JP2005177209A - 車椅子用駐車ブレーキ及び車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車椅子において、タイヤの空気圧に関係なく、確実に車輪を静止状態に維持するとともに、安価に製造することの可能な車椅子用駐車ブレーキ及び車椅子を提供する。
【解決手段】 車椅子の車椅子用駐車ブレーキ9に、タイヤ11を保持するリム10に圧接するブレーキシュー14と、ブレーキシュー14が取り付けられるとともに、軸部材15により軸支され、カム面16を備えたアーム部材17と、カム面16を摺動することで、アーム部材17をブレーキシュー14がリム10に圧接する方向またはその逆方向に回動させる作動部材18と、作動部材18がカム面16を摺動するようにリンク機構20を介して移動させる操作部21とを具備させ、リンク機構20には、操作部21の操作により作動部材18を移動させてブレーキシュー14がリム10に圧接した状態に、作動部材18の移動を規制するロック機構43を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車椅子用駐車ブレーキ及び、車椅子用駐車ブレーキを備えた車椅子に関するものである。
従来より、車椅子に用いられる駐車ブレーキとしては、車椅子を構成するフレームに固定されたリンク機構から延びだしたレバーを操作することで、リンク機構を介して板状或いは棒状のブレーキ片が車椅子における車輪のタイヤに押し付けられ、その状態をロック機構などで維持することで車輪が回転するのを防止するものが知られている。
また、車椅子の車輪の軸に、車輪とともに回転する回転ドラムを設けておき、その回転ドラムの外周面にブレーキシューを圧接し、その圧接した状態をロック機構などにより維持することで車輪が回転するのを防止するものも知られている。
本願出願人は、本願出願時において、以上の技術情報が記載されている文献として以下のものを知見している。
特開平10−169676号公報
しかしながら、レバーを操作してブレーキ片をタイヤに圧接する駐車ブレーキの場合、タイヤがゴムなどの変形し易い素材で形成されていることが多く、ブレーキ片の圧接力が弱いと、タイヤが滑り易くなり、確実に車輪を制止状態に維持することができなかった。また、空気入りのタイヤの場合、通常は、タイヤに空気が充分に入っている状態でブレーキ片の圧接力を設定しており、経時変化に伴ってタイヤの空気が抜けたり、温度変化により空気が収縮したりして、その空気圧が所定以下となると、タイヤが変形し易くなり、車輪を確実に静止状態に維持することが困難となる問題があった。さらに、ブレーキ片の圧接力を強くしすぎると、その圧接力により車輪が変形してしまう恐れがあった。また、ゴム以外の素材で形成された車輪の場合、上記の駐車ブレーキを使用しても、ブレーキ片と車輪とが滑ってしまい、上記のブレーキを用いることができなかった。
一方、回転ドラムを用いた駐車ブレーキの場合、車輪の軸に回転ドラムを設け、その回転ドラムの外周面にブレーキシューを圧接するように構成する必要があり、全体として部品点数が多くなるとともに、複雑な構成となり、コストのかかるものとなっていた。
そこで、本願発明は、上記の実情に鑑み、車椅子において、車輪の種類やタイヤの空気圧に関係なく、確実に車輪を静止状態に維持するとともに、安価に製造することの可能な車椅子用駐車ブレーキ及び車椅子を提供することを課題とするものである。
本発明に係る車椅子用駐車ブレーキは、「車輪の硬質部分に圧接するブレーキシューと、該ブレーキシューが取り付けられるとともに、軸部材により回動自在に軸支され、所定形状のカム面を備えたアーム部材と、該アーム部材の前記カム面を摺動することで、前記アーム部材を前記ブレーキシューが車輪の硬質部分に圧接する方向またはその逆方向に回動させる作動部材と、該作動部材が前記アーム部材の前記カム面を摺動するように、リンク機構を介して移動させる操作部とを備え、前記リンク機構には、前記操作部の操作により前記作動部材を移動させて前記ブレーキシューが車輪の硬質部分に圧接した状態で、前記作動部材の移動を規制するロック機構を備えている」構成とするものである。
ここで、車輪としては、特に限定するものではないが、硬質プラスチックや木材などで形成されたもの、金属などからなるリムに保持されたゴム製のタイヤを備えたもの、そのタイヤとして内部に空気が充填されたもの、などを例示することができる。
