JP2005177996A - インクジェット記録システム、インクジェット記録方法およびプログラム - Google Patents

インクジェット記録システム、インクジェット記録方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 顔料を色材としたインクを用いて、濃度の高い画像を記録可能でありながら、光沢紙のような記録媒体においても、光沢感を損なわない状態でカラー画像を形成可能なインクジェット記録システムおよびその記録方法を提供すること。
【解決手段】 顔料を含有する顔料インクと染料を含有する染料インクをそれぞれ1種類以上用いて記録媒体に画像を形成するインクジェット記録システムにおいて、記録媒体の光沢の有無により、記録媒体の単位面積あたりに記録可能な顔料インクの量を調整する。これにより、光沢を有する記録媒体では顔料インクの記録量が好適に抑制されるので、記録媒体の光沢感を損なわない程度に、顔料特有の高濃度を生かした画像を実現することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、色材として染料を含有した染料インクと、顔料を含有した顔料インクの双方を具備し、同一の記録媒体に染料記録剤と顔料記録剤の双方を用いて記録を行うインクジェット記録システム、インクジェット記録方法およびプログラムに関するものである。
カラーのインクジェット記録装置においては、記録剤(以下単にインクとも言う)に含有させる色材として、染料や顔料を用いることが出来る。但し、染料を色材とした染料インクと、顔料を色材とした顔料インクとでは、その発色性や記録媒体への浸透状態、また、記録ヘッドに対する適切な回復処理などの取り扱いにおいて、異なった状況にあることが多い。よって、従来では、色材として染料を用いる場合には全色において染料インクを適用し、顔料を用いる場合には全色において顔料インクを適用する構成が一般であった。
しかしながら、市場で求められる画像品位においては、文字や図形のようなオブジェクトに対しては、濃度の高く鮮明でコントラストの高い品位が要求されるのに対し、フルカラーで記録される自然画のようなカラー画像に対しては、にじみのなく、混色した場合にも自然な発色が得られる画質が求められている。よって、近年では求められる画像品位をそれぞれ実現するために、ブラックインクにおいては顔料インクを適用しつつ、シアン、マゼンタおよびイエローのようなカラーインクにおいては染料インクを適用するインクジェット記録装置も提供されている。また、このような構成の記録装置および記録方法についても、例えば特許文献1などによって既に開示されている。
特許文献1によれば、ブラックインクの色材として顔料、カラーインクの色材として染料を適用した構成における、様々な記録媒体に対する各インクの適用方法が開示されている。同文献によれば、顔料インクの特徴が好適に現れるように、記録媒体ごとに異ならせた記録方法が説明されており、例えば、表面に光沢のある記録媒体に対しては、他のカラーインクとともにブラックインクは使用せず、グレースケールモードだけでブラックインクを用いた記録を行っている。これは、顔料のブラックインクを染料のカラーインクと同時に記録すると、顔料インクを記録した部分だけが非光沢部となり、局所的に非光沢部が点在して、違和感のある画像となってしまうからと説明されている。
更に、OHPシートのような透明なプラスチックシートに対しては、顔料インクによるひび割れが懸念される内容が開示されている。よって、ひび割れが起こらない程度でありながらも、より濃度の高いブラック画像を得るために、シアン、マゼンタおよびイエローと、顔料のブラックを好適な割合でコンポジットしたブラックの記録方法が開示されている。
特開2000−198227号公報
しかしながら、銀塩写真に匹敵するような高画質で光沢感があり且つ発色性豊かな写真画像への要求が、近年益々高まっており、特許文献1に記載の記録方法のみでは充分に対応出来なくなって来ている。つまり、光沢のある記録媒体を用いながらも、より高い濃度のブラック画像が求められている状況において、染料のカラーインクを混色させて表現する従来のブラック形成方法では、濃度が不十分で、めりはりの乏しい画像と見なされてしまうのである。
本発明は上記問題点を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、顔料を色材としたインクを用いて、濃度の高い画像を記録可能でありながら、光沢紙のような記録媒体においても、光沢感を損なわない状態でカラー画像を形成可能なインクジェット記録システム、インクジェット記録方法およびプログラムを提供することである。
