JP2005174572A - 固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法 - Google Patents

固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005174572A
JP2005174572A JP2003408550A JP2003408550A JP2005174572A JP 2005174572 A JP2005174572 A JP 2005174572A JP 2003408550 A JP2003408550 A JP 2003408550A JP 2003408550 A JP2003408550 A JP 2003408550A JP 2005174572 A JP2005174572 A JP 2005174572A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
noble metal
thin film
metal thin
fuel cell
cell separator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003408550A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4585760B2 (ja
Inventor
Toshiki Kawamura
俊樹 河村
Masaru Oda
優 小田
Kentaro Nagoshi
健太郎 名越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2003408550A priority Critical patent/JP4585760B2/ja
Publication of JP2005174572A publication Critical patent/JP2005174572A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4585760B2 publication Critical patent/JP4585760B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】 加工硬化を生じさせることなく耐食性、密着性、接触電気抵抗等が改善され、かつコストの低い固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法を提供する。
【解決手段】 貴金属担持シートの一方の表面に貴金属薄膜を形成し、表面が活性化処理された耐食性金属基材に上記貴金属担持シートの貴金属薄膜側を接触させて圧着し、続いて上記貴金属担持シートのみを貴金属薄膜から除去して上記貴金属薄膜を上記耐食性金属基材に転写する。
【選択図】 【図5】