本発明の車椅子用駐車ブレーキによると、操作部を操作すると、リンク機構を介して作動部材が所定の方向に移動し、その移動に伴って作動部材がアーム部材のカム面を摺動する。そして、カム面のカムの作用により、アーム部材に取り付けられたブレーキシューが車椅子における車輪の硬質部分に圧接されるとともに、ロック機構によりその状態が維持され、車輪が回転するのを制止することが可能となる。
これにより、従来のように、変形し易いタイヤを圧接するのではなく、車輪におけるタイヤよりも硬質部分(例えばリム)を圧接しており、ブレーキシューを滑り難くすることができる。また、車輪の硬質部分を圧接しているので、特に、空気入りのタイヤのように、経時変化や温度変化によって、タイヤ内の空気圧が変化しても、その影響を受けることがない。このように、本発明の車椅子用駐車ブレーキによると、車輪を確実に静止(ロック)状態に維持することができ、車椅子を確実に駐車することができる。また、車輪の種類に関係なく用いることができる。さらに、回転ドラムを用いたものと比べて、簡便な構成としているので、車椅子用駐車ブレーキを安価に提供することができる。
本発明に係る車椅子用駐車ブレーキは、上記の構成に加えて、「前記ブレーキシューと前記アーム部材と前記作動部材とが、夫々車輪の硬質部分を挟んで車輪の左右方向に略対称に備えられている」構成とすることもできる。
本発明の車椅子用駐車ブレーキによると、車輪の硬質部分に、その左右方向からブレーキシューを圧接することが可能となる。これにより、車輪の硬質部分を左右両側からブレーキシューにより挟むので、より強い力で圧接することができ、車輪を確実にロックすることができる。また、一方からブレーキシューを圧接することで車輪が歪んだりするのを防止することができる。
本発明に係る車椅子用駐車ブレーキは、上記の構成に加えて、「前記作動部材が取付保持される保持部材をさらに備え、該保持部材は、前記操作部の操作により前記ブレーキシューを車輪の硬質部分に圧接する方向に前記作動部材を移動させると、車輪の外周面を圧接する」構成とすることもできる。
本発明の車椅子用駐車ブレーキによると、操作部を操作することで、ブレーキシューを車輪の硬質部分に圧接させるとともに、保持部材を車輪の外周面に圧接するようにしており、これにより、車輪をより強固にロックすることができ、確実に静止状態を維持することができる。
本発明に係る車椅子用ブレーキは、上記の構成に加えて、「前記アーム部材を介して前記ブレーキシューを車輪の硬質部分に圧接する方向またはその逆方向に付勢する付勢手段をさらに備える」構成とすることもできる。
本発明の車椅子用駐車ブレーキによると、ブレーキシューを車輪の硬質部分に圧接する方向に付勢することで、駐車ブレーキをかけるときの操作部の操作を軽くしたり、ブレーキシューを車輪の硬質部分に圧接する方向とは逆方向に付勢することで、駐車ブレーキを解除するときの操作部の操作を軽くすることが可能となる。つまり、車椅子を使用する障害者の身体機能に応じて付勢手段の付勢力を作用させる方向を適宜設定して、駐車ブレーキの使い勝手を良好なものとすることができる。
本発明に係る車椅子用駐車ブレーキは、上記の構成に加えて、「前記アーム部材の回動に対して、前記ブレーキシューが車輪の硬質部分に圧接する方向とは逆方向への回動位置を規制するストッパをさらに備える」構成とすることもできる。
本発明の車椅子用駐車ブレーキによると、アーム部材の回動に対して、ストッパによりブレーキシューが車輪の硬質部分に圧接する方向とは逆方向への回動位置を規制することができる。これにより、例えば、車椅子の使用者自身が車椅子を駆動するために、車輪の外側に車輪の径よりも小径の駆動輪が備えられているような車椅子の場合、車輪の内周面から車椅子の左右方向外側に所定距離離れた位置に駆動輪が備えられており、アーム部材の回動位置をストッパにより規制することで、アーム部材が駆動輪に接触するのを防止することができる。
本発明に係る車椅子は、「座部と、該座部の左右に配置される車輪と、前記座部および前記車輪を支持するフレームとを備えた車椅子において、前記車輪の回転を静止状態に維持するための請求項1から請求項5までの何れか一つに記載の車椅子用駐車ブレーキを備える」構成とするものである。
本発明の車椅子によれば、上記の車椅子用駐車ブレーキを備えているので、車椅子を駐車する際に車輪を確実にロックして、車椅子から乗り降りなどする際でも動いてしまうことのない車椅子を提供することができる。
