JP2005173474A - 液浸露光プロセス用レジスト組成物、該レジスト材料を用いたレジストパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、液浸露光プロセスに用いて好適な液浸露光プロセス用レジスト組成物、および前記組成物を用いたレジストパターン形成方法、とくに液浸露光プロセスに用いる液体が水であるときに好適な液浸露光プロセス用レジスト組成物、および前記組成物を用いたレジストパターン形成方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 液浸露光プロセス用レジスト組成物に、少なくとも(a)無水ジカルボン酸から誘導される単位を含有し、前記(a)単位の含有率が、ベースポリマー全体の30モル%以下であることを特徴と共重合体樹脂を用いる。
【選択図】 なし
【解決手段】 液浸露光プロセス用レジスト組成物に、少なくとも(a)無水ジカルボン酸から誘導される単位を含有し、前記(a)単位の含有率が、ベースポリマー全体の30モル%以下であることを特徴と共重合体樹脂を用いる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、液浸露光(Liquid Immersion Lithography)プロセスに用いて好適な液浸露光プロセス用レジスト組成物、および前記組成物を用いたレジストパターン形成方法、とくに液浸露光プロセスに用いる液体が水であるときに好適な液浸露光プロセス用レジスト組成物、および前記組成物を用いたレジストパターン形成方法に関するものである。
半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイスにおける微細構造の製造には、リソグラフィー法が多用されているが、デバイス構造の微細化に伴って、リソグラフィー工程におけるレジストパターンの微細化が要求されている。
現在では、リソグラフィー法により、例えば、最先端の領域では、線幅が90nm程度の微細なレジストパターンを形成することが可能となっているが、今後はさらに微細なパターン形成が要求される。
このような90nmより微細なパターン形成を達成させるためには、露光装置とそれに対応するレジストの開発が第1のポイントとなる。露光装置においては、F2エキシマレーザー、EUV(極端紫外光)、電子線、X線、軟X線等の光源波長の短波長化やレンズの開口数(NA)の増大等が開発ポイントとしては一般的である。
しかしながら、光源波長の短波長化は高額な新たな露光装置が必要となるし、また、高NA化では、解像度と焦点深度幅がトレードオフの関係にあるため、解像度を上げても焦点深度幅が低下するという問題がある。
最近、このような問題を解決可能とするリソグラフィー技術として、液浸露光(リキッドイマージョンリソグラフィー)法という方法が報告されている(例えば、非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3)。この方法は、露光時に、レンズと基板上のレジスト膜との間の少なくとも前記レジスト膜上に所定厚さの純水またはフッ素系不活性液体等の液状屈折率媒体(屈折率液体、浸漬液)を介在させるというものである。この方法では、従来は空気や窒素等の不活性ガスであった露光光路空間を屈折率(n)のより大きい液体、例えば純水等で置換することにより、同じ露光波長の光源を用いてもより短波長の光源を用いた場合や高NAレンズを用いた場合と同様に、高解像性が達成されると同時に焦点深度幅の低下もない。
このような液浸露光を用いれば、現存の装置に実装されているレンズを用いて、低コストで、より高解像性に優れ、かつ焦点深度にも優れるレジストパターンの形成を実現できるため、大変注目されている。
Journal of Vacuum Science & Technology B(ジャーナルオブバキュームサイエンステクノロジー)(J.Vac.Sci.Technol.B)((発行国)アメリカ)、1999年、第17巻、6号、3306−3309頁
Journal of Vacuum Science & Technology B(ジャーナルオブバキュームサイエンステクノロジー)(J.Vac.Sci.Technol.B)((発行国)アメリカ)、2001年、第19巻、6号、2353−2356頁
Proceedings of SPIE Vol.4691(プロシーディングスオブエスピーアイイ((発行国)アメリカ)2002年、第4691巻、459−465頁
しかしながら、上述のような液浸露光プロセスにおいては、露光時にレジスト膜が直接に屈折率液体(浸漬液)に接触するので、レジスト膜は液体による侵襲を受けることになる。そのようなレジスト膜と浸漬液との関係について、極微量な膜厚変化を測定する方法として、水晶振動子法(水晶天秤:Quarts Crystal Microbalanceによる重量変化に基づいて膜厚を検出する膜厚測定法)による評価試験(以下、「QCM法」と記す)により、確認することができる。このQCM法によれば、実際に液浸状態において浸漬液によるレジスト膜の影響を簡便に評価できる。本発明の液浸露光プロセス用レジスト組成物の浸漬液に対する耐性の評価上、このQCM法が好適と考えられ、以下QCM法による評価を行った。
上述のように、液浸露光では、浸漬液による変質が生じて十分なパターン解像性が得られないという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、液浸露光にも準用できる技術を提供することを課題とするものである。特に、本発明は、水により分解されやすいため、液浸露光プロセスにおける浸漬液として水を用いた場合には浸漬液による変質を受けにくいレジスト組成物を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するために、本発明に係る液浸露光プロセス用レジスト組成物は、液体を介してレジスト膜を露光する液浸露光プロセスに用いられる液浸露光プロセス用レジスト組成物である。このレジスト組成物に含まれるベースポリマーは、少なくとも(a)無水ジカルボン酸から誘導される単位を含有し、前記(a)単位の含有率が、ベースポリマー全体の30モル%以下、好ましくは25モル%以下であることを特徴とする。以上の構成とすることにより、このレジスト組成物から形成されるレジスト膜の液浸耐性を高めることができる。これにより、耐ドライエッチング耐性および電子線耐性に優れ、特にArFエキシマレーザーを用いた液浸露光プロセスに好適なレジスト組成物を液浸露光プロセス用レジスト組成物として利用することが可能となる。また、(a)単位の含有率が、ベースポリマー全体の30モル%以下であることで、QCMを用いて評価した際に、未露光塗膜と露光塗膜との差との絶対値が1.0以下となる。すなわち、未露光塗膜と露光塗膜の膜厚の変化が少ない為、液浸露光プロセスに好適に用いることができ好ましい。(a)単位の含有率が、ベースポリマー全体の30モル%以下であることに加えて、露光塗膜と未露光途膜の両方において、それらの塗膜の測定開始から10秒間以内の最大の膜厚増加量が1.8nm以下であることが最も好ましい。
前記無水ジカルボン酸としては、無水マレイン酸が好ましい。また、本発明に係る液浸露光プロセス用レジスト組成物は、前記ベースポリマーが、さらに(b)(メタ)アクリル酸エステルから誘導される単位を有することを特徴とする。また、本発明に係る液浸露光プロセス用レジスト組成物は、さらに(c)脂環式オレフィンから誘導される単位を有することを特徴とする。以上の本発明に係る液浸露光プロセス用レジスト組成物は、とくに液侵露光用の液体が純水もしくは脱イオン水であるときに好適な効果を示すことを特徴とする。
また、本発明に係るレジストパターン形成方法は、液浸露光プロセスを用いたレジストパターン形成方法であって、基板上に前記液浸露光プロセス用レジスト組成物からなるフォトレジスト膜を形成し、前記レジスト膜が設けられた前記基板上に直接所定厚みの前記液浸露光用液体を配置し、前記液浸露光用液体を介して前記レジスト膜に選択的に光を照射し、必要に応じて加熱処理を行い、前記レジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含むことを特徴とする。