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池セパレータに用いる金属薄板の表面処理に係り、特に、金属薄板の表面への貴金属薄膜形成方法に関する。
固体高分子型燃料電池は、平板状の電極構造体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の両側にセパレータが積層された積層体が1ユニットとされ、複数のユニットが積層されて燃料電池スタックとして構成される。電極構造体は、正極(カソード)および負極(アノード)を構成する一対のガス拡散電極の間にイオン交換樹脂等からなる電解質膜が挟まれた三層構造である。ガス拡散電極は、電解質膜に接触する電極触媒層と、その外側に設けられたガス拡散層とから構成される。また、セパレータは、電極構造体のガス拡散電極に接触するように積層され、ガス拡散電極との間にガスを流通させるガス流路やセパレータ間に冷媒流路が形成されている。このような燃料電池によると、例えば、負極側のガス拡散電極に面するガス流路に燃料である水素ガスを流し、正極側のガス拡散電極に面するガス流路に酸素や空気等の酸化性ガスを流すと電気化学反応が起こり、電気が発生する。
上記セパレータは、負極側の水素ガスの触媒反応により発生した電子を外部回路へ供給する一方、外部回路からの電子を正極側に送給する集電体としての機能を具備する必要がある。そこで、セパレータには黒鉛系材料や金属系材料からなる導電性材料が用いられており、特に金属系材料のものは、機械的強度に優れている点や、薄板化による軽量・コンパクト化が可能である点で有利であるとされている。金属製のセパレータは、ステンレス鋼やチタン合金等の耐食性を有する金属材料からなる薄板をプレス加工して断面凹凸状に成形したものが挙げられる。図1に、このようなセパレータの一例を示す。
従来、上記のような耐食性を必要とするセパレータ材料には、ステンレス鋼、ニッケル基合金、チタン、チタン合金等の耐食性に優れた材料をそのまま用いるか、これらに銅、ニッケル、クロム等をメッキして用いており、更に高い耐食性を必要とする場合には、金、銀、白金等の貴金属をメッキして用いるのが一般的であった。
このようなメッキ製品を製造する場合、メッキした後に製品を加工するとメッキ膜が金属基材から剥離し易いことから、一般に、金属基材に対して製品の形状を付与する塑性加工を施した後にメッキを行っていた。しかしながら、この場合、金属基材の溝等のエッジ部分にメッキ膜が付き難く、その部分の耐食性に問題を有していた。また、メッキ膜は、微細な空隙を有するポーラス構造であるために、金属基材との密着力が弱いという問題もあった。さらに、メッキ膜には、ポーラス構造に起因するピンホールが形成され易いため、メッキ膜が薄いと耐食性が低くなってしまう。このため、耐食性を高めるためにメッキ膜を厚く形成する必要があり、貴金属メッキの場合にはコストが高くなるという問題があった。
一方、固体高分子型燃料電池用金属セパレータは、単位電池の電極と、その隣り合う単位電池の電極とに電気的に接続され、かつ反応ガスを分離する作用を有することから、反応ガスに対する高いガス気密性が求められるとともに、高い導電性(低い接触電気抵抗)が要求される。また、水素および酸素を酸化還元する際の反応に際して、金属イオンの溶出を充分に抑制することができる高い耐食性を付与する必要がある。
このような要求に対し、鉄基合金、ニッケル基合金、チタン、チタン基合金等の金属基材の表面上に、金、銀、白金、パラジウム、およびこれらの合金等の貴金属層を形成し、これらを5%以上の圧延率で圧延加工してクラッド化する方法が提案されている(例えば、特許文献1および2参照。)。この方法によれば、鉄基合金等の金属基材の表面上に被覆した貴金属薄膜を、金属材料と共に圧延加工してクラッド化しているため、圧着材と同程度の密着力が得られ、また貴金属層のポーラス構造が緻密化されると共にピンホールが閉孔されるので、耐食性が改善される。したがって、上記貴金属層を薄くすることができ、コスト面でも改善される。また、上記貴金属層が形成されているため、接触電気抵抗を低減することができる。
しかしながら、この方法で金属材料を圧延加工すると、金属基材に加工硬化が生じるため、燃料電池用セパレータ用金属材料にこの方法を適用した場合、燃料ガスおよび酸化性ガスの流通路を形成するために必要な塑性加工性が損なわれる。これに対して、特許文献1および2には、この問題を解決するため、圧延加工によって生じた貴金属層の加工硬化を除去するために熱処理を行うことが提案されている。
特開2002−254180(要約書、0011) 特開2002−260681(要約書、0011)
しかしながら、加工硬化を除去しうる高温の熱処理を適用すると、金属基材との熱拡散により貴金属層が散逸または変質してしまい、さらに、熱処理のための工程が増えて製造コストが割高になるという問題が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、金属基材をほとんど加工硬化させることなく耐食性、密着性、接触電気抵抗等が改善され、かつコストの低い固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法を提供することを目的としている。
本発明の固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法は、貴金属担持シートの一方の表面に貴金属薄膜を形成し、表面が活性化処理された耐食性金属基材に貴金属担持シートの貴金属薄膜側を接触させて圧着し、続いて貴金属担持シートのみを貴金属薄膜から除去して貴金属薄膜を耐食性金属基材に転写することを特徴としている。