上記のように本発明によると、車椅子において、タイヤの空気圧に関係なく、確実に車輪を静止状態に維持するとともに、安価に製造することの可能な車椅子用駐車ブレーキ及び車椅子を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態である車椅子用駐車ブレーキについて、図1から図4を基に詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である車椅子用駐車ブレーキを備えた車椅子を示す側面図であり、図2は、本発明の車椅子用駐車ブレーキを示す斜視図であり、図3は、本発明の車椅子用駐車ブレーキにおけるリンク機構の動きを示す説明図であり、図4は、本発明の車椅子用駐車ブレーキにおけるアーム部材と作動部材の動きを示す説明図である。
図1に示すように車椅子1は、座部2と、座部2の後方に配置された背もたれ部3と、座部2の左右に備えられたアームレスト4と、座部2の前方に配置された足のせ部5と、座部2の左右後部に配置された大径の主車輪6と、座部2の左右前部に配置された小径の副車輪7と、車椅子1のフレーム8に取り付けられ、左右の主車輪6の前方に配置された車椅子用駐車ブレーキ9とを備えている。主車輪6は、硬質な素材からなるリム10と軟質な素材からなるタイヤ11とから構成されており、主車輪6の車椅子1における左右方向外側には、タイヤ11の外径よりも小径の駆動輪12がリム10の内周にステー13を介して取り付けられている(図4参照)。
図2に示すように、本実施形態の車椅子用駐車ブレーキ9は、リム10に圧接するブレーキシュー14と、ブレーキシュー14が取り付けられるとともに、軸部材15により回動自在に軸支され、所定形状のカム面16を備えたアーム部材17と、アーム部材17のカム面16を摺動することで、アーム部材17をブレーキシュー14がリム10に圧接する方向またはその逆方向に回動させる作動部材18と、作動部材18を保持する保持部材19と、保持部材19に保持された作動部材18がアーム部材17のカム面16を摺動するようにリンク機構20を介して移動させる操作部21と、それら各部材を支持するとともに車椅子1のフレーム8に取り付けるためのブラケット22とを備えている。
ブレーキシュー14は、摩擦抵抗の高いゴムなどの弾性部材からなり、保持具23に保持されている。保持具23からは、取り付け用のボルト24が延びだしており、このボルト24は、アーム部材17に形成された長孔25に挿通されるとともに、ナット26が螺合され、保持具23を介してブレーキシュー14がアーム部材17に取り付けられている。このブレーキシュー14は、長孔25により、アーム部材17の長手方向において所定範囲内でその取付位置を移動させることができるようになっている。
アーム部材17は、図4にも示すように、主車輪6の左右方向の中心に対して対称となるように、軸部材15によりブラケット22の水平板27に軸支されている。アーム部材17には、軸部材15を挟んでブレーキシュー14が取り付けられる側とは反対側の端部に、互いに対向するように突出するとともに、図4(A)の状態でその先端が互いに当接するように形成されたストッパ28が設けられている。このストッパ28には、コイルバネなどからなる付勢手段29がその外側に挿入されており、本例では、付勢手段29により一対のブレーキシュー14が閉じる方向に付勢されている。なお、ストッパ28は、付勢手段29をガイドする役割も果たしている。また、アーム部材17のカム面16は、作動部材18が摺動することで、アーム部材17をブレーキシュー14がリム10に圧接する方向に回動させる第一カム面30と、その逆方向にアーム部材17を回動させる第二カム面31とから構成されている。
作動部材18は、保持部材19に所定間隔隔てて二つ保持されているとともに、保持部材19に形成された長孔32を介してビス33により取付保持されている。この長孔32は、アーム部材17の長手方向と略同じ方向に延びる形態とされ、その方向において作動部材18の取付位置を変えることが可能となっている。この作動部材18は、円柱形状をしており、その外径を変化させることで、カム面16との当接具合を調整することができる。また、作動部材18を、カム面16との摺動抵抗を低減させるためにベアリングなどを用いて形成してもよい。
リンク機構20は、一端が回動自在にブラケット22の垂直板34に軸支され、他端が保持部材19に固定された第一リンク部材35と、く字形状の部材からなり、その中間部において第一リンク部材35の一端から所定距離隔てた位置の垂直板34に回動自在に軸支された第二リンク部材36と、第二リンク部材36の第一リンク部材側35の一端部と、第一リンク部材35の途中部とを回動可能に連結する連結部材37とを備えており、第二リンク部材36の他端部には操作部21が固定されている。