なお、前記構成において、液浸露光プロセスは、リソグラフィー露光光がレジスト膜に到達するまでの経路の少なくとも前記レジスト膜上に、空気より屈折率が大きくかつ前記レジスト膜よりも屈折率が小さい所定厚さの前記液浸露光用液体を介在させた状態で、露光することによってレジストパターンの解像度を通常のドライプロセスよりも向上させる構成のものが好適である。
なお、前記構成において、液浸露光プロセスは、リソグラフィー露光光がレジスト膜に到達するまでの経路の少なくとも前記レジスト膜上に、空気より屈折率が大きくかつ前記レジスト膜よりも屈折率が小さい所定厚さの前記液浸露光用液体を介在させた状態で、露光することによってレジストパターンの解像度を通常のドライプロセスよりも向上させる構成のものが好適である。
なお、前記構成において、液浸露光プロセスは、中でも、リソグラフィー露光光がレジスト膜に到達するまでの経路の少なくとも前記レジスト膜上に、空気より屈折率が大きくかつ前記レジスト膜よりも屈折率が小さい所定厚さの前記液浸露光用液体を介在させた状態で、露光することによってレジストパターンの解像度を向上させる構成のものが好適である。
以上説明したように、本発明の液浸露光プロセス用レジスト組成物は、これに含有される共重合体の構成単位の含有比率を特定比率に変更することにより、耐液浸露光耐性に優れた特性を有する。このため本発明は、液浸露光プロセスにおいても、耐ドライエッチング耐性および電子線耐性に優れ、特にArFエキシマレーザーを用いた液浸露光プロセスに好適なレジスト組成物を提供できる。
本発明に係る液浸露光プロセス用レジスト組成物は、液体を介してレジスト膜を露光する液浸露光プロセスに用いられる液浸露光プロセス用レジスト組成物であって、ベースポリマーが、少なくとも(a)無水ジカルボン酸から誘導される単位を含有し、前記(a)単位の含有率が、ベースポリマー全体の30モル%以下であることを特徴とする。
本発明の構成とすることにより、少なくとも(a)単位を含むベースポリマーの水分解性が抑えられ、耐液浸露光耐性が向上する。このため、このベースポリマーの長所である耐ドライエッチング耐性および電子線耐性に優れた特性を有し、特にArFエキシマレーザーを用いた液浸露光プロセスに好適なレジスト組成物を提供できる。
本発明の構成とすることにより、少なくとも(a)単位を含むベースポリマーの水分解性が抑えられ、耐液浸露光耐性が向上する。このため、このベースポリマーの長所である耐ドライエッチング耐性および電子線耐性に優れた特性を有し、特にArFエキシマレーザーを用いた液浸露光プロセスに好適なレジスト組成物を提供できる。
前記無水ジカルボン酸は、少なくとも一つの不飽和結合を有する無水ジカルボン酸であり、オレフィン化合物との共重合により前記ベースポリマーを与えるものであれば特に限定されない。この無水ジカルボン酸としては、例えば、無水マレイン酸、無水1−プロペン−1,3−ジカルボン酸、無水2−ブテン−1,4−ジカルボン酸などを挙げることができる。このなかでも、無水マレイン酸が工業上入手し易い点から好ましい。
本発明に係る液浸露光プロセス用レジスト組成物に含有されるベースポリマーは、少なくとも前記無水ジカルボン酸と、さらにオレフィン化合物との共重合により得られる。このオレフィン化合物から誘導される単位は一種または二種以上であってもよく、そのうち少なくとも一つの単位が酸解離性溶解抑制基を有する。前記オレフィン化合物から誘導される単位としては、共重合により得られるベースポリマーの構成単位となり得るものであれば特に限定されないが、例えば、(b)(メタ)アクリル酸エステルから誘導される単位、(c)脂環式オレフィンから誘導される単位、(d)フェノール性水酸基を含有する単位、(e)シルセスキオキサンを含有する単位、(f)ジカルボン酸モノエステル単位などを挙げることができる。
前記(b)(メタ)アクリル酸エステルから誘導される単位は、一般に酸解離性溶解抑制基を有しているが、前記ベースポリマーを構成する他の単位が酸解離性溶解抑制基を有する場合には、酸解離性溶解抑制基を有していなくてもよい。
前記(b)(メタ)アクリル酸エステルから誘導される単位のベースポリマー全体中の含有率は、50モル%から98モル%であり、55モル%から95モル%が好ましい。
前記(b)単位としては、前記レジスト組成物の解像性、耐ドライエッチング性、そして、微細なパターンの形状を満足するために、複数の異なる機能を有するモノマー単位を挙げることができる。
このようなモノマー単位としては、ラクトン単位を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される単位(以下、(b2)単位という。)、アルコール性水酸基含有多環式基を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される単位(以下、(b3)単位という。)、前記(b)単位の酸解離性溶解抑制基、前記(b2)単位のラクトン単位、および前記(b3)単位のアルコール性水酸基含有多環式基のいずれとも異なる多環式基を含む単位(以下、(b4)単位という)などを挙げることができる。
これら(b2)、(b3)および/または(b4)は、要求される特性等によって適宜組み合わせ可能である。好ましくは、(b2)、(b3)および(b4)から選択される少なくとも一つの単位を含有していることにより、解像性およびレジストパターン形状が良好となる。なお、(b2)〜(b4)単位の内、それぞれについて、異なる単位の複数種を併用してもよい。
前記(b)単位が酸解離性溶解抑制基を有する場合には、これらの酸解離性溶解抑制基は、例えば(メタ)アクリル酸エステル部分に含まれるカルボキシル基と酸解離性溶解抑制基に含まれる水酸基とが脱水縮合して生成するエステル結合などにより、結合している。
前記オレフィン化合物が共重合により二重結合が開裂し、形成された前記(b)単位の隣合う2つの炭素原子が、前記ベースポリマーの主鎖に含まれる。
前記(b)単位としては、例えば、フッ素原子またはフッ素化アルキル基で置換されていてもよいし、されていなくてもよいビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから1個の水素原子を除いた基などを挙げることができる。具体的には、例えば、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。このような脂肪族多環式基は、ArFレジストにおいて、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。これらの中でもアダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロドデカニル基が工業上入手し易い点から好ましい。
前記(b)単位の酸解離性溶解抑制基は、露光前は樹脂成分全体をアルカリ不溶とするアルカリ溶解抑制性を有するとともに、露光後は発生した酸の作用により解離し、この樹脂成分全体をアルカリ可溶性へ変化させるものであれば特に限定せずに用いることができる。
前記酸解離性溶解抑制基としては、単環式基であっても、多環式基であってもよいが、特には多環式基であることが好ましく、例えば、脂肪族多環式基を含有する酸解離性溶解抑制基を好適に用いることができる。
前記脂肪族多環式基としては、例えば、フッ素原子またはフッ素化アルキル基で置換されていてもよいし、されていなくてもよいビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから1個の水素原子を除いた基などを挙げることができる。具体的には、例えば、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。このような脂肪族多環式基は、ArFレジストにおいて、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。これらの中でもアダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロドデカニル基が工業上入手し易い点から好ましい。
