JP2005175144A - 磁性ランダムアクセスメモリ - Google Patents

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Abstract

【課題】 メモリセル毎の特性ばらつきを抑えた磁性ランダムアクセスメモリを得る。
【解決手段】 陽極酸化により作製された複数の微細孔12aを表面全体に亘って有するポーラスアルミナからなる基体12を用い、該基体12の複数の微細孔12a内に電極層21、反強磁性層22、1層の絶縁体層31と該絶縁体31層挟む1対の強磁性層32、33との少なくとも3層からなるトンネル磁気抵抗効果を示すTMR層24、バッファ層25、電極層26を含む多層膜20を順次積層し、該多層膜20の上下にマトリックス状に配線されたビット線15、ワード線16および図示しないMOSFETおよびその他の配線を形成してなる磁性ランダムアクセスメモリとし、各微細孔12a内に形成された多層膜20をメモリセルとして用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トンネル磁気抵抗効果(TMR)または巨大磁気抵抗効果(GMR)を応用した磁性ランダムアクセスメモリ(MRAM)に関し、特に陽極酸化ポーラスアルミナを用いて作製された磁性ランダムアクセスメモリに関するものである。
近年、半導体微細加工技術の発展および半導体以外の他分野への応用により、メゾスコピック系の物理現象を応用した製品の開発が進められている。
それらのうち、磁性材料の自由電子が持つ量子的自由度「スピン量子数」を新たな情報源として活用する「スピンエレクトロニクス分野」が急速に発展している。
スピンエレクトロニクス分野の中でも最も実用可能性が高いと目されているのは、強磁性層、絶縁層、強磁性層の積層構造において生じるトンネル磁気抵抗(TMR:Tunnel Magnetic Resistance)効果、または強磁性層、非磁性層(導電層)、強磁性層の積層構造において生じる巨大磁気抵抗(GMR:Giant Magnetic Resistance)効果を応用した磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)である。MRAMは従来のパーソナルコンピューターのDRAM(Dynamic Random Access Memory)の完全代替可能性を有するメモリ方式として注目されている。書き込み・読み出し速度を10nsより小さくすることができ、現在のSDRAM(Synchronous DRAM)スケールで256M以上の高密度化が可能であり、さらに電源を落としても情報が保持されるという不揮発性メモリである。
MRAMは、基本的にMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の上に上述の磁性多層膜からなるメモリセルが作り込まれた構成であり、半導体微細加工技術であるリフトオフ法やエッチング法により磁性体多層薄膜を加工し、所望のメモリセルを作製するというアプローチが主流であった(例えば、非特許文献1)。
なお、MRAMの動作方式としては、現在一般的に知られているメモリセルに隣接した配線(書き込み用ワード線)に電流を流して磁界を発生させることにより自由層の磁化の反転を行う「電流磁界方式」のほか、「スピン注入方式」と呼ばれる、メモリセルに流し込んだ電流によって直接自由層の磁化を反転させる方式が提案されている(非特許文献2参照)。このスピン注入方式には、書き込み用ワード線が不要であること、周辺回路面積を小さくできる等の利点がある。しかしながら、このスピン注入には108A/cm3以上の高電流密度が必要とされており、これを実現するための素子の開発、もしくは必要電流密度の低減方法の開発等が望まれている。
FED Review, Vol.1, No.26, 14 March 2002、松浦正道「MRAMデバイス量産用スパッタおよびエッチング装置」 Applied Physics Letters, Vol.77, No.23, 4 December 2000, p.3809-3811