リンク機構20には、第一リンク部材35の一端を軸支する第一軸部材38の外周に挿入され、第一リンク部材35を図2中反時計回りの方向に付勢する付勢手段39が備えられている。なお、図中、符号40は、第二リンク部材36を軸支する第二軸部材である。
連結部材37は、図3に示すように、第二リンク部材36との連結部近傍の側面に、第二リンク部材36における一端部の下端と当接可能な当接部41が設けられており、第二リンク部材36の一端部の下端と当接部41とが当接することにより、第二リンク部材36の反時計回りの方向への回転端を規制している。
なお、図2,3中符号42は、車椅子用駐車ブレーキ9を車椅子1のフレーム8の図示しない固定プレートに取り付けるためのボルトである。
次に、本実施形態の車椅子用駐車ブレーキ9の動作について、図1から図4を基に詳しく説明する。車椅子用駐車ブレーキ9の操作部21が、図2および図3(A)の状態であると、ブレーキシュー14および保持部材19は、車椅子1における主車輪6のリム10およびタイヤ11から離れた状態となっており、この状態では、主車輪6が自由に回転することができる。
車椅子1を駐車する場合、車椅子用駐車ブレーキ9の操作部21を図3(A)の状態から、図中反時計回りの方向に回動操作すると、第二リンク部材36の一端部が図中下方へと回動する。この第二リンク部材36の回動に伴って、連結部材37が下方へと移動するとともに、第一リンク部材35が付勢手段39の付勢力に抗して時計回りの方向に回動する。この、第一リンク部材35の回動に伴い、第一リンク部材35の他端に固定された保持部材19が作動部材18とともに図中左方向に移動する。
そして、第二リンク部材36の一端部の下端が、連結部材37の当接部41に当接することで第二リンク部材36の反時計回りの方向への回動が規制され、図3(B)の状態となる。この状態においては、付勢手段39により、第一リンク部材35が反時計回りの方向に付勢されており、第一リンク部材36を図3(A)の状態に戻そうとする力が作用している。そして、第二リンク部材36と連結部材37との連結軸が、第二リンク部材36の回動軸と連結部材37と第一リンク部材35との連結軸とを結んだ直線よりも若干下側(図中)に位置することにより、付勢手段39の付勢力が、第二リンク部材36を反時計回りの方向へ回動させるように作用することとなる。
しかしながら、第二リンク部材36の一端部が連結部材37の当接部41に当接して、第二リンク部材36の反時計回りの方向への回動が規制されているので、第二リンク部材36は、当接部41に当接した状態で静止する。つまり、図3(B)の状態では、第一リンク部材35に反時計回りの方向に力を作用させても、保持部材19、すなわち、作動部材18が移動することがなく、図3(B)の状態が維持され、主車輪6が静止(ロック)された状態となる。なお、本例の第二リンク部材36、連結部材37、当接部41が、本発明のロック機構43に相当している。
一方、図4(A)に示すように、保持部材19に保持された作動部材18は、一対のアーム部材17を軸支する軸部材15よりも図中右側に位置するとともに、付勢手段29の付勢力によりアーム部材17の第二カム面31と当接した状態となっている。この状態では、アーム部材17の第二カム面31と作動部材18とが当接することで、アーム部材17のブレーキシュー14がリム10と当接する方向への回動が規制されるとともに、一対のストッパ28が互いに当接することにより、アーム部材17のブレーキシュー14がリム10と当接する方向とは逆方向への回動が規制されている。これにより、アーム部材17の先端が主車輪6に取り付けられた駆動輪12に当接するのを防止している。
そして、操作部21を回動操作することで、リンク機構20により保持部材19が図中左方向に移動し、その移動に伴って、作動部材18も左方向へ移動する。詳述すると、図4(A)の状態から、作動部材18が図中左方向に移動すると、作動部材18が摺動している第二カム面31のカム作用と付勢手段29の付勢力により、アーム部材17はブレーキシュー14がリム10に当接する方向に回動し、作動部材18が所定位置に達すると、ブレーキシュー14がリム10に当接する。このとき、ブレーキシュー14は、付勢手段29の付勢力によりリム10に圧接される。
続いて、作動部材18がさらに左方向に移動すると、作動部材18は第二カム面31から離れ、今度は、第一カム面30を摺動するようになる。第一カム面30のカム作用により、アーム部材17を介してブレーキシュー14がリム10にさらに圧接されるとともに、リンク機構20により作動部材18の左方向への移動が停止し、リム10が一対のブレーキシュー14により挟持されてリム10、すなわち、主車輪6の回転がロックされる。このとき、保持部材19の図中左側の端部がタイヤ11に圧接して食い込むことにより、主車輪6がさらにロックされ、回転するのを確実に規制することができる。