前記(メタ)アクリル酸エステル部分と酸解離性溶解抑制基との結合は、一般的には、前述のような(メタ)アクリル酸エステルのカルボキシル基と環状または鎖状のアルコールとのエステル結合、アルコキシカルボニル結合、またはアルコキシアルキル結合などが挙げられる。
前記エステルを形成する基として、前述のような、嵩高い、脂肪族の単環または多環式基を含有する炭化水素基からなる酸解離性溶解抑制基も挙げられる。このような酸解離性溶解抑制基を用いることにより、解離後の溶解抑制基がガス化しにくく、脱ガス現象が防止される。
前記(b)単位として好適なモノマー単位を下記一般式(1)〜(7)に示す。なお、これら一般式(1)〜(7)において、Rは水素原子またはメチル基、R1は低級アルキル基、R2およびR3はそれぞれ独立して低級アルキル基、R4は第3級アルキル基、R5はメチル基、R6は低級アルキル基である。上記R1〜R3およびR6はそれぞれ、炭素数1〜5の低級の直鎖または分岐状アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。工業的にはメチル基またはエチル基が好ましい。また、R4は、tert−ブチル基やtert−アミル基のような第3級アルキル基であり、tert−ブチル基である場合が工業的に好ましい。
前記(b)単位として、上記に挙げた中でも、特に、一般式(1)、(2)、(3)で表される構成単位は、透明性が高く高解像性で耐ドライエッチング性に優れるパターンが形成できるため、より好ましい。
前記(b2)単位は、ラクトン単位を有するので、現像液との親水性を高めるために有効である。このような(b2)単位は、ラクトン単位を有し、樹脂成分の他の構成単位と共重合可能なものであればよい。例えば、単環式のラクトン単位としては、γ-ブチロラクトンから水素原子1つを除いた基などが挙げられる。また、多環式のラクトン単位としては、ラクトン含有ポリシクロアルカンから水素原子を1つを除いた基などが挙げられる。
前記(b2)として好適なモノマー単位を下記一般式(8)〜(10)に示す。これら一般式において、Rは水素原子またはメチル基である。
前記一般式(10)に示したようなα炭素にエステル結合を有する(メタ)アクリル酸のγ-ブチロラクトンエステル、そして、一般式(8)や(9)のようなノルボルナンラクトンエステルが、特に工業上入手しやすく好ましい。(b2)単位はポリマー全体に対して40モル%以下であることが好ましい。
前記(b3)単位は、アルコール性水酸基含有多環式基を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位である。前記アルコール性水酸基含有多環式基における水酸基は極性基であるため、これを用いることにより樹脂成分全体の現像液との親水性が高まり、露光部におけるアルカリ溶解性が向上する。従って、樹脂成分が(b3)を有すると、解像性が向上するため好ましい。そして、(b3)における多環式基としては、前記(b)の説明において例示したものと同様の脂肪族多環式基から適宜選択して用いることができる。
前記(b3)におけるアルコール性水酸基含有多環式基は特に限定されないが、例えば、水酸基含有アダマンチル基などが好ましく用いられる。さらに、この水酸基含有アダマンチル基が、下記一般式(11)で表されるものであると、耐ドライエッチング性を上昇させ、パターン断面形状の垂直性を高める効果を有するため、好ましい。なお、一般式中、lは1〜3の整数である。
前記(b3)単位は、上記したようなアルコール性水酸基含有多環式基を有し、かつ樹脂成分の他の構成単位と共重合可能なものであればよい。具体的には、下記一般式(12)で表される構成単位が好ましい。なお、一般式(12)中、Rは水素原子またはメチル基である。
前記(b4)単位において、「前記酸解離性溶解抑制基、前記ラクトン単位、および前記アルコール性水酸基含有多環式基のいずれとも異なる」多環式基とは、樹脂成分において、(b4)単位の多環式基が、(b)単位の酸解離性溶解抑制基、(b2)単位のラクトン単位、および(b3)単位のアルコール性水酸基含有多環式基のいずれとも重複しない多環式基、という意味であり、(b4)が、樹脂成分を構成している(b)単位の酸解離性溶解抑制基、(b2)単位のラクトン単位、および(b3)単位のアルコール性水酸基含有多環式基をいずれも保持していないことを意味している。
前記(b4)単位における多環式基は、ひとつの樹脂成分において、前記(b)および(b2)、(b3)単位として用いられた構成単位と重複しないように選択されていればよく、特に限定されるものではない。例えば、(b4)単位における多環式基として、前記(b)単位として例示したものと同様の脂肪族多環式基を用いることができ、ArFポジ型レジスト材料として従来から知られている多数のものが使用可能である。特にトリシクロデカニル基、アダマンチル基、テトラシクロドデカニル基から選ばれる少なくとも1種以上であると、工業上入手し易いなどの点で好ましい。(b4)単位としては、上記のような多環式基を有し、かつ樹脂成分の他の構成単位と共重合可能なものであればよい。
前記(b4)の好ましい例を下記一般式(13)〜(15)に示す。これらの一般式中、Rは水素原子またはメチル基である。
本発明に係る液浸露光プロセス用レジスト組成物に含有される(c)脂環式オレフィンから誘導される単位は、酸解離性溶解抑制基を有する場合には、脂環式炭化水素基部分と、酸解離性溶解抑制基部分から構成されている。これらの二つの部分は、例えば脂環式炭化水素基部分に含まれるカルボキシル基と酸解離性溶解抑制基部分に含まれる水酸基が脱水縮合して生成するエステル結合などにより、結合している。
前記脂環式オレフィンから誘導される単位のオレフィンが共重合により二重結合が開裂し、形成される前記脂環式炭化水素基部分の隣合う2つの炭素原子が、前記ベースポリマーの主鎖に含まれる。このように主鎖に環式化合物が含まれていると、透明性が高く高解像性で耐ドライエッチング性に優れるパターンが形成できる。このような脂環式炭化水素基としては、単環式炭化水素基であっても、多環式炭化水素基であってもよい。
前記単環式炭化水素基としては、具体的には、例えば、フッ素原子またはフッ素化アルキル基で置換されていてもよいし、されていなくてもよいシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンなどから2個の水素原子を除いた基を挙げることができる。
前記多環式炭化水素基としては、例えば、フッ素原子またはフッ素化アルキル基で置換されていてもよいし、されていなくてもよいビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから1個の水素原子を除いた基などを挙げることができる。具体的には、例えば、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。このような脂肪族多環式基は、ArFレジストにおいて、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。これらの中でもアダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロドデカニル基が工業上入手し易い点から好ましい。
次に前記(c)単位の酸解離性溶解抑制基部分は、露光前は樹脂成分全体をアルカリ不溶とするアルカリ溶解抑制性を有するとともに、露光後は発生した酸の作用により解離し、この樹脂成分全体をアルカリ可溶性へ変化させるものであれば特に限定せずに用いることができる。
前記(c)単位の酸解離性溶解抑制基部分としては、単環式基であっても、多環式基であってもよいが、例えば、脂肪族多環式基を含有する酸解離性溶解抑制基を好適に用いることができる。