そのために本発明においては、顔料を含有する顔料記録剤と染料を含有する染料記録剤を用いて記録媒体に画像を形成するインクジェット記録システムにおいて、前記記録媒体の光沢の有無により、前記記録媒体の単位面積あたりに記録可能な前記顔料記録剤の量の上限値を異ならせることを特徴とする。
また、顔料を含有する顔料記録剤と染料を含有する染料記録剤をそれぞれ1種類以上用いて記録媒体に画像を形成するインクジェット記録方法において、前記記録媒体の光沢の有無により、前記記録媒体の単位面積あたりに記録可能な前記顔料記録剤の量の上限値を異ならせることを特徴とする。
また、顔料を含有する顔料記録剤と染料を含有する染料記録剤をそれぞれ1種類以上用いて記録媒体に画像を形成するためのデータを生成するプログラムであって、前記記録媒体の光沢の有無により、前記記録媒体の単位面積あたりに記録可能な前記顔料記録剤の量の上限値を異ならせることを特徴とする。
本発明によれば、光沢のある記録媒体では顔料インクの記録量が好適に抑制されるので、記録媒体の光沢感を損なわない程度に、顔料特有の高濃度を生かした画像を実現することができる。
以下に本発明の実施形態を説明する。
図1は本実施形態に適用可能なインクジェット記録システムの制御の構成を説明するためのブロック図である。本実施形態におけるインクジェット記録システムは、画像処理装置およびインクジェット記録装置(以下、単に記録装置とも言う)から構成されている。
図において、101は記録装置全体を制御するための記録装置主制御部であり、MPU、ROM、RAMなどによって構成されている。102は記録バッファであり、記録ヘッド103に転送する前の画像データを、ラスタデータとして格納することができる。記録ヘッド103は、インク滴を吐出可能な複数の記録素子を有するインクジェット方式の記録ヘッドであり、記録バッファ102に格納された画像データに従って、各記録素子からインクの吐出を行う。104は給排紙モータ制御部であり、記録媒体の搬送や給排紙の制御を行う。105は画像処理装置との間でデータ信号の授受を行うためのインタフェイス(I/F)であり、113は両者を接続するI/F信号線である。I/F信号線113の種類としては、例えばセントロニクス社の仕様のものを適用することができる。106は画像処理装置から受信した画像データを一時的に格納しておくデータバッファである。また、107は記録装置の各機能を接続するシステムバスである。
一方、108は、画像処理装置における画像の作成や、画像データの制御を主に司る画像処理装置主制御部であり、MPU、ROM,RAM等から構成されている。109は記録装置との間でデータ信号の授受を行うためのインタフェイス(I/F)である。110は、ユーザに対し様々な情報を表示するための表示部で、例えばCRTなどを適用することが出来る。111は、ユーザが操作を行うための操作部であり、例えばキーボードやマウスを適用することが出来る。112は、画像処理装置主制御部108と各機能とを結ぶシステムバスである。
図2は、本実施形態の記録システムが行う画像データの処理を説明するための図である。図2(a)は、画像処理の各工程を表すフローチャートであり、同図(b)は、各工程における画像データの形態を説明するための模式図である。
図2(a)において、画像データが入力されると、まずステップS201において色補正が行われる。色補正では、R(レッド)、G(グリーン)およびB(ブルー)で表される8bitの輝度データに補正がかけられ、やはりRGB8bitの輝度データに変換される。信号値を変換する方法は、予めメモリに格納されたルックアップテーブル(LUT)を参照する等の方法で行うことが出来る。
次に、ステップS202において、変換後のRGB8bitの輝度データを、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)およびK(ブラック)の4色の8bit濃度データに分解する。この段階で、グレー画像が4プレーン分(4色分)生成される。4色分解においても、色補正同様、予めメモリに格納されたルックアップテーブル(LUT)を参照する等の方法で行うことが出来る。
4色分解された8bit濃度データは、ステップS203において、各プレーンに対し多値の誤差拡散処理が施され、4色8bit濃度信号は、4色3bitの濃度信号に変換される。
続くステップS204では、インデックス展開処理という2値化処理が施され、プレーンごとに、すなわち色毎に、記録ヘッドが記録可能な2値データに変換される。