この車椅子用駐車ブレーキ9のロックを解除するには、操作部21を図3中右方向に操作することで、解除することができる。本例では、第二リンク部材36と連結部材37との連結軸が、第二リンク部材36の回動軸と連結部材37と第一リンク部材35との連結軸とを結んだ直線よりも若干上側の位置まで操作部21を操作すると、付勢手段39の付勢力により、操作部21を右方向に移動させる力が作用し、軽い力で、図3(A)の状態に復帰し、ブレーキシュー14がリム10から離れて、主車輪6のロックが解除される。
このように、本実施形態の車椅子用駐車ブレーキ9によると、従来のように、変形し易いタイヤ11を圧接するのではなく、タイヤ11よりも硬質のリム10を圧接しており、ブレーキシュー14を滑り難くすることができる。また、主車輪6のリム10を圧接しているので、特に、空気入りのタイヤ11のように、経時変化や温度変化によって、タイヤ11内の空気圧が変化しても、その影響を受けることがない。このように、本例の車椅子用駐車ブレーキ9によると、主車輪6を確実に静止状態に維持することができ、車椅子1を確実に駐車することができる。また、回転ドラムを用いたものと比べて、簡便な構成としているので、車椅子用駐車ブレーキ9を安価に提供することができる。
また、本実施形態の車椅子用駐車ブレーキ9によると、主車輪6のリム10に、その左右方向からブレーキシュー14を圧接しているので、より強い力で圧接することができ、主車輪6を確実にロックすることができる。また、一方からブレーキシュー14を圧接することでリム10が歪んだりするのを防止することができる。
さらに、本実施形態の車椅子用駐車ブレーキ9によると、操作部21を操作することで、ブレーキシュー14をリム10に圧接させるとともに、保持部材19をタイヤ11に圧接するようにしており、これにより、主車輪6をより強固にロックすることができ、確実に静止状態を維持することができる。
また、本実施形態の車椅子用駐車ブレーキ9によると、付勢手段29によりブレーキシュー14をリム10に圧接する方向に付勢しているので、駐車ブレーキをかけるときの操作部21の操作を軽くすることができる。
また、本実施形態の車椅子用駐車ブレーキ9によると、アーム部材17をストッパ28によりブレーキシュー14をリム10に圧接する方向とは逆方向への回動位置を規制しているので、リム10から車椅子1の左右方向外側に所定距離離れた位置に備えられた駆動輪12に、アーム部材17が接触するのを防止することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、上記の実施形態における車椅子用駐車ブレーキ9は、ブレーキシュー14と保持部材19とで、主車輪6のリム10とタイヤ11とを圧接して主車輪6をロックするものを示したが、これに限定するものではなく、ブレーキシュー14のみで主車輪6をロックするものでも良く、これにより、タイヤ11に保持部材19が圧接されないので、タイヤ11やリム10が変形したり、タイヤ11に傷などが付いたりするのを防止することができる。
また、本実施形態の車椅子用駐車ブレーキ9は、付勢手段29として、アーム部材17をブレーキシュー14がリム10に圧接する方向に付勢するものを示したが、これに限定するものではなく、付勢手段を、ブレーキシューがリムに圧接する方向とは逆方向にアーム部材を付勢するものとしても良い。これにより、車椅子を使用する障害者の身体機能によっては、駐車ブレーキのロックを解除する方向に操作部を操作することが困難な場合、付勢手段によりロックを解除する方向に付勢することで、操作部を弱い力で操作することができるようになり、使い勝手を向上させることができる。
さらに、本実施形態の車椅子用駐車ブレーキ9は、ストッパ28として、アーム部材17から対向するように延びだしたものを示したが、これに限定するものではなく、例えば、ブラケット22の水平板27の所定位置にピンなどを突設して、そのピンにアーム部材17が当接することで、回動位置を規制するストッパとしてもよい。