前記脂肪族多環式基としては、例えば、フッ素原子またはフッ素化アルキル基で置換されていてもよいし、されていなくてもよいビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから1個の水素原子を除いた基などを挙げることができる。具体的には、例えば、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。このような脂肪族多環式基は、ArFレジストにおいて、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。これらの中でもアダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロドデカニル基が工業上入手し易い点から好ましい。
前記(c)単位の脂環式炭化水素基部分と、酸解離性溶解抑制基部分の結合は、一般的には、前述のような前記脂環式炭化水素基部分のカルボキシル基と環状または鎖状のアルコールとのエステル結合、アルコキシカルボニル結合、またはアルコキシアルキル結合などが挙げられる。
前記エステルを形成する基として、前述のような、嵩高い、脂肪族の単環または多環式基を含有する炭化水素基からなる酸解離性溶解抑制基も挙げられる。このような酸解離性溶解抑制基を用いることにより、解離後の溶解抑制基がガス化しにくく、脱ガス現象が防止される。
本発明に係る液浸露光プロセス用レジスト組成物は、前記ベースポリマーが、少なくとも前記(a)単位を含み、さらに(b)(メタ)アクリル酸エステルから誘導される単位および/または(c)脂環式オレフィンから誘導される単位を有してもよい。
本発明に係る液浸露光プロセス用レジスト組成物のベースポリマーにおける単位の組成は、該ベースポリマー成分を構成する単位の合計に対して、(a)単位が30モル%以下、好ましくは5〜25モル%であり、解像性に優れ、好ましい。(b)単位および(c)単位の組成率は特に限定されないが、(b)単位が60モル%以上、好ましくは70〜95モル%、および(c)単位が0〜20モル%であると好ましい。また、本願発明のポリマー中に(a)単位が15〜25モル%であり、かつ(b2)単位が40モル%以下、好ましくは25〜35モル%であることが更に好ましい。その中でも、(a)単位が無水マレイン酸から誘導される単位であり、(b2)単位がγ−ブチロラクトンを有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される単位であることが最も好ましい。
また、本発明に係る液浸露光プロセス用レジスト組成物のベースポリマーの質量平均分子量(ポリスチレン換算、以下同様)は特に限定するものではないが5000〜30000、さらに好ましくは8000〜20000とされる。この範囲よりも大きいとレジスト溶剤への溶解性が悪くなり、小さいと耐ドライエッチング性やレジストパターン断面形状が悪くなるおそれがある。
本発明に係る液浸露光プロセス用レジスト組成物に含有されるベースポリマーは、(a)単位の原料となる無水ジカルボン酸と(b)単位や(c)単位の原料となる(メタ)アクリル酸エステルや脂環式オレフィンとをジオキサン、テトラヒドロフランのような適当な有機溶媒中に溶解し、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾイソブチロニトリル、アセチルパーオキシド、ラウリルパーオキシド等のラジカル重合開始剤を加え、共重合させることにより得ることができる。脂環式オレフィンモノマーは、例えば、1−アルキル(炭素数2以上)−1−ヒドロキシシクロヘキサンと(メタ)アクリル酸ハライドとのエステルを合成した後、これとシクロペンタジエンとのDiels−Alder反応により容易に合成することができる。
前記構成の本発明において、液浸露光用液体としては、実質的に純水もしくは脱イオン水からなる水、あるいはフッ素系不活性液体を好適に使用することができるが、コスト性、後処理の容易性などから考慮して、水がより好適である。
また、上記ポジ型あるいはネガ型レジスト用の樹脂成分と組み合わせて用いる酸発生剤としては、従来化学増幅型レジストにおける酸発生剤として公知のものの中から任意のものを適宜選択して用いることができる。
前記酸発生剤の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(p−tert−ブチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(4−トリフルオロメチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−トリフルオロメチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリ(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネートなどのオニウム塩などが挙げられる。
オニウム塩のなかでも、トリフェニルスルホニウム塩は、分解しにくく有機ガスを発生しにくいので、好ましく用いられる。トリフェニルスルホニウム塩の配合量は、酸発生剤の合計に対し、好ましくは50〜100モル%、より好ましくは70〜100モル%、最も好ましくは100モル%とすることが好ましい。
また、トリフェニルスルホニウム塩のうち、特に、下記一般式(16)で表される、パーフルオロアルキルスルホン酸イオンをアニオンとするトリフェニルスルホニウム塩は、高感度化できるので、好ましく用いられる。
上記酸発生剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
その配合量は、前述の樹脂成分100質量部に対し、0.5〜30質量部、好ましくは1〜10質量部とされる。0.5質量部未満ではパターン形成が十分に行われないし、30質量部を超えると、均一な溶液が得られにくく、保存安定性が低下する原因となるおそれがある。
その配合量は、前述の樹脂成分100質量部に対し、0.5〜30質量部、好ましくは1〜10質量部とされる。0.5質量部未満ではパターン形成が十分に行われないし、30質量部を超えると、均一な溶液が得られにくく、保存安定性が低下する原因となるおそれがある。
また、本発明に係る液浸露光プロセス用レジスト組成物は、前記ベースポリマーと酸発生剤と、後述する任意の成分を、好ましくは有機溶剤に溶解させて製造される。
有機溶剤としては、前記樹脂成分と酸発生剤を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。
例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類や、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、またはジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類およびその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
また、前記レジスト組成物においては、レジストパターン形状、経時安定性などを向上させるために、さらに、クエンチャーとして、公知のアミン好ましくは、第2級低級脂肪族アミンや第3級低級脂肪族アミン等や、有機カルボン酸やリンのオキソ酸などの有機酸を含有させることができる。
前記低級脂肪族アミンとは、炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンを言い、この第2級や第3級アミンの例としては、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリベンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられるが、特にトリエタノールアミンのようなアルカノールアミンが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのアミンは、前記樹脂成分に対して、通常0.01〜5.0質量%の範囲で用いられる。
これらのアミンは、前記樹脂成分に対して、通常0.01〜5.0質量%の範囲で用いられる。
前記有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