上記構成の固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法においては、耐食性金属基材の少なくとも一方の表面を活性化処理し、その後貴金属担持シートの貴金属薄膜側と耐食性金属基材の活性化処理を施した側とを接触させ、プレスやロール等によって、互いに圧着する。この場合において、金属基材の表面が活性化処理されているから、貴金属薄膜との密着力が強く、したがって、プレス等による圧着力を小さくして貴金属薄膜が加工硬化を起こさないようにすることができ、続いて燃料ガスおよび酸化性ガスの流通路を形成するために必要な成形加工を施すことができる。さらに、加工硬化が生じないから、加工硬化を除去するための熱処理工程が不要となり、コスト削減の観点からも有効である。また、金属基材と貴金属薄膜との充分な密着力によって、耐食性、接触電気抵抗が改善される。
以上説明したように、本発明によれば、加工硬化の原因となる圧延工程を経ることなく耐食性、密着性、接触電気抵抗等が改善され、かつコストの低い固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法を提供することができる。
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法を説明する。
1.貴金属薄膜の形成工程
図2は、本発明における貴金属薄膜が形成された貴金属担持シートの概念図である。まず、図2に示すように、貴金属薄膜2を貴金属担持シート1上に形成する。貴金属担持シート1としては、樹脂製、ガラス製や金属製等、あらゆるものが使用可能である。貴金属薄膜2は、ピンホールが充分少なく、かつコスト削減のために貴金属膜厚が充分薄いものが好ましい。貴金属担持シート1上への貴金属薄膜2の形成方法としては、メッキ、蒸着、スパッタイオンプレーティングやCVD等が考えられる。
図4は、本発明における貴金属薄膜が形成された貴金属担持シートの圧延工程を示す概念図である。貴金属薄膜2をさらに薄肉化、あるいは、貴金属薄膜2のピンホール除去など特性改善のため、例えば図4に示すように、貴金属薄膜2と一体化した貴金属担持シート1に圧延等の加工を加えてもよい。この圧延加工によれば、貴金属薄膜2のポーラス構造を緻密化させると共にピンホールを閉孔させることができ、さらに、所望の厚さを有する貴金属薄膜2を形成することができて好適である。
2.金属基材表面の活性化処理工程
次に、真空中または低圧不活性ガス雰囲気中で、貴金属薄膜2と金属基材4の少なくとも一方の接合面に活性化処理を施す。この活性化処理は、金属基材4と貴金属薄膜2の密着性を高めるための処理である。また、真空中または低圧不活性ガス雰囲気中等の非酸化雰囲気中で活性化処理を行うことにより、活性化された表面が例えば大気中の酸素や水分等から影響を受けず、活性化による効果が次の圧着工程まで持続する。
3.金属基材と貴金属薄膜の圧着工程
図5は、本発明における貴金属薄膜が形成された貴金属担持シートと金属基材との圧着工程の一例を示す概念図である。図5に示すように、金属基材4の活性化処理を施した表面と、貴金属担持シート1上に形成された貴金属薄膜2の表面を接触させ、圧着加工を施すことにより、金属基材4と貴金属薄膜2とを強固に接合することができる。圧着加工法としては、圧延ロールによる圧延加工や、プレス加工等が適用可能であり、特にこれらのみに限定されず、あらゆる圧着加工が適用可能であるが、金属基材の厚さの減少率を10%未満とすることが肝要である。
4.貴金属担持シート除去工程
上記圧着工程によって金属基材4に貴金属薄膜2を接合した後は、貴金属担持シート1を除去することにより、表面に貴金属薄膜2が設けられた金属基材を得ることができる。この貴金属担持シート1の除去工程の例を図6および7に示す。図6に示すように、溶解エッチングにより貴金属担持シート1を溶解して洗浄する方法が考えられる。また、図7に示すように、貴金属担持シート1を貴金属薄膜2から剥離させてもよい。
5.固体高分子型燃料電池セパレータへの成形工程
上記のようにして得られた貴金属薄膜が表面に一体化した金属基材に、プレス成形加工等を施し、燃料ガスまたは酸化性ガスを通す流通路を形成し、固体高分子型燃料電池用金属セパレータ等に供することができる。そのようなセパレータの一例を、図1に示す。
本発明の圧延工程における金属基材の厚さの減少率としては、10%未満が好ましい。10%より大きい場合は、従来技術と同様に金属基材4が加工硬化を起こしてしまい、本発明による効果が得られない。この厚さの減少率は、5%未満であればより好ましい。
上記範囲の圧着力で押圧することにより、金属基材4に加工硬化を起こすことなく金属基材表面に貴金属薄膜2を形成することができる。したがって、後の工程において燃料ガスまたは酸化性ガスを通す流通路を形成するために行う塑性加工性が阻害されない。また、加工硬化を除去するための熱処理も不要になることから、金属基材との熱拡散により貴金属薄膜が散逸・変質するという問題や、熱処理に要する処理コストが割高になるという問題を解決することができて好適である。
本発明で用いられる金属基材としては、特に限定されず、あらゆる種類の金属を挙げることができるが、固体高分子型燃料電池セパレータとして要求される耐食性、接触電気抵抗等の性能を考慮すると、アルミニウム基合金、ステンレス鋼を含む鉄基合金、ニッケル基合金、チタン基合金等は、それ自体が高い耐食性と低い接触電気抵抗を有していることから、特に好ましい。
本発明で用いられる貴金属薄膜としては、各種の金属が考えられるが、上記の金属基材表面に被覆して耐食性、接触電気抵抗等の性能を向上させる観点から、金、銀、白金、パラジウム、またはこれらの金属の合金等が特に好ましい。
図3は、本発明における貴金属薄膜と貴金属担持シートの間に剥離層を設けた例の概念図である。図3に示すように、貴金属担持シート1と貴金属薄膜2の間に剥離層3が設けられていれば、貴金属担持シート1を貴金属薄膜2から除去する工程において、貴金属薄膜2を損傷することなく貴金属担持シート1の剥離を容易に行うことができて好適である。