図3は、上記インデックス展開処理を説明するための図である。多値誤差拡散処理から出力される3bitの画像データは、図のように、階調0〜4までの5段階の階調値を有するものとする。また、このような階調値を持つ1つの画素は、図のパターンで示した2×2のエリアに相当するものであり、ここで各エリアは記録ヘッドの1ドット分が記録可能なエリアを示している。
階調値が0のとき、2×2のエリアにはドットは1つも記録されない。この状態を指し示す為の出力信号は「0000」であり、階調値0を示す画像データはステップS204で行われるインデックス展開によって「0000」に変換される。
階調値が1のとき、2×2のエリアにはドットが1つ記録される。このとき、2×2の4つのエリアのどの位置にドットを記録するかによって、出力信号が異なっている。すなわち、入力値である階調値が1の場合には、4種類の出力信号が何らかの規則に従って出力されるのである。
同様に、階調値2に対しては2種類、階調値3に対しては4種類の出力信号がそれぞれ用意されており、階調値4に対しては「1111」の1種類が出力信号となっている。
これら複数種類のインデックスパターンは、シーケンシャルに配列させることも出来るし、また、シーケンシャルに配置させることによって発生するテクスチャを低減するために、ランダムに配置させることも出来る。配列順にランダム性を持たせたい場合には、例えば乱数発生器などを用意しておくことによって、複数の信号値の中から出力値がランダムに選択されるような構成を採れば良い。
なお、各階調値に対するインデックスパターンや出力信号の関係は、図3で説明した内容に限ったものではない。各色でインデックスパターンの配列順序を異ならせても良いし、階調値とパターンの関係を異ならせても良い。また、以上の説明では、3bitの濃度信号により5段階の階調値を表す構成で説明したが、この値に限らずとも、例えば、より多段階の階調値で表しても、また各色で階調数が異なるようにしても構わない。
更に、図2の各ステップで示したそれぞれの工程は、本実施形態のインクジェット記録システムにおいて処理されるわけであるが、どの工程までを画像処理装置が行い、どの工程以降を記録装置が行うか、という明確な切り分けは特に定められるものではない。但し、処理の負担やスピードなどを考慮した場合、多値誤差拡散までを画像処理装置が行い、インデックス展開を記録装置が行うような構成が好ましいと言える。この場合、記録装置主制御部101のメモリには、図3で示したような複数のインデックスパターンが格納されることになる。
次に、本発明の最も特徴的な部分である、光沢のある記録媒体への記録方法を、他の一般的な記録媒体への記録方法と比較しながら説明する。なお、本明細書において光沢のある記録媒体とは、インクを記録する側の記録面において、未記録状態で光沢を有する記録媒体全般のことを指し、特に「光沢紙」という名称で呼ばれる記録媒体に限ったものではない。適用するインクジェット記録システム専用に用意された記録媒体でも良いし、より汎用的に市販されている、光沢面を有する記録媒体であっても良い。また、インク受容層を支える基板が紙で構成されているものであってもプラスチックフィルムで構成されているものであっても構わない。
図4(a)は、一般的な記録媒体に対する記録において、ブラック100%の画像を形成する際の、各色インクの記録率を示した図、また同図(b)は、グレーのグラデーションを記録する際の、各階調における各色インクの記録率を示した図である。なお、本明細書における記録率とは、所定のインク色が記録可能な所定の領域内の全エリアに対し、実際にドットの記録を行うエリアの割合を示したものと定義する。
図4(a)によれば、ブラック100%の画像を形成する場合、ブラックの記録率が100%、その他CMYそれぞれが5%の記録率なっており、トータルで115%の記録率となっている。
また、図4(b)によれば、階調の低い領域では、ブラックインクを適用せず、CMYの3色のみでグレー画像を形成している。階調が上がるにつれCMYインクの記録率をほぼ同率に上げて行くが、グレーの階調値が略50%となった時点でブラックインクの記録を開始し、同時にCMYインクの記録率を徐々に低減させている。ある時点で両者の記録率は逆転し、略黒と呼ばれる領域では、ブラックインクが支配的になった状態で画像が形成されている。
このような記録率の関係は、ブラックのみを顔料インクとすることによって、より良好な階調性を得ることが出来る。すなわち、低階調においては、比較的濃度の低い3色のカラーインクをバランスよく記録することによって、滑らかなグレーを表現することが可能となる。一方、高階調においては、より高濃度な発色を得意とする顔料インクの特徴を有効に働かせることが出来るのである。
