JP2005177702A - 有機性廃水の処理方法および処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機性廃水を処理する既存または新設の生物処理設備に、小型で運転が容易な設備を付設することで、高い汚泥減容化を図ることができる処理方法および処理装置を提供する。
【解決手段】有機性廃水を生物処理する工程、処理された有機性廃水から汚泥を分離する工程、分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する工程、および可溶化した処理液を生物処理する工程に返送する工程からなる有機性廃水の処理方法。有機性廃水を生物処理する生物処理手段、処理された有機性廃水から汚泥を分離する固液分離手段、分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する可溶化手段、および可溶化した処理液を生物処理手段に戻す返送手段を備えた有機性廃水の処理装置。
【選択図】図1
【解決手段】有機性廃水を生物処理する工程、処理された有機性廃水から汚泥を分離する工程、分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する工程、および可溶化した処理液を生物処理する工程に返送する工程からなる有機性廃水の処理方法。有機性廃水を生物処理する生物処理手段、処理された有機性廃水から汚泥を分離する固液分離手段、分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する可溶化手段、および可溶化した処理液を生物処理手段に戻す返送手段を備えた有機性廃水の処理装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、有機性廃水を生物処理したときに発生する余剰汚泥を可溶化して、汚泥を減容化する有機性廃水の処理方法および処理装置に関するものである。
従来、下水や事業所から排出される有機性廃水の浄化には、生物処理である活性汚泥処理、固定床処理、流動担体処理、膜分離処理などの好気性処理、または嫌気性処理が用いられている。これらいずれの生物処理においても、廃水中の有機物を微生物が分解する際、微生物が増殖して余剰汚泥が生じる。これら余剰汚泥は、主に脱水した後、産業廃棄物となり、埋立処分、または乾燥や焼却処分がされている。しかし、埋立処分場の減少や焼却処分に関するコスト高のため、余剰汚泥量の削減が求められている。
余剰汚泥の減容化処理法としては、生物学的な好気性消化法や嫌気性消化法がある。しかし、処理時間が長く、10日以上の期間と大規模な設備とが必要であり、かつ減容化率が低いという問題がある。また、特殊細菌を用いる方法もある。その他の減容化処理法としては、オゾン(特許文献1など)またはアルカリ高温を使用した化学的処理、および超音波(特許文献2など)、高圧をかけることによる機械的処理またはビーズミルなどを使用した機械的処理がある。しかし、いずれも設備費用も高く、運転も複雑なものである。
本発明は、前記余剰汚泥の処分および汚泥減容化に関する課題を解決するものであり、有機性廃水を処理する既存または新設の生物処理設備に、小型で運転が容易な設備を付設することで、高い汚泥減容化を図ることができる処理方法および処理装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、汚泥を、高い衝撃力、せん断力、およびキャビテーション力を持つ、好ましくは特殊な羽根構造を有する、高速撹拌機を使用し撹拌することで、短時間で効率の良い可溶化が可能となり、この可溶化した汚泥を生物処理槽で処理すれば、余剰汚泥の発生を大幅に減容化できることを見出した。
すなわち、本発明は、有機性廃水を生物処理する工程、処理された有機性廃水から汚泥を分離する工程、分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する工程、および可溶化した処理液を生物処理する工程に返送する工程からなる有機性廃水の処理方法に関する。
高速撹拌機が、円形状に複数の粉砕羽根を上下面に有するステータならびにステータの粉砕羽根と直径方向にかみ合う複数の撹拌羽根および被粉砕物を取り込む開口部を有する2つのロータからなり、シャフトによりロータがステータを挟むことでステータの上下面に固定された、ロータの回転により液体または液体と粉体を撹拌するホモジナイザーであって、
ロータの開口部にフードを備えたホモジナイザーであることが好ましい。
ロータの開口部にフードを備えたホモジナイザーであることが好ましい。
分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する工程において、スクリーンが備えられていることが好ましい。