MRAMにおいては微小磁性体(およそ磁性体の磁壁サイズオーダー以下の磁性体)を記録層として用いているが、微小磁性体にはわずかな形状ばらつきが書き込み電流やMR比(磁気抵抗比)などの特性ばらつきとなって現れるという特徴(形状磁気異方性)がある。上述のリフトオフ法やエッチング法による加工技術を用いてメモリセルを作製すると、セル毎のばらつきが大きく、微小磁性体(メモリセル)の形状制御の精度が低いという問題があった。この形状ばらつきによるメモリセルの特性ばらつきは、例えば、所定の書き込み電流を採用した場合に、書き込み可能なセルと書き込む不能のセルが存在するという自体に繋がり、MRAMの信頼性を損なうものとなる。
またフォトリソグラフィー法では超微小サイズ(〜100nm以下)の磁性体の作製が困難であるという問題もあった。
本発明は上記事情に鑑み、セル毎の形状ばらつき、すなわち特性ばらつきを抑えた、かつ容易に作製可能なMRAMを提供することを目的とする。
現在、陽極酸化ポーラスアルミナという均一でかつハイアスペクトなナノオーダーサイズの微細孔を作製する技術が確立されつつある(益田秀樹、「陽極酸化アルミナにもとづく高規則性メタルナノホールアレー」、固体物理、1996年、第31巻、第5号、p.493参照)。このポーラス孔はサイズ、ピッチおよび深さを外部条件の操作により任意に設計することが可能であり、本願発明者は、この陽極酸化により作製された均一なサイズの複数の微細孔を有するアルミナ(ポーラスアルミナ)に着目し、このポーラスアルミナをMRAMに必要な均一な形状の微小磁性体を作製するために利用した以下の発明をするに至った。
本発明の第1の磁性ランダムアクセスメモリは、陽極酸化により作製された複数の微細な穴または孔を表面全体に亘って有するポーラスアルミナからなる基体と、
該基体の前記複数の微細な穴または孔中に積層された、1層の絶縁体層と該絶縁体層を挟む1対の強磁性層との少なくとも3層からなる磁性多層膜とを備え、
前記磁性多層膜が積層された複数の微細穴または孔をメモリセルとしたことを特徴とするものである。
1層の絶縁体層と該絶縁体層を挟む1対の強磁性層との少なくとも3層からなる磁性多層膜は、TMR効果を示す磁性多層膜であり、本発明の第1の磁性ランダムメモリは、TMR効果を利用したものである。
本発明の第2の磁性ランダムアクセスメモリは、陽極酸化により作製された複数の微細な穴または孔を表面全体に亘って有するポーラスアルミナからなる基体と、
該基体の前記複数の微細な穴または孔中に積層された、1層の非磁性層と該非磁性層を挟む1対の強磁性層との少なくとも3層からなる磁性多層膜とを備え、
前記磁性多層膜が積層された複数の微細穴または孔をメモリセルとしたことを特徴とするものである。
1層の非磁性層と該非磁性層を挟む1対の強磁性層との少なくとも3層からなる磁性多層膜は、GMR効果を示す磁性多層膜であり、本発明の第2の磁性ランダムメモリは、GMR効果を利用したものである。
なお、「陽極酸化により作製された複数の微細な穴または孔を表面全体に亘って有するポーラスアルミナ」は、アルミニウムを酸性電解液中で陽極酸化することにより、該アルミニウムの表面に多孔性酸化被膜として形成されるものである。このポーラスアルミナは、直径数nm〜数百nm程度の極めて微細な穴もしくは孔が、互いに独立してその表面に対して略垂直な方向に延びる状態に形成され、またそれらの微細孔は略等間隔に形成されるという特徴を有するものである。そしてその微細な穴もしくは孔の径や深さや間隔は、陽極酸化の条件を制御することにより、比較的自由に設定可能となっている。
ここで、穴は有底のものをいい、孔は基体を貫通した無底のものをいう。なお、一般には陽極酸化により穴が形成され、その底部を除去することにより孔が形成される。本発明においては、有底の穴であってもよいし、底部が除去された無底の孔であってもよい。但し、有底の穴の場合、基板裏面から穴へ導通可能となるように処理を施す必要がある。
なお、前記穴または孔の前記表面における開口面積は、0.02μm2以下であることが特に望ましい。
この穴または孔の開口面積が0.02μm2以下のメモリセルを有するものは、特に、前記1対の強磁性層のうちのいずれか一方の層(自由層)の磁化反転を、スピン注入により行う記録方式に特に適する。