しかしながら、このような記録率で光沢のある記録媒体に対して記録を行った場合、グレーの高階調においては記録面の光沢感が損なわれてしまう。そして、ブラックインクが記録されていない他の領域と混在することによって、質感の違いによる違和感が感知されてしまうのである。
図5(a)は、本実施形態におけるブラック100%の画像を形成する際の、光沢のある記録媒体に対する各色インクの記録率を示した図、また同図(b)は、グレーのグラデーションを記録する際の、各階調における各色インクの記録率を示した図である。図5(b)において、ブラックインクの記録を開始する階調については、ほぼ図4(b)と同等であるが、その後の記録率の増加は緩やかであり、またカラーインクの記録率も図4(b)の場合ほど低減されていない。そして、最終的なブラック100%画像を形成する際の記録率は、図5(a)に示すように各色で同率の50%となっている。
このようにブラックインクの記録率を抑えること、同時に他のカラーインクの記録率を上げることは、光沢感を損なう作用のある顔料の影響を低減することができる。また、より多くのカラーインクを記録することによって、ブラックインク低減によるブラック濃度の低下を極力抑えることも出来る。更に、特許文献1で開示される光沢紙への記録の様に、全くブラックインクを記録しないというわけではないので、顔料特有の効果を発揮させ、鮮明な黒画像を得ることが出来るのである。
顔料インクには、「光沢のある記録媒体の光沢感を損なわせる」という欠点もあるが、特に黒画像に求められる「高濃度な発色」という利点もある。本発明によれば、他のカラーインクとの記録率のバランスを好適に保つことによって、顔料インクの利点を生かしつつも、その欠点を極力目立たなくすることが可能となったのである。
図6は、上記で説明した各色の記録率を実現するために、本実施形態のインクジェット記録システムが行う一連の画像処理を説明するためのフローチャートである。
ユーザが各種アプリケーションより作成した画像を記録するコマンドを入力した際、まず、ステップS601において、各種アプリケーションより記録すべき画像データが入力される。この際、画像データのヘッダーにはユーザにより選ばれた記録媒体の種類などが記載されており、このヘッダーを解析することによって、これから記録すべき記録媒体の種類を判定することができる。
ステップS602では、判定した記録媒体が光沢のある記録媒体であるか否かを判断する。このとき、光沢の無い記録媒体と判断されれば、ステップS605へ移行する。
一方、光沢のある記録媒体と判断された場合には、ステップS603に進み、インデックスパターンを読み取る領域を、通常のインデックスパターンが格納されている領域から光沢紙用のインデックスパターンが格納されている領域に切り替えて設定する。更に、ステップS604においては、図2のステップS203で説明した多値誤差拡散を行う際のブラック用のパラメータを、上記切り替え後のインデックスパターンに対応する様に切り替えて設定する。
図7は、上記ステップS603およびステップS604で設定される、0〜2までの階調値とそれぞれの階調値に対応するインデックスパターンを示した図である。図に示すように、本実施形態においては図5で示した記録率を実現するために、多値誤差拡散で出力される階調値を通常の半分の2までに抑え、インデックス展開後の記録媒体における記録率が、最大でも50%を超えないように設定されている。
再び図6に戻る。ステップS605では、図2で説明したフローチャートに従い、画像データの変換処理を行う。このとき、ステップS201やステップS202で行う画像データ処理においては、ブラックも他色と同様に100%の記録率を前提とした変換を行うことができる。他色と同様の変換を行ったとしても、上述したインデックス展開における制限があるため、ブラックの実際の記録率は最大でも50%に抑えられるのである。
一連の画像処理が終了すると、ステップS606に進み、2値化された画像データが記録ヘッド103に送信されて記録が行われる。また、ステップS603およびステップS604で切り替えたインデックスデータの読み取り領域や多値誤差拡散のパラメータは、ステップS607にて再びデフォルトに切り替えられる。