本発明は、有機性廃水を生物処理する生物処理手段、処理された有機性廃水から汚泥を分離する固液分離手段、分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する可溶化手段、および可溶化した処理液を生物処理手段に戻す返送手段を備えた有機性廃水の処理装置に関する。
高速撹拌機が、円形状に複数の粉砕羽根を上下面に有するステータならびにステータの粉砕羽根と直径方向にかみ合う複数の撹拌羽根および被粉砕物を取り込む開口部を有する2つのロータからなり、シャフトによりロータがステータを挟むことでステータの上下面に固定された、ロータの回転により液体または液体と粉体を撹拌するホモジナイザーであって、
ロータの開口部にフードを備えたホモジナイザーであることが好ましい。
ロータの開口部にフードを備えたホモジナイザーであることが好ましい。
本発明によれば、既存または新設を問わず、小型で簡易な機器構成の可溶化装置を生物処理設備に付加することにより、高い汚泥の減容化効果が得られる。そのため、設備コストおよびランニングコストが低廉で、脱水処理後の廃棄コストや液状で廃棄するコストに比較し、余剰汚泥の処理コストを低廉化できる。
本発明は、有機性廃水を生物処理する工程(以下、生物処理工程という)、処理された有機性廃水から汚泥を分離する工程(以下、分離工程という)、分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する工程(以下、可溶化工程という)、および可溶化した処理液を生物処理する工程に返送する工程(以下、返送工程という)からなる有機性廃水の処理方法に関する。
本発明の処理方法が対象とする設備は、有機性廃水を生物処理している設備であれば、特に限定されるものではなく、下水処理、農業集落廃水処理、およびその他事業所などの生物処理設備であり、これらの設備から発生する余剰汚泥の減容化が可能である。
本発明の処理方法について、図面を参照にしながら説明する。図1は、本発明の処理方法の一例を示す概略フローである。
まず、有機性廃水Wが、生物処理槽1に供給される。生物処理槽1では、微生物が有機性排水W中の有機物を分解することにより、有機性排水Wが生物処理される。処理された有機性排水は、固液分離槽2に導かれる。固液分離槽2では、生物処理された有機性排水が処理水Tと汚泥とに分離される。分離した汚泥は、返送汚泥として生物処理槽1に戻される。生物処理槽1の汚泥濃度を一定にして運転するため、生物処理槽1内の余剰汚泥に相当する汚泥を適宜、汚泥槽3(汚泥濃縮槽や汚泥貯槽)に移し、系外に処分する。可溶化の対象となる汚泥は、前記返送汚泥、汚泥槽3、または生物処理槽1から抜き取り、可溶化装置4へ移される。可溶化装置4は、スクリーンを設けた前処理部5で夾雑物を除去したのち、槽と高速撹拌機からなる可溶化槽6で、高速撹拌機により可溶化される。可溶化した処理液は、微生物の分解が可能となるため、生物処理槽1に返送される。返送された可溶化した処理液を、再度、生物処理することで汚泥の減容化が可能となる。
生物処理工程では、たとえば、活性汚泥法、固定床処理、流動担体処理および膜分離処理などの好気性処理、嫌気性処理ならびにそれらの組み合わせによる処理などにより、有機性排水が生物処理される。
分離工程では、たとえば、沈殿槽を設ける方法、固液分離膜を用いる方法などにより、有機性排水から汚泥が分離される。
可溶化工程は、可溶化槽にて行われる。可溶化槽は、槽と高速撹拌機により構成される。
前記槽は、槽を直接または間接的に加熱する加熱手段を備えていてもよく、加熱手段としては、蒸気、電気ヒーター、マイクロ波、および温水など、特に限定されない。なかでも、ランニングコストや処理時間短縮の点で、蒸気が好ましい。前記加熱手段により、処理温度を25〜80℃、特に、可溶化効率を上げることができる点で、60〜80℃が好ましい。25℃より低いと、可溶化効率は極端にわるくなる傾向にある。80℃をこえると、可溶化効率が鈍化する傾向にある。
前記高速撹拌機により、狭い流路をもち高速で回転する歯と、狭い流路をもち固定された歯との隙間を通り抜けた汚泥は、強い衝撃力(切断力)、せん断力、キャビテーション力により、可溶化される。
高速撹拌機としては特に限定されないが、タービン、ディスパー羽根を持つ撹拌機があげられ、なかでも円形状に複数の粉砕羽根を上下面に有するステータならびにステータの粉砕羽根と直径方向にかみ合う複数の撹拌羽根および被粉砕物を取り込む開口部を有する2つのロータからなり、シャフトによりロータがステータを挟むことでステータの上下面に固定された、ロータの回転により液体または液体と粉体を撹拌するホモジナイザーであって、ロータの開口部にフードを備えたホモジナイザーであることが、可溶化効率の点で好ましい。
前記ホモジナイザーの一例を、図2、図3を参照にして説明する。