前記リンのオキソ酸若しくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸またはそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸‐ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸およびそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸およびそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。
前記有機酸は、ベースポリマー100質量部当り0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの有機酸は、好ましくは前記アミンと等モル以下の範囲で用いられる。
これらの有機酸は、好ましくは前記アミンと等モル以下の範囲で用いられる。
本発明のレジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを添加含有させることができる。
さらには、本発明のレジスト組成物をネガ型レジスト組成物として用いる場合においては、いっそう架橋密度を向上させ、レジストパターンの形状や解像性や耐ドライエッチング性を向上させる目的で、必要に応じて架橋剤を配合しても良い。
この架橋剤としては、特に制限はなく、従来化学増幅型のネガ型レジストにおいて使用されている公知の架橋剤の中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。この架橋剤の例としては、2,3−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチルノルボルナン、2−ヒドロキシ−5,6−ビス(ヒドロキシメチル)ノルボルナン、シクロヘキサンジメタノール、3,4,8(または9)−トリヒドロキシトリシクロデカン、2−メチル−2−アダマンタノール、1,4−ジオキサン−2,3−ジオール、1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサンなどのヒドロキシル基またはヒドロキシアルキル基あるいはその両方を有する脂肪族環状炭化水素またはその含酸素誘導体、およびメラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、尿素、エチレン尿素、グリコールウリルなどのアミノ基含有化合物にホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒドと低級アルコールを反応させ、該アミノ基の水素原子をヒドロキシメチル基または低級アルコキシメチル基で置換した化合物、具体的にはヘキサメトキシメチルメラミン、ビスメトキシメチル尿素、ビスメトキシメチルビスメトキシエチレン尿素、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラブトキシメチルグリコールウリルなどを挙げることができるが、特に好ましいのはテトラブトキシメチルグリコールウリルである。これら架橋剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、本発明の液浸露光法によるレジストパターン形成方法について、説明する。
本発明に係るレジストパターン形成方法は、液浸露光プロセスを用いたレジストパターン形成方法であって、基板上に前記液浸露光プロセス用レジスト組成物からなるフォトレジスト膜を形成し、前記レジスト膜が設けられた前記基板上に直接所定厚みの前記液浸露光用液体を配置し、前記液浸露光用液体を介して前記レジスト膜に選択的に光を照射し、必要に応じて加熱処理を行い、前記レジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含むことを特徴とする。なお、前記構成において、液浸露光プロセスは、リソグラフィー露光光がレジスト膜に到達するまでの経路の少なくとも前記レジスト膜上に、空気より屈折率が大きくかつ前記レジスト膜よりも屈折率が小さい所定厚さの前記液浸露光用液体を介在させた状態で、露光することによってレジストパターンの解像度を通常のドライプロセスより向上させる構成のものが好適である。
本発明に係るレジストパターン形成方法は、液浸露光プロセスを用いたレジストパターン形成方法であって、基板上に前記液浸露光プロセス用レジスト組成物からなるフォトレジスト膜を形成し、前記レジスト膜が設けられた前記基板上に直接所定厚みの前記液浸露光用液体を配置し、前記液浸露光用液体を介して前記レジスト膜に選択的に光を照射し、必要に応じて加熱処理を行い、前記レジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含むことを特徴とする。なお、前記構成において、液浸露光プロセスは、リソグラフィー露光光がレジスト膜に到達するまでの経路の少なくとも前記レジスト膜上に、空気より屈折率が大きくかつ前記レジスト膜よりも屈折率が小さい所定厚さの前記液浸露光用液体を介在させた状態で、露光することによってレジストパターンの解像度を通常のドライプロセスより向上させる構成のものが好適である。
また、本発明に係るレジストパターン形成方法は、前記レジストパターン形成方法にレジスト膜との間でミキシングを生じない特性を有する保護膜を形成する工程を追加することもできる。
すなわち、基板上に前記液浸露光プロセス用レジスト組成物からなるフォトレジスト膜を形成し、前記レジスト膜の上に、露光光に透明で、液浸露光用の液体に対して実質的な相溶性を持たず、かつ前記レジスト膜との間でミキシングを生じない特性を有する保護膜を形成し、前記レジスト膜と前記保護膜とが積層された前記基板の少なくとも前記保護膜上に直接所定厚みの前記液浸露光用液体を配置し、前記液浸露光用液体および前記保護膜を介して前記レジスト膜に選択的に光を照射し、必要に応じて加熱処理を行い、前記照射後のレジスト膜から前記保護膜を除去し、前記保護膜を除去したレジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含むことを特徴とする。なお、前記構成において、液浸露光プロセスは、中でも、リソグラフィー露光光がレジスト膜に到達するまでの経路の少なくとも前記レジスト膜上に、空気より屈折率が大きくかつ前記レジスト膜よりも屈折率が小さい所定厚さの前記液浸露光用液体を介在させた状態で、露光することによってレジストパターンの解像度を向上させる構成のものが好適である。
すなわち、基板上に前記液浸露光プロセス用レジスト組成物からなるフォトレジスト膜を形成し、前記レジスト膜の上に、露光光に透明で、液浸露光用の液体に対して実質的な相溶性を持たず、かつ前記レジスト膜との間でミキシングを生じない特性を有する保護膜を形成し、前記レジスト膜と前記保護膜とが積層された前記基板の少なくとも前記保護膜上に直接所定厚みの前記液浸露光用液体を配置し、前記液浸露光用液体および前記保護膜を介して前記レジスト膜に選択的に光を照射し、必要に応じて加熱処理を行い、前記照射後のレジスト膜から前記保護膜を除去し、前記保護膜を除去したレジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含むことを特徴とする。なお、前記構成において、液浸露光プロセスは、中でも、リソグラフィー露光光がレジスト膜に到達するまでの経路の少なくとも前記レジスト膜上に、空気より屈折率が大きくかつ前記レジスト膜よりも屈折率が小さい所定厚さの前記液浸露光用液体を介在させた状態で、露光することによってレジストパターンの解像度を向上させる構成のものが好適である。
具体的なレジストパターン形成方法としては、まず、シリコンウェーハ等の基板上に、慣用のレジスト組成物をスピンナーなどで塗布した後、プレベーク(PAB処理)を行う。なお、基板とレジスト組成物の塗布層との間には、有機系または無機系の反射防止膜を設けた2層積層体とすることもできる。