以上説明したように本実施形態によれば、顔料を色材としたブラックインクと染料を色材としたカラーインクとを用いながら、光沢のある記録媒体でブラック画像を形成する際に、ブラックインクとカラーインクとを好適な割合の記録率で記録することにより、高濃度なブラック画像を実現しながらも、光沢感の損なわれない高品位なカラー画像を出力することが可能となった。また、本実施形態によれば、インデックス展開を利用してブラックの記録率を低減する方法を採用しているので、画像データを変換する際のビット落ちなども抑えることも出来るのである。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態では、ブラックの記録率を50%まで低減し、カラーの記録率を50%まで上昇させる記録率で説明したが、本発明の記録率はこのような割合に限定されるものではない。図5で示した各色の記録率は一例にすぎず、他の割合であっても、またカラーインクの各色で異なる割合であっても、好適な割合で各色の記録率が決定されており、その効果が得られていれば本発明は有効なのである。
また、上記実施形態ではブラックインクの記録率を抑えるために、インデックス展開に入力される階調値を低減させる方法を説明してきたが、記録率を制御する方法はこの方法に限定されるものではない。例えば、図2で示した各工程のうち、ステップS202で示した4色分解の過程で、ブラック階調値の最大値に制限を加える方法であってもよい。但しこの場合、ブラックデータを展開する際のビット精度が十分に確保されていることが望ましい。
また、上記ではブラックの最大の記録率に制限を加えることにより、記録媒体の光沢感が失われることを抑制しているが、実際に光沢感に影響を与えるパラメータは、記録率そのものではなく単位面積あたりに記録されるブラックインクの量(体積)と換言することが出来る。従って、記録率を一定に保ったまま、1滴あたりの吐出量を半分に低減させることが出来れば、上記実施形態と同様の効果を得ることが出来、そのような方法を採用した場合にも本発明の範囲を逸脱するものではない。
更に、シリアル型のインクジェット記録装置においては、一般に、複数の記録素子間のばらつきや記録走査間のつなぎスジなどを低減するために、同一の画像領域に対し、複数の記録走査で画像を形成して行く、いわゆるマルチパス記録を採用することが多い。この場合、各記録走査においては、互いに補完関係にある複数のマルチパスマスクによって記録データを間引きながら記録を行うが、本発明においてはこのマルチパスマスクを利用することによって、ブラックインクの記録率を低減させることも可能である。すなわち、光沢紙に記録を行う際のブラック用のマルチパスマスクを通常のものとは別に用意し、ブラック用のマルチパスマスクでは、例えば互いに補完し合った状態で50%の記録率となるような構成にしておけば、本発明の効果を得ることが出来るのである。
更にまた、上記では顔料を含有するインクとしてブラック、染料を含有するインクとして、シアン、マゼンタおよびイエローの3色のインクを例に説明してきたが、本発明はこのようなインク色の組み合わせに限定されるものでもない。色材として顔料を含有するインクは、ブラック以外のシアンやマゼンタ等でも良いし、またこれらの組み合わせでも良い。更に、適用するインクの種類もこれら4色に限定されるものではなく、例えばより色材濃度の低い淡シアンや淡マゼンタなどを上記インクと共に併用しても有効である。
また、上記実施形態では、多値の濃度データから数段階の濃度データに量子化するために、多値の誤差拡散方法を採用していたが、本発明はこのような構成に限定されるものでもない。例えば、ディザパターンを利用した量子化方法を採用しても、多値の濃度データから数段階の濃度データに量子化されるのであれば、本発明の効果は有効に発揮されるのである。
いずれの方法を採用するにせよ、光沢のある記録媒体に記録する顔料インクの単位面積あたりのインク量を、光沢のない記録媒体に記録する場合のインク量よりも小さく設定することにより、高濃度なブラック画像を実現しつつも、記録媒体の光沢感が極力損なわれないようにすることが出来れば、本発明は有効なのである。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明には、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明の範囲に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