図2は、本発明で使用できるホモジナイザーの一例を示す全体図である。モータ7からシャフト8を介して、撹拌部9がシャフト8の最下部に設けられており、撹拌部9はロータ10、ステータ11からなっている。
図3に示されるように、本発明に使用できるホモジナイザーの撹拌部は、ステータ11の上下面に、複数の粉砕羽根14が円形に取り付けられている。前記粉砕羽根14を図3の様に2列以上有してもよいが、特に限定されない。粉砕羽根14の層を2列以上有することが、汚泥に高い剪断力を加えることができるという点で好ましい。また、前記粉砕羽根14の形状は、長方形、正方形、台形、三角系などがあげられるが、特に限定されない。なかでも、剪断のかかる面積や処理液の吐出量の点で、長方形または正方形が好ましい。
ロータ10は、シャフトにより、前記ステータ11を挟むことでステータ11の上下面に固定される。ロータ10が上下に配されていることにより、汚泥の可溶化が容易となり、可溶化が向上し、撹拌時間も短縮される。
ロータ10の一面には、複数の撹拌羽根15が円形に取り付けられている。この撹拌羽根15は、前記ステータ11の粉砕羽根14とステータ11の直径方向にかみ合っており、外周側の粉砕羽根14とその内側の粉砕羽根14の間に挿入されるように組合される。ロータ10が回転することにより、汚泥が粉砕羽根14と撹拌羽根15を通過するときに高い剪断力が加えられる。
図3の様に粉砕羽根14をステータ11が直径方向に2列有している場合は、前記撹拌羽根15を3列有することが好ましいが、粉砕羽根14とかみ合わせることができる範囲において、特に限定されない。なかでも、2列以上有することが、汚泥に高い剪断力を加えることができるという点で好ましい。撹拌羽根15の層間のクリアランスも、粉砕羽根14の直径方向の厚さに応じて適宜調整することができる。外側の撹拌羽根15と内側の粉砕羽根14との層間のクリアランスは、0.3〜0.8mmが好ましい。
また、前記撹拌羽根15の形状は、長方形、正方形、台形、三角形などがあげられるが、特に限定されない。なかでも、汚泥に対して剪断がかかる面積や処理液の吐出量の点で、長方形や正方形が好ましい。
ロータ10の撹拌羽根15が取り付けられている面は、平面であってもよく、ロータ10の直径方向に向かって傾斜していても良い。この傾斜はロータ10の中心が高くなっていてもよく、低くなっても良い。また、ロータ10は、ステータ11の上面に固定されるものと下面に固定されるもので、異なる形状の物を使用してもよく、とくにステータ11の下面に固定されるロータ10が傾斜を有していることが好ましい。
ロータ10は、汚泥を吸引するための開口部12を2つ以上有していることが好ましい。開口部12を1つしか有していない場合は、汚泥が十分に吸引されず、撹拌効率が充分でない傾向にある。
ロータ10は、撹拌羽根15を有する面とは反対の面に、この開口部12を覆うようにフード13を備えている。フード13は、少なくとも1つの開口部12に設けられているが、汚泥を開口部12に取り込みやすくする点で、すべての開口部12にフード13が設けられていることが好ましい。フード13は、前記のとおり汚泥を開口部12に取り込みやすくするために設けられたものであり、ロータ10の回転方向に向かって開口している。このフード13により、汚泥を開口部12に確実に取り込むことができるため、汚泥に充分な剪断を与えることができる。
前記フード13の形状は、汚泥を開口部12に取り込めるものであれば、特に限定されない。具体的には、図3に示すようにロータ10の回転方向に傾斜した円錐形、三角または四角の角錐形などがあげられる。なかでも、汚泥が無理なく、開口部12に取り込まれ、内部付着も少ない点で、図3に示すようにロータ10の回転方向に傾斜していることが好ましい。
高速撹拌機の回転数は、槽の大きさ、処理量、汚泥濃度、可溶化効率および処理時間により変わるが、1,000〜20,000r/分が好ましい。処理量、汚泥濃度、および処理時間が同じであれば、回転数は高い方が可溶化率は高い。処理時間は、通常5〜20分、さらには5〜10分が好ましい。20分以上になると、消費電力が増大するだけで、可溶化効果はさほど向上しない傾向にある。
また、可溶化工程では、前処理部として、スクリーンが備えられていることが、高速撹拌機の性能低下を未然に防げる点で好ましい。このスクリーンは、高速撹拌機の羽根の隙間に詰まったり、高速撹拌機を破損させる砂や大きな固形分を除去するものである。スクリーンの形状は、特に限定されないが、網目状またはスリット状などがあげられる。なかでも、メンテナンスの点で、スリット状が好ましい。また、目開きは、0.5〜1mm程度のものが好ましい。0.5mmより小さいと、目づまりが激しくなる傾向にあり、1mmをこえると、高速撹拌機の羽根部へのつまりや故障の原因となる傾向にある。