本発明においては、真空中または不活性ガス雰囲気中で金属基材表面の活性化処理を行っているので、金属基材表面が例えば酸化反応を起こさず、活性化による効果が持続する。この金属基材の表面活性化方法は、特に限定されないが、いわゆるドライエッチング等の方法が好ましく、特にプラズマイオンエッチング法が好ましい。このプラズマイオンエッチングは、アルゴンイオンをプラズマ化し、金属基材表面に高速で衝突させるエッチング方法である。このプラズマイオンエッチングが好ましい理由としては、金属基材表面活性化処理の効率が高く、また、金属基材表面を清浄に処理することが可能だからである。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。
[実施例1]
貴金属担持シートとして38μm厚のPETフィルムを用い、剥離層を介して、真空中でこのPETフィルムに30nm厚の金を蒸着した。一方、金属基材として0.2mm厚のSUS316L材を用い、真空中(真空度:1×10−3Pa)で高周波プラズマイオンエッチングを行った。その後直ちに、SUS316L材の厚さ減少率が0.5%となるように上記金薄膜とSUS316L材を接合した。続いてPETフィルムを剥離し、SUS316L材の表面に30nm厚の金薄膜を転写した。
なお、本発明の接合装置の模式図を図8に示した。図中、符号9はイオンエッチング装置である。金属基材4および/または貴金属薄膜2がこのイオンエッチング装置9を通過する際に表面活性化処理が施され、圧延機8で接合され、リコイラー5に巻き取られる。
上記金属薄膜を形成したSUS316L材について、耐食性試験、密着性試験、接触電気抵抗試験を行った。なお、各試験はそれぞれ下記の条件下で行った。
(耐食性試験)
0.1重量%の硫酸液(pH2)0.4リットルを還流しながら沸騰させた雰囲気中に、50×50mmの試験片を168時間保持し、溶液中に溶出した金属イオンを原子吸光光度法で分析し、溶液1リットル当たりの総重量で表した。その結果、溶出量は、0.21mg/lであった。
(密着性試験)
上記耐食性試験を実施した直後の試験片を用い、この試験片の表面を超純水で洗浄後にアセトン置換して乾燥させ、乾いた試験片の金薄膜の表面に幅18mm、長さ50mmの粘着テープを貼り付け、ヘラで良く擦って接着させた後、粘着テープの一端を少し引き上げ、金膜の表面に対してほぼ平行になるようにして一気に素早く引き剥がした。その結果、粘着テープへの金の付着は全くなかった。
(接触電気抵抗試験)
50×50mmの試験片の両面を市販のカーボンペーパーで挟み、加重15kgf/cm、印加電流20Aを貫通通電したときの電圧を測定して、接触電気抵抗を算出した。その結果、3.1mΩcmであった。
さらに、上記金薄膜を形成したSUS316L材に対し、固体高分子型燃料電池セパレータを作製するためのプレス成形加工を実施したところ、割れを生じることなく成形加工が可能であった。なお、成形加工後に金薄膜の剥離は認められず、耐食性ならびに接触電気抵抗は変化しなかった。
[実施例2]
貴金属担持シートとして、30μm厚のステンレス(SUS304)鋼箔を用い、100nm厚の金メッキを施した後、金メッキ層厚が30nmになるよう、ステンレス鋼箔を圧延した。一方、金属基材として、0.2mm厚の工業用純チタンを用い、真空中(真空度:5×10−4Pa)で高周波プラズマエッチングを行った。その後直ちに、純チタン材の厚さ減少率が1%となるように上記ステンレス鋼箔上の30nm厚の金薄膜と純チタン材を接合した。ステンレス鋼箔を塩化第二鉄によるエッチングで除去することにより、純チタン材の表面に30nm厚の金薄膜を形成した。
上記金薄膜を形成した純チタン材について、前述の条件下で耐食性試験、密着性試験、接触電気抵抗試験を行った結果、耐食性試験:0.01mg/l以下、密着性試験:合格、接触電気抵抗試験:3.3mΩcmの成績を得た。
さらに、上記金薄膜付きチタン材に対し、固体高分子型燃料電池用金属セパレータを作製するためのプレス成形加工を実施したところ、割れを生じることなく成形加工が可能であった。なお、成形加工後に金薄膜の剥離は認められず、耐食性ならびに接触電気抵抗は変化しなかった。
[比較例]
特開2002−254180、特開2002−260681の記載にしたがい、SUS316L材上に100nmの金メッキを施した後、金薄膜が30nmになるように、上記金薄膜付きSUS316L材を圧延した。
上記金薄膜を形成したSUS316L材について、腐食試験ならびに接触抵抗測定を実施したところ、所望の耐食性ならびに低接触抵抗を示した。しかしながら、上記金薄膜付きSUS316L材に対し、固体高分子型燃料電池用金属セパレータを作製するためのプレス成形加工を実施したところ、割れを生じ、成形加工ができなかった。
以上説明したように、本発明の固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜の形成方法によれば、耐食性、密着性、接触電気抵抗が改善され、かつ低コストで固体高分子型燃料電池用セパレータを作製することができる。
本発明の固体高分子型燃料電池セパレータの一例を示す写真である。 本発明における貴金属薄膜が形成された貴金属担持シートの概念図である。 本発明における貴金属薄膜と貴金属担持シートの間に剥離層を設けた例の概念図である。 本発明における貴金属薄膜が形成された貴金属担持シートの圧延工程を示す概念図である。 本発明における貴金属薄膜が形成された貴金属担持シートと金属基材との圧着工程の一例を示す概念図である。 本発明における圧着工程後のエッチングによる貴金属担持シート除去工程を示す概念図である。 本発明における圧着工程後の剥離による貴金属担持シート除去工程を示す概念図である。 本発明の接合装置を示す模式図である。
符号の説明
1 貴金属担持シート
2 貴金属薄膜
3 剥離層
4 金属基材
5 リコイラー
6 貴金属担持シートアンコイラー
7 金属基材アンコイラー
8 圧延機
9 イオンエッチング装置