ここまでの工程は、周知の手法を用いて行うことができる。操作条件等は、使用するレジスト組成物の組成や特性に応じて適宜設定することが好ましい。
次に、上記のようにして硬化されたレジスト膜(単層、複数層)の表面に、例えば、「鎖式パーフルオロアルキルポリエーテルと環式パーフルオロアルキルポリエーテルからなる混合樹脂をパーフルオロトリブチルアミンに溶解せしめた組成物」などの保護膜形成材料組成物を均一に塗布した後、硬化させることによって、レジスト保護膜を形成することもできる。
このようにして保護膜により覆われたレジスト膜が形成された基板、または保護膜を形成することなく基板を、屈折率液体(空気の屈折率よりもい屈折率を有する液体)中に、浸漬する。
前記保護膜として必須の特性は、前述のように、露光光に対して透明で、屈折率液体に対して実質的な相溶性を持たず、かつレジスト膜との間でミキシングを生じないことであり、さらにはレジスト膜への密着性がよく、かつ剥離性が良いことであり、そのような特性を具備する保護膜を形成可能な保護膜材料としては、フッ素系樹脂をフッ素系溶剤に溶解してなる組成物を用いる。
上記フッ素系樹脂としては、例えば鎖式パーフルオロアルキルポリエーテル、環式パーフルオロアルキルポリエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などを用いることができる。
そして、実用的には、市販品の中で、鎖式パーフルオロアルキルポリエーテルであるデムナムS−20、デムナムS−65、デムナムS−100、デムナムS−200(以上、ダイキン工業社製)、環式パーフルオロアルキルポリエーテルであるサイトップシリーズ(旭硝子社製)、テフロン(R)−AF1600、テフロン(R)−AF2400(以上、デュポン社製)などを用いることができる。
上記フッ素系樹脂の中でも、鎖式パーフルオロアルキルポリエーテルと環式パーフルオロアルキルポリエーテルからなる混合樹脂が好適である。
また、上記フッ素系溶剤としては、上記フッ素系樹脂を溶解し得る溶剤であれば良く、特に限定されないが、例えばパーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン等のパーフルオロアルカンまたはパーフルオロシクロアルカン、これらの一部に二重結合の残ったパーフルオロアルケン、さらにはパーフルオロテトラヒドロフラン、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)等のパーフルオロ環状エーテル、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロテトラペンチルアミン、パーフルオロテトラヘキシルアミン等のフッ素系溶剤を用いることができる。また、これらのフッ素系溶剤と相溶性を有する他の有機溶剤、界面活性剤等も適宜混合して用いることが可能である。
フッ素系樹脂濃度は、膜を形成し得る範囲であれば特に限定されないが、塗布性等を考慮した場合、0.1〜30wt%程度とすることが好ましい。
好適な保護膜材料としては、鎖式パーフルオロアルキルポリエーテルと環式パーフルオロアルキルポリエーテルからなる混合樹脂をパーフルオロトリブチルアミンに溶解せしめた構成とすることが好ましい。
この浸漬状態の基板のレジスト膜に対して、所望のマスクパターンを介して選択的に露光を行う。したがって、このとき、露光光は、屈折率液体と保護膜とを通過してレジスト膜に到達することになる。
このとき、レジスト膜は保護膜によって、屈折率液体から完全に遮断されており、屈折率液体の侵襲を受けて膨潤等の変質を被ることも、逆に屈折率液体中に成分を溶出させて屈折率液体の屈折率等の光学的特性を変質させることもない。
この場合の露光に用いる波長は、特に限定されず、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、電子線、X線、軟X線などの放射線を用いて行うことができる。それは、主に、レジスト膜の特性によって決定される。
上記のように、本発明のレジストパターン形成方法においては、露光時に、レジスト膜上に、空気の屈折率よりも大きくかつ使用されるレジスト膜の屈折率よりも小さい屈折率を有する液体(屈折率液体)を介在させる。このような屈折率液体としては、例えば、水、またはフッ素系不活性液体等が挙げられる。該フッ素系不活性液体の具体例としては、C3HCl2F5、C4F9OCH3、C4F9OC2H5、C5H3F7等のフッ素系化合物を主成分とする液体が挙げられる。これらのうち、コスト、安全性、環境問題及び汎用性の観点から、水を用いることが好ましい。
また、使用する屈折率液体の屈折率としては、「空気の屈折率よりも大きい」範囲内であれば、特に制限されない。
前記液浸状態での露光工程が完了したら、基板を屈折率液体から取り出し、基板から液体を除去し、その後、保護膜を剥離する。この保護膜の剥離は、上記フッ素樹脂を溶解せしめるフッ素系溶剤をそのまま用いることができる。ただし、洗浄後の乾燥性の点から、沸点260℃以下程度の溶剤を用いることが好ましく、この観点からパーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)(沸点:102℃)が好ましい。
次いで、露光したレジスト膜に対してPEB(露光後加熱)を行い、続いて、アルカリ性水溶液からなるアルカリ現像液を用いて現像処理する。ただし、ここでいうPEBは、保護膜の剥離工程前に行っても良い。また、現像処理に続いてポストベークを行っても良い。そして、好ましくは純水を用いてリンスを行う。この水リンスは、例えば、基板を回転させながら基板表面に水を滴下または噴霧して、基板上の現像液および該現像液によって溶解したレジスト組成物を洗い流す。そして、乾燥を行うことにより、レジスト膜がマスクパターンに応じた形状にパターニングされた、レジストパターンが得られる。
このようにしてレジストパターンを形成することにより、微細な線幅のレジストパターン、特にピッチが小さいラインアンドスペースパターンを良好な解像度により製造することができる。なお、ここで、ラインアンドスペースパターンにおけるピッチとは、パターンの線幅方向における、レジストパターン幅とスペース幅の合計の距離をいう。
以下、本発明の実施例を説明するが、これら実施例は本発明を好適に説明するための例示に過ぎず、なんら本発明を限定するものではない。なお、以下の説明においては、実施例とともに比較例も記載している。
前記(a)無水マレイン酸から誘導される単位を含む共重合体樹脂であるpoly−BNC−MA樹脂およびGMMah樹脂を用いた比較例、実施例および参考例を以下に示した。比較例としてpoly−BNC−MA樹脂(l:m=50:50)を用い、実施例としてGMMah樹脂(Mah含有率=5、10、25モル%)を用い、比較例2としてGMMah樹脂(Mah含有率=40モル%)を用い、表1に示した。
(比較例1)poly−NBC−MA樹脂
下記の樹脂成分、酸発生剤、および含窒素有機化合物を有機溶媒に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物1を調製した。
下記の樹脂成分、酸発生剤、および含窒素有機化合物を有機溶媒に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物1を調製した。
前記樹脂成分としては、下記化学式(17)に示されるpoly−NBC−MA樹脂構成単位からなる重合体100質量部を用いた。この重合体のマレイン酸無水物含有構成単位とノルボルネン環含有構成単位の含有率はモル比(l:m)で50:50であった。調製した樹脂成分の質量平均分子量は10000であった。
前記酸発生剤としては、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート5.0質量部を用いた。また、前記有機溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと乳酸エチルの混合溶媒(EM)2000質量部との混合溶剤(質量比6:4)を用いた。さらに、前記含窒素有機化合物としては、トリエタノールアミン0.45質量部を用いた。