本発明の第1および第2の磁性ランダムアクセスメモリは、いずれも陽極酸化により作製された複数の微細な穴または孔を表面全体に亘って有するポーラスアルミナからなる基体を備えており、該基体の穴または孔にTMRもしくはGMR効果を示す磁性多層膜が形成されてなるものであり、陽極酸化により作製された複数の微細な穴または孔は均一なサイズを備えているために、各微細な穴または孔に形成される微小な磁性多層膜(微小磁性体)の形状を均一なものとすることができ、磁性多層膜の形状依存性に基づく書き込み電流やMR比(磁気抵抗比)などの特性ばらつきが抑制されたメモリセルを備えているため、高信頼性を得ることができる。
なお、陽極酸化によって作製されたポーラスアルミナを用いており、陽極酸化によれば穴または孔の表面における開口面積が0.02μm2以下のような非常に小さなものを容易に作製することができ、このような非常に小さな面積のメモリセルであれば、セル毎の電流密度をスピン注入方式の磁化反転を行うことができる程度に大きくすることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
磁気ランダムアクセスメモリ(以下、「MRAM」という)は基本的にはMOSFET上にメモリセルが形成されてなるものであるが、MOSFET自体は公知のいかなる形態のものを用いてもよく、ここでは、特徴的なメモリセルの部分のみを抽出して説明する。図1は、第1の実施形態のMRAMのメモリセル部分の断面図である。
第1の実施形態の磁気ランダムアクセスメモリは、陽極酸化により作製された複数の微細な孔12aを表面全体に亘って有するポーラスアルミナからなる基体12と、該基体12の複数の微細孔12a内に積層された、電極層21、反強磁性層22、1層の絶縁体層31と該絶縁体31層挟む1対の強磁性層32、33との少なくとも3層からなるトンネル磁気抵抗効果を示すTMR層(MTJ;Magnetic tunnel Junction)24、バッファ層25、電極層26を含む多層膜20と、該多層膜20の上下にマトリックス状に配線されたビット線15、ワード線16および図示しないMOSFETおよびその他の配線を備えてなる。本実施形態のメモリにおいては基体12の各孔12aが1つのメモリセルである。
多層膜20を構成する層の具体例としては、電極層21、26としてTa層、反強磁性層22として、NiFe層22aおよびIrMn層22b、バッファ層25としてNiFe層、TMR層24の絶縁体層31としてAl2O3層、1対の強磁性層32、33としてCoFe層からなるものが挙げられる。ここで、1対の強磁性層32および33のうち一方の強磁性層32は固定層であり、他方の強磁性層33は自由層、反強磁性層22はピン止め層である。
メモリセルのセル面積すなわち基体12の孔12aの開口面積は、設計ルールF=0.13μmで12F2(=12×0.132=0.2μm2)程度であり、孔12aの口径(直径)は4F(=4×0.13μm)程度である。
次に、上述のメモリセルの作製方法について説明する。図2はメモリセルの作製工程を示す断面図である。
まず、図2(a)に示すポーラスアルミナ基体12を作成する。陽極酸化により多数の微細孔を表面に有するアルミナ基体を作製する方法としてはいくつかの方法が挙げられるが、基本的には、アルミニウム基板10を酸性電解液中で陽極酸化処理する際に、酸化被膜の生成と、生成された酸化被膜の溶解とを同時に進行させる方法が適用される。この方法によれば、陽極酸化の開始初期にアルミニウム基板11の上に形成された酸化被膜の表面に、酸による溶解作用で、微小なピット(小孔)がランダムに発生する。そして、陽極酸化の進行とともに、この中のいくつかのピットが優先的に成長して、略等間隔に配列するようになる。酸化被膜において一旦ピットが形成された部分では、他の部分と比較してより高い電場が加わるので、その部分の溶解がより促進される。その結果、陽極酸化アルミナの成長とともに選択的に溶解されて微細な穴11aが形成されて、微細な穴11aを有する陽極酸化ポーラスアルミナ基体12が形成される。
以上のようにして得られるアルミナ基体12においては、多数の微細な穴11aが規則的に配列して形成される。これらの微細な穴11aは、アルミナ基体12の表面に対して略垂直方向に延び、そして互いに略同一の断面形状で、底部が閉じられた円柱状空間となる。