本発明の実施形態に適用可能なインクジェット記録システムの制御の構成を説明するためのブロック図である。 (a)および(b)は本発明の実施形態における画像データ処理を説明するための図である。 インデックス展開処理を説明するための図である。 (a)および(b)は一般的な記録媒体に対する記録において、ブラック画像を形成する際の、各色インクの記録率を示した図である。 (a)および(b)は、光沢感のある記録媒体に対する記録において、ブラック画像を形成する際の、各色インクの記録率を示した図である。 本発明の実施形態で適用可能なインクジェット記録システムが行う一連の画像処理を説明するためのフローチャートである。 0〜2までの階調値とそれぞれの階調値に対応するインデックスパターンを示した図である。
符号の説明
101 記録装置主制御部
102 記録バッファ
103 記録ヘッド
104 給排紙モータ
105 記録装置I/F
106 データバッファ
107 システムバス
108 画像処理装置主制御部
109 画像処理装置I/F
110 表示部
111 操作部
112 システムバス
113 I/F信号線

Claims (10)

  1. 顔料を含有する顔料記録剤と染料を含有する染料記録剤を用いて記録媒体に画像を形成するインクジェット記録システムにおいて、
    前記記録媒体の光沢の有無により、前記記録媒体の単位面積あたりに記録可能な前記顔料記録剤の量の上限値を異ならせることを特徴とするインクジェット記録システム。
  2. 前記記録媒体に光沢が有ると判断された場合には、光沢が無いと判断された場合に比べて、前記記録媒体の単位面積あたりに記録可能な前記顔料記録剤の量の上限値を低く設定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録システム。
  3. 前記顔料記録剤としてブラック顔料を含有したインクを用い、前記染料記録剤としてシアン、マゼンタおよびイエローのそれぞれの染料を含有した3種類のインクを用いることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録システム。
  4. 前記インクジェット記録システムは、多値の濃度信号を数段階の階調値を有する濃度信号に量子化する量子化手段と、前記量子化手段によって量子化された多値の濃度信号を2値の濃度信号に変換する2値化手段とを具備するものであって、前記量子化手段は、前記記録媒体の光沢の有無に従って、前記階調値に制限を加えることによって、前記記録媒体の単位面積あたりに記録可能な前記顔料記録剤の量の上限値を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録システム。
  5. 前記量子化手段は、多値の誤差拡散を実施することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録システム。
  6. 前記量子化手段は、ディザパターンを利用することにより前記多値の濃度信号を前記数段階の階調値を有する濃度信号に量子化することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録システム。
  7. 前記インクジェット記録システムは、多値の輝度信号を多値の濃度信号に変換する色変換手段を具備するものであって、前記色変換手段は、前記記録媒体の光沢の有無に従って、前記多値の濃度信号値に制限を加えることによって、前記記録媒体の単位面積あたりに記録可能な前記顔料記録剤の量の上限値を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録システム。
  8. 前記インクジェット記録システムは、マルチパス記録方法を採用するものであって、前記記録媒体の光沢の有無に従って、前記マルチパス記録を実施する際に適用するマスクパターンを異ならせることにより、前記記録媒体の単位面積あたりに記録可能な前記顔料記録剤の量の上限値を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録システム。
  9. 顔料を含有する顔料記録剤と染料を含有する染料記録剤をそれぞれ1種類以上用いて記録媒体に画像を形成するインクジェット記録方法において、
    前記記録媒体の光沢の有無により、前記記録媒体の単位面積あたりに記録可能な前記顔料記録剤の量の上限値を異ならせることを特徴とするインクジェット記録方法。
  10. 顔料を含有する顔料記録剤と染料を含有する染料記録剤をそれぞれ1種類以上用いて記録媒体に画像を形成するためのデータを生成するプログラムであって、
    前記記録媒体の光沢の有無により、前記記録媒体の単位面積あたりに記録可能な前記顔料記録剤の量の上限値を異ならせることを特徴とする、コンピュータにより実行可能なプログラム。
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