前記可溶化工程にて可溶化された汚泥は、生物分解性が向上するため、処理液を生物処理工程に返送して再処理することが可能となり、余剰汚泥の発生量を減少させることができる。
可溶化の対象となる汚泥としては、固液分離処理ののち生物処理工程に返送される返送汚泥、濃縮汚泥または生物処理工程内の汚泥のいずれでもよい。汚泥濃度は、高い方が可溶化効率は良く、濃度が低い場合に比較して、少ない処理量で同様の可溶化率が得られる。そのため、可溶化装置を小さくすることができ、また、処理時間も短縮できるため、運転コストが低廉化できる点で好ましい。汚泥濃度は、0.5〜5重量%が好ましく、さらには1〜3重量%が好ましい。汚泥濃度が低い場合には、濃縮装置で濃縮しておくことが望ましい。汚泥濃縮装置は限定されるものではなく、膜濃縮、遠心濃縮機などがあげられる。ここで、汚泥濃度とは、可溶化の対象となる汚泥中の浮遊物の質量(MLSS:Mix Liquor Suspended Solids)をいう。
なお、可溶化工程での処理量は、発生する余剰汚泥量(この余剰汚泥量には、可溶化した汚泥を生物処理工程で再処理したときに発生する余剰汚泥量を含む)および汚泥濃度から適宜設定する。
返送工程では、たとえば、渦巻ポンプまたは容積形ポンプなどの装置を用いる方法、可溶化装置を生物処理層の上部に設置し、その落差を利用する方法などにより、可溶化した処理液が生物処理工程に返送される。
また、本発明は、有機性廃水を生物処理する生物処理手段、処理された有機性廃水から汚泥を分離する固液分離手段、分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する可溶化手段、および可溶化した処理液を生物処理手段に戻す返送手段を備えた有機性廃水の処理装置に関する。
有機性廃水を生物処理する生物処理手段としては、たとえば、活性汚泥法、固定床処理、流動担体処理および膜分離処理などの好気性処理、嫌気性処理ならびにそれらの組み合わせによる処理があげられる。
処理された有機性廃水から汚泥を分離する固液分離手段としては、たとえば、沈殿槽を設ける方法、固液分離膜を用いる方法などの手段があげられる。
分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する可溶化手段は、前記可溶化槽にて行われる。高速撹拌機としては、特に限定されないが、前記ホモジナイザーを用いることが、可溶化効率の点で好ましい。
高速撹拌機の回転数は、槽の大きさ、処理量、汚泥濃度、可溶化効率および処理時間により変わるが、1,000〜20,000r/分が好ましい。処理量、汚泥濃度、および処理時間が同じであれば、回転数は高い方が可溶化率は高い。処理時間は、通常5〜20分、さらには5〜10分が好ましい。20分以上になると、消費電力が増大するだけで、可溶化効果はさほど向上しない傾向にある。
また、可溶化手段を行う前に、前処理として前記スクリーンにより、砂や大きな固形分を除去することが、高速撹拌機の性能低下を未然に防げる点で好ましい。
可溶化した処理液を生物処理手段に戻す返送手段としては、たとえば、渦巻ポンプまたは容積形ポンプなどの装置を用いたり、可溶化装置を生物処理層の上部に設置し、その落差を利用する手段があげられる。
次に、本発明を実施例によって説明する。
実施例1
15Lの生物処理槽を用い、模擬廃水Wを1日当たり16〜17L供給した。模擬排水Wは、0.5g水溶性デンプンと0.5gポリペプトンを水に溶かし1Lとして用いた。生物処理は、膜分離により行った。生物処理槽の汚泥濃度が、7g/Lになるように、汚泥を適宜引き抜き管理した。生物処理槽の水温は25〜30℃、溶存酸素の濃度は2〜4mg/Lであった。有機性排水からの汚泥の分離は、生物処理槽に浸漬した固液分離膜で行い、処理水Tは固液分離膜を透過して得た。分離された汚泥を、可溶化装置へ移し、高速撹拌機(ウルトラミキサー)を用いて、汚泥を可溶化した。可溶化装置での処理量は、可溶化装置を用いない場合(後述する比較例1)に発生する余剰汚泥固形分の3倍量相当の生物処理した有機排水を、毎日朝昼夕3回に分けて処理した。処理条件は、温度80℃、高速撹拌機の回転数は5,000r/分、滞留時間は10分間であった。得られた可溶化した処理液を、生物処理槽に戻し、再処理した。処理水中の窒素、りんの含有量は若干上昇したが、処理水のBOD、COD、pHに変化はなかった。