なお、特開2001−9800号公報並びに特開2001−138300号公報には、上記微細な穴の形成位置を制御する方法が開示されている。これらの方法では、例えばアルミニウムに集束イオンビームを照射する等により、所望の位置に溶解開始点を形成する。この処理の後に前述のような陽極酸化処理を行うことにより、所望の位置に微細な穴11aを形成することができる。また、上記集束イオンビームを照射する際に、その照射量、ビーム径、照射エネルギー等の条件を制御することにより、溶解開始点の凹み形状や組成を変えることができるので、最終的に形成される微細な穴11aの直径も数nm〜数百nm程度の範囲で自在に制御可能となる。
また、微細な穴11aの配列を特に高密度化させる方法として、例えばシュウ酸を用いる方法がある。すなわち、陽極酸化用の電解液としてシュウ酸を用い、40V程度の定電圧下で陽極酸化処理を行うことにより、微細な穴11aが規則的に配列して高密度に形成されるようになる。この微細な穴12aの配列の規則化は、陽極酸化時間の経過に伴って進行するので、長時間陽極酸化処理することにより、高度に規則化して高密度に配置された微細な穴11aを形成することができる。
次に、ポーラスアルミナ基体12の微細な穴11aにスパッタにより電極層21としてTa:3nm、反強磁性層22としてNiFe:10nm、InMn:10nm、強磁性層32としてCoFe:3nm、絶縁体層31としてAl2O3:0.5nm(3モノレイヤー程度)、強磁性層33としてCoFe:3nm、バッファ層25としてNiFe:20nm、電極層26としてTa:5nmを順次積層し、図2(b)に示すように基体12の穴11a内に多層膜を形成する。
なお、強磁性層に所望の磁気異方性を付与するためには、強磁性材料としてSm-Co系非晶質薄膜、Fe3O4結晶などを用い、磁場中でスパッタ等による成膜を行うことが有効である。一般のMRAMセルの場合、強磁性層はセル形状により膜面内の所定の方向に磁気異方性が生じるように構成されているが、本発明のようにポーラスアルミナ基体12の穴を用いる場合、セル断面が円形であるために磁化は膜面内のいずれの方向についても同等の安定性を有するものとなってしまう。しかしながら、上述の強磁性材料を用い、膜面に垂直な強磁場中において強磁性層を成膜すれば、膜面に垂直方向に磁化容易軸を有する磁気異方性を備えるものとすることができる。なお、膜面の面内方向に沿った所定の向きの磁場を印加し、該磁場中にて強磁性層を成膜すれば、膜面内に沿った所定の方向に磁化容易軸を有する磁気異方性を備えたものとすることもできる。
その後、酸化されずに残っているアルミ基板10と穴11aの底部を除去し、結果として図2(c)に示すようにアルミナ基体12を貫通する孔12aの内部に多層膜が埋め込まれたメモリセルを形成する。さらに、アルミナ基体12の表裏のそれぞれにメモリセル用のワード線15、ビット線16をフォトリソグラフィー法等により作製する。
このように、陽極酸化により作製されたポーラスアルミナを用い、その微細孔にTMR層を含む多層膜を積層し、これをメモリセルとすることにより、均一な形状のメモリセルを作製することができる。したがって、各メモリセルの特性が均一であり信頼性の高いMRAMを得ることができる。
次に、第2の実施形態のMRAMのメモリセル部分の断面図である。なお、以下の実施形態の図面においては、第1の実施形態のMRAMと同一の要素には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。本実施形態のMRAMは、メモリセルとしてGMR効果を利用したものである。基本的な構成は第1の実施形態のものと同様であるので、異なる点のみ説明する。
第2の実施形態の磁気ランダムアクセスメモリは、ポーラスアルミナからなる基体12の複数の微細孔12a内に積層された多層膜40の構成が第1の実施形態のものと異なる。多層膜40は、1層の非磁性層51と該非磁性層51挟む1対の強磁性層52、53との少なくとも3層からなる巨大磁気抵抗効果を示すGMR層44を含むものである。
GMR層44を構成する具体的な層としては、非磁性層51としてCu層、これを挟む1対の強磁性層52、53としてCoFe層が挙げられる。一方のCoFe層52は固定層であり、他方のCoFe層53は自由層である。
このように、陽極酸化により作製されたポーラスアルミナを用い、その微細孔にGMR層を含む多層膜を積層し、これをメモリセルとすることにより、均一な形状のメモリセルを作製することができる。したがって、均一な特性の信頼性の高いMRAMを得ることができる。