Claims (4)

  1. 貴金属担持シートの一方の表面に貴金属薄膜を形成し、表面が活性化処理された耐食性金属基材に上記貴金属担持シートの貴金属薄膜側を接触させて圧着し、続いて上記貴金属担持シートのみを貴金属薄膜から除去して上記貴金属薄膜を上記耐食性金属基材に転写することを特徴とする固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法。
  2. 前記圧着を圧延にて行ない、この圧延による前記金属基材の厚さの減少率が10%未満であることを特徴とする請求項1に記載の固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法。
  3. 前記貴金属薄膜と前期貴金属担持シートの間に剥離層を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法。
  4. 前記活性化処理は、スパッタエッチングであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法。
JP2003408550A 2003-12-08 2003-12-08 固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法 Expired - Fee Related JP4585760B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003408550A JP4585760B2 (ja) 2003-12-08 2003-12-08 固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003408550A JP4585760B2 (ja) 2003-12-08 2003-12-08 固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005174572A true JP2005174572A (ja) 2005-06-30
JP4585760B2 JP4585760B2 (ja) 2010-11-24

Family

ID=34730202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003408550A Expired - Fee Related JP4585760B2 (ja) 2003-12-08 2003-12-08 固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4585760B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9062384B2 (en) 2012-02-23 2015-06-23 Treadstone Technologies, Inc. Corrosion resistant and electrically conductive surface of metal

