい。
また、基材の種類についても、耐熱性繊維からなる織布及び不織布であればアラミド織布4に限定されるものではなく、例えば、メタアラミド、パラアラミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、フェノール、ガラス、カーボン等に置き換えてもよい。
また、この実施態様では、前記埋設充填層6の表面を、フッ素樹脂であるPTFE7で被覆したものである。
上記構成によれば、熱プレス用緩衝シート1の表面をフッ素樹脂であるPTFE7で被覆することにより、緩衝シート1からの不純物の析出をできるだけ抑えることができる。また、その被覆するPTFE7には、所定の弾性力があるため、カバーレイプレス、補強板プレス、積層プレス等の際に必要なクッション性を満足させることもできる。
なお、フッ素樹脂の代わりにフッ素フィルムを被覆してもよい。
また、被覆するPTFE7は、埋設充填するFEP5との接着性が高いため被覆成形も容易に行える。
また、被覆するPTFE7は、埋設充填するFEP5との接着性が高いため被覆成形も容易に行える。
また、この実施形態では、被覆したPTFE7の融点が、埋設充填したFEP5の融点よりも高い。
上記構成によれば、緩衝シート1にPTFE7を被覆成形する際、PTFE7を溶融させることなく被覆成形できるため、その後に緩衝シート1を平滑化処理する必要をなくすことができる。
なお、この融点の温度差は5℃以上に設定され、容易に被覆成形が行えるように構成されている。
また、この実施態様では、被覆層8の表面にクッション用のフッ素系樹脂又はフィルム9を積層したものである。
上記構成によれば、クッション用のフッ素系樹脂又はフィルム9を積層することで、緩衝シート1のクッション性を埋設充填層6や被覆層8の材質を考慮せずに高めることができる。
また、この実施態様では、クッション用のフッ素系樹脂又はフィルム9の表面に離型フィルム10を積層したものである。
上記構成によれば、離型フィルム10を積層することで、緩衝シート1の離型性を埋設充填層6や被覆層8等の材質を考慮しなくても高めることができる。
以上この発明の構成と、上述の実施態様との対応において、
この発明の基材は、実施例のアラミド織布4に対応し、
以下同様に、
フッ素樹脂は、FEP5に対応し、
フッ素系部材は、PTFE7に対応し、
クッション部材は、クッション用のフッ素系樹脂又はフィルム9に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
この発明の基材は、実施例のアラミド織布4に対応し、
以下同様に、
フッ素樹脂は、FEP5に対応し、
フッ素系部材は、PTFE7に対応し、
クッション部材は、クッション用のフッ素系樹脂又はフィルム9に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
1、21…熱プレス用緩衝シート
4…アラミド織布
5…FEP
7…PTFE
4…アラミド織布
5…FEP
7…PTFE
Claims (5)
- 熱プレス装置の熱盤と被処理物との間に介装される熱プレス用緩衝シートであって、
耐熱性繊維で構成した基材にフッ素樹脂を埋設充填した
熱プレス用緩衝シート。 - 前記埋設充填した表面を、フッ素系部材で被覆した
請求項1記載の熱プレス用緩衝シート。 - 前記被覆したフッ素系部材の融点を、埋設充填したフッ素樹脂の融点よりも高く設定した
請求項2記載の熱プレス用緩衝シート。 - 前記被覆したフッ素系部材の表面にクッション部材を積層した
請求項2又は3記載の熱プレス用緩衝シート。 - 前記クッション部材の表面に離型フィルムを積層した
請求項4記載の熱プレス用緩衝シート。
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-
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- 2003-12-24 JP JP2003426039A patent/JP2005178302A/ja active Pending
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