なお、上記各実施形態においては穴の底部が除去されたアルミナ基体を備えるものとしたが、有底の穴のままメモリセルとして利用する場合には、基体の裏面から穴底の電極までを導通可能とするための電気的処理を行う必要がある。この処理は、一般には所定厚み以上のアルミナ底部を有する穴内にメッキ処理を行う前に施される処理である。この処理により、穴の底部に裏面に通じる微細な孔19が生成される。図4に第3の実施形態のメモリセルの断面図として示すように、基体の穴の底部から裏面に通じる微細な孔19を導通線化し、これをCCP(Current Perpendicular to Plane)読み取り用ラインの片方として、もしくは書込み用ワードラインとして使用すればよい。また、この導通線をスピン注入磁化反転(反転層はメモリ記録層)用の電流注入ラインとして使用することもできる。
上記第1および第2の実施形態のMRAMはその動作方式としては、現在一般的に知られているメモリセルに隣接したワード線に電流を流して磁界を発生させることにより自由層の磁化の反転を行う「電流磁界方式」を用いるものであるが、ワード線を設けることなく、「スピン注入方式」と呼ばれるメモリセルに流し込んだ電流によって直接、自由層の磁化を反転させる方式を取るMRAMとしてもよい。
スピン注入磁化反転はメモリセルのサイズが小さくなるほど、同電流においても電流密度を大きく稼げるため、消費電力が有利になる。陽極酸化ポーラスアルミナ基体を用いれば0.02μm2以下程度の非常に小面積のセルを高精度に作製することができるため、高電流密度を達成することが容易となる。
なお、上記実施形態のMRAMは、基体12の1つの孔12aに設けられた多層膜を1つのメモリセルとして用いる構成であるが、リソグラフィー等で配線を数個の孔に跨がせるように形成し、複数孔で1メモリセルとして利用してもよい。図5に第4の実施形態のメモリセルの上面模式図を示す。基体12の上下に設けられているワード線15およびビット線16は、複数孔を跨るように形成されており、ワード線とビット線が重なる部分(図中実線斜線と点線斜線が交わる部分)がメモリセルであり、ここでは4孔を1メモリセルとして用いている。
なお、本発明のMRAMは、容量を大きくすることによりコンピュータのハードディスクの代替として利用することができる。
また、規則配列された独立した微小な磁性体からなる層を記録層として用いるパターンドメディアとしても利用することができる。
なお、ポーラスアルミナの孔で作製されたTMR層もしくはGMR層は、ハードディスクドライブ用のヘッド部分として用いることもできる。
第1の実施形態のメモリセルの断面図 第1の実施形態のメモリセルの作製工程を示す断面図 第2の実施形態のメモリセルの断面図 第3の実施形態のメモリセルの断面図 第4の実施形態のメモリセルの上面図
符号の説明
11 アルミ基板
11 微細な穴
12 アルミナ基体
12a 微細孔
15 ビット線
16 ワード線
20、40 多層膜
21、26 電極層
23 反強磁性層(ピン止め層)
24 TMR層
31 絶縁体層
32 強磁性層(固定層)
33 強磁性層(自由層)
44 GMR層
51 非磁性層
52 強磁性層(固定層)
53 強磁性層(自由層)

Claims (2)

  1. 陽極酸化により作製された複数の微細な穴または孔を表面全体に亘って有するポーラスアルミナからなる基体と、
    該基体の前記複数の微細な穴または孔中に積層された、1層の絶縁体層と該絶縁体層を挟む1対の強磁性層との少なくとも3層からなる磁性多層膜とを備え、
    前記磁性多層膜が積層された複数の微細穴または孔をメモリセルとしたことを特徴とする磁性ランダムアクセスメモリ。
  2. 陽極酸化により作製された複数の微細な穴または孔を表面全体に亘って有するポーラスアルミナからなる基体と、
    該基体の前記複数の微細な穴または孔中に積層された、1層の非磁性層と該非磁性層を挟む1対の強磁性層との少なくとも3層からなる磁性多層膜とを備え、
    前記磁性多層膜が積層された複数の微細穴または孔をメモリセルとしたことを特徴とする磁性ランダムアクセスメモリ。
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