上記のようにして製造したレジスト組成物1を用いて、レジストパターンの形成を行った。まず、有機系反射防止膜組成物「AR−19」(商品名、Shipley社製)をスピナーを用いてシリコンウェハー上に塗布し、ホットプレート上で215℃、60秒間焼成して乾燥させることにより、膜厚82nmの有機系反射防止膜を形成した。そして、この反射防止膜上に、前記ポジ型レジスト組成物1をスピンナーを用いて塗布し、ホットプレート上で120℃、90秒間プレベークして、乾燥させることにより、反射防止膜上に膜厚150nmのレジスト膜を形成した。これを未露光塗膜という。
他方、上記レジスト塗膜に対してマスクパターンを介して、露光装置NSR−S302B(ニコン社製、NA(開口数)=0.60、2/3annu)により、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を用いて、パターン光を照射(露光)した。次に120℃、90秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にてアルカリ現像液で60秒間現像した。アルカリ現像液としては、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いた。この現像後のレジスト膜を露光塗膜という。
他方、上記レジスト塗膜に対してマスクパターンを介して、露光装置NSR−S302B(ニコン社製、NA(開口数)=0.60、2/3annu)により、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を用いて、パターン光を照射(露光)した。次に120℃、90秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にてアルカリ現像液で60秒間現像した。アルカリ現像液としては、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いた。この現像後のレジスト膜を露光塗膜という。
次いで、上記未露光塗膜と露光塗膜を純水に浸漬し、浸漬した状態で水晶天秤(Quarts Crystal Microbalance。以下「QCM」という)を用いた膜厚測定器であるリソテックジャパン社製「RDA−QZ3」により、測定時間を60秒間とし両塗膜の膜厚の変化を測定した。なお、クォーツ基板の周波数変動を測定し、得られたデータは、付属の解析ソフトにて処理を行い、浸漬時間に対する膜厚値のグラフとした。本比較例におけるこのグラフを図1に示した。
なお、試料における、露光・未露光での膜厚変動の違いを明らかにするため、各グラフは浸漬時間0秒を基準とし、そのときの膜厚値からの差分で表記し、再度グラフにプロットした。つまり、初期膜厚より薄くなれば負の値を、厚くなれば正の値を示すことになる。膜厚変動値の正の方向で示した最大値および負の方向で示した最大値を各試料ごとに求めた。正あるいは負への挙動がなかった場合は、その値を0nmとした。
測定開始から10秒間以内の最大の膜厚増加量は未露光塗膜において2.63nmであり、露光塗膜において4.15nmであり、露光部と未露光部の差は1.52nmであった。10秒間以内の最大の膜厚減少量は、未露光塗膜で0nm、露光塗膜で0nmであった。
測定開始から10秒間以内の最大の膜厚増加量は未露光塗膜において2.63nmであり、露光塗膜において4.15nmであり、露光部と未露光部の差は1.52nmであった。10秒間以内の最大の膜厚減少量は、未露光塗膜で0nm、露光塗膜で0nmであった。
(実施例1)GMMah樹脂(Mah:5モル%)
下記の樹脂成分、酸発生剤、および含窒素有機化合物を有機溶媒に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物2を調製した。
下記の樹脂成分、酸発生剤、および含窒素有機化合物を有機溶媒に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物2を調製した。
前記樹脂成分としては、下記化学式(18)に示されるGMMah樹脂構成単位からなる重合体100質量部を用いた。この重合体のG単位、M単位およびマレイン酸無水物含有構成単位(Mah)の含有率はモル比で、55/40/5.0であり、Mah単位の構成比比率は5モル%であった。調製した樹脂成分の質量平均分子量は10000であった。
前記酸発生剤としては、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート5.0質量部を用いた。また、前記有機溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと乳酸エチルの混合溶媒(EM)2000質量部との混合溶剤(質量比6:4)を用いた。さらに、前記含窒素有機化合物としては、トリエタノールアミン0.45質量部を用いた。
上記のようにして製造したレジスト組成物2を用いて、レジストパターンの形成を行った。まず、有機系反射防止膜組成物「AR−19」(商品名、Shipley社製)をスピナーを用いてシリコンウェハー上に塗布し、ホットプレート上で215℃、60秒間焼成して乾燥させることにより、膜厚82nmの有機系反射防止膜を形成した。そして、この反射防止膜上に、前記ポジ型レジスト組成物1をスピンナーを用いて塗布し、ホットプレート上で120℃、90秒間プレベークして、乾燥させることにより、反射防止膜上に膜厚150nmのレジスト膜を形成した。これを未露光塗膜という。
他方、上記レジスト塗膜に対してマスクパターンを介して、露光装置NSR−S302B(ニコン社製、NA(開口数)=0.60、2/3annu.)により、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を用いて、パターン光を照射(露光)した。次に120℃、90秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にてアルカリ現像液で60秒間現像した。アルカリ現像液としては、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いた。この現像後のレジスト膜を露光塗膜という。
他方、上記レジスト塗膜に対してマスクパターンを介して、露光装置NSR−S302B(ニコン社製、NA(開口数)=0.60、2/3annu.)により、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を用いて、パターン光を照射(露光)した。次に120℃、90秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にてアルカリ現像液で60秒間現像した。アルカリ現像液としては、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いた。この現像後のレジスト膜を露光塗膜という。
次いで、上記未露光塗膜と露光塗膜を純水に浸漬し、浸漬した状態で水晶天秤(Quarts Crystal Microbalance。以下「QCM」という)を用いた膜厚測定器であるリソテックジャパン社製「RDA−QZ3」により、測定時間を60秒間とし両塗膜の膜厚の変化を測定した。なお、クォーツ基板の周波数変動を測定し、得られたデータは、付属の解析ソフトにて処理を行い、浸漬時間に対する膜厚値のグラフとした。本比較例におけるこのグラフを図2に示した。
なお、試料における、露光・未露光での膜厚変動の違いを明らかにするため、各グラフは浸漬時間0秒を基準とし、そのときの膜厚値からの差分で表記し、再度グラフにプロットした。つまり、初期膜厚より薄くなれば負の値を、厚くなれば正の値を示すことになる。膜厚変動値の正の方向で示した最大値および負の方向で示した最大値を各試料ごとに求めた。正あるいは負への挙動がなかった場合は、その値を0nmとした。
測定開始から10秒間以内の最大の膜厚増加量は未露光塗膜において2.48nmであり、露光塗膜において2.40nmであり、露光部と未露光部の差は0.08nmであった。10秒間以内の最大の膜厚減少量は、未露光塗膜及び露光塗膜で共に0nmであった。