また、本実施形態の車椅子用駐車ブレーキ9は、ブレーキシュー14を保持する保持具23とアーム部材17とが別体のものを示したが、これに限定するものではなく、保持具とアーム部材とが一体のものでも良い。これにより、部品点数を減らすことができるとともに、左右方向の幅を狭くすることができ、車椅子の駆動輪にアーム部材が当接し難くすることができる。なお、保持具からのブレーキシューの突出量を調整することのできる調整ネジを保持具に備えても良く、これにより、ブレーキシューが摩耗しても調整ネジにより容易にその突出量を調整することができる。
また、本実施形態の車椅子用駐車ブレーキ9は、硬質なリム10に軟質な空気入りのタイヤ11を保持した形態の主車輪6に適用したものを示したが、これに限定するものではなく、車椅子の車輪として、硬質プラスチックや木材などで形成された車輪、金属などの硬質素材からなるリムにゴムなどの無垢の軟質素材からなるタイヤを保持させた形態の車輪、などあらゆる形態の車輪に適用することができる。
さらに、本実施形態の車椅子用駐車ブレーキ9では、車椅子1の座部2近傍のフレーム8に取り付けたものを示したが、これに限定するものではなく、どこに取り付けても良い。また、左右の車輪に対して夫々車椅子用駐車ブレーキを取り付けて、夫々別々に操作部を操作して車椅子用駐車ブレーキが作動するようにしても良いし、一方の操作部を操作することで、両方の車椅子用駐車ブレーキが作動するようにしても良い。さらに、車椅子用駐車ブレーキをカバーなどで覆って、汚れなどが付着するのを防止したり、外観を良くしたりしてもよい。
本発明の一実施形態である車椅子用駐車ブレーキを備えた車椅子を示す側面図である。 本発明の車椅子用駐車ブレーキを示す斜視図である。 本発明の車椅子用駐車ブレーキにおけるリンク機構の動きを示す説明図であり、(A)はロックを解除した状態を示し、(B)はロックした状態を示している。 本発明の車椅子用駐車ブレーキにおけるアーム部材と作動部材の動きを示す説明図であり、(A)はロックを解除した状態を示し、(B)はロックした状態を示している。
符号の説明
1 車椅子
2 座部
6 主車輪
8 フレーム
9 車椅子用駐車ブレーキ
10 リム
11 タイヤ
14 ブレーキシュー
15 軸部材
16 カム面
17 アーム部材
18 作動部材
19 保持部材
20 リンク機構
21 操作部
28 ストッパ
29 付勢手段
30 第一カム面
31 第二カム面
43 ロック機構

Claims (6)

  1. 車輪の硬質部分に圧接するブレーキシューと、
    該ブレーキシューが取り付けられるとともに、軸部材により回動自在に軸支され、所定形状のカム面を備えたアーム部材と、
    該アーム部材の前記カム面を摺動することで、前記アーム部材を前記ブレーキシューが車輪の硬質部分に圧接する方向またはその逆方向に回動させる作動部材と、
    該作動部材が前記アーム部材の前記カム面を摺動するように、リンク機構を介して移動させる操作部とを備え、
    前記リンク機構には、前記操作部の操作により前記作動部材を移動させて前記ブレーキシューが車輪の硬質部分に圧接した状態で、前記作動部材の移動を規制するロック機構を備えていることを特徴とする車椅子用駐車ブレーキ。
  2. 前記ブレーキシューと前記アーム部材と前記作動部材とが、夫々車輪の硬質部分を挟んで車輪の左右方向に略対称に備えられていることを特徴とする請求項1に記載の車椅子用駐車ブレーキ。
  3. 前記作動部材が取付保持される保持部材をさらに備え、
    該保持部材は、前記操作部の操作により前記ブレーキシューを車輪の硬質部分に圧接する方向に前記作動部材を移動させると、車輪の外周面を圧接することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車椅子用駐車ブレーキ。
  4. 前記アーム部材を介して前記ブレーキシューを車輪の硬質部分に圧接する方向またはその逆方向に付勢する付勢手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか一つに記載の車椅子用駐車ブレーキ。
  5. 前記アーム部材の回動に対して、前記ブレーキシューが車輪の硬質部分に圧接する方向とは逆方向への回動位置を規制するストッパをさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか一つに記載の車椅子用駐車ブレーキ。
  6. 座部と、該座部の左右に配置される車輪と、前記座部および前記車輪を支持するフレームとを備えた車椅子において、
    前記車輪の回転を静止状態に維持するための請求項1から請求項5までの何れか一つに記載の車椅子用駐車ブレーキを備えることを特徴とする車椅子。
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