15Lの生物処理槽を用い、模擬廃水Wを1日当たり16〜17L供給した。模擬排水Wは、0.5g水溶性デンプンと0.5gポリペプトンを水に溶かし1Lとして用いた。生物処理は、膜分離により行った。生物処理槽の汚泥濃度が、7g/Lになるように、汚泥を適宜引き抜き管理した。生物処理槽の水温は25〜30℃、溶存酸素の濃度は2〜4mg/Lであった。有機性排水からの汚泥の分離は、生物処理槽に浸漬した固液分離膜で行い、処理水Tは固液分離膜を透過して得た。分離された汚泥を、可溶化装置へ移し、高速撹拌機(ウルトラミキサー)を用いて、汚泥を可溶化した。可溶化装置での処理量は、可溶化装置を用いない場合(後述する比較例1)に発生する余剰汚泥固形分の3倍量相当の生物処理した有機排水を、毎日朝昼夕3回に分けて処理した。処理条件は、温度80℃、高速撹拌機の回転数は5,000r/分、滞留時間は10分間であった。得られた可溶化した処理液を、生物処理槽に戻し、再処理した。処理水中の窒素、りんの含有量は若干上昇したが、処理水のBOD、COD、pHに変化はなかった。
比較例1
可溶化装置を含まない系とした以外は、実施例1同様に処理を行った。なお、模擬廃水Wの供給は、実施例1と同様に行った。処理水のBOD、COD、pHに変化はなかった。
可溶化装置を含まない系とした以外は、実施例1同様に処理を行った。なお、模擬廃水Wの供給は、実施例1と同様に行った。処理水のBOD、COD、pHに変化はなかった。
これらの処理を15日間連続して処理した結果、余剰汚泥の累積量が、比較例1では42.322gとなったのに対し、実施例1では10.214 gに減少した(削減率76%)ことが確認できた。これにより、生物処理を行う汚泥に対して、温度と撹拌による可溶化処理を行えば、系外に出す余剰汚泥量が大幅に減少することがわかった。
1 生物処理槽
2 固液分離槽
3 汚泥槽
4 可溶化装置
5 前処理部
6 可溶化槽
7 モータ
8 シャフト
9 撹拌部
10 ロータ
11 ステータ
12 開口部
13 フード
14 粉砕羽根
15 撹拌羽根
2 固液分離槽
3 汚泥槽
4 可溶化装置
5 前処理部
6 可溶化槽
7 モータ
8 シャフト
9 撹拌部
10 ロータ
11 ステータ
12 開口部
13 フード
14 粉砕羽根
15 撹拌羽根
Claims (5)
- 有機性廃水を生物処理する工程、処理された有機性廃水から汚泥を分離する工程、分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する工程、および可溶化した処理液を生物処理する工程に返送する工程からなる有機性廃水の処理方法。
- 高速撹拌機が、円形状に複数の粉砕羽根を上下面に有するステータならびにステータの粉砕羽根と直径方向にかみ合う複数の撹拌羽根および被粉砕物を取り込む開口部を有する2つのロータからなり、シャフトによりロータがステータを挟むことでステータの上下面に固定された、ロータの回転により液体または液体と粉体を撹拌するホモジナイザーであって、
ロータの開口部にフードを備えたホモジナイザーである請求項1記載の有機性廃水の処理方法。 - 分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する工程において、スクリーンが備えられている請求項1または2記載の有機性廃水の処理方法。
- 有機性廃水を生物処理する生物処理手段、処理された有機性廃水から汚泥を分離する固液分離手段、分離された汚泥を高速撹拌機で可溶化する可溶化手段、および可溶化した処理液を生物処理手段に戻す返送手段を備えた有機性廃水の処理装置。
- 高速撹拌機が、円形状に複数の粉砕羽根を上下面に有するステータならびにステータの粉砕羽根と直径方向にかみ合う複数の撹拌羽根および被粉砕物を取り込む開口部を有する2つのロータからなり、シャフトによりロータがステータを挟むことでステータの上下面に固定された、ロータの回転により液体または液体と粉体を撹拌するホモジナイザーであって、
ロータの開口部にフードを備えたホモジナイザーである請求項4記載の有機性廃水の処理装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003425748A JP2005177702A (ja) | 2003-12-22 | 2003-12-22 | 有機性廃水の処理方法および処理装置 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=34785517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003425748A Pending JP2005177702A (ja) | 2003-12-22 | 2003-12-22 | 有機性廃水の処理方法および処理装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-12-22 JP JP2003425748A patent/JP2005177702A/ja active Pending
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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