測定開始から10秒間以内の最大の膜厚増加量は未露光塗膜において2.48nmであり、露光塗膜において2.40nmであり、露光部と未露光部の差は0.08nmであった。10秒間以内の最大の膜厚減少量は、未露光塗膜及び露光塗膜で共に0nmであった。
(実施例2)GMMah樹脂(Mah:10モル%)
下記の樹脂成分、酸発生剤、および含窒素有機化合物を有機溶媒に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物3を調製した。
下記の樹脂成分、酸発生剤、および含窒素有機化合物を有機溶媒に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物3を調製した。
前記樹脂成分としては、上記化学式(18)に示されるGMMah樹脂構成単位からなる重合体100質量部を用いた。この重合体のG単位、M単位およびマレイン酸無水物含有構成単位(Mah)の含有率は重量比率で、50/40/10であり、Ma単位の構成比比率は10モル%であった。調製した樹脂成分の質量平均分子量は10000であった。
前記酸発生剤、前記有機溶媒および前記含窒素有機化合物としては、実施例1と同様にした。
上記のようにして製造したレジスト組成物3を用いて、実施例1と同様に未露光塗膜と露光塗膜を形成した。
次いで、QCMを用いて実施例1と同様に両塗膜の膜厚の変化を測定し、グラフを図3に示した。また、膜厚値からの差分で表記し、再度グラフにプロットした。測定開始から10秒間以内の最大の膜厚増加量は未露光塗膜において2.47nmであり、露光塗膜において3.38nmであり、露光部と未露光部の差は0.91nmであった。10秒間以内の最大の膜厚減少量は、未露光塗膜及び露光塗膜で共に0nmであった。
(実施例3)GMMah樹脂(Mah:25モル%)
下記の樹脂成分、酸発生剤、および含窒素有機化合物を有機溶媒に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物4を調製した。
下記の樹脂成分、酸発生剤、および含窒素有機化合物を有機溶媒に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物4を調製した。
前記樹脂成分としては、上記化学式(18)に示されるGMMah樹脂構成単位からなる重合体100質量部を用いた。この重合体のG単位、M単位およびマレイン酸無水物含有構成単位(Mah)の含有率はモル比で、35/40/25であり、Ma単位の構成比比率は25モル%であった。調製した樹脂成分の質量平均分子量は10000であった。
前記酸発生剤、前記有機溶媒および前記含窒素有機化合物としては、実施例1と同様にした。
上記のようにして製造したレジスト組成物4を用いて、実施例1と同様に未露光塗膜と露光塗膜を形成した。
次いで、QCMを用いて実施例1と同様に両塗膜の膜厚の変化を測定し、グラフを図4に示した。また、膜厚値からの差分で表記し、再度グラフにプロットした。測定開始から10秒間以内の最大の膜厚増加量は未露光塗膜において1.68nmであり、露光塗膜において1.14nmであり、露光部と未露光部の差は−0.54nmであった。10秒間以内の最大の膜厚減少量は、未露光塗膜で0nm、露光塗膜で0.15nmであった。
(比較例2)GMMah樹脂(Mah:40モル%)
下記の樹脂成分、酸発生剤、および含窒素有機化合物を有機溶媒に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物5を調製した。
下記の樹脂成分、酸発生剤、および含窒素有機化合物を有機溶媒に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物5を調製した。
前記樹脂成分としては、上記化学式(18)に示されるGMMah樹脂構成単位からなる重合体100質量部を用いた。この重合体のG単位、M単位およびマレイン酸無水物含有構成単位(Mah)の含有率はモル比で、20/40/40であり、Ma単位の構成比比率は40モル%であった。調製した樹脂成分の質量平均分子量は10000であった。
前記酸発生剤、前記有機溶媒および前記含窒素有機化合物としては、実施例1と同様にした。
上記のようにして製造したレジスト組成物5を用いて、実施例1と同様に未露光塗膜と露光塗膜を形成した。
次いで、QCMを用いて実施例1と同様に両塗膜の膜厚の変化を測定し、グラフを図5に示した。また、膜厚値からの差分で表記した。測定開始から10秒間以内の最大の膜厚増加量は未露光塗膜において3.05nmであり、露光塗膜において5.97nmであり、露光部と未露光部の差は2.92nmであった。10秒間以内の最大の膜厚減少量は、未露光塗膜及び露光塗膜共に0nmであった。
QCMによる膜厚の測定結果
以上の比較例および実施例の結果から、試料基板を純水に浸漬した直後の膜厚挙動に着目すると、実施例に示した無水マレイン酸から誘導される単位の含有率が共重合体樹脂全体の25モル%以下のレジスト組成物において露光部と未露光部の膜厚変化が小さいことが明らかとなった。比較例に示した前記含有率が40モル%以上のレジスト組成物においては膜厚の変化が大きかった。
以上の比較例および実施例の結果から、試料基板を純水に浸漬した直後の膜厚挙動に着目すると、実施例に示した無水マレイン酸から誘導される単位の含有率が共重合体樹脂全体の25モル%以下のレジスト組成物において露光部と未露光部の膜厚変化が小さいことが明らかとなった。比較例に示した前記含有率が40モル%以上のレジスト組成物においては膜厚の変化が大きかった。
クウォーツ基板を純水中に浸漬することにより、室温と溶液槽の温度差による基板自身の温度変化(0.5℃前後)によるものと考えられる約3.8nm分の膜厚変動が観察された。この擬似膜変動を考慮すると、実施例の全てのレジスト組成物において、初期の膨潤層形成後、未露光部ではほとんど膜厚の変化がなく、露光部では緩やかな増膜が観察された。
以上の結果より、本発明の液浸露光用レジスト組成物は、マレイン酸から誘導される単位をその構成成分として含有するが、水に対する耐液浸露光耐性に優れる特性を持つことが明らかになった。
以上の結果より、本発明の液浸露光用レジスト組成物は、マレイン酸から誘導される単位をその構成成分として含有するが、水に対する耐液浸露光耐性に優れる特性を持つことが明らかになった。
Claims (6)
- 液体を介してレジスト膜を露光する液浸露光プロセスに用いられる液浸露光プロセス用レジスト組成物であって、
ベースポリマーが、少なくとも(a)無水ジカルボン酸から誘導される単位を含有し、前記(a)単位の含有率が、ベースポリマー全体の30モル%以下であることを特徴とする液浸露光プロセス用レジスト組成物。 - 前記無水ジカルボン酸が無水マレイン酸であることを特徴とする請求項1に記載の液浸露光プロセス用レジスト組成物。
- 前記ベースポリマーが、さらに(b)(メタ)アクリル酸エステルから誘導される単位を有することを特徴とすること請求項1または2に記載の液浸露光プロセス用レジスト組成物。
- 前記ベースポリマーが、さらに(c)脂環式オレフィンから誘導される単位を有することを特徴とすること請求項1または2に記載の液浸露光プロセス用レジスト組成物。
- 前記液浸露光プロセスに用いる液体が実質的に純水もしくは脱イオン水からなる水であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液浸露光プロセス用レジスト組成物。
- 液浸露光プロセスを用いたレジストパターン形成方法であって、
基板上に請求項1から5のいずれか1項に記載の液浸露光プロセス用レジスト組成物からなるフォトレジスト膜を形成し、
前記レジスト膜が設けられた前記基板上に直接所定厚みの液浸露光用液体を配置し、
前記液浸露光用液体を介して前記レジスト膜に選択的に光を照射し、必要に応じて加熱処理を行い、
前記レジスト膜を現像し、レジストパターンを得ることを含むレジストパターン形成方法。
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