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002237311A (ja) * 2001-02-07 2002-08-23 Sinto Brator Co Ltd 燃料電池用低接触抵抗金属セパレーターの製造方法
JP2002373673A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Toyo Kohan Co Ltd 燃料電池用セパレータ、その製造方法、およびその燃料電池用セパレータを用いた燃料電池
JP2003105523A (ja) * 2001-09-27 2003-04-09 Daido Steel Co Ltd 耐食性金属部材の製造方法及び耐食性金属部材
JP2003346825A (ja) * 2002-05-24 2003-12-05 Seiko Epson Corp 燃料電池用セパレータ、それを備えた燃料電池集積体、及び燃料電池用セパレータの製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002237311A (ja) * 2001-02-07 2002-08-23 Sinto Brator Co Ltd 燃料電池用低接触抵抗金属セパレーターの製造方法
JP2002373673A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Toyo Kohan Co Ltd 燃料電池用セパレータ、その製造方法、およびその燃料電池用セパレータを用いた燃料電池
JP2003105523A (ja) * 2001-09-27 2003-04-09 Daido Steel Co Ltd 耐食性金属部材の製造方法及び耐食性金属部材
JP2003346825A (ja) * 2002-05-24 2003-12-05 Seiko Epson Corp 燃料電池用セパレータ、それを備えた燃料電池集積体、及び燃料電池用セパレータの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9062384B2 (en) 2012-02-23 2015-06-23 Treadstone Technologies, Inc. Corrosion resistant and electrically conductive surface of metal
US9493883B2 (en) 2012-02-23 2016-11-15 Treadstone Technologies, Inc. Corrosion resistant and electrically conductive surface of metal

Also Published As

Publication number Publication date
JP4585760B2 (ja) 2010-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5175590B2 (ja) 燃料電池用セパレータ及びその製造方法
JP2004296381A (ja) 燃料電池用金属製セパレータおよびその製造方法
WO2012111671A1 (ja) 燃料電池セパレータ
CA2373344A1 (en) Corrosion-resistant metallic member, metallic separator for fuel cell comprising the same, and process for production thereof
KR101301815B1 (ko) 연료 전지용 세퍼레이터 재료, 이를 사용한 연료 전지용 세퍼레이터, 연료 전지 스택, 및 연료 전지 세퍼레이터용 재료의 제조 방법
JP2008066282A (ja) 燃料電池用金属セパレータおよびこれを用いた燃料電池
JP2010177212A (ja) 固体高分子型燃料電池材料とその製造方法、ならびにそれを用いた燃料電池用金属部材及び燃料電池
JP5753830B2 (ja) 燃料電池セパレータおよびその製造方法
KR101107862B1 (ko) 연료 전지의 금속 세퍼레이터용 합금 피막, 그 제조 방법 및 스퍼터링용 타겟재, 및 금속 세퍼레이터 및 연료 전지
JP5192908B2 (ja) 燃料電池セパレータ用チタン基材、および、燃料電池セパレータ、ならびに燃料電池セパレータの製造方法
JP2008153082A (ja) 燃料電池セパレータ用材料
JP4134257B2 (ja) 燃料電池の金属セパレータ用合金皮膜、その製造方法およびスパッタリング用ターゲット材、並びに金属セパレータおよび燃料電池
JP4234597B2 (ja) 燃料電池用セパレータの製造方法
JP4585760B2 (ja) 固体高分子型燃料電池セパレータの貴金属薄膜形成方法
JP2009076322A (ja) フレキシブルフラットケーブルおよびその製造方法
JP5108986B2 (ja) 燃料電池セパレータ
JP2004071321A (ja) 燃料電池用金属製セパレータおよびその製造方法
JP3991701B2 (ja) 燃料電池用金属セパレータ及びその製造方法
JP4040008B2 (ja) 燃料電池用金属製セパレータおよびその製造方法
JP2008251296A (ja) 燃料電池用セパレータ材料及び燃料電池用セパレータ
JP4274737B2 (ja) 燃料電池用金属製セパレータおよびその製造方法
JP2008251297A (ja) 燃料電池用セパレータ材料及び燃料電池用セパレータ
JP2006278172A (ja) 燃料電池のセパレータ用材料
JP5291368B2 (ja) 燃料電池用セパレータ材料、それを用いた燃料電池用セパレータ、燃料電池スタック、及び燃料電池用セパレータ材の製造方法
JP3971267B2 (ja) 燃料電池用金属製セパレータ用素材板およびそれを使用した燃料電池用金属製セパレータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090512

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100611

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100823

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130910

